日本海洋科学 様 - CHRISTIE クリスティ・デジタル・システムズ

日本海洋科学 様
世界初の4K解像度プロジェクターを採用した操船シミュレータを導入
お客様
日本海洋科学 様
設置場所
本社 操船シミュレータ
用途
操船シミュレーション
使用製品
Christie Boxer 4K30
日本海洋科学のシミュレーションシステムに基づ
この野心的なプロジェクトでも、4K解像度のプロジ
く海事コンサルティング
ェクターをシミュレータで使用することは、設計段
国内最大の海の総合コンサルタント企業である、
階の当初では、
おそらく不可能だろうと考えていた
株式会社日本海洋科学は、1985年創業以来、海
と日本海洋科学技術開発グループ統括部長の林
運、造船、港湾、
エネルギー産業等広範な分野にお
通夫常務はその当時を回想しています。
いて、
シミュレータやソフトウェアなど当社独自の技
「この操船シミュレータは、
プロジェクター13台を
術を活かした海事コンサルタントとして、海事コン
必要とするのですが、
当初、大型の4Kプロジェクタ
サルティング、海事教育訓練を提供しています。
日本海洋科学は、従来型の老練な海技者個人の
判断に依存する傾向があるコンサルティングを改
善するため、早い段階からコンサルティングに各種
シミュレーションシステムを導入し、
より客観性の
高い定量的で分かりやすいコンサルティングを提
供してきました。
この日本海洋科学の海事専門家の経験とIT技術
を融合させた海事コンサルティングの的確で無駄
の無い提案は、業界でも非常に高い評価を得てい
ます。
▲デッキから進行方向を見る
ー13台を予定された場所に設置するのは難しいと
また海事教育訓練においても、
自社開発の限りなく
クトな最新の4Kプロジェクターを開発していること
実船に近いシミュレータを使い、
出入港操船、機関
故障などの緊急操船、強風、強潮流下での操船な
どをリアルかつ安全に、
そして繰返して訓練するこ
とができる環境を提供しています。
考えていました。
ところがその後、
クリスティがコンパ
を知りました。
このプロジェクターを使えば、
おそら
く理想的なシミュレータが実現可能だと判断し、予
定を変更して4K解像度プロジェクターで進めよう
ということになりました。」
考えられる最新の技術をすべて搭載したシミュ
レータ
日本海洋科学では、創立30周年を期に、今まで10
年使い続けてきた社内の操船シミュレータを最新
のものに置き替えることになりました。操船シミュレ
ータは、海事教育訓練での実船に近いシミュレー
ションによるトレーニング、海事全般のコンサルティ
ングでの様々なシミュレーションに幅広く活用され
ています。
この置き換えプロジェクトの目標は、新し
いシミュレータに考えられる最新の技術をすべて
搭載させるという極めて野心的なものでした。
▲360度のシミュレータなので後方の確認も
▲技術開発グループ統括部長 林通夫常務
▲水平線までリアルに再現
「4K解像度プロジェクターを使って操船シミュレ
ータを組むとなると、
まだコスト的には高額なものと
なってしまうため、4K解像度プロジェクターの操船
シミュレータが普及するには、
まだ時間がかかると
思います。
ですが、
この操船プロジェクターを利用し
た船長/航海士の方は、誰もが1度使ってしまうと
もう、前の世代の操船シミュレータには戻れないと
口を揃えて話しています。」
と林通夫常務は述べて
います。
▲9台のBoxer 4K30で、船室の周り360°の風景を投影
そして、
この操船シミュレータの設計から実装の重
このプロジェクターというのが、
当時開発中だった
要な推進役を務めた株式会社キャドセンターの北
クリスティのBoxer 4K30で、4Kプロジェクターとし
野功部長は、
ては革命的ともいえる約68Kgの軽量化を実現、3
「4K解像度プロジェクターが未来の標準となって
万センタールーメンの明るさ、
プロジェクターとして
いくことは間違いないでしょう。今後、
この操船シミ
求められるパワー、性能、耐久性の全てを兼ね備
ュレータを目指して、次の世代のシミュレータが開
えていました。
日本海洋科学の操船シミュレータの
発されていくことになるでしょう。」
4K解像度での実現は、
このBoxer 4K30なしには
とこの操船シミュレータの先駆的な役割を強調し
考えられないものでした。
▲船橋の外側から見上げると、
プロジェクターが見えます
クリスティのシミュレーションに特化したプロジェク
ターの実績を以前から高く評価していた日本海洋
科学は、
このプロジェクトに限っては、通常の調達
先を複数確保する慣習にも関わらず、
クリスティに
絞ってプロジェクトを進めることになります。
この操船シミュレータの導入は、技術的にはなんと
か実現可能だとはいえ、実際には世界初の試みで
あり、極めてチャレンジングなプロジェクトでした。
操船シミュレータは、一般にはフライトシミュレータ
ほど知られていませんが、水、水深、海底形状、空
気、船体などの運動が複雑に絡みあうため、
リアル
なシミュレーションの再現には、
フライトシミュレー
タ以上に複雑な計算が必要なります。
シミュレーション映像は、9台のプロジェクターで、
船橋の周り360°に操船者から見た風景を投影し、
別の4台のプロジェクターにより、船の下方視界を
床面に投影します。
これらがすべて4Kプロジェクタ
ーで構成されており、既存のプロジェクターの3倍
以上の映像情報を扱うため、
シミュレーションで扱
うデータも膨大になります。
シミュレーションで計算
した映像信号をプロジェクターまで転送する帯域
も大変な量でした。
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未来を切り開く4K解像度のパワー
航海当直中の操船者にとって、水平線上の視覚
情報は非常に重要です。船長/航海士は、この水
平線上の情報に基づいて、相手船を避けたり、
針路を変更することがあります。4K解像度にな
り、水平線の解像度が3倍弱上がることで、既存
のシミュレータでは存在しているにも関わらず見
えなったものがはっきりと見えるようになります。
既存のハイビジョン・シミュレータは、1チャンネ
ルあたり1400ドットでしたが、これでは遠方の水
平線上のものがはっきり見えないことがよくあり
操船者の方は、ストレスなくほぼ実体験と変わら
ない体験ができるようなりました。
Boxer 4K30の明るさにより、船橋内が明るくて
もシミュレーション映像を鮮明に見ることができ
るようになりました。また、色彩の再現力も向上
したことで、遠方の他船の航海灯やブイの色がは
っきりと見えるようなったことも、実際にシミュレ
ーションを行う操船者の方にとっては非常に重要
な進化でした。
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http://www.christie.jp/
▲シミュレーター隣のコントロールルーム
ました。こうしたことは, 4K解像度ではなくなり、
クリスティ・デジタル・システムズ 日本支社
TEL:03-3599-7481 FAX:03-3599-7482
ています。
Christie® Boxer 4K30
4K解像度 3-chipDLP
6個の450Wマーキュリーランプにより、3万ルーメン
の明るさを実現した小型軽量プロジェクター。