今夜(2004 年 2 月 28 日)の星空(南の空) 土星の観測と発見 探査機

今夜(2004 年 2 月 28 日)の星空(南の空)
土星の観測と発見
ミマス
1789
2 Enceladus
エンケラドゥス
1789
はじめて望遠鏡で天体観測(土星、木星、月他)
3 Tethys
テティス
1684
土星をスケッチ:「耳がついた惑星」と記す
4 Dione
ディオネ
1684
5 Rhea
レア
1672
6 Titan
ティタン(タイタン)
1655
7 Hyperion
ヒペリオン
1848
8 Iapetus
イアペトゥス
1671
9 Phoebe
フェーベ
1898
10 Janus
ヤヌス
1980
11 Epimetheus
エピメテウス
1980
12 Helene
ヘレネ
1980
13 Telesto
テレスト
1980
14 Calypso
カリプソ
1980
15 Atlas
アトラス
1980
16 Prometheus
プロメテウス
1980
17 Pandra
パンドラ
1980
18 Pan
パン
1981
1655 年:ホイヘンス(オランダ)
土星の衛星・タイタンを発見
1656 年:土星に環があることを確認
探査機による観測
・
・
土星のすがお
・
太陽系では、水星、金星、地球、火星、木星、…と続いて、太陽からは6番目にある惑星です。英語では Saturn
(サターン)とよばれます。望遠鏡でみると環が美しく、観望会では人気の天体です。
・ 土星の大きさ・重さ
太
大きさ(半径)km
696,000
大きさ(地球=1)
109
質 量
kg
1989 x10
質 量(地球=1)
密度
・
・
・
・
g/cm
3
陽
土星
木
60,268
71,492
9
24
586.46 x10
星
1898.6 x 10
球
6,378
11
24
地
1
24
5.9736 x 10
332 946
95.16
317.83
1.0000
1.41
0.69 (水より軽い)
1.33
5.52
太陽からの距離 … 9.5549 天文単位 = 14 億 2940 万 km ※光の速さで約 1 時間 20 分
自転周期 … 0.444 日
公転周期 … 29.4578 年 ※地球から見て、環が消えて見える現象が起こります(15 年に一度)
衛星の数 … 31 個 (2004 年 1 月現在)
24
発見年
1 Mimas
1610 年:ガリレオ・ガリレイ(イタリア)
今夜の土星は、南の空高くのぼった ふたご座 に、マイナス0.3等級の明るさで見えています。
日が暮れた頃、東の空高く見えはじめ、明け方3時頃に西の空に沈んでいきます。
衛星名
パイオニア 11 号(アメリカ:NASA)
1973 年打ち上げ/1979 年土星最接近
ボイジャー1号、2号(アメリカ:NASA)
1977 年打ち上げ/1980 年土星最接近
カッシーニ(アメリカ:NASA/ヨーロッパ:ESA)
1997 年打ち上げ/2004 年 7 月に到着予定
衛星タイタンに、プローブ「ホイヘンス」を投下して、
タイタンの大気を調べる
19 Ymir
2000
20 Paaliaq
2000
21 Tarvos
2000
22 Ijiraq
2000
23 Suttung
2000
24 Kiviuq
2000
25 Mundilfari
2000
26 Albiorix
2000
27 Skadi
2000
28 Erriapo
2000
29 Siarnaq
2000
30 Thrym
2000
31 S/2003 S 1
2003
土星の環のかたむきぐあいは、毎年少しずつ変化していきます。
そして、15 年に一度、地球からは環を真横から見るかたちになり、環が消えたように見えます。
毎年、土星を続けて観察すると、環のかたむきの変化がわかります。
土星を見よう
国立天文台 天体観望会「親子星空学級」 2004 年 2 月 28 日
今夜の土星はどんなふうに見えるかな?
「みんなで見よう ガリレオの宇宙」 若松謙一/渡部潤一 著 岩波ジュニア新書 より
こんなパソコンソフトで、土星や太陽系の天体がたのしめます
・ マルチメディア太陽系図鑑 監修:渡部潤一 企画/制作:アストロアーツ
・ スペースシミュレーション「地球と宇宙3」 監修:縣秀彦ほか 制作/発行:株式会社 創育
・ 「太陽系」驚異と神秘のビジュアルツアー 発行:シンフォレスト
・ 「宇宙探査の世界」 SPACE CRAFT 発行:シンフォレスト
毎月の星空を知るためのホームページ
・ アストロアーツ>星空ガイド
http://www.astroarts.co.jp/alacarte/index-j.html
・ 国立天文台「ほしぞら情報」
http://www.nao.ac.jp/pio/information/
こんなホームページを参考にしました
・ ここのつの惑星「The Nine Planets」
http://www.seds.org/nineplanets/nineplanets/nineplanets.html (SEDS:アリゾナ大学)
【日本語版】http://www.cgh.ed.jp/TNPJP/nineplanets/ (千葉学芸高校)
・ 惑星探査、データと情報(NSSDC:アメリカNASA)
http://nssdc.gsfc.nasa.gov/planetry/planets/
・ カッシーニ計画ホームページ(JPL:アメリカNASA)
http://saturn.jpl.nasa.gov/
土 星
だいぶ前の話だが、天体望遠鏡を手に入れた。
最初、月の無数にあるゆらめくクレーターを、リアルタイムに見て素朴に感動した。
「次は土星だね」
と思ったが、初心者のぼくには土星がいつどこに見えるのか分からなかった。
そこで、天体観測の雑誌を買って時間と位置を確かめた。
「見えた…」
望遠鏡で見る土星は、思っていたよりもずっと小さくチャーミングだ。
「宇宙の胸に付けたブローチだね」
ぼくの小さな望遠鏡ではマメつぶの大きさ。
それでも、よく見ると、土星の左右に一直線に並んだ衛星が見え、
表面にうっすらと縞模様が見えた。
その縞模様がトラを連想させ、
(ヤシの木の周りを回って、バターになってしまった四匹のトラの物語)
を思い出した。
「そうか。土星のリングはバターでできているんだ」
1998.09.19
たむらしげる