RFIDによる家電ライフサイクル管理 (LCM)を利用した効率的な保守 サービスの提案 慶應義塾大学 オートIDラボラトリ ボ ○稲葉達也、羽田久一、三次仁 日本経営工学会 秋季研究大会 福岡工業大学(平成22年10月23日) 目次 • SCMにおけるRFID活用(家電業界) おける 活用(家電業界) • RFIDを利用した家電ライフサイクル管理(LCM) • • • • • • 研究の背景 既存の取組 RACOWプロジェクト 想定される提案手法の効果 今後の課題 まとめ October 24, 2010 Page 2 2 SCMにおけるRFIDの活用 • RFID – Radio Frequency Identification – 無線を使った自動認識技術 • 前提とするRFIDシステム:ネットワーク型RFIDシステム – 電子タグに個体識別子を書き込み 電子タグに個体識別子を書き込み、そのタグが貼付された商品・ そのタグが貼付された商品・ 輸送容器の情報はネットワークを介して情報システムで管理され る • SCMにおけるRFID利用の基本的な流れ – 流通における上流企業が商品等の管理対象物にタグを貼付し 流通における上流企業が商品等の管理対象物にタグを貼付し、そ そ の対象物及び、関連する情報を下流企業に送る – 下流企業はタグに書き込まれた個体識別子を読取り、事前に入手 流 業 書 体識別 を読 り、事前 した情報と照合することで、検品作業などを正確化・効率化する October 24, 2010 Page 3 ネットワーク型RFIDシステム インターネット RFIDレジストリ サービス 企業A 企業B RFIDシステム 情報システム (e.g. WMS, ERP) タグ October 24, 2010 Page 4 RFIDシステム 実空間情報 DB 実空間情報 DB ミドルウェア ド ミドルウェア ド 読取機 読取機 情報システム (e.g. WMS, ERP) 家電業界における取り組み • RFID利用の課題 – コスト増 • RFタグ • 情報システム – 小売店からの要請の可能性 • 家電における取り組み – 家電のライフサイクルに渡るRFタグの活用 • 製品の流通の効率化 • 家庭での使用状況の記録(運転時間、部品交換、リコール等) • 製造から使用中までの情報を利用したリサイクル – 製品本体へのRFタグの埋め込み October 24, 2010 Page 5 RFIDを利用した家電のLCM 店舗 倉庫 工場 家庭 (出所)Yoshimura, RFID Expectation RFID: E t ti and d Requirement from Consumer Electronics, APMC 2006 廃棄物収集業者 October 24, 2010 Page 6 リサイクル業者 6 研究の背景 • 家電の長期利用 家電 長期利用 – 家電リサイクル法施行 – 景気の低迷 • 家電保守を取り巻く環境の変化 – 複雑化する家電の普及による誤使用 – 保証についての考え方の変化 • メーカー保証・販売店保証 消費者が家電を長期間にわたって使用するようになってきたが、最終的 に家電の修理を行う家電メーカーには正しい情報が必ずしも伝わらない October 24, 2010 Page 7 7 既存の取組(1) • ネットワークを用いた家電の遠隔監視 – SPIA:NEDOのプロジェクト • 家電に証明書を書込み利用可能なサービスを特定 • サービスプロバイダが家電利用者とメーカーの仲介 サ ビスプロバイダが家電利用者とメ カ の仲介 (出所)デジタル情報 機器相互運用基盤プロ ジェクト報告書 新しい仕組みを支えるだけの成熟した社会的ニーズがない October 24, 2010 Page 8 8 既存の取組(2) • 遠隔監視+保守派遣による家電の監視 – おまかせサポート(NTT西日本) • 通信に利用する機器の遠隔監視 • 家電で利用する家電保守のポータル提供 家電で利用する家電保守のポ タル提供 (出所)増収に向けた 成長戦略の一翼を担う 宅内ビジネスに注力 (NTT西日本) 一部の機器を除き遠隔保守ができていないため、非効率性を排除できていない 9 October 24, 2010 Page 9 RACOWプロジェクト • RACOWプロジェクト ジ ク – RFID Auto-Commissioning Open system with WiMAX – 家電業界が検討中のRFIDシステムを利用して、家電の 遠隔監視、家電利用にかかわるサービス利用を促進す るシステムを提案 – プロジェクトメンバー • 慶應義塾大学、電気通信大学、日本無線、凸版印刷、ユナイ テ ド ミ テッドコミュニケーションサービス、家電電子タグコンソー ケ シ ンサ ビス 家電電子タグ ンソ シアム October 24, 2010 Page 10 SCM+家庭でのRFID利用 RFIDエアプロトコル WiFi DC 工場 個品レベルの レジストリ 小売店店舗 デュアルIFのRFタグ (家電に実装) インターンネット 製品レベルの レジストリ メーカが提供す る情報サ ビス る情報サービス IPベースのホー ムネットワーク non-IPベースの ホームネットワーク 第三者が提供す る情報サービス ホームネットワーク ホ ムネットワ ク 消費者宅 October 24, 2010 Page 11 保守フローと効率化される領域 保守サービス提供者(例:家電メーカ) 顧客 故障 障 カスタマ サービス ビ 問合せ 状況確認 修理合意 カスタマ エンジニア ジ 保守部品管理 適正な出張 保守 発注精度 改善 修理依頼 申告保 申告保守 補修部 補修部品発注 注 キッティング 補修部品出荷 出張修理 修理 修理終了 結果通知 未使用部品返却 動作確認 返却 適正な出張 保守 顧客 予防保全 保守サ ビス提供者(例 家電メ カ) 保守サービス提供者(例:家電メーカ) カスタマ サービス カスタマ エンジニア 使用状況(自動) コンサルティング October 24, 2010 Page 12 保守部品管理 想定される提案手法の効果(仮説) ( ) • 家電の情報を正確に把握することによる効果 家電 情報を 確 把握する る効果 – 家電の詳細な状況を把握することによる出張修理回数 の削減 – 家電の詳細な状況を把握することによる出張保守パー ツの絞り込み 絞 • 故障の可能性があるが実際には故障していない部品を持った 出張保守の削減(ファントム需要の削減) – 警告情報(アラ 警告情報(アラート)を把握することによる予防保守 ト)を把握することによる予防保守 の実現 出張保守パーツの絞り込みの効果を仮想シナリオによって評価 October 24, 2010 Page 13 13 部品と症状の状況 【故障発生時】 【 障 】 ある部品(部品2)が故障し、 症状(症状2)が発生する 部品1 部品2 症状1 【保守対応時】 発生した症状(症状2)に よって故障が疑われる部品 (部品1、部品2、部品3)が (部品 、部品 、部品3)が 特定される 部品1 部品2 症状1 … 部品3 症状2 … 症状2 症状10 … 部品3 … 部品20 部品20 症状10 利用者の申告情報から、症状を特定し、故障が疑われる部品を用意し、保守を行う。申 利用者の申告情報から 症状を特定し 故障が疑われる部品を用意し 保守を行う 申 告情報以外に機器の状態が分かることで、症状の特定、部品の特定が容易になる October 24, 2010 Page 14 14 仮想シナリオ • 状況 – m個の交換部品数を持つ家電は故障する場合に、n個の 症状が認められる – 家電メーカは故障の症状(j)が出た場合に疑わしい交換 部品(i)の組み(P2S(i,j))を把握している – 遠隔保守によって同じ症状(j)が出た場合にも申告情報 以外の遠隔監視による情報から交換部品の組み(P2S’ (i j)が把握できる (i,j)が把握できる. October 24, 2010 Page 15 15 部品故障と症状の関係モデル :パーツ i P 2 S : パーツが故障した際の症状を示すm × nの行列 :症状 j col ( P 2 S )( i ) :P 2 S 行列のi列目の1の数の関数 δ ( fi ) :fi以下で1になる関数 raw ( P 2 S )( j ):P 2 S 行列のj行目の1の数の関数 f T = (δ ( f1 ) , δ ( f 2 ) ,L , δ ( fi ) ,Lδ ( f m ) ): :パーツ故障状況 ツ故障状況 sT = ( s1 , s2 ,L , s j ,L , sn ) : 症状発生状況 pT = ( p1 , p2 ,L , pi ,L , pm ):ファントム需要 ⎛ s1 ⎞ ⎜ ⎟ s2 ⎟ ⎜ s = P 2S • f = ⎜M⎟ ⎜ ⎟ ⎝ sn ⎠ ⎛ p1 ⎞ ⎜ ⎟ p2 ⎟ T ⎜ p = P 2S • s = ⎜ M ⎟ ⎜ ⎟ ⎝ pn ⎠ s j : 0 ~ mの整数 mの整数 p j : 0 ~ m × nの整数 October 24, 2010 Page 16 16 シミュレーションフロー 開始 求めたい1つの症状が影響を与える 部品数にあったP2Sを生成する 繰返し(k)=0 【パラメ タ】 【パラメータ】 交換部品数(m): 20 故障症状数(n): 10 部品故障状況(平均) 10[件/日] 部品故障状況(平均):10[件/日] 在庫政策:定期発注(1週間) fiに対応した乱数を発生させδ(fi)を決 定し fを導出する 定し、fを導出する fを用いてsを導出する sを用いてpを導出する k++ k>上限 終了 October 24, 2010 Page 17 17 シナリオ分析(仮想需要の変化) 平均:21.0 標準偏差:42.0 標準偏差 October 24, 2010 Page 18 平均:9.3 標準偏差:18.6 標準偏差 18 60 55 50 45 40 35 30 0.0% 25 0.0% 0 0% 20 1.0% 15 0.5% 0 2.0% 70 1.0% 65 3.0% 60 1.5% 55 4.0% 50 2.0% 45 5.0% 40 2.5% 35 6.0% 30 3.0% 25 7.0% 20 3.5% 15 8.0% 10 4.0% 5 9.0% 0 4.5% 10 1つの症状で5つの部品の 故障が疑われるケース 5 1つの症状で8つの部品の 故障が疑われるケース シナリオ分析 疑われる部品数 3 4 5 6 7 8 平均 3.4 6.8 9.3 11.1 14.7 21.0 標準偏差 基準在庫量* 6.9 23.0 13.6 45.3 18.6 61.8 22.1 73.7 29.3 97.8 42.0 140.1 *ベースストック在庫方式(リードタイム1週間、サービスレベル95%)で *ベ ススト ク在庫方式(リ ドタイム1週間 サ ビスレベル95%)で の基準在庫量を参考 October 24, 2010 Page 19 19 今後の課題 • 提案システムの実証 提案シ テ 実証 – 平成22年度中に神奈川県藤沢市湘南台地区に展開中の 地域WiMAXサービスを利用して実証実験 • 保守サービスの効率化の定量化 – ヒアリングを通した検証 • モデル • 定量値 October 24, 2010 Page 20 20 参考文献 1. 2. 3. 4 4. 5. 6. 田崎智宏編, 家電リサイクル法の実態効力の評価, 国立環境研究所研 究報告第191号(2006) 新エネルギー・産業技術総合開発機構, デジタル情報機器相互運用 基盤プ ジ クト成果報告書( 基盤プロジェクト成果報告書(2008) ) 小林充佳, 増収に向けた成長戦略の一翼を担う宅内ビジネスに注力, ビジネスコミュニケーション Vol.46, No.7(2009) みずほ情報総研 平成19年度製品安全情報等提供・収集事業報告書 みずほ情報総研, 平成19年度製品安全情報等提供 収集事業報告書 (2008) EPCglobal, g , The EPCglobal g Architecture Framework(2009) ( ) T. Jin, H. Liao, “Spare parts inventory control considering stochastic growth of an installed base,” Computer & Industrial Engineering Vol Vol.56 56 pp452 pp452-460 460 (2009) October 24, 2010 Page 21 謝辞 • 本研究は総務省委託事業 本研究は総務省委託事業「ネットワーク統合制御 ネットワ ク統合制御 システム標準化等推進事業」により実施されてい ます。 す。 October 24, 2010 Page 22 ご清聴ありがとうございました October 24, 2010 Page 23 23
© Copyright 2026 Paperzz