エージングの有無によるヘッドホンの音響特性の変化

一般社団法人 電子情報通信学会
THE INSTITUTE OF ELECTRONICS,
INFORMATION AND COMMUNICATION ENGINEERS
信学技報
IEICE Technical Report
エージングの有無によるヘッドホンの音響特性の変化
橋野
樹広†
加藤 優基‡
中島
弘史‡
三好
和憲‡
工学院大学情報学部 〒163-8677 東京都新宿区西新宿 1-24-2
工学院大学大学院工学研究科情報学専攻〒163-8677 東京都新宿区西新宿 1-24-2
†[email protected][email protected]‡{nakajima, miyoshi}@cc.kogakuin.ac.jp
†
‡
E-mail:
あらまし 本報告では, エージングによるヘッドホンの音響特性の変化を検証する. エージング時間とエージン
グ音源をパラメータとして, 各種音響特性の差を分析した. 音響特性として, インパルス応答波形, 周波数振幅特性,
群遅延特性, 立ち上がり時間, 高調波歪, 混変調歪について評価した. その結果, 立ち上がり時間以外はエージング
によって変化したと考えられる特性は確認できかなった. これはエージング音源を変えた場合についても同様であ
った. 一方, 立ち上がり時間については, エージング時間を増やすことで短くなる傾向があるヘッドホンがあり, エ
ージングにより特性が変化する可能性が示された.
キーワード エージング ヘッドホン 振幅特性 位相特性 群遅延特性 非線形歪
Changes in acoustic properties of headphones with and without "aging"
Kihiro HASHINO† Yuki KATO‡ Hirofumi NAKAJIMA‡ and Kazunori MIYOSHI‡
Faculty of Information, ‡Course of Engineering, Graduate school of Information, Kogakuin University
1-24-2 Nishi-shinjuku, Shinjuku-ku, Tokyo, 163-8677 Japan
E-mail: †[email protected][email protected]‡{nakajima, miyoshi}@cc.kogakuin.ac.jp
†
Abstract In this report, to validate acoustic property changes of headphones by “Aging”. We analyzed the difference of
various acoustic properties with sound source for aging and aging time as parameters. We used impulse response waveform,
amplitude spectrum, group delay, rise time, harmonic distortion and intermodulation distortion as the acoustic properties. As a
result, we confirmed that all properties are not changed by aging except only rise time property. This was also true for sound
source changes. For rise time, several headphones are influenced by aging. The rise time of the headphones tend to be
shortened by increasing the aging time.
Keyword Aging, Headphone, Amplitude characteristic, Phase characteristic, Group delay characteristics
1. は じ め に
エ ー ジ ン グ [1]と は 長 い 時 間 音 を 出 し 続 け る こ と で
スピーカーやヘッドホンなどの音の再生機器を慣らす
作業である. スピーカーやヘッドホンはこのエージン
グによって音質が向上すると言われている. しかし,
エージングによる再生機器の音響特性変化を物理的な
特 性 に よ り , 客 観 的 に 評 価 し た 報 告 例 は 少 な い [2].ま
た, スピーカーに対する エージング は一般的に効果が
あることが 経験的に知られて いるものの, ヘッドホン
に対するエージングの効果については, 様々な見解が
あり一般的に効果があるのかどうかについても定かで
はない. そこで, 本研究ではヘッドホンを対象として,
インパルス応答波形, 周波数振幅特性, 周波数位相特
性(群遅延特性として評価), トーンバースト 信号に
よ る 立 ち 上 が り 時 間 , 非 線 形 歪 特 性 な ど [3]を 分 析 , 評
価してエージングにより音響特性が変化するかどうか
を客観的に検証する.
2. エ ー ジ ン グ つ い て
2. 1 エ ー ジ ン グ の 効 果 に 関 す る 過 去 の 議 論
音響機器に対するエージングの有効性は前述のよ
う に 客 観 的 に 評 価 さ れ た 報 告 は 少 な い . WEB 上 で は
様々な見解があり「なめらかな音質になった」, 「低
域の響きが増した」などの音質が向上したという意見
がある一方で, 「プラシーボ効果で音質が良くなった
ように感じられるだけで実際の音質は変化しない」と
いう否定的な意見も見られる. また, エージングを行
うのに効率的な時間や音源に関しても下記のように,
様々な見解がある.
2. 2 エ ー ジ ン グ 時 間 に 関 す る 議 論
エ ー ジ ン グ 時 間 に 関 し て は WEB 上 で , 「 20~300 時
間の間が最も効果が見られる」というものや「 1 週間
から長期では 3 年程度を要求する」といったものなど
様々な見解があるが, そのほとんどは著者の 主観によ
るもので一般的に良いと考えられるエ ージング時間に
ついては明らかになっていない。
2. 3 エ ー ジ ン グ 音 源 に 関 す る 議 論
エ ー ジ ン グ 音 源 に 関 し て は WEB 上 で , 「 ピ ン ク ノ イ
ズを用いて行うのが良い」とする見解が最も一般的で
あるが「普段聞いている音楽でエージングをしたほう
が良い」といったものなど様々な見解がある. エージ
ング時間と同様に, 一般的に良いと考えられるエージ
ング音源についても明らかではない。
3. 使 用 機 器 と 測 定 環 境
3.1 ヘ ッ ド ホ ン
実 験 で 使 用 す る ヘ ッ ド ホ ン は 5 種 類 で あ る . 表 1( 6
頁)にヘッドホンの詳細を記し, 図1にヘッドホンの
外 観 を 示 す . SONY MDR-CD900ST と Koss PortaPro に
ついてはエージング音源による音響特性の変化を検証
するため 3 本ずつ用意した. その他のヘッドホンにつ
いてはそれぞれ 1 本ずつ用意した. また, これらのヘ
ッドホンの一部には動作確認のため, すでに再生を行
ったものもあるが使用時間が僅かなため, 本実験にお
いて影響は少ないものとし, 9 本すべてのヘッドホン
を未使用品として扱う. これらのヘッドホンの選定理
由を以下に述べる.
A.
SONY MDR-CD900ST は ス タ ジ オ な ど で 多 く 使
われているヘッドホンで あり事実上の業務用
の 標 準 と し て 扱 わ れ る た め に 選 ん だ [4]. こ の
ヘッドホンはモニター用の ため原音を忠実に
再生することに長けている. また, 民生用とし
ても広く普及している.
B. Beyerdynamic DT990 Edition 2005 は リ ス ニ ン グ
用のヘッドホンとしてオーディオ愛好家の間
で は 人 気 が 高 い 製 品 で あ る [5].
C. AKG K240 Studio は SONY MDR-CD900ST が 普
及する前に業界標準として広く使用されてい
This article is a technical report without peer review, and its polished and/or extended version may be published elsewhere.
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たものである.
Beats by dr. dre BT OV STUDIO は デ ザ イ ン 性 の
良 さ か ら 幅 広 い 層 に 人 気 が あ る 点 と
AppleStore で も 取 り 扱 い が あ り 知 名 度 が 高 い
点が選定理由である.
E.
Koss PortaPro は 低 価 格 帯 の ヘ ッ ド ホ ン と し て
はオーディオ愛好家や評論家などから非常に
高い評価を得ている機種である.
以後, 機種の名前はメーカ名を省略して記す.
3.2 エ ー ジ ン グ 用 の 音 源
実験で使用する音源は 3 つ用意した. 1 つ目の音源は
XLO Reference Recordings Test&Burn -In CD の ト ラ ッ ク
9 に 収 録 さ れ て い る 「 System Burn-in」 で あ る . こ の 音
源はエージングに用の信号であり, ピンクノイズとス
イープ音を混ぜたような音源である. この音源はオー
ディオ愛好家の間では評価が二分しているが, 知名度
が高く入手が容易であることが選定理由である.
残 り 2 つ の 音 源 は RWC 研 究 用 音 楽 デ ー タ ベ ー ス [6]
を 用 い た . 音 源 は , ポ ピ ュ ラ ー 音 楽 No17~32 の ト ラ ッ
ク 10:
「 青 空 散 歩 道 」と ク ラ シ ッ ク 音 楽 No12~18 の ト
ラ ッ ク 2:「 不 協 和 音 」で あ る . ポ ピ ュ ラ ー 音 楽 と ク ラ
シック音楽を選んだ理由は一般的に広く聞かれている
ジ ャ ン ル だ か ら で あ る . い ず れ の 音 源 も CD か ら サ ン
プ リ ン グ 周 波 数 44. 1kHz 量 子 化 bit 数 16bit の デ ジ タ ル
デ ー タ と し て PC に 取 り 込 ん で 利 用 し た .
3.3 測 定 機 器
実 験 に 使 用 し た 機 器 は 以 下 の と お り で あ る . PC1 は ,
音 響 特 性 の 測 定 用 に , PC2~4 は エ ー ジ ン グ 音 源 の 再 生
に用いた.
① 小 型 マ イ ク ロ ホ ン : Lavalier TCM-370
② オ ー デ ィ オ イ ン タ ー フ ェ イ ス : M-AUDIO Fast
Track Pro
③ マ イ ク ア ン プ : Audio-Technica AT-MA2
④ PC1: Lenovo T400 OS: Windows7(32bit), CPU:
Intel Core2Duo CPU T9550 2. 66GHz 2. 67GHz
PC2: IBM X60 OS: WindowsXP(32bit), CPU:
Core Duo T2300 1. 66GHz
PC3 : Lenovo X60S OS : WindowsXP(32bit),
CPU: Core Solo 1. 06GHz
PC4 : Dell Inspiron 580 OS : Windows7(64bit),
CPU: Intel Corei3 CPU 550 @3.20GHz 3. 20GHz
⑤ ソ フ ト ウ ェ ア : MathWorks MATLAB R2012a
D.
A. MDR-CD900ST, B. DT990 Edition 2005, C. K240
Studio, D. BT OV STUDIO, E. PortaPro
図1 ヘッドホンの外観
4. 実 験
本章では周波数振幅特性, 群遅延特性, 立ち上がり
時間, 非線形歪特性について 評価する実験を行う.
4.1 実 験 条 件
( a) ヘ ッ ド ホ ン と エ ー ジ ン グ 音 源
MDR-CD900ST と PortaPro に つ い て は エ ー ジ ン グ
音源の違いによる特性変化の検証も行う. 2 種類の
そ れ ぞ れ の ヘ ッ ド ホ ン に 「 A」 , 「 B」 , 「 C」 と 名
前 を 付 け , 「 A」 は そ の ま ま の 状 態 で 放 置 , 「 B」 は
エ ー ジ ン グ 信 号 で あ る 「 System Burn-in」 で エ ー ジ
ン グ を 行 う . MDR-CD900ST の 「 C」 は ク ラ シ ッ ク
音 楽 の 「 不 協 和 音 」 , PortaPro の 「 C」 は ポ ピ ュ ラ
ー音楽の「青空散歩道」 でエージングを行う. その
他 の 機 種 は エ ー ジ ン グ 信 号 で あ る「 System Burn-in」
でエージングを行う. なお, 本実験におけるエージ
ン グ 時 の 音 量 は す べ て 70dB と し た .
(b)エージング時間
エージング時間は, エージングを開始する前(0
時 間 ) , エ ー ジ ン グ を 開 始 し て 5, 10, 50, 100 時 間 後
の合計 5 回をそれぞれ測定するものとした.
(c)収録方法
応答の録音には小型マイクロホンをヘッドホン
にガムテープで固定し, ドライバーユニットとマイ
ク ロ ホ ン が 近 接 し た 状 態 で 録 音 を 行 っ た ( 図 2).な
お, 予備実験では ダミーヘッドマイクロホンを用い
た 測 定 も 試 み た が , 1.5kHz 付 近 に 耳 道 の 反 共 振 に よ
るものと思われる深いディップが観測された. また,
ヘッドホンの装着位置のわずかなズレで伝達関数
が大きく変化することが明らかになった. そのため
今回の目的に対してはマイクロホンとドライバー
ユニットが近接した状態の録音が適切であると判
断した. 収録時の機器の接続 環境を図 3 に示す.
図 2 録音の様子
図 3 収録時の接続環境
4.2 音 響 特 性 の 測 定
( a) 音 響 特 性 測 定 用 音 源 の 設 計
音 響 特 性 の 測 定 用 音 源 は ① TSP 信 号 , ② ト ー ン バ
ースト信号, ③複合正弦波の 3 つである. いずれも
サ ン プ リ ン グ 周 波 数 は 44.1kHz で あ る .
① の TSP 信 号 は 始 め に 周 波 数 特 性 P(𝑘)を 次 式 で 設
計 し , 逆 フ ー リ エ 変 換 ( IFFT) に よ り 時 間 波 形 に 変
換することで作成した.
P(𝑘) = 𝑒𝑥𝑝(−𝑗4𝑚𝜋𝑘 2 /𝑁 2 )
こ こ で N は TSP 信 号 長 , k は 離 散 周 波 数 , 𝑚は 引 き 伸
ば し 率 で あ る . 今 回 の 測 定 で は 𝑁 = 218 , 𝑚 = 217 と し
た.
②のトーンバースト信号は次の式で設計した.
𝑠𝑓 (𝑡) = 𝐴 sin(2𝜋𝑓𝑡)
A は 振 幅 で あ り 0.8 と し た . t は 時 間 (𝑠)で あ り , 信 号
の 長 さ は 1 秒 と し た (0 ≤ 𝑡 ≤ 1). 𝑓は 周 波 数 (𝐻𝑧)で あ
る . 今 回 は 𝑓 =63, 125, 250, 500, 000, 2000, 4000,
8000Hz の 8 種 類 と し た . 測 定 時 は す べ て の 周 波 数 の
正弦波の間に 1 秒の無音を入れてつなげた 1 つの試
験信号を使用した.
③の複合正弦波は次の式で 設計した.
x(𝑡) = 𝐴𝑠𝑖𝑛(2𝜋𝑓1 𝑡) + 𝐴𝑠𝑖𝑛(2𝜋𝑓2 𝑡)
A は 振 幅 で あ り 0.4 と し た . t は 時 間 (𝑠)で あ り , 信 号
の 長 さ は 4 秒 と し た (0 ≤ 𝑡 ≤ 4). 𝑓1 , 𝑓2 は 周 波 数 (𝐻𝑧)で
あ り 今 回 は , 𝑓1 = 120, 𝑓2 = 1000と し た .
( b) 音 響 特 性 の 測 定 手 法
A.イ ン パ ル ス 応 答 波 形 , B.周 波 数 振 幅 特 性 , C.群 遅
延 特 性 , D.立 ち 上 が り 時 間 , E.高 調 波 歪 特 性 , F.混 変
調歪特性の測定手法を 以下に説明 する.
A. イ ン パ ル ス 応 答 波 形 h(𝑡)
前 述 ① の TSP 信 号 を x(𝑡), エ ー ジ ン グ を 行 っ
た ヘ ッ ド ホ ン か ら 出 力 さ れ た TSP 応 答 を y(𝑡)と
す る . x(𝑡), y(𝑡)を そ れ ぞ れ フ ー リ エ 変 換 ( FFT)
し た X(𝜔), Y(𝜔)を 求 め る . こ こ で ωは 角 周 波 数
(rad⁄𝑠 )で あ る . FFT 長 お よ び IFFT 長 は 共 に 219と
し た . 伝 達 関 数 H(𝜔) は H(𝜔)=Y(𝜔)/X(𝜔)と し て 求
め る .イ ン パ ル ス 応 答 h(𝑡)は H(𝜔)を IFFT す る こ
とで求める.
B. 周 波 数 振 幅 特 性 A(𝜔)
イ ン パ ル ス 応 答 h(𝑡)か ら 無 音 部 分 を カ ッ ト
し た 応 答 ℎ̃(𝑡)を 作 成 し , FFT を 行 う こ と で
̃ (𝜔)を 求 め , 次 式 で 振 幅 特 性 を 算 出 し た .
𝐻
̃ (𝜔)|
A(𝜔) = 20 log10 |𝐻
C. 群 遅 延 特 性 𝑇𝑑𝑒𝑙𝑎𝑦 (𝜔)
̃ (𝜔)の 位 相
群 遅 延 特 性 𝑇𝑑𝑒𝑙𝑎𝑦 (𝜔)は 伝 達 関 数 𝐻
θ(𝜔)を 角 周 波 数 ωで 微 分 す る こ と で 求 め ら れ
る. なお. 実際の計算では位相特性をアンラ
ップし, 微分を一次差分で近似し て求めた.
̃ (𝜔)
𝑑𝜃(𝜔) 𝑑∠ 𝐻
𝑇𝑑𝑒𝑙𝑎𝑦 (𝜔) =
=
𝑑𝜔
𝑑𝜔
D. 立 ち 上 が り 時 間 𝑇𝑢𝑝 (𝜔)
ト ー ン バ ー ス ト 信 号 𝑠𝑓 (𝑡)の 応 答 r𝑓 (𝑡)の エ ン
ベ ロ ー プ 𝐴𝑓 (𝑡)が 最 大 値 の 0.4 倍 か ら 0.8 倍 に
な る ま で の 時 間 と し て 求 め た . 𝐴𝑓 (𝑡)は , r𝑓 (𝑡)
に 対 し FFT を 行 い 𝑅𝑓 (𝜔)を 求 め , 負 の 周 波 数
成 分 を 0, 正 の 周 波 数 成 分 を 2 倍 し て IFFT を
行 う こ と で 解 析 的 信 号 𝑟̃ (𝑡)を 求 め , 絶 対 値 を
計 算 す る こ と で 求 め た (𝐴𝑓 (𝑡) = |𝑟̃ (𝑡)|).
E. 高 調 波 歪 特 性 D(𝜔)
TSP 応 答 y(𝑡)を 短 時 間 FFT を 用 い て ス ペ ク
ト ロ グ ラ ム 特 性 𝑌̃(𝜔, 𝑡)を 求 め , |𝑌̃(𝜔, 𝑡)|の 各 時
間 t に お け る 最 大 値 を と る ωを 基 本 周 波 数 と
み な し , n 次 高 調 波 歪 の 振 幅 𝐷n (𝜔) は
𝐷𝑛 (𝜔) = 20 log10 |𝑌̃(𝑛𝜔, 𝑡)|に よ り 求 め た . ス ペ
ク ト ロ グ ラ ム は , フ レ ー ム 長 を 441 点 , シ フ
ト 長 を 220 点 , 窓 関 数 を ブ ラ ッ ク マ ン 窓 と し
て計算した.
F. 混 変 調 波 歪 特 性
③ の 複 合 正 弦 波( 120Hz と 1000Hz)を 入 力
し た 時 の 出 力 信 号 を FFT し た も の を Y(𝜔)と し ,
|𝑌(𝜔)|の レ ベ ル を グ ラ フ 化 す る . 1000 ± 120Hz
の成分が一次混変調波であり, このレベルを
グラフで確認する.
5 結果
5.1 音 響 特 性 の 分 析 結 果 と 差 異 の 明 確 な 特 性 の 確 認
MDR-CD900ST を ノ イ ズ で エ ー ジ ン グ し た も の に
ついて各 音響特性をグラフ化し, 分析結果の特徴と
エージングによる差異を確認する. 図 4 はエージン
グ 時 間 ( 以 後 𝑇𝐴と 略 す ) 0, 5, 100 時 間 に お け る イ ン
パルス応答波形である. どの時間でも応答波形はほ
ぼ 一 致 し た . 図 5 は 周 波 数 振 幅 特 性 で あ り , 1000Hz
を 0dB と し た 𝑇𝐴 = 0, 5,100の 各 特 性 を 示 し て い る . こ
の 図 5 よ り エ ー ジ ン グ に よ る 差 は ±1~2dB程 度 で あ
る . 図 6 は 𝑇𝐴 = 5 と 100の 周 波 数 振 幅 特 性 を 𝑇𝐴 = 0の
特性を基準にした差 として示したグラフである. こ
れ ら の グ ラ フ よ り 63Hz~500Hz と 6000Hz~16000Hz
に ±3dB程 度 の 変 化 が 見 ら れ る が , 500Hz~6000Hz ま
で は ±1dB以 下 で あ り 差 は ほ と ん ど 無 い こ と が わ か
る . 8000Hz 以 上 で は ±3dB以 上 の 差 が み ら れ る が , 高
周波ではマイクロホンの設置位置のわずかな違い
により振幅変化が起こる ため, 測定のばらつきに起
因するものと推定される. 図 7 は群遅延特性を示し
て い る . 遅 延 時 間 は 1000Hz で の 値 を 遅 延 0 の 基 準 と
し た . 𝑇𝐴 = 0 と 100で は 低 周 波 帯 に ±1ms程 度 の 変 化
が 見 ら れ る が , 500Hz 以 上 は わ ず か な 差 し か 見 ら れ
な か っ た . ま た , 図 8 は 𝑇𝐴 = 0を 基 準 と し た 群 遅 延 特
性 の 差 を 示 し て い る . ±0.2ms程 度 の 変 化 は あ る も の
の, 波形の外形に大きな変化は見られない. 図 9 は
立 ち 上 が り 時 間 を 示 し て お り , 図 9(a)の 250Hz で は
1.27~1.63ms の 差 が 見 ら れ た . ま た , 図 9(b) の
1000Hz で は 0.907~1.27ms の 差 が 見 ら れ た . 250Hz で
はエージング時間に対し単調減少となっているが ,
1000Hz や 他 周 波 数 で は 単 調 な 変 化 は な く , 測 定 の
ば ら つ き に よ る 可 能 性 が 否 定 で き な い . 図 10 は
𝑇𝐴 = 0に お け る ス ペ ク ト グ ラ ム を 示 し て い る . レ ベ
ル の 高 い 基 本 周 波 数 に 対 し 約 -50dB 程 度 の レ ベ ル で
2 倍 音 が 見 ら れ た . 𝑇𝐴 = 100に お け る ス ペ ク ト ロ グ ラ
ム は 𝑇𝐴 = 0と 同 様 で あ っ た .図 11 は 高 調 波 歪 特 性 を 示
し て い る . 図 11(a)は 𝑇𝐴 = 0, (b)は 𝑇𝐴 = 100の 特 性 で あ
る . 図 11 よ り エ ー ジ ン グ に よ る 大 き な 変 化 は 見 ら れ
な か っ た . 図 12 は 混 変 調 波 に 対 す る 出 力 の 周 波 数
特 性 で あ る . 1000Hz±120Hz に 観 測 さ れ る 1 次 混 変 調
波歪は観測できず, ノイズフロアより低いレベルで
あ る . 他 の 𝑇𝐴 =5, 10, 50, 100 時 間 に つ い て も 混 変 調
歪は今回の測定限界値以下であった. 以上より, ど
の特性についても 顕著な変化は見られず, 明確な差
異はないことがわかっ た.
5.2 エ ー ジ ン グ 音 源 の 違 い に よ る 音 響 特 性 の 変 化
エ ー ジ ン グ に よ っ て 変 化 す る 特 性 を MDR-CD900ST
以外のヘッドホンやノイズ以外のエージング音 源を含
め て 評 価 す る た め に , 図 13 以 降 に エ ー ジ ン グ 時 間 を
横軸とした各特性の代表値のグラフを示す.
こ の 節 で は MDR-CD900ST と PortaPro に つ い て ノ イ
ズ, 音楽, 放置の 3 条件についての結果を示す. 図
13(a)は 𝑇𝐴 = 0の 周 波 数 振 幅 特 性 𝐴0 (𝜔)を 基 準 に 各 𝑇𝐴 に お
け る 周 波 数 振 幅 特 性 𝐴𝑇 (𝜔) の 平 均 変 化 量 MLD =
̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅
𝐴𝑇 (𝜔) − 𝐴0 (𝜔)を 示 し た グ ラ フ で あ る . 平 均 は 125Hz か
ら 8000Hz で 行 っ た . 図 よ り ほ と ん ど の 条 件 で エ ー ジ
ング時間に無関係に変化しており, エージングの効果
は確認できない. なお, 差が単調に減少しているもの
は 𝑇𝐴 = 0 時 間 の 特 性 に 近 づ く こ と を 意 味 し , エ ー ジ ン
グにより特性が変化したことを意味しない.
図 14(a)は 𝑇𝐴 = 0の 群 遅 延 特 性 𝑇𝑑𝑒𝑙𝑎𝑦0 (𝜔)を 基 準 に 各 𝑇𝐴
に お け る 群 遅 延 特 性 の 平 均 変 化 量
MGDD = ̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅
T𝑑𝑒𝑙𝑎𝑦𝑇 (ω) − T𝑑𝑒𝑙𝑎𝑦0 (ω) を 示 し た グ ラ フ で あ る .
平 均 は 500Hz か ら 8000Hz で 行 っ た . 図 よ り
MDR-CD900ST と PortaPro は エ ー ジ ン グ 音 源 の 違 い に
よる時間ごとの変化量に大きな違いは見られなかっ
た.
以後, 前述のとおりエージング音源の違いによる音
響特性の変化は少ない事が明らかとなったので
MDR-CD900ST の み エ ー ジ ン グ 音 源 の 違 い に よ る 変 化
量を掲載する.
図 15(a) , 図 16(a), 図 17(a) は 500Hz, 1000Hz,
2000Hz の エ ー ジ ン グ 音 源 の 違 い に よ る 立 ち 上 が り 時
間 の 変 化 量 を 示 し た グ ラ フ で あ る . 500Hz の エ ー ジ ン
グ な し と 1000Hz の ノ イ ズ で エ ー ジ ン グ し た も の と エ
ー ジ ン グ な し , 2000Hz の す べ て の グ ラ フ に は 変 化 が 見
られるが, 時間経過に対し増減しており, 一定の傾
向 は 見 ら れ な い . ま た , 500Hz ノ イ ズ と 音 楽 で エ ー ジ
ン グ し た も の と 1000Hz の 音 楽 で エ ー ジ ン グ し た も の
に関しては差はほとんど見られなかった.
図 18 と 図 19 は そ れ ぞ れ 二 次 高 調 波 , 三 次 高 調 波 の
平均レベルを時間経過 を横軸として示した グラフであ
る . 平 均 は 250Hz か ら 8000Hz で 行 い , 基 本 周 波 数 の 平
均 レ ベ ル を 基 準 と し た . 図 18 と 図 19 と も に 時 間 が 経
過しても変化量は減少したり増加したりしており, エ
ージング時間に対応した変化は見られなかった.
5.3 ヘ ッ ド ホ ン の 違 い に よ る 音 響 特 性 の 変 化
本節ではノイズをエージング音源とした時の各ヘ
ッ ド ホ ン に 対 す る 結 果 を 示 す . 図 13(b)よ り 周 波 数 振
Impulse response
Amplitude
5
0
-5
-10
-15
0
エージングにより一部のヘッドホンでは立ち上が
り時間が短くなる変化が見られた. しかし, その他の
音響特性では少なくとも本研究で用いたヘッドホンや
測定条件においてはエージングによる特性の変化を確
認できなかった. この結果はエージング音源 を変えた
場合も同様であった.
今後の課題として, エージング時間をより 長くした
場合や, 安価な価格帯のヘッドホンを用いた場合, ド
ライバーユニット単体での検証, また, 主観的に人が
エージングによる音響特性の変化を検知できるかどう
かの検証などがある.
[5]
[6]
0.8
1
Time (ms)
1.2
1.4
1.6
Amplitude Spectrum
Aging by noize(0h)
Aging by noize(5h)
Aging by noize(100h)
10
0
-10
-20
-40
63
250
500 1000 2000 4000 8000 16000
Frequency (Hz)
Amplitude Spectrum Difference
5
0
-5
Difference(5h-0h)
Difference(100h-0h)
-10
63
125
250
500 1000 2000 4000 8000 16000
Frequency (Hz)
図 6 周波数振幅特性の差
Group delay
1.5
Aging by noize(0h)
Aging by noize(100h)
1
Delay Time (ms)
ウ ィ キ ペ デ ィ ア (http://ja.wikipedia.org/), “ エ イ ジ
ング”
元木一成, “スタジオ用モニターヘッドホン
SONY MDR-CD900ST を 用 い た エ ー ジ ン グ の 検 証
実験と考察 ”, 東京藝術大学 音響環境創造科
2011 年 度 卒 業 論 文 , 2012
“新版 音響用語辞典 ”, 日本音響学会, コロナ
社 , 2004
“ ヘ ッ ド フ ォ ン ブ ッ ク 2013 2012 年 度 ベ ス ト モ デ
ル は こ れ だ ! ヘ ッ ド フ ォ ン ア ワ ー ド 2012“ , 株 式
会 社 音 楽 出 版 社 pp. 9
価 格 .com (http://kakaku.com/), “DT990 Edition
2005”
http://staff.aist.go.jp/m.goto/RWC-MDB/
125
図 5 周波数振幅特性
参考文献
[4]
0.6
図 4 インパルス応答波形
Level Difference (dB)
7. ま と め と 今 後 の 課 題
[3]
0.4
-30
立ち上がり時間が 単調減少する結果については, エ
ージングにより振動板の動きがスムーズになり, 立ち
上がりの応答性能が向上した可能性があ る. 変化にば
らつきが見られる 特性については 測定時に小型マイク
ロホンを設置する位置の誤差や, 録音環境の 暗騒音の
変化などによるものと考えられる. また, エージング
音源の違いによる変化がほとんど見られない事につい
ては, エージング自体に変化が少ないことから, エー
ジング音源 を変えても 音響特性の変化に与える影響は
ほとんどないもの と考えられる.
[2]
0.2
20
6. 考 察
[1]
Aging by noize(0h)
Aging by noize(5h)
Aging by noize(100h)
10
Level (dB)
幅 特 性 は K240 Studio と BT OV STUDIO に つ い て は 時
間経過による多少の変化が見られ るものの エージング
に起因する 変化とは認められない. その他のヘッドホ
ンも同様であった.
図 14(b)よ り 群 遅 延 特 性 は BT OV STUDIO に つ い て
時間経過による多少の変化が見られた. しかし, 変化
量が単調減少では ないためエージングによる変化では
ないと考えられる. また, その他の機種においては目
立った変化は見られなかった.
図 15(b)~17(b)に 示 し た 立 ち 上 が り 時 間 で は , ば ら つ
きの大きい結果が多くあるもののエージングの効果と
考 え ら れ る 結 果 が 得 ら れ た . 500Hz の 図 15(b) で は ,
K240 Studio と PortaPro で エ ー ジ ン グ 時 間 に 対 し 単 調
減 少 の 傾 向 が 確 認 で き る . 1000Hz の 図 16(b)で は , K240
Studio と BT OV STUDIO で 同 様 に 単 調 減 少 の 傾 向 が あ
る . 2000Hz の 図 17(b)で は , BT OV STUDIO と PortaPro
が 単 調 減 少 と な っ て お り 時 間 経 過 に よ っ て 4.5ms 程 度
の 減 少 が 見 ら れ る . こ れ ら は , お お よ そ 5~10 時 間 の エ
ージングで変化が収束しているものと考えられる.
図 20 に 示 し た 二 次 高 調 波 歪 は ど の 機 種 に 対 し て も
エージングによる 変化は見られない.
図 21 に 示 し た 三 次 高 調 波 歪 は DT990 Edition 2005 に
関 し て 時 間 の 経 過 に 従 い 2dB 程 度 歪 が 減 少 し て い る .
その他の機種についてはエージングによる変化と思わ
れる変化は見られなかった.
0.5
0
-0.5
-1
-1.5
0.25
0.5
1
2
4
Frequency (kHz)
図 7 群遅延特性
8
16
Rise time (250Hz)
300
Difference(5h-0h)
Difference(100h-0h)
800
700
600
Amplitude
200
150
Aging by noise (0h) TD=1.63ms
Aging by noise (5h) TD=1.36ms
Aging by noise (100h) TD=1.27ms
50
0.5
1
2
4
Frequency (kHz)
8
0
16
500
400
300
100
0.25
Rise time (1000Hz)
900
250
Amplitude
Time Difference (ms)
Group delay Difference
0.5
0.4
0.3
0.2
0.1
0
-0.1
-0.2
-0.3
-0.4
-0.5
0.5
1
Time (ms)
1.5
200
Aging by noise (0h) TD=0.907ms
Aging by noise (5h) TD=1.27ms
Aging by noise (100h) TD=0.907ms
100
0
0
2
0.5
Spectrogram Aging by noise(0h)
Harmonic distortion Aging(0h)
140
20
1.5
2
図 9(b) 立 ち 上 が り 特 性
図 9(a) 立 ち 上 が り 特 性
図 8 群遅延特性の差
1
Time (ms)
Harmonic distortion Aging(100h)
140
120
120
120
100
100
80
60
10
80
Fundamental
2nd Har Dist.
3rd Har Dist.
20
0
1000 2000 3000 4000
Time (ms)
60
40
20
0
0
80
60
40
5
Level (dB)
15
Level (dB)
Frequency (kHz)
100
250
500
40
1000
2000
Frequency (Hz)
5000
4000
20
8000
Fundamental
2nd Har Dist.
3rd Har Dist
250
図 11(a) 高 調 波 歪 特 性
Harmonic Aging(0h)
120
100
80
60
0
500
1000
1500
Frequency(Hz)
1.2
1
0.8
0.6
2000
5
10
50
100
1.6
1.4
1.2
1
0.8
0.6
0.4
5
10
50
100
Aging Time (h)
Aging Time (h)
図 13(a) 周 波 数 振 幅 特 性 の 変 化 量
図 13(b) 周 波 数 振 幅 特 性 の 変 化 量
Group delay changes by Aging
0.35
0.3
0.25
0.2
0.15
0.1
0.05
5
10
50
100
Aging Time (h)
図 14(a) 群 遅 延 特 性 の 変 化 量
Group delay changes by Aging
0.7
0.6
0.4
0.3
0.2
MDR-CD900ST (Noise)
MDR-CD900ST (Music)
MDR-CD900ST (No Aging)
10
0.5
8
6
4
2
0.1
0
Rise Time by Aging (500Hz)
12
K240 Studio
BT OV STUDIO
DT990 Edition 2005
Rise Time (ms)
MDR-CD900ST (Noise)
MDR-CD900ST (Music)
MDR-CD900ST (No Aging)
Portapro (Noise)
Portapro (Music)
Portapro (No Aging)
0.4
Mean Group Delay Difference (ms)
0.45
Mean Group Delay Difference (ms)
1.4
0.4
図 12 混 変 調 波 の 出 力 特 性 (0h)
0
1.6
8000
K240 Studio
BT OV STUDIO
DT990 Edition 2005
1.8
Mean Level Difference (dB)
Mean Level Difference (dB)
140
4000
Amplitude spectrum changes by Aging
2
MDR-CD900ST (Noise)
MDR-CD900ST (Music)
MDR-CD900ST (No Aging)
Portapro (Noise)
Portapro (Music)
Portapro (No Aging)
1.8
160
Level (dB)
Amplitude spectrum changes by Aging
2
1000
2000
Frequency (Hz)
図 11(b) 高 調 波 歪 特 性
図 10 ス ペ ク ト ロ グ ラ ム (0h)
180
500
5
10
50
100
Aging Time (h)
図 14(b) 群 遅 延 特 性 の 変 化 量
0
0
5
10
Aging Time (h)
50
100
図 15(a) 立 ち 上 が り 時 間 の 変 化 量
Rise Time by Aging (500Hz)
K240 Studio
BT OV STUDIO
DT990 Edition 2005
PortaPro
12
10
8
8
6
4
5
10
Aging Time (h)
50
0
100
Rise Time (ms)
1.2
0
50
100
図 17(a) 立 ち 上 が り 時 間 の 変 化 量
10
Aging Time (h)
MDR-CD900ST (Noise)
MDR-CD900ST (Music)
MDR-CD900ST (No Aging)
50
-68
-70
-72
-74
-50
-52
-54
-56
-58
5
10
Aging Time (h)
0
5
10
Aging Time (h)
-50
-52
50
-56
-58
-60
-62
-64
0
図 19 三 次 高 調 波 歪 の 変 化 量
5
10
Aging Time (h)
100
量
-54
100
50
図 18 二 次 高 調 波 歪 の 変 化
50
100
図 20 二 次 高 調 波 歪 の 変 化 量
3rd hormonic distortion by Aging
-58
K240 Studio
BT OV STUDIO
DT990 Edition 2005
PortaPro
-60
-62
-64
-66
-68
-70
-72
-74
0
MDR-CD900ST (Noise)
MDR-CD900ST (Music)
MDR-CD900ST (No Aging)
-48
-60
100
K240 Studio
BT OV STUDIO
DT990 Edition 2005
PortaPro
-48
100
2nd hormonic distortion by Aging
-46
2nd hormonic distortion by Aging
3rd hormonic distortion by Aging
Mean 2nd Harmonic distortion (dB)
Mean 3rd Harmonic distortion (dB)
5
50
(1000HZ)
K240 Studio
BT OV STUDIO
DT990 Edition 2005
PortaPro
0
10
Aging Time (h)
(2000HZ)
-66
-76
5
Rise Time by Aging (2000Hz)
図 17(b) 立 ち 上 が り 時 間 の 変 化 量
(2000HZ)
-64
0
図 16(b) 立 ち 上 が り 時 間 の 変 化 量
2
0.8
-62
1
100
3
1
10
Aging Time (h)
50
4
1
-60
10
Aging Time (h)
5
1.4
5
3
(1000HZ)
1.6
0
5
6
MDR-CD900ST (Noise)
MDR-CD900ST (Music)
MDR-CD900ST (No Aging)
1.8
0
図 16(a) 立 ち 上 が り 時 間 の 変 化 量
Rise Time by Aging (2000Hz)
2
4
Mean 2nd Harmonic distortion (dB)
0
5
2
2
図 15(b) 立 ち 上 が り 時 間 の 変 化 量
Rise Time (ms)
6
Mean 3rd Harmonic distortion (dB)
6
K240 Studio
BT OV STUDIO
DT990 Edition 2005
PortaPro
7
10
14
Rise Time by Aging (1000Hz)
8
MDR-CD900ST (Noise)
MDR-CD900ST (Music)
MDR-CD900ST (No Aging)
12
Rise Time (ms)
Rise Time (ms)
16
Rise Time by Aging (1000Hz)
14
Rise Time (ms)
18
0
5
10
Aging Time (h)
50
100
図 21 三 次 高 調 波 歪 の 変 化 量
表 1 使用したヘッドホンの詳細
No.
型名
メーカ
実売価格(円)
インピーダンス(Ω) 最大入力(mW) 再生帯域(Hz) 感度(dB)
質量(g)
A
MDR-CD900ST
SONY
18,900
63
1000
5~30, 000
106
200
B
DT990 Edition 2005
Beyerdynamic
24,800
250
100
5~35, 000
96
250
C
K240 Studio
AKG
23,100
55
200
15~25, 000
91
240
D
BT OV STUDIO
Beats by dr. dre
29,800
40
-
20~20, 000
110
270
E
PortaPro
Koss
3,980
60
-
15~25, 000
101
-