7 月 6 日 0530 起床。天気は晴天。風も穏やか。 ちょっと早いが起きると

7月6日
0530 起床。天気は晴天。風も穏やか。
ちょっと早いが起きると既に垣見艇長も起きていた。
今日は今年の Arco Iris3 クルージング最後の日となる。
なんとなく興奮しているのかもしれない。昨夜も 1 時過ぎまで眠れずにいた。今日はレンタカーで
の長丁場が控えているので焦ったがしようがない。
ローマへは垣見夫妻も一緒に 4 人で向かい明日は一日ローマで観光をする予定。
スーツケースへのパッキングをしなければならない。来る時は上手く出来たパックも帰りは必ず膨
れ上がる。どうしてだろう?
それでも 7 時 30 には全て完了。スーツケースをコックピット引っ張り出す。
今年もノゾム君のスーツケースは重い。コックピットに引き上げるのも、パサレラを渡りポンツーン
に移すのも大変。 明後日空港に行く時は手荷物をスーツケースに別けるそうだが預け荷物のリ
ミット20kgに収まると良いが。
0820 隣のロシアの艇のお兄さんが空港まで一緒に乗せてくれと言われ窮屈だが 5 人で乗って
空港まで来た。ロシアのお兄さんからお礼にと CD を沢山貰ったがなんとなく割り切れない。 5 人
になって割増料金を取られたし・・・。 でも同じ海で遊んでいる仲間だから良しとしよう。
レンタカーは Fiat のワゴンだった。今まで借りた車は全て小さかったがスーツケース 2 個収納でき
る車と云う事で今日は足が伸ばせて快適。
0945 まともな地図も無いがノゾム君の運転で、何とかアルベロベッロにに到着。
この町は大変特徴的な屋根の家が建ち並び最近日本でも TV などで紹介された所だ。 確かに興
味深い街並みだが少々観光地化が進みすぎた感も歪めない。
1030 アルベロベッロを出発し東京・大阪間位の距離のドライブが始まった。
ここからもノゾム君がステアリングを握りナポリ経由 A1 でローマに向かう。
ローマ市内に向かう前にローマから30kmあまりの海岸にあるマリーナ Porto di Roma へ向かう
が、何度も道を間違え着くまで大変だった。
何とかたどり着きノゾム君の要望に SLAM を売っている店へ行く事が出来た。
このマリーナからローマのテルミニ駅近くのホテルへ行くのがまたまた大変。
ローマ市内は道路が入り組んでるいると同時に一方通行が多く、たどり着くのは大変なことだ。
僕たち年寄りが右だ左だと叫ぶ中ででステアリングを握るノゾム君は相当に疲れたのではと思う。
それでも何とかホテルを見つける事が出来た。その後ホテルで教えて貰った直ぐ近くの駐車場を
見つけるのまたまた大変。 イタリアの町は今までも何度か経験しているが、やはり車で走るのは
外国人にとっては困難極まりない。
Brindisi を出発し700km以上を走破した事になる。
0945 ホテルの隣のトラットリアで夕食。
0030 就寝。
明日はローマ見物だが Arco Iris3 を離れた今日を日誌の最後にしようと思う。
垣見艇長のご厚意で Arco Iris3 の海外クルージングに参加し 3 年目になる。
1 年目はフランス・ラロッシェルからスペイン・ア コルーニャまでの 25 日間、2 年目はスペイン・ア
リメリマルからバレンシアの 50 日間、今年はフランス・コルシカからイタリアのブリンディッシまでの
60 日間。
僕の頭の中では3年が全て連続している様に感じている。あっと云う間の 3 年間という感じだ。
毎年いろいろな経験と発見があってこんな楽しい旅行はヨットでなければ経験出来ない事だと思う。
とにかく予定の変更が全くと言っていいほど自由に出来る。 また次の港への進路を決めそこに
向かい全員で力を合わせて航海をし、港に入るごとに新しい経験は発見が出来る。 こんな事は
普通の旅行では考えられない事だと思う。
今年は特にフランス⇒イタリア⇒チュニジア⇒マルタ⇒イタリアと 4 カ国の港を経験した。
それぞれの国の文化の違いを感じ取る事が一番の楽しみでもある。
ヨットでのクルージングは南太平洋を巡航すると言う事はヨット乗りにとって夢ではあるが、僕はこ
の 3 年間の航海でヨーロッパ、特に「地球の歩き方」にも出ていない田舎の港町を旅して、それぞ
れの町、それぞれの国の文化に触れ、それぞれの文化の違いを感じ取る喜びは何よりも増して
素晴らしい事だと思う。
こんな経験が出来たのも垣見艇長と云う友人がいて、僕を誘ってくれた事で可能となった訳で、い
くら感謝しても感謝し足りない事に思う。
来年も Arco Iris3 は航海続けられると思うが、もしまた許せば参加したい。
だが僕も 2 カ月日本を開ける事の難しさもあり、実現できるかどうかまだわからない。
もし来年の参加が難しいとしても、これまでに十分に素晴らしい経験をさせていただけたと思って
いる。
本当に垣見艇長に感謝したい。
ありがとう。 “WAY” ご安航をお祈りします。