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第4章 望ましい環境像と基本目標
第4章
望ましい環境像と基本目標
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第4章 望ましい環境像と基本目標
1 望ましい環境像(将来像)
「望ましい環境像」は、21 世紀半ばを見据え、「厚木市環境基本条例」が定める
基本理念にのっとり、良好な環境を保全し、活力ある環境が創造できるよう、環境基
本計画において目指す将来像です。
上位計画である「あつぎ元気プラン」との整合を図り、市民、団体・組織、事業者、
行政が協働してあつぎの豊かな自然を守り育て、自然環境と共生する生き生きとした
まちの実現を目標として、望ましい環境像を「みんなでつくる自然環境と共生する元
気なまち」とします。
望ましい環境像
みんなでつくる
自然環境と共生する
元気なまち
私たちの身の回りの環境は、あつぎの環境につながり、それは、日
本、地球の環境につながります。
地球温暖化による気候変動や経済活動による天然資源の過度な使用
等で、今、地球は危機的状況にあり、私たち一人ひとりが、身近なこ
とから環境の保全と創造に積極的に取り組み、快適に安心して生活で
きる環境を未来に引き継ぐことが求められています。
地球環境や地域の環境の状況を知り、自らの役割を認識して、主体
的に行動するとともに、市民、団体・組織、事業者、行政が連携・協
働して、自然環境と共生するまちづくりを推進することを目指します。
また、「望ましい環境像」を実現した段階での将来イメージを示します。
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第4章 望ましい環境像と基本目標
「望ましい環境像を実現した」将来のイメージ
自然環境
◇森林は間伐や枝打ちが行き届き、光が木々の間を縫って明るく、さわやかな風が吹
かんよう
き抜けます。水源の涵養※や土砂災害の防止など本来の多面的機能という役割を果
たすとともに、多様な生き物が生息しています。
◇河川沿いの道を歩き、その歩みを止めると川のせせらぎがとても気持ちがよいので、
休日には多くの市民が散歩しています。河川敷へのポイ捨てやごみの放置がなくな
り、さわやかな気持ちで散歩できる空間です。
◇公共下水道や合併処理浄化槽※の普及で川の水質浄化が進み、清潔で清らかな水の
流れに心が洗われます。
にぎ
◇森林と人の住む場所をつなぐ里地里山※は、市民の笑い声で賑わっています。今日
は、市民と行政が協働して田植えをしています。自然に親しむ活動は、心が和むひ
と時です。緑も豊かさを増し、小鳥や昆虫の種類や数も多く見られます。
まちなか
◇公園の花壇には季節の花が咲いて、ほっと憩えるスペースになっています。暑い日
には、市民が手にじょうろを持って、花が元気を取り戻すように水やりをしている
光景をよく目にします。
◇徒歩や自転車、公共交通機関を利用する人が増えて、近所の人と道端で立ち話をす
る機会が増え、人とのつながりが強くなり、地域への愛着も深まっています。
◇バランスのとれた、センスの良い街並みがあつぎの自慢です。市民や事業者が景観
に配慮してきた成果です。
◇まちなかで、エコカーをよく見かけます。車は、安全運転で、自転車もマナー良く
走っているので、安心して伸び伸びと歩くことができます。
家庭生活
◇太陽光発電によるクリーンエネルギーを自宅で発電し、蓄電して使う家庭が増えて
います。自宅で使う電気を発電し、消費するだけでなく、地域のエネルギーの創出
にも貢献しています。
◇買い物やレジャーなどに出かけるときは、徒歩や公共交通機関で出かけることが多
くなったため、新しい発見がいろいろとあり、出かけることが楽しみです。
◇高効率機器※の入ったキッチンでは、エコ・クッキング※を楽しみます。食材も無
駄なく使い、ものを大切にする気持ちが育っています。
◇冷蔵庫の中に何が入っているか、すぐに答えられます。いつも食べられる分だけ、
すっきり収納しているので、食べきれずに捨てる食材はありません。
◇ごみを正しく分別することは、家庭で小さい頃からゲーム感覚で教えています。小
学校中学年になる頃には、ほとんど正しく分別できます。
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第4章 望ましい環境像と基本目標
◇各家庭のちょっとしたスペースに、かわいらしい花壇をよく見かけます。夏場は、
緑のカーテンが揺れ、風流でおしゃれなまちです。
お店
◇量り売りやパッケージを簡素化するための工夫がされ、お客さんもごみが少なくな
って助かったと喜んでいます。
◇お店には、市内の採れたて野菜や果物が並んでいます。新鮮なのでよく売れますし、
運送時の二酸化炭素の排出削減にもなり、環境にやさしいので、積極的にお店に並
べられています。
事業所
◇多くの会社の車が、エコカーを利用しています。音も静かで空気もきれいです。
◇各事業所でごみの分別の取組が進み、分類ごとに捨てる箱が用意されています。
◇再生製品の積極的な利用ができるよう製品の開発を進めています。
◇修理や使用後の商品の回収などのアフターサービスを充実させています。使用後の
商品は、再生利用して、新しい商品の原材料などに使っています。購買者の商品に
対する愛着や興味が高まり、販売実績も上がっています。
◇事業所の屋上では、ボランティア社員が、季節の花や野菜を育てています。たくさ
ん取れた時は、社内で販売し、収益金で収穫パーティーを開いています。
◇事業所の周囲は、社員が美化清掃をして、いつもきれいにしています。また、地域
の美化清掃にも協力し、ボランティアでごみ拾いをする事業所が増えています。
活動
◇市民や市民団体の活動が活発で、まちなかの公園の花壇の草花の世話や、里地里山
の整備の一環である田植えなどに、たくさんの市民が楽しそうに参加しています。
◇里地里山活動や体験型農園、市民農園で、週末に汗を流す人が増え、収穫を心待ち
に大切に野菜を育てています。農地を守る手助けをすることで、あつぎの緑地保全
にも貢献しています。
◇森林活動体験に参加する人が増え、緑の中でおいしい空気を楽しみながら、間伐や
植栽などの作業を行います。多様な生き物に出会う機会も増えています。
◇市民団体による環境学習の講習会や体験学習講座が盛んに行われています。
◇市が開催する出前講座の申込み数が多くなり、市民が希望するテーマも増えていま
す。
◇地域の清潔を保つために、美化清掃に取り組む市民が増えています。
◇自らの技術や知識をいかした講習会を開催する事業者が増えています。行政と連携
して未来を担う子どもたちへ教育する機会も増えています。
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第4章 望ましい環境像と基本目標
2 基本目標
本計画では、望ましい環境像を実現するため、目指すべき四つの基本目標を設定し
ます。
基本目標1 持続可能な地球環境の実現
私たちのライフスタイルや事業活動等が、地球温暖化※など地球の環境に影響を
与えていることから、日々の生活を見直し、地球環境への負荷を低減するライフス
タイルの確立を目指し、化石燃料消費等による温室効果ガス※排出量を削減しつつ、
生活の豊かさを実感できる「低炭素社会※」の構築や、限りある資源の消費を抑制
し、資源の有効な再生利用と無駄のないライフスタイルの構築による「循環型社会※」
の形成を目指します。
基本目標2
生物多様性※に配慮した緑と水辺環境の実現
あつぎの地で長い年月をかけて育まれてきた豊かな自然環境や生物多様性を次
世代に継承するため、生物多様性を日々の生活や事業活動の中に組み込む生物多様
性の主流化※を促進し、森林や農地、里地里山、河川の自然環境を保全、再生、創
出するとともに、それを支える農業経営及び林業経営を支援する取組や、農作物や
人への被害を防止する鳥獣被害対策を推進します。
基本目標3
安心・安全で快適な美しい都市の実現
それぞれの地域の特性と景観に配慮した住環境や快適な交通環境の整備を推進
するほか、全ての市民が安心して健康的な日常生活を送ることができる環境を創出
するため、公園と緑地の整備・改修を進めるとともに、落書きや不法投棄のない美
しいまちづくりを推進します。
また、大気汚染、水質汚濁、騒音、振動、放射線量※、PM2.5※などのデータの
確認等を継続して行い、安全に生活できる生活環境の実現を推進します。
基本目標4
連携、協働、情報の共有化による推進
あつぎの環境を守り育てるためには、市民、団体・組織、事業者、行政それぞれ
が地球や本市の現況と課題を理解し、自らの役割を確認し積極的に環境保全活動に
取り組むことが必要です。そのため、「厚木市自治基本条例」の理念に基づいた協
働による取組を推進します。
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