P.5 - RALLIART

目指せ3連覇! 増岡浩 戦い目前の心境
あっという間の1年。ドラマのような逆転勝利でパリダカ2連覇を果たした増岡が、再び砂漠の戦いに挑む
。
…ま ず、前哨戦のUAEラリーの結果
(転倒リタイ
ア)は残念でしたね。
増岡:実は今回、最初から思いっきり飛ばしていって、相手の
やる気をなくしてしまおうっていう作戦だったの。
でもそれが
まずかった。無 理をしたつもりはなかったんですけどね。
やっぱり
(パリダカ)
本番ではじっくり行くことにします。それが
分かったから良かったかな。厄払いもできたし
(笑)
。
…UAE で 2004年型のマシンを試されて、いかが
でしたか?
増岡:自分のイメージ通りの 仕 上 がりになってきました。
さらに扱 いやすくなったっていう感じかな。
僕が目指しているのは「誰が乗っても速く走れるマシン」。
だから扱いやすく、快適なことが一番なんです。
…今年のチームワークはいかがですか?
増岡:とても良いですよ。
実 は 今年から、ドライバーとナビゲーターで 毎 月1回 必ず
フランスで合宿を行っているんです。生活を共にし、一緒に
トレーニングすることでチームワークが向上してます。
三 菱 チーム は 常 に 総 合 力 で 勝 負してい ます。でも 他 の
チームって個人プレーが目立つところが多い。そこが大きな
違いですね。ドライバー、ナビゲーター、メカニック、チーム
スタッフ、みんな同じ目標に向かって努力しているのが、
うち
のチームの 特徴です。
からね
(笑)
。実はこの間のUAEラリーの前に行けなかった
んです。で、結果はリタイアでしょ。やっぱりパリダカ前には
行かなきゃなと思いました。
あとは家族の写真は持っていきます。ラリー中に必ず持って
いくポーチがあるんですけど、
それは肌身離さず持っていま
すね。
あまり自分 の時間を作れ
ないですね。僕のすべては
パリダカのために、といっ
たところでしょうか。
…最近、気分転換やリフレッシュのために何かさ
れてい るこ と はあ りま すか?
増 岡:2 連 覇 のときよりもさらに ハードルは高くなったと
思っています。ライバル全員から目標にされますしね。
それでも自分の3連覇のためというよりは、チームの4 連覇
のためにがんばりたいと思っています。
今年のモーリタニア砂丘は、
ドライバーの体力と精神力の
勝負。前回のリビア砂漠と比べて、同じ距離のコースでも
スピードが全く違う。本当にタフなラリーになると思います。
今 年は勝ちパターンを研 究しないといけないと思ってい
ます。できたら前半はスローに入って、中盤のどこか、得意な
砂丘地帯で勝負をかけたいですね。鮮やかな逆転勝利って
いう展 開になればいいんですけどね。
でもね、終盤 戦になっても15分 差 の 2 位 につけていたら、
あいつは大丈夫だと思っていてください
(笑)
。
とにかくパリダカはミスをしたほうが負け。おそらくチーム
メイトとの争いになると思いますが、
ミスなくじっくり行こうと
思っています。ファンのみなさんに喜んでいただける結果が
残せるようがんばりますので、ぜひ期待してください!
増岡:実 はまったくない
(笑)
。趣 味に使う時 間もほとんど
ないですね。
今年から語学力のトレーニングを始めたんです。日常の会話
程度ならまったく問題なかったんですが、海外からの取材も
増えてきたのでもっと語学力を向上しなくちゃな、
と。
もともと英 語とフランス語は、フランス のメカニック研 修
時 代に覚えたんで、ちゃんと勉強するのははじめて。
でも、昼間にトレーニングをして、そのあと英語の勉強して、
合 間 に 取 材とかをしていると 1日が 終わっちゃう。だから
…勝つた めのジンクス とか お 守 り み た い なもの
はある んですか?
…で は、最 後 に 3 連覇 を 待 ち 望 ん で い る フ ァ ン
にメ ッセージを。
王者の風格漂う増岡選手。昨年のこの時期よ り も、さ ら
なる余 裕と 自信が 感 じ ら れた気 がしました。2004年の
パリダカのゴール で も、あ の ヒロシスマイル が見た い
増 岡:お 守りは 必 ず 持っていき ます、武 田 神 社 のやつ。
武田神社(武田信玄が祀られている)
は「勝運」の神様です
UA E D E S E R T CH A L L E N G E 2 0 0 3
ステファン・ペテランセル パジェロエボリューションで総合優勝
カルロス・スーザ クロスカントリーラリー・ワールド カップ年間チャンピオン獲得!
そして、スーザがやった!
パリダカ前 哨 戦となるUAEラリーが 10月19〜24日に行わ
れ、ステファン・ペテランセルが優勝。04パリダカに向けて
幸先の良いスタートを切った。2003 パリダカ、3月のイタリ
アン・バハと惜しいところで増 岡に逆 転を許していたペ テ
ランセルが、安 定した走りで1年ぶりの優勝を果たした。
年間8戦で争われるクロスカントリーラリー・ワールドカップ
において、カルロス・スーザ
(ポルトガル)
が念願の総合チャン
ピオンを獲得した。
今シリーズに三菱ストラーダにてフル 参 戦したスーザは、
最終戦 の UAEラリーを2 位シュレッサーと41ポイント差で
迎えた。スーザ圧倒的有利の中、第 3レグでまさかの転 倒。
しかし幸運にもマシンのダメージが少なくラリーを続 行し、
その後を無 難に走りきった。
三菱のパリダカ参 戦マシンの先行
開 発 車・ストラーダを駆り、数々の
ラリーに参戦しているスーザ。今まで
裏方として黙々と走りつづけた男が、
ついに晴れの舞台に立った!
「王者になれたのは、チームを始め
とするみんなのお か げ。みんなが 祝 福してくれて、やっと
実感がわいてきました」
スーザのパリダカでの活躍にも期待したい。そしてこのスト
ラーダにも注目してほしい。
2004年ダカールラリー コース正式発表
今年の舞台はモーリタニア砂漠を中心としたテクニカルコース!
11月18日、パリにおいて今大会のコースが発 表された。
総走行距離11,052.5km、昨年と比 べて 2,500kmも延長
されたコースは、砂丘ありラクダ草ありのテクニカルなもの
で、
ドライバーの技術と忍耐力が問われる。
また、前回のリビア砂漠のような180km/hで駆け抜ける超
高 速ステージは少なく、中速から低速のステージが大半を
占める。よって単純に距離が伸びるだけでなく、走行タイムも
大幅に増加する。参加者にとっては厳しい大会となりそうだ。
ハイライトは1月8日から始めるモーリタニアの砂丘地帯と、
休息日前後のマリ〜モーリタニア 南 部 のステージ。ここで
勝負の行方が決 定されるかもしれない。
スタートは 1月1日のフランス・クレルモンフェラン、栄 光 の
ゴールは1月18日のセネガル・ダカールである。
SS(スペシャルステージ)
距 離は5,424.5km。フランス・スペ
イン・モロッコ・モーリタニア・マリ・ブルキナファソ・セネガル
2004
の7カ国を通 過する。前回同様のマラソンステージ
(途中で
サポートを受けられないステージ)
が2ヵ所設定されている。
三菱チームのライバルとなるのは、元王者アリ・バタネンに
加えてあのコリン・マクレーを擁し、準備万全の日産。また、
BMW・フォルクスワーゲンのドイツ勢も安定した速さを持っ
ている。増岡の因縁のライバル、シュレッサーバギーも参戦
を予定している。
ここ数 年で 最も面白いといわれる
今回のパリダカ。テレビや W EBに
て、最新の情報をぜひチェックして
ほしい。
2004年パリダカ速報はここをCHECK!
http: //www. mitsubishi-motors. com
http: //www. ralliart. co. jp
■情報 はス タート か ら ゴール ま で 毎日更新さ れ ま す
D A K A R R A L LY
RALLIART JOURNAL
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