城 陽 市 市 民 協 働 指 針 平成20年 12月 (2008 年) 城 陽 市 目 次 ページ 1 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 2 第1章 協働の必要性と背景・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 (1) 協働が求められる社会的背景・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22 ① 市民活動の変化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22 ② 市民ニーズの多様化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22 2 ③ 相互扶助精神の希薄化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 ④ 地方分権の進展・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 33 4 (2) 城陽市の協働の現状と課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 4 ① 協働の現状・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 5 ② 協働の課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 6 (3) めざすべき協働の姿、目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 6 ① 第3次城陽市総合計画における協働によるまちづくりの姿・ 6 6 ② 活き生きまちづくり指針の運営方針・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 7 ③ 協働指針の位置づけ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 8 第2章 協働の基本的な考え方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 8 (1) 協働の領域・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 ① 自助・共助・公助・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 88 ② 協働にふさわしい領域・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 88 (2) 協働のメリット(効果)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 99 ① 市民への効果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 99 ② 市民活動団体への効果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 99 ③ 行政への効果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 99 10 (3) 協働の原則・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10 10 ① 目的の共有・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10 10 ② 対等性の確保・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10 10 ③ 相互理解の促進・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10 10 ④ 自立・自主性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10 10 ⑤ 透明性・公開性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10 10 ⑥ 適正な評価・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10 10 (4) 役割分担・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・‥11 10 ① 市民の役割・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11 11 ② 市民活動団体の役割・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11 11 ③ 事業者(企業等)の役割・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11 11 ④ 行政の役割・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11 13 第 3 章 協働を進めるための施策・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13 (1) 活動の支援・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13 13 ① 活動促進の環境整備(情報提供・交流)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13 13 ② 各種事業の共同実施・連携・委託・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13 13 ③ 財政的支援・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13 13 (2) 人材育成・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13 13 ① 市民活動団体等の人材育成・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13 13 ② 行政職員の育成・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13 14 ③ 中間支援組織の育成・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14 14 (3) 活動の場の提供・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14 14 ① 市民活動支援センターの活用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14 14 ② 団体間の連携・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14 14 (4) 協働を進めるしくみ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14 14 ① 協働事業の選定・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14 14 ② 協働事業の実施・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15 15 ③ 協働事業の評価・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15 15 ④ 協働実施マニュアルの作成・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15 16 第 4 章 協働の推進のために・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16 16 (1) 協働事業の推進体制・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16 16 ① 市民推進体制・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16 16 ② 庁内推進体制・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16 参 考 資 料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17 はじめに 現在の社会経済状況は、少子高齢化の進行、人口の減少、住民意識の多様化、地 方分権の進展などにより都市構造や行財政構造などに変化が生じ、成長社会から成 熟社会への転換を踏まえた経済・社会システムの見直しが求められています。 今後は、このような状況を踏まえた的確な対応が求められていることを市民・市 民活動団体・事業者(企業等)・行政が互いに認識・共有しながら、より心豊かで 住みよいまちづくりを進めるため、共に学び、考え、実行することをめざした取り 組みが重要となります。 平成19年3月に「市民と進めるまちづくり」を基本姿勢とする第3次城陽市総 合計画を策定し、この総合計画を着実に実現するための運営方針として「活き生き まちづくり指針」を策定し、具体的な取り組みを進めることとしています。 一方、多様化・複雑化する市民ニーズに対応するためには、画一的で公平な行政 サービスだけでは十分対応できるものではなく、市民の皆様との信頼に基づく、協 働によるまちづくりが強く求められています。 本市では、これら協働や市民活動の現状を踏まえ、よりよい協働の方向性を示す ものとして「市民協働指針」を策定し、「市民と進めるまちづくり」を推進してま いります。 -1- 第1章 協働の必要性と背景 現代社会は大きな変化を遂げており、地域住民の行政施策への積極的な参画によ る自己決定権の拡充や、さまざまな市民活動と行政による多様な市民ニーズへの対 応など、地方分権の時代を迎えて、市民と行政の新たな関係に基づいた協働による 地域社会づくりが求められています。 協働とは、市民、市民活動団体、事業者(企業等)、行政が互いに信頼関係に基 づくパートナーであることを前提に、お互いの立場や組織の違いを認め、それぞれ の特性を十分活かしながら、共通の課題を解決するために対等の立場で連携・協力 するものと言われています。 ここでは、協働の必要性とその背景について説明します。 (1) 協働が求められる社会的背景 ① 市民活動の変化 平成7年1月17日に発生した阪神・淡路大震災をきっかけとして、 「ほっとけな い」「何かをやりたい」との思いから活動を始める人々が増えてきました。 また、その後発生した災害などでの市民の活動が、社会的に評価されて認められ、 重要な社会の担い手となっています。 これらの人々は、社会の現状に対して、自分たちが望むよりよい社会の姿を実現 できるように、自分たちの手で自発的な活動に取り組むことにより、行政への依存 体質から自立した市民へと変化してきております。 このような中、平成10年に「特定非営利活動促進法」が施行され、市民活動団 体はNPO法人として、法人格を持つ団体として認証を受けることが可能となり、 市民活動を支える環境も変化してきました。 ② 市民ニーズの多様化 人々の意識や価値観は、これまでの経済的な豊かさや生活の利便性を重視する姿 勢から、主体的で個性的な生き方を通して生活を楽しみ、生活の質を高めようとす る方向へと移りつつあります。また、女性が働き続けることができる条件の整備や 固定的な性別役割分担意識の解消など、女性の社会進出を促す取り組みが進んでい ます。また、団塊世代の地域への回帰も地域に大きな影響を与えるものです。 このため、市民一人一人がそれぞれの価値観に基づいた生き方が可能となる選択 肢の多い、自由度の高い地域づくりが必要であり、地域特性や多様な価値観・ライ フスタイルに対応していくため、市民が主体的に参加し、市民と行政が協働で地域 の課題に対応していくことが求められます。 ③ 相互扶助精神の希薄化 従来の日本の地域社会には、住民同士がお互いに協力をしながら作業を行い、発 生した問題を自らの力と責任で解決する共同組織がありました。 しかし、国や地方自治体は、都市基盤や福祉、教育などの環境整備に力を入れる とともに生活環境の変化による物質的な豊かさも加わり、住民の共同体意識は、徐々 に薄らぎ行政依存の傾向が強まってきました。 -2- また、家庭内における個人主義の傾向が強まるとともに、地域内でも個人主義の 傾向が強まり、地域社会の結びつきが、ますます希薄となってきました。 今日の少子高齢化や防犯・防災に対する備えを行っていくためには、もう一度地 域の強い結びつきや住民同士の相互信頼が必要となっています。 ④ 地方分権の進展 平成12年4月に「地方分権一括法」が施行されたことにより、地方自治体のあ り方が大きく変化し、地方自治体が行う決定や実行に対して、地方自治体自らが責 任を負うことを明確にしています。 それぞれの地方自治体が独立して、個性豊かな社会を創っていくためには、地域 を知り、地域に愛着を持ちながら市民と力をあわせて、市民の知識・能力を活かし 市民と行政が一緒になって、新しいまちを創っていくことが必要であり、これが、 地方分権の進展につながるものと考えます。 《 これまで 》 市民活 動団体 自治会 社会 団体 企業 市役所 市民 公共の領域におけ る課題を解決する 役割は、市民の負託 のもと、主に市役所 が担ってきました。 公益 法人 国・府 《 これから 市民活 動団体 自治会 市民 市民活動団体 》 社会 団体 企業 国・府 市役所 行政 -3- 公益 法人 都市の構成員で ある市民と市民 活動団体、事業 者、行政のそれぞ れが役割と責任 を担い合い、その 特性と能力を発 揮し公共の課題 を解決していき ます。 事業者 (2) 城陽市の協働の現状と課題 ① 協働の現状 市民一人一人が自らの活動目的を定め、自発的に活動を行っているのが市民活動 ですが、その団体としては NPO 法人を始めとする各種活動団体などがあります。 城陽市内で NPO 法人の認証団体は20団体、市民活動支援センターの登録団体 は25団体、ぱれっとJOYOの登録団体は19団体、社会福祉協議会の福祉ボラ ンティア団体は12団体を数えています。 (各登録団体は、一部重複しており、登録 数は、平成20年7月23日現在) さらに、城陽市においては、文化、スポーツ、レクリエーションなどの活動を自 主的に行う社会教育団体が800団体以上あり、市として支援を行っています。 一方、地域を中心に親睦や地域の環境、福祉、防災問題に自主的な活動を行って いる団体として、城陽市内には129の自治会があります。 その他の地域の団体としては、民生児童委員協議会、青少年健全育成市民会議、 社会福祉協議会、高齢者クラブなどの団体があり、各々自主的な活動を行っており ます。 このように城陽市内には、多くの活動団体がそれぞれの活動目的を持って、主体 的に活動を行っています。また、その専門性を活かして、行政が行うイベントなど に多くのボランティアが参加されていますが、企画の段階から参加していただく機 会は少なく、事務局的な業務は行政が受け持っている場合が多いのが実情です。 また、市民生活に大きく関わる条例の制定や計画の策定には市民の皆さんの声を 反映させるため、市民が参加した委員会の設置やパブリック・コメントを実施して います。さらに審議会への公募委員の参画を進めていますが、市民などの参画は、 まだ限られたものとなっており、地域課題の解決にむけての関心が高いとはいえな い状況です。 市民活動における問題について、平成19年8月に行った山城地域108NPO 法人対象のアンケートに基づく、NPO法人が抱えている問題は次のとおりです。 ○ 活動基盤が不安定(資金、拠点) ○ 中心的活動メンバーの不足 ○ 活動メンバーの世代交代や増員 ○ 活動のPRの不足 ○ 行政との連携がうまくいかない 一方、本市内で平成20年1月に行った自治会アンケートに基づく自治会が抱え ている問題は次のとおりです。 ○ 高齢化により活動に支障が生じている。 ○ 役員が1年交代で活動に継続性がない。 ○ 配布物・集金などの負担が大きい。 ○ 役員の引き受け手がない。 ○ 住民の関心が低い。 ○ 自治会・市民活動団体・行政が協働するしくみが必要 また、平成19年10月に実施した市民意識調査による「地域活動に参加されて いますか」 「また、今後参加したい地域活動がありますか」との設問に対する回答は、 次のとおりです。 -4- ○ 参加している活動分野で多いのは、学術・文化・芸術・スポーツ・保健医 療・福祉の分野でした。 ○ 今後参加したい分野で多いのは、環境保全・地域安全・災害救援の分野でし た。 ○ 年代層別での今後参加したい分野は、高齢者では保健医療・福祉分野で、若 年層では子どもの健全育成分野でした。 市民意識調査では、地域活動に参加する際に支障となる要因の設問も設けており、 次のような理由があげられています。 ○ 仕事が忙しく時間がない。 ○ 健康や体力に自信がない。 ○ 経済的な余裕がない。 ○ 地域活動に関する情報がない。 ○ 人間関係がわずらわしい。 現状と三つのアンケート調査の結果から、次のような協働に向けての問題があげ られます。 ◎ 活動基盤が不安定 ◎ 活動メンバーの不足 ◎ 活動情報の不足 ◎ 協働にむけての相互理解、しくみが不十分 ② 協働の課題 ⅰ 活動基盤の確立 市民活動団体にとっては、活動基盤の安定のためにまず資金的な問題があります。 団体の自立には、収入源の確保が重要であり、活動資金の多くは会費や寄付金が中 心で、今後は収益をあげられる事業への取り組みが必要です。 また、新たな事業を開始するための一時的な資金については、融資を受けること なども必要になってきます。 さらに、定期的・継続的な活動とともに、活動の拠点を固定化することも必要で す。 ⅱ 活動メンバーの育成 メンバー世代交代に関しては、組織内でのコミュニケーションを十分行い、活動 状況を誰でも、いつでも理解していることが必要です。メンバーの増員については、 団体の活動状況を常に外部へ発信し、広く市民に理解を求め、活動に興味を持って もらうとともに、入会しやすい環境をつくることが重要です。 協働を推し進めていくには、市民活動団体側も行政側も協働の本質を理解し、市 民活動団体の運営に関しての知識が豊富な人材が必要であり、その育成に取り組み ます。 ⅲ 活動情報の提供 活動情報の提供については、メンバーの増員や活動資金の確保、イベントなどの 参加者の増加などに効果があり、市民活動団体にとって大変重要なことです。 -5- PRの方法として、チラシやポスターの作成、情報誌の発行などがあります。ま た、最近では、団体のホームページの作成やメールでの情報発信などもあり、積極 的な活用が望まれます。人と人の直接のコミュニケーションを活用したPRも必要 な情報発信の手段です。 行政側としては、PR手段の提供に努めていきます。 ⅳ 協働にむけての環境整備、しくみづくり 協働の推進にむけての課題に取り組むため、まず、課題の内容や解決方法・行政 との連携を相談できる窓口が必要となります。すでに環境整備について、市民活動 支援センターを設置し、市民活動団体などの支援に取り組んでいるところですが、 現実に市民活動を行い、活動団体の支援を目的とし、行政の状況も把握した中間支 援組織が窓口になることが適しており、中間支援組織の育成が重要な課題となって います。 また、協働を進めていくための具体的なしくみづくりが課題であり、その取り組 みを進めます。 (3) めざすべき協働の姿、目的 ① 第3次城陽市総合計画における協働によるまちづくりの姿 第3次城陽市総合計画では、本市の将来像や分野別に定めた将来展望を実現する ために本来あるべき「住民自治」の構築をめざし、市民と行政との協働のしくみを つくっていくことが必要であると定めています。 めざすべき協働の姿として 1)市民一人一人がまちづくりの主役としての自覚と責任感を高めつつ、お互い に地域社会のなかで支えあえるよう、自助・共助の精神に基づいて、まちづくり の担い手となることが望まれます。 2)市民はまちに愛着を持ち、まちづくりの話しあいの機会に主体的に参画する ことが望まれます。 3)市のまちづくりの課題に対する認識を高め、まちのめざす将来像や重点的に 取り組む事項を行政とともに共有することが必要です。 ② 活き生きまちづくり指針の運営方針 第3次城陽市総合計画を推進するために策定した「活き生きまちづくり指針」で は、市民と行政のそれぞれが、相互の信頼と合意のもとで、公共の領域における役 割と責任を担い合い、お互いの特性や能力を発揮し合いながら、多様な公共の課題 を解決していくことが重要であるとしています。 市民との協働を推進していくために、次の4つの柱に基づき具体的な取り組みを 進めることとしています。 ⅰ 人材の育成 人材の発掘、育成を行う。 ⅱ 活動の支援 -6- ⅲ ⅳ 市民などの活動の支援や、協働への橋渡しを行う中間支援組織を構築する。 活動の場の提供 活動拠点を設ける。 協働指針の策定 協働のしくみを構築する。 ③ 協働指針の位置づけ 市民が主体的にかかわる協働のまちづくりを実現するためには、市民、市民活動 団体、事業者(企業等)、行政などのさまざまな主体が、それぞれの特性を活かしな がら、適切な役割分担に基づき、協働して取り組んでいく必要があります。 また、一人でも多くの市民がいつでも参加・参画でき、自分のアイデアを発表で きる環境づくりが重要です。 地域が持っている力を再生・再構築していくことも重要なことであり、課題の解 決にむけて取り組むためにも、活き生きまちづくり指針に掲げている4つの柱を中 心にして具体的に取り組みます。 協働を進める上でもっとも重要なことは、信頼関係の構築であります。市民と行 政がお互いに対等で信頼のおけるパートナーとしての協働型社会を実現するために は、同じルールのなかで、同じ尺度で、同じしくみを共有することが必要であり、 協働社会のめざすべき姿を実現するために、協働に対する基本的な考え方、協働を 進めるための施策の方向性を示した本指針を策定するものです。 -7- 第2章 協働の基本的な考え方 (1) 協働の領域 ① 自助・共助・公助 自分たちの地域をより良くしていくために個人や家族でできることは、まず自ら が行います。 自らやれないところは、地域で一緒にやってみます。 そして、行政が行うほうが効果的あるいは行政でなければできないことを行政が 担います。 発 想 の 順 序 自 助 個人や家族でできること 民間企業から調達できるサービス 共 助 隣近所や地域でできること 公 助 行政ができること ② 協働にふさわしい領域 私たちの社会生活には、行政が行う活動や市民が主体的に行う活動などさまざま な活動領域があります。また、これらの領域のうち、行政だけが行うのではなく、 市民と行政が役割と責任を分担して行うことが望ましいと思われる公益的な活動領 域があり、これが市民協働にふさわしい領域と考えています。 市民と行政の役割分担と責任範囲は、その都度協議し、双方の合意で決定されま す。 私的活動領域 公的活動領域 市民協働にふさわしい領域 市民活動の領域 行政活動の領域 市民の責任と 主体性により 行う領域 営利活動 趣味・娯楽など 市民の主体性 のもと行政の 協力により行 う領域 市民と行政が それぞれの主 体性のもとに 行う領域 市民の協力を 得ながら行政 の主体性のも とに行う領域 -8- 行政の責任と 主体性によっ て行う領域 公権力の行使 市民との協働によって実施することがふさわしい事業として、次のような事業を あげることができます。 ○ 多くの市民が参加し、市民が主体となることが求められる事業 (例:廃油回収、レジ袋廃止等環境保全事業) ○ 市民の参加により、きめ細かく柔軟なサービスが提供できる事業 (例:高齢者見守り事業) ○ 地域の実情に配慮して推進することが必要な事業 (例:青少年健全育成、自主防災組織、子ども見守り隊) ○ 市民の持つ専門的な知識が活用できる事業 (例:市民活動支援センター運営事業、講座受講者の保育サポート事業) ○ 社会的課題や市民ニーズに対応しなければならない先駆的な事業 (例:遊びの広場実施事業) ○ 行政が実施するより市民の機動性が発揮できる事業 (例:美化活動事業) (2) 協働のメリット(効果) 市民と市民活動団体、事業者(企業等)、行政が、それぞれの特性を活かし協働す ることにより、市民の参加機会が拡大し、市民活動が活性化し、次のような効果が 期待されます。 ① 市民への効果 ○ 行政だけでは提供することができなかった、市民の多様なニーズにあったき めの細かい、市民サービスが受けられるようになります。 ○ 協働の活動に伴い、人との交流や見識が深まり、自己研鑽が図られ、活動機 会が拡大します。 ○ 課題に取り組むことで、行政への関心が深まり、市民のまちづくりへの意識 が高まります。 ② 市民活動団体への効果 ○ 活動の活性化や組織的な安定が図られるとともに、活動が認知され信頼度が 高まります。 ○ 行政が持つ情報などを活用でき、活動の強化が図れます。 ○ 活動目的を実現するために行政への提案などが可能となります。 ③ 行政への効果 ○ 行政ができない柔軟性、迅速性、専門性を活かした施策が展開できます。 ○ 多様な市民ニーズに対してきめの細かい、質の高いサービスが提供できます。 ○ 新たな事業への取り組みや既存事業の見直しを行うことができ、経済性、有 効性、効率性を追求した行政運営ができます。 ○ 企画段階から市民意見を聴取し、市民意見の反映によって共通認識を持ち、 市民とともに満足が得られるまちづくりを進めることができます。 -9- (3) 協働の原則 良好なパートナーシップを築きながら、それぞれの立場により、協働への取り組 みを進めるためには、次に掲げる協働の原則を常に共通の認識として持っているこ とが重要です。 ① 目的の共有 互いに同じ目的にむかって、情報や協働の内容を理解し、常に認識の違いがない ように確認しながら、協働を進めます。 ② 対等性の確保 対等な立場に立ち、相互に補完しあいながらも、お互いが相互依存にならないよ うに自立した立場の関係であることを尊重する必要があります。 ③ 相互理解の促進 協働するパートナーとしての相手の特性や役割を理解することにより、良好な協 働関係が生まれます。 ④ 自立・自主性 自立してそれぞれの役割を発揮するとともに、相互の自主性を尊重し、独自性・ 専門性を発揮することが必要です。 ⑤ 透明性・公開性 事業開始するときの内容や協働相手の募集、実施パートナーの決定、協働事業の 過程や内容を開示し、説明責任を果すために積極的な情報公開が必要です。 ⑥ 適正な評価 協働の過程や結果について、パートナー同士が相互に評価したり、市民から評価 されるしくみづくりが大切です。 (4)役割分担 市民と行政が対等な立場でパートナーシップとして主体的にかかわって協働を進 めるためには、それぞれの特性を活かした役割分担をすることが大切です。 市民、市民活動団体、事業者(企業等)、行政の各々が次の役割を担う必要があり ます。 ① 市民の役割 ・ 地域の課題に関心を持ち、広報じょうようや市のホームページ、市民活動情報 サイトなどから地域の情報を収集することが大切です。 ・ 地域の課題を自らの課題として解決するために、地域の人たちと交流を図り、 地域の活動に積極的に参加することが大切です。 ・ 自らの持つ能力、特性を活かして、積極的に市民活動に参加し、自己実現を図 -10- ることが大切です。 ② 市民活動団体の役割 ・ 市民活動団体は専門的知識や経験を活用し、公益的な活動に参加することが大 切です。 ・ 市民活動の状況を広く市民に公開し、関心のある市民が参加できる組織である ことが大切です。 ・ 市民活動団体は、公共を担う団体として、安定した活動が継続できるような組 織を作ることが大切です。 ・ 自治会は、地域住民の身近な生活の場として、お互いに交流し、親睦を深める ことが大切です。 ・ 自治会は、防災・防犯・環境・福祉などあらゆる分野で日常生活にかかわるも のであり、情報伝達、助け合いなどがスムーズにできるような組織をつくるこ とが大切です。 ・ 自治会は、少子高齢化の影響を大きく受け、多様で複雑な要望に対応し、地域 の課題を自らの知恵と工夫で解決に取り組むことが大切です。 ・ 市民活動団体と自治会は、それぞれの特性を活かし協力して地域課題の解決に 取り組むことが大切です。 ③ 事業者(企業等)の役割 ・ 事業者(企業等)は、事業目標の達成とは別に、社会的責任の一環、さらに地 域の構成員として、事業者(企業等)の特性を活かしてまちづくりに積極的に 参加することが大切です。 ・ 従業員や構成員が、地域のボランティア活動に積極的に参加できるようなしく みづくりなど環境整備をすることが大切です。 ・ 事業者(企業等)は、地域の課題解決に必要な資源、情報などを積極的に提供 することが大切です。 ④ 行政の役割 ・ 行政は、市民と共有する本市の将来像の実現にむけ、自助・共助・公助の考え 方を市民に伝え、市民との協働による、まちづくりのまとめ役としての使命を 果たすことに努めます。 ・ 行政は、市民との信頼関係を確固たるものとするため、広く市民の声を聞き、 市民との対話を重視し、市民がその主体的役割を果たすことができるよう支援 に努めます。また、まちづくりの目標や目的などを市民と共有することができ るよう支援に努めます。 ・ 行政は、市民や市民活動団体・自治会、事業者(企業等)がそれぞれの役割を 主体的に担うことができるよう、協働のしくみや環境整備を進め、地域活動や 民間活動の自立支援に努めます。 ・ 行政は、市民・地域の活動団体が継続して地域課題に取り組めるよう、安定し た組織運営にむけての活動の支援に努めます。 ・ 行政は、市民、市民活動団体・自治会、事業者(企業等)などが団体の活動を 活発に行えるよう能力開発講座などによる人材育成に対し支援に努めます。 -11- ・ 行政は、市民活動団体などの活動に積極的に職員が参加できる体制の確保に努 めます。 ・ 行政は、市民活動団体などが対等なパートナーとして協働事業が行えるよう従 来の組織制度を見直し、職員が協働推進に積極的に取り組むよう意識改革の推 進に努めます。 -12- 第3章 協働を進めるための施策 第 2 章の基本的な考え方をもとに、活き生きまちづくり指針で示した 4 つの柱 ごとに協働を進めるための施策の方向を示します。 (1) 活動の支援 ① 活動促進の環境整備(情報提供・交流) 市民活動団体や自治会などが地域課題の解決などの活動を行っていくために は、まず、市民活動団体などが行政の情報を入手できる環境が必要であり、現行 の行政情報資料コーナーをはじめ、各公共施設での情報提供、インターネットな どあらゆる媒体を通じて行政が情報を発信します。 また、市民活動団体や自治会などの情報を相互に交流できる機会を増やしてい きます。 ② 各種事業の共同実施・連携・委託 市民活動団体などが事業実施を行うにあたって、より広範囲な人たちへの呼び かけ、参加を促進するため、公共的な目的を持つ事業については行政が後援・共 催を積極的に行います。 また、市民活動団体などの意見の反映を行い、市民ニーズにきめ細かく対応す るためにも、積極的に市民活動団体などと連携して事業を実施するとともに、専 門的な知識やノウハウを活かせる団体への事業の委託を進めます。 ③ 財政的支援 先のNPO法人へのアンケート調査においても、市民活動団体などが活動を継 続する上で、重要な要素のひとつとして財政基盤の確立があります。市民活動団 体などで自主財源が確保できるような助言とともに、公共施設や設備の使用、公 益事業に対する適正な補助、資金貸付制度などを活用した支援に努めます。 (2) 人材育成 ① 市民活動団体等の人材育成 行政と市民活動団体などが対等な立場で、協働事業を効果的に実施し、市民活 動団体などの持つ専門性、柔軟性を活かしながら、公共の業務を確実に、継続性 を持って実施していく必要があり、能力開発講座などを開催するとともに、事業 実施にあたっての相談体制を充実します。 また、団体間での人材の交流や講師派遣に対応するため、市民活動の拠点にお いてマッチング機能の充実を図ります。 ② 行政職員の育成 公共の領域に、市民の積極的な参加を促し、市民ニーズに沿った施策を効果的 に行うためには、職員が市民との協働の必要性を認識し、担当する職務を市民協 -13- 働の観点から取り組む意識を醸成することが重要です。このため市民協働の研修 を継続して行うとともに、市民活動の状況を十分把握するため、職員が市民活動 を体験したり、市民と交流し意見交換を行う場を設定します。 ③ 中間支援組織の育成 現在、本市には様々な分野で活動をしている団体がありますが、これらの団体 が連携しあって効果的に公共の分野で活動するためには、行政活動も市民活動な ども熟知したコーディネーターが必要であり、本市においても中間支援組織とな る団体を育成していきます。 (3) 活動の場の提供 ① 市民活動支援センターの活用 幅広い市民や市民活動団体などがまちづくりのために、連携・交流し、活動を 活性化していくための拠点として「市民活動支援センター」を開設しています。 市民活動支援の機能として、情報収集・提供、コーディネート・マッチング、相 談、人材育成・能力アップ、交流支援、調査・研修の各機能を備えており、機会 をとらえて市民活動支援センターの周知に努めます。 定年退職後の市民の方に、今まで培ってこられた能力を地域に活かす機会を積 極的に提供します。 また、インターネットを通じて、市民活動支援センターに足を運ばなくても情 報交流を図ることができるように「市民活動情報サイト」を開設し、利用者の増 加に努めます。 ② 団体間の連携 市内には、NPO法人はじめ、ボランティア団体、社会教育団体など多くの任 意団体があります。さらに、各校区を基礎とする各種団体があり、市内全域ある いは地域ごとで、活動が展開されております。これら団体が、連携すれば地域の 状況にあった課題の解決を図ることが可能となります。このため、市民活動支援 センターを拠点に活動の情報交流を積極的に行い、活動の促進に努めます。 (4)協働を進めるしくみ ① 協働事業の選定 市民と行政が対等な立場で協働を推進していくためには、協働事業の選定にあ たっても、広く市民の意見を反映する必要があります。行政が実施しているさま ざまな業務の内容を積極的に公表した上で、活動分野ごとに市民活動団体などか らの応募によるもの、市民活動団体などからの事業提案などによる事業の選定を 行います。 -14- ② 協働事業の実施 協働事業の実施にあたっては、行政、市民活動団体がそれぞれの特性を活かし つつ、対等な立場で地域の状況にあわせて効率的に行うことが必要です。 このため、以下の項目について財政措置の観点も入れ、事務手続きの簡素化や 各種制度の整理を行い、広範な市民活動団体などの公共領域業務への参画を実現 させます。 1)行政情報の公開 2)政策形成・各種計画策定過程への市民参画 3)審議会などの公募委員の参画 4)共催事業の実施 5)公益的な活動領域業務の市民活動団体などへの委託など ③ 協働事業の評価 実施した協働事業については、市民活動団体などと行政が対等のパートナー としてそれぞれの特性を活かし、地域のニーズを反映したものとして、プロセ ス・成果を十分に評価して次の実施に活かす必要があります。 そのためにも、適正な評価を行うことが重要であり、以下の項目について実 施します。 1)事業の目標の明確化(共通の目標) 2)評価指標の到達点、時期、内容の設定 3)評価組織の検討 4)評価結果の公表についてなど ④ 協働実施マニュアルの作成 市民協働をさらに推進していくために、協働にかかわる具体的な事務手順等 を示したマニュアルを作成します。 -15- 第4章 協働の推進のために (1)協働事業の推進体制 ① 市民推進体制 公共領域に市民が主体的に関わり、市民ニーズに根ざした事業の実施を推進し ていくため、協働事業の実施状況について把握し、市民活動団体などに促進の働 きかけをしていただく市民による推進体制の確立を図ります。 ② 庁内推進体制 市民協働を全庁的な取り組みとして推進していくため、推進本部を設置すると ともに、協働推進プロジェクトチームを協働事業の推進組織としての体制を確立 します。 -16- [参考資料] 1 城陽市の協働事例 城陽市では、既に多くの分野で市民活動団体との協働を進めています。今後の 協働の参考にしていただくため、次の代表的な事例を紹介します。 ① ② ③ ④ いやし・くらし・じぶんの時間事業 農と消費者のふれあい交流施設設置事業 城陽市環境フォーラム事業 寺田駅周辺整備推進事業 2 用 語 集 3 協働の現状(P4、P5)関係アンケート結果数値 -17- 事 業 名 ① いやし・くらし・じぶんの時間事業 事業の概要 男女共同参画社会実現に向けて取り組む施策の体系に基づき、地域における育 児支援、父親の育児参加の促進、母親の育児不安・孤立化の解消を図ることで、地 域コミュニティの活性化を目指し、1団体がコーディネート役を受け持ち、12の各団体 がそれぞれの事業の企画を行い、9月から3月まで月7回程度、年間45講座を実施す る。事業内容は、わらべ歌、親子遊び、リトミック、体操、コンサート、レクリエーション 協会による遊び、親子の関係を語る会等、形態内容は様々。 協働する住民 (団体)の概要 (団体名、規模等) 役割 分担 経費 等の 負担 内容 男女共同参画社会の推進を目的とした団体で、特に女性の自立支援、育児と他の 活動の両立支援の目的を持った12の団体等 (規模はNPO法人、個人、サークル) 住民側 企画・調整・広報・実施 行政側 企画・広報・実施 住民側 参加者実費負担 行政側 事業経費(講師謝礼、消耗品、保育報償等) 活動の目的とする 子育ての交流や情報提供の充実とネットワーク化を図り、地域の仲間をつくること 住民ニーズ等の内容 で育児の孤立化を防ぐことができた。 取組スタートの きっかけ 平成18年度に男女共同参画支援センターが開設し、男女共同参画に係る情報提 供、啓発、自立に向けて学習・交流の場として新規事業に取り組む中で、これまで独 自の活動でそれぞれ別々の場所で活動していた団体が、センターを拠点にすること で、一つの事業が実施できないかということから、核となる団体に呼びかけ、行政と の協働実施となった。 協働実施にあたり 留意している点、 秘訣(つぼ)等 市民活動団体や市民が自分たちの力を発揮できるような場づくりを行い、市民主 体の取組になるよう心がけている。 事 業 名 ②農と消費者のふれあい交流施設設置事業 事業の概要 近年、食の安全・安心の声が高まり、地産地消の推進が図られる中、市と市内の 農家が協働して「城陽旬菜市運営協議会」を組織し、毎週土曜日に市役所駐車場で 地元産の農産物の直売を行っている。今般、もっと多くの市民に地元の新鮮で安全・ 安心な農畜産物を供給するとともに、農業者と消費者のふれあい交流を深め、また、 農業者の経営向上や高齢農業者の生き甲斐作りとして、常設の直売所を設置するこ ととした。 協働する住民 (団体)の概要 (団体名、規模等) 役割 分担 経費 等の 負担 内容 城陽旬菜市運営協議会 会員 24名(平成19年12月1日現在) 住民側 農業者:農産物の生産供給 消費者:地元農産物の利用促進 行政側 城陽旬菜市運営協議会の運営援助、地産地消の推進PRなど 住民側 設置にかかる経費:約400万円 運営にかかる経費:100% 行政側 設置にかかる経費:約1400万円 近年、食の安全・安心の声が高まり、また、農業者の高齢化、兼業化が進む中で、 活動の目的とする 農業者の経営向上や高齢農業者の生き甲斐作り。食育が求められる中で、農と消費 住民ニーズ等の内容 者のふれあい交流 取組スタートの きっかけ 都市近郊にありながら、多くの特産物や野菜が生産されている城陽市において、農 産物の庭先販売や小人数のグループによる直売はあるものの、市域全体の組織が ないことから、農協の生産部会長などが集まり、不定期に「市」を開催してきたもの が、月1回から2回となり、運営協議会を設立して毎週開催となってきた。 協働実施にあたり 留意している点、 秘訣(つぼ)等 設置事業については、市主導で農家をリードし、運営計画については、農家の自主 性に委ねている。 今後の販売や消費者との交流については、農家の創意と工夫によって進めていきた い。市は、広報やホームページでPR等市民にこの活動を浸透させ、地産地消を推進 したい。 事 業 名 ③城陽市環境フォーラム事業 事業の概要 「布ぞうり作り」「親子環境工作」「エコクッキング」などの各種環境関連教室や講演 会、「グリーンカーテン取組例」「地球温暖化の現状」等のパネル展示、環境関連団 体の展示、省エネ診断など、参加型イベントを毎年11月に開催。 協働する住民 (団体)の概要 (団体名、規模等) 【城陽環境パートナーシップ会議】:「環境基本条例」に基づき、市、市民、市民団体、 事業者が協力・協働して「環境基本計画」を推進し、より良い環境作りを進めるための 「市民参加、交流の場」として設立。「花いっぱい運動」「自然観察会」「エコバスツ アー」「環境家計簿の作成・啓発」など、環境に関するさまざまな取り組みを実施。会 員は、個人会員、団体会員、賛助会員がある。 住民側 パートナーシップ会議が主体となって、フォーラムの企画、進行、運営を行う。 行政側 事務局として、企画の段階から協働、サポートする。 住民側 講師交通費、材料費等 行政側 会場使用料、講師謝礼、チラシ印刷代等の消耗品費 役割 分担 経費 等の 負担 内容 近年の環境に対する市民の関心の高さから、また、小学生等への環境の意識啓 活動の目的とする 発の必要性から、環境問題を地域の人々と共に考え、語り、行動する場として実施す 住民ニーズ等の内容 る。各環境に関する教室、イベント等を、環境に関心の低い人にも気軽に参加しても らえる内容で実施し、これを機に市民に環境問題に関心をもってもらう。 取組スタートの きっかけ 市民に環境学習・環境教育の場を提供し、共に考え、語り、行動しようということか ら、「環境パートナーシップ会議」の前身である「環境市民懇話会」により、平成13年 3月に第1回フォーラムを実施。その後、毎年開催している。 協働実施にあたり 留意している点、 秘訣(つぼ)等 行政は、あくまでもサポートであるという点に留意して、住民が主体となって取り組 んでもらえるよう心がけている。たとえば、出展パネルや資料作成などにおいて、事 務局主導になりがちであるが、働きかけにより、自主的な運営を図っている。 事 業 名 事業の概要 協働する住民 (団体)の概要 (団体名、規模等) 住民組織である寺田駅前まちづくり協議会と行政とが協働でまちづくりに取り組 み、寺田駅周辺のまちづくりを推進する。 <活動団体>寺田駅前まちづくり協議会 <活動地域>近鉄寺田駅周辺地区(城陽市寺田地区) <設立年月>平成11年1月 <構成人数>43名 <活動分野>まちづくり 住民側 ①まちづくりを進めるために必要な学習・調査研究・企画立案を行うこと。 ②寺田駅周辺の住民や事業者等に対してまちづくりの啓発・普及活動を行う こと。 ③まちづくりについて地域住民の窓口となり、地域住民の意見を広く取り入 れながら、市と協働でまちづくり活動を行うこと。 行政側 住民の活動に対して、技術的・財政的支援を行う。 住民側 各会員年会費1,000円の負担 行政側 まちづくりニュースの発行・まちづくりコンサルタントの派遣・まちづくり啓発イベント に係る費用支援 役割 分担 経費 等の 負担 内容 ④寺田駅周辺整備推進事業 活動の目的とする 住民ニーズ等の内容 近鉄寺田駅周辺地域は、城陽市最大の乗降客数を擁する近鉄寺田駅を中心に開 発が進んだが、以前より鉄道による市街地の分断化、駅前の都市基盤整備の遅れ、 中心市街地の衰退が大きな課題となっている。一方で、そうした課題に対応するた め、行政が市の玄関口としてふさわしい整備を目標に取り組みを進めてきたものの、 行政が主導的に進めるまちづくりに対して住民の理解を得ることができなかった経緯 がある。 そこで、本市ではそうした過去の経緯や時代の流れを踏まえ、まちづくりについては 住民自身で自分たちのまちについて考え、その地域のまちづくりを進めていくことを基 本方針とし、当協議会の発足とともに住民と行政の協働によるまちづくり推進に取り 組んでいる。 取組スタートの きっかけ 上記に示す経緯もあり、駅前にマンション建設の計画が持ち上がると同時に地元 住民が中心となって寺田駅前まちづくり協議会を設立し、今日の活動に至っている。 協働実施にあたり 留意している点、 秘訣(つぼ)等 協議会と行政は、向かい合うのではなく同じ方向を向く。 協議会も行政もともに汗をかいて、まちづくりを進める。 別添参考資料 用 語 集 市民・市民活動団体・事業者(企業) ・行政などのさ まざまな主体が、それぞれの特性を活かしながら、適 協 働 切な役割分担に基づき、お互いに共通する目的の実現 や課題の解決のために協力して取り組むこと。 市民・市民活動団体・事業者(企業) ・行政などが、 お互いに信頼のおける相手と認め合い、連携・協力に パートナーシップ よって生み出させる相乗効果により、単独では実現困 難な事業を効果的に達成する連合体のこと。 広く市民生活に関わりのある市の基本的な計画など の策定過程において、その立案段階で考え方や内容を パブリック・コメント 公表し、市民などから意見及び提案を求め、その提出 された意見などを考慮して意思決定を行う制度 さまざまな団体間をつなぎ、中立的な立場で各団体 コーディネーター の活動の橋渡しを行って、協働事業を円滑に進めるた めの調整役のこと。 日本語では、 「民間非営利組織」と訳している。利益 を上げることを第一の目的とせず、社会にあるさまざ まな課題(環境、福祉、まちづくり、国際交流、教育 など)を考え、その解決を組織の目的・使命に掲げて N P O 活動している民間の団体・組織のこと。 NPOのうち法律により法人格を有している団体を 「NPO法人(特定非営利活動法人)」という。 営利を目的とせず、不特定多数の利益の増進のため の活動を行う団体に、法人格を与えるなどにより、さ 特定非営利活動促進法 らなる活動の健全な発展と公益の増進を目的とする法 律 自発的に個人の自由な意思で、経済的な対価を求め ボランティア ず福祉などの公共的・公益的な活動に参加する人及び 活動を意味する。 市民活動支援センターや市民活動団体が行う団体情 報、イベント情報、活動者募集、参加登録などの情報 市民活動情報サイト をインターネットへの接続のより活用ができる城陽市 の設置しているシステム 国が地方公共団体の自主性と自立性が十分発揮でき るように、国と地方公共団体が分担すべき役割を見直 地方分権一括法 し、住民と密接な業務は、できる限り地方が行うこと を目的として、国の関係する475本の法律の改正を 一つの法案によりおこなった法律 別添参考資料 協働の現状(P4、P5)関係アンケート結果数値 1 NPO 法人対象アンケート ①NPO 法人が、運営上、抱えている問題について(複数回答) 活動メンバーの世代交代や増員 46% 中心的な活動メンバーの不足 48% 業務や組織の専門家・高度化が必要 26% 活動のマンネリ・対象者が固定している 11% 団体としての活動意識を見失っている 4% 活動基盤が不安定(資金面・拠点面) 52% 行政との連携がうまくいかない 9% 他団体との連携・協力がうまくいかない 9% 事故・トラブル・悪い評判がおきた 4% 活動の PR(広報)が不足している 35% 赤字・借金が多い 2% 法人事務の煩雑さや事務経費・税負担 37% ②NPO 法人と行政との今後の関わりについて とても関わりを深めたい 関わりを深めたい どちらとも言えない 関わりたくない 41% 28% 28% 2% 2自治会アンケート調査 ①自治会の活動や運営の問題・困りごとについて 高齢化により活動に支障 48.6% 1 年交代で活動に継続性がない 36.4% 配布物や会費の集金等負担が大きい 34.6% 役員の引き受け手がない 住民の関心が低い 32.7% 32.7% 催し物への参加者が少ない 活動がマンネリ化 活動する集会所や場所がない プライバシー保護から活動に支障 活動の指導者がいない 活動経費が不足 未加入者が多い その他 無回答 30.8% 26.2% 20.6% 14.0% 13.1% 9.3% 8.4% 7.5% 5.6% ②自治会・市民活動団体・行政が協働するしくみの必要性について 大いに必要だ 19.6% ある程度必要 56.1% あまり必要でない 8.4% どちらともいえない 8.4% 無回答 7.5% 3市民意識調査 ①地域活動で参加している分野について 学術、文化、芸術、スポーツ振興 保健、医療、福祉の増進 地域安全活動 災害救援活動 子どもの健全育成を図る活動 社会教育の推進を図る活動 9.7% 7.2% 3.7% 3.0% 2.3% 2.1% ②市民活動で今後参加したい分野について 環境の保全を図る活動 地域安全活動 災害救援活動 保健、医療、福祉の増進 子どもの健全育成を図る活動 消費者の保護を図る活動 25.9% 25.0% 24.6% 23.9% 22.5% 21.1% ③年齢別の今後参加したい市民活動について 保健、医療、福祉の増進 50歳代 36.0% 子どもの健全育成を図る活動 40歳代40.5% 30歳代38.0% ④活動に参加する際に支障となる要因について(複数回答) 仕事が忙しく時間がない 35.6% 健康や体力に自信がない 35.4% 経済的な余裕がない 28.2% 地域活動に関する情報がない 26.6% 人間関係がわずらわしい 22.9% 身近なところに活動場所がない 15.8% 家事・育児・介護で忙しい 11.6% 子どもを預けるところがない 1.9% 家族の理解や協力がない 1.8% 城陽市市民協働指針 平成20年(2008 年) 12月 発行 城陽市 市民活動支援室 〒610−0195 京都府城陽市寺田東ノ口16・17 電話 0774(56)4001
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