機関誌第3号 - 社会福祉法人あだちの里

機関誌 第3号
発行者:社会福祉法人 あだちの里
あだちの里地域生活支援センター
発行日:平成28年
軽度・発達障害者への支援の取り組み
1月12日
カサブランカ
開所式
発達障害は脳機能の障がいで認知機能に偏りがある障がいの総称です。ADHDやアス
11月15日にカサブランカの開所式をおこないました。
ペルガー症候群などが代表的なもので、一般的に言葉の理解が限定的、物事の流れを読
開所式には入居されるご利用者やご家族を始め、各関係機関、地域住民の
む事が苦手、他人との共感・意志疎通を図ることが難しい特徴があります。その為、悪
方々など、多くの来賓の方々にご出席いただき、新規グループホームの開
気がないのに周囲に誤解されてしまう事が多く、「理解されにくい障がい」と言えます。
所を盛大に祝いました。
また、幼少の頃にご本人や周囲が障害に気付かないことも多く、障がいへの理解が不十
入居されたご利用者の方々も緊張した様子で式に参加されていましたが、
分になり、そのため必要な教育が十分受けられずに成長してしまうケースも多く見られ
自己紹介での立派な姿に、新たな生活に期待を膨らませているようでし
ます。今回は、発達障害者への支援のポイントと併せ、あだちの里グループホームでの
た。
実践例を紹介します。
今後、ご利用者が新たな環境に慣れ、安心して生活できると同時に地域住
≪発達障害者への支援のポイント≫
民の一員として、地域と共にそれぞれの望む自立生活が送れるよう応援し
①思考の偏りや独特の言語理解なども含め、「ご本人を理解」する
ていきます。
②ご本人が「自身の障害特性を理解」できるようにする
③生活場面でのズレや対人関係トラブルが起きた時は、忘れる前に「すぐに対処」する
④話し合った内容はあとで確認できるように「紙に書いて残す」
≪事例①≫
成人になって障がい認定を受けるが、すでに他者との関わりの中で人間不信、グループ
ホーム入寮時は部屋に閉じこもり、日常会話のキャッチボールが出来なかった方
→交換日記を利用して、会話では伝わりにくいお互いの思いを伝えることで、少しずつ
理解し合い関係性を築いていきました。
≪事例②≫
相手の気持ちを理解する事が苦手で、過剰な関わりから相手が怒っても、何故怒ってい
るのか理解出来ない方
→何かトラブルがあった際は、何が問題なのか・本当はどのような行動が望ましいかを
出来るだけ具体的に紙に書き出しながら面談をおこなっています。
≪まとめ≫
平成 27 年 11 月 30日をもちまして
これは一例に過ぎません。発達障害といっても、その特徴は様々であり、また性格や育
った環境も違います。画一的な支援ではなく、個々に合わせた支援を今後も心がけてい
きたいと考えています。
(第5ホーム サービス管理責任者
あだちの里第4ホーム
みゆき寮を閉鎖いたしました。
(第5ホーム支援員
(第5ホーム
支援員 武田泰尚)
武田泰尚)
石原信之)
世 話 人・生 活 支 援 員 の 業 務
これまで、あだちの里地域生活支援センターの紹介をしてきましたが、今回は「グループホームでの生活では、誰がサポートをしているの?」といった疑問を、
(第1ホーム サービス管理責任者 浅沼保則)
世話人・生活支援員の 1 日の業務の流れに沿ってご紹介します。
則)
夕 食
夕食前
生活支援員訪問(16:00~18:30)
~主な業務~
・入浴支援
・洗濯支援
・居室の整理整頓支援
・その他日常生活に必要な相談・援助
~ご利用者の帰寮前に出勤~
・前日の記録の確認(利用者の様子や食事内容を確認)
※必要に応じて通院同行もおこなっ
ています。
・食材の買い出し
皆でテーブルを囲み楽しく食事をしています。
・夕食作り(健康や栄養バランス、それぞれの嗜好を考慮)
翌 朝
()
団らん
利用者支援
生活支援員訪問(19:00~20:30)
ご利用者就寝
~主な業務~
・入浴支援
・洗濯支援
・居室の整理整頓支援
・その他日常生活に必要な相談・援助
・就寝準備
・ご利用者の見守り
・戸締り確認
・1 日の記録記入
・朝食作り
・ご利用者送り出し
・夕食後、ご利用者の悩みを聴いたり、ゆったりとした時間
を過ごす。また、小遣い帳の金銭管理チェックや服薬提供、
身辺のお手伝いなどを実施しています。
一人ひとりが楽しく自分らしく過ごせるよう
世話人・支援員が連携を取りながら業務をおこなっています
・寮内清掃
・戸締り
~退勤~
年末年始旅行
年末年始旅行
鬼怒川
沖縄
12月31日から1月1日の1泊2日で、ご利用者42名、職員14名の総勢5
6名で日光・鬼怒川方面に行って参りました。
1 日目、青空広がる大晦日は、餃子の街宇都宮での餃子定食の昼食に始まり、栃
木の名産品巡りを経て、日光さる軍団劇場へ。可愛らしいサルの芸に、皆さん、
拍手や歓声を沸かせていました。その後は、東武ワールドスクウェアでイルミネ
ーションを見るグループ、ホテルの温水プールで遊ぶグループ、ゆっくりと温泉
を楽しむグループの3グループに分かれて過ごしました。夜は皆さんが最も楽し
みにしていた宴会です。豪華なお食事、少しのお酒とカラオケ…、一年間の締め
くくりに皆さん思い思い、楽しい時間を過ごしていました。その後の二次会では
いよいよ年越しのカウントダウンです。紅白歌合戦を観ながら、わりと静かな
12月30日~1月2日の3泊4日で沖縄旅行に行ってきました!
2015 年最後のひと時となりました。
初日は、なんと北千住駅に 6:00 集合。とても心配していましたが、30 分前
2日目もすっきりとした晴天。朝風呂を楽しむ方、前日の夜更かしでなかなか起
には、ほとんどの利用者さんが元気に集合!早朝から利用者さんのパワーに圧
きられない方…様々な元日の朝を迎えました。朝食後ホテルを出発し、まずは二
倒されました。
荒山神社に初詣へ。なんと地面にはうっすらと雪のあと。さすが日光です…。無
初日は、昼前に那覇空港に到着。早速沖縄料理のソーキそばに舌鼓み。その後、
事に初詣を終え、日光の湯葉を昼食にいただき、そして旅行の最後はとちおとめ
首里城に向かい、世界遺産を体感しました。
食べ放題(イチゴ狩り)。皆さん、一生懸命真っ赤なイチゴを探して食べていま
2日目は、まず古字利島に行き、きれいな海をバックに写真撮影!の予定でし
した。そしてイチゴミルクソフトクリームもちゃんと別腹に収まり、
、
、大満足で
たが、まさかの雨。同行した職員に雨男がいたとかいなかったとか(笑)
帰路に着きました。2016 年、皆さんと笑顔いっぱいの旅行からスタートする
この日のメインは、美ら海水族館。イルカショーや沖縄ならではの魚を見て満
ことができ、私も嬉しく思っています。
喫しました。その後、夜には、沖縄でのカウントダウン!海辺からきれいな打
ち上げ花火が上がり、素晴らしい新年の幕開けとなりました。
3日目は、おきなわワールドに行きました。鍾乳洞探検、藍染め体験、エイサ
ーショー見学など、沖縄の歴史に触れながら楽しみました!その後、新原ビー
チに行き、グラスボートに乗船。きれいな海に心が癒されました。
最終日は、国際通りを散策。たくさんのお土産を抱えての帰京となりました。
4日間通して、2日目の午前中以外天候にも恵まれ、充実して過ごすことが出
来ました!来年はどこに行くのでしょうか。乞うご期待!
(第4ホーム
本人部会主催
サービス管理責任者
菅原由紀子)
(第3ホーム
支援員 田島直亮)
観劇会「ルミネ・the・よしもと」
11 月 8 日(日)、本人部会主催の「観劇会」が“ついに”実施されました。
“ついに”と思わず書きたくなるのは、準備を 4 月
から行なってきたからです。そして、ご利用者が自分たちで考えたことを一生懸命形にする訳ですから、それが上手くいくかどう
か…支援者としても緊張しました。普段の行事は職員発信がほとんどです。ですから今回、
「バスの予約」
「しおり作り」
「当日のス
ケジュール説明」「お弁当の配布」など…通常であれば職員が行なうことにも全て本人部会員が取り組みました。
当日は雨。そして場所は新宿。あの人ごみの中ではぐれてしまう人が出ないか心配しましたが、大事に至ることなく無
事に終了しました。よしもとの演芸も有名人がたくさん出演していたので楽しみが大きくなりました。
その後、本人部会で反省会を行ないました。今回、支援者として大切にしたかったのが「悪かった点」です。それをご
利用者にきちんと感じて欲しいと思っていましたが、反省会当日はご利用者からたくさんの声が挙がりました。その中
にはきちんと「悪かった点」も含まれていました!「本人部会員と職員がもっと連携できれば良かった」
「人ごみの中を
集団で歩くのは大変だった(場所選びの反省)」などです。この点をしっかり踏まえて次に生かすことを確認しました。
そして全員で拍手で締めくくりました!本人部会は 3 月まで続きます。これからの活動に一層期待が高まります!
(足立区大谷田グループホーム
サービス管理責任者
星野賢一)
忘 年 会
12月20日に忘年会を行いました。昨年度は、全事業所で行っていた忘年会ですが、今年度は事業所毎に行いまし
た。ご利用者の希望に沿った形を取り、それぞれの場所で、それぞれ違った料理を食べ、ご利用者、職員それぞれが
楽しめた素晴らしい会でした。
第1ホーム「レストラン・メヒコ」
(第2ホーム
第2ホーム「かごの屋」
サービス管理責任者
平岡久憲)
第3ホーム「江戸一」
編
集 後
記
新年明けましておめでとうござい
ろ
ます。本年もどうぞよろしくお願い
いたします。
今年の目標は、食べ過ぎないです!
さて、第 3 号機関紙はいかがだった
(足立区大谷田グループホーム
サービス管理責任者
でしょうか?
星野賢一)
今回は写真を多く取り入れてみまし
た。特に各行事の記事では、ご利用
第4ホーム「赤兵衛」
第5ホーム「華屋与兵衛」
足立区大谷田グループホーム
者の楽しい様子がお分かりいただけ
「café et table 」
たかと思います。
Sakula
今後もご利用者の笑顔をこの機関誌
に乗せて、たくさんお届けしたいと
思います。
次号は、3 月発行予定です。乞うご
期待!!
(第5ホーム
支援員 武田泰尚)