特に妊娠中の方は ご注意ください 平成28年2月9日作成 近年、ブラジルにおいて脳の発育が不十分な小頭症の新生児が増えており、『ジカ熱』との 関連が示唆されています。『ジカ熱』は、ジカウイルスを持った蚊に刺されることで感染し ます。このため、妊娠中の方の流行地域への渡航は控えた方がよいとされています。やむを 得ず渡航する場合は、主治医と相談の上、厳密な防蚊対策を講じることが必要です。 ジカ熱ってどんな症状? 軽度の発熱、発疹、結膜炎、筋肉痛、関節炎、倦怠感、頭痛等が主な 症状です。これらの症状は軽く、通常2~7日続きます。ウイルスに対 する特効薬はなく、対症療法になります。 予後は比較的良好です。 妊婦や胎児にジカ熱はどのように影響しますか? ブラジル保健省は、妊娠中のジカウイルス感染と胎児の小頭症に関連が みられるとの発表をしており、2016年1月15日には、米国 CDC が、 妊娠中のジカウイルス感染と小頭症との関連についてより詳細な調査結 果が得られるまでは、流行国地域への妊娠中の方の渡航を控えるように警 告を出しました。現在、小頭症や神経障害とジカウイルスとの関連につい ての調査が行われています。 どのようにして感染するのですか? ウイルスに感染した患者を蚊が吸血すると、蚊の体内でウイルスが増殖 し、その蚊が他者を吸血することで感染します。感染した人から人に直接 感染することはありません。また感染しても必ず発症するわけではなく、 症状が軽いため気づかないこともあります。 妊娠中の方が感染すると胎児に感染する可能性が指摘されていますが、 詳しいことは分かっていません。 裏面もお読みください ジカ熱に有効なワクチン(予防接種)はありません。 海外の流行地域に出かける際は、長袖・長ズボンの着用 どのように予防 すればよいです や虫よけスプレーを使用するなどして、蚊に刺されない ように注意しましょう。 か? 世界のどの地域が 流行地域ですか? アフリカ、中央・南アメリカ、アジア太平洋地域で発生がありますが、 近年は中南米およびその周辺地域で流行が拡大しています。 *米国 CDC 報告の発生地域(平成28年2月3日時点) ○中南米及びその周辺地域:バルバドス、ボリビア、ブラジル、コロンビア、プエル トリコ、コスタリカ、オランダ領キュラソー島、ドミニカ共和国、エクアドル、エルサルバドル、グアテ マラ、ガイアナ、ハイチ、ホンジュラス、ジャマイカ、メキシコ、ニカラグア、パナマ、パラグアイ、スリ ナム、米領バージン諸島、ベネズエラ、フランス領(グアドループ、サン・マルタン、ギアナ、マル ティニーク) ○オセアニア太平洋諸島:米領サモア、サモア、トンガ ○アフリカ:カーボヴェルデ 最新情報は、厚生労働省ホームページでご確認ください。 http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000109899.html 日本には、ジカ熱の媒介蚊であるヒトスジシマカがほとんど の地域に生息しています。このことから、仮に流行地でウイル スに感染した発症期の人(日本人帰国者ないしは外国人旅行者) が国内で蚊に刺され、その蚊が他者を吸血した場合に、感染す 日本で感染する可能 性はありますか? る可能性は低いながらもあり得ます。ただし、仮にそのような ことが起きたとしても、その蚊は冬を越えて生息できず、限定 された場所での一過性の感染と考えられます。 現在、海外の流行地で感染し、発症した症例が、2013年 以降、国内で3例見つかっていますが、日本国内で感染した症 例はありません。 海外旅行中(流行地) に蚊に刺されたらど うすればよいです か? 潜伏期間は、2 日~12 日(多くは 2~7 日)です。すべての蚊が ジカウイルスを保有しているわけではないので、蚊に刺されただけ で過分に心配する必要はありません。心配な場合は、帰国された際 に、空港等の検疫所でご相談ください。また帰国後に心配なことが ある場合は、下記にご相談ください。 ○山口県柳井健康福祉センター 健康増進課 (☎0820-22-3631) *なお、発熱等症状がある場合には、医療機関を受診してください。 柳井市保健センター(☎0820-23-1190)
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