多言語主義と インテンシブコースの試み -慶應SFCの事例から- 問題提起 平高史也 (慶應義塾大学総合政策学部) 外国語は必修である必要があるか? 初修外国語についての情報は十分か? 新入生の外国語学習動機とは? 初修外国語はそれほど身につかないか? 開講言語 結論 外国語は必修である必要があるか? →必修である必要はない。 初修外国語についての情報は十分か? →足りない。十分情報を与えるべきである。 新入生の外国語学習動機とは? →些細なことであることも多い。大切なのは 動機づけのある学生を引っ張っていくこと。 初修外国語はそんなに身につかないか? →きちんと教えれば身につく。 インテンシブ、ベーシック 両コース (海外研修も実施) ベーシックのみ 帰国生・留学生向け 英語 中国語、朝鮮語、ドイツ語、 フランス語、スペイン語、 マレー・インドネシア語、 アラビヤ語 ロシア語、イタリア語 日本語 基礎英語 プロジェクト英語 ←多言語主義、全言語同列の扱い 外国語科目一覧 インテンシブ(1,2,3,4期): 週4コマ(100分×4日)で4単位 ベーシック(1,2,3期): 週2コマ(90分×2日)で2単位 スキル:1コマで2単位 外国語講義科目:1コマで2単位 海外研修:2単位または4単位 (海外フィールドワーク:2単位) 必修外国語科目と単位数の変遷 年度 1990-1993 必修言語 2言語 単位数 16単位以上 1994-1996 1言語も可 16単位以上 1997-2000 1言語も可 12単位以上 2001-2003 2言語 10単位以上 2004-2006 2言語 10単位以上 2007- 1言語(総合政策学部) なし(環境情報学部) 4単位以上 0単位 1 2008年度春学期インテンシブ1履修者数 (単位:人) 2006年度 2006年度 2007年度 2007年度 語種選択のための仕組み 2008年度 2008年度 年度 語種 アラビア語 申込者 合格者 合格者 申込者 合格者 春学期開講なし 春学期開講なし マレー・ インドネシア語 10 10 12 11 16 15 朝鮮語 64 30 76 30 54 30 中国語 85 60 80 60 59 59 スペイン語 春学期開講なし 申込者 春学期開講なし 春学期開講なし 春学期開講なし ドイツ語 76 55 115 50 111 52 フランス語 88 42 161 40 130 40 キャンパス開設から約10年 キャンパス開設から約 年 「総合講座諸国語概説」を1学期間受講させて から、語種選択。 現在 ガイダンス期間中に1日「外国語ガイダンス」を 行い、翌日語種選択。 午前:各語種15分のプレゼンテーション 午前:各語種 分のプレゼンテーション 午後:各語種1教室で個別相談(3時間) 外国語科目一覧 SFC外国語教育の理念 多言語主義 発信のための教育 自由化、高度化、多様化 インテンシブドイツ語 1セメスター1期(4単位) 1期・2期: いわゆる初級 身の回り(藤沢・日本) 3期:初中級擬似ドイツ (海外研修準備) 3期までで通算約250時間 時間 3期までで通算約 インテンシブ(1,2,3,4期): 週4コマ(100分×4日)で4単位 ベーシック(1,2,3期): 週2コマ(90分×2日)で2単位 スキル:1コマで2単位 外国語講義科目:1コマで2単位 海外研修:2単位または4単位 (海外フィールドワーク:2単位) インテンシブドイツ語の概要 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 4名の担当者がチームで指導 同一教材(SFCで開発)、統一試験 週4日のプログラムはあらかじめ決定 問題発見・問題解決型の教育 ペアワーク、パートナー学習の多用 2期ではグループワーク、3期ではドイツの 大学生とネットミーティング 2 結論 1つの到達目標:B1レベル インテンシブ3期 スキル科目2つくらい ドイツ語圏での海外研修(4週間) →ZD(Zertifikat Deutsch)合格=B1レベル 外国語は必修である必要があるか? →必修である必要はない。 初修外国語についての情報は十分か? →足りない。十分情報を与えるべきである。 新入生の外国語学習動機とは? →些細なことであることも多い。大切なのは 動機づけのある学生を引っ張っていくこと。 初修外国語はそんなに身につかないか? →きちんと教えれば身につく。 参考文献 平高史也ほか編著(2005)『外国語教育の リ・デザイン』慶應義塾大学出版会 関口一郎編著(1993)『慶應湘南藤沢キャ ンパス・外国語教育への挑戦-新しい外 国語教育をめざして』三修社 ご清聴ありがとうございました。 3
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