彡現地直送レポート8月15日(PDFファィル 326KB)

中学生海外研修 in Australia
7月30日~8月17日
研修レポート vol.16
有田川町教育委員会
社会教育課 三角 治
8 月 15 日(17 日目火水曜日)
日本ではお盆です。いつもの事ながらお盆には日本にいない私、ご先祖様に申し訳ない
のですが、お仕事・お仕事、なのです。朝のニュースで、日本は猛暑で大変だといってお
りました。酷暑で死者も出たそうな…。それに比べてこちらは冬…、とは言っても、ここ
ダーウィン(パーマストン)は赤道に近いところだから昼間は 30°位、朝晩は 27°位です。
ドライシーズンとあって湿気がないのでとても過ごしやすいのです。ただ、日差しはすご
く厳しくて、太陽に当たるとジリジリすると言うか、痛いくらいの日差しの強さです。紫
外線がすごく強いみたいです。それでもオージー達(オーストラリアの人の呼び名)は肌
を露出して歩いています。ホンマ、シミになりまっせ! 若いウチは良いけれど、少し年を
とったら日焼けの影響でシミがとても多い人ばかりです。なぜか日よけはあまりしないみ
たいです。お肌最悪です。ワタクシも一応、日焼け止めは塗っているのですが、それも効
かずにもう真っ黒になりました。どこの国の人やらワカラン感じ…。どう見ても東南アジ
ア系??
それはイイとして、話しをPS校に戻しましょう。
いつもの通り、8 時前
に登校すると、PS校の
国旗掲揚ポールに「有田
川町」の緑の旗が風にな
びいていました。昨日ま
では風があまりなく、旗
がダラ~っとしていた
のですが今日は心地よ
い風に旗がたなびいて
います。緑の有田川町旗
は、ここオーストラリア
にすごくマッチしているように見えます。緑豊かなこの地にピッタリです。
町旗に迎えられ、次から次へと登校してくる子ども達。ここパーマストン校の子ども達
は徒歩でも来られる子が多いみたいです。みんなかなり裕福な家のようで、それぞれ大事
にされています。いや、大事にされ過ぎかもしれませんね、きっと。でもチョッピリ不機
嫌な顔をしている○×ちゃん、もっと元気出そうよぉ…。笑顔、笑顔!!!
今日は、先ずはシェークスピアからです。シェークスピアか、難しいなぁ…。とは言え、
3 人組の劇団がやってきて、子ども達の
前で演劇を披露してくれます。いくつか
の劇、たとえばベニスの商人などをアレ
ンジしておもしろく仕立てています。で
も英語ですよ、難しいですね。ポッカ~
ンとしている子も多かった。当たり前で
しょ…。でも、動きとか、衣装の展開と
かで何とか理解できている子もいまし
た。すごいですね。もう何日かいると耳
が慣れてくるのでしょうか。劇団の彼ら
と少し話しをしたのですが、シドニー
を拠点にオーストラリア中を巡回して
いるそうです。
「私たちは日本から来ま
した。演劇を楽しませていただきまし
た、ありがとう」と握手すると、その
彼は「日本って、東京だろう。あそこ
はすごい街だ。ファンタスティック!
グレ~ト!」と言います。「イヤイヤ、
ワタシたち和歌山から来ました。大阪
の南やでぇ」と答えると、
「Oh~、グ~
ッドォ! 東京は素晴らしい!」。まだ言
うてる…。よっぽど彼は東京がお気に入
りみたいでした。
劇の後、ジル先生のクラスに行き、P
S校の子と感想を英語で言い合いです。
お互いに英語で感想を述べ合います…
と思ったけど、チンプンカンプンだった
ので、この前にいったワイルドライフパ
ークのことやジャンピングクロコダイ
ルのことでもイイよと訂正してまたお
話スタート。ん~、まぁまぁ意志の疎通ができてきたかな。良いことです。
さて、ここで私はPS校にいったんお別れをして市役所に行きます。パーマストン市長
と会う約束をしています。表敬訪問と、今回PS市市長が替わったので両市町で既に交わ
してる「フレンドシップリンク」の
証書にサインを新市長名でしていた
だくのが目的です。
約束の時間より少し早く行くと、
市長さんは待っていてくれていまし
た。ヒゲを蓄えた方で、ごっつい感
じの人です。彼の名前はロバート・
マックロード・JPさんと言います。
昔、
「怪傑ゾロ」というアメリカのテ
レビドラマがあったのですが、それ
に出てきた「ガルシア軍曹」によく
似てる!
ほら、小太りでいつも怪
傑ゾロに「Z」の形にお腹のところの服を切られていた彼です。と言っても分かる人は、
年の頭の位を四捨五入すると百になる人?
まぁ、そんなお髭の紳士(?)でした。前の
市長さんは女性で背が高くて細い人だったのですが、今度の方はいかつい人、でも話しを
してみると優しい感じがしました。ここは市長の選挙というのがなく、議員の互選で市長
が選ばれるのです。7 人の市議会議員がいて、そのなかから新しい市長が選ばれたと言うこ
とでした。パーマストン市の人口は有田川町とほぼ同じで約 3 万人です。それで、議員さ
んが 6 人! 日本とはかなり違いますね。
新しくできた有田川町の町勢要覧を渡して町の様子などを話ししました。やっぱり政治
家です。福祉のことや、税金のこと、そして教育のことなどいっぱい聞かれました。パー
マストン市のこともお聞きしながら暫し談笑。
こちらの市民の平均年齢は 23 歳だそうです。
この前まで、25 歳と言っていたのに、今では 23 歳と若返っているではありませんか。それ
だけ新しい住宅がすごい勢いでできているのです。平均年齢ですから、若い夫婦と小さい
子どもだったら平均すると 20 歳代になりますよね。有田川町ではかなり年齢は高いですよ、
と言う話しをして少子高齢化の話しをしました。飛ぶ鳥を落とす勢いというようなパーマ
ストンのパワーを感じたひとときでした。新市長のロバート氏は国際交流に熱心で、今後
とも有田川町と中学生の交換留学を行っていきたい、そして文化やスポーツの分野でも交
流をすることは非常によいことだと何度もおっしゃいました。プレゼントの品を渡し、フ
レンドシップリンクに署名をしてもらって別れを告げました。これからもよろしく願いい
たします。
さて、一方のPS校では、子ども達は「家庭科」の授業を受けていました。クッキーを
作っています。それにしてもどうよぉ~、そのバターと砂糖の量は!!!
絶対に成人病
になるよ、それ。中年のオジサンとすればついついそう思ってしまいます。しかし美味し
いことは美味しいのです。教え方は一つですが、出来映えは「それぞれ」です。厚いのも
あれば薄いのもあるし、堅いのがあれば、柔らかい物もありました。人間みたい…。教え
られ方は同じでも、それぞれの個性が出てくる…なぁんて。
お 昼
は学食
にオーダーしていたものが運ばれてきます。今日は 3 つも頼まなかったN君でしたが、デ
ザートのアイスをきっちりオーダーしていました。やっぱりちゃっかりしてる…。
午後は社会です。パソコンを使って地理とか文化の学習。子ども達は喜んで授業を受け
ていました。日本の学校でもこんなに楽しんで授業を受けて欲しいなぁ~、とY中のN先
生と顔を見合わせました。チョッピリ苦笑…。
さぁ、これで残すはあと 1 日です。ホントに早いですね。授業が終わってスタッフルー
ムで子ども達を見送り、PS校の先生方と話しをしていると、急に職員会議が始まりまし
た。ワタシはパソコン相手に仕事をしていたらなにやら抜けられない雰囲気…。とうとう 1
時間あまり職員会議につきあう羽目になりました。
今日は最後の夜と言うことで、PS校の先生方がご招待してくれました。いつも招待し
たりされたりで子ども達だけではなく、こちらの教育庁や市役所、そしてこちらの先生方
との交流も行っています。今夜はPS校から副校長 2 人とその奥様、そしてジル先生との
懇親会です。(校長は奥さんが怪我をしたのでブリスベンに行きました) こちらの先生方も
かなりまじめで、食事中も学校のこと、生徒のこと、そして中学校の制度の変更のことな
ど色んな話しをします。で、この副教頭達は結構いい年に見えますけど「サイクロントレ
ーシーの時は 13 歳だったよ」と言う言葉でビックリ!
オイオイ、ワタシより 4 歳も年下
やないかぁ…。どう見てもワタシ以上に見えるけどなぁ。貫禄負け…かな???
メインの料理が出てくるまで 3 時間、メインが出てからもデザートまで 1 時間。トータ
ル 4 時間もの長い夜。しかも、日本語の分からないオジサン 2 人に囲まれての 4 時間は結
構辛い物があります。料理とワインは美味しくても、英語とサンドフライ(蚊)に囲まれては
チョッピリ苦痛かも…。向こうでは、女性陣がなにやらワ~ワ~言ってます。英語の先生
やモン、君たち…。ワタクシ
ただの日本のオジサンだもん
…。と言いつつもブロークン
イングリッシュで苦労しなが
ら切り抜けた 4 時間でした。
酔えんわぁ!
では、ホントに明日が最後
の日です。がんばろう!