株式会社ティー・アイ・ダヴリュのアナリストレポートを

大阪工機
(3173・東証 2 部)
2015 年 9 月 4 日
切削工具を柱に、商品力と提案力を強みとする専門商社
強
に
ベ ー シ ッみ
クレポート
圧倒的品揃えから生産性向上に寄与する提案型営業を展開
㈱ティー・アイ・ダヴリュ
高田 悟
他に耐摩工具などを扱う。切削工具は工作機械の先端に装着され、金
会
社
概
要
成
長
を
図
る
12 年 3 月上場の超硬工具に特化した高度専門商社。切削工具が柱で
属表面の加工に使われる。工具選びの巧拙が生産性に直結する重要な
部材であり、当社は国内外有力メーカーの商材
に加え、国内に類似品のない海外商材を発掘し
自社ブランドとして発売する。豊富な品揃えと
所
在
地
大阪府大阪市
代
表
者
柳川 重昌
設 立 年 月
資
本
1950/5
金
場
日
U
R
L
な海外展開により一段の成長を目指している。
16/3 期は切削工具と海外好調により過去最高益更新を計画
2012/3/9
15/3 期は主力の切削工具事業が自動車や航空機業界向け売上堅調や
前期M&Aの年度フル寄与などから好調に推移した。加えて、海外事
業が中国、タイ堅調、後発のメキシコ拠点伸長などから黒字化したこ
http://www.osk-k.co.jp/
業
強みに成長を図ってきた。現中期計画ではネッッ
トワーク充実による国内市場深耕開拓と積極的
350 百万円
(2014/3/31 現在)
上
最適加工方法の提供をテーマとした提案営業を
種
となどで、海外案件対応体制強化などに伴う耐摩工具事業の減益を補
卸売業
い 2 桁営業増益で着地した 16/3 期は全ての事業セグメントで増収を想
主 要 指 標 2015/9/1 現 在
株
価
1.415 円
1,912 円
(6/1)
1,170 円
(8/25)
年初来高値
年初来安値
発行済株式数
3,434,420 株
売 買 単 位
100 株
時 価 総 額
4,859 百万円
予 想 配 当
24.0 円
(
会
予 想
社
)
E P S
150.87 円
( ア ナ リ ス ト )
実 績
業
P B R
績
2015/3
動
2017/3
売上高
百万円
向
益、連続で営業過去最高益更新を計画。主力の切削工具は販売網や商
材拡充により東日本地域中心にシェア拡大を見込み大幅増益を予想。
成長著しい海外は約 45%の増収を想定、連続で黒字を見込む。
東日本地域開拓が進む、1Q は 2 桁営業増益で順調に発進
1Q(4-6 月)は前年同期比 11%増収、営業利益が同 27%増の 190 百
万円となった。主力切削工具が自動車業界向けに販売が好調に推移し、
営業網拡充により東日本地域で卸のシェア増が図れたことなどから 2
桁増益となった。加えて、海外が中国、タイ、メキシコ好調、光製品
が大型案件の寄与によりそれぞれ大幅増益となったなどから全体で 2
桁の増益。中国景気悪化が懸念されるが、順調な 1Q 発進、国内切削工
具の堅調、想定以上の円安などから通期計画達成は概ね可能と見る。
前期比
%
営業利益
百万円
前期比
%
経常利益
百万円
前期比
%
当期純利益
百万円
前期比
%
EPS
円
績
20,192
12.9
695
27.9
738
29.2
400
37.4 116.53
想
(2015 年 5 月発表)
22,690
14.4
912
36.2
910
27.7
517
35.2 150.64
ア ナ リス ト 予想
22,950
実
会
2016/3
1.12 倍
定、販管費増加一服から耐摩工具回復を見込み、大幅増収大幅営業増
社
予
ア ナ リス ト 予想
15.8
906 35.2
925 29.7
525 37.4 152.87
15/3 期は前期の直販 2 社のM&Aフル寄与による主力切削工具事業
26,250 の海外における先行費用を吸収し
14.4
1,200 32.5
1,215
31.4
690 31.4 200.91
2 期ぶりの営業増益となった。15/3
注:本年 1Q より海外子会社の収益及び費用の換算方法の変更を実施、このため 16/3 期の前期比増減率はこの変更を遡及適用した前期数値との比較
期は主力の切削工具事業において前期のM&Aに伴う新規連結がフル
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寄与する、消費増税影響からの自動車業界向けは伸びの鈍化を見込む 1
が、航空機業界向け等への増加が見込めるなどから前期比 70.1%増の
大幅増益を想定。切削工具事業牽引により連続で営業過去最高益更新
えんけつ
会
社
会
会
社
社
概
概
概
要
要
要
 会社概要
・ 切削工具を柱とする高度専門商社。他に耐摩工具、光製品を取り扱う。
 会社概要
・ 自動車部品加工メーカー向け比重が高く、電機電子メーカー向けが続く。
・ 切削工具市場の世界シェア 6 割をカバーする、国内外の主要、有力かつ
多彩な切削工具メーカーを仕入先とする。
・ 国内外の商材を厳選しユーザーニーズに合致した商材を豊富に揃える。
・ 日系メーカーの海外進出に伴い海外ネットワーク強化を推進する。
経
営
者
 経営者
柳川重昌
1969 年 4 月、大阪工機(株)入社、1985 年 4 月、取締役営業部長、
1994 年 3 月専務取締役を経て 2003 年 4 月、代表取締役社長就任。
設
立
経
緯
 設立経緯
1945 年、故林治平氏による個人商店「中央機械工具商会」として創業。
終戦直後の当時は軍から機械設備等の払下げがあり、これらを買い取り市
場で販売することを主な事業とした。その後、切削工具は消耗品であること
に加え戦後の復興に向け製造業で需要を大きく見込めたことから、取り扱い
の中心になって行った。1950 年に資本金 45 万円にて現在の当社会社組織の
基礎となる大阪工具(株)を設立。1954 年に、当時はハイス(高速度鋼
high-speed steel の略語)が国内の切削工具の主流であったが、今後はド
イツで開発された超硬工具が切削工具の主流になって行くと考え、住友電気
工業(5802)の超硬工具「イゲタロイ」の特約店として、これからの商材と考
えられた超硬工具の販売に乗り出した。以降、超硬工具販売に注力すること
により他の機械工具商と差別化を図り、現在の当社事業の基礎を築いた。
企
業
理
念
 企業理念
1950 年の設立以来、顧客の生産性向上に寄与することで社会の発展に寄
与することを基本方針に掲げる。日本の中核産業であるものづくり産業の、
その根幹に関わる切削工具と耐摩工具の販売に特化することで、もの作り産
業の発展に寄与してきたとの自負のもと、切削工具と耐摩工具にこだわりを
持ち、提案営業(顧客に潜在する問題点を見つけ出し、当社で提供する商品
とその使い方の提案により解決策を提示するスタイル)の技術を磨き、営業
の質を高め、高度専門商社として、ものづくり産業の生産性の向上を通じて
社会に貢献して行くことを経営の基本理念とする。
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2
会
社
沿
概
要
革
 会社概要
 沿革(図表 1)
1950 年
5月
切削工具販売を目的として、資本金 45 万円にて大阪工
具(株)を設立
1954 年
8月
住友電気工業(株)と特約店契約を結ぶ
10 月
現住所に本社移転と同時に現社名に改称
1978 年
4月
東京営業所開設(現:東京支社)
1988 年
11 月
1991 年
4月
九州営業所開設(現:福岡支店)
1993 年
10 月
SGS(米)と総代理店契約を結ぶ
1995 年
9月
名古屋営業所開設(現:名古屋支社)
中国地方における販売力強化のため、山崎兄弟商会
(株)
(広島市西区)を株式取得により子会社化
10 月
HANITA(イスラエル)と総代理店契約を結ぶ
12 月
広島営業所開設(現:広島支店)
1996 年
10 月
MAGAFOR(仏)と総代理店契約を結ぶ
1997 年
2月
MILLSTAR(米)と総代理店契約を結ぶ
2002 年
10 月
2003 年
7月
タイに連結子会社 DAIKOH(THAILAND)CO.,LTD 設立
オンラインシステム「Cominix On-Line」 による販売
(受注、在庫照会、手配、出荷業務の一括処理)を開始
2005 年
8月
経営効率化のため山崎兄弟商会(株)を吸収合併
3月
関東地方における販売力強化のために東京都品川区に
連結子会社(株)CST を設立
2006 年
3月
中国に連結子会社中販貿易(上海)有限公司を設立
10 月
大阪ロジスティクスセンターを開設
2008 年
11 月
フィリピン駐在事務所開設(現連結子会社 CPI)
2009 年
2月
近畿地方販売力強化に向け武和テック(有)を M&A
8月
ベトナム駐在員事務所開設(現連結子会社 CVC)
2010 年
12 月
2011 年
2月
北関東ロジスティクスセンターを開設
8月
インドネシアに連結子会社 PT.COMNIX INDONESIA 設立
3月
大阪証券取引所(JASDAQ スタンダード)に上場
9月
インドに販売拠点として連結子会社を設立
2012 年
10 月
2013 年
経営効率化のため(株)CST を吸収合併
メキシコに販売拠点として連結子会社を設立
6月
日三工業(株)の株式を取得、関東地方販売力を強化
9月
共榮機工(株)の株式を取得、関東地方販売力を強化
(出所)有価証券報告書、会社資料
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3
会
大
社
概
株
要
主
 大株主(図表 2)
 会社概要
株主
所有比率
(株)
(%)
535,600
15.59
1
林
2
大阪工機従業員持株会
304,268
8.85
3
大阪ビジネスプラニング有限会社
246,000
7.16
4
柳川 修一
212,800
6.19
5
柳川 妙子
200,800
5.84
6
柳川 重昌
186,000
5.41
7
柳川 十糸久
170,000
4.94
8
宿
160,400
4.67
9
柳川 純子
154,000
4.48
柳川 歩
119,600
3.48
10
祐介
所有株式数
淳子
(出所)2015/3 期有価証券報告書
(注)1 位の大株主は創業者の親族。3 位の大株主は筆頭株主が代表取締役
を務める不動産の賃貸及び管理を主とする事業会社。4 位、5 位、8
位の個人株主は創業者の親族で当社代表取締役(6 位の株主)の親族。
7 位の個人株主は創業者の親族で当社常務取締役。9 位、10 位の株
株主は 7 位株主の親族。
コーポレートアクション
 上場市場の変更
当社は本年 5 月 15 日より当社株式の東京証券取引所JASDAQ(スタ
ンダード)から東京証券取引所第二部への上場市場変更の承認を受けた。こ
れにより更なる業容拡大と企業価値の向上に努めていく。
 国内販売を強化(仙台営業所、南九州出張所を開設)
15/3 期は連結子会社の中販貿易(上海)有限公司が青島(チンタオ)と
深圳(シンセン)に、COMINIX VIETNAM CO.,LTD がホーチミンに、それぞれ
事務所を開設するなど、海外ネットワークを一段と強化した。一方で国内販
売においても、日本国際工作機械見本市『JIMTOF2014』への出展など
により新規顧客の開拓を行うなど深耕を図る。16/3 期に入ってからは 5 月
19 日に仙台営業所を開設、6 月 22 日には南九州出張所を開設した。M&A に
よる直販強化に加え、新拠点開設により卸の強化を図ることで成熟した市場
でのシェアアップに向け余念がない。
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4
事
事
業
業
概
の
内
要
容
 事業の内容
当社グループは当社、国内子会社(日三工業(株)、共榮機工(株)
)及び
 会社概要
海外連結子会社(中阪貿易[上海]有限公司(中国)
、DKT(タイ)、CPI(フィ
リピン)
、PCI(インドネシア)
、CVC(ベトナム)
、CIP(インド)、CMS(メキ
シコ)の計 10 社にて構成。そして、①切削工具事業、②耐摩工具事業、③
海外事業、④光製品事業の 4 セグメントにて事業を展開する。
(図表 3)事業の系統図
※連結子会社
(出所)有価証券報告書
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5
事
業
売
上
概
構
要
成
 売上構成
売上の 65%を占める切削工具事業が中核事業。耐摩工具事業 14%、海外
 会社概要
事業 17%、光製品事業 4%の売上構成。近年、ユーザー生産拠点の海外移転
の動きを受け、従来からのタイ、中国に止まらず、タイを除く東南アジア地
域、インド、メキシコに販売拠点を設立し海外展開を加速させたことに加え、
先行進出地域におけるビジネスの順調な拡大から、海外事業売上比重が増加。
海外事業の売上構成は 12/3 期の 9%から 15/3 期には 17%へ拡大。
(図表 4)セグメント別売上高(15/3 期)
海外
17%
光製品
4%
耐摩工具
14%
切削工具
65%
(出所)会社資料より TIW 作成
収
益
構
造
 収益構造
・ 収益は基本的に取扱高の多寡に依存する。既存取引先との取引拡大に加
え、特に中核切削工具事業において国内市場の伸び悩みが想定される中
で、M&Aによりネッワークを充実、販売力強化を図るとともに、海外
展開加速により取扱高増加を図っている。
・ 切削工具事業においては直販と卸の 2 つの販売形態を持つ。直販では高
性能・オーダーメイドの商材、そして卸では独自商材(Cominix 商品)
等の取り扱い増が利益水準を高める。
・ 耐摩工具事業は製罐業界向けで圧倒的なシェアを持つことなどから収
益性が高く当社の稼ぎ頭である。同事業利益率は 14/3 期が 11.7%、15/3
期が 10.7%。15/3 期連結営業利益の 4 割強を同事業利益が占めた。
・ 住友電気工業(株)からの仕入が 3 割弱を占める。一方で海外メーカー
の仕入が 2 割から 3 割に上る。
・ 海外メーカーからの仕入比重が高いが、直接外貨建てで輸入する比重は
低く円安による影響は殆どない。一方、海外事業拡大が進む中、海外連
結子会社決算の円換算額が為替変動の影響を受ける点に注意を要そう。
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6
事
業
概
要
部 門 別 事 業 内 容
( 切 削 工 具 事 業 )
 会社概要
 部門別事業内容
① 切削工具事業
当事業は、自動車エンジン部品などの金属加工業者への超硬切削工具
及び特殊鋼切削工具の販売を中心とする。その他に研削工具、保持工具、
精密測定機器、工作機械等の販売も行う。
当事業で取扱う切削工具は自動車部品などの生産ラインの設備であ
る工作機械に装着され、高精度に金属加工を行う先端の刃物として使用
される。このため、非常に硬度の高い超硬合金を原料に作られる。しか
し、金属加工を繰り返すうちに徐々に摩耗するため、加工精度を維持す
るためにも定期的な交換が必要となる。切削工具は消耗品ではあるが、
製造ラインにおいては設備機械の稼働率アップや加工時間の短縮が重
要課題となるため、長寿命化による性能向上が必要とされるとともに、
迅速かつ安定的な工具の供給体制構築が求められている。
こうした中で当事業においては国内では知名度が低いが優れた性能
を有する海外切削工具メーカーの商品輸入販売も手懸け、国内外多くの
切削工具メーカーの代理店となることで豊富な商品ラインナップを取
り揃えるとともに、国内 2 カ所のロジステックセンターからの即納体制
を構築し、ユーザーのニーズに的確に応えてきた。こうした経緯から販
売先は自動車、電機・電子、エネルギー、航空機など幅広い業種にわた
るが中でも代表産業である自動車業界向け比重が高い。
(図表 5)切削工具の仕向け先
※エンジン内主要部品や駆動系など基幹部分をはじめ、あらゆる加工に使われる
(出所)会社資料
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7
事
業
概
要
部 門 別 事 業 内 容
(耐摩工具事業、海外事

会社概要
業 、
光 製 品 事 業 )
② 耐摩工具事業
当事業では製缶工具等の耐摩工具の販売を行う。耐摩工具とは雄型と雌
型の対になった工具の間に素材を挟み、工具に強い力を与えることで素材
を工具の形に成形する塑性加工において主に使用される。 耐摩工具は金
属の圧延や引き抜き・剪断・打ち抜き等でも使用され、長時間の熱・圧力・
摩擦に耐えて使用できることが要求されるカスタム商品(顧客の要求仕様
に合わせてオーダーメイドで製作される工具)でもある。
ビールやジュース等の飲料容器缶業界を中心に化学繊維、自動車や通信
機器、半導体等、様々な業界の製造業者が顧客である。ただし、製罐業界
向け比重が高い。同業界向けが売上げの大半を占め、産業廃棄物処理業界
向けが続く。
なお、当社事業セグメントの中で当事業の収益性は相対的に高い。これ
は、国内製罐大手向けで圧倒的なシェア(当社推定で 65%から 70%)を
誇ることに加え、耐摩工具がカスタム商品であることなどによる。
③ 海外事業
当社並びに海外子会社において、主に海外日系顧客向けに切削工具、
耐摩工具等の販売を行う。2002 年のタイを皮切りに、2000 年代には中国、
フィリピン、ベトナムに販売拠点を設立。2010 年代に入ってからは、顧
客の海外生産移管、現地調達、現地生産体制強化などに伴い、インドネシ
ア、インド、メキシコに販売拠点を設立。地域的な広がりとともに、海外
供給力、展開力の強化を加速する。同事業は売上げの順調の増加の一方で、
相次ぐ拠点の設立等による先行費用増から同事業は赤字が続いた。しかし、
前期 15/3 期は進出全拠点で売上は増加したが、特に後発拠点で大幅に増
加したことに加え、先行する拠点での体質強化などより黒字化した。
④ 光製品事業
当事業では、半導体、液晶、太陽電池向けの検査装置への搭載用として、
光学部品、光源装置、光ファイバの販売を手掛ける。特に照明用光ファ
イバ販売の主要顧客は、外観検査装置製造を行う業界である。同業界は
液晶ガラス、フィルム、半導体、薬の錠剤、飲料容器などの生産ラインに
おいて製造中の製品の欠陥を CCD カメラで撮影し、生産ラインから欠陥品
をはじく検査装置を製造する。当事業ではその検査装置に搭載する部品と
して照明用光ファイバや光源装置を納入する。
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8
事
業
概
要
ビ ジ ネ ス モ デ ル
 高い提案力と商品力が強み
中核の切削工具事業において当社は(1)調達力(商材発掘力)、
(2)メー
 会社概要
カー機能(最適な加工方法の提供)、
(3)商品力・在庫力(当社のみが取り扱
う多数の商材、オーダーメイド品から標準品まで幅広いニーズに応える豊富
な品揃えと即納体制)の強化により、専門商社として高い参入障壁を築いて
いる。切削工具は最適な工具選びが加工速度や精度に大きく影響することか
ら当社は顧客製造業者の生産性向上に寄与する提案力の向上にかねてから
注力し、築きあげられた高い提案力を最大の強みに付加価値の高い商品の拡
販を推進。加えて、高い提案力と商品力という当社の強みを直販と卸の 2
つの販売形態で最大限に活用(情報共有による売れ筋商品情報把握や新商材
発掘、規模の利益でのシナジー等)することで競合との差別化を図り収益拡
大目指すといったビジネスモデル。
また、切削工具事業での高い信用をベースに耐摩工具事業においては製罐
業界向けに圧倒的なシェアを構築。同事業をキャシュ・カウに切削事業にお
いては手薄であった東日本地域の開拓、更には海外事業強化などを進める。
販
売
形
態
 販売形態
・ 切削工具は直販部門と卸部門の 2 つの販売体制を創業当時から敷く。
・ 直販部門は使用量の多い大手企業中心に直接販売。カスタム商品中心。
・ 卸部門は一次卸先の Cominix グループ及び一般代理店を通じ中堅・中小
ユーザー向けに主に標準品や汎用品を販売。
(図表 6)販売形態
(出所)会社資料
アナリストレポート・プラットフォーム
9
事
業
概
要
Cominix グ ル ー プ
 Cominix グループ
・ Cominix グループは売上規模等で一定の基準を満たした卸部門の有力な
 会社概要
当社代理店網で会員店は 111 社(15/3 期末)
。
・ 国内大手メーカー製品の販売に加え、当社自社ブランドである Cominix
商品の販売を手掛ける。
・ Cominix 商品とは国内に類似品のない当社独自発掘による海外の高品質
なメーカーの商材を当社自社ブランドとし、当社が総代理店として国内
で販売を手掛ける商材。他の卸商材に比べ収益性は相対的に高い。
・ 同グループ売上規模は卸部門売上の 5 割強で約 34 億円。
カバー地域は、
北は新潟県や福島県、南は福岡県や熊本県、宮崎県など幅広い。
販
買
網
 国内及び海外ネットワーク
・ 国内は大阪本社、1 支社(東京支社)、4 支店(北関東、名古屋、広島、福
岡)、14 営業所、4 出張所にて、東北から九州にかけてのユーザーをカ
バーする。
・ また、ロジスティクスセンター(物流拠点)を北関東(群馬県邑楽郡大
泉町)と大阪(大阪府東大阪市)におく。
・ 海外は中国、東南アジア 4 カ国、インド、メキシコの合計 7 カ国に現地
法人をおく。中国、タイ、インドに現地法人の支店・駐在員事務所 10 カ
所をおく。競合他社にはない海外ネットワーク構築により、急拡大する
日系メーカーの海外拠点を開拓する。
アナリストレポート・プラットフォーム
10
事
業
環
境
・
業
界
分
析
 切削工具市場
切削工具生産は
自動車生産悪化
 会社概要
等を受け、回復傾
向が一服
・ 当社中核事業である切削工具の国内市場規模は年 4,000 億円程度である。
・ 国内メーカー生産額は年約 4,000 億円。
生産の一部は外需向けが占める。
一方で海外からの輸入が国内メーカーの外需向け生産額と同程度ある。
・ 下表のとおり、国内の工具生産高は鉱工業生産との相関が高い。
・ 緩やかな景気回復が続く中、12 年の年末を底に市場は回復傾向にあった。
・ しかし、自動車生産悪化等を受け回復が鈍化、足下は横ばい推移となる。
・ 経済成熟、産業空洞化等により中期的には市場頭打ちが想定される。
・ 新興国市場拡大、日系企業の海外生産拡から海外の成長余地が大きい。
(図表 7)鉱工業生産指数と機械工具生産額の月次推移
機械工具生産金額
鉱工業生産指数(右軸)
(鉱工業生産指数)
(百万円)
50,000
104.0
102.0
40,000
100.0
98.0
30,000
96.0
20,000
94.0
92.0
10,000
90.0
0
88.0
12/6 12/912/1213/3 13/6 13/913/1214/3 14/6 14/914/1215/3 15/6
(出所)経済産業省、生産動態統計及び鉱工業生産指数(2010 年を 100 とする)
工具流通に販社
が関わる場合、直
販と卸がある。大
手販社は卸が多い
 工具の流通形態
機械工具の流通は通常商社が介在するが、一部、大手ユーザー向けではメ
ーカーが直接ユーザーへ供給するメーカー直販もある。
商社が介在する流通は、メーカーからユーザーへの商材の供給を直接商社
が行う直販と、メーカーとユーザーの間に商社が卸売として関わり、小売
を通じてユーザーへ供給を行う卸がある。
卸は在庫を多く抱える必要があり、業界大手は卸のみ手掛ける場合が多い。
アナリストレポート・プラットフォーム
11
事
業
環
境
・
業
界
分
析
 直販代理店市場
直販市場ではユー
 会社概要
ザーニーズに的確
に答えられる商社
が選別される時代
直販では主に大手ユーザー向けに商社がメーカーの直販代理店として商
材を供給する。この直販代理店市場は商社がメーカーの特定・専属的代理店
として関わる、①特定・専属的代理店市場と、②一般代理店市場に分けられ
る。正確なデータはないが、市場規模はそれぞれ半々程度と推定される。
特定・専属的代理店は特定メーカーの商材納入を一手に請負う。このため、
ユーザーの動向の影響を受け易く、経営が不安定という側面がある。大手ユ
ーザー側では足下で、コストダウン、取引ルートの抜本見直し、海外移転の
加速、生産性向上等の必要性が一段と高まっている。直販代理店市場ではユ
ーザーの海外移転やコストダウン等ユーザーニーズに的確に応えられる商
社が選別される時代になっていると言える。
 卸による流通ルート
卸は多くの在庫保
有や価格競争で経
営環境は厳しい
卸では商社が一次卸となって、二次卸へ標準品や汎用品を供給する。二次
卸が主に中堅・中小ユーザー向けに商材を供給する。市場が成熟し大きな成
長が見込めない環境下、卸による流通ルートは、在庫を多く抱える必要があ
ることに加え、海外標準品との価格競争などにより厳しくなっている。切削
工具以外の商品拡充等の必要もあり、卸のみでの収益性向上は困難と言える。
汎用品等では通販や EC(イーコマース)によりユーザーへ商材供給を行う
新たな販売形態も登場している。
再編の動きが強ま
る可能性が高い
 直販、卸ともに事業環境は厳しい
成長市場は海外であることから、国内製造業の海外生産移転が活発な中、
国内切削工具市場は拡大が見込めない状況になっている。直販代理店市場で
はユーザーニーズへの的確な対応が生き残りの条件となる一方で、卸ルート
では従来からの商流では収益向上が困難になっている。業界内の生存競争は
厳しさを増すと見られ、再編の動きが強まる可能性が高いと考える。
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12
経
営
力
分
析
 同業他社比較
厳しい環境下で
売上を順調に拡
 会社概要
大、粗利益率は高
く、業界平均以上
下表(図表 8)に過去 9 期における当社売上高推移と、当社粗利益率推移
及び粗利益率の業界単純平均(機械部品卸業界上場 11 社平均)を示した。
過去 9 期は国内景気長期停滞下にある中、08 年度はリーマンショックに見
舞われるなど業界を取り巻く環境は総じて厳しかったと言える。こうした中
で当社が順調に売上を伸ばしてきたことが注目される。これにはM&Aの活
用や他社に先駆けての海外展開なども寄与したが、TIW では基本は(1)調
達力、
(2)メーカー機能、
(3)在庫力をベースとした、高い提案力により顧
客の生産性に寄与するといった当社最大の強みを活かした営業展開の継続
が背景にあったと見ている。また、当社の粗利益率は悪い期でも 18%台を
確保しており、直前の 3 期は 19%台後半の高水準を維持し、業界平均を上
回っている。粗利益率は同業に比べ高い水準にあると言える。これは前述の
当社の強みを活かした営業展開の寄与の証左と見ることができよう。
(注)上場 11 社:MonotaRO(3064)
、NaITO(7624)
、山善(8051)
、
ユアサ商事(8074)、フルサト工業(8087)、トラスコ中山(9830),
コンセック(9895)
、植松商会(9914)
、杉本商事(9932)
、
ミスミグループ本社(9962)
、及び当社
(図表 8)売上高推移、売上高総利益率当社及び業界平均推移
(注)09/3 期まで単独決算、10/3 期以降は連結決算
(出所)各社決算短信より TIW 作成
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13
経
営
力
分
析
(1) 調達力(商品発掘力)

前述のとおり、当社は切削工具市場の世界シェア 60%をカバーする
主要かつ多彩なメーカーを仕入先とする。創業以来、技術で先行する
 会社概要
海外メーカーの商材発掘、増強に努めてきたことから海外メーカーと
の取引も相対的に多い。そして、国内外の商材を厳選し、ユーザーニ
ーズに応える商材を豊富に揃える。
(図表 9)切削工具
(出所)会社資料

当社は販売基盤が弱いが競争力のある商材を製造する海外メーカー
発掘を継続的に取組む。グローバルスタンダードである海外メーカー
品では圧倒的な実績を誇り、国内メーカーの不得手をカバーする。
(図表 10)切削工具メーカーの世界シェア
(出所)会社資料
当社の主要仕入れ先は、国内メーカーは住友電気工業(5802)、不二越(6474)
等。海外メーカーでは、イスカルジャパン(IMC グープ、イスラエル)、ケ
ナメタルジャパン(米)等の主要かつ多彩なメーカーである。
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14
経
営
力
分
析
(2)メーカー機能
当社は設計段階から製造業者へ食い込み、製造工程の切削ラインへの納
 会社概要
入を独占する。そして、当社の協力工場 6 社がオーダーメイド品、特殊品
の調達供給を可能にする。商社でありながらメーカーに近い機能を備える
ことで競合との差別化を図っている。
(3)在庫力
当社は標準品では高い専門性により選りすぐった在庫を保有する。ユー
ザーニーズに合致した常時 10 万点の品揃えを誇る。加えて、全国翌日午
前中配送の即納体制を構築する等、高度な在庫力を有する。
(4) 提案力「最適な加工方法を提供」
切削工具はその良し悪しが加工速度、精度に大きく影響する。ものづく
りにおいて生産性に直結する重要な工具である。当社は徹底した研修によ
り、人材個々の専門性を高め、切削工具の超専門家(目利き)を育成する。
一般的なユーザーの工具コスト削減のアプローチではなく、ユーザーの膨
大な加工情報をナレッジとして蓄積し、先端工具のコンサルタント集団に
よる製造原価全体の削減をターゲットとする提案を強みとする。下図に生
産性向上に着目したコスト削減アプローチ(▲14%)が、一般的な工具コス
トの削減提案(▲2.5%)に比べ、製造原価削減効果が大きいことを示す。
(図表 11)当社のコスト削減アプローチ
(出所)会社資料
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15
業
績
過年度の業績推移
 会社概要
 11/3 期以降 5 期連続増収、利益は過去 2 期連続で増益
リーマンショック翌年度の 10/3 期を底に増収基調にある。直販での商
品力、提案力を駆使した大手ユーザーの直接開拓や卸での地域販社の販
売拡大に加え、M&A による有力販社の囲い込みや海外強化等が寄与して
きた。主な M&A 実績としては、大手農機メーカーに商圏を持つ重要販売
店武和テック(有)の 2009 年の買収、2013 年の日三工業(株)
、共榮機工
(株)の立て続けでの買収等が挙げられる。
また、利益面も金融危機直後の 10/3 期及び、上場直後で一過性費用が
嵩んだ 13/3 期を除けば概ね増益基調と言える。堅調な業績推移には 2011
年 2 月に群馬県に北関東ロジスティクスセンターを開設し、比較的手薄
であった関東・東北地方で展開力を高め、西日本に比べものづくりの規
模が大きい東日本で事業拡大を図っていることが奏功している。
終わった 15/3 期は切削工具事業における M&A による国内シェア向上、
海外事業の伸長等により 5 期連続増収を達成。主力切削工具事業及び海
外事業伸長による粗利益の増で、国内外の営業拠点拡充に伴う人員増等
の影響による人件費の増加等を吸収し 2 期連続の営業増益となった。
(図表 12)リーマンショック以降の業績推移
単位:百万円
損益計算書
決算期
連結/単体
売上高
売上原価
売上総利益
販売費及び一般管理費
営業利益
経常利益
当期純利益
主要経営指標
売上高増加率
営業利益増加率
売上高総利益率
売上高営業利益率
ROE
09/3
単体
12,806
10,497
2,309
2,173
136
115
44
10/3
連結
10,385
8,405
1,980
1,906
74
30
9
11/3
連結
13,574
11,062
2,512
2,151
361
341
153
12/3
連結
14,900
12,005
2,895
2,384
510
474
224
13/3
連結
15,058
12,078
2,980
2,557
423
441
273
14/3
連結
17,887
14,372
3,516
2,972
543
571
291
15/3
連結
20,192
16,214
3,978
3,283
695
738
400
-12.0
-69.3
18.0
1.1
2.0
-18.9
-45.6
19.1
0.7
0.4
30.7
387.8
18.5
2.7
6.3
9.8
41.7
19.4
3.4
7.8
1.1
-17.1
19.8
2.8
8.0
18.8
28.3
19.7
3.0
7.9
単位:%
12.9
27.9
19.7
3.4
9.9
(出所)会社資料より TIW 作成
アナリストレポート・プラットフォーム
16
業
績
 15/3 期は M&A が寄与し切削工具が大幅増益、海外が黒字化
セグメント別
業績動向
15/3 期における主力切削工具事業の業績は増収大幅増益となった。主要販
 会社概要
売先である自動車業界や航空機業界向けに売上が好調だったことや、前期に
連結子会社化した日三工業(株)及び共榮機工(株)の年度フル寄与等によ
り増収。利益面は増収による粗利益の増で販管費の増を吸収し大幅増益。な
お、前期新規連結の直販 2 社は仮にのれん償却を勘案しても初年度より利益
貢献が続く。M&A の貢献があるとはいえ、製造業の海外移転が続く中で、基
本的には増収基調であり、粗利益率は 2 割弱を確保している。
耐摩工具事業は猛暑の影響に伴う飲料缶の消費増や飲料缶メーカー向けの
機械設備等の売上増加などから売上高は好調に推移した。しかし、顧客の海
外展開に伴い、海外案件対応体制の強化等を図ったことによる販管費の増加
から減益となった。とはいえ、利益率(セグメント損益÷外部売上高)は
14/3 期が 11.7%、15/3 期が 10.7%となり 2 桁の高水準が維持されている。
15/3 期における海外事業は先行して進出した、中国及びタイなど主要子会
社が堅調に推移したことに加え、メキシコの連結子会社売上が自動車業界向
けに増加したことなどにより大幅増収。こうした中、増収効果で設立間もな
い拠点での先行費用を吸収し黒字化した。
光製品事業は在庫一掃等によるリストラ一巡により 12/3 期以降増収基調。
15/3 期も大口設備投資案件の受注などが寄与し大幅増収。しかし、利益面
は利益率の低い商品の割合の増加により前期から売上構成が悪化し減益。
(図表 13)セグメント別業績推移
決算期
切削工具事業
外部売上高
セグメント損益
耐摩工具事業
外部売上高
セグメント損益
海外事業
外部売上高
セグメント損益
光製品事業
外部売上高
セグメント損益
13/3
14/3
15/3
(百万円) (構成比) (百万円) (構成比) (前期比) (百万円) (構成比) (前期比)
10,172
207
67.6%
48.9%
12,032
231
67.3%
42.5%
118.3%
111.4%
13,162
304
65.2%
43.4%
109.4%
132.0%
2,390
238
15.9%
56.3%
2,670
312
14.9%
57.5%
111.7%
130.9%
2,770
298
13.7%
42.5%
103.8%
95.5%
1,941
-26
12.9%
‐
2,487
-33
13.9%
‐
128.2%
127.7%
3,451
71
17.1%
10.1%
138.8%
‐
556
5
3.7%
1.2%
699
33
3.9%
6.1%
125.7%
680.6.%
809
28
4.0%
4.0%
115.8%
83.5%
(出所)会社資料より TIW 作成
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17
業
績
販管費の内訳
及び動向
 会社概要
業績動向
大

販管比率の上昇は
14/3 期に一服
幅
・ 戦略的な国内外の営業拠点拡充に伴う人員増や地代家賃の増に加え、量
増
拡大に伴う荷造運賃の増などにより販管費は増加傾向にある。
収 期は 17 名の人員増により比重の高い人件費が前期から 9.5%増加
・ 15/3
、
したことなどが影響し販管費は前期から大幅な増加となった。
営
・ ただし、海外での数量増、新規連結などによる売上増から販管費率上昇
は業
14/3 期に一服。販管費は適切にコントロールされていると言える。
過
(図表去
14)販管費の内訳及び動向
最
決算期
高
人件費
益
荷造運賃
地代家賃
更
その他
新
販売費及び一般管理費
13/.3
14/.3
(百万円) (売上比) (百万円) (売上比)
1,606
10.7%
1866
10.4%
122
0.8%
136
0.8%
147
1.0%
175
1.0%
681
4.5%
795
4.4%
2,556
17.0%
2972
16.6%
(百万円)
2,044
151
198
890
3,283
15/.3
(売上比) (前期比)
10.1%
109.5%
0.7%
110.8%
1.0%
113.0%
4.4%
112.0%
16.3%
110.4%
を
(出所)会社資料よりTIW作成
当
16/3 期計画
社
 大幅増収大幅増益、営業過去最高益更新を計画
・
は期は売上高 22,690 百万円(前期比 14.4%増)、営業利益 912 百万円
16/3
(同計
36.2%増)と大幅増収、大幅営業増益を当社は計画。経常段階は為
画
替差益を見込んでいないため前期比
27.7%増益と増益幅縮小を想定。
・ シェア増による国内切削工具伸長と海外拡大が大幅増収に寄与する。
・ 数量増に加え、東証第二部への市場変更など特殊要因から販管費が膨ら
むが大幅増収による粗利益の増で吸収し、営業過去最高益更新を計画。
(図表 15)セグメント別計画
決算期
切削工具事業
外部売上高
セグメント損益
耐摩工具事業
外部売上高
セグメント損益
海外事業
外部売上高
セグメント損益
光製品事業
外部売上高
セグメント損益
15/3実績
16/3会社計画
(百万円) (構成比) (百万円) (構成比) (前期比)
13,162
304
65.2%
43.4%
14,345
465
63.2%
50.9%
109.0%
152.6%
2,770
298
13.7%
42.5%
3,010
345
13.3%
37.8%
108.6%
116.0%
3,451
71
17.1%
10.1%
4,476
78
19.7%
8.5%
145.0%
169.3%
809
28
4.0%
4.0%
860
24
3.8%
2.6%
106.3%
88.7%
注)海外事業前期比は今期 1Q 決算での会計方針変更を遡及修正した前期数値との比較
(出所)会社資料より TIW 作成
アナリストレポート・プラットフォーム
18
業
績
16/3 期事業別業
績見通し
 会社概要

主力の切削工具は東日本地域でのシェア向上により収益拡大を図る
大
・ 切削工具事業は前期の消費増税影響一巡により上期を中心に販売が上
幅
向く。販売先別は直販が輸出堅調な主要自動車業界向けや開拓を推進し
増
てきた航空機業界向けなどに伸びる。卸も販売網や商材拡充により東日
収
本地域でシェアを拡大。単体中心に収益向上を図り大幅増益を想定。
、
・ 耐摩工具事業は国内外での営業体制強化に向け事業組織を格上げした。
営
これによる人件費の増などから前期は減益となった。今期は悪すぎた前
業
期から下期を中心に売上は上向く。利益面は体制強化が一段落し通常の
過
利益水準に戻る。こうした想定に基づき
2 桁増益を計画。
去
・ 海外事業は後発拠点を中心に売上げを伸ばす。自動車生産低迷が続くタ
最
イは製缶向けなどが上向く。全ての拠点で数量増による大幅増収を予想。
高
後発拠点の先行費用を吸収し増益となり前期から連続で黒字を計画。
益
・ なお、現法決算の換算為替は
1 米ドル 110 円相等が前提。
更
・ 光製品事業は増収を見込むが営業体制強化などから減益を想定。
新
16/3期 1Q
(4-6 月)業績
を

大
 16/3当
期 1Q は 2 桁営業増益、切削工具と海外堅調から順調に発進
幅
・ 1Q(4-6
月)は売上高が前年同期比 11.4%増の 5,201 百万円、営業利益
社
増
が同
は 26.5%増の 190 百万円となり 2 桁増益で順調に発進した。
収
・ 事業セグメント別の業績は切削工具が売上高
3,411 百万円(前年同期比
計
、
9.3%増)
、セグメント利益 85 百万円(同 21.1%増)、耐摩工具が売上高
画
673営百万円(同 1.2%減)
、セグメント利益 73 百万円(同 2.6%減)、海
業
外が売上高
884 百万円(同 24.7%増)、セグメント利益 29 百万円(同
3.7過倍)
、光製品が売上高 234 百万円(同 45.7%増)
、セグメント利益 7
去
百万円(前年同期は
0 百万円)となった。
最
・ 主力の切削工具は直販が主要販売先である自動車業界向けに西日本や
高
北関東中心に伸びた。また、卸は営業拠点拡充が奏功し東日本地域でシ
益
ェアを伸ばした。直販、卸が共に堅調に推移し
2 桁増益となった。
更
・ 耐摩工具利益は主要販売先である飲料缶メーカー向け低迷から横ばい。
新
・ 海外は進出で先行した中国及びタイの主要子会社が堅調に推移したこ
を
とに加え、メキシコ子会社において自動車業界向けの売上が好調だった
当
ことなどから大幅増収、大幅増益。
社
・ 光製品は外観検査装置業界向け大型案件受注から黒字で着地した。
は
・ 主力の切削工具の好調と海外の伸長が全体での増益を牽引した。
計
・ なお、当
1Q 会計期間より「在外子会社の収益及び費用の換算方法の変
画
更」を行ったため、前年同期からの増減率は、当該会計方針の変更を反
映した遡及適用した前年同期の数値との比較を記載した。
アナリストレポート・プラットフォーム
19
業
績
16/3期、
17/3 期 TIW 予想
 会社概要
大

営業利益は
16/3 期は会社計画並み、17/3 期は連続大幅増益を予想
幅
・1Q は当社上期営業利益計画の
48.5%を遂行、若干当社想定を上回った。
増 月)以降、中国景気悪化影響を受け、アジア地域の伸びが弱まり
・2Q(7-9
収
海外事業が当社想定に届かないと見る。
しかし、航空機業向けや東北地区
、
開拓が順調な切削工具事業及び出足が好調の光製品事業で上ぶれを見込
営 16/3 期の営業利益は若干下回るがほぼ当社計画並みを予想。
むため
業
・経常段階以降は為替前提が保守的から当社計画を上回ると見る。
過
・続く、17/3
期は連続で大幅増収大幅営業増益を予想。営業拠点の強化に
去
より従来手薄であった地域の開拓が進むため切削工具事業の卸部門が
最
着実に伸びる。
加えて、先行投資が概ね一巡したと見られる海外の業績の
高
一段の伸長を見込んだことによる。
益
国内外で営業基
盤強化が進み、市
場成熟の中でも成
長余地は大きい
更
 切削工具国内シェア拡大と海外の本格貢献による成長が見込まれる
・ TIW新は安定的に高収益を生む耐摩工具事業をキャッシュ・カウに切削工
を
具事業における東日本地域強化推進継続による国内シェア拡大と積極
当
展開を図る海外事業収益化による中期的業績拡大を引き続き予想。
社
① 理由は、関西発祥の当社は従来生産活動の規模が大きい東日本地域が手
は
薄であった。しかし、近年は北関東ロジスティクスセンター開設や営業
計
拠点強化などによる卸の強化に加え、関東を地盤とし直販を主とする販
画
社のM&Aなどによる大手ユーザー向け新商流の取り込みなどにより、
主力の切削工具事業の拡大を図ってきた。今後は強み(商品力、提案力)
を活かした営業展開、買収した新規連結子会社とのシナジーなどにより
東日本地域を中心に切削工具の一段のシェア向上が見込める。
② 人口減、産業空洞化などから切削工具は市場伸び悩みが想定される中、
後継者問題や顧客の海外展開への対応などの課題を抱える販社が多く
なり、中には経営難に陥る販社も出てくると考える。こうした状況は当
社にとり継続的なM&A展開による新商流取り込みのチャンスとなろ
う。また、財務・資金面からM&A推進への懸念は小さい。
③ 海外はインド、メキシコにおける拠点開設により日系顧客の生産の伸び
が想定される地域をほぼ網羅できる営業網をほぼ構築した。競合他社に
対し進出で先行する中、取引先の順調な生産拡大もあり各拠点で数量の
大幅増が続いており、海外事業は今期も大幅増収の見込み。順調な数量
拡大により先行拠点から順次黒字化しており、前期は後発拠点における
費用先行を吸収し事業全体で黒字化した。切削工具に加え、近年強化を
進めた製缶業界向け耐摩工具の伸びも想定される中、一段の数量増によ
る本格的な利益貢献が今後は見込まれる。などによる。
アナリストレポート・プラットフォーム
20
(出所)㈱QUICK
上記チャート図の一部又は全部を、方法の如何を問わず、また、有償・無償に関わらず第三者に配布してはいけません。
上記チャート図に過誤等がある場合でも㈱QUICK 社及び東京証券取引所は一切責任を負いません。
上記チャート図の複製、改変、第三者への再配布を一切行ってはいけません。
2013/3
株 価 推 移
2014/3
2016/3 予
(アナリスト)
2015/3
株価(年間高値)
円
672
710
1,690
-
株価(年間安値)
円
514
556
642
-
月間平均出来高
千株
106
79
188
-
売
上
高
百万円
15,057
17,887
20,192
22,950
営
業
利
益
百万円
423
543
695
906
経
常
利
益
百万円
440
571
738
925
百万円
273
291
400
525
業 績 推 移
当 期 純 利 益
E
P
S
円
79.52
84.80
116.53
152.87
R
O
E
%
8.0
7.9
9.9
11.2
流動資産合計
百万円
6,790
8,962
10,250
-
固定資産合計
百万円
1,828
2,291
2,312
-
資
百万円
8,620
11,254
12,562
-
産
合
計
貸借対照表
流動負債合計
百万円
4,441
6,351
7,271
-
主 要 項 目
固定負債合計
百万円
623
1,043
1,023
-
負
百万円
5,065
7,394
8,294
-
株主資本合計
百万円
3,533
3,714
4,037
-
純 資 産 合 計
百万円
3,555
3,860
4,267
-
営業活動による CF
百万円
208
183
-189
-
投資活動による CF
百万円
2
-414
-137
-
財務活動による CF
百万円
-206
533
462
-
現金及び現金同等
物 の期末残 高
百万円
765
1,112
1,285
-
キャッシュフ
ロー計算書
主 要 項 目
債
合
計
アナリストレポート・プラットフォーム
21
リ
事
関
ス
ク
分
す
業
る リ
 会社概要
析
に
ス ク
事業に関するリスク

有利子負債の一部は変動金利になっており、金利スワップ等活用によ
りリスク回避を図っているものの、金利上昇で収益が悪化する恐れ。

与信管理の徹底を図ってはいるが、今後の景気変動等によっては想定
を超えて取引先の信用状態等が悪化する可能性がある。

特に切削工具については多品種の在庫保有により顧客へ即納体制を
確立しているため、需要動向及び市況の変化によっては過剰在庫や多
額の商品評価損が発生するリスクがある。

大地震の発生など自然災害により当社グループ及び取引先の営業員
や従業員が被害を受けることで売上減少、物流機能麻痺、営業拠点の
修復又は代替のための費用発生等が生じる可能性がある。

1954 年8月に住友電気工業(株)と特約販売契約を締結し同社が製
造する切削工具販売を中心に事業を展開してきた。当該契約書には対
象となる製品、販売地域、支払方法及び解除事由等が記載されている。
現在、当社と同社の関係は良好でリスクは低いが、今後、同社との関
係の変化や同社の特約販売戦略や特約販売店各社に対する諸条件や
諸戦略の変更により、特約販売契約の内容等に変更の可能性や契約継
続に支障を来す要因発生による契約解除のリスクがある。

販売チャネルの一つとしてオンライン発注システムを構築しており、
予期せぬシステム障害の発生が機会損失、信用失墜に繋がる恐れ。

海外進出地域での政治、法律、経済等の激変により事業戦略の見直し
を余儀なくされるリスクがある。また、外貨建て輸出入取引を行って
おり、急激な為替変動により業績が激変するリスクを抱える。
業
関
す
界
る リ
に
ス ク
 業界に関するリスク

切削工具は自動車業界が主要なユーザーであり円高や需要減に伴う
国内自動車・部品生産の減、設備投資縮小による需要減。

米国及び中国などの新興国景気変調による世界的景気後退。

当社主要製品である超硬切削工具に使用される原材料(タングステ
ン)は主要切削工具メーカーのほとんどがその調達を中国からの輸入
に依存する。このため、中国の政治、経済情勢等の変化、法律改正、
紛争、自然災害の発生等、不測の事態により原材料が円滑に調達でき
なくなった場合、原材料価格の急激に上昇が業界各社の販売活動低迷
や収益悪化に繋がる可能性がある。
アナリストレポート・プラットフォーム
22
デ ィ ス ク レ ー マ ー
1.本レポートは、株式会社東京証券取引所(以下「東証」といいます。
)が実施する「アナリストレポー
ト・プラットフォーム」を利用して作成されたものであり、東証が作成したものではありません。
 会社概要
2.本レポートは、本レポートの対象となる企業が、その作成費用を支払うことを約束することにより作
成されたものであり、その作成費用は、当該企業が東証に支払った金額すべてが、東証から株式会社テ
ィー・アイ・ダヴリュ(以下「レポート作成会社」といいます。
)に支払われています。
3.本レポートは、東証によるレビューや承認を受けておりません(ただし、東証が文面上から明らかに
誤りがある場合や適当でない場合にレポート作成会社に対して指摘を行うことを妨げるものではありま
せん)
。
4.レポート作成会社及び担当アナリストには、この資料に記載された企業との間に本レポートに表示さ
れる重大な利益相反以外の重大な利益相反の関係はありません。
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取引及びその他の取引の勧誘又は誘引を目的とするものではありません。有価証券の取引には、相場変
動その他の要因により、損失が生じるおそれがあります。また、本レポートの対象となる企業は、投資
の知識・経験、財産の状況及び投資目的が異なるすべての投資者の方々に、投資対象として、一律に適
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<指標の説明について>
本レポートに記載の指標に関する説明は、東京証券取引所ウェブサイトに掲載されております。
参照 URL ⇒ http:// www.jpx.co.jp/listing/reports/analyst-report/03.html
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