【北山地区概要】(PDF文書)

平成27年度 まちづくり懇談会
北山地区会場の要旨
平成27年11月19日(木) 19:00~20:50
北山地区コミュニティセンター 参加者 86名
市長:こんばんは。ここのところ暖かい日が続いておりましたけれども、いよいよ寒気が下り
てくるというような天気予報を見ました。寒くなると思いますので、是非皆さんには体調をし
っかりと管理していただきまして、かぜ・インフルエンザ等に罹らないように注意していただ
きたいと思います。本日はお忙しい中、お疲れのところ、まちづくり懇談会に大勢の皆様にご
出席いただきましてありがとうございます。皆様には日頃より北山地区、またそれぞれの区・
自治会のまちづくりにご協力いただいていることに改めて感謝と御礼を申し上げます。今年の
まちづくり懇談会ですが、今国を挙げて地方創生・地域創生ということで、人口減少時代に立
ち向かっていく、そんな取り組みを進めています。茅野市もそれに基づきまして10月30日付で
茅野市総合戦略を策定しました。今日はそんな茅野市の人口ビジョン、また総合戦略について
お話をさせていただきまして、それについて皆さんからご意見をいただきたいと思います。い
ずれにしましてもタイトルにありますように茅野市らしい、茅野市だからできる、そんな取り
組み、事業をクローズアップいたしまして、力強いまちづくりをして参りたいと考えておりま
すので、今日は忌憚のないご意見を出していただければと思います。2時間ほどになりますが
どうぞよろしくお願いいたします。
北山地区コミュニティ運営協議会会長:こんばんは。常に運営協議会にご協力を賜り御礼申し
上げます。特に各部会長の皆様、役員の皆様、本当にご苦労様です。本日は「人口減少時代に
立ち向かう」というテーマで進めていきたいと思います。人口は減少しますと当然税収が落ち
込みます。公共サービスの質は低下し、治安維持もできなくなります。それについてアメリカ
では独立市という制度がありますが、法制上は日本には合致しないので説明したいと思いまし
たがだめだと思いました。2013年の7月、ちょうど2年前ですが、自動車産業の中心都市のデ
トロイト市、GM、フォード、クライスラーのビッグ3の本社があるところです。メーカーの
不信、工場等の移転で人口が減少、税収が落ち込み、とうとう連邦破産法の適用を申請しまし
た。この原因と思われることが1つあります。それはこの地域に長く住み続けていた住民たち
が公共サービスを受けられなくなってしまったことです。個人負担が大きくなり市に対して嫌
気がさして、他の住みやすい地域に移住してしまったということです。我々もこの地域で長く
生きていくならば、国・県・市が何かをしてくれるということではなくて、自分の家は自分で
守る、そのためには何を判断し行動すべきかということを皆が考えなければならない時期に来
ていると思います。本日は皆さんの抱えている愚痴などをどんどん出してください。今日は市
長がおります。受け皿は大です。どうぞよろしくお願いします。
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市長:
─テーマと資料の説明 内容はちの地区を参照─
市長:それでは人口ビジョンに限らず総合戦略も含めましてご意見をいただきたいと思います。
市民:今年住民登録をして茅野市民になったため、はがきをいただいてやってきました。人口
の問題について総合戦略を聞きましてもっともだと思う部分は多いのですが、日本全体の人口
がどんどん減少しているのは明確になっていて、その中で茅野市の人口をどのように維持して
いくか、確保していくか、増やしていくかということになると思います。そういう面から見る
と、もっとドラスティックに政策展開をしないと、なかなか周りから人が集まってくるとか、
遠くの方から人が移り住んでくるということが実現しません。このようにまちを見ていますと、
本当にそういう風にまちが動いているのかと思います。例えばどんどん太陽光発電の施設がで
きて景観が壊れていくのを目の当たりにしてますと、こういうところに人が集まってくるのだ
ろうかと思います。そういう点でどんな議論でこういう風になってきたのか、近隣との関係で
本当に茅野市がやっていけるのかということの明確な意思表示が出ないのかと、今お話をお聞
きしたいと思ったのですがいかがでしょうか。
市長:ごもっともなご意見をありがとうございます。これもいろんな会場で出ております。例
えば若い世代を応援するということであれば、茅野市では18歳になるまでお金が一切かからな
いみたいなことだろうと思います。そういうドラスティックな思い切った政策をしなければ新
しい人は来ないと確かに言えます。ただ地方自治体というものはなかなかそうも言いきれない
部分がございます。第4次総合計画、茅野市民プランというものがございますがそれを推進し
ていく中で気にかかっております。茅野市だからできるというようなことを盛り込んだ計画で
はございます。今ご意見をいただきましたように、思い切った視点というものを中に含めまし
て、できることは何かを考えていきたいと思いますので、ご理解をいただきたいと思います。
そもそも人口減少というのは国の問題です。日本の人口が減っていく中で、地方創生と言いな
がら人口を地方同士で奪い合うという意味合いでもあると思っています。そういう中ではおっ
しゃるように思い切ったことをしていかなければならないというのはわかります。全体の中で
お互いに友好ある発展もしていかなければならないという、大きな命題を持っているというこ
とも是非ご理解をいただければと思います。
市民:茅野市の発展にご尽力いただいてありがとうございます。ここにある基本目標の、「選
ばれるまちをつくる、移住を促進する」ことについて具体的にこの間回答した例をお話しした
いと思います。私は茅野市に東京から来て週末にカフェを営んでおりますが、八ヶ岳の雄大な
自然、北欧に似た空気、放射能に一番遠い原発のないまち、安全性をもってここが一番日本に
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とって魅力があるまちだと思っています。都会から来た皆さんは皆そう言っています。はっき
り言って軽井沢よりもよほど良いと言っています。しかしこの間うちのカフェに来た方が富士
山に移住すると言っていました。茅野市のバスを使った田舎暮らしのための訪問に参加したと
ころ、北八ヶ岳の姿に打たれてここにしようと決意したということでした。白井出の土地がと
ても素敵なので買おうと思ったところ、すごく土地が安く、聞けば私が買った土地の何分の一
かでびっくりしました。こんな安い土地でこんなに素敵なところがあるのかと決めてもう一度
見に行ったら、周りが太陽光発電だらけだったそうです。そこは諦めて他にもう1箇所見に行
くと、電線がなくて非常にすばらしいところだったので買おうかと思った途端、遠くの方に太
陽光発電が見えたということです。そうするとそこに太陽光発電は来てしまうことが予測され
て、残念ながら諦めましたと話していました。これで大事な意中の人を失ってしまったと思い
ました。皆さん去年一昨年までは周りがとても良いところだと思っていて、毎年来ていただい
たのですが、「今年は太陽光発電がすごいですね」と皆さんから言われました。近所にはそこ
そこ家ができてきました。そこに家を建てた若い夫婦の方がいましたが、今年は太陽光発電に
囲まれていました。299の沿線は国定公園に向かうすばらしいところです。しかしそこも太陽
光発電がどんどんできてきて、ものすごく残念でたまりません。友達で何人か移住を考えてい
る人はいます。前は「こちらにいらっしゃい」と言えたのですが、今はどうなるかわからない
ので自信をもって勧められなくなりました。「選ばれるまちをつくる、蓼科の魅力を生む、八
ヶ岳の魅力を生む」と言っていますが、こういう現状というのはご存じなのでしょうか。また
それを止めさせる手立てはないのですか。それは太陽光発電、自然発電に反対しているわけで
はないです。しかし場所というものがあるだろうということです。やはりすばらしいものを守
るために、休耕地で困っているところもあるので、やりたい人はやっていいと思いますが、そ
れをちがうところへ誘致したり、すばらしいところには都会の人を誘導するとか、そのような
ことを推し進められないでしょうか。また別荘地の方でも、私の親類で東京は暑くて仕方がな
いから夏に来たいという人がいました。1ヵ月だけでも蓼科に来たいということで、別荘を探
し回ったのですが、空き別荘は山のようにあっても、1ヵ月間自炊しながら過ごせる別荘はあ
りませんでした。こういうところも魅力的なまちをつくり、人口を増やして蓼科を全国に知ら
しめるということになるのではないかと思います。がっかりしている太陽光発電とか、別荘の
活用ということの具体的な方針をお聞きしたいと思います。
市長:前段の太陽光発電に関しましては299沿いもそうですし、白井出地区は厳しい状況にな
っていると十分理解しております。耕作できなくなって活用したいという市民の方がおり、そ
の周辺に住んでいる方もいます。これをいかにうまく調整していかなければならないかという
中で、茅野市のガイドライン、景観計画に基づくお願いをしてあります。地域を決めてやれば
良いという話もありました。茅野市では1,600m以上の開発については規制をかけていますが、
農地等の部分ではそれはございません。景観地域ということで設定することはできますが、そ
れには大方の地権者、住民の方の賛成が必要です。例えば50人の住民がいて、ここには構造物
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を造りたくないということであれば網をかけることはできます。ただ一方的に市の方から網を
かけるということはできません。造るなら、そこに住んでいる人とのコミュニケーションをし
っかりととり、議論を持つ中で節度のある太陽光発電をしてくださいということになります。
そういう問題があるのは特に白井出地区、299沿いであることは十分承知しております。具体
的にセットバックや、植栽をして目隠しをしてくださいというお願いはしているところです。
後段の別荘地のショートステイなどの整備ができないかということですが、別荘地は基本的に
開発業者が管理しています。そういう業者と意見交換をして何ができるかという話し合いを始
めています。今日のご意見のような、そういう使い方も考えられるということは理解しました
ので、話し合いの中で投げかけていきたいと思います。
市民:太陽光発電のことで貴重なご意見をお聞かせいただきました。糸萱目線での太陽光発電
をお話ししたいと思います。私は太陽光発電については農業問題だと思っています。今太陽光
が建ててある農地とか、転用された元農地は、ほとんどすべて後継ぎがいません。高齢者にな
って管理ができなくなり、農地を荒らさずに持っているためには他に選択肢がないのです。と
いうことで太陽光は景観の問題ではなくて、まさしく農業問題だと考えています。そこに解決
の糸口があると思います。私の周りには太陽光に反対運動をしている人がいて、私のところに
も相談に来たりしてアプローチがあります。常々言うことは今のことですが、最近では「あな
たがその土地を借りてあげてください」と言います。そばを蒔くなり花を育てるなり果樹園に
するなり「あなたが使ってください」ということを最近は一生懸命話しています。その辺にも
ヒントがあるだろ。集落からの目線で見ると、嫌われるのを覚悟で言いました。「あなたの建
てたお家も自己主張が強すぎて景観を壊していますよ」、「あなたも太陽光も景観を壊してい
ます。私は反対とも賛成とも言えませんから何もできない」という風にお答えしたことがあり
ます。参考になればと思います。
市長:太陽光の問題は大きく分けて2つあると思います。1つは霧ケ峰の方で計画されている
森林を伐採して非常に大きい太陽光発電所を造るという問題、もう1つは遊休の休耕田等を活
用して造るミドルソーラーの生活に与える問題、その2つがありそれぞれ対応の仕方も違って
きます。里山にできてきている太陽光のミドルソーラーは、まさに農地の活用の問題と私も理
解しています。その中で市民農園の貸出しを意識的に強くやっていきたいと思っていまして、
笹原に太陽光ができてそのすぐ下で今年市民農園の貸出しをしています。10区画ほどあります
がすべてに借り手が付きまして、主に別荘の方ですが、そこで野菜作りをして楽しんでいただ
いています。そういうことで農地が活用され、いくらかの収入があれば太陽光でなくても良い
という選択肢も増えてくると思います。特に山浦・山隙の休耕田等には市民農園をしっかりと
定着させていきたいし、別荘地の方ばかりではなくて街場の市民の方から野菜作りがしたいと
いうニーズはあります。そんなことを視野に入れていることでご理解をいただきたいと思いま
す。
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市民:福島の地域での放射能汚染の影響が心配で、子どもと母親だけが原発のないフィリピン
中部のサマール・セブ・レイテの日本語学校に住んで、父親が仕送りしているという家庭があ
ります。ここが安全ということで、費用があまりかからない住宅があり、学校に通うことがで
きれば、こういう人たちは結構茅野に来る可能性があります。福島はどんどん悪くなる一方で
全然良くなりません。教育委員会の方で母と子どもで学校に通うことができる建物があればう
まくいくと思う。そして、父親が将来こちらで仕事が見つけられれば一緒に住めると思います。
茅野が安全というのであれば、可能性としてかなり呼び込めるんです。今フィリピンにすごい
数の家族が行っています。年金生活者もかなり行っています。そういう人たちもうまくやれば
呼び込めます。若い母と子を呼び込める可能性がある上、ここが良いとわかれば父親も仕送り
しないで茅野に来てくれます。そこをちょっと考えてもらえればと思います。
市長:日本にある原発から円を描くと、茅野の辺が一番遠いことになります。佐久まではセシ
ウム等の放射能が来たようですが、八ヶ岳のおかげでこちらの方にまでは来ていないようです。
しかしあからさまにそれを出して自治体のPRをするというのは、正直言って憚られるところ
です。口コミで広がるということは現にありますが、それを行政が大々的に「放射能から一番
守られているまち」とPRするのは憚られると思います。ただそういうニーズがあるというこ
とならば、来た時に住めるよう準備することはできます。正直どういうところを希望している
かということもあります。民間アパートも今相当空きがありまして、物件を選ばなければ安く
借りることができます。普通の転入者ということで学校に行くことは問題ないと思います。声
高に放射能から遠いとアピールすることはできないと思っています。
市民:なるべくそれをやっていただければ、若い人が来てくれると思います。大きい移住の可
能性を秘めていますのでよろしくお願いします。
市民:「人口減少時代に立ち向かう」ということで全体としてはすはらしい資料だと思います。
やはりまだ総論的なところなので具体的にどうなってくるかがポイントになると思います。人
口ビジョンに5つの基本的視点がありますが、要するに自然増、社会増という方向にどうやっ
てもっていくかということだと思います。今の茅野市は現役をリタイアして年金をもらって過
ごすにはすばらしいまちだと思います。問題は若い人で、今の中高生が将来何をやりたいのか、
どういう仕事をやりたいのか、おそらく本人たちにもわかりません。多くの若い人は県外に出
ていってしまいますが、県外でいろいろと見聞を広げる中で、やはり仕事中心に人生設計を考
えると思います。その時に茅野市が出てくるのかどうかです。将来本当に茅野市に住みたいか
どうか、その辺を若い人にアンケートをとれば良いと思います。今のままでは若い人たちが茅
野市で働きたい、住みたいとか、そういう視点が抜けていると思います。その点ででいろいろ
なところに働きかけ、社会増にもっていくことで人口減少を食い止める、そういう方向が良い
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と思います。若い人をここに呼べるのか、それがキーになると思います。
市長:まずアンケートはとってあります。15歳~18歳向けのアンケートとなっていました。今
日の資料にはございませんのでまた本編を見ていただきたいと思います。132人が対象ですが、
「あなたは将来茅野市に住みたいですか」の質問に対し「ずっと住みたい」が11.6%、「一度
は県外に出ても将来は戻って茅野市に住みたい」が37.7%、「住みたくない」9.0%、「わか
らない」が41.7%でした。「ずっと住みたい」、「将来は戻って茅野市に住みたい」が半分近
くでした。「わからない」が41.7%でしたので、こういう人たちは良い働き口があれば帰って
きてもらえると思っています。ただ長野県の学生が県外に進学する率は83%です。これは全国
6位の高い数字です。ですので長野県の若者は、1回は外に出るのが現状です。そういう中で
諏訪東京理科大学をどのようにして魅力ある大学にして、外に出るのを食い止めるかというこ
ともありますし、外からやってくる方もいると思います。そんな状況ですので、一概に外に出
ていって戻ってこないということではないと思います。若者がどういう仕事に就きたいかを良
く分析して、そういう仕事をつくっていかなければならないと思います。これは理科大の学生
に対しても聞いています。理科大の学生が地元にとどまるということは多くないようです。や
はり思うような仕事がないことが原因だと思います。特に諏訪圏にはIT関係の仕事がなく、
部品とかを作っている企業はたくさんありますが、グーグルのようなソフトの企業がないとい
う意見をいただきました。そういうことも考慮して若者が働く場を充実していかなければなら
ないと思います。それとリタイアされた皆さんにも頑張ってもらうような仕組みづくりもして
いきます。ストレートには人口増につながらないかもしれませんが、若者たちをサポートしな
がら、リタイアされた皆さんの豊富な経験を活かすなど、まだまだ埋もれている部分があると
思いますので、その辺も一つの大きいポイントかと思います。
市民:魅力ある仕事の中身ですよね。そこのところをまた考えていただきたいと思います。
市長:人口ビジョン、総合戦略についてあとお一方いかがでしょうか。
(発言者なし)
市長:それでは、これからは地域の課題ということで、人口ビジョン、総合戦略以外で皆さん
がお感じになっているご意見をいただきたいと思います。それに先立ちまして北山診療所の
佐々木先生が見えておりますので、PRも兼ねて一言お願いしたいと思います。また北山地区
の皆さんには大いに北山診療所を利用していただかないとまた閉鎖ということにもなりかねま
せんのでよろしくお願いします。
北山診療所長:こんばんは。こういう格好をしておりますが自転車通勤ですので、特に夜の会
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議の152号線では僕とすれ違ってびっくりしている人がいるのではないかと思います。ご迷惑
をおかけしておりお詫び申し上げます。北山診療所の宣伝をさせていただきますが、1年前に
毎日の診療を始めました。それから1年以上経過して、診療所を開設するに当たり一番苦労し
たのは、大赤字を出して市のお荷物が増えるのではないかという懸念です。それは痛いほどよ
くわかりますので何とかしたいと思っていました。数字で報告しますと、私が赴任した10月は
1ヵ月の売り上げが100万円でした。診療所というのは総利益が50%くらいですのでそこから
人件費を出せは当然赤字です。僕と看護師と事務員の人件費すら出ません。1年たって250万
円位の売り上げになりました。私の予定では3年で400万円位になれば自分たちの給料は自分
たちで稼げる、そうなれば市のお荷物にならないと思いました。順調に増えて今はフラットに
なっています。僕がいろいろなところでいろいろ言ってもどうも理解されていないということ
で個々に確認したいです。僕はいつでも往診しますと言っているのですが、実際はあまり呼ば
れないです。土日で一日4件という日がありましたが他はなし。平日の夜でつい2日前10時過
ぎに往診の依頼がありましてとても喜んだのですが、僕の妻が横浜に行っていることもあり、
ついつい缶ビールを2本飲んでいました。しまったな、どうしようと思いましたがすぐに茅野
駅に走ってタクシーで診療所に行って薬を出して注射して、足が痛いというのを止めることが
でき、とても感謝していただきました。よかったよかった。やっと夜中に呼んでもらった。こ
の半年で初めてでした。土曜日曜はたまにありますが、地元に人よりも移住者の人の方が多い
ですね。あとは旅行者です。日曜日に「はいはい」と行くのでとても感激してくれます。日頃
他のところに行って薬をもらっていて、土曜日曜になって具合が悪くなると「先生お願いしま
す」と言いますが、やはりこれは日頃のお付き合いがないとわかりません。何といっても山勘
でやるのでこちらはとてもしんどいですよ。僕は痛み止めとか得意だからその辺は何とかなる
し、喘息や風邪だったら何でもないですが、ややこしい病気を持っている人は日頃の付き合い
をしてほしいです。ちゃんと往診するけれどもどうもそのことが…。そのくせ救急車行けば救
急病院で。僕が行けばおそらく3分の2以上はその場で終わりだと思います。どうしてそうい
う風に安く上げないのか不思議ですね。それと診療所では何でもやりますとは言いますが今は
専門分科の時代だから流行らないです。僕は今言ったように痛み止めが得意だから整形関係は
だいたい済むね。ただやりすぎて骨が折れているのに、痛み止めをやってもっと悪くなった人
が昔いました。今はレントゲンもありますからなるべくそういうことのないようにして、でも
痛みを止めれば翌日病院に行けますからどうってことはないですけどね。泌尿器科関係、皮膚
科関係などありますが、歯が痛いのだって私に言わせれば腫れて歯肉炎になっていても抗生剤
を打ってマッサージをよくしておけば8割くらいは良くなります。だから「歯医者行かなくて
もいいよ、僕がちゃんとやってやるよ」と言いますが全然信用してもらえないですね。つい最
近困ったのは「諏訪中央病院の皮膚科に行っても痒みが止まらないから何とかしてくれ」とい
うのがあって、とてもうれしいのですが、諏訪中央病院の皮膚科に出しゃばるような真似をす
るとあとがややこしいと思いました。それでも「わかりました」といって治療したら楽になっ
たと喜ばれました。後々ばれるとヤバイなあと思っています。そういう風に何でも一時対応は
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やる、縫ったり貼ったりも全部やります。昔は相当ひどいものも縫ったりしましたが、最近は
それをやると後で整形外科、皮膚科、外科からやんわりと皮肉を言われます。そういうことが
あって最近は縫わないで、貼って止めることでだいたい済むようになりました。とても便利な
のにあまり利用してもらいない、なんでだろうなあ。ちょっと来てもらえればほとんど済むの
ですが、利用してもらえない。90歳を過ぎたりして「家で最期を迎えたい」という人に対して
はとても上手です。痛み止めが上手いから苦しまないんです。サルファなんて原則やらないか
ら長引くことはない。だから苦しまずにちゃんと死ねるんです。そういうことをしないで皆病
院に行って苦しませて苦しませて胃瘻作ってレベル下がって、その内誰が面倒見るかでけんか
して。そんなことしないで最期は静かに看取ればいいのにと思います。でも最近は90歳過ぎた
お婆ちゃんが諏訪中央病院に行きたくないと言って、見事な最期を遂げてくれて。僕なんか自
転車の通り道だから朝晩「どうですか困っていないですか」と言います。これはただですよ。
少し具合が悪いと言ったらすぐに点滴をしたり痛み止めをやったりしながら…。(市長:ぼち
ぼち…)。はいわかりました。そういう風になっていますので是非ご利用ください。
市長:本当に佐々木先生は北山地区の窮状を憂いて、「俺が行ってやる」ということで来てい
ただきました。今先生のお話を聞いて利用しないと損です。是非先生を大いに活用していただ
きたいと思います。夜はあまりお酒は飲まないようにして頑張っていただきたいと思います。
是非よろしくお願いいたします。公共交通で「乗ってこその公共交通」という標語があります
が、北山診療所も「利用してこその北山診療所」ですので、よろしくお願いいたします。そん
な北山診療所の件でも構いません。皆さんの方からご発言がありましたらどうぞ。
市民:一昨日の新聞を切り抜いて参りました。長野日報が「公共施設使用料見直し料金格差導
入へ茅野市」、信毎が「茅野市の公共施設使用料市外在住者1.5倍程度に来春から」とありま
した。この中身は料金の見直しで、市外の方からは1.5倍を目安に使用料を設定するというこ
とです。検討されてきてここで発表の段階になったと書いてあって、使用料を必要とする60程
度の施設の内42の施設にはそういう制度を適用したいということです。私はこの記事を読んだ
ときに愕然としショックを受けました。これから使用料の発生する施設はダブルスタンダード
で行くということですが、私はまったく逆だと思います。公共施設の在り方として、市民のた
めに造った施設だから市民は通常料金、市外者は1.5倍というのはあまり感心できる考え方で
はありません。地方財政が逼迫する中で「貧すれば鈍する」という考え方も出てきてしまうの
でしょうが、最近ではあちこちの地方自治体でやられていてとても残念です。市民に対する市
外者への格差をつける方が普通であって、むしろ格差をつけない方が特殊であるというような
新聞の書き方がされています。私は違うと思いますし、非常に残念です。今多くの公共施設は
市内外を問わずにもっと広域で利用し合ったり、特にここの圏域では6市町村の合意に基づい
たりといろんなことが行われているはずです。かつて諏訪は1つだという運動もあったし、周
辺市町村とどのような話をしてここに至ったのかということも気になります。2つに絞ってお
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聞きすると、これをすることによって茅野市の財政が数字的にいくら位助かるのかということ
です。できればこの料金格差導入は私はやめてほしいと思います。もう1つは実施しなければ
ならないにしても、温泉施設はやめてほしいです。一番悪い例が山梨県です。例えば北杜市だ
と市内者が420円、市外者が820円です。どこが始めたかわかりませんが山梨県中がそういう制
度をとっています。私は山梨の温泉に行くたびに不愉快になって帰ってきます。ある書き込み
を見ますと「2倍もの格差をつけるのなら一層のこと市外者お断りの看板を出せばいいのに」
とあります。これは1.5倍でも2倍でも同じことだと思います。茅野市のイメージが悪くなっ
て再び良くするのは非常に大変です。悪くすることはあっという間にできます。行政的な位置
付けでは常に温泉施設は市民のための福祉施設だと言いますが、同じ表題で民間も温泉を経営
して同じサービスを行っているわけです。これは客観的に見れば公衆浴場です。市営の公衆浴
場で市外者は高くなる、市民は安くなる。民間の公衆浴場ではそういうことはしません。これ
は私は本当におかしいと思います。今後この制度が議会を通って来春4月から始まるとなると、
茅野市民として恥ずかしくて、原村や諏訪や岡谷の温泉に行きづらくなると思います。料金格
差導入というのは必要な部分も確かにあるかもしれませんが、例外的な導入としていただいて、
その真逆の考え方を是非改めていただきたいと思います。
市長:まず考え方を説明いたします。基本的に茅野市では3年に1回料金の見直しをしていま
す。これはその時の状況を踏まえる中でやっていくということになっています。今回は消費税
が8%になりました。その時点での料金改定はしておりません。まだ3%当時の料金のままで
あるという中での見直し作業でした。料金の設定の方向ですが、基本的に等しく皆さんが使う
ものは無料であったり、料金を低く設定しています。特定のスポーツ施設であったり文化施設
であったり、皆が使うのではなく興味のある人だけが使う施設につきましては受益者負担も加
味して料金設定をしています。そういう減価計算をして料金を出しています。例えばコミュニ
ティセンターで1部屋使うのに単価が110いくらという数字が出てきたら100円にする、そんな
決め方をしています。またその時に合った見直しをしていく、見直しと言っても必ず値上げや
値下げをするのではなく現状維持という場合もあります。次に市内・市外でどういう判断をす
るかということであります。施設を造るときには当然市の税金を使います。市民の皆さんには
一定の税負担をしていただいていますが、市外の方にはその部分が入っていないわけでして、
そこをどう考えるかという視点で組み立てています。さらにどういう目的でやっているとか、
市内・市外で差をつけるかということを一つ一つ検討しまして今回の結果になっています。先
程茅野市民として恥ずかしいという意見がありましたが、ごもっともなご意見です。私たちの
検討の中でもそういった話もしました。逆に差をつけるべきだというご意見もあり、それもご
もっともなご意見です。そういうことを総合的に判断して、今回一定の施設については差をつ
けさせていただいたところであります。ですのでご意見としては伺っておりますけれども、そ
ういう判断で今回の料金改正をしたということはご理解いただきたいと思います。
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市民:ありがとうございました。ただ残念ながら私は理解できません。例えば例外として尖石
縄文考古館を挙げています。それも市の基準とか公平性ということで書いてありますが私はそ
うではないと思います。国宝を2体持っているのは茅野市の宝ではなくて、国宝と名がつく以
上、国の宝であり国民が等しく同一料金で尖石縄文考古館に入れる、当たり前のことです。市
の基準云々ではありません。もう1つスケート場も例外としています。これも茅野市のスケー
ト場は競技人口とか経費のことを考えると、極端に言うと廃止されるべき施設です。なぜ廃止
されずにここまで来ているか、ある人が私に答えをくれました。「外ノ池から小平まで順調に
茅野市からオリンピック選手が出ているから廃止にできない。しかし、しばらく選手が途絶え
ると、真っ先に廃止される施設はスケート上かもしれないな。」と私に言いました。つまりど
ういうことかというと、スケート場が除外されたのは、いろんな基準に照らしてということよ
りも、諏訪地域でスケート場を持っている市として、等しく諏訪の人たちがそこで切磋琢磨し、
他市町村の人と競い合うことで小平が生まれ、安田が生まれたのだと思います。そういう意味
で除外されていると思いました。公共施設の在り方で、行政はすぐに「市民は税金を払ってい
るから市民優先」とか言いますが、違うと思います。10年前私が茅野市民館の料金を作成する
管理運営委員会だったときにも、全く同じ議論が起きました。同一料金、格差をつけないとい
うことで決着を見て「ああよかったな」と胸をなでおろしたと記憶しています。今日は議員の
方は議長さんしかおられないので残念ですが、議会でももう一度よくそこは揉んでいただきた
いと思います。60の内42もの施設が市外者を差別するのではなくて、本当に仕方のないいくつ
かをダブルスタンダードにするのなら構いませんが、もっと広い茅野市であってほしいと思い
ます。いくつか調べましたが、まったくそういうことを取り入れるつもりのなかったところも
あります。今までやってきたけれども廃止になったところもあります。山梨県出身の人がいた
ら申し訳ないですが、すごく県民性が表れていると思うのは、県外者から200%の入浴料をと
るというところです。それがすばらしいと言った市会議員がいまして、腹が立って次の日に電
話して「何事だ」と言いました。是非温泉施設は除外していただきたいし、ダブルスタンダー
ドは極力避けてほしいと思います。お願いします。
市長:ご意見として承っておきます。そういう考え方が広まればパリのテロのようなこともな
くなると思います。
(発言者なし)
市長:まだ10分ほど時間がありますが、皆さんお忙しい、お疲れのところをお付き合いいただ
きましてありがとうございます。皆さんとのキャッチボールをした中で声を反映していくこと
で良いまちづくりができると思います。熱い思いを皆さんから語っていただきました。そうい
うことを皆さんがどうお聞きになって、どう判断されるか、これが一つのうねりになっていく
と思っています。有意義な時間を過ごさせていただきました。これでこの会を閉じたいと思い
-10-
ます。どうもありがとうございました。
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