ハードル走(陸上運動) 第5学年

第5学年
ハードル走(陸上運動)
1 運動の特性
(1)一般的特性
○一定の距離に置いた数台のハードルをまたぎ越しながら,相手と競走したり,自分の記録に挑戦したりすることが,
楽しい運動である。
(2)子どもから見た特性
〔運動の楽しみ方〕
〔学 び 方〕
○グループでの競走や同じ場で練
習する友達と関わり合いながら運
動することが楽しいと感じている。
○自分の力にあっためあてを持ち,
練習方法を工夫して学習を進める
ことができる。
○グループの友達とできばえを確
認したり,アドバイスをしたりす
ることで,お互いを高めあえるこ
とが楽しいと感じている。
○友達とルールを工夫して,競走
を楽しむことができる。
○ゲームを中心に運動を進めるこ
とを楽しいと感じている。
○思い通りに運動できないときや,
めあての解決法がわからないとき
に,つまらないと感じている。
能〕
○記録には個人差が大きい。
○自分の力に合った高さやインタ
ーバルを選択し,競走したり,自
分の記録に挑戦したりすることで,
主体的に課題を解決していくこと
ができる。
○自分の課題解決のための練習法
がよくわからない。
○基本的な技術については,学習
資料を用いて理解を進めるが,分
かったことがうまく動作にあらわ
せない。
2
〔技
○ハードルを一定のリズムで,調
子よく走ることができる。
○ハードルにぶつかると痛い,こ
わいと感じている児童がいる。
○リズミカルに飛び越すことに喜
びを感じている。
○競走する意識が高く,リズムで
調子よく走るという意識は低い。
○振り上げ足をまっすぐにあげ,
抜き足は,体の横から抜くことが
できる。
単元の目標 = 身に付けさせたい力
【技 能】
①振り上げ足をまっすぐにあげることができる。
②抜き足をハードルに平行にあげることができる。
③ハードル間を3~5歩の同じ歩数でリズミカルに走ることができる。
【態 度】
①ハードル走を速く走る学習に進んで取り組もうとする。
②互いに協力し、計時、記録などの役割を分担し、走路を整備するなど安全に配慮する。
③互いの体や技能に気遣いながら、練習や競争しようとする。
④ルールを守り、最後まで自己の最善をつくして競争しようとしたり、勝敗に対する公正な態度をとろうとする。
【学び方】
①自分に適した目標とする記録を設定することができる。
自分にあったインターバルは
②自分のハードル走の課題をあげることができる。
③課題を踏まえ、目標を達成するための練習を選ぶことができる。
どこだろう?
5
時間
1
2
評価計画を含めた単元の指導計画
学習内容・主な学習活動
◎身につけさせたい力
○ オリエンテーション
1 学習のねらいや
道すじの理解
2 マナーやルールの理解
3 40M走および40MH測定
4 役割分担
など
1インターバルの走り方
○1台目までのアプローチ
○自分にあったインターバルで
のハードル走(3歩のリズム)
スピードを落とさず走る
には同じリズムでインター
バルを走ること。
2記録測定
1ハードリングの技能
おおむね満足できる状況での例(◆は、主な評価の時間 ◇は主な評価の方法)
運動への関心・意欲・態度
運動についての思考・判断
○ハードル走の学習
に関心を持って取り
組もうとしている。
◆1時間目
◇表情の観察、学習ノート
○個人の目標を設定
している。
◆1時間目
◇学習ノート
③協力し合い、練習
の場や用具の準備を
しようとしている。
◆2時間目
◇観察
②ルールを守り、公
正な態度をとろうと
している。
◆2時間目
◇観察、相互評価
①自分の力に合った
目標記録や課題の解
決の仕方をみつけら
れている。
◆2.3.4時間目
◇学習ノート
④走路や器具などの
安全を確かめようと
している。
◆3時間目
◇観察、相互評価
- 1 -
運動の技能
①~③ハードリング
の技能の状況をチェ
ックする。
◆1時間目
◇観察、学習カード
①自分にあったイン
ターバルで、ハード
ル間を3歩の同じ歩
数でリズミカルに走
ることができる。
○スピードをおとさ
ず、遠くから踏み切
ることができる。
◆2時間目
◇観察、学習ノート
分析資料
3
スムーズなハードリング
をするには、振り上げ足を
真上に上げること。
抜き足はハードルに平行
になるようひざを横に上げ
ること。
①課題に向かって、
練習に進んで取り組
もうとしている。
②課題を達成するた
めの練習方法選んで
いる。
◆2.3.4時間目
◇観察、学習ノート
◆2.3.4時間目 ◇観察
①自分の力に合った
目標記録や課題の解
決の仕方をみつけら
れている。
①自分にあった練習
の仕方を決めてい
る。
○振り上げ足
○抜き足
それぞれの場での練習
2記録測定
②振り上げ足をまっす
ぐにあげることができ
る。
③抜き足をハードルに
平行にあげることがで
きる。
◆3.4時間目
◇観察、学習ノート
分析資料
◆3.4時間目
◇観察・学習ノート
4
○振り上げ足
○抜き足
それぞれの場での練習
2記録測定
1個人の課題の練習
○技能の習熟と挑戦
5
③協力し合い、練習
の場や用具の準備を
しようとしている。
◆4時間目
◇観察
①課題に向かって、
練習に進んで取り組
もうとしている。
◆4.5時間目 ◇観察
振り上げ足は足裏が見え
◆4.5時間目
◇観察、学習ノート
るように上げること。
着地の次の一歩を大きく
出すこと。
②課題を達成するた
めの練習方法選んで
いる。
②ルール・マナーを
守ろうとしている。
◆5時間目
◇観察、相互評価
2記録測定
1ハードル走大会
○記録会
進め方の確認
6
学んだ技能を振り返り、
自分の課題を意識しなが
①課題に向かって、
練習や記録測定に進
んで取り組もうとし
ている。
◆6時間目 ◇観察
○個人の目標の達成
度をまとめている
◆6時間目
◇観察、学習ノート、作文
ら、競走測定を行う。
○目標とする記録の
到達を目指し、目指
した技能を身に付け
ることができる。
◆5時間目
◇観察、学習ノート
○スピードをおとさ
ず、遠くから踏み切
って、素早くハード
ルの近くに着地する
ことができる。
①自分にあったイン
ターバルで、ハード
ル間を3歩の同じ歩
数でリズミカルに走
ることができる。
◆5.6時間目
◇観察、学習ノート
分析資
2学習の反省
学習全体のまとめ
6 本時の学習 【3時間目】
(1)本時のねらい
【技
能】
①振り上げ足をまっすぐにあげることができる。
②抜き足をハードルに平行にあげることができる。
【態 度】
①ハードル走を速く走る学習に進んで取り組もうとする。
②互いに協力し、計時、記録などの役割を分担し、走路を整備するなど安全に配慮する。
③互いの体や技能に気遣いながら、練習や競争しようとする。
【学び方】
①自分のハードル走の課題をあげることができる。
②課題を踏まえ、目標を達成するための練習を選ぶことができる。
(2)準
備
児
教
童
師
学習ノート・筆記用具・体育帽子・ハードル
練習セット・移動黒板・ストップウオッチ
- 2 -
(3)展
開
学習活動と内容
教師の関わり〈○〉と評価との関連〈★〉
《主な評価方法》
事前
前時の振り返りと本時の内容を確認
する。
○前時の反省から、前時に学んだ技能ポイントを学 《学習ノート》
習ノート等で把握しておく。
※学習資料
★思考・判断①
《学習ノート》
前時までの自分の走り方を振り返り、課題を持って
いる。
は じ
め
1.準備、健康観察
2.準備運動・ドリル
○児童の健康状態を把握する。見学児童には、活動
できる内容(安全・協力)を指示する。
10
ハードル
ストップウオッチ
よいハードリングのために、ス
ピードにのって、リズミカルに
走ること。
・グループごと行う。
(ドリルの例)
A:遠くから踏み切り→着地
B:1台目までのアプローチ
C:インターバルを短くしての3歩
のリズムの確認
D:小型ハードルでのインターバル
《観察》
○前時に学んだ技能ポイントを意識させるような言
葉かけを積極的に行う。
○できない子には、その場でポイントを指摘しなが
ら、指導する。リズム(「 タタッ・タタッ」など)
を意識するよう働きかける。
《観察・学習
ノート》
学習資料
なか
30
3.学習内容の確認
○本日のめあてを確認させる。
めあてバンド
自分の目標を達成するために、ポイントを意識して、ハードル走を楽しもう
スピード(前時に学んだポイン
ト)を(さらに)生かすハード
リング
○振り上げ足:
まっすぐ振り上げること
○抜き足:
ハードルと平行に横に上げる
こと
○主体的に活動できるように、自分の本時の活動の
見通しを持たせる。
記録用具
学習ノート
★関心・意欲・態度④
走路や器具などの安全を確かめようとしている。
《観察・学習
○危険な行動には即時的な指導をするとともに、危 ノート》
険な例を示すなど、安全に運動する大切さを教える。
★技能②・③
②振り上げ足をまっすぐにあげることができる。
③抜き足をハードルに平行にあげることができる。
○うまくできない子にも、よくなった点を認め、励
ます。
○1人1人を観察し、できるだけ全員に肯定的な声
かけをする。
(10)
一斉学習により2つのポイントに
ついて練習する。
(10)
4.自分にあったコースでの練習
★思考・判断②
課題を達成するための練習の仕方を選んでいる。
○課題が多い場合には、自分が意識している点にし
ぼって、練習をうながす。
○お互いによいところ、直すところを教え合うよう
に、視点を与え、支援する。
(10)
5.記録測定(グループごと)
○各自が学んだ技能ポイントを意識できているか、
振り返らせるよう、働きかける。
○計測者には、記録だけでなく、安全や技能ポイン
トにも視点をもって計測させ、アドバイスするよう
促す。
お わ
り
5
6.学習を振り返る。
・反省を発表する。
・次時の予告
7.整理運動
○学習を振り返り、前時の課題ができるようになっ
たか。新たな自分の課題が持てたかについて意識さ
せる。
○よいところをほめ、次時の意欲化をはかる。
学習ノート
事後
学習ノートの未記入部分、次時の課
題について記入し提出させる。
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る。必要に応じて直接面接する。
★本時の評価活動について、観察を想起したり、学
習ノートを見たりしながら、本時の評価について整
理し、次時の授業改善について想起する。
学習ノート
学習資料
- 3 -
《観察・学習
ノート》