日本海洋科学、業界初となる 最新4Kプロジェクタ13台使用の 操船シミュレータ導入 川田宏之 フリージャーナリスト/大型映像評論家 株式会社日本海洋科学(神奈川県川崎市幸区)は、最新のシミュレータ技術を駆使した独自の 手法により港湾土木、海運、石油、ガス、造船、船舶管理、港湾管理などの事業者に、技術面、法律 面、 経済面、 安全面からメリットとなる提案を行う海事専門のコンサルティング会社である。 同社の本社が入居しているソリッドスクエアビル最上階(24階)に、独自に開発した最新の操船 シミュレータ2台が導入された。本稿では、同社が導入した操船シミュレータについて紹介する。 1 はじめに シミュレータについて、運営・管理等を行う日本 海洋科学の常務取締役で技術開発グループ統括部 日本海洋科学では大型の第一船橋において、操 長の林通夫氏(写真2)に話を伺ったので、次項以 船シミュレータに世界初となる 4K解像度プロジェ 降で記したい。 クタ (クリスティ社製『Christie Boxer』13 台使用) を採用し、360 度水平視野角に加え着離桟操船用 として左右の下方視界を投影できる最新の操船シ 2 操船シミュレータ導入の経緯 ミュレータを導入した (写真1) 。船橋内には最新 同システムの本番稼動を開始した 2015 年 7 月 1 の航海計器を装備し、船橋両舷にはレピータコン 日に日本海洋科学では、創立 30 周年も迎えてい パスを備えたウィングが設置されている。 る。同社は元々、操船シミュレータを自前で 25 年 2015 年 7 月 1 日に完全リニューアルされた操船 ほど前から作っており、港湾関係のコンサル業務 写真 1 第一船橋に導入された世界初となる 4K プロジェクタ採用の操船シミュレータ eizojoho industrial June 2016︱69
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