平成25年度版 対 馬 市 環 境 基 本 計 画 環境レポート・事業計画書

平成25年度版
対 馬 市 環 境 基 本 計 画
環境レポート・事業計画書
環境レポート・事業計画書の発行にあたって
私たちが暮らす対馬は、島のおよ
本市では、市民・事業者・行政な
そ89%を森林が占め、四方は豊か
どあらゆる主体の参加と連携による
な海に囲まれ、多種多様な生物にも
施 策 を 展 開 し 、「 環 境 」、「 経 済 」、
出会える、四季の変化が身近に感じ
「社会」の好循環を生み出す持続可
られる島です。この美しく豊かな自
能な地域を実現するため、関係各位
然は、私たちの貴重な財産であり、
のご尽力により、平成25年4月に
この環境を将来の世代に引き継いで
「対馬市環境基本計画」を策定いた
いくことは、今を生きる私たちに課
しました。自然環境の保全はもとよ
せられた責務であると考えます。
り、その資源を持続可能な方法で活
近年の社会経済活動の進展により、 用することで、島での営みを継続で
私たちは便利で快適な生活を手に入
きる自然共生型社会を築きあげてい
れることができるようになりました。 きたいと考えております。
一 方 で 、私 た ち を 取 り 巻 く 環 境 は 、
本書は、対馬市環境基本条例に基
廃棄物の増大や資源枯渇、生物生育
づき、計画に基づく市の環境に関す
環境の悪化などの身近な問題から、
る取り組みを明らかにするために作
地球規模でみられる温暖化などの問
成したものです。本書が、市民の皆
題にまで広がりを見せています。
様に広くご覧いただき、市の取り組
このような状況の中、私たちは、
みについて関心を高めていただくと
環境への負荷の少ない持続可能な循
ともに、市民の皆様が様々な取り組
環型社会の実現に向けて、一人ひと
みを進めるうえで参考となれば幸い
りが将来を見据えた取り組みを進め
です。
ていくことが不可欠となっています。
平成26年4月
対馬市長
目
次
第1部 対馬市環境基本計画の概要
○対馬市環境基本計画について
……………………………………………
○プロローグ2025年までに実現したい対馬の姿
……………………
○「環境の島・対馬のつくり方」に関する基本的な考え方と施策
○2025年の対馬の全体イメージ
1
2
……
5
………………………………………
6
第 2 部 平成 25 年度環境関連事業及び平成 26 年度事業計画
○「森」に関する施策
……………………………………………………
8
○「川」に関する施策
… … … … … … … … … … … … … … … … … … … … 14
○「里」に関する施策
… … … … … … … … … … … … … … … … … … … … 15
○「海」に関する施策
… … … … … … … … … … … … … … … … … … … … 22
○「まち」に関する施策
… … … … … … … … … … … … … … … … … … … … 26
○「ひと」に関する施策
… … … … … … … … … … … … … … … … … … … … 32
第 3 部 対馬市の環境指標等
○気象の状況
… … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … 37
○大気の状況・水域の状況
… … … … … … … … … … … … … … … … … … … 38
○人口及び世帯数・産業分類別人口
… … … … … … … … … … … … … … … 39
○農業の状況
… … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … 40
○林業の状況
… … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … 41
○漁業の状況
… … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … 42
○イノシシ・シカの捕獲状況及び被害額
○汚水処理形態別人口
… … … … … … … … … … … … … 43
… … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … 44
○ごみ排出量・漂着ごみ・二酸化炭素排出量の状況
○電力需要等の状況・燃油価格の動向
○ツシマヤマネコ交通事故発生状況
○自動車保有台数・その他の指標
… … … … … … … … 45
… … … … … … … … … … … … … … 46
… … … … … … … … … … … … … … … 47
… … … … … … … … … … … … … … … … 48
第1部
対馬市環境基本計画の概要
●対馬市環境基本計画について
【対馬市環境基本条例
序文】
私たちの島、対馬は、アジア大陸と九州本土との間に位置し、古くは、
ぎしわじんでん
しんりん
きんろく
けい
魏志倭人伝 に 「土 地 は 山 険 し く 、 深 林 多 く 、 道 路 は 禽 鹿 の 径 の 如 し 。 良 田 無 く 、
してき
海物を食して自活し船に乗りて南北に市糴 す。」と記述されているとおり、島 の
厳しい地勢の影響を受けながらも、大陸との交易を図り、独自の歴史や文化と
共にツシマヤマネコをはじめとする野生動植物をも現代に引き継いできた世界
に誇れる島である。
しかし、近年の高度経済成長は生活様式の多様化や消費型社会を招くことと
なり、森林は荒廃し、地球規模での環境破壊や資源の枯渇を引き起こしており、
豊かな自然環境の象徴であるツシマヤマネコをはじめとする野生動植物の減少
や絶滅は生態系の悪化を物語っている。
今日、島の原風景や地域の気候や土壌によって形づくられてきた風土が残さ
れてきたことは、先人によるたゆまぬ努力があったからと認識し、私たちは今
まで以上に森・川・里・海が連環し環境に配慮した持続可能な社会経済活動を
推進するとともに、人とツシマヤマネコをはじめとする野生動植物が共生でき
る島づくりを目指し、市民の総力を挙げ、この恵まれた自然環境を壊すことな
く良好な状態で次世代に引き継ぐことを決意しここに対馬市環境基本条例を制
定する。
対馬市は、平成25年4月に対馬市環境基本計画を策定しました。本計画は、環境
の 保 全 及 び 創 造 に 関 す る 総 合 的 か つ 計 画 的 な 推 進 を 図 る た め 、「 対 馬 市 環 境 基 本 条 例 」
(平成24年4月)に基づき策定されたものです。
本 計 画 で は 、「 自 然 環 境 」、「 生 活 環 境 」、「 地 球 環 境 」 及 び 「 歴 史 文 化 」、「 景 観 」、 さ
らには教育やコミュニティなどの環境を支える「ひと」も対象としています。
計 画 書 で は 、「 森 」、「 川 」、「 里 」、「 海 」、「 ま ち 」、「 ひ と 」の テ ー マ ご と に 、2 0 2 5
年に実現したい対馬の姿を架空の人物へのインタビュー形式でまとめており、インタ
ビューにある各分野の姿の実現に向けて、対馬が抱える環境問題を解決し、豊かな環
境を次世代へ引き継いでいくための取り組みやその方向性をまとめています。
次ページから2025年の架空の人物へのインタビュー(概要版)と「環境の島・
対馬のつくり方」に関する基本的な考え方と施策、2025年の対馬のイメージ画を
掲載しています。本編は、対馬市ホームページで閲覧やダウンロードが可能です。
1
かか
対馬市の環境が抱える課題をどのように解決するのか
つく
素晴らしい環境をどのように創っていくのか
市民・事業者・行政・滞在者のアクションプランとして取りまとめたものです。
対馬市環境基本計画に記した「アクション」を実行した場合、今から 10 年後、つまり、2025 年ごろの対馬の環境は、
どのようになっているのかをインタビューしてみました!
そうやな~、
君たちがいる 2013 年頃は、
「対馬市森林づくり基本計画」や「対馬市伐採ガイドライン」をつく
って、なんとか森林の環境問題を解決しようと取り組み始めた頃やったね。
自分がこの 10 年間、
特に力を入れてきたことは、
森林の恵みを色んなかたちで、
使っていくこと。
従来のように建築材として使うことの他に、薪やチップにしてエネルギーに使ったり、広葉樹のほ
だ木でシイタケ栽培をしたり、あとは、森林セラピーって言って、疲れた心や身体を休める場所と
して使ったり。
森林資源を使うことで、森林の手入れが進むし、なによりも森林の価値を
たくさんの人に知ってもらえるからね。森林って、宝の山なんだよ。
あと、2013 年頃に大きい問題になっとったシカやイノシシは、毎年数千頭
を駆除して皮革製品やジビエ料理にうまく使われとるよ。
貴重な植物が生育しとるエリアを柵で囲って、シカやイノシシの食害から守
る努力もしとるから、対馬の固有動植物も少しずつやけど増えてきとるよ。
森林づくりというのは、息の長い仕事やけ、すぐには良くならんもんね。あ
せらず一歩一歩やっていくしかないよ。今の努力が未来をつくるけ頑張って
くれんね!
こんにちは。
2013 年頃というと、僕が高校生の頃やけど、あの頃とは、
だいぶ川の様子も変わってきとるね。10 年くらい前は、川の水量がかなり少なくなっとった頃で、
雨が降らんと干上がってしまうこともあったもんね。
それが、最近では、近くの川にアユが戻ってきとるし、雨が降るとツガンが山から大量に出てく
るし、奥山で岩をひっくり返せば、サンショウウオの卵もたくさんついとるよ。
なんで水量が増えたとかって?そりゃ、人工林の手入れが進んだり、人工林を広葉樹林に戻したりす
ることで、山の保水力が増えたからやと思うよ。
それから、川の水もきれいになったと思うよ。地域の女性が中心になって、
環境にやさしい洗剤を使うようにしたり、お米のとぎ汁を排水口に流さんよ
うにしたり、水の浄化活動を進めたりしとるのも、とても有効な活動だと思
うよ。あと、合併処理浄化槽を、行政と地域住民が一緒になって、地道に増
やしていったことが大きかろうね。
川は、山の恵みを里や海に運んでくれる、人で言うと血管や血液のよう
なもんやもんね。未来に住む僕らのためにも頑張って、清らかな流れを守
っていってね。
2
そりゃぁもう、思い返したら、
自分にとっても、地域にとっても、いろいろと変化の大きい 10 年間やったなぁ~。
まず一つは、環境に配慮した農業が広がってきたことやね。例えば、僕がいる集落で
農業をやっとる農家は、ほとんど全員が、低農薬、冬期湛水・早期湛水など、ツシマヤ
マネコに配慮した農法に取り組んどるよ。野菜やくだものを栽培している農家も、有機肥
料や木酢液なんかを使った自然農薬を使うところが増えてきとるね。
自然や環境にやさしい農業に取り組んどる農家を「つしまエコファーマー」に認定して、そのお米や野菜を、
市内の学校給食で優先的に使う制度があったり、対馬市認定「ツシマヤマネコ印のエコ野菜」のラベルを貼って
売れる制度があったり、色んなメリットがあることも大きいと思うよ。
そうだ、最近、自然との共生を目指す取り組みの意
義が認められて、ユネスコの「生物圏保存地域」
(ユ
ネスコ・エコパーク)というのに指定されたとよ。人
と自然が共生する島として全国のモデルになりたいね~。
エラそうに話したけど、どの活動も、君たちがいる
2013 年には少しずつ始まっていたことばっかりさ。
「未来」はもう始まっとるよ。未来から応援しとるけ、
頑張ってくれんね!
君たちは、2013 年から来たって?
いや~、あの頃は大変な時代だったよ。なんせ、漁獲量が 1970 年代の3分の1
くらいまで減ってしまっとったもんなあ。
そんな状況が好転してきたのが、
「持続可能な資源管理のための海洋保護区」が設定さ
れてからやね。持続的に水産資源を活用するために、適切に管理するエリアのことやけど。外部の有識者も含め
た委員会を立ち上げたりして、みんなで延々と話し合って、対馬の資源と自然を守るために必要不可欠やという
強い決意で、なんとか実現できたとよ。
対馬のイメージ向上につながっとるみたいで、結果的には、対馬の海
産物が以前より高く売れるようになったし、港にも活気が戻ってきて、
漁師仲間もみんな喜んどるよ。
もう一つ、うれしいのは、浜に漂着するごみが目に見えて減って
きたことやね。市民や行政が一緒になって、自分たちがまずは「海
にごみを捨てないこと」を地道に訴えてきたね。海外からの観光客
に漂着ごみの現状を見てもろうたりした結果、少しずつごみが減っ
てきとるよ。
2013 年の君たちも頑張ってくれよると思うけど、これからもよ
たの
ろしく頼んどくよ。
3
そうねぇ、目に見える変化としては、
自然エネルギーや省エネルギーの設備を入れた家が増えたことかしら。
ほら、あちこちの屋根にソーラーパネルが付いているのが見えるでしょ。太陽光発電、
太陽熱温水器、薪ストーブや LED 照明がたくさんの家庭やお店で利用されているのよ。
我が家でも、薪ストーブと太陽光発電を入れているけど、両方とも入れて良かったと思ってるわ。電気代、
燃料代の節約にもつながるし、何よりもいつも自然の恵みを感じながら暮らせるというのがいいわね。
あと、ハイブリッドカーやプラグインハイブリッドカーのようなエコカーも増えてきたわね。みんながエコ
ドライブを心がけるようになってきたし、人にも環境にも良い方向に向かっている気がするわ。
交通の利便性は、産業の面でも、暮らしの面でも生命線と
言えるわね。だから、道幅が広くなったり、歩行者用歩道の整備が
この 10 年間でだいぶ進んだことは本当にうれしいわ。
もちろん、野生動物が安心して道を横切れるためのアニマ
ルパスウェイを設置したり、環境への配慮もばっちりした
上での整備よ。
最後に言いたいことは、環境を守る活動って、
楽しみながらやることが大切よ。そうせんと長続きせんし
ね。あなたたちも楽しみながら頑張ってね。
そういえば、自分の家族を見とっても、
環境に対する関心がすごく高くなってきとると感じるなあ。10 年前は、海にものを捨
てたり、道にごみをポイ捨てしたりする人が目についとったけど、最近はそういう人は
見なくなったよ。うちのカミさんも、お米のとぎ汁を流さないとか、環境にやさしい洗
剤使うとか、水のことにもすごく気をつかってるみたいやし。
あと、僕の息子なんて、まさに自然博士やね。僕らが子どものときより、よっぽど自然のなか
で遊んどるし、虫や花のことを息子から教わりよるよ。 やっぱり、子どもが自然のなかで安心して遊べるように
なったからやろうね。
それと、幼稚園や小中学校でも対馬の環境や歴史文化をテーマにし
た授業があるようやね。うちの息子は、この間、地域のお年寄りから、
昔の遊びや民話を教えてもろうて、喜んで帰ってきたよ。対馬の歴史
や文化が、こうして世代を越えて伝わっていくのは、とてもうれしい
ことやね。
この美しい対馬の自然と歴史文化は、日本、そして世界の大切な「宝
物」やち思うけ、市民だけじゃなく、企業や観光客のみんなとも力を
合わせて、未来に残していけるように努力していかないけんね。
4
「環境の島・対馬のつくり方」に関する基本的な考え方と施策
5
この環境基本計画の施策を着実に実行していったとき、2025 年の対馬はどのような島になっている
でしょうか。そのイメージを描いたのが、この一枚の絵です。
6
7
第2部
平成25年度環境関連事業及び平成26年度事業計画
「森」に関する施策
施策 1-1
持続可能な森林管理の推進
(1)市有林整備事業
対馬は面積の約9割を森林が占めているものの、高齢化や後継者不足、輸送コスト、材価など
林業を取り巻く多くの問題により健全な森林育成のために必要な間伐等の森林整備が立ち遅れ
ているため、市有林において利用間伐を主体とした計画的な森林整備を実施し、材としての利用
や生態系保全の役割等を担う森林が本来持っている多面的機能を発揮できる持続可能な森林整
備を推進する。
【平成25年度の主な事業内容及び成果(見込み) 事業費 13,961 千円】
・市有林間伐面積 :16.31ha
・作業道開設
:3,175m
・平成24年度及び平成25年度の市有林整備による木材売払い収入を「対馬市森・川・里・海
環境保全再生基金」へ積立
【平成26年度の計画
事業費 16,800 千円】
・市有林間伐面積 :16.00ha
・作業道開設
:3,000m
・木材売払い収入 :7,000,000円目標
(2)対馬市森林づくり委員会事業
平成24年4月施行の「対馬市森林づくり条例」の目的や方針を具現化するための基本計画を
策定し、森・川・里・海が連環する環境保全事業や新たな森林産業の確立を図る。
【平成25年度の主な事業内容及び成果(見込み) 事業費 6,393 千円】
・対馬市森林づくり基本計画及び対馬市伐採ガイドラインを策定
【平成26年度の計画
事業費 583 千円】
・委員会において「対馬市森・川・里・海環境保全再生基金」充当事業の選定及び実施事業や計
画進捗状況検証・管理を実施
8
施策 1-2
対馬産木材の利用の促進
(1)
(仮称)厳原統合幼稚園新築事業
厳原幼稚園と久田幼稚園の園舎老朽化などに伴う幼稚園統合にあたり建築する、
(仮称)厳原
統合幼稚園の新築に伴い対馬産木材を使用した。
【平成25年度の主な事業内容及び成果(見込み) 事業費 215,744 千円】
幼稚園建築に使用する木材の約91%で対馬産木材を使用。
【対馬産材の内訳】
集成材(スギ)89.06㎥
補助材(スギ)101.26㎥
補助材(ヒノキ)5.84㎥
【施設の概要】
木造平屋建て 建築面積726.6㎡
延べ床面積 664㎡
保育室3室 77.76㎡×1室、58.32㎡×2室
遊戯室 89.1㎡
ステージ 39.96㎡
写真 幼稚園建設に構造材として使用される対馬産木材(スギ集成材)
(2)木材加工品輸送コスト助成事業
対馬の主要な一次産業の一つである林業は、離島であるが故の海上輸送コストの問題から、本
土製材事業者との競争力で劣るため、ながさき森林環境税により実施している丸太材の輸送コス
ト助成とあわせて、おが粉、薪、木炭、ラミナ材、建築用材、チップ材などの木材加工品につい
て、海上輸送コストへの一定の助成を行い、競争力強化に努め、対馬産材の利用促進及び林業の
活性化を図る。
【平成25年度の補助率】
・建築用材、ラミナ材、チップ材:海上輸送費の3分の2を国と協調して補助
上限3,000円/㎥又は1BDT
・おが粉:海上輸送費の3分の2を市単独で補助
上限3,000円/㎥
9
【平成25年度の主な事業内容及び成果(見込み) 事業費 38,244 千円】
平成25年度の助成実績
・建 築 用 材
2,210㎥
・チ ッ プ 材 11,267BDT
【平成26年度の計画
・ラ ミ ナ 材 2,381㎥
・お が 粉 4,474㎥
事業費 42,650 千円】
引き続き、建築用材、ラミナ材、チップ材、おが粉の輸送コスト助成を実施するとともに、平成
26年度からは木炭及び薪も助成対象とする予定
施策 1-3
木質バイオマスエネルギーの利用の促進
平成25年度に新たな木質バイオマスボイラー等の導入はなかったものの、新築される厳原港国
内ターミナルへ木質バイオマスボイラーによる冷暖房設備の導入に向けて検討中である。
施策 1-4
森林の二酸化炭素吸収機能等の活用
(1)オフセット・クレジット提案事業
高齢化や後継者不足、輸送コスト、材価など林業を取り巻く多くの問題から、健全な森林資源
育成のために必要な森林整備が立ち遅れているため、課題解決のためのひとつのツールとして、
市有林間伐による原木売り払い収入金とJ-VER制度への登録によるクレジット収入金を「対
馬市森・川・里・海環境保全再生基金」に積み立て、森林資源活用施策や森林等環境保全施策へ
活用する。
【平成25年度の主な事業内容及び成果(見込み) 事業費 1,857 千円】
・平成 24 年度市有林整備により新規に363トン-CO2 のクレジット発行
平成 24 年度発行分とあわせ合計1,569トン-CO2
・クレジット販売実績 7件60トン 617,400円
【平成26年度の計画
事業費 1,000 千円】
・クレジット販売量 100トンを目標
・環境保全再生基金の事業への活用
◎龍良山、白嶽、御嶽植物相等調査業:1,000,000円
◎ツシマヤマネコの森林づくり事業 :1,500,000円
◎森林環境に配慮した森林整備助成金:2,500,000円
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施策 1-5
シカ・イノシシ等の鳥獣被害対策と活用
(1)有害鳥獣被害防止対策事業・野生鳥獣林業被害対策事業
イノシシやシカにより農林業被害の深刻化及び人的被害やツシマヤマネコをはじめとした対
馬の貴重な生態系への影響が顕著にあらわれており、主として農林業被害対策として、積極的な
防護対策(ワイヤーメッシュ等の設置)と捕獲対策を行っている
【平成25年度の主な事業内容及び成果(見込み) 事業費 107,000 千円】
●防護対策
・居住区域内安全対策事業
居住区域内の安全対策のために集落単位で実施する侵入防止柵(トタン、ワイヤーメッシュ
柵、
電牧柵等)
の設置に要する原材料費について、
費用の10分の9を補助
(上限180万円)
。
平成25年度は6集落に補助を実施
・農林業作物等被害対策事業
家庭菜園等を対象とした農林業作物等被害対策のために、個人で実施する侵入防止柵(トタ
ン、ワイヤーメッシュ柵、電牧柵等)の設置に要する原材料費について、費用の一部を補助
1戸で実施する場合は、3分の1の補助(上限25万円/件)
2戸以上で実施する場合は、2分の1の補助(上限75万円/件)
平成25年度は1戸9件、2戸以上13件に補助を実施
●捕獲対策
・有害鳥獣被害防止対策事業(猟友会委託)
居住区域内に侵入する有害鳥獣の追払いや捕獲従事者の育成・指導等の業務を猟友会へ委託
・イノシシ・ツシマジカ捕獲報償金
イノシシ、ツシマジカの捕獲に対して、それぞれ1頭当たり1万円を補助
平成25年度捕獲頭数
イノシシ
4,981頭
ツシマジカ 3,941頭
【平成26年度の計画
事業費 90,600 千円】
●防護対策
・居住区域内安全対策事業
3地区
・農林業作物等被害対策事業 1戸:4件
2戸以上:4件
●捕獲対策
・有害鳥獣被害防止対策事業(猟友会委託) 継続実施
・イノシシ・ツシマジカ捕獲報償金
平成26年度捕獲見込み頭数 イノシシ
6,000頭
ツシマジカ 2,000頭
11
(2)有害鳥獣皮革製品化推進事業
有害鳥獣による被害を軽減するために、積極的な防護対策・捕獲対策を行っており、捕獲され
た個体のほとんどが山中に埋却処分されているが、有害鳥獣問題は農林業の問題であると同時に、
人的被害や対馬の貴重な生態系への影響が顕著にあらわれているため、多くの市民を巻き込んだ
対策が必要である。市民の有害鳥獣対策への参画を図る手段として、有害鳥獣の資源としての活
用を検討する。
【平成25年度の主な事業内容及び成果(見込み) 事業費 1,600 千円】
・ 島おこし協働隊レザークラフト担当が、イノシシ・シカの皮革を活用した市役所職員向けの
ネームホルダーを約50個製作し販売
また、皮革と竹細工(てぼ)をミックスした「てぼバッグ」を試作
・ 食肉については、島おこし協働隊有害鳥獣ビジネスコーディネータにより、イノシシ・シカ
ソーセージ、イノシシベーコン、シカジャーキー等の試作品を製造
・ 美津島町加志の解体処理施設を食肉解体から食肉加工品製造販売までできる施設に回収する
為の設計を実施
【平成26年度の計画
事業費 8,058 千円】
・解体処理施設の改修工事及び必要備品を購入
・肉や皮革の活用については、後述の「対馬猪鹿活用促進事業」に継承
写真 伝統工芸「てぼ」と有害鳥獣の
皮革から作成した「てぼバッグ」
12
写真 イノシシ・シカ肉を利用したソーセージ
(3)対馬猪鹿活用促進事業
積極的な防護対策・捕獲対策を行っているにもかかわらず、被害軽減が見られないため、対策
の評価及び検証が不十分な状況にあるといえる。
効果的・効率的な有害鳥獣対策を推進するため、GPS、GISを活用した捕獲状況の可視化
を図り、イノシシ・シカの捕獲から活用(資源化)を見据えた総括的なシステムを構築する。
【平成25年度の主な事業内容及び成果(見込み) 事業費 21,998 千円】
・臨時職員雇用による防護柵設置状況の把握と検証を実施
・活用に向けた捕獲現場確認の試験実施(いつ、どこで、だれが、どうやって)
・捕獲個体データの蓄積
【平成26年度の計画
事業費 42,868 千円】
・4 月から捕獲現場確認を本格開始し、捕獲個体の情報を正確に把握する
・美津島町加志の解体処理施設の稼働にあわせ、精肉・食肉加工品の販売開始
・大阪府立大学と連携し、捕獲個体の捕獲時期や場所による肉質の成分分析を実施
・民間事業者と連携した効率的な回収・衛生的な食肉解体処理体制を検討
13
「川」に関する施策
施策 2-1
合併処理浄化槽等の普及の促進
(1)浄化槽設置整備事業
合併処理浄化槽の普及促進のため設置者に対し補助を実施している。しかしながら、設置費用
や高齢者世帯の増加などから、長崎県内でも低い普及率となっているため、平成23年度に5・
7・10人槽を、さらに平成25年度に5・7人槽の補助金額の上乗せを実施。
【平成25年度の補助率】
・ 5人槽:498,000円/件 ・7人槽
:621,000円/件
・10人槽:753,000円/件 ・11人槽以上:939,000円/件
【平成25年度の主な事業内容及び成果(見込み) 事業費 35,196 千円】
・ 5人槽:申請件数20件
・7人槽
・10人槽:申請件数 6件
・11人槽以上:申請件数 6件
【平成26年度の計画
:申請件数24件
事業費 33,345 千円】
広報等の活用により補助制度の周知を図り設置数の増加を図る。
・5人槽:18件
・7人槽:32件
・10人槽:1件
・11人槽以上:4件
施策 2-2
河川の水質浄化活動の推進
(1)対馬中部汚泥再生処理センター整備事業
対馬中部クリーンセンターは18年が経過し老朽化による補修が増加するなど、施設の運転管
理等に支障をきたしていたため、施設の更新にあわせ処理能力の引き上げを行い適切な汚泥処理
を行う。
【平成25年度の事業費 747,315 千円(見込み)
】
【平成26年度の事業費 229,624 千円】
【施設の概要】
し尿処理施設整備
処理槽(RC造、地下1階、地上3階建て)処理能力 23kl/日
土壌蒸発散設備整備 設備面積 2,500㎡
水道設備工事
配水管
φ75mm 810.6m
・平成26年4月からし尿の受入れを開始。
施策 2-3
環境配慮型の水辺空間の創出
平成25年度の事業実績はなし
14
「里」に関する施策
施策 3-1
環境保全型農業の推進
(1)環境保全型農業推進事業
エコファーマーにより高度な環境保全型農業を目指した特別栽培やGAP(農業生産活動を行
ううえで、法令等で定められている点検項目に沿って生産工程を点検・評価して持続的に改善を
図る活動)
、農薬使用履歴の記帳などによる残留農薬対策などの取り組みを通じ、農薬や化学肥
料に過度に依存する農業ではなく、豊かな土づくりを基礎とし、環境への負荷を抑え、里地里山
の豊かな自然が育まれる環境保全型農業を推進する。
【平成25年度の主な事業内容及び成果(見込み) 事業費 1,280 千円】
・環境保全型農業直接支援対策事業
カバークロップ:主作物の栽培期間の前後のいずれかに緑肥(レンゲ等)を作付する取り組み
に対して助成
1件
有機農業:減農薬、減化学肥料の取り組みにより水稲を生産する取り組みに対して助成 3件
【平成26年度の計画 事業費 1,280 千円】
・対馬市環境保全型農業推進基本方針に基づき推進。
施策 3-2
対馬産農産物の利用促進
(1)学校給食地場農林水産物導入事業・地元米消費拡大事業
島内の9学校給食調理場において、対馬産の農林水産物を使用し、学校給食における地場農林
水産物の利用を実施していくことで、地域の農業や水産業及び食への愛着や理解を深めるととも
に、地産地消による地域社会の食育環境の推進を図る。
島内の9カ所の学校給食調理場において、対馬産の農林水産物(米を除く)を使用した場合は
2分の1、あか牛を使用した場合は4分の3を助成。
【平成25年度の主な事業内容及び成果(見込み) 事業費 7,749 千円】
・ミニトマト
90.1%(120kg)
・アスパラガス
55.2%(403kg)
・さつまいも
53.7%(255kg)
・米
35.9%(7,910kg)
・しいたけ
98.9%(151kg)
・4品目(じゃがいも、人参、玉葱、キュウリ) 34.0%
※上記実績は、1,2学期合計の実績
15
【平成26年度の計画 事業費 8,893 千円】
対馬市食育推進計画の平成26年度目標値
・ミニトマト
80%以上
・アスパラガス
80%以上
・さつまいも
80%以上
・米
50%以上
・しいたけ
100%
・4品目(じゃがいも、人参、玉葱、キュウリ) 30.0%
写真 学校給食の献立(一例)
左:米、ミカン、わかめ、マトウダイ、大根、はくさい、干ししいたけが対馬産
右:米、ひじき、人参、干ししいたけ、こねぎ、わかめ、切干大根が対馬産
(2)長崎県消費・安全対策交付金事業
平成22年に「対馬市食育推進計画」を策定し、各分野において食育事業に取り組んでいる。
特に地域で生産されたものをその地域で消費することを基本とした「地産地消」への取り組みが
大きな課題となっているため、対馬産農林水産物の良さをPRし、地産地消の推進と地場産業の
活性化を図るとともに、日本型食生活の普及促進及び地域の特性にあった食育を推進する。
【平成25年度の主な事業内容及び成果(見込み) 事業費 3,881 千円】
・対馬食育フェスタの開催
・食育推進リーダーの育成及び活動促進
・対馬市食育推進会議の開催(年2回)
対馬市食育推進作業部会の開催(農林部会・水産部会・健康づくり部会)
【平成26年度の計画 事業費 5,160 千円】
・第2期対馬市食育推進計画を策定予定
・平成25年度に行った上記事業は継続して実施
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施策 3-3
希少な動植物の生息・生育環境の保全
(1)対州馬活用プロジェクト事業・対州馬保存会運営補助事業
日本在来8馬種の1種である「対州馬」は、平成22年度末、島内で29頭しか飼育されてお
らず、絶滅が危ぶまれる頭数となっている。昭和47年に長崎県、対馬6町、対馬農協等により
組織した「対州馬振興会」
、その後継組織の「対州馬保存会」と市が協力して、保存と活用につ
いて検討を進め種の保存を図る。
【平成25年度の主な事業内容及び成果(見込み) 事業費 2,313 千円】
・対州馬保存管理計画の策定
・福岡市における対州馬乗馬体験等による啓発活動の実施
・対州馬保存会では繁殖事業及び島内イベントにおける乗馬体験による啓発活動を実施
【平成26年度の計画 事業費 2,550 千円】
・目保呂ダム馬事公園周辺環境整備(除草等)
・佐世保市動植物園における啓発活動
・対州馬保存会では引き続き繁殖事業等を実施
写真 対州馬(上県町井口放牧場と美津島町浅茅ベイパークにて)
(2)オオゴンオニユリ普及植栽推進事業
かつて、上県町女連地区に多く自生していたオオゴンオニユリは、乱獲やイノシシ、シカの食
害などにより女連地区では野生絶滅となったため、人工栽培による増殖を行い種の保存を図る。
17
【平成25年度の主な事業内容及び成果(見込み) 事業費 130 千円】
・女連地区内の栽培ほ場での栽培及び管理
・対馬空港駐車場に植栽しているオオゴンオニユリの手入れ及び管理
・女連地区内の新たな栽培ほ場の整備及びイノシシ・シカ防護柵の設置
・対馬空港駐車場の防護柵の更新
【平成26年度の計画 事業費 130 千円】
・女連地区内の栽培ほ場での栽培及び管理
・対馬空港駐車場に植栽しているオオゴンオニユリの手入れ及び管理
・プランター栽培を行い、開花時に公共施設等に移植し啓発を図る
写真左 対馬やまねこ空港のオオゴンオニユリほ場
(防護柵更新後)
写真右 上県町女連地区内ほ場の防護柵設置状況
(3)ヒトツバタゴ保護ワイヤーメッシュ柵設置事業
上対馬町鰐浦に自生する「ヒトツバタゴ」は、国及び市の天然記念物に指定されているが、近
年のイノシシ・シカといった有害鳥獣の食害により表土が流出するなど、生育環境の悪化が懸念
されるとともに、ヒトツバタゴ自体にもシカの角とぎなどによる樹皮剥ぎなど直接的な影響も生
じてきていることから、自生地を囲むようにワイヤーメッシュ柵及び侵入防止ネットを設置し、
ヒトツバタゴの生育環境の保全と自生地の下層植生の保護を図る。
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【平成25年度の主な事業内容及び成果(見込み) 事業費 2,994 千円】
市指定自生地を囲むように山間部および平地部合わせて761mにワイヤーメッシュ柵及び
侵入防止ネットを設置し、イノシシ・シカによるヒトツバタゴ及び下層植生への被害を防止する。
写真 鰐浦ヒトツバタゴ自生地全景
写真 ヒトツバタゴの花
(4)生物多様性保全事業
国内希少野生動植物種に指定されているツシマヤマネコや絶滅が危惧されているツシマウラ
ボシシジミなどをはじめとする対馬の希少かつ固有な生物の多様性を保全するため、近年の食害
等による生態系への影響が深刻化しているシカ・イノシシを防除した保護区域を設定するととも
に、平成25年度に設立した対馬市生物多様性協議会によるツシマヤマネコの生息状況調査、シ
カ・イノシシによる植生への影響評価、次世代を担う島内の小中学生への環境教育、保護の取り
組みを全国に PR する普及啓発等を実施する。
【平成25年度の主な事業内容及び成果(見込み) 事業費 2,835 千円】
●イノシシ、シカ防除区域の設定
過去にツシマウラボシシジミの生息が確認されている地域において、イノシシ・シカによる
食害等の影響を受けないように防鹿ネットで囲った保護区域を設定し、ツシマウラボシシジミ
の生息環境を保全(食草の回復等)
●対馬市生物多様性協議会
・生息状況調査事業
モデル地区である上対馬町舟志において、痕跡調査および自動撮影カメラ調査によりツシ
マヤマネコの生息状況を把握
・影響調査事業
防鹿ネットにより、イノシシ・シカが侵入できない調査区を設置し、調査区内の植生の回
復状況や小動物の生息状況を調査するとともにモデル地区内のイノシシ・シカ生息状況から
有効な被害対策を検討
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・環境教育事業
長崎県及び環境省と共同して、ツシマヤマネコの生息がほとんど確認されていない対馬下
島の小中学生を対象に、対馬上島で実施している保護活動体験や関連施設見学を実施
・普及啓発事業
全国のツシマヤマネコ飼育下繁殖動物園と共同して、ツシマヤマネコの特徴や生息地の現
状、保護活動を来園者に紹介するイベントを実施
●舟志ノ内山林のイノシシ、シカ食害防除区域の設定
平成25年度に市が取得した舟志ノ内の山林において、防鹿ネットで囲った保護区域を設定
し、動植物種の回復・保全を図り、多様な生物が生育する場、モニタリング及び学習の場とし
て整備する
【平成26年度の計画 事業費 15,727 千円】
●対馬市生物多様性協議会
生物多様性保全モデル地区として舟志地区の保全計画を平成 22 年度に策定しており、環境
改善及び保全には植生の変化や気候の変動等多様な要素による影響を受けるため、実証事業を
継続して実施する
●ユネスコエコパーク指定に向けた核心地域候補地の植物相調査
動植物種の生物多様性保全のために特に重要な地域と思料される、龍良山原始林、洲藻白嶽
原始林、御嶽鳥類繁殖地における現状の植物種の生育状況を把握し、島内希少種の情報蓄積と
保全・増殖を図る
●舟志ノ内山林のイノシシ、シカ食害防除区域の設定
継続実施
写真 カモを咥えたツシマヤマネコ(舟志の森、自動撮影)
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写真 絶滅が危惧されるツシマウラボシシジミ
施策 3-4
都市住民等との交流、U・I ターンの促進
(1)域学連携地域活力創出モデル実証事業(平成25年度)
対馬市域学連携地域づくり推進事業(平成26年度~)
対馬には大学がなく離島でもあることから身近に学生や教員がおらず、物理的な制約からも学
生等が気軽に対馬を訪れ調査研究やボランティア活動、産学連携を進めることが難しく、地域活
性化が本土と較べて進みにくい。また、九州経済調査協会の推計によれば、2035年に対馬の
人口は15,665人まで減少となっており、とりわけ産業振興や地域おこしを担う世代の活力
の低下が危惧される状況にある。そのため、島暮らしやソーシャルビジネス等に関心を持ち、対
馬へ移住し地域おこしや産業振興に従事する可能性のある都市部住民、特に若年層にUIターン
誘致のターゲットを絞り、島暮らしの魅力を伝えつつ移住交流のきっかけづくりを行う。また、
地域と複数の大学が連携し、地域が学生を受け入れることで、将来の地域づくりを担う人材育成
と地域づくりの実践活動の後押しを行う。
【平成25年度の主な事業内容及び成果(見込み) 事業費 20,000 千円】
●コーディネート支援業務委託
地域・大学・関係機関との総合調整、学生の受入指導、実践塾・委員会運営の補助、普及啓
発物作成、対馬学データベースの作成等に係る業務を委託
●インターンシップ受け入れ
約20名の学生が参加し、
「特産品開発」
「集落のホームページ作成」
「田んぼのオーナー制
度の企画」
「上対馬高校生と連携した『聞き書き』プロジェクト」
「古民家改修の設計・デザイ
ン」
「観光ツアーの企画提案」等を実施
●短期合宿「島おこし実践塾」開催
全国、北は北海道大学から南は沖縄国際大学まで、35名の学生・社会人が参加し、過疎地
域がおかれる現状や課題解決策を学びながら、古民家や農地再生など実践作業を実施
●実行委員会による新たな仕組み・推進計画の検討
●域学連携事業に関するポータルサイトの構築業務委託
【平成26年度の計画 事業費 11,966 千円】
●コーディネート支援業務委託
前年度に引き続き、地域・大学・関係機関との総合調整や、
地域と大学のニーズマッチング、等の業務を委託
●大学への学生誘致プロモーション、インターン学生の受入れ
●短期合宿「島おこし実践塾」開催
●学生に対する学術研究等奨励補助事業
学生からの「企画提案型」
、市からの「指定型」の研究テー
マに対し、審査の上、その諸経費を補助する
写真 短期合宿「島おこし実践塾」
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「海」に関する施策
施策 4-1
海洋保護区の設定の促進
(1)海洋保護区設定推進事業
対馬海域は対馬暖流の恩恵を受け、多くの魚種の回遊・産卵場となる好漁場であるが、近年の
地球温暖化などの影響による磯焼けなどにより、対馬の漁場生産量は半減している状況にあり、
水産資源の持続可能な利用と資源管理型漁業を確立するひとつの手段として、
「海洋保護区」に
着目し、そのあり方や問題点の抽出及び解決策を検討し、関係機関に働きかけて海洋保護区設定
を目指す。
【平成25年度の主な事業内容及び成果(見込み) 事業費 6,676 千円】
・平成22年度に「対馬市海洋保護区設定推進協議会」及び漁業者の意見が反映されるように「専
門委員会」を設置し検討を開始
・平成24年度に科学的な根拠に基づく区域の設定や区域内での資源管理計画を設計するために、
専門家による「海洋保護区科学委員会」を設置
・平成25年度に国や県、当該漁業者との交渉、監視及び管理体制の構築等を検討するため、市
役所内部に「戦略会議」を設置
・推進協議会では、科学委員会の生態・統計データ、文献等の整理による報告書・答申をもとに
推進協議会において今後の方針を整理
【平成26年度の計画
事業費 12,465 千円】
・平成25年度の報告書に基づき、保護区案及び資源管理計画を作成
施策 4-2
多様な主体の連携による海の生態系保全
(1)離島漁業再生支援交付金事業
離島の漁業は、輸送や生産資材の調達などにおいて一般的に不利な状況にあることから、漁業
集落が行う漁業の生産力向上や集落の創意工夫を活かした新たな取り組みへの支援を通じて、離
島漁業の再生を図りつつ、離島の水産業・漁村が有する多面的機能の増進を図る。
【平成25年度の主な事業内容及び成果(見込み) 事業費 299,200 千円】
・水産資源量の回復を図るための種苗放流を実施
・藻場回復のための藻場礁を設置
・イカの産卵場確保のためのイカ柴を設置
・森・川・海連環の観点から魚付き林の整備を実施
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【平成26年度の計画
事業費 299,200 千円】
・漁業集落の実施計画に基づきその取り組みに対する支援を実施
取り組みの内容としては、前年度同様、種苗放流、藻場礁、イカ柴等を想定
(2)漁場整備事業
対馬沿岸は磯焼けが拡大しており、魚介類の育成場となる藻場の喪失が進んでおり、特に西沿
岸での藻場の減少が著しいため、着底基質を設置することにより藻場育成環境を整備し、水生生
物の蝟集・保護培養効果を高め漁場の生産能力回復を図る。
【平成25年度の主な事業内容及び成果(見込み) 事業費 80,000 千円】
・着底基質工 0.8ha(捨石工及び種苗付きブロック据付)
上県町女連漁場、豊玉町小綱漁場、美津島町高浜漁場、厳原町豆酘漁場
【平成26年度の計画
事業費 80,000 千円】
・着底基質工 0.8ha(捨石工及び種苗付きブロック据付)
写真 種苗付きブロック
(3)水産多面的機能発揮対策事業
藻場は、産卵場の提供など水産資源の保護・培養に重要な役割を果たすと共に、水質浄化等の
公益的機能の発揮を支える資源であるが、近年の広域的な磯焼けに伴いその機能が低下している
状況にあるため、国の制度を活用し、漁業者が活動組織をつくり、藻場の機能維持・回復を図る
ために実施する保全活動に必要な経費を支援し、藻場の公益的機能の回復及び保全を図る。
【平成25年度の主な事業内容及び成果(見込み) 事業費 4,565 千円】
島内3地区(内院地区、綱島地区、水崎地区)において、海藻の種苗投入、食害生物(ウニ類、
魚類)の駆除、モニタリングなどの取り組みに対し支援を実施
漁業者の活動を支援することにより、海藻の食圧を抑制し藻場の保全を図る
【平成26年度の計画
事業費 4,565 千円】
継続実施
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(4)水産環境整備(魚礁設置)事業
漁業就業者の減少や高齢化、魚価安に加え燃油の高騰など対馬沿岸海域の漁業を取り巻く状況
は厳しい状況にあるため、魚礁を地先漁業権内に設置し、漁業生産量の確保に努め、近場の漁場
を整備することにより漁業・漁場環境を整える。
【平成25年度の主な事業内容及び成果(見込み) 事業費 150,000 千円】
魚礁設置 7,500空㎥ 上対馬町琴沖、芦見沖、上県町田ノ浜沖、豊玉町小綱沖2箇所
【平成26年度の計画
事業費 120,000 千円】
魚礁設置 4箇所 6,000空㎥
写真 魚礁
施策 4-3
海外連携による漂着ごみ・漂流ごみの発生抑制
(1)海外漂着物地域対策推進事業・漂流漂着ゴミ撤去事業
複雑に入り組んだ対馬の海岸、特に北西部の海岸には東シナ海からの対馬海流にのり、また季
節風の影響でおびただしい量の様々なごみが漂着しており、漁業や安全航海への影響、海岸景観
上の問題からその回収・処理が大きな課題となっている。さらに漂着物の中には針のついた注射
器や薬瓶などの医療系廃棄物も含まれており、海岸利用者の安全への影響も懸念されることから、
良好な景観及び環境の保全のため、海岸漂着物等の回収・処理及び発生抑制対策等を実施する。
【平成25年度の主な事業内容及び成果(見込み) 事業費 455,000 千円】
●海岸漂着物地域対策推進事業
海岸漂着物地域対策推進事業補助金を活用し、対馬市西海岸を中心に地元漁業集落による大
規模な回収作業を実施
【回収量】 約15,000㎥
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【作業延べ人数】 約11,000人
●日韓ビーチクリーンアップ事業
漂着ゴミ問題を日韓総合で取り組む日韓市民ビーチクリーンアップ事業を上県町湊浜海岸
において実施
【回収量】 240㎥
【参加者】釜山外国語大学
対馬高校
89人
36人
一般ボランティア等 118人
●日韓海岸清掃フェスタIN対馬
対馬市と市民活動団体の共同開催。上県町佐護棹崎公園海岸において、日韓のボランティア
参加のもと漂着ごみの回収を行うとともに、シンポジウムも開催し、発生抑制のためどのよう
な取り組みが必要かグループ発表などを実施
【回収量】 62㎥
【参加者】韓国人ボランティア 33人
島外ボランティア
43人
●対馬市海岸漂着物地域対策推進事業
海岸漂着物対策に関して、効率的な回収処理対策の推進・回収処理体制の構築などの検討を
行うため、協議会を設置するとともに、漂着物や時期のモニタリング調査、海岸へのアクセス
等に関する台帳整備、海岸清掃マニュアルや行動計画の素案を作成
【平成26年度の計画
事業費 533,000 千円】
●海岸漂着物地域対策推進事業
平成25年度に回収作業ができなかった箇所を中心に地元漁業集落による回収作業を実施
●日韓市民ビーチクリーンアップ事業
釜山外国語大学生、一般ボランティア等による回収作業を実施
●対馬市海岸漂着物地域対策推進事業
引き続きモニタリング調査等を実施し、海岸清掃マニュアル、行動計画を策定
写真 日韓市民ビーチクリーンアップの回収作業
写真 日韓海岸清掃フェスタ IN 対馬 グループ発表
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「まち」に関する施策
施策 5-1
自然エネルギー利用、省エネルギーの促進
(1)住宅用太陽光発電・事業用低炭素機器導入補助事業
最も身近な分散型エネルギーとして使用可能な家庭用・事業所用への再生可能エネルギー設備
や省エネルギー機器の導入を推進するため、エネルギーの創出と使用量の削減に取り組む個人及
び事業者に対して、導入費用の一部を助成する。
【平成25年度の補助率】
・住 宅 用 太 陽 光 発 電 設 備:1kWあたり3万円
上限10万円
・事 業 所 用 太 陽 光 発 電 設 備:1kWあたり5万円 ただし10kW未満
・事 業 所 用 L E D 照 明 設 備:補助対象経費の2分の1 上限50万円
・事業所用高日射反射率塗料:補助対象経費の4分の1 上限20万円
・事 業 所 用 薪 ス ト ー ブ:補助対象経費の5分の1 上限15万円
【平成25年度の主な事業内容及び成果(見込み) 事業費 16,619 千円】
・住宅用太陽光発電設備導入補助 35件 205.42kW(モジュールベース)
・LED照明設備導入補助
・高日射反射率塗料塗装補助
36件
1件
・事業所用太陽光発電設備及び事業所用薪ストーブの申請実績無し
【平成26年度の計画
事業費 15,000 千円】
平成26年度は平成25年度までの補助メニューに加え、事業所用のペレットストーブも補助
対象とする予定。
住宅用太陽光発電設備については、国の補助事業終了のため、固定価格買取制度による買取単
価等の決定を踏まえ、補助単価を設定予定。
また、薪ストーブの申請がなかったことから、薪ストーブ・ペレットストーブについては、補
助率を3分の1に変更予定。
(2)学校施設太陽光発電施設設置事業
地球温暖化やエネルギー問題などに関する環境意識を子どものころから醸成していくために
は、学校における環境教育が必要であり、また環境意識を高めるという観点から、島内小学校に
太陽光発電施設を設置し、環境教育の一つのツールとして活用及び温室効果ガスの削減を図る。
小学校への太陽光発電施設の設置は、年次的に進めており、平成 23 年度に上対馬町比田勝小
学校、上県町仁田小学校、平成24年度に峰町西小学校、豊玉町豊玉小学校に各々10kWの施
設を整備済み。
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【平成25年度の主な事業内容及び成果(見込み) 事業費 31,916 千円】
・久田小学校に10kWの太陽光発電施設(自立運転機能有り)を設置
・鶏鳴小学校に10kWの太陽光発電施設(自立運転機能あり)を設置
【平成26年度の計画
事業費 22,439 千円】
・厳原小学校に10kWの太陽光発電施設(自立運転機能あり)を設置
写真 豊玉小学校の太陽光発電施設
施策 5-2
写真 比田勝小学校の太陽光発電エネルギーモニター
環境配慮型車両の導入の促進
(1)公用車購入事業
市公用車は大半が古く、市が保有する公用車の総台数をできる限り削減するとともに、公用車
の更新に際しては、低燃費・低公害車の積極的な導入を図り、あわせて環境負荷の少ない自動車
が数多く走るまちの創造を目指し、職員や市民、事業者に対して環境配慮への意識啓発もあわせ
て行う。
【平成26年度の計画
事業費 4,395 千円】
・15年間、17年間使用した2車両を低燃費車に更新
施策 5-3
環境・社会課題に即した交通システムの構築
(1)対馬市地域公共交通活性化協議会負担金
対馬の陸上公共交通を取り巻く環境は、モータリゼーションの進展などを背景に利用者が減少
し年々厳しさを増し、市も路線バス運行のため多額の補助を行っており、その維持確保が大きな
課題となっている。このため、平成21年度に地域公共交通の活性化及び再生に関する法律に基
づく、対馬市公共交通活性化協議会を立ち上げ、
「対馬市地域公共交通総合連携計画」を策定し、
計画に沿って「定額フリーパスポート」や「予約制乗合タクシー」の運行などを実施している。
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【平成25年度の主な事業内容及び成果(見込み) 事業費 7,226 千円】
・予約制乗合タクシーの運行 2路線
厳原町椎根~日掛・厳原病院経由~厳原路線、上対馬町五根緒~舟志路線
【平成26年度の計画
事業費 7,140 千円】
・予約制乗合タクシーの運行 2路線
厳原町椎根~日掛・厳原病院経由~厳原路線、上対馬町五根緒~舟志路線
・対馬地域公共交通再編実施計画の策定を予定
「対馬市公共交通総合連系計画」では、路線バスの乗合タクシーやコミュニティバスへの転
換による効率化・利便性向上に対する支援が主体であったが、地域公共交通の活性化及び再生
に関する法律の改正が見込まれており、本改正により路線バス自体の再編に対する支援が見込
まれるため、法律に基づく「地域公共交通再編実施計画」を策定し取り組みを進める。
(2)路線バス購入補助事業
島内の公共交通は支線部分についてはスクールバスへの混乗や予約制乗合タクシー及びコミ
ュニティバスでの編成を柱とし、主な幹線(厳原比田勝縦貫線等)については、乗合バス事業者
による路線バスでの運行を実施していく方針であるが、ほとんどバス車両が15年以上の使用年
数を経ており老朽化が著しく、またそのほとんどが旧型のツーステップバスであり利用者、特に
高齢者への負担ともなるため、ワンステップバスへの更新を行う費用の一部を助成し、利用しや
すい交通環境を整備する。
【平成25年度の主な事業内容及び成果(見込み) 事業費 8,882 千円】
・中型ワンステップバス2台購入に対して補助を実施
【平成26年度の計画
事業費 8,882 千円】
・中型ワンステップバス2台購入に対して補助を実施
写真 平成25年度購入の路線バス(ワンステップバス)
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施策 5-4
文化財・景観・まちなみ等の保全・活用
(1)文化財・景観写真コンテスト
対馬では、有形・無形あわせて194件が文化財として国・県・市の指定・選択を受けており、
史跡や有形文化財の各種保存整備や無形民俗文化財の保存継承団体への補助金などを通じて、文
化財の維持・向上を図っているが、文化財のなかには市民などからの認知度が低いものもあるた
め、文化財や全国有数の自然景観を「写真撮影」という活動を通じて広く認識してもらい、市民
には文化財を「残す」
・
「守る」
・
「伝える」という意識を喚起し、
「対馬愛好者」を増やすことを
目的とする。
【平成25年度の主な事業内容及び成果(見込み) 事業費 986 千円】
・平成26年1月15日から2月19日の期間、作品を募集
・平成26年1月25日 対馬出身の写真家仁位孝雄氏を講師に迎え、写真教室と市内各地を巡
る現地撮影会を実施し、市内から約40名が参加
・コンテストへの応募者は、31名88作品
・平成26年2月21日に審査会を開催し3部門(史跡名勝、天然記念物・景観、無形民俗文化
財)15作品が入賞
【対馬市長賞3作品、対馬市教育長賞3作品、対馬観光物産協会長賞3作品、入選5作品、審査
員特別賞1作品】
・平成26年2月25日から3月4日まで、対馬市交流センター3階展示ホールに応募作品を展
示
・平成26年3月15日に対馬市交流センターで表彰式
【平成26年度の計画
事業費 986 千円】
・島内に点在する文化財を撮影のために訪れてもらい、魅力に触れてもらうことを一番の目的と
し、景観の写真撮影を通じて自然環境の保全や保護啓発につなげていく
・第2回コンテストの実施
・島内外のアマチュアカメラマンに訴求し、専門家を講師に招いて撮影の技術指導、講話を実施
・コンテストの垣根を低くして、だれでも応募できるようなコンテストとする
(2)指定史跡整備事業
対馬には国指定史跡が7カ所あり、このうち特別史跡「金田城跡」、史跡「金石城跡」
、
「清水山
城跡」
、
「対馬藩主宗家墓所」
、
「矢立山古墳群」の5カ所について保存整備事業を実施している。
この5カ所は、面積が広くかつ石材の使用が顕著であり、史跡内の樹木の成長、石垣のはらみ
やずれ、石材の経年劣化などが見られるため、史跡の保存と活用及び史跡の価値の維持向上のた
めに、保存管理計画や整備基本計画を策定し、計画に沿った調査及び保存整備事業を実施してい
る。
29
【平成25年度の主な事業内容及び成果(見込み) 事業費 29,401 千円】
・金
田
城
跡:石垣写真測量業務、東南角石塁保存整備工事等を実施
・金
石
城
跡:園路広場工事、植栽工事などを実施
・清 水 山 城 跡:一ノ丸石垣修理工事、遺構測量を実施
・対馬藩主宗家墓所:庭園整備作業、石積修理工事などを実施
・矢 立 山 古 墳 群:遺構測量、墳丘整備工事、石室修理工事などを実施
【平成26年度の計画
事業費 34,357 千円】
・金
田
城
跡:石垣写真測量業務、石塁保存整備工事等を実施
・金
石
城
跡:石段修理工事や幼稚園跡地遺構確認作業などを実施
・清 水 山 城 跡:石垣修理工事や遺構記録作業を実施
・対馬藩主宗家墓所:石積修理工事及び写真測等を実施
・矢 立 山 古 墳 群:遺構全景撮影空中写真、学習施設等の環境整備工事を実施
施策 5-5
大気汚染・悪臭・騒音等の対策推進
(1)自動車騒音常時監視面的評価業務
平成24年度に自動車騒音事業監視業務が県から市へ権限移譲され、評価対象路線(一般国道
382号線桟原~今屋敷間1.5㎞及び主要地方道厳原豆酘美津島線今屋敷~久田陸運事務所2.
9㎞)の騒音調査及び交通量・車両速度測定を行い、環境基準の確認、騒音の状況等を把握した。
5年毎の調査のため次回調査は平成29年度であり、前回実施した平成24年度においては、
昼間・夜間ともに環境基準以下となっている。
(参考)
1)PM2.5測定装置の整備
平成25年1月から2月にかけて中国などで発生した大規模な大気汚染が記録的なPM2.5
の値とともに報じられるとともに、越境汚染によるとみられる高い測定値が我が国でも観測され、
対馬においても煙で霞んだような空が見られるようになった。
対馬にはPM2.5の測定局がなかったため、独立行政法人国立環境研究所により研究のため
設置された機器のデータ(2時間おきデータ)を提供いただき、平成25年3月4日測定分から
参考値として測定値の公表が開始された。
平成26年1月からは長崎県により一般環境大気測定局内(厳原町宮谷)にPM2.5測定装
置が整備され、1日24時間の測定が可能となった。
日本の環境基準値:1年平均15㎍/㎥以下、1日平均35㎍/㎥以下
1日平均環境基準値を上回った日数:平成25年3月4日から12月末まで
平成26年1月1日から2月末まで
30
14日間
6日間
2)その他の大気環境状況
厳原町宮谷の大気測定局では、二酸化硫黄(SO2)
、浮遊粒子状物質(SPM)
、二酸化窒素(NO2)
、
光化学オキシダント(Ox)の測定が行われているが、平成24年度は、SPM及びOxが環境基
準未達成となっている。
SPMは、浮遊粉じんのうち、10μm以下の粒子状物質のことでボイラーや自動車の排ガス
等から発生し、また、黄砂の影響も考えられる。
Oxは、成層圏中のオゾン、大気中の窒素酸化物や炭化水素が太陽の紫外線を受けて化学反応
を起こし発生する物質で、光化学スモッグの原因となる。
31
「ひと」に関する施策
施策 6-1
ごみに関する決まりの遵守とリサイクル等によるごみの減量
(1)生ごみ・廃食油資源再利用システム実証実験事業
対馬クリーンセンターでの一般廃棄物の焼却には多大な化石燃料を使用しているため、燃料費
の削減とCO2削減の観点から、生ごみ及び廃食油を有用な資源として活用するために、平成2
4年度から生ごみ・廃食油の分別収集をモデル的に実施しており、平成28年度の本格的な生ご
み及び廃食油の分別収集に向けて収集方法や堆肥化手法の検討などを行う。
また、全国には民間による生ごみ回収と堆肥化による事業を実施している事例もあり、ごみの
軽減、循環型社会の形成に向けて官民連携で取り組むシステムの構築のために、新規事業の創出、
雇用の場の確保に向けた事業可能性の検討を行う。
【平成25年度の主な事業内容及び成果(見込み) 事業費 36,330 千円】
生ごみについては、生ごみ処理機械をリースし、堆肥化を行うとともに、その成分分析を実施
した。
堆肥については、協力世帯の希望者及び有機栽培の実践者に試験的に堆肥を無償配布し、次年
度以降に効果等の検証を行っていただく予定。
廃食油については、
民間事業者が引き取りバイオディーゼル燃料
(BDF)
に製油したものを、
美津島、豊玉、峰、上対馬北部学校給食共同調理場の配送車燃料として活用している。
・回 収 協 力 世 帯 数(見込み):1,200 世帯
・生 ご み 回 収 量(見込み):一般系65トン
事業系45トン
・生 ご み 堆 肥 化 量(見込み):1.1トン
・廃 食 油 回 収 量(見込み):1,600リットル
・B D F 製 油 量(見込み):1,520リットル
【平成26年度の計画
事業費 57,811 千円】
平成24・25年度の事業をもとに、収集・処理体制及び収集ルートの効率化を図り、堆肥化
施設の建設に伴う体制を確立する。
・回 収 協 力 世 帯 数(目標):3,000 世帯
・生 ご み 回 収 量(目標):一般系97.5トン
事業系67.5トン
・生 ご み 堆 肥 化 量(目標):1.65トン
・廃 食 油 回 収 量(目標):2,500リットル
・B D F 製 油 量(目標):2,375リットル
32
写真 生ごみ堆肥
(2)生ごみ堆肥化施設建設事業
対馬市一般廃棄物処理基本計画に掲げているごみの減量化・資源化に向けて、平成23年度か
ら生ごみの分別収集・堆肥化をモデル的に実施している。平成26年度から段階的に回収世帯を
増やし、平成28年度から全島的な取り組みとするため、大量の生ごみの堆肥化を行うための施
設を整備し、ごみの減量と資源の循環を図るとともに、ごみ焼却施設の経費削減及び焼却量減少
による化石燃料消費を通じた温室効果ガスの排出削減を図る。
【平成25年度の主な事業内容及び成果(見込み) 事業費 9,168 千円】
・施設整備計画の策定。
・施設整備に向けた地質調査業務と設計監理業務を委託。
【平成26年度の計画
事業費 133,048 千円】
・生ごみ堆肥化施設の建設。平成27年2月稼働予定。
【施設概要】
堆肥化機械:処理能力4t/日・基×2基
おが屑脱臭槽:2基
製品(堆肥)取出用コンベア:2台
回転ふるい機:1台
トラックスケール:1台
ホイールローダー:1台
収集・運搬用コンテナ:4台
(3)生ごみ処理器設置補助事業
生ごみの発生抑制及び減量化を推進するため、各家庭での生ごみ堆肥化を行う世帯に対して、
購入費用の一部を助成し、環境意識の醸成及びごみに対する意識の変革を図る。
【補助率】
・容器式:購入金額の2分の1以内 上限3,000円/個(1世帯2個まで)
・電気式:購入金額の3分の1以内 上限20,000円/個(1世帯1個まで)
【平成25年度の主な事業内容及び成果(見込み) 事業費 125 千円】
・容器式:12件に助成
【平成26年度の計画
・容器式:25件
・電気式:5件に助成
事業費 175 千円】
・電気式:5件
※ 現在実施している生ごみ・廃食油資源再利用システム実証実験事業等により生ごみの分別収
集・堆肥化への取り組みを進めているため、本事業は平成26年度をもって終了する。
33
施策 6-2
子どもが自然の中で遊べる環境の整備
(1)つしまっ子夏の思い出大作戦
平成16年度から各地区における夏休み体験事業を集合化し、精選するモデルとして本事業を
実施しており、各地区からの協力をもって運営・実施している。子どもたちの体験活動を支援す
ることで、各地区の枠を取り払い広い範囲で子どもたちの交流活動を促進し、仲間を増やすとと
もに夏休みの思い出づくり活動を支援し、子どもの交流機会をつくり郷土の仲間意識を育てる。
【平成25年度の主な事業内容及び成果(見込み) 事業費 205 千円】
・野外炊飯や海水浴、歴史民俗資料館出前講座、海難事故防止講習会等を実施
・小中学校教員初任者、2年目の研修の場として活用。また本事業のスタッフとしても協力
【平成26年度の計画
事業費 369 千円】
対馬青年の家主催事業とタイアップして事業拡大と充実を図る
施策 6-3
環境教育、歴史文化教育の推進
(1)小学校社会科副読本改訂事業
市内小学校3・4年生の社会科学習において、平成20年3月に作成・発行された副読本を活
用した学習が行われているが、発行から5年が経過しているため、平成23年4月に改訂された
小学校学習指導要領に基づき、最新のデータに更新する。
新副読本では、児童が対馬に対する誇りや愛情を育む内容とすることにより、子どもたちの郷
土愛や良好な生活環境に対する意識を高めることで社会全体の環境意識を高める。
【平成25年度の主な事業内容及び成果(見込み) 事業費 127 千円】
副読本改訂方針(案)を策定し、社会科副読本編集委員会を新たに設置して、4回の会議を開
催し改訂内容の確認及び協議等を行った。
【平成26年度の計画
事業費 1,879 千円】
編集委員会において改訂版副読本に関する協議を行うとともに最終原稿を作成し、平成27年
3月に改訂版副読本を作成・配布する。
施策 6-4
NPO・事業者等の環境保全活動の推進
事業者や市民団体等が実施するボランティア清掃活動に対して収集用ゴミ袋を配布
34
施策 6-5
環境レポート等による環境の現状把握・発信
毎年環境レポート・事業計画書を発行し、現状把握と情報の発信に努めます。
施策 6-6
都市部の企業等との交流促進
住友大阪セメント株式会社は、
「ツシマヤマネコ」の保護を目的に、上対馬町舟志地区に所有す
る森林約16ヘクタールを無償で提供し、舟志地区住民やボランティア団体とともに間伐や植樹な
どの森林管理を推進することで、人と自然が共生する「ツシマヤマネコに優しい森づくり」の取り
組みを行っています。
平成25年度はどんぐりの植樹や過去に植栽した苗木の手入れなどを地元住民と一緒に行って
いただきました。
写真 住友大阪セメントの皆様と地元住民・ボランティアの皆様
35
参 考
施策(森・川・里・海・まち・ひと)別の事業割合
平成25年度環境関連事業費(見込み)
平成26年度環境関連事業費(計画)
36
第3部 対馬市の環境指標等
1.気象の状況
【厳原】
(統計期間 1981 年~2010 年)
項 目
平均気温
(℃)
日最高気温
(℃)
日最低気温
(℃)
平均風速
(m/s)
降水量
(mm)
相対湿度
(%)
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10 月
11 月
12 月
年平均
又 は
年合計
9.7
14.0
17.8
21.1
25.1
26.4
23.2
18.4
13.0
8.0
15.8
10.2
13.0
17.8
21.5
24.3
27.8
29.5
26.3
22.0
16.8
11.6
19.1
2.2
3.1
6.1
10.0
14.0
18.0
22.9
23.8
20.5
14.9
9.3
4.4
12.4
3.3
3.3
3.2
3.3
3.0
2.6
3.2
2.7
2.8
2.8
2.9
3.1
3.0
77.4
93.4
159.2
193.3
231.9
331.5
367.4
30.7
235.1
97.8
93.6
53.0
2235.2
59
61
65
67
74
82
83
81
77
69
67
60
71
1月
2月
5.7
6.7
8.9
3月
【美津島】
(統計期間 2003 年~2010 年)
項目
平均気温
(℃)
日最高気温
(℃)
日最低気温
(℃)
平均風速
(m/s)
降水量
(mm)
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10 月
11 月
12 月
年平均
又 は
年合計
9.3
13.6
17.4
20.9
24.6
26.2
23.2
18.6
13.2
7.7
15.6
9.9
12.5
17.2
21.0
24.1
27.6
29.3
26.1
21.7
16.3
10.7
18.7
2.7
3.8
6.1
10.0
14.2
18.2
22.3
23.8
20.9
15.6
10.1
4.7
12.7
4.2
4.1
4.1
4.0
3.8
3.4
3.4
3.5
3.9
3.5
3.6
4.1
3.8
62.2
78.8
124.3
146.7
227.1
219.7
407.5
276.8
208.0
59.6
56.1
45.3
1912.1
1月
2月
5.4
6.9
8.1
3月
【鰐浦】
(統計期間 1995 年~2010 年)
項目
平均気温
(℃)
日最高気温
(℃)
日最低気温
(℃)
平均風速
(m/s)
降水量
(mm)
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10 月
11 月
12 月
年平均
又 は
年合計
9.7
13.9
17.6
20.7
24.2
25.9
22.9
18.9
13.3
8.2
15.7
10.5
13.4
17.7
21.1
23.9
27.0
28.8
25.5
21.7
16.3
11.1
18.9
3.2
4.4
7.0
11.2
15.0
18.5
22.2
24.0
21.1
16.9
11.0
5.7
13.4
6.0
5.5
5.4
4.8
4.3
4.1
4.1
4.3
5.1
4.7
4.8
5.7
4.9
44.5
47.2
90.8
99.8
132.8
206.2
291.9
257.5
123.8
71.3
62.2
35.4
1480.6
1月
2月
5.7
7.0
8.8
3月
(出典:気象庁資料を基に対馬市作成)
37
2.大気の状況【環境基準達成…○、未達成…×、未測定…-】
H20 年度
H21 年度
H22 年度
H23 年度
H24 年度
測定項目
短期 長期 短期 長期 短期 長期 短期 長期 短期 長期
二酸化硫黄(SO2)
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
浮遊粒子状物質(SPM)
○
○
×
○
×
○
×
×
×
○
二酸化窒素(NO2)
○
○
○
○
○
光化学オキシダント(OX)
×
×
×
×
×
微小粒子状物質(PM2.5)
-
-
-
-
-
(出典:長崎県大気環境調査結果を基に対馬市作成)
3.水域の状況
BOD又はCOD 【環境基準達成…○、未達成…×】
水域名
H15
年度
H16
年度
H17
年度
H18
年度
H19
年度
H20
年度
H21
年度
H22
年度
H23
年度
H24
年度
舟志川
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
佐護川
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
三根川
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
仁田川
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
佐須川
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
瀬川
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
佐須奈港
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
比田勝港
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
竹敷港
×
○
○
○
○
○
○
○
○
○
厳原港
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
小茂田港
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
(出典:長崎県公共水域及び地下水の水質測定結果を基に対馬市作成)
38
4.人口及び世帯数(各年10月1日現在)
人口
年齢別人口
世帯数
年次
総数
男
女
14 歳以下
15~64 歳
65 歳以上
●H12 年
15,038
41,230
19,984
21,246
6,834
25,001
9,395
●H17 年
14,710
38,481
18,678
19,803
5,827
22,573
10,081
●H22 年
13,813
34,407
16,705
17,702
4,837
19,435
10,135
H23 年
13,624
33,628
16,312
17,316
4,620
19,037
9,971
H24 年
13,613
33,059
16,047
17,012
4,488
18,455
10,116
H25 年
13,519
32,411
15,735
16,676
4,357
17,772
10,282
●は国勢調査
(出典:国勢調査及び長崎県異動人口調査を基に対馬市作成)
5.産業分類別人口
年次
産業別
S55 年
S60 年
H2 年
H7 年
H12 年
H17 年
H22 年
総数
23,277
22,192
21,367
21,292
20,219
18,066
15,507
第 1 次産業
8,313
7,454
6,190
5,621
4,832
3,806
3,357
農 業
2,011
1,909
1,235
1,005
712
667
585
林 業
412
382
244
152
128
79
173
漁 業
5,890
5,163
4,711
4,464
3,992
3,060
2,599
第 2 次産業
3,903
3,709
4,131
4,398
3,965
2,971
1,910
鉱 業
64
48
52
56
51
27
9
建設業
2,860
2,557
2,637
3,084
2,963
2,411
1,391
製造業
979
1,104
1,442
1,258
951
533
1,391
第 3 次産業
11,054
11,016
11,043
11,263
11,419
11,266
10,223
卸売・小売業
3,956
3,790
3,710
3,568
3,577
2,708
2,229
サービス業
3,672
3,847
3,892
4,347
4,496
5,791
4,801
公務
1,887
1,898
1,956
2,020
2,046
1,800
1,729
その他
1,539
1,481
1,485
1,328
1,300
967
702
7
13
3
10
3
23
17
分類不能の産業
(出典:国勢調査)
39
6.農業の状況
1)農家数(2010世界農林業センサス)
総
農
販 売
農家数
計
対馬市合計
家
数
自給的
農家数
土地持ち
非農家数
1,252
648
604
1,190
厳原町
435
267
168
191
美津島町
114
77
37
329
豊玉町
185
55
130
200
峰町
132
84
48
98
上県町
250
125
125
217
上対馬町
136
40
96
155
2)経営耕地のある農家の経営耕地面積(2010世界農林業センサス)
販 売 農 家
自給的農家
計
経 営 耕 地
経 営 耕 地
面
積
面
積
(ha)
(ha)
(ha)
対馬市合計
597
495
103
町
191
158
33
美 津 島 町
68
62
6
豊
町
66
47
19
町
71
62
9
町
160
138
23
上 対 馬 町
41
28
13
厳
原
玉
峰
上
県
3)耕作放棄地の状況
合計面積
(ha)
うち再生利用が可能と
見込まれる農地面積
(ha)
うち再生利用が困難と
見込まれる農地面積
(ha)
平成 24 年度
795.5
213.8
581.7
平成 25 年度
808.9
184.8
624.1
(出典:荒廃農地の解消及び発生状況に関する調査を基に対馬市作成)
4)エコファーマー認定者数
40
平成 23 年度
平成 24 年度
49 人
53 人
7.林業の状況
1)森林面積
区
分
面
対馬の面積
構 成
比 率
積
70,884ha
100.0%
63,171ha
89.1%
国有林
5,170ha
7.3%
民有林
58,001ha
81.8%
県有林
1,426ha
2.0%
市有林
1,184ha
1.7%
私有林
48,195ha
68.0%
7,196ha
10.2%
林野面積
森林整備法人
(出典:2010世界農林業センサス等を基に対馬市作成)
2)林産物生産実績(1月~12月)
しいたけ
年次
木材
乾
生
しいたけ しいたけ
(t)
(t)
木炭
(t)
しいたけ
原
木
(㎥)
製材用
素 材
(㎥)
チップ材
(㎥)
その他
(㎥)
合計
(㎥)
H18
80.2
21.0
79.2
5,658
13,598
18,000
660
37,916
H19
88.0
29.6
78.0
6,617
14,600
16,592
1,166
38,975
H20
89.5
23.9
76.0
9,000
15,355
13,568
1,813
39,736
H21
101.2
23.6
91.0
7,392
15,500
13,000
2,520
38,412
H22
78.9
67.9
45.7
5,865
17,500
18,753
1,733
43,851
H23
74.8
47.8
43.1
5,839
18,328
16,094
2,720
42,981
H24
76.3
57.0
29.5
5,489
17,167
19,206
267
42,129
(出典:長崎県 対馬管内林業の概要を基に対馬市作成)
3)FSC認証、SGEC認証取得森林面積
平成 23 年度
平成 24 年度
12,480.51ha
0ha
4)温室効果ガスの排出削減量証明(クレジット)の取引可能量の推移
平成 24 年度
平成 25 年度
計
1,206t-CO2
363 t-CO2
1,569 t-CO2
(出典:対馬市農林振興課資料)
41
8.漁業の状況
1)海面漁業の漁獲量推移
年 次
漁獲量
年 次
漁獲量
年 次
漁獲量
S43
(単位:t)
S46
45,448
H8
S50
25,128
23,516
H9
29,925
H16
H10
30,185
H18
22,759
S60
39,762
H12
27,037
H20
21,316
H6
38,793
H13
26,218
H19
21,176
H5
30,905
H11
27,567
H17
25,207
S55
36,782
H14
26,314
H21
22,207
H7
H15
22,716
H22
21,066
31,523
24,560
H23
18,818
18,452
(出典:長崎県農林水産統計年報を基に対馬市作成)
2)漁獲量のうち、あわび類・さざえ・海藻類の漁獲量の推移
年 次
あわび類
S43
S46
S50
S55
(単位:t)
S60
H5
H6
H7
195
142
155
258
208
130
126
110
さざえ
1,498
1,181
632
1,085
446
665
872
765
海藻類
1,547
2,181
2,061
3,704
3,437
1,950
1,553
1,549
年 次
H8
H9
H10
H11
H12
H13
H14
H15
あわび類
112
114
101
82
77
77
95
110
さざえ
848
1,254
1,327
1,026
1,079
1,138
1,123
1,094
海藻類
1,871
784
780
1,368
962
1,029
824
1,222
年 次
H16
あわび類
H17
H18
H19
H20
H21
H22
H23
94
92
67
50
42
43
51
45
さざえ
1,083
1,169
1,148
1,152
907
835
628
465
海藻類
903
1,078
1,654
1,209
836
715
738
919
(出典:長崎県農林水産統計年報を基に対馬市作成)
3)種苗・稚魚放流、藻場造成事業やイカ柴設置事業実施集落数
42
平成 23 年度
平成 24 年度
種苗・稚魚放流事業
27
26
藻 場 造 成 事 業
8
8
イカ柴設置事業
23
24
9.イノシシ・シカの捕獲状況及び被害額
1)イノシシ捕獲頭数の推移
年度
厳原町
H7
(単位:頭)
美津島町
豊玉町
峰町
上県町
上対馬町
合計
1
1
H8
0
H9
2
11
13
H10
30
1
5
1
H11
68
8
1
2
2
81
H12
48
8
3
1
1
2
63
H13
149
43
27
8
17
13
257
H14
219
100
42
7
18
17
403
H15
220
76
20
7
10
3
336
H16
745
229
62
60
79
42
1,217
H17
983
291
79
77
84
27
1,541
H18
1,508
529
273
191
241
92
2,834
H19
1,780
540
334
191
311
74
3,230
H20
1,160
431
255
94
316
84
2,340
H21
2,277
836
777
334
1,116
260
5,600
H22
1,956
787
825
597
1,656
351
6,172
H23
3,044
1,537
1,502
915
2,476
672
10,146
H24
1,830
951
1,094
498
1,317
608
6,298
合計
16,020
6,367
5,310
2,980
7,645
2,247
40,569
2)ツシマジカ捕獲頭数の推移
年度
厳原町
37
(単位:頭)
美津島町
豊玉町
峰町
上県町
上対馬町
合計
H9
135
75
10
50
1,035
240
1,545
H10
160
85
10
28
1,005
226
1,514
H11
303
250
20
45
1,450
363
2,431
H12
350
400
10
45
800
210
1,815
H13
273
500
20
50
580
130
1,553
H14
320
400
20
52
580
95
1,467
H15
450
205
30
68
550
92
1,395
H16
498
176
8
95
419
80
1,276
H17
643
190
10
113
270
73
1,299
H18
710
234
13
131
255
71
1,414
H19
806
205
9
125
255
78
1,478
H20
611
161
19
205
287
119
1,402
H21
595
301
32
213
342
170
1,653
H22
705
207
38
267
253
115
1,585
H23
767
251
106
392
631
387
2,534
H24
749
406
171
384
996
981
3,687
合計
8,075
4,046
526
2,263
9,708
3,430
28,048
43
3)イノシシによる農業被害額の推移
年度
厳原町
美津島町
(単位:千円)
豊玉町
H7
峰町
上県町
上対馬
合計
7
7
H8
60
180
240
H9
249
170
419
H10
2,912
190
1,620
141
H11
359
335
48
H12
122
320
H13
303
H14
126
105
5,094
94
105
941
80
92
57
671
320
3,680
1,463
38
432
6,236
764
4,210
1,612
1,633
512
831
9,562
H15
3,393
4,093
558
480
279
8,803
H16
12,064
10,290
950
131
416
1,913
25,764
H17
2,506
6,392
865
450
698
1,325
12,236
H18
862
243
951
4,060
908
2,386
9,410
H19
1,025
328
751
3,642
1,120
935
7,801
H20
187
407
570
1,528
882
1,825
5,399
H21
626
419
1,393
3,678
1,255
6,366
13,737
H22
4,648
1,752
2,279
2,370
2,137
1,396
14,582
H23
4,308
3,718
12,619
6,844
3,968
521
31,978
H24
7,258
2,300
8,733
7,015
3,728
5,160
34,194
合計
41,646
35,317
37,066
33,621
15,788
23,636
187,074
(出典:対馬市農林振興課有害鳥獣対策室資料)
10.汚水処理形態別人口(各年度末)
年度
各年度末
住基人口
集落排水人口
合併処理浄化槽
人口
合併処理浄化槽
普及率
汚水処理人口
普及率
H17
39,193
362
10,194
26.0%
26.9%
H18
38,197
348
10,728
28.1%
29.0%
H19
37,212
341
8,155
21.9%
22.8%
H20
36,417
330
8,515
23.4%
24.3%
H21
35,724
321
8,823
24.7%
25.6%
H22
35,028
315
8,912
25.4%
26.3%
H23
34,367
298
9,007
26.2%
27.1%
H24
33,892
285
9,114
26.9%
27.7%
(出典:浄化槽等処理人口調査を基に対馬市作成)
44
11.ごみの排出量
年度
各年度
10.1 現在
住基人口
総排出量
(t)
可燃
ごみ
(t)
不燃
ごみ
(t)
資源
ごみ
(t)
粗大・
その他
のごみ
(t)
年間ごみ
処理費用
(千円)
1 人 1 日 年間 1 人
当たり 当たり
排 出 量 処理費用
(g/人・日) (円/人・年)
H19
37,969
11,470
9,052
627
924
867
870,743
825
22,933
H20
37,022
10,900
8,964
621
539
776
891,679
807
24,085
H21
36,256
10,983
8,800
573
702
908
639,784
830
17,646
H22
35,631
10,914
8,637
587
770
920 1,384,532
839
38,858
H23
34,435
10,643
8,325
537
896
885 1,457,563
844
42,328
H24
34,316
10,472
8,360
493
777
842 1,441,618
836
42,010
(出典:一般廃棄物処理実態調査を基に対馬市作成)
12.漂着ごみ回収量等の推移
年度
H15
H16
H17
H18
H19
H20
H21
回収量
(㎥)
300
510
1,370
230
550
371
事業費
(千円)
4,682
5,390
15,109
6,722
7,372
7,933
H22
H23
H24
9,098
1,393
4,029 499,967 299,169
7,183
331
13,375
(出典:対馬市環境政策課資料)
13.対馬市の二酸化炭素排出量
(単位:t-CO2)
各年度
10.1 現在
人
口
産業
部門
業 務
その他
部 門
家庭
部門
運輸
部門
H2
●46,064
21,898
46,258
38,134
66,844
4,854
1,571 179,559
3.90
H16
39,554
13,678
43,784
36,601
83,479
7,169
1,207 185,918
4.70
H17
●38,481
11,025
46,592
37,051
76,801
7,113
1,291 179,873
4.67
H18
37,468
10,830
44,306
34,886
75,907
7,002
1,296 174,227
4.65
H19
36,473
10,049
48,005
35,349
72,035
6,990
1,443 173,871
4.77
H20
35,508
7,534
43,140
32,272
67,991
6,799
1,346 159,083
4.48
H21
34,726
7,174
31,002
30,600
68,268
6,692
1,248 144,984
4.18
H22
●34,407
6,789
30,971
31,819
67,462
6,671
1,325 145,038
4.21
年度
H22
廃棄物
部
門
【参考】長崎県全体の一人あたり CO2 排出量
水道
部門
合計
市民 1 人
当 た り
CO2 排出量
4.97
出典:二酸化炭素排出量は長崎県未来環境推進課資料を基に作成
人口は、国勢調査及び長崎県異動人口調査を使用
●は国勢調査
45
14.対馬の電力需要等の状況
1)電力需給の状況
項
目
H20 年度
年間供給実績
(MWh)
最大電力負荷
(kW)
最小電力負荷
(kW)
H21 年度
H22 年度
H23 年度
H24 年度
196,290
193,365
202,559
194,973
190,861
40,530
37,200
40,890
35,870
36,810
13,640
13,880
13,900
14,480
13,780
2)再生可能エネルギー(電気)の導入状況
項
太陽光発電
風 力 発 電
そ
の
他
目
受給契約件数
(件)
受給契約容量
(kW)
受給契約件数
(件)
受給契約容量
(kW)
受給契約件数
(件)
受給契約容量
(kW)
H20 年度
H21 年度
H22 年度
H23 年度
H24 年度
16
35
54
126
171
63
143
226
539
824
1
1
1
1
-
1,200
1,200
1,200
1,200
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
(出典:九州電力(株)対馬営業所提供資料を基に対馬市作成)
15.燃油価格の動向(各年4月現在)
1)ガソリン価格の動向
(単位:円/L)
平成 20 年
平成 21 年
平成 22 年
平成 23 年
平成 24 年
平成 25 年
全 国
131
114
133
152
158
155
長崎県
136
121
138
155
165
161
対 馬
162
146
162
182
181
182
2)軽油価格の動向
(単位:円/L)
平成 20 年
平成 21 年
平成 22 年
平成 23 年
平成 24 年
平成 25 年
全 国
118
100
112
131
137
134
長崎県
124
107
118
136
147
145
対 馬
139
132
139
162
167
170
3)灯油価格の動向
(単位:円/18L)
平成 20 年
平成 21 年
平成 22 年
平成 23 年
平成 24 年
平成 25 年
全 国
1,748
1,134
1,337
1,694
1,767
1,783
長崎県
1,812
1,196
1,411
1,741
1,838
1,888
対 馬
2,219
1,640
1,710
2,082
2,147
2,255
(出典:長崎県原油価格高騰対策本部資料を基に対馬市作成)
46
16.ツシマヤマネコ交通事故発生状況
1)年度別交通事故発生状況 (平成 25 年度は 2 月末現在)
発
年
度
生
件
H20
H22
H23
H24
H25
0
3
4
5
15
4
0
3
4
5
13
4
オス
0
3
2
4
5
2
メス
0
0
2
1
8
2
数
うち、死亡数
死亡個体
性
別
H21
(出典:対馬野生動物交通事故対策連絡会議資料を基に対馬市作成)
2)平成25年度の交通事故発生状況等
発見・収容年月日
発 生 場 所 ・ 状 況 等
平成 25 年 10 月 10 日
○上対馬町舟志の県道において、メス(成獣)の交通事故死体を収容。
○栄養状態は良好で、乳頭の状態から経産個体であると推定された。
平成 25 年 11 月 5 日
○峰町志多賀の県道において、オス(成獣)の交通事故死体を収容。
○当該個体にはマイクロチップが挿入されており、平成22年5月に
上対馬町茂木にて対馬野生生物保護センターが野生復帰させた個体
であったことが判明した。
平成 25 年 11 月 20 日
○美津島町濃部の国道において、メス(亜成獣)の交通事故死体を収容。
○栄養状態は良好であった。
平成 25 年 12 月 30 日
○上対馬町五根緒の市道において、オス(成獣)の交通事故死体を収容。
○栄養状態は良好であった。
(出典:環境省発表資料等を基に対馬市作成)
47
17.自動車(乗用、小型二輪、軽自動車)保有台数(各年度末)
種
類
平成 20 年度
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
乗
用
6,797
6,477
6,213
6,017
5,857
軽自動車
14,393
14,671
14,974
15,037
15,487
小型二輪
204
214
214
215
214
21,394
21,362
21,401
21,269
21,558
計
(出典:長崎県大気環境調査結果資料)
18.その他の指標
1)木質チップボイラー導入施設数
平成 24 年度
平成 25 年度
公共施設
2
2
民間施設
1
1
計
3
3
2)ビーチクリーンアップ事業への市民・事業者ボランティア参加者数
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
市 民
105 人
150 人
154 人
事業者
0社
0社
6社
(出典:対馬市環境政策課資料)
3)市内のハイブリッド・プラグインハイブリッド車導入台数
平成 23 年度
平成 24 年度
153 台
212 台
(出典:長崎県税務課資料提供)
4)市民とともに環境保全活動を実施し交流する島外企業数
48
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
1社
1社
1社
平 成 2 5 年 度 版
対 馬 市 環 境 基 本 計 画
環境レポート・事業計画書
発
行:長崎県対馬市
連 絡 先:対馬市市民生活部環境政策課
〒817-8510
長崎県対馬市厳原町国分 1441 番地
電話 0920-53-6111(代表)
FAX0920-53-6112
平成 26 年 4 月