(第 448 号) 10 月 03 日発行

★★★株式投資勝利の方程式★★★
ムッシュ望月の週刊イカス(第 448 号) 10 月 03 日発行
『勝つことより、負けないこと!!そして忍耐も』
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巻頭言(ヒット映画より)
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『セラフィーヌの庭』は、2009 年フランス・セザール賞最多 7 部門受賞
した作品です。主人公のセラフィーヌ(1864~1942 年)は、パリの北部
郊外のサンリス(シャンティイ城近く)で家政婦として働き、食べること
もままならないのに、趣味の画材には惜しみなくお金を注ぎ込み、家賃も
滞納したりする生活を送ってきました。孤独な彼女を支えたのは、『信じて
絵を描き続けること!!』という、守護天使のお告げでした。キャンパス
に向かう姿は、宗教的行為にさえ見えるほどで、描く対象は、自然の草花
や果物でした。自然こそが、彼女の『心の庭』でした。彼女の色鮮やかで
素朴で神秘的な花の絵に注目したのは、ドイツ人画商のウーデでした。ウ
ーデは、素朴派の画家のアンリー・ルソーや天才ピカソをいち早く評価し
たことで有名で、彼は、惜しみなく援助を与え、彼女が画業に専念できる
環境を作りますが、第一次大戦(1914 年)の勃発により、ウーデは敵国人
となりフランスを離れざるをえなくなりました。10 年余の後、市の展覧会
が契機で 2 人は再開し、再びウーデの支援により数々の傑作を描きました。
1929 年の世界恐慌により絵画マーケットが暴落し、夢に見た個展が中止と
なるだけではなく、支援も打ち切りとなりました。この悲劇により、彼女
の繊細な心は傷つき、現実とのバランスを失ってしまいます。『花に話し
かけ、木に耳をすませて、心のままに、私は描く』、投資にも活かせるかも
しれませんね?
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相場展望(中日優勝のアノマリー)
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中日ドラゴンズが 4 年ぶりにリーグ戦で優勝しました。中日の優勝は、
1954 年、1974 年、1982 年、1988 年、1999 年、2004 年、2006 年に続く 8
回目のことです。過去 7 回における、中日優勝の翌年の日経平均株価は、
5 勝 2 敗と好成績で、1999 年、2006 年の 2 回を除いて大幅に上昇していま
す。過去のデータから判断する限り、期待できそうです。一方、政治面か
ら見ると、吉田内閣退陣、田中内閣退陣、リクルート事件、新潟中越地震
等が起きています。なお、10 月 4 日(月)は、投資の日で、9 年連続高と
いうのも、期待したいところです。(神頼み相場??)
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一目均衡表基準線と転換線に注目!!(日経平均)
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10 月 01 日(金)
シカゴ日経先物:
9,470 円
日経平均引値:
9,404.23 円
信用評価損益率: ▲17.10%
25 日移動平均線:
9,288.34 円 (乖離率+1.25%)
75 日移動平均線:
9,433.10 円 (乖離率▲0.31%)
200 日移動平均線: 10,073.32 円 (乖離率▲6.64%)
新高値:
8 銘柄
新安値:
121 銘柄
騰落レシオ(25 日): 119.0
騰落レシオ(10 日) 84.1
ST%K:
17.90
ST%D:
26.68
MCAD:
0.25
シグナル: ▲38.47
一目均衡表基準線:
9,250 円 転換線:
9,531 円
先行スパン1:
9,184 円 先行スパン2:
9,529 円
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日銀の金融政策次第!!
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日経平均株価は、25 日移動平均線(9,288 円)や 9 月限SQ値(9,150
円)を割り込むと、心理的な 9,000 円が意識されます。金融株で下値模索
が続き、更には公共株(電力株)を皮切りに増資ラッシュとなり、相場の
重しとなりかねません。また、任天堂が大幅な下方修正を余儀なくされた
ように、円高が業績に及ぼす悪影響も懸念されます。9 月の新車販売台数
は 14 ヵ月ぶりの減で、前年同月比 4.1%減となり、減少に転じるのは 10 月
からと見られていただけに、自動車のエコ減税の終了に伴う影響も気にかか
ります。足元の為替相場も、政府・日銀が介入実施の水準に近づいており、
さらに円高が進行すれば、国際優良株への売り圧力が強まりかねません。
欧州のソブリン問題については、警戒すべきという意見もありますが、
アイルランドの金融機関に対する公的資金注入、スペイン債券の格付けの
引き下げ報道でも、円対ユーロに大きな変化が見られません。一方で、
外部環境の好転次第では、相対的に出遅れ感が強いだけに、日本株に
買い戻しが入る可能性もあります。この場合、9 月 21 日に付けた高値
(9,704 円)を上回ると、10,000 円台乗せも視野に入ります。10 月 4 日、
5 日の日銀の政策が、大きく影響することになります。日経平均の寄与度
の高い銘柄のユニクロ(ファーストリテイリング)の 9 月既存店売上高の
発表があり、猛暑の影響で大幅減となると、これも日経平均を押し下げる
2
要因となります。そのような状況下だけに、日銀は量的緩和や国債の買い
切り等の政策に踏み切ると思います。(10 月 4 日、5 日の金融政策決定会合)
一番期待しているのは、2%から 3%程度のインフレターゲットの設定です。
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10 月相場の行方!!
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10 月は、投資家の中では、『暴落はしないまでも株は上がらない』と見ら
れています。10 月を『重月』とか『渋月』という人もいるぐらいです。米
国の投資家も、10 月の『ブラックマンデー(1987 年 10 月 19 日)
』『ブラッ
クサースデー(1929 年 10 月 28 日)』を想い出し、良いイメージはありま
せん。9 月相場も、ほとんどが悲観的な見方をしていましたが、今年は例年
と異なり、強めに推移しました(月足が陽転)。この 10 月も、9 月の延長
線上で陽線を重ねるものと思います。日銀の政策が必要であることの他に、
米国市場の堅調さです。NY ダウは 7 月初めに 9686 ドルの安値をつけた
後、適度な調整を入れながら上昇を続けています。雇用や不動産関連の
指標を見る限り、経済の減速下での上昇と言えます。背景のあるのは、
政府と FRB による金融緩和の実施で、追加緩和策を打つことに躊躇する
ことがないからです。11 月 2 日の中間選挙が終わるまでは、経済再生を
中心とした政策が米民主党の勝利の為に必要となります。
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出遅れの鉄鋼株を狙え!!
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2010 年 4 月以降、国内鉄鋼株は冴えない動きが続いています。東証業種
別株価指数(鉄鋼)は、4 月 6 日に高値 785 ポイントを付けた後、8 月 31
日に 563 ポイントまで下落しました。日本株全体が低迷した期間ではあり
ますが、TOPIX との比較においても鉄鋼株の出遅れは顕著です。2010 年
4 月以降の段階では、欧州財政危機、あるいは世界景気の二番底懸念と
いったキーワードが材料視され、『産業の米』である、鉄鋼株(景気敏感
株)は、大幅なアンダーパフォーマンスとなりました。足元では、米 8 月
の ISM 製造業景気指数、中国 8 月輸入総額、中国 8 月の小売売上高・
鉱工業生産、8 月米小売売上高等が予想を上回る数値となり、世界景気に
対する過度な懸念が後退しつつあり、鉄鋼株の見直しを期待します。
一方、国内では、エコカー減税が終了し、自動車の減産が始まっていると
いうマイナス材料はありますが、株価はこのマイナス材料を 6 ヵ月程度
の時間をかけて織り込んできたと思います。
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鉄鋼株の比較!!+テクニカル分析!!
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(1) 新日鉄(5401)は、2008 年 5 月 20 日の高値 705 円から、サブプ
ライムショックにより 2008 年 11 月 21 日の 243 円の安値、2009 年 3 月
12 日には 233 円の安値を付けました。その後の戻り高値は 2008 年 6 月
15 日の 407 円で、その後は高値を更新することなく、下降トレンドが続
き 2010 年 8 月 31 日には 276 円の安値を記録しています。同社は決算の
見通しを公表していないので、PER は不明ですが、PBR は 1.1 倍の水準
です。住友金属(5405)は PER が 20.2 倍、PER が 1.3 倍で、神戸製鋼
(5406)は PER が 13.5 倍、PBR が 1.2 倍で、JFE(5411 )は PER が
13.1 倍、PBR が 1.1 倍です。新日鉄は、300 円割れの買いで、400 円
程度の売りで対応(6 ヵ月から 1 年程度の投資)
280 円
(2)ABCマート(2670)
2681 円
6 月 22 日の高値 3650 円から 9 月 3 日の安値 2362 円まで、短期間に値幅で
1288 円、下落率で 35.3%を記録しました。目先の底値は 2009 年 11 月 13
日の 2415 円と、ほぼ一致し、テクニカル的には二転底を形成しました。
今年 5 月 27 日の安値 3035 円程度の短期の戻りを期待します。業績的に
は、連結営業利益 130 億円程度と前年同期比 10%増で、8 年連続の最高
益更新。円高ドル安による調達コスト安が利益率アップに繋がりました。
(3) 中長期:シミック、メッセージ、JPHD、日本触媒は継続!!
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ICAS からのご案内
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12 月 18 日(土)12 時 00 分より『ICAS 投資クラブフェスティバル』
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東京都千代田区内幸町1-7-7NBF 日比谷ビル 14F
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