PFIの特徴

2 PFI の 特 徴
( 1) PFI の 特 徴
PFI は 公 共 施 設 等 の 整 備 等 を 、 民 間 に 委 ね る こ と に よ り 、 民 間 事
業 者 の 有 す る 技 術 や 経 営 資 源 、そ の 創 意 工 夫 等 を 活 用 す る も の で す 。
以 下 に PFI の 特 徴 に つ い て 整 理 し ま す 。
特徴
従来公共事業
PFI
毎年の単年度契約である。
① 長 期 間 の
契約である。
事業期間を通じた長期契約で
ある。
年度 年度 年度 年度
委託 委託 委託 委託
PFI 事 業 契 約
各々の個別契約である。
業務全ての包括的契約であ
る。
② 包 括 的 な
契 約 で あ
る。
設計
維持管理
建設
運営
PFI 事 業
公的資金により調達する。
③ 民 間 が 資
う。
事
定し発注す
建設
運営
民間資金により調達する。
事
業
業
その他金融機関
起債
公共により仕様を決定する。
④ 性 能 を 規
維持管理
銀行
一般財源
金調達を行
設計
公共は性能を規定し、民間が
仕様を決定する。
公共により
発注
仕様決定
る。
公共により
アウトプット決定
発注
アウトプット
(サービスを購入)
53
特徴
公共事業
PFI
事業リスク分担は、公共が主 事業リスクの一部を民間が負
⑤ リ ス ク の 体的に負担する。
担する。
化 ) を 行
う。
事業リスク
事業リスク
分 担 (適 正
公共
民間
公共
民間
単年度契約であり、仕様が規 長期契約であり、性能規定の
⑥ 工 夫 の 余
地 が 大 き
い。
定されているため工夫の余地 ため工夫の余地が大きい。
が小さい。
公共決定
公共決定
仕 様・手
段
サービス
民間決定
公共決定
仕 様・手
サービス
段
公共は、発注者、民間は受注 公共と民間は、協力してより
⑦ 民 間 事 業 者である。
者はパート
ナ ー で あ
る。
良いサービスを目指すパート
ナーである。
請負・委託
公共
民間
受注業務実施
54
公共
民間
サービス提供
( 2) VFM( Value For Money) の 達 成
PFI を 導 入 す る か 否 か は 、 VFM の 有 無 で 判 断 し ま す 。
VFM は 定 量 的 評 価 と 定 性 的 評 価 の 2 つ で 判 断 さ れ ま す が 、 定 量 的
評 価 に お け る VFM の 算 定 は 、 以 下 に 示 す PSC(Public sector
comparator)と PFI の LCC(Life cycle cost)と を 比 較 す る こ と で 行
います。
PSC の 算 定 方 法
PSC は 、 本 市 が 自 ら 実 施 す る 場 合 の 事 業 期 間 全 体 を 通 じ た 公 的 財
政 負 担 の 見 込 額 の 現 在 価 値 で す 。そ の 算 定 に 当 た っ て は 、自 ら 実 施
する場合にその時点で採用すると考えられる事業形態を想定して
計 算 し ま す 。例 え ば 、事 業 の 一 部 を 請 負 や 委 託 に よ っ て 民 間 事 業 者
に実施させる事業については、その事業形態を想定します。
ステップ 1
・年度ごとに設
計・建 設・維 持
管 理・運 営 等 の
経費を積み上
げます
・な お 、企 画 段 階
や事業期間中
における人件
費や事務費等
の間接的コス
ト も 、合 理 的 に
計算できる範
囲で経費に算
入します。
ステップ 2
ステップ 3
ステップ 4
・設 計・建 設・維 ・委 託 業 者 等 か ら ・各 年 度 の 財 政 負
の税収その他
持 管 理・運 営 の
担となる事業
の収入が現実
段階ごとのリ
費 用 の 額 を 、現
にあると見込
スクと各段階
在価値に換算
まれる場合に
に分別できな
し 、そ の 総 額 を
は 、そ の 収 入 の
い事業全体の
求めます。
額を減じます。
リスクを個別
に定量化して
算入します
リスク
調整額
適切な
調整額
経費の
積み上
げ
現在価値への換算
PSC
※「算定にあたっての留意点」を参照してください。
55
PFI の LCC の 算 定 方 法
PFI の LCC は 、 PFI 事 業 と し て 実 施 す る 場 合 の 事 業 期 間 全 体 を 通
じ た 本 市 の 財 政 負 担 の 見 込 額 の 現 在 価 値 で す 。 PFI は 、 公 共 施 設 等
の 設 計・建 設・維 持 管 理・運 営 を 一 体 的 に 扱 う こ と に よ っ て 、コ ス
ト の 削 減 等 が 期 待 で き る も の で あ る の で 、 PFI の LCC の 算 定 に 当 た
っ て は 、 PFI 事 業 者 が そ れ ら の 段 階 の す べ て を 一 元 的 に 行 う こ と を
想 定 し ま す 。な お 、設 計・建 設・維 持 管 理・運 営 の 一 部 の 段 階 を PFI
事 業 の 対 象 と し て い る 場 合 に は 、対 象 と す る 段 階 を 一 元 的 に 行 う こ
とを想定します。
ステップ 1
ステップ 2
ステップ 3
ステップ 4
・年 度 ご と に PFI ・PFI 事 業 に 対 す ・PFI 事 業 者 等 か ・各 年 度 の 財 政 負
らの税収その
る 財 政 上・金 融
担となる事業
事業者が負担
他の収入が現
上の支援が市
費 用 の 額 を 、現
する設計・建
実にあると見
の負担によっ
在価値に換算
設・維 持 管 理 ・
込まれる場合
て行われるこ
し 、そ の 総 額 を
運営等の経費
に は 、そ の 収 入
とが現実に見
求めます。
を 推 定 し 、積 み
の額を減じま
込まれる場合
上げます。
す。
に は 、そ の 額 を
・積 み 上 げ の 中 に
算入します。
は 、PFI 事 業 者
が求める適正
な利益や配当
も算入します。
・な お 、企 画 段 階
や事業期間中
における人件
費や事務費等
の間接的コス
ト も 、合 理 的 に
計算できる範
囲で経費に算
入します。
適切な
調整額
適切な
調整額
経費の
積み上
げ
現在価値への換算
PFI の
LCC
※「算定にあたっての留意点」を参照してください。
56
算定にあたっての留意点
留意点
リスク調整
適切な調整
内
容
・PFI事 業 に 存 在 す る リ ス ク が PFI事 業 者 側 の 負 担
となっている場合、一般的に、このリスクを負
担 す る 代 償 と し て 、 そ れ に 見 合 う 対 価 が PFI事
業 の LCCに は 含 ま れ て い ま す 。
・一方、市が当該事業を自ら実施する場合には、
このリスクは市側が負担することになりますの
で 、 PSCに お い て も 、 そ れ に 見 合 う 対 価 を 計 算
し、リスク調整額として算入しておくことが必
要です。
・リスクの対価は、まず、リスクを洗い出したう
えで、リスクが発生したときの行政の財政負担
予定額に発生確率を乗じて算出します。
・ PSCに お い て 、 業 務 を 委 託 し た 民 間 事 業 者 等 か
ら税収やその他の収入が現実にあると見込まれ
る場合、その額を控除する必要があります。
・ PFI事 業 の LCCに お い て 、 PFI事 業 者 へ の 財 政
上・金融上の支援が市の負担によって行われる
ことが現実に見込まれる場合には、それを加算
す る 必 要 が あ り ま す 。 ま た 、 PFI事 業 者 等 か ら
の税収やその他の収入が現実にあると見込まれ
る場合、その額を控除する必要があります。
イコールフッティングについて
・ PSCと PFIの LCCと の 比 較 を 行 う 前 提 と
して、官民格差を是正(イコールフッテ
ィ ン グ )す る こ と が 課 題 と な っ て い ま す 。
・ PSCが 持 つ 優 位 性 と し て は 、 次 の 項 目 が
挙げられます。
①税金非課税
②各種補助金全額受領
③起債による低コストでの資金調達
④民間事業に適用される規制の対象外
⑤事業収益あるいは配当負担の必要がない
・こ の 課 題 を 解 決 す る た め 、国 に お い て は 、
PFI事 業 で 設 置 さ れ る 公 共 施 設 等 や PFI
事業者に対する非課税措置(法人税、登
録免許税、不動産取得税、固定資産税、
都市計画税)についての検討が進められ
ていますので、こうした動きにも注意を
払っていく必要があります。
57
現在価値への換算
・貨幣価値は、物価変動や金利水準等の諸要因に
より、時間の経過と共に変化すると考えられま
す(通常の場合は低下する)。このことを前提
として、将来の支出や収入を現在の貨幣価値に
換算することを「現在価値への換算」といい、
このときの換算手段を「割引」といいます。ま
た、換算に当たって用いる換算率が「割引率」
です。
・この割引率については、リスクフリーレートを
用いることが適当です。具体的には、長期国債
利回りの過去の平均や長期的見通し等を用いる
方法です。これまでの事例では、4%を利用し
ていることが多くなっています。
現在価値への換算方法の例
5 年 後 の 20 億 円 を 割 引 率 4%で 現 在 価 値 に 換
算 す る と 、 20 億 円 ÷( 1+ 0.04) 5 = 16.4 億
円になる。
16.4 億 円
20 億 円
17.1 億 円
20 億 円
17.8 億 円
20 億 円
18.5 億 円
20 億 円
19.2 億 円
20 億 円
現 在 価 値 合 計 89 億 円
0
1 年後
2 年後
3 年後
4 年後
5 年後
年 間 20 億 円 を 5 ヵ 年 支 払 っ た 総 額 100 億 円
を 割 引 率 4% で 現 在 価 値 に 換 算 す る と 約 89
億円になる。
58
( 3) リ ス ク 分 担 の 明 確 化
リ ス ク と は 、事 故 や リ ス ク と は 、事 故 や 需 要 の 変 動 、物 価 や 金 利
の 変 動 、測 量 や 調 査 の ミ ス に よ る 計 画 や 仕 様 の 変 更 、工 事 の 遅 延 な
ど に よ る 工 事 費 の 増 大 、関 係 法 令 や 税 制 の 変 更 な ど 予 測 で き な い 事
態により損失が発生するおそれのことをいいます。
従 来 の 手 法 で は 、リ ス ク は 基 本 的 に 公 共 側 が 負 担 し 、不 確 定 性 の
高 い リ ス ク に つ い て は 、発 生 時 に 契 約 当 事 者 間 で 協 議 す る と い う 形
態が一般的でした。
PFI で は 、 従 来 公 共 側 が 負 担 し て い た リ ス ク の う ち 、 民 間 の リ ス
ク 管 理 能 力 が 生 か せ る 部 分 は 民 間 に 任 せ る こ と に よ り 、事 業 全 体 の
リスク管理能力を高め、損失の回避と行政の支出削減を図ります。
行 政 と 民 間 の リ ス ク 分 担 に つ い て は 、契 約 で 明 確 に 定 め 、両 者 が
それぞれの役割を果たすことを義務づけることとなります。
な お 、天 災 ・ 暴 動 な ど に よ る リ ス ク の よ う に 、両 者 で 負 担 す る 場
合もあります。
・ な お 、 VFM を 最 大 化 す る た め に 必 要 な の は 、 民 間 へ の「 よ り 多 く
のリスク移転」ではなく、公共と民間による「合理的なリスク分
担」であることに注意が必要です。
・ PFI に お け る 合 理 的 な リ ス ク 分 担 と は 「 各 々 の リ ス ク は そ れ を 最
も適切に管理することができる者が負担する」ことであり、これ
が VFM の 最 も 高 い 状 態 と い え ま す 。
・ PFI で は 、 上 記 の よ う な 原 則 に 基 づ き 、 個 別 の リ ス ク に つ い て 、
公共と民間のどちらがその発生率を下げられるか、もしくは発生
した場合の損失を最小限に食い止められるかを考えてリスク分担
を行うことが、最も効率的であり、その結果事業全体のリスク管
理能力を高め、損失の回避と行政の支出削減が可能となります。
リ ス ク 移 転 と VFM の 関 係
VF M の 向 上
安易な民間へのリスクの押し付けは、
保険料の増大や資金調達金利の上昇
な ど に つ な が り 、VF M の 低 下 を 招 く ほ
か、最悪の場合には資金調達に失敗
し、事業が破綻する恐れもあります。
最 高 の VF M
リ ス ク 移 転 前 の VF M
公共より民間の方が管
理能力の高いリスクを
民間側に移転します。
従来手法→最適点
59
リスク移転の度合
リスク分担表の具体例(近江八幡市民病院整備運営事業)
リスクの種類
募集要項リスク
契約リスク
制 度 関
連 リ ス
ク
政 治・行 政 リ
スク
法 制 度 リ ス
ク
許 認 可 リ ス
ク
税 制 度 リ ス
ク
共通
社 会 リ
スク
住 民 対 応 リ
スク
環 境 問 題 リ
スク
第 三 者 賠 償
リスク
債務不
履行
リスク
計画・設計段階
選 定 事 業 者
の 責 め に よ
るもの
市 の 責 め に
よるもの
不可抗力リスク
計 画・設 発 注 者 責 任
計
リスク
リスク
測 量・調 査 リ
スク
造成リスク
設計リスク
応募リスク
資 金 調 達 リ
スク
リスクの内容
募 集 要 項 の 誤 り に 関 す る も の 、内 容 の 変
更に関するもの等
市 と SPC と の 間 で 契 約 が 結 べ な い 、 又
は契約手続きに時間がかかる場合
PFI 関 連 の 議 決 が 得 ら れ な い 場 合
法制度の新設・変更に関するもの
許 認 可 の 遅 延 に 関 す る も の( 医 療 コ ア 業
務に関する部分)
許 認 可 の 遅 延 に 関 す る も の( 上 記 以 外 の
部分)
法 人 税 の 変 更 に 関 す る も の( 法 人 の 利 益
にかかるもの)
法 人 税 の 変 更 に 関 す る も の( 上 記 以 外 の
もの)
消費税の変更に関するもの
土地及び建物所有にかかる新税
病院の設置に対する住民反対運動・訴
訟・苦情・要望に関するもの
市が行う運営業務に対する住民反対運
動・訴訟・苦情・要望に関するもの
上 記 以 外 の も の( S P C が 行 う 調 査・建
設 工 事 及 び 維 持 管 理・運 営 に 対 す る 住 民
反 対 運 動・訴 訟・苦 情・要 望 に 関 す る も
の等)
有 害 物 質 の 排 出・漏 洩・工 事 に 伴 う 水 枯
れ等
医療コア業務に関するもの
上 記 以 外 の も の( S P C が 行 う 業 務 に 起
因 す る 事 故 、施 設 の 劣 化 な ど 維 持 管 理 の
不備による事故等)
S P C の 事 業 放 棄・破 綻 に よ る も の 、S
PCが提供するサービスが定められた
条件を満たさない場合等
市 の 債 務 不 履 行 、当 該 サ ー ビ ス が 不 要 と
なった場合等
戦争、風水害、地震等
工事請負契約の内容及びその変更に関
するもの等
市が実施した埋蔵文化財調査に関する
もの
S P C が 実 施 し た 測 量・調 査 に 関 す る も
の
一次造成に関するもの
市 の 提 示 条 件 、指 示 の 不 備・変 更 に よ る
もの
上 記 以 外 の 要 因 に よ る 不 備・変 更 に よ る
もの
応募費用に関するもの
必要な資金の確保に関するもの
60
負担者
市 事業者
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
建設リ
スク
用地リスク
工 事 遅 延 リ
スク
建設段階
工 事 監 理 リ
スク
工 事 費 増 大
リスク
性能リスク
施 設 損 傷 リ
スク
物価リスク
金利リスク
病院経営リスク
診療行為リスク
支払遅延・不能リスク
維 持 管 計 画 変 更 リ
理 リ ス スク
ク
性能リスク
施 設 瑕 疵 リ
スク
維 持 管 理 コ
ストリスク
維持管理・運営段階
施 設 損 傷 リ
スク
運 営 リ
スク
修 理 費 増 大
リスク
物価リスク
金利リスク
契 約 変 更 リ
スク
性能リスク
事故リスク
運 営 コ ス ト
リスク
物価リスク
金利リスク
利便施設リスク
技 術 革 医 療 機 器 リ
新 リ ス スク
ク
シ ス テ ム リ
スク
移 管 手
続 き リ
スク
建設予定地の確保に関するもの
工事が契約に定める工期より遅延する、
又は完工しない場合
市の要求による設計変更により遅延す
る、又は完工しない場合
工事監理に関するもの
市の指示に起因する工事費の増大
上記以外の要因による工事費の増大
要求仕様不適合(施工不良を含む)
使 用 前 に 工 事 目 的 物 や 材 料 他 、関 連 工 事
に関して生じた損害
インフレ・デフレ
金利の変動
病院の経営に関するもの
診 療 業 務( 医 療 コ ア 業 務 部 分 )に 関 す る
もの
市の支払遅延・不能に関するもの
市 の 責 め に よ る 事 業 内 容・用 途 の 変 更 に
関するもの
要求仕様不適合(施工不良を含む)
施設に瑕疵が見つかった場合
市 の 責 め に よ る 事 業 内 容・用 途 の 変 更 等
に起因する維持管理費の増大・減少
上記以外の要因による維持管理費の増
大(物価・金利変動によるものは除く)
劣化によるもの
事故・火災等によるもの
患者及び利用者に起因するもの
修理費が予想を上回った場合
インフレ・デフレ
金利の変動
市の責めによる事業内容の変更に関す
るもの
要求仕様不適合
市が行う運営業務に関する事故等
SPCが行う運営業務に関する事故等
市の責めによる事業内容の変更等に起
因する運営費の増大・減少
上 記 以 外 の 要 因 に よ る 運 営 費 の 増 大( 物
価・金利変動によるものは除く)
インフレ・デフレ
金利の変動
売店等、利便施設の運営に関するもの
医療機器に関する技術の陳腐化に起因
するもの
システムに関する技術の陳腐化に起因
するもの
施設移管手続きに伴う諸費用の発生に
関 す る も の 、事 業 会 社 の 清 算 手 続 き に 伴
う評価損益等
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
移
管
●
段
階
※ 事 業 概 要 : PFI 事 業 者 が 新 た に 病 院 等 を 設 計 ・ 建 設 、所 有 し 、こ れ ら 施 設 の 維 持 管
理 業 務 並 び に 運 営 業 務 の 一 部 を 遂 行 す る も の で あ り 、病 院 事 業 の 経 営 及
び診療行為については、市が行う。
61
( 4) 長 期 契 約
公 共 が 直 接 公 共 施 設 を 建 設 、維 持 管 理 公 共 が 直 接 公 共 施 設 を 建 設 、
維 持 管 理 、運 営 を 行 う 従 来 方 式 の 場 合 、公 共 と 民 間 と の 契 約 の 多 く
は 単 年 度 ご と に 結 ば れ て き ま し た が 、 PFI 事 業 を 国 が 行 っ た 場 合 、
PFI 法 に よ り 30 年 度 以 内 の 長 期 の 契 約 期 間 が 想 定 さ れ て い ま す 。
(地方公共団体には契約期間の上限の定めはありません)
こ れ は 、PFI を 導 入 す る 場 合 、公 共 施 設 の 設 計 や 建 設 だ け で な く 、
維持管理や運営まで幅広く民間事業者に任せることが多いと考え
ら れ る た め 、そ れ に 対 応 で き る よ う 長 い 契 約 期 間 が 想 定 さ れ て い る
も の で 、 こ れ ま で の 事 例 に お い て は 、 15 年 ~ 30 年 程 度 の 期 間 が 多
くなっています。
62