クリストファー・ロビンいわく、プーさんは自分のでてくるおはなしが好 泥

クマのプーさん
9月には、動物愛護週間があります。そこで、今月は動物が出てくる本『クマのプーさん』を紹介します。きっと、
キャラクター商品として、馴染みがある人が多いのではないでしょうか?
まずは、作者について・・・作者A・A・ミルンは、私立学校を経営していた父の元に、三兄弟の末っ子として誕生。
仲のよかった次兄より早い年齢でウェストミンスター校の奨学金を獲得し、そこからケンブリッジ大学へ進み、数
学を専攻。19 06年には、雑誌「パンチ」の編集助手となる。1913 年には妻ダフネと結婚し、その7年後息子クリ
ストファー・ロビンが誕生。1924年に詩集を発表し、その2年後「クマのプーさん」をこの世に送り出す。
(「ミルン自伝 今からでは遅すぎる」 石井桃子訳 2003年 岩波書店より)
物語は、お父さんが息子のクリストファー・ロビンとクマのプーさんにおはなしをするところから始まります。
クリストファー・ロビンいわく、
きなんですって!
プーさんは自分のでてくるおはなしが好
はちみつ
プーさんの大好物といえば、
。そのはちみつをとるために、プーさんは風船を使って木に近づ
くことを思いつきます。クリストファー・ロビンに「青か緑どっちの風船のほうが、ミツバチには気づかれないか
プーさんは体中
泥だらけにして“黒い雲”になりきってみることにしました。もちろ
な?」と質問。クリストファー・ロビンは気づかれるのでは?と答えましたが、
ん風船は青色で空になじむつもりです。風船は空高く、プーを上げてくれたのですが・・・。さてさて、ちゃんとプー
さんははちみつをとることが出来たのでしょうか?
プーさんは、お友達の家でもはちみつを食べます。とにかくお茶の時間が大好き!(パディントンと同じですね。
こちらもクマですしね!)ウサギの家に行ったときは、
食べ過ぎてしまい玄関から出
られなくなってしまう ほどでした。また、フクロの家に行ったときは、ハチミツをだしてく
れないかと自ら言ったほど。
でも、食べてばっかりではないんですよ。イーヨのしっぽが無くなった時は捜すお手伝いをしてあげましたし、
コブタのいえがなくなった時は、すすんで一緒に住もうとさそいましたしね。
物語以外のプーさんの本の紹介もしておきましょうね。『クマのプーさんエチケット・ブック』と『クマのプー
さんフィットネス・ブック』です。上で紹介したように、フクロの家ではちみつが欲しいと言うプーさんが“エチ
“フィットネス”に
ケット”について語り、ウサギの家の玄関から出られなくなったプーさんが
ついて語るだなんて・・・。ちなみにこの2冊は、物語を読んでからのほうがより楽しめますよ。
食欲の秋ですもの料理の本があることも紹介しておきましょう。「クマのプーさんティータイムブック」「クマ
のプーさんピクニックブック」です。お弁当を持って、公園に行ったり、いつものお茶を庭先でしてみたりしては
いかがでしょう?
さて、作者A・A・ミルンは『クマのプーさん』以外にも本を書いています。この司書の部屋では始めて紹介する
「詩」の本です。「クリストファー・ロビンのうた」と「クマのプーさんとぼく」です。「クリストファー・ロビ
ンのうた」は、おはなしよりも先に出版されました。けれども、こちらも挿絵は「クマのプーさん」と同じ画家。
おはようからおやすみまでの、日常を切り取った詩がつまった2冊です。詩の本は、どこからでも読めますし、おは
なしに比べて読むのに時間はかかりません。寝る前に詩をひとつなんて素敵ですよ★
上記の他にも、スケッチブックや解説本、
哲学のほんもあるので以下に紹介しておきます。
「クマのプーさん」 A・A・ミルン作 石井桃子訳 2000年 岩波書店
「プー横丁にたった家」A・A・ミルン作 石井桃子訳 1958年 岩波書店
「クマのプーさんティータイムブック」 A・A・ミルン原案 アーネスト・H・シェパード絵 山田詩子訳 1999年 BL出版
「クマのプーさんピクニックブック」 A・A・ミルン原案 アーネスト・H・シェパード絵 山田詩子ほか訳 2004年 BL出版
「プーさんからのおくりもの上・下」 A・A・ミルン原案 アーネスト・H・シェパード絵 高橋早苗訳 1999年 筑摩書房
「クリストファー・ロビンのうた」A・A・ミルン著 アーネスト・H・シェパード絵 小田島雄志・若子訳 1978年 晶文社
「クマのプーさんとぼく」A・A・ミルン著 アーネスト・H・シェパード絵 小田島雄志・若子訳 1979年 晶文社
「クマのプーさんの哲学」 ジョン・T・ウィリアムズ著 小田島雄志・小田島則子訳 1996年 河出書房
「クマのプーさんと魔法の知恵」 ジョン・T・ウィリアムズ著 小田島則子訳 1998年 河出書房
「クマのプーさんとスケッチブック」 ブライアン・シブリー編 今江祥智・遠藤育枝訳 1995年 ブックローン出版
「くまのプーさん英国文学の想像力」 安達まみ著 2002年 光文社
★まだまだあります!