耐火設計 東京理科大学 理工学部 建築学科 特別講義 2006年12月11日 清水建設 池田憲一 自己紹介 1955年9月 1979年4月 卒業 1981年3月 1981年4月 1990年7月 1990年8月 2003年3月 2003年9月 東京生まれ (51歳) 東京理科大学 理工学部 建築学科 千葉大学 大学院 修了 清水建設 入社 ドイツ ブッパータール大学 留学 帰国 清水建設に復職、技術開発 博士(工学)取得 (千葉大学より) 東京理科大学 COE客員助教授 今日の講義内容 1.耐火設計について 2.火災による高層ビルの崩壊事例 ・マドリードウィンザービル ・ワールドトレードセンター 3.最近の耐火設計事例 ・芝浦ビル ・新宿ビル ・清水建設技術研究所 新本館、セキュリティーセンター 、風洞棟 4.その他(職業について、・・・) 質疑、意見交換 80分 1.耐火設計について 耐火設計とは 耐火設計とは 火災時の構造設計 構造設計と耐火設計 外力 vs 耐力 構造設計 :重力+地震+風力 vs 常温時保有耐力 耐火設計 :重力+温度 vs 高温時保有耐力 構造設計と耐火設計の外力の違い 耐火設計: 一部が火熱を受ける 耐震設計: 全体が揺すられる 構造設計と耐火設計の耐力の違い 違うのは温度 高温になると 軟らかくなる 弱くなる 膨張する 火災工学における耐火設計の位置づけ 火災の過程 防火設計 出火 出火拡大 防止設計 設計担当 設備設計 拡大 盛期火災 (フラッシュオーバー) 避難安全設計 耐火設計 意匠設計 構造設計 鎮 火 火災外力 火災外力 ②隣接区画からの 噴出火炎 ①当該空間の 可燃物の燃焼 ④市街地火災 ③隣棟火災 対火災耐力 火災耐力の評価方法 検討 レベル 評価項目 評価基準 部材 架構 架構の安定性を直接評価 崩壊しな いこと 架構 部材の火災時耐力を評価 部材 材料 ↓ 架構の安定性を担保 材料の高温強度を評価 ↓ 部材の火災時耐力を担保 ↓ 架構の安定性を担保 − − 材料 一部の部材 材料強度 が破壊し無 が喪失し くなっても ても良い よい 全ての部材 材料強度 が壊れない が喪失し ても良い こと − 全ての 材料が 強度低 下しな いこと 材料 の高温特性 建築材料の高温特性 熱的特性:部材温度の算定 熱伝導率 (λ) :熱の伝わりやすさ 比 熱 (c) :熱の蓄積しやすさ 密 度 (ρ) :比重のこと 機械的特性:部材耐力、架構の変形予測 強 度 :強さ 剛 性 :固さ 熱膨張率:伸び 熱的特性 鋼材(鉄) 高温時の鋼材の熱伝導率 温度が高くなると小さくなる ↑熱伝導率 温度→ 高温時の鋼材の比熱 ↑ 比熱 温度が高くなると 大きくなる 熱がたまりやすくなる 熱を伝えにくくなる 温度→ 高温時の鋼材の密度 ↑ 密度 温度が高くなっても あまり変わらない 温度→ 機械的特性 例:鋼材(鉄) 高温時の鋼材の強度 ↑ 強度 温度が高くなると小さくなると 弱くなる 温度→ ↑ 剛性 高温時の 鋼材の剛性 温度が高くなる と小さくなる 柔らかくなる 温度→ 高温時の鋼材の熱膨張率 16 12 ↑熱膨張率 線膨張係数(×10-6) 14 10 温度が高くなると 大きくなる 8 6 4 2 のびやすくなる 0 0 100 200 300 400 500 600 700 温度→ 温度(℃) 部材 の高温特性 鋼材(鉄) 機械的特性 鉄骨造の火災に対する特徴 ・強度が大きい ・薄くできる ・すぐに温度上昇する すぐに壊れる ・熱履歴を受けても強度は回復する 鉄骨梁の変形 鉄骨梁フランジの局部座屈 鉄骨トラス下弦材の変形 鉄骨梁の変形 鉄骨梁のねじれ変形 鉄骨柱の全体座屈 架構 の高温特性 鉄骨造 火災を受ける構造体の変形状態 防火区画壁 火災発生階 (温度上昇) 建物全体骨組 火災発生階および上階 火災を受ける構造体の変形状態 火災発生階 (温度上昇) 建物全体骨組 火災発生階および上階 火災を受ける構造体の変形状態 火災発生階 (温度上昇) 建物全体骨組 火災発生階および上階 建物の火災耐力 (火災時の部材と架構の変形状態) 火災 部材が暖まる 材料が、 弱くなる、 柔らかくなる 部材がのびる 火災時の架構の状態 部材が、 弱くなる、 柔らかくなる いつもと違う身体になる 建物の火災耐力 (火災時の部材と架構の変形状態) 火災加熱 部材温度の上昇 材料強度、剛性低下 部材熱膨張 部材耐力、剛性低下 火災時の架構の状態 部材の応力変形状態の変化 2.火災による 高層ビルの崩壊事例 ワールドトレードセンター WTC1、WTC2 WTCの平面 (FEMA資料より) 外周部架構とコア部の架構 外周部の柱と梁 柱梁接合部 施工中のWTC 施工中のWTC 施工中のWTC 施工中のWTC 柱 柱 コア柱 外周柱 外周柱(厚板溶接ボックス) 梁 フロアトラス部材の端部接合部 (FEMA資料より) <外壁端部の詳細> 外柱の中心 9.5mmガセットPLを柱 と上弦材に溶接 15.8φボルト使用 床面 101.6mm 直径27.7mm のロッド 102mm ロッド 2-25.4φ ボルト 制震 ダンパー 直径可変 736.6mm PL 9.5mm 22.2φボルト <内壁端部の詳細> 床面 内柱の中心 スチフナー PLシート 15.8φボルト使用 チャンネル を溶接 WTCのトラス梁と耐火被覆 WTCのトラス梁と耐火被覆 床 床トラス 軽量コンクリート(厚10cm) 60 ft 丸棒 山形鋼 スラブと外周梁 耐火被覆 外周柱(厚板溶接ボックス) 45cm アルミパネル 厚板溶接ボックス (400∼800N/mm2鋼) 45cm 蛭石プラスター (3時間耐火) 外部架構と耐火被覆、仕上げ材 WTCのトラス梁と耐火被覆 WTCのトラス梁と耐火被覆 内壁の下地設置中の内部架構 WTC高層棟の耐火上の特徴 ・外周架構に取り付いているトラス梁は比較的熱容量の 小さい部材で構成されており、同じ耐火被覆厚さを施工 した通常のH型鋼と比べて、早期に高温となりやすい。 ・設計耐火時間は3時間と言われているが、日本とアメリ カの許容鋼材温度の違いのためか、日本の3時間の耐火 被覆厚さに対し非常に薄い。 ・薄い鋼材や棒鋼には耐火被覆を施工しにくく、比較的脱 落しやすいため、航空機の衝突による衝撃で耐火被覆の 脱落が生じた可能性がある。 ・外周架構の柱とトラス梁は剛接合ではないため、架構 の熱変形に対する粘りが、剛接合された建物より少ない。 WTC北棟、南棟、崩壊のプロセス ① 航空機衝突による構造的損傷 ② 引き続き生じた火災による 構造体の変形と耐力低下 ③ 火災発生部分から始まった 建物の崩壊 航空機の衝突部分 (FEMA資料より) 北棟 南棟 WTC南棟の崩壊 (FEMA資料より) WTC北棟の崩壊初期 (NHK報道映像より) ⑤ ④③ ② ① WTC高層棟の崩壊の推定シナリオ ・航空機衝突による構造上の損傷 (一部フロアトラスの脱落) ・耐火被覆の損傷、脱落 ・火災の発生 フロアトラスの耐力低下 フロアトラスの脱落 柱の座屈止であるトラス脱落により座屈長さが長くなる 火災加熱による柱の耐力低下 柱の高温座屈 ・構造的連続層崩壊 WTC高層北棟の崩壊の推定シナリオ WTC高層北棟の崩壊の推定シナリオ WTC高層北棟の崩壊の推定シナリオ WTC高層北棟の崩壊の推定シナリオ WTC高層北棟の崩壊の推定シナリオ WTC高層北棟の崩壊の推定シナリオ WTC高層北棟の崩壊の推定シナリオ WTC高層北棟の崩壊の推定シナリオ WTC高層北棟の崩壊の推定シナリオ WTC高層北棟の崩壊の推定シナリオ WTC高層南棟の崩壊の推定シナリオ WTC高層南棟の崩壊の推定シナリオ WTC高層南棟の崩壊の推定シナリオ WTC高層南棟の崩壊の推定シナリオ WTC高層南棟の崩壊の推定シナリオ WTC高層南棟の崩壊の推定シナリオ WTC高層南棟の崩壊の推定シナリオ WTC高層南棟の崩壊の推定シナリオ WTC高層南棟の崩壊の推定シナリオ まとめ(WTC) ◆事実 ・北棟の崩壊は、建物平面中央コア部の沈み込みから始まった。 ・南棟の崩壊は、建物平面側部の層の部分崩壊から始まった。 ・北棟は航空機衝突から102分後、南棟は56分後に崩壊した。 両棟とも航空機衝突直後に崩壊しなかった。 ◆事実から推定されること ・全体崩壊の引き金となった層崩壊は、火災によって生じた。 ・層崩壊に対して以下の点が重要なポイントとなる。 架構形式:チューブ構造(熱容量が小さい)、 ピン接合(火災時の変形に弱い) 内部フロアトラスの火災加熱による耐力低下(熱容量が小さい) 内部コア柱、外柱の座屈 耐火被覆 (耐火被覆の量、航空機衝突衝撃による飛散) マドリッド高層ビル火災 − ウィンザービル 2005年2月12日(土)発生 − 被災建物:ウィンザービル(被災前) 1979年築、 32階建て、高さ106m、事務所ビル 被災建物:ウィンザービル(被災前) スペイン、マドリード市 パブロピカソ広場周辺の 業務・商業の中心地にあり、 高層ビル群のひとつ 建物概要、火災概要 建物概要 建物名称 Windsor Building ウィンザービル 建物概要 1979年築、03年から改修工事中。04年にファサード改修。 建物用途 1∼3階百貨店、4階∼事務所(大手会計事務所、法律事務所) 主な入居者:米国最大の会計監査法人Deloitto & Touche 火災概要 出火日時 2005年2月12日(土)、午後11時、13日夜にほぼ鎮火 出火原因 電気系統のショートの可能性(消防当局)。 被害の程度 人的被害:消防士7人が煙吸引。死者無(週末深夜でビル内は無人) 物的被害:ほぼ全焼 現地調査 日 時:2005年3月29日∼4月2日 場 所:マドリッド市 建 物:ウィンザービル 調査団:国土交通省国総研、建築研究所、 自治省消防研究所、京都大学、損保ジャパン ゼネコン大手5社、計13名 訪問先:・現地駐在員による情報収集 ・行政(マドリッド市) ・スペイン建築研究所 ・構造設計事務所(OTEP) ・SFPE (Society of Fire Protection Engineer)防火技術者協会 ・市内最高の超高層ビル(ピカソビル)(実態調査) 出火階 出火階(21階) 出火位置 21階平面図 火災は2月12日深夜に発生 火災発生時 火災警報器も、 スプリンクラーも 作動しなかった 消防隊消火活動開始 上階へ延焼 下階にも延焼し、 建物上部全体が 炎に包まれる 上部外周部架構崩壊 約3時間後、 コアを除く床の崩落 翌日も燃焼 鎮火は22時間後 同2月13日(日) 午後8時過ぎに鎮火状態 上部架構は崩壊 下階にも延焼(5階まで) 鎮火後 なぜ、大規模火災となったか ① なぜ、上階延焼したか ② なぜ、下階にも延焼したか 断面図 ウィンザービル (上層階) 金属パネル FL 木板 (厚さ10∼20mm) 1,625 隙間の幅:75mm 3,250 ガラス窓 ニス塗り合板 木目プリントダンボール製ルーバー FL ファンコイルユニット 1,625 ウィンザービル 断面図 (上層階) 断面図 ウィンザービル (下層階) 金属パネル 木板 (厚さ10∼20mm) 改修工事中 隙間の幅:75mm ガラス窓 ニス塗り合板 木目プリントダンボール製ルーバー ファンコイルユニット木目プリント ウィンザービル 断面図 隙間の幅:75mm (下層階) ウィンザービル 断面図 隙間の幅:100mm (下層階) ウィンザービル 断面図 隙間の幅:100mm 耐火パネル (下層階) ウィンザービル 断面図 隙間の幅:100mm (下層階) ウィンザービル 断面図 隙間の幅:100mm 下階へ延焼 (下層階) 構造体について 建物構成 設備階 設備階 構造体 外周は、 1.8m間隔鉄骨柱 コア以外の部分、 一部RC柱 平面構成 (一般階) 床はワッフルスラブ 中央部はRC造コア 構造体 立面構成 外周部架構の概要 中空れんが充填 一般階床: ワッフルスラブ 厚さ280 600 600 構造体 立面構成 外周部架構の概要 中空れんが充填 一般階床: ワッフルスラブ 厚さ280 17階床: ダブル配筋、 厚さ280 600 600 外周部鉄骨柱: 2 つ の 溝 形 鋼 (t=7) を溶接したBOX柱 溶接 ≒120 鉄骨柱断面 崩壊しなかった下層階 崩壊した上層階 崩壊の状況 構造体崩壊について なぜ、崩壊したか この火災による教訓 ① 初期消火の重要性 消火設備(スプリンクラー)の有効性と重要性 ② 防火区画の重要性 スパンドレルの有効性と重要性 ③ 耐火設計の重要性 必要なところに必要な耐火被覆 ( 不要なところは無耐火被覆 ) 大規模火災となった原因 ① 出火階に、スプリンクラーがなかった スペインでは、100m以上に避難経路がある建物に設置義務有。 ウィンザービルは、96m。 日本では、11階以上(約45m)の事務所ビルに設置義務有り。 ② 層間区画(スパンドレル)が不備であった。 日本では、上階延焼防止のために、 外壁に高さ90cm以上のスパンドレル(耐火構造の壁)の設置義務有 ③ 必要なところに耐火処置(鉄骨柱の耐火被覆)が施されていなかった 法的に耐火構造要求がなかった。 その他の火災 ファーストインターステイト銀行ビル 1988年5月4日 22時頃 出火階:12階事務室 出火原因:電気系統(推定) 延焼範囲:12∼16階(5層延焼) 消防活動時間:約4時間 死者1名(ビル管理技師)負傷者約40名 ファーストインターステイト銀行ビル ≒600 ザ・ゴールデン・プラザ・タワー (台湾) ザ・ゴールデン・プラザ・タワー (台湾) トランスポートタワー スパンドレルについて 窓から出る 炎の高さは 1m∼2m スパンドレル Katrantzos Sport Department Store 1980年 12月19日 8階建て百貨店 Apartment Block 火害事例から学ぶこと 火害事例から学ぶこと 超高層ビル火災の大規模化の原因 防火区画の不備 − 火災外力制御の失敗− 耐火被覆の不備 − 部材の耐火性能の不足− 架構の余裕度のなさ − 架構全体の耐火設計の欠如− 構造形式の選択ミス ― 進行性崩壊防止配慮不足― 火害診断 火災発生 通報 20分 消防隊到着 消火開始 鎮火 広島市基町住宅火災 1996年10月28日 広島市消防局 現場検証(消防) 某マンション(出火元) 某事務所ビル(被災内部) 某マンション(出火元:現場事務室) 某仏具店 実際の火災を受けた鉄骨架構の変形 火害調査について 現地調査項目 火災範囲の確認 受熱温度の推定 部材残存強度 の推定 受熱時間の推定 部材、架構の変形の確認 建築材料の状態と受熱温度 材料 − 状態 煤の付着 煤の焼失 温度(℃) < 300 > 500 材料 鉛 亜鉛 ∼ 型ガラス 鋳物 溶融 銅 角が丸くなり溶融 真ちゅう ブロンズ 角が丸くなり溶融 角が丸くなり溶融 300 600 600 ∼ 950 > 950 板ガラス >1200 250 ∼ 450 > 580 木材 < 500 > 650 >1400 熱可塑性樹脂 1100 ∼ 熱硬化性樹脂 1200 1100 ∼ 塗料 1200 900∼1000 >1000 アルミニウム 自重で変形 溶融 > 400 > 650 コンクリート 鋼材 ピンク・赤色 灰白色 淡黄色 溶融 爆裂 亀甲状の亀裂 フェノールフタレインで呈色 自重で変形 溶融 ドロマイトプラスター 大理石 状態 温度(℃) 角が丸くなり溶融 300 ∼ 350 >400 ∼ 700 750 750 >800 700 ∼ 750 800 >850 <260 >260 角が丸くなり溶融 軟化または粘つく 角が丸くなる 溶融 軟化または粘つく 角が丸くなる 溶融 炭化なし 炭化あり 軟化 軟化 ひび割れ、剥離 黒変、脱落 完全に焼失 フェノールフタレインで呈色 崩壊 70∼100 100 ∼ 150 100 ∼ 300 300 ∼ 600 >600 >540 >800 建築材料の状態と受熱温度のポイント プラスチック 木材 煤 軟化 150℃ 炭化 260℃ 付着 300℃以下 焼失 500℃以上 アルミニウム 溶融 650℃ コンクリート 亀甲状ひび割れ 1,200℃以上 火災後の建築材料の変化 被災範囲の確認 すす 煤の残存状況から火災範囲を推定する 火災後の建築材料の変化 炭化している窓型枠 鋼製キャビネット内の書類 コンクリートの爆裂 爆裂していないコンクリート部材の場合 <受熱温度と受熱時間の推定> 温度(℃) 1,000 60 時間(分) <劣化深さの推定> 1,000℃ 20℃ 1,000℃ 20℃ コンクリートの加熱後の強度 ↑ コンクリート強度 加熱温度(℃) → 900℃ コンクリートのコア抜き フェノールフタレインによる着色状況と強度低下の範囲 Ca(OH)2 → CaO + H2O アルカリ性を示 す物質 強度低下の範囲 コアの強度試験で確認 火災の加熱によっ て消失 アルカリ性を示 さない物質 強度低下の 無い範囲 赤く着色 中性化の範囲 フェノールフタレイン で確認 火災の熱の影響 も無く中性化も していない部分 強度低下の ある範囲 着色し ない 火災の加熱により 中性化している部分 受熱時間の推定:木材の炭化状態から 木材の炭化速度 0.6mm/分 鉄骨部材の変形 鉄骨梁フランジの局部座屈 鉄骨トラス下弦材の変形 スラブの変形 スラブの変形 フラットデッキプレートの変形の例 山形デッキプレートの変形の例 仕上げが残存する鉄骨柱の例 仕上げが残存する鉄骨柱の例 鉄筋の加熱後の強度(SD390) 500℃ 火害事例 建設中の某マンション 某マンション(出火元の透明型枠) 某マンション(型枠焼損による鉄筋の陥没) 某事務所ビル 某事務所ビル(外観) 某事務所ビル(火元のガス管) 建設中の建物の火災 ◆用 途:スーパーマーケット 火災の進展 出火元のアスファルト溶融釜 1階出口 火災の進展 新鮮空気 1階出口 火災の進展 新鮮空気 1階出口 火災の進展 新鮮空気 1階出口 車路の壁に見られるコンクリートの爆裂 主可燃物と推定されるアスファルトが燃焼した後の車路の床 入り口付近の車路 3.最近の耐火設計事例 芝浦ソニー生命ビル 新宿コクーンタワー 清水建設技術研究所 清水建設技術研究所 新本館 清水建設 技術研究所 平面図 (清水建設技術研究所) 避難階段 避難階段 避難階段 避難階段 DN 非常用進入 非常用進入口 UP 非常用進入 非常用進入口 UP バルコニー バルコニー リフレッシュコーナー (面積区画) SS SS ブレース 20000 吹き抜け 吹き抜け 事務室 事務室 特 PS 事務室 PS EPS EPS WC(M) 特 事務室 特 SK AD・PS ELV ELV ホール ホール WC(W) AD・PS ブレース 特 80000 80000 図5.1 基準階平面図 DN 架構図 免震装置・免震建物の耐火上の特徴 ・ゴムは約150℃から性能が低下する ・ゴムは燃える ・免震装置は建物のアキレス腱 注意: 火災の熱から守る必要がある 耐火構造の認定試験−加熱試験 認定予備試験−載荷加熱試験 認定予備試験−載荷加熱試験 2006年日本建築学会大会梗概集3060より 認定予備試験−載荷加熱試験 認定予備試験(試験体温度) 2006年日本建築学会大会梗概集3060より 天然ゴム系 (化評研にて全デバイス実施) JIS K 6254 圧縮応力変化率(e=10%,23℃基準) 1.20 1.00 変化率 0.80 0.60 0.40 0.20 0.00 最も熱に弱いゴム温度で評価 150℃から性能低下が始まる 0 50 100 150 温度 ℃ 200 250 無耐火被覆 免震装置 無耐火被覆 免震装置 無耐火被覆 免震装置 無耐火被覆 免震装置 無耐火被覆 鉄骨柱 無耐火被覆 鉄骨柱 無耐火被覆 鉄骨柱 防火区画 Frame modelof deformation are magnified) (Quantities 無耐火被覆 鉄骨柱 無耐火被覆 鉄骨柱 架構変形図 無耐火被覆 鉄骨柱 架構変形図(平面) 無耐火被覆 鉄骨柱 赤破線 :無耐火被覆鉄骨柱 清水建設技術研究所 セキュリティーセンター 清水建設 技術研究所 セキュリティーセンター 構造概要 振子免震構造 上部柱・梁 上段免震ゴム 吊り材 中間柱・梁 吊り材 下部柱 RCコア耐震壁 下段免震ゴム 2階床の耐火設計の外力 19 4 28 吊り材・免震装置の耐火設計の外力 19 4 28 耐火被覆種別図 免震ゴムや周辺の 構造体を見せる 無耐火 吊り材のスレン ダーなプロポー ションを見せる 耐火塗料 スラブ内蔵梁とし 梁下有効を確保 耐火塗料 清水建設 技術研究所 セキュリティーセンター 清水建設 技術研究所 セキュリティーセンター 清水建設 技術研究所 セキュリティーセンター 清水建設 技術研究所 セキュリティーセンター 清水建設 技術研究所 セキュリティーセンター 清水建設技術研究所 風洞棟 清水建設 技術研究所 風洞棟 柱頭免震 浮体免震 振り子免震 防火技術者の 職業(就職先) 建設業界の構成 産:企業 官:官公庁 学:大学 各分野の特徴 項目 なれる 安定性 給 料 分野 可能性 官 国家公務員 ◎ △ 小 地方公務員 ◎ ○ 中 学 大 学 ○ ○ 小 産 大企業 ○ ◎ 中 中小企業 △ △ 大 年齢別傾向 官(国家公務員(行政官、研究職)) 国土交通省 行政官(上級、中級) 国土交通省 独立行政法人 国土技術政策総合研究所 建築研究所 独立行政法人 消防研究所 官(地方公務員(行政官)) 都道府県 地方行政 東京消防庁 学(大学(研究職)) (防災関係の教員がいる大学) 国公立 東京大、京都大、東京工業大、筑波大、 千葉大、熊本大、神戸大、 私立 東京理科大学、早稲田大学 武蔵工業大学 産(研究職) ゼネコン研究所、JR総研、・・・ 損害保険料率算定会、・・・ 産(設計職) ゼネコン設計部 清水、竹中、大林、大成、鹿島、フジタ、前田、熊谷、 設計事務所 日建設計、日本設計 防災事務所 日本防災、SW設計、明野設備、アイエヌジー、安宅防災 民間企業における今後の傾向 ・実力主義、成果主義が強まる ・年功序列制度はほとんどなくなる ・大企業の終身雇用は期待できない 反面、中途採用が増える ・高偏差値の大学は企業への切符が多いが、 一旦入れば、後はあまり変わらない 民間企業への就職に対して 在学中 ・まずは、いい成績をとる。(出席と情報) 企業から見た個人は成績と人柄(明るさと積極性) 就職 ・なるべく大きい企業に入る 大きい企業は余裕がある→自分を育てることができる 就職後 ・将来に対して自分を研鑽する(語学、・・・) ・自分のしたいことをする(したいことがあれば) したいことができるように努力する まとめ ・常に向上心をもつ ・自分のしたいことをする ・努力する 最後に 送る言葉 最後の最後に 人間として 自分を大切に 身近の人を大切に
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