再生可能エネルギーと電気自動車で次世代の電力

CONTENTS
Tokyo City University
02
特集1 ノーベル物理学賞受賞
中村修二先生 特別公開講演会
04
特集2《対話型公開講座》
私たちが描く未来の環境都市 第1回
講師 東京大学教授・建築家 隈研吾氏
06
平成28年度 入学式
07
最終講義 ご報告
08
新任教員紹介
10
─ 都 市 大 だ より─
2016.JUL.
東京都市大学
No.200
平成28年7月29日発行
東京都世田谷区玉堤1-28-1 TEL.03-5707-0104 http://www.tcu.ac.jp
特集1
特集2
14
平成28年度 入学式式辞
19
平成27年度 学位記授与/学位授与式式辞
22
平成27年度 受賞者一覧
24
研究紹介
25
PERSON/BOOKS
26
NEWSラウンジ
28
広報委員会
人事発令/表彰
Information
(第15回科学体験教室/
都市大エコ1チャレンジカップ2016/
オープンキャンパス日程)
「夢をかなえる力とは」
ノーベル物理学賞受賞
中村修二先生 特別公開講演会
《対話型公開講座》私たちが描く未来の環境都市
第1回講師 東京大学教授・建築家 隈研吾氏
現在の
「まち/都市」
の課題
ノーベル物理学賞受賞 中村修二先生 特別公開講演会(関連記事 P.2-3)
特集 01
ノーベル物理学賞受賞
中村修二先生講演会を開催
夢をかなえる力とは
青色発光ダイオードの発明によって
ノーベル物理学賞を受賞した中村
修二先生を迎え、6月8日(水)午後
2時から、世田谷キャンパス14号館
2階 アリー ナ にて「 東 京 都 市 大 学
特別公開講演会」が行われました。
主に今年4月に入学した1年生に向
けて語られた貴重な言葉を、ここに
ダイジェストで紹介します。
カリフォルニア大学
サンタバーバラ校
材料物性工学部
Shuji 中村 修二
《プロフィール》
教授
Nakamura
2
TCU QUARTERLY No.200 2016.7
1954年愛媛県生まれ。徳島大学
工学部電子工学科、同大学院工学
研究科修士課程を経て、1979年
徳島県阿南市の日亜化学工業に入
社。1993年高輝度青色発光ダイ
オードの開発と実用化に初めて成
功。1994年工学博士(徳島大学)。
1999年日亜化学工業を退社し、
カ
リフォルニア大学サンタバーバラ校
材料物性工学部教授に就任。2014
年12月ノーベル物理学賞受賞。
熾烈な国際競争に打ち勝つためにも
若いうちに海外で学ぶことが大切
当日の会場には、学生、教職員と近隣地域の方が約1,200名集ま
りました。中村修二先生の登壇に先立って開会挨拶に立った三木千
壽学長は「本学を設置する五島育英会の創設者である五島慶太翁
は、講道館を創った嘉納治五
郎先生の言葉、
『「なあに」の精
神』が非常に大切だと仰ってい
た」と紹介。
「どんな困難にも
負けることなく、
『なあに、この
くらいのこと』と考えて、ノーベ
本学学長 三木千壽
ル賞のような夢に向かって突き
進んでほしい」と学生たちに力強く話しました。直後、大きな拍手の
中に登場した中村修二先生。開口一番、
「みなさんには、必ず外国
で学んでほしい」と朗々たる声で訴えかけ、
「日本人は非常に良い
製品を作るのに、国際競争力が弱い。なぜなら英語ができないから。
負けたときに敗因を徹底的に考え尽くす
敗北の中にこそ成功の鍵が隠されている
若いうちに海外で暮らし、英語を覚えることが大切です」と語り、本
約1時間の講演に続いて、中村先生の高校時代の級友である大
学が推進する東京都市大学オーストラリアプログラム(TAP)などを
野幸助氏の司会進行で、学生たちとの質疑応答の時間が設けられ
活用すべきと推奨してくださいました。
ました。ここでは、どうして誰も成し得なかった青色LEDを発明し、
中村先生がノーベル物理学賞を受賞した理由は、世界で初めて
世界中の科学者の憧れである
高輝度青色発光ダイオード(青色LED)を発明したこと。電圧を加え
ノーベル賞を受賞できたのか、
ることで発光する半導体LEDは、1970年代にまず赤色が、その後
その成功の秘訣が徐々に明ら
黄緑色が発明されました。LEDの特長は、圧倒的に高効率かつ長
かにされます。
寿命であること。エネルギー問題解決の一助となる画期的な技術で
実は中村先生は、徳島大学
す。ところが、フルカラーと白色光源を実現するために必要な青色
在学中に知り合った女性と学
LEDは、長年その誕生が待たれながら、誰も創り上げることのでき
コーディネーター 大野幸助氏
生結婚し、一度は研究生活を
なかった“夢の輝き”だったのです。中村先生は、日亜化学工業に企
諦めかけたこともあったと言います。また、中高生の時に熱中した
業研究者として勤務時代、不断の努力と何百回もの失敗を繰り返し
バレーボールでも他校に勝った試しがなかったと笑います。
「勝つの
た末、1993年、20世紀中には完成し得ないだろうと言われていた
は少数派。成功するのは万に一つ。私はどんなに負け続けても、
『コ
この青色LEDの発明に成功しています。講演では、発明に至る経緯
ンチクショー』とがんばるのが好きなんです」と中村先生。
「負ける
や意義、ノーベル賞受賞時のメディアのさまざまな反応などについ
ことによって、人は『なぜ負けたのか』と考える。徹底的に考えて、ど
て、熱のこもった語り口で紹介されました。
うしたら勝つことができるか試行錯誤する」というその考え方が、青
中村先生は、
「大学時代に社会で生き抜くスキルを身につけてほ
色LEDの誕生を導いた源泉なのかもしれません。さらに「負けると悔
しい。熾烈な国際競争を勝ち抜くためには、プレゼンテーションの力
しい。その悔しさが大きなエネルギーになる」とも。学生の一人から
や語学力が不可欠です」と再び強調し、講演を締めくくりました。
「研究中につらいとき、煮詰まっ
たときにはどうするか?」と問われ
ると、
「会社や上司の文句を言っ
て気を紛らわせていた」とユーモ
アたっぷりに回答。続けて、
「煮
詰まったときほど集中する。なぜ
だめなのか、そのことばかり考える。そういう時にこそひらめきや発
見がある」と持論を展開し、研究や開発の仕事は長期戦。失敗は当
たり前。一見、マイナスな状況をプラス思考に変える楽天家でない
と続きません。良い睡眠をとって、適度に運動するなど体調管理を
しっかりしてください」と学生へエールを送ってくださいました。
TCU QUARTERLY No.200 2016.7
3
特集 02
新たに「対
第1回は
第 1 回 現在の「まち/都市 」の課題
講 師
隈 研吾氏
(東京大学教授・建築家 )
パネリスト 森田俊作氏
(大和リース株式会社代表取締役社長 )
涌井史郎(本学特別教授 )
主 催
東京都市大学
協 力
大和リース株式会社
今年度新しくスタートした全6
回に亘る対話型公開講座「私たちが
描く未来の環境都市」は、講師に招い
たさまざまな分野の専門家と聴講者と
の対話を通じて、開発によってもたらさ
れた自然破壊や生物多様性の危機的
状況を鑑みながら、真に“成熟した都市
本学環境学部長 吉﨑真司
のありよう”はどうあるべきか、少子高齢化や財政上の課題を踏ま
え、参加者全員で考察していくものです。講座の舞台となるのは、
本年6月1日(水)をもって開設1周年を迎え
た本学二子玉川夢キャンパス。記念すべき
第1回は、講師に新国立競技場の設計にも携
わる建築家の隈研吾氏、パネリストに大和リー
ス(株)代表取締役社長の森田俊作氏と本学涌
井史郎特別教授を迎え、6月4日(土)午後1時から
始まりました。約200人の学生や建築関係者等で満席と
なった夢キャンパスで開会挨拶に立った環境学部長の吉
﨑真司副学長は、
「未来都市東京に環境の眼差しをもって
分け入ったとき、そこにはいったいどんな姿が映じているのか、み
なさんとともに考えていきたい」と会の趣旨を説明しました。
東京大学教授・建築家
隈 研吾 氏
1954年横浜生まれ。東京大学建築学科大学院修了。2001年~2008年、慶應義塾大学教授。2009
年に東京大学教授に就任。また、
R
IBA国際会員、
AIA
(全米建築家協会)名誉会員も務めている。近年
では、日本国内で、歌舞伎座(第五期・2013)、中央郵便局KI
TTE
(2013)、小松精練Fabo
(2015)
などを発表。海外では、フランスに、リヨン・コンフリュアンス HIKAR
I
(2015)、中国・杭州で中国美術
学院杭州民芸博物館(2015)などを完成させている。進行中のプロジェクトでは、東京オリンピックに
向けて建設される新国立競技場の設計にも携わっている。著書『建築家、走る』
『 僕の場所』
など。
4
TCU QUARTERLY No.200 2016.7
話型公開講座」開講!
東京大学教授・
隈 研吾氏が登場
建築家
東京都市大学対話型公開講座「私たちが描く未来の環境都市」
〈全6回〉がスタートしました。第1回は、世
界的建築家の隈研吾氏を講師に迎えて、
『現在の「まち/都市」の課題』をテーマに、6月4日(土)午後1時
から4時にかけて、本学「二子玉川夢キャンパス」開設1周年記念事業のひとつとして開催されました。
地元材を用いて建築する
それが環境との調和につながる
木材を多用することで知られる建築家の隈研吾氏は、全国初の
環境の時代を迎えた今、
「何をすべきか」
「何ができるか」を考えてみる
約1時間の講演が終わると、
マンション一体型新庁舎として話題となった豊島区役所や、東京の
本学の涌井史郎特別教授が、続
歌舞伎座など、木をふんだんに利用した自身の建築作品を画像で
いて大和リース(株)代表取締
紹介しながら、
「実は木は不燃性や防腐性の高さの点で非常にすぐ
役社長の森田俊作氏が登壇。涌
れている。だからこんなフレキシブルな設計が可能なんです」と話
井 教 授は、
「2020年の東 京 五
します。隈氏の作品は、日本国内にとどまらず、世界中でも大きな
輪・パラリンピックは、環境問題
話題に。シャルル・ド・ゴール空港とパリの間に建築予定のサンドニ・
をはじめとする全世界的な課題
プレイエル駅のコンペでも隈氏の設計案が採用されたそうです。隈
を解決するための試金石。自然
氏は「国内外に関わらず地元の資材を使って建築をするのが私の
共生都市日本を高らかにうたい
やり方」と強調します
あげる五輪となるよう期待した
が、それこそが、環境
い」と話し、森田氏は、東日本大
に調和した美しい建
震災で国内最大戸数の仮設住
大和リース代表取締役社長 森田俊作 氏
本学特別教授 涌井史郎
築作品を成立させて
宅を供給してきた大和リースの事業内容などを説明した後、
「日本
いる理 由なのかもし
はもっと緑豊かになるべき」と持論を紹介しました。
れません。最 後に隈
その後、隈氏、森田氏、涌井特別教授によるパネルディスカッショ
氏 は、東 京 五 輪・パ
ンと質疑応答を実施。サステイナブル(持続可能)なデザインや、コ
ラリンピックのメイン
ミュニティビジネスのかたち、都市と地方との対流、エコロジーとエ
スタジアムとなる新
コノミーの両立は可能か、などについて熱のこもった議論が繰り広
国立競技場のアイデアについて説明。
「木と緑のスタジアム」を主
げられました。その中では、
「今や環境革命の時代。環境問題の解
要なコンセプトとした隈氏の新国立競技場案は、明治神宮本殿や
決に向けて努力するのが人間の価値」という言葉が語られました。
法隆寺など伝統的で荘厳な木造建築も参考にされたと言います。
3時間に及んだ第1回目の対話型講座は、大きな拍手の中、熱気
1964年の前回東京五輪の建築物を見て建築家を志したという隈
を残したままに幕を閉じました。第2回目は7月15日(金)に実施し、
氏。近い未来、神宮の杜に生まれる競技場がどんなものになるの
第3回目は9月16日(金)開催予定です。今後の講座も是非ご期待
か、今から楽しみです。
ください。
TCU QUARTERLY No.200 2016.7
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平成 28 年度 入学式
4月2日(土 )、満開の桜のもと、
「平成 28 年度 東京都市大学 入学式 」が世田谷キャンパスで挙行されました。
大学院修士課程 281 名・博士後期課程 17 名、工学部 635 名、知識工学部 260 名、環境学部 160 名、
メディア情報学部 200 名、都市生活学部 169 名、人間科学部 104 名、合計 1 , 826 名の新入生が入学されました。
新入生が一堂に会した入学式では、三木千壽学長より「グローバルな人間
6
本田技研工業株式会社 代表取締役社長である八郷隆弘氏からは、
「一卒
になるには、人間力と専門力が大切 。今までに経験したことがないほど、
業生として、ものづくりに対する姿勢について私が大切にしていることとし
勉強をしてもらいます。覚悟してください」と学生一人ひとりを鼓舞する力
て、現場の大切さ、人とのつながりの大切さ、この 2つをおくります」とも
強い式辞が述べられました。
のづくりの最前線を知る同氏ならではの言葉が贈られました。
続いての理事長挨拶では、安達功五島育英会理事長から「 3 年後、創立
続いて、
「超える、つながる、その夢に。」と題した第二部の座談会を開催 。
90周年を迎える東京都市大学は、独立自主の学生たちによってつくり上げ
NHK解説委員であり本学特別教授 室山哲也氏を進行役に、八郷隆弘氏、
てきた大学です。自分のテーマを見いだし充実した大学生活をおくってくだ
三木千壽学長、大上浩本学工学部長の 3 名をスピーカーに、これから大学
さい」と、来賓の大学後援会会長伊藤秀樹氏からは、
「大学時代にしかで
で学ぶ若い人たちが、どのように夢を見つけ、その夢を実現するためにどう
きないこと学べないことに向き合って4 年間をしっかりと過ごしてほしい」と
したらよいのかについて、座談会は進められました。それぞれの講演者の
の祝辞がありました。
熱い言葉を前に、新入生一同は真剣に聞き入る姿が見受けられた座談会
本学が力を入れるオーストラリアプログラムの留学先であるECU(エディス
は、盛会のうちに幕を閉じました。
コーワン大学 )からは、ヘンディー・コーワン理事長が来日し、
「 ECUは東
入学式後には、学科ごとのガイダンスや、在学生主催によるスプリングフェ
京都市大学のパートナーとして皆さまにオーストラリアに留学する機会を提
スティバルが開催されました。スプリングフェスティバルでは、体育系・文
供できることを大変喜ばしく思っています。多くの皆さんがECUで学ばれる
化系の各クラブやサークルの紹介が賑やかに行われ、華やいだひとときと
ことを願っています」と英語で挨拶されました。 また、本学の卒業生で、
なりました。
TCU QUARTERLY No.200 2016.7
最終
講義
ご定年等を迎えられた教授の
最終講義の模様をご紹介致します 。
本学での教育・研究に尽力された先生方
おつかれさまでした !!
工学部 原子力安全工学科
工学部 建築学科
松本哲男 教 授
濱本卓司
教授
【日時 】平成 28 年 3 月5 日
13:00 ~14:30
【日時 】平成 28 年 7 月9 日
14:00 ~18:00
【場所 】原子力研究所
【場所 】世田谷キャンパス 2号館21C教室
「Brief history of the Musashi reactor
and Tetsuo Matsumoto(武蔵工大炉と歩んだ道)」
「ほんとはやりたくなかった最終講義」
武蔵工大炉が設置されていた原子力研究所(王禅寺キャンパス)に
て、松本哲男教授の最終講義と感謝の会が行われました。松本先
生は1969年に武蔵工大へご入学され、1973年から教職員とし
て武蔵工大・都市大での教育と研究にご尽力されました。約半世紀
にわたる松本先生のご活躍に感謝し、約100名のOBやご友人が
集ってご退職を盛大にお祝いしました。お世話になった卒業生、在
学生、教職員一同より心から御礼を申し上げます。
平成2年に武蔵工業大学(現:東京都市大学)に就任され、平成28年ま
での26年間、本学で建築構造を力学的観点のみならず、その必要性
と役割について学生に指導されました。また、海洋建築から始まり、構
造物のモニタリング、都市の環境振動、衝撃荷重、津波の被害調査か
ら対津波設計、さらには、軍艦島における視触聴を駆使したモニタリン
グと多くの研究テーマに取り組まれました。最終講義では、手塚治虫や
SF映画の強い影響を受け、未来の世界を夢見て、様々な研究をされ
てきたこと、イリノイ大学への留学時代には、ナショナルパークを制覇
し、海外論文の発表では古代遺跡を巡り、自然の形態と力、環境とかた
ちの必然性を体感され、その知識の深さとパワーの源を知ることがで
きました。先生のもとで学び・研究できたこと、心より感謝いたします。
共同原子力専攻 主任教授 高木 直行 記
知識工学部 情報通信工学科
堀田正生 特任教授
【日時 】平成 28 年 3 月12 日
15:00 ~16:30
【場所 】世田谷キャンパス 2 号館 21 B教室
「研究開発に携わって ─若い研究者・技術者に伝えたいこと─」
最終講義では先生が40年に亘って行われた集積回路の研究開発
が紹介され、企業でご活躍当時の初期ビデオ用集積回路や携帯電
話用送信回路、本学で開発した高精度アナログ・デジタル変換器
回路など、数々の世界トップレベルの集積回路技術が披露されまし
た。長年の研究・開発を通して、大事と感じられた専門基礎知識を
持つこと、創造性とオリジナリティを意識すること、論理的に思考す
ることを若い研究者・技術者への期待を込めて熱く語られ、創造性
を発揮するための努力、理論に裏付けられる技術の継承の重要性
を力説され、学内外からの聴講者全員の心がつかまれました。堀田
先生は、本学において研究委員会の委員長、情報ネットワーク工学
科(現:情報通信工学科)主任教授として重責を担われるとともに、
平成10年卒 濱本研究室OB 三好 敏晴 記
メディア情報学部 情報システム学科
奥平雅士
教授
【日時 】平成 28 年 2 月17 日
16 : 00 ~17 : 00
【場所 】横浜キャンパス 3 号館 32 A教室
「メディア処理技術の過去・現在・未来」
奥平先生には、コンピュータの処理能力が低い時代での実用化の
苦労話、インターネットが普及し始めた頃に世に問うたエンターテ
インメント・ロボット「メール読みマウス」の話など、ご自身の研究を
中心にメディア処理技術についてお話をいただきました。人工知能
(深層学習)を使えば何でも解決できると考える昨今の風潮に警
鐘を鳴らし、本質を解明することの重要性を指摘されたのが印象
的でした。奥平先生は、2002年にご着任の後、メディア処理技術
の教育研究に加え、環境情報学部情報メディア学科(現:メディア情
報学部)の主任教授を長く務められるなど本学の発展にも多大の
貢献をされました。心から御礼申し上げます。
学会の委員長なども多数歴任され、日本の電子産業に大きく貢献
されてこられました。心から御礼を申し上げます。
知識工学部 情報通信工学科 教授 柴田 随道、准教授 傘 昊 記
メディア情報学部 情報システム学科 主任教授 八木 伸行 記
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学事通信
新任教員紹介
《就任のあいさつ》
本学に就任して
平成27年9月から平成28年4月までの本学の新任教員(助教以上)を紹介します。高度な専門性と豊富な経
験、そして見識に富んだ20名の先生方のご活躍に期待いたします。
ここではそれぞれに、これまでの経歴や研究テーマ、抱負などについてメッセージをいただきました。
❶出身校 ❷前任職 ❸学位 ❹主な担当科目 ❺メッセージ
中島 達人(なかじま たつひと)
櫻井 俊彰(さくらい としあき)
❶東京大学大学院工学系研究科
❷東京電力(株)経営技術戦略研究所 主管研究員
❸工学博士
❹電力システム工学特論、電気電子基礎実験
❺太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーと一層
共生する次世代の電力システムのあり方を見据えながら、
教育と研究に取り組んでまいります。
❶慶應義塾大学大学院
❷東京都市大学工学部機械工学科 講師
❸博士(工学)
❹工業力学(2)、フーリエ解析 など
❺衝突時および走行時の車体構造の荷重伝達を検討してい
ます。今後の社会を担う学生さんと一緒により安全で快適
な車社会が発展するよう尽力してまいります。
工学部 電気電子工学科 教授
桃沢 愛(ももざわ あい)
竹澤 宏樹(たけざわ ひろき)
❶東京大学
❷東京都市大学工学部医用工学科 講師
❸Dr.-Ing.
❹バイオメカニクス、医用材料 など
❺社会に出てから直面するであろう様々な問題に対して、自
ら考えて行動できるような人材を育てていきたいと考えて
います。
❶東京工業大学大学院
❷東京工業大学原子炉工学研究所 研究員
❸博士(工学)
❹原子力プラント工学
❺軽水炉輸出プロジェクト管理等の経験を活かして、臆せず
世界に挑む都市大生を育成します。また、革新的原子力シ
ステムを追及し研究力強化に貢献します。
工学部 医用工学科 准教授
工学部 原子力安全工学科 講師
丸山 恵史(まるやま さとふみ)
髙藤 裕(たかふじ ゆたか)
❶東北大学大学院
❷(国)物質・材料研究機構 ポスドク研究員
❸博士(工学)
❹機械工学実験1、基礎材料学 など
❺新しい無機材料の探索をこれまで行ってきました。国際色
豊かな職場で学び、働いてきた経験を還元できるよう、尽く
していきたいと存じます。
❶大阪大学大学院
❷福岡工業大学 特任教授
❸博士(工学)
❹電気電子基礎実験、電気電子応用実験 など
❺民間30数年、大学4年半を経て本学に着任しました。深く
考える人、社会で必要とされる行動力と課題解決力の優れ
た人材の育成に鋭意尽力して参ります。
坂井 秀敏(さかい ひでとし)
山田 俊一(やまだ としかず)
工学部 エネルギー化学科 教育講師
工学部 建築学科 教育講師
❶筑波大学大学院 理工学研究科
❸修士(理学)
❹フレッシャーズセミナー、技術者倫理
❺都立高校の校長や全国の高等学校の物理・化学の研究会
の会長をしました。微力ですが、本学で科学技術立国を支
える人材育成に力を尽くしたいと思います。
❶北海道大学大学院
❷鹿島建設(株)
❸修士(工学)
❹建築構造力学、建築構造設計
❺超高層ビルなど多くの建築構造設計と、様々な構造技術の
開発を行ってきました。その経験を活かし、早く社会で活躍
できる人材を育成するよう務めます。
工学部 機械工学科 講師
8
工学部 機械工学科 准教授
TCU QUARTERLY No.200 2016.7
工学部 電気電子工学科 教育講師
大屋 英稔(おおや ひでとし)
齋藤 友彦(さいとう ともひこ)
知識工学部 情報科学科 教授
知識工学部 情報科学科 教育講師
❶電気通信大学大学院電気通信学研究科
❷徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部 准教授
❸博士(工学)
❹古典制御理論
❺制御理論、計測信号処理に関する研究を進めております。
学生のみなさんと楽しく学びながら、アクティブに社会へ貢
献できる人材の創出に努めたいと思います。
❶早稲田大学大学院
❷青山学院大学助教
❸博士(工学)
❹プログラミング1、基礎確率統計
❺情報科学分野における、符号理論の研究を行っています。
数学やプログラミングを武器に、符号化の観点から情報の
本質に迫ることが目標です。
馬場 健司(ばば けんし)
フィッツギボンズ 雄亮(ふぃっつぎぼんず ゆうすけ)
環境学部 環境マネジメント学科 教授
環境学部 環境マネジメント学科 講師
❶筑波大学大学院システム情報工学研究科
❷法政大学地域研究センター 特任教授
❸博士(社会工学)
❹環境問題原論、環境政策論
❺環境政策、合意形成に関連する国内外の共同研究プロ
ジェクトへの参画機会等を生かして、自ら問いを立て、鍛
え、解を見出し、行動できる人材育成に貢献できればと思
います。
❶武蔵工業大学、ダルハウジー大学、マギル大学
❷エディスコーワン大学大学院 専任講師
❸Doctor of Philosophy
❹情報リテラシー演習、情報編集入門
❺10年強の海外生活を経て、この度母校に赴任することに
なりました。卒業生として、また教員として今まで培ってき
た経験を生かして、教育・研究の両面から都市大のますます
の国際化に貢献したいと思っております。
宮地 英生(みやち ひでお)
宇都 正哲(うと まさあき)
❶岡山大学
❷サイバネットシステム(株)
❸博士(工学)
❹コンピュータグラフィックス、可視化技法
❺事業部門で製品開発、販売促進、営業と現場で働いてきた
経験を活かして社会で元気に仕事できる学生を育てたいと
思います。
❶東京大学大学院
❷(株)野村総合研究所
❸博士(工学)
❹不動産ビジネス、ファシリティマネジメント
❺これまでは戦略コンサルタントとして、企業の経営戦略や
事業戦略を扱ってきました。今後は、この実務経験を生かし
て、実践的な教育を行っていきたいと思います。
坂井 文(さかい あや)
髙栁 英明(たかやなぎ ひであき)
❶横浜国立大学
❷北海道大学工学部准教授
❸ロンドン大学PhD
❹エリアマネジメント、ランドスケープデザイン
❺よりよい都市環境の創造に向けた建築、ランドスケープ、都
市計画の横断的研究と、実践的な教育を通してグローバル
に活躍できる人材の育成に尽力します。
❶早稲田大学大学院理工学研究科博士後期課程
❷滋賀県立大学 准教授
❸博士(工学)
❹インテリアデザインと実務、空間デザイン演習1 など
❺デザイン研究分野及び実社会でのキャリアを活かし、今年
度より都市大の特徴を存分に発揮する学生を国際ビジネス
人として輩出すべく尽力致します。
和田 忍(わだ しのぶ)
稲垣 亜希子(いながき あきこ)
❶東京都立大学大学院
❷神奈川大学 特任助教
❸修士(中世英文学)
❹Study Skills、Reading & Writing(2)
❺東京都市大学は教職員、学生ともに活気のある大学だと感
じます。教育・研究・大学運営に全力を尽くし、大学の発展
に少しでも貢献したいと思います。
❶立教大学大学院異文化コミュニケーション研究科
❸修士(異文化コミュニケーション学)
❹Communication Skills、英語読解力養成 など
❺異文化コミュニケーションの能力と大きく関連する、語用
論的能力について研究しています。それを英語教育に活
かす方法を模索しながら、精一杯取り組んで参りたいと思
います。
飯島 健太郎(いいじま けんたろう)
木下 俊夫(きのした としお)
❶東京農業大学大学院
❷桐蔭横浜大学医用工学部 准教授
❸博士(農学)
❹環境緑地学
❺生態系機能、生物の環境適応能力を応用した地域環境の
改善を目指して技術開発から計画学的研究を展開します。
研究成果とその社会化へのプロセスを教育に還元すべく
努力します。
❶東京農工大学
❷国際協力機構(JICA)
❸修士(経済学/英国ウェールズ大学)
❹国際協力及び国際連携
❺国際協力の現場での経験・知見を活かし、ASEAN諸国を
中心に途上国の有名大学と本学との大学連携や国際交流
事業の推進に努めて参ります。
メディア情報学部 情報システム学科 教授
都市生活学部 都市生活学科 教授
共通教育部 外国語共通教育センター 講師
総合研究所・環境学部併任 教授
都市生活学部 都市生活学科 教授
都市生活学部 都市生活学科 准教授
共通教育部 外国語共通教育センター 教育講師
国際センター 講師
TCU QUARTERLY No.200 2016.7
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学事通信
人 事 発 令
下記のとおり人事発令がありましたのでお知らせいたします。
【1】任命(兼務)
(4月1日付)
氏 名
発令内容
水谷 茂喜
大学戦略室室員 兼務
【2】任命・委嘱
(4月1日付)
役 職 名
総合研究所所長
役 職
氏 名
教 授
丸泉 琢也
備 考
総合研究所副所長
教 授
宮本 和明
ナノテクノロジー研究推進センター長
教 授
丸泉 琢也
本間 宏二
国際センター長
教 授
工学部原子力研究所所長
特任教授
三橋 偉司
学生部長
教 授
和多田雅哉
副学生部長
(世田谷キャンパス)
教 授
白木 尚人
副学生部長
(横浜キャンパス)
教 授
史 中超
副学生部長
(等々力キャンパス)
教 授
川口 英俊
産官学交流センター所長
教 授
丸泉 琢也
情報基盤センター副所長
(TC)
教 授
明石 達生
入学試験委員会委員長
教 授
野平 博司
教務委員会委員長
教 授
向井 信彦
研究委員会委員長
教 授
丸泉 琢也
国際委員会委員長
教 授
吉﨑 真司
広報委員会委員長
副 学 長
湯本 雅恵
皆川 勝
施設委員会委員長
教
授
キャリア委員会委員長
教
授
百目鬼英雄
学生部委員会委員長
教
授
和多田雅哉
リスク管理委員会委員長
教
授
梅原 英一
自己評価・教員業績評価委員会委員長
教
授
桐生 昭吾
梅原 英一
情報セキュリティ
(ISS)
監査責任者
教
授
ハラスメント対策室長
教
授
男女共同参画室室長
准 教 授
交替
和多田雅哉
岡田
(遠藤)
往子
世田谷キャンパス共通施設・設備連絡協議会会長
教
授
大塚 年久
世田谷キャンパスものつくり支援センター管理運営委員会委員長
教
授
大塚 年久
世田谷キャンパスオートグラフ管理者
准 教 授
藤間 卓也
世田谷キャンパス工学部構造実験室管理者
准 教 授
栗原 哲彦
都市生活学部教務委員長
教
授
山根 格
人間科学部教務委員長
教
授
早坂 信哉
授
永江 総宜
都市生活学部等キャリア委員会委員長
教
人間科学部キャリア委員会委員長
准 教 授
倉田 新
環境学部環境マネジメント学科主任教授
教
授
小野 直樹
交替
大学院工学研究科システム情報工学専攻主任教授
教
授
宇谷 明秀
交替
大学院工学研究科共同原子力専攻主任教授
教
授
高木 直行
交替
注)任命・委嘱について、任期途中において交替等が生じた場合、前任者に別段の発令のないときは、後任者への発令日の前日付をもって任命又は委嘱を解く発令があったものとする。
役 職
氏 名
教育開発機構長
役 職 名
副 学 長
湯本 雅恵
教育開発機構副機構長
(教育開発室長兼務)
教
授
永江 総宜
教育開発室員
教
授
野中謙一郎
教育開発室員
教
授
向井 信彦
教育開発室員
教
授
関 良明
教育開発室員
教
授
岩﨑 敬道
教育開発室員
准 教 授
教育開発室員
講
師
フィッツギボンズ 雄亮
髙橋 うらら
教育開発室員
課
長
小池 慶一
教育開発室員
課
長
髙橋 博
注)機構長の任期は、平成29年1月31日まで(副学長の現任期)
とする。副機構長及び室員の任期は、平成29年12月31日まで(指名した学長の現任期)
とする。
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TCU QUARTERLY No.200 2016.7
【3】解 嘱
(3月31日付)
氏 名
発 令 内 容
事 由
持木 幸一
工学部 客員教授
期間終了
飯島健太郎
環境学部 客員准教授
期間終了
【4】委 嘱
(4月1日付)
氏 名
廣瀬 禎彦
発 令 内 容
委 嘱 期 間
東京都市大学
特別教授
H28.4.1 ~ H29.3.31
山﨑 芳男
〃
〃
H28.4.1 ~ H29.3.31
涌井 史郎
〃
〃
H28.4.1 ~ H29.3.31
川合 知二
〃
〃
H28.4.1 ~ H29.3.31
鳥居 邦夫
〃
〃
H28.4.1 ~ H29.3.31
小堀 洋美
〃
〃
H28.4.1 ~ H29.3.31
佐々木 進
〃
〃
H28.4.1 ~ H29.3.31
尾嶋 正治
〃
〃
H28.4.1 ~ H29.3.31
室山 哲也
〃
〃
H28.4.1 ~ H29.3.31
渡辺 広之
〃
〃
H28.4.1 ~ H29.3.31
宮林 正恭
〃
客員教授
H28.4.1 ~ H29.3.31
宮入 俊夫
〃
〃
H28.4.1 ~ H29.3.31
草柳 俊二
〃
〃
H28.4.1 ~ H29.3.31
市村禎二郎
〃
〃
H28.4.1 ~ H29.3.31
吉川 光子
〃
〃
H28.4.1 ~ H29.3.31
柏木 孝夫
〃
〃
H28.4.1 ~ H29.3.31
齋藤 公彦
〃
〃
H28.4.1 ~ H29.3.31
有冨 正憲
〃
〃
H28.4.1 ~ H29.3.31
村尾 公一
〃
〃
H28.4.1 ~ H29.3.31
中川 正広
〃
〃
H28.4.1 ~ H29.3.31
池田 雅昭
工学部
〃
H28.4.1 ~ H30.3.31
越石 英樹
〃
〃
H28.4.1 ~ H30.3.31
西 祐宜
〃
客員准教授
H28.4.1 ~ H30.3.31
林﨑 規託
〃
H28.4.1 ~ H30.3.31
西尾 繁子
知識工学部
客員教授
H28.4.1 ~ H30.3.31
市川 芳明
環境学部
〃
H28.4.1 ~ H30.3.31
山﨑 慶太
〃
〃
H28.4.1 ~ H30.3.31
吴 志樵
〃
客員准教授
H28.4.1 ~ H29.3.31
中川 清和
総合研究所
客員教授
H28.4.1 ~ H30.3.31
ポーポン シッチャヌリッツ
〃
〃
H28.4.1 ~ H30.3.31
松井 敏明
〃
〃
H28.4.1 ~ H30.3.31
村上 元一
〃
〃
H28.4.1 ~ H30.3.31
ユーゲン ウェルナー
〃
〃
H28.4.1 ~ H30.3.31
〃
石渡 廣一
大学院工学研究科
客員教授
H28.4.1 ~ H30.3.31
伊藤 一正
〃
〃
H28.4.1 ~ H30.3.31
勝俣 陸男
〃
〃
H28.4.1 ~ H30.3.31
木下 誠也
〃
〃
H28.4.1 ~ H30.3.31
武田 昌一
〃
〃
H28.4.1 ~ H29.3.31
辻岡 信也
〃
〃
H28.4.1 ~ H30.3.31
パトリシア ギャロウェイ
〃
〃
H28.4.1 ~ H30.3.31
濱本 卓司
〃
〃
H28.4.1 ~ H29.3.31
一杉 正仁
〃
〃
H28.4.1 ~ H30.3.31
桝田 吉弘
〃
〃
H28.4.1 ~ H30.3.31
本澤 養樹
〃
〃
H28.4.1 ~ H30.3.31
吉野 一
〃
〃
H28.4.1 ~ H30.3.31
リザール タミン
〃
〃
H28.4.1 ~ H30.3.31
五艘 隆志
〃
客員准教授
佐治 正勝
横浜キャンパス診療所長兼産業医兼学校医
H28.4.1 ~ H29.3.31
藤井 秀樹
等々力キャンパス学校医兼産業医
H28.4.1 ~ H29.3.31
H28.4.1 ~ H30.3.31
氏 名
発 令 内 容※
委 嘱 期 間
前野 恭
大学院工学研究科 大学院教授
(併任)
H28.4.1 ~ H29.3.31
※東京都市大学大学院における連携大学院方式に関する規程に基づく委嘱
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学事通信
【5】採 用
(1)教育職員(4月1日付)
所 属 ・ 職 名
工学部
工学部
工学部
工学部
工学部
工学部
工学部
工学部
知識工学部
環境学部
環境学部
都市生活学部
都市生活学部
共通教育部
共通教育部
総合研究所
機械工学科
機械工学科
原子力安全工学科
原子力安全工学科
医用工学科
電気電子工学科
エネルギー化学科
建築学科
情報科学科
環境マネジメント学科
環境マネジメント学科
都市生活学科
都市生活学科
外国語共通教育センター
外国語共通教育センター
氏 名
准教授
講師
特任教授
講師
准教授
教授 教育講師
教育講師
教授 教授 講師
教授 准教授
講師
助手
教授
櫻井 俊彰
丸山 恵史
持木 幸一
竹澤 宏樹
桃沢 愛
中島 達人
坂井 秀敏
山田 俊一
大屋 英稔
馬場 健司
フィッツギボンズ 雄亮
宇都 正哲
髙栁 英明
和田 忍
中川 梓
飯島健太郎
(2)技術職員(4月1日付)
所 属 ・ 職 名
大学院工学研究科
電気電子工学専攻
大学院工学研究科
情報工学専攻
大学院工学研究科
情報工学専攻
大学院工学研究科
都市工学専攻
大学院工学研究科
エネルギー化学専攻
大学院環境情報学研究科 環境情報学専攻
氏 名
研究助手
(嘱託)
〃
〃
〃
〃
〃
宮下 皓高
石塚 良介
潘 春暉
上村健太郎
桝田 剛平
KC ラジン
(3)事務職員(4月1日付)
所 属 ・ 職 名 <資 格>
氏 名
事務局国際部専門主幹
(嘱託)
事務局研究推進部産学官連携センター専門主幹
(嘱託)
事務局研究推進部外部資金課事務員
(試雇)
<S3>
事務局学生支援部キャリア支援センター事務員
[SC担当]
(試雇)
<S3>
事務局総務部人事課事務員
(試雇)
<S3>
事務局総務部財務課事務員
(試雇)
<S3>
井上 勇一
佐沼 繁治
浦瀬 亮佑
三島 理夏
中野 貴大
伊東 享祐
【6】昇任・昇格・異動
(1)教育職員(4月1日付)
氏 名
澤野憲太郎
工学部 電気電子工学科 教授
新
所 属 ・ 職 名
工学部 電気電子工学科 准教授
旧
(2)技術職員(4月1日付)
氏 名
新藤 恵美
浜村 尚樹
新
所 属 ・ 職 名
ナノテクノロジー研究推進センター技士
〃
技術員
機器分析室技士
〃
技術員
旧
(3)事務職員(4月1日付)
氏 名
市川 康
谷萩 香織
大庭 稔尚
住田 曉弘
水谷 茂喜
坂元 真澄
相澤 直人
丹治 哲也
菱木 治一
益子 昌博
手塚 順
小澤 亮賀
12
新
所 属 ・ 職 名 <資 格>
事務局企画室YC担当部長<M2>
事務局研究推進部長 兼 外部資金課長<M2>
事務局学生支援部長 兼 入試センター課長<M2>
事務局学生支援部部長(学生支援センター、キャリア支援センター、校友・後援会連携室担当)兼 キャリア支援センター課長[SC担当]<M2>
事務局総務部長 兼 管理課長<M2>
事務局総合情報システム部図書館事務センター課長[SC担当]兼 図書館事務センター課長[TC担当]<M3>
事務局学生支援部教育支援センター課長
[YC担当]
<M3>
事務局総務部人事課長<M3>
事務局総務部キャンパス総務センター課長
[YC担当]
<M3>
事務局研究推進部外部資金課専任課長<M3>
事務局総務部管理課専任課長<M3>
事務局学生支援部入試センター係長<M4>
TCU QUARTERLY No.200 2016.7
旧
事務局企画室YC担当部長 兼 学生支援部教育支援センター課長[YC担当]<M2>
事務局研究推進部長<M2>
事務局学生支援部長<M2>
事務局学生支援部キャリア支援センター課長
[SC担当]
<M3>
法人本部総務グループ課長[計画担当(人事)]兼 都市大事務局企画室課長<M3>
事務局総合情報システム部図書館事務センター課長
[SC担当]
<M3>
事務局総合情報システム部図書館事務センター課長
[TC担当]
<M3>
事務局学生支援部入試センター課長<M3>
事務局総務部管理課課長
[調達・検収担当]
<M3>
事務局研究推進部外部資金課長<M3>
事務局総務部管理課長<M3>
法人本部広報グループ係長
[広報担当]
<M4>
氏 名
所 属 ・ 職 名 <資 格>
新
峯松 佳節
外 智晃
野口 侑紀
野口 尚美
畠山 祥吾
佐藤遼太郎
遠藤眞木子
宮坂 真実
中川 研司
小久保善生
田辺 晃
黒田 景子
村松 和俊
澁川 耕一
事務局総務部管理課係長<M4>
事務局企画室事務員
[主担当:広報戦略]兼 法人本部広報室事務員<S1>
事務局企画室事務員
[主担当:広報戦略]兼 法人本部広報室事務員<S3>
事務局総合情報システム部図書館事務センター事務員
[SC担当]
<S1>
事務局学生支援部教育支援センター事務員
[SC担当]
<S3>
事務局学生支援部学生支援センター事務員
[YC担当]
<S3>
事務局学生支援部キャリア支援センター事務員
[YC担当]
<S1>
事務局学生支援部キャリア支援センター事務員
[TC担当]
<S2>
事務局総務部原子力研究所事務室事務員<S2>
法人本部学事室担当副理事<M2>
法人本部総務部人事課長 兼 都市大事務局企画室課長<M3>
法人本部企画室事務員<S1>
法人本部学事室事務員<S3>
法人本部財務部財務課事務員<S1>
旧
事務局学生支援部キャリア支援センター係長
[YC担当]
<M4>
事務局企画室事務員
[主担当:広報戦略]
<S1>
事務局企画室事務員
[主担当:広報戦略]
<S3>
事務局総務部人事課事務員<S1>
事務局総合情報システム部図書館事務センター事務員
[SC担当]
<S3>
事務局研究推進部産学官連携センター事務員<S3>
事務局学生支援部キャリア支援センター事務員
[SC担当]
<S1>
事務局総合情報システム部図書館事務センター事務員
[TC担当]
<S2>
工学部 機械工学科 技士補
事務局総務部長<M2>
事務局総務部人事課長 兼 法人本部総務グループ課長[計画担当(人事)]<M3>
事務局学生支援部キャリア支援センター事務員
[TC担当]
<S1>
事務局学生支援部学生支援センター事務員
[YC担当]
<S3>
事務局総務部財務課事務員<S1>
【7】退 職
(1)教育職員(3月31日付)
所 属 ・ 職 名
工学部
工学部
工学部
工学部
知識工学部
環境学部
環境学部
環境学部
環境学部
メディア情報学部
都市生活学部
都市生活学部
都市生活学部
共通教育部
共通教育部
原子力安全工学科
原子力安全工学科
原子力安全工学科
建築学科
情報通信工学科
環境創生学科
環境マネジメント学科
環境マネジメント学科
環境マネジメント学科
情報システム学科
都市生活学科
都市生活学科
都市生活学科
外国語共通教育センター
外国語共通教育センター
氏 名
事 由
教授
教授
准教授
教授
特任教授
特任教授
教授
教授
特任教授
教授
教授
教授
准教授
講師
助手
藤本 滋
松本 哲男
古屋 治
濱本 卓司
堀田 正生
涌井 史郎
大守 隆
中原 秀樹
山本 良一
奥平 雅士
井上隆一郎
河村 容治
永瀬 彩子
宮崎 幸子
及川 千晶
定 年
定 年
依 願
定 年
期間満了
期間満了
定 年
定 年
期間満了
定 年
定 年
定 年
依 願
期間満了
期間満了
氏 名
事 由
研究助手
(嘱託)
研究助手
(嘱託)
佐々木智志
小松 直哉
期間満了
期間満了
(2)技術職員(3月31日付)
所 属 ・ 職 名
大学院工学研究科
大学院環境情報学研究科
情報工学専攻
環境情報学専攻
(3)事務職員(3月31日付)
所 属 ・ 職 名
事務局研究推進部産学官連携センター専任課長
氏 名
事 由
佐沼 繁治
定 年
(5月31日付)
所 属 ・ 職 名
事務局学生支援部学生支援センター事務員
[YC担当]
氏 名
事 由
佐藤遼太郎
死 亡
表彰
平成28年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞
(科学技術振興部門)
工学部都市工学科 今井龍一 准教授が、
平成28年4月12日に標記の賞を受賞されました。
(関西大学2名、
大阪経済大学1名と共同受賞)
業績名:「3次元情報の利活用のための社会基盤技術の振興」
TCU QUARTERLY No.200 2016.7
13
学事通信
入学式式辞
学長
三木 千壽
えます。
高校までの勉強は、良い大学に入ろうと言う極めてわかりやすい目
標がありましたし、どうしても受験を意識しての知識を伝達する形の教
皆さん、おはようございます。本
などはありません。目的を失った学生は迷走状態に入ります。これは、
長の伊藤様、校友会会長の吉田
都市大の学生だけではありません。日本の大学での共通した問題です。
様をはじめとしてのご来賓、保護者
大学で学ぶ理由について、哲学者であり、大阪大学の総長を勤め
の皆様をお迎えして、入学式を持
られた鷲田清一先生、今、朝日新聞の1 面に「折々の言葉 」を連載
てること、東京都市大学学長とし
されていますが、次の3つの理由を挙げています。その1は「これまで
て、大変嬉しく思います。
ずっと知りたかったものを知るため」、その2は「これまでそのような問い
また、本日はオーストラリアより
が存在することさえ知らなかったものを知るため」、そして、その3は「人
特別なお客様をお迎えしています。
として知っておかなければならないことを知るため」です。ぜひ、この3
東京都市大学オーストラリアプログラム( TAP )のパートナーであります
つの理由を頭の隅にしまっておいてください。繰り返しますが「今まで
Edith Cowan Universityの理事長 Hendy Cowan氏です。
ずっと知りたかったことを知るため」、
「いままで気が付くこともなかった
I would like to introduce His Excellency the Honorable Dr.
未知のことを知るため」、そして「人として知っておかなければならないこ
Hendy Cowan, the chancellor of Edith Cowan University, May
とを知るため」です。大学で学ぶ理由を一流の会社に入るため、など
I ask you to stand up? I appreciate your attendance to our
とは決して考えないことです。大学は就職の準備教育機関ではありま
entrance ceremony. Later, we would like to ask you for your
せん。
address.
さて、本年度は大学院博士後期課程では工学研究科に16 名、環
そこで大学で何をするのか、もう少し具体的なことをお話しします。
皆さんも知っていると思いますが、2020 年より大学入試が大きく変わり
境情報研究科に1 名の計 17 名、大学院修士課程には工学研究科
ます。実は大学入試だけではありません。小学校から大学まですべて
で265 名、環境情報学研究科で16 名の計 281 名、学士につきまし
を巻き込んでの、教育の大改革が進みつつあります。皆さんはもう関
ては工学部 635 名、知識工学部 260 名、環境学部 160 名、メディ
係ない、とお思いでしょうが、なぜ、そのようなことになったかは極めて
ア情報学部 200 名、都市生活学部 169 名、人間科学部 104 名、
重要であり、皆さんのこれからの大学での過ごし方に関わります。そし
合計 1 , 528 名の学生を迎えます。皆さん、入学おめでとうございます。
て将来に強く関わります。
本日から東京都市大学のメンバーです。教職員一同、皆さんを歓迎い
たします。
今、なぜ教育改革かですが、皆さんがまさに通り過ぎてきた大学入
試に合格することを目的としての中学、高校の教育、そして今の大学
都市大の理念は「公正、自由、自治 」です。都市大の前身の一つ
の教育では、まともな人材は育成できない、激しい世界の動きの中で、
である武蔵工業大学は、1929 年に武蔵高等工科学校として設立され
日本の将来は危ないとの認識から改革が進められたのです。世界では、
ました。ある学校に在学していた学生たちが、
「学びたい 」と思う一心
日本は科学技術で世界の一流国になった、と認識されています。資
のもとに、自らが、支援者、教えてくれる人をさがし、それを受け止めた
源の乏しい日本での唯一の資源は人材です。150 年前の明治維新、
3 名の創立者の熱意により設立された学校です。
「公正、自由、自治 」
70 年前の敗戦を経験しながらここまできたのは、すばらしい教育とその
の理念は、その時に宣言されました。
結果としての人材が育ったからです。しかし、多くの方が、現在の日本
最初のキャンパスは東急池上線大崎広小路の駅のそばであり、昨
年、大崎広小路駅の構内の壁に、記念のプレートを設置いたしました。
の教育と人材育成の現状に危機感を持ったと言うことです。
どのようなところが問題かについても、はっきりと指摘されています。
ぜひ、
お近くに行かれた際には見ていただきたく思います。その後、キャ
それは、独創的な発想力、コミュニケーション力、
さらには協調性やリー
ンパスは大岡山へ、そしてこの尾山台に移ります。
ダーシップなどが、欧米の同世代に比較して劣っている、とされていま
東京都市大学は学校法人五島育英会に所属しますが、五島育英
す。皆さんはいかがでしょうか。都市大では、このような問題を強く意
会は東急電鉄グループの創立者である五島慶太翁が 1939 年に設立
識し、これからの時代をリードする人材育成を目的として大学入試だけ
した東横商業女学校に始まります。東横商業女学校は東横学園とな
でなく、大学の教育そのものの大改革を進めています。
り、2009 年に武蔵工業大学と統合して東京都市大学になっています。
皆さんの中には、東京都市大学に第 1 希望で入学した人、第
さて、皆さんに直接、顔を見ながらお話しできる機会はあまりありませ
2、あるいは第 3 希望で入学した人もいると思いますが、都市大とし
んし、今日は特に、東京都市大学で学ぼうとの意欲に燃えていると思
ては、卒業する時に皆さんを、第 1 級の人材に仕上げて社会に送り
いますので、これから大学で、どのようにすれば有意義に過ごせるのか
出すつもりです。大学にはいろいろな評価の仕方がありますが、IN入
についてお話しします。
学時とOUT卒業時で、どれくらい価値を高められるか、いわゆる教育
皆さんは今までの生徒から、学生と呼ばれるようになります。生徒と
14
育、生徒から見れば受動的と言えます。大学に入ると、その先に入試
日は、満開の桜のもと、後援会会
付加価値が重要であり、都市大はそのような指標でのBest Value
学生とは大きく異なります。辞書によれば、生徒とは、学校などで教育
Universityでありたいと考えています。そのためには、今まで経験した
を受けるもの、学生とは、学業を修めるもの、と説明されています。こ
ことのないほど、勉強をしてもらいたいと思います。そのつもりで、大
の違いは重要です。生徒は受動的、学生は能動的に学ぶこととも言
学の4 年間を過ごしてください。
TCU QUARTERLY No.200 2016.7
大学での教育で高めるのは、人間力と専門力の両方です。また、
大学生活の中で何か気が付いたことがあれば、すぐに大学に伝えて
さらに共通の認識で日本人に欠けている点はグローバル化への対応で
ください。学長室に直接でも結構です。ぜひ、皆さんと一緒に、東京
す。グローバル人材とは単に英語が話せる、ではありません。英語で
都市大学を世界クラスの大学にしていきたいと思います。先ほども触
考え、英語で議論する、英語で文化や社会や歴史を語れること、これ
れましたが、4 年後、あるいは2 年後の学位授与式には、
「よく勉強した、
がグローバル人材の入口です。
これ以上はできない、満腹である」と言わせたいと考えています。
英語が話せなくても中身があれば、などという考えもあるようですが、
最後に、東京都市大学グループの学園歌は
「夢に翼を」
です。まず、
私は賛成しません。国際語である英語でコミュニケーションができなけ
夢を見つけましょう。そしてそれに翼をつけましょう。皆さんが充実した
れば、中身も伝えられません。私は34 歳の時、米国の大学でポスド
大学生活を送られることを祈念いたしまして、式辞といたします。
ク、博士研究員を経験しました。その時、日本での立場は、日本を代
表する大学の助教授です。しかし、その米国の大学では、研究パート
ナーである学生、実験を手伝う作業員、秘書とのコミュニケーションが
理事長挨拶
五島育英会理事長
安達 功
全くとれず、仕事になりませんでした。遂には、秘書に「私は3 重苦の
皆さん、東京都市大学そして大
ヘレンケラーだ」と言ったのですが、それも通じません。日本では○○
学院へのご入学おめでとうございま
大学の助教授だと言ったらもっと恥ずかしいことになったと思います。
す。
皆さんにはそのような事にはならないでいただきたいと考えています。
また、そうならないようにお手伝いします。中学高校で6 年間、さらに
難 関を乗り越え、めでたく本
は大学で4 年間も英語を勉強して、全く使い物にならないのは、先ほ
日の栄冠を勝ち取られた皆さんを、
どお話しした、受験を目的とした勉強が導いた典型的な問題ではありま
教職員一同と共に心から歓迎いた
すが、そのようなことを言っても解決にはなりません。
します。
又、ご家族・関係者の皆々様
昨年、電車の窓上広告で「実践力を有する専門性を持つ国際人
におかれましても、さぞかし、お喜
になりたければ都市大に 」とのメッセージを書きました。都市大での
国際人育成の入り口が、昨年からスタートしたオーストラリアプログラム
( TAP )です。このプログラムは、入学直後から始まります。
1 年生では1日2 時間、週 5日間、ネイティブによる小人数による
英語力強化講義を1 年間続けます。
TAPでは2 年 生 で、オーストラリア、パ ースのEdith Cowan
Universityへの5か月間の留学をします。帰国後も様々なプログラム
が 4 年生まで続きます。今、一期生の半分である122 名がエディスコー
ワン大学に留学中です。準備教育を半年受けた時点で約半分の学
びのことと謹んでお祝い申し上げます。
私ども学校法人五島育英会は、大学から幼稚園まで8つの学校に
より東京都市大学グループを形成し、在籍者は約 12 , 000 人、卒業
生累計は約 177 , 000 人をかぞえます。東京都市大学グループの頂
点校である本学は、日本において極めて稀な、勉学意欲の高い、独立・
自主の思い溢れる学生達の熱意によって創立された大学です。
以来、本学は、長い歴史と伝統を築き上げ、3年後の2019年に
創立90周年を迎えます。そして、13年後の創立100周年を目指して、
生がTOEICを100 点以上アップさせています。現在、ECUでの生活
『専門的実践教育の伝統に加え、
「都市 」をキーワードに時代の要請
が 2 ヶ月過ぎたところですが、かなりの数の学生がオーストラリアの正
に取り組み、国際都市東京で存在感を示す有数の私大 』というビジョ
規留学基準であるIELTS 6 . 0をクリアするレベルに達しています。再
ン実現に向けて、全教職員が力を結集しております。
来週からリベラルアーツ系の講義に入りますが、どこまで伸びるか楽し
さて、皆さんは、これからの夢を心に抱きながら、今、この席に座っ
みです。都市大に入学してくる学生は英語が苦手と聞きますが、受験
ていることと存じます。これから始まる大学生活は、今後の人生に大き
英語とCommunication Skillとしての英語は違うことを確信し、こちら
な影響を与えるたいへん重要な時期となることは間違いありません。
は期待できます。
専門力をつけることについては、英語力を含む人間力をつけること
大学で学ぶということは、皆さんお一人おひとりが主体的に学問の
研鑚と人格の陶冶に励むことであり、そのことを通して人間としての品
よりはるかに深刻です。大学の勉強では、いわゆる標準課程がありま
性や感性を磨くということです。併せて、責任感の強い、決断のでき
せん。どこまでやれば合格ということにはならないのです。逆に言えば
る一人の大人として自立することを学ばなければなりません。
入試はあるラインを超えることが目標ですが、これからは、上限の無い
大学院に入学される方は、これから更に深い学識を身につけ、専
世界に入り込みます。自らが目標を設定し、到達していくことです。さ
門分野における研究能力や高度の専門性を養うとともに、広い視野
らに言えることは大学で学ぶ知識は、これから必要となる知識のほん
に立って社会性の涵養に努めて下さい。そして、大学は同じ志を持つ
の一部であり、大学の4 年間で得られる知識はごくわずかです。知識
者が切磋琢磨して、お互いを高め合い、磨き合う場所でもあります。
を得るというより、どのように取り組むかを身につけることだと思います。
是非、沢山の良き友人を得て、人生観・社会事象等、あらゆるこ
インターネットの発達により、他大学で何を行っているのかを簡単に知
とについて、大いに議論を戦わせ、互いに学び合ってください。又、
ることができます。Open Course Wear( OCW )
、では、講義ノートや
課題の解決にあたっては、常に社会に貢献する意識を大事にしてくだ
参考資料が公開されています。MOOCsでは講義そのものが動画とし
さい。自分が、社会全体の中で、どう係わっているか、どうすればもっ
て提供されています。そのような情報を確認しながら、自分の学修計
と社会に貢献できるか、ということを常に考え、日々努力を続けていた
画を立ててください。
だきたいと思います。
TCU QUARTERLY No.200 2016.7
15
学事通信
現在私たちは、激動の時代を生きています。国際関係・経済・産
業そして社会の構造的な大きな転換期を迎え、技術革新、情報革命、
来賓祝辞
東京都市大学後援会長
伊藤 秀樹
グローバル化がますます進展する時代であります。そして、経験したこ
新入生の皆さん、ご入学おめで
とのないスピードで変化する、将来を予測することが難しい時代でもあ
とうございます。また、ご両親を始
ります。
大変革時代の到来として文部科学省は、大学に経営を革新し、積
め保護者の皆様、ご子息、ご息
極的な産業連携など、攻めの経営を求めています。学校改革の強化、
女のご入学、誠におめでとうござ
教育・研究・産業連携の三位一体の社会貢献、イノベーション、学
います。後援会を代表して皆様の
術研究、特に若手研究者・卓越研究者の活力発揮が課題となります。
入学をお祝い申し上げますとともに、
心から歓迎いたします。
他方、昨年、日本人がノーベル賞を連続して複数名受賞するとい
私は、後援会の会長を仰せつ
う明るいニュースがありました。日本人のノーベル賞受賞者は、これで
かっております伊藤秀樹と申しま
24名、内、自然科学部門で21名、2000年以降は16名、世界第2
位とのことで、日本人の優秀さが証明されています。
ここ数年、地方の大学出身者が増え、層の広がりを感じます。主に、
す。どうぞよろしくお願い申し上げます。
後援会とは、保護者の皆様によって構成され、大学の教育方針に
基礎研究・科学技術の分野での、永年にわたる地道でねばり強い研
則り大学と保護者の連携を密にして、学生生活の向上を助けることを
究の成果が、高く評価されています。受賞者ご本人は、偶然の賜物
目的としております。平たく言えば、大学教育のコアの部分は大学が
などと、謙遜されていますが、明確な意識と強い意志で、初めて実現
行うものでありますが、その周辺の部分で、皆さんがより良い学生生活
したのだと思います。
を送れるようサポートするのが後援会の役割です。
細菌学の開祖と称される、ルイ・パスツールに、
「偶然は、それを受
後援会は保護者の皆様で構成されておりますので、会長の私も保
け入れる準備が出来た人にのみ訪れる」、
「チャンスは準備された心に
護者の一人であり、息子はこの4月から大学院の修士課程2年にな
訪れる」
という言葉があります。含蓄のある、研究者を勇気づける、真
ります。今まさに就職活動の真っ只中にあり、毎日スーツを着て出か
理ある、いい言葉で、すとんと理解できます。
けていきます。どのような会社に入社し、どのような社会人になるのか、
一方、ノーベル賞受賞者は、皆さん異口同音に教育・研究の現状
を憂え、
「日本の科学技術開発の相対的な地位低下が著しく、このま
までは国際競争力を失う」と警鐘を鳴らしています。
親として不安と期待が交錯する毎日です。
2週間前、同じこの場所で、大学院生・学部生の卒業式・学位
授与式が行われました。同じ壇上から拝見しますと、やはり皆さんはお
これは1つの事例ですが、様々な部門で、従来、日本の絶対的な
若い。当然とお思いかもしれませんが、私ほどの齢になりますと、
4年く
強みの部分が、次第に蚕食され、弱体化し、競争力を失いつつあります。
らいでは何も変わりません。せいぜいシワとシミと白髪が増えるくらいで
まさに官産学あげて取り組まねばならぬ問題で、特に人財力の強化・
す。しかし、皆さんは違う。4年は皆さんを大きく成長させるのに十分な
教育の向上が喫緊の課題となっています。
期間です。
新入生の皆さん、今日から新たなスタートです。ここから本当の意
皆さんはまだ若いですから、頭も心も柔軟だと思いますが、年を取る
味の学問が始まります。物事の考え方・科学する心を身につけて下さ
に連れてだんだん固くなってきます。年齢とともに知識と経験が身に付
い。先ずは勉学に勤しむこと。リベラル・アーツ、教養を学び、何か
きますから、どうしてもその知識と経験に引きずられてしまいます。過去
しらの資格取得に挑戦し、そして、自分のテーマを見出すこと。TAP
の経験が役に立たないような場面に出くわしても、なかなか思い切った
等を活用、留学し、人間の巾を広げ、そして是非とも大学院へ進学し
発想の転換ができなくなります。どうしても先入観や思い込みが先に
専門性を深めてもらいたい。
立ってしまいます。
学生生活は瞬く間に過ぎてしまいます。自分で自分をコントロールで
20年以上前のことになりますが、私は新潟県佐渡の小さな水族館
きる、この貴重な限られた時間を是非有効に活用し、自分の能力を最
で烏賊が水槽で泳いでいるのを見ました。佐渡は烏賊が豊富に採れ
大限に発揮できるよう心掛けて下さい。
るところですのであまり気にも留めなかったのですが、同行してくれた地
「夢に翼を」、夢の実現に向けて、本学で大きな翼を身に付け、将
来へ雄飛していただきたいと切に願います。
健康には十分注意されて、充実した楽しい学生生活を送られますこ
とを心から祈念いたしまして、私の祝辞といたします。
本日は、誠におめでとうございます。
元の人が、
「烏賊は毎日水を替えないといけないので、普通の水族館
では烏賊は泳いでいないんです。ここは全国でも珍しい水族館なんで
すよ。どうやって烏賊を泳がせていると思います?」と聞かれました。私
は「毎日水を替えるのは大変ですね 」と申し上げたのですが、その方は
「いや水は替えません。毎日烏賊を替えます。」と仰っていました。真
偽のほどはわかりません。その方はジョークを言いたかっただけかもし
れませんし、佐渡はそれほど烏賊が豊富に採れるところだと言いたかっ
たのかもしれません。ただ、私は生簀ならともかく、水族館である以上、
烏賊が入れ替わるとは考えもしませんでした。ことほど左様に無意識の
うちに先入観に縛られているわけです。
さて、よく人間力といいますが、これは、苦しいときに耐えられる忍
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TCU QUARTERLY No.200 2016.7
耐力、それを乗り越える精神力、情報をやりとするコミュニケーション力、
will discover new and exciting opportunities that will change
そして新たな道を切り開く創造力、こういったものを総称して人間力と
the way you think about yourself and your life.
言うのだと思います。人間力は大学生くらいまでに身に付くもので、社
We warmly welcome those students prepared to study
会人となってからはあまり変わりません。もう一つ学力も同じです。学
abroad in Perth, Australia. Australia is different to Japan in
力も大学までに身につけた学力が人生の学力の全てと言っても過言で
so many ways. But there are also so many things that are
はないと思います。従って、皆さんはこれからの4年間が人間力と学力
the same. Australia has long been connected to Japan in
を身につける人生最後のチャンスだと思ってください。
trade, commerce and tourism. There are many Japanese
よく
「大学で学んだことは社会では役に立たない 」と言われます。あ
people who live in Australia. Many young Japanese people
る側面、それは真実です。しかし、もう一方で、世間ではあまり語られ
also come to Australia when they finish school to experience
てない、そして、私がこの齢になってしみじみと感じる真実があります。
our lifestyle, to enjoy our climate and our beaches. And
それは「大学で身につかなかった学力を社会に出てから身につけること
many Australians, young and old, come to Japan to visit your
はできない 」ということです。いくら知識と経験を身につけても、基礎と
famous cities, your heritage sites, and your stunning snow-
なる学力がなければ社会では役に立ちません。
fields.
課外活動で人間力を磨き、授業で学力を身につける。そして、
どうか
Those of you who come to Perth and to Edith Cowan
「大学でなければできないこと」「大学でなければ学べないこと」にしっ
University will have a wonderful time immersed in our culture
かりと向き合い、身につけていただきたいと思います。
in our beautiful city. You will learn so much that you will
本学における4年間が、皆さんにとって素晴らしい、そして生涯の思
find valuable in your later life. And I know you will make
い出に残る学生生活となりますよう心よりお祈り申し上げ、ご挨拶とさ
friendships that will last far beyond your studies and you
せていただきます。ありがとうございました。
will be a frequent visitor back to our country. As I speak to
you now, 122 of your colleagues are currently in Perth at
来賓祝辞
エディスコーワン大学理事長
ヘンディー・コーワン
Edith Cowan University. They have been learning English,
participating in community events, festivals and university life,
and making many new friends.
Mr. Adachi Isao, Chairman of
As you enter university today, I urge you to study hard
Gotoh Educational Corporation,
and I wish you every success in your studies. You are in
Professor Miki, President of
great hands here at Tokyo City University. I look forward to
Tokyo City University, staff,
welcoming you in the not too-distant future to Perth and to my
students and guests:
university, where we will look after you as our own and make
It is my pleasure to join
sure you have a wonderful time.
you on this Entrance Day to
welcome the new students to
Tokyo City University. Edith
Cowan University is delighted about its partnership with Tokyo
City University, which provides students with the opportunity to
study abroad in Australia as part of their TCU degree.
Both the Japanese and the Australian Governments
recognise the value of international study as an important
安達功五島育英会理事長、三木千壽東京都市大学学長、ご来
賓の皆さま、職員、学生の皆さま。
本日は、東京都市大学( TCU )の入学式に参列させて頂き大変光
栄でございます。エディスコーワン大学
(ECU )
は、TCUのパートナーと
して、TCUの学生にオーストラリアに留学する機会を提供できますこと
を大変喜ばしく思います。
part of the student experience. Students who have studied
オーストラリアでも日本でも、政府は、留学経験が学生自身にとって
overseas build the social capital of their country and
非常に重要な時間となると認識しています。留学生は、本国の社会
contribute significantly to the welfare of their fellow citizens.
資本を構築し、社会において大きな役割を果たします。オーストラリア
In Australia, many of our students travel to other countries
では、自分の視野を広げるために留学する学生が多く、今年ECUから
to broaden their outlooks and many come to Japan. Ten of
学生 10 人が東京都市大学を訪問する予定です。
our Edith Cowan University students will be visiting your
university later this year.
Those among you who are fortunate enough to have an
海外留学を経験した学生は、留学は人生を大きく変える経験だと感
じることでしょう。留学経験を通じて、学生は多様な考え方を身に着け、
これまで気がついていなかった自分自身を発見することができます。
international study experience will find it to be life-changing.
これからパースへの留学を考えている学生さんを、私たちは歓迎致し
Studying abroad presents many different perspectives to
ます。オーストラリアと日本は様々な面で違っています。しかし、共通
students and provides the means to learn more about yourself
点も多くあります。オーストラリアと日本は、産業、観光、経済におい
and to expand your capabilities. Everyone who participates
て重要なつながりを持っています。多くの日本人がオーストラリアには
TCU QUARTERLY No.200 2016.7
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学事通信
暮らしていますし、多くの若い日本人も、ライフスタイルやビーチと気候
躍する
「現場 」
は、
「聞いて知る」以上に、自分自身で獲得した
「学問 」
を経験するため、オーストラリアに来ています。また、様々な年代のオー
が必要とされる場です。このことを心の片隅において、まずは、一心
ストラリア人が日本を訪問し、有名な都市、世界遺産や美しい雪原に
不乱に学び、そして、自ら考えて下さい。
次に、二つ目のテーマ、
「人とのつながり」についてお話しします。
感動します。
ECUに留学する学生は、美しい都市パースで、これからの人生に
単に「人とのつながり」と言ってしまうと、家族、友達、夫婦など、いろ
おいて価値ある多くのことを学ぶでしょう。多くの人と末長く交流を続け、
いろなつながりが思い浮かびますが、私が、今日、お話しする「人との
将来、オーストラリアに頻繁に来てもらえることを期待しています。現在、
つながり」は、同じ目的、目標の下に集う人たちの「つながり」です。
皆様の先輩 122 人がECUで勉強しています。英語を学び、様々なイ
ベントや大学行事に参加し、友達をたくさん作っています。
皆さんが、この大変素晴らしい東京都市大学で勉学に励んでいた
私は、自分の会社でよく
「チームHonda 」という言葉を使うのですが、
この「チーム」がまさにそれで、Hondaでは、
「お客様に喜んでいただき
たい 」という同じ想いを持つ、メンバーが、開発、製造、販売、サービ
スなど、様々な領域から集まって、クルマやバイク、さらには飛行機ま
だけることを祈念いたします。
また、ECUは皆さんがパースで有意義な時を過ごせるようにお世話
で作って、売っています。
「色々な人が集まると、考え方、やり方も様々
いたします。多くの皆さんがECUに留学されることを心よりお待ちして
だから、喧嘩にならないのか?」とよく聞かれます。もちろん、議論はし
います。
ますし、時には、それがヒートアップすることもあります。皆さんも経験
があると思いますが、家族でも、友達でも、夫婦でも、人が集まれば、
来賓祝辞
本田技研工業株式会社 代表取締役社長
八郷 隆弘
喧嘩にはならなくても、意見の違いが出ることは避けられません。
「では、それを、どうやってまとめるのか?」が課題になりますが、そこで、
大切になるのが、先ほどお話しした、同じ目的や目標、あるいは、同じ
新入生の皆さん、ご入学おめでと
うございます。
ただいま、ご紹介にあずかりました
同じ想いなんだ!」
とわかれば、相手をやっつけようとは思えないものです。
本田技研工業の八郷です。本日は、
私が学生時代に得たのは、こうした「人とのつながり」でした。勉強
一卒業生として、新入生の皆さんに、
やスポーツを通じて、同じ想いの下に集う、仲間のつながりが、いかに
一言、激励の言葉を述べさせていた
素晴らしいものかが、非常によくわかりました。同じ想いを持つ、人の
だきます。
つながりというのは素晴らしいものです。そして、大学は、そんな経験を
私が、この大学の前身、武蔵工
する機会にあふれたところです。学ぶことはもちろんですが、私は、皆
業大学に入学したのは1978 年のこ
さんにも、そうした「人とのつながり」を、学生時代に、是非、経験して
とです。在籍しましたのは、機械工学科 。卒業論文のテーマは流体
いただければと思っています。今日は、一卒業生として、
「現場の大切
力学でした。そして1982 年に卒業し、Hondaに入社しました。
さ」、そして、
「人とのつながり」について、お話しをさせていただきました。
私は、当時から
「ものづくり」
が好きで、Hondaを選んだのも、
その「も
最後に、本田宗一郎の言葉をもう一つ加えて、入学にあたっての、
のづくり」に対する姿勢に惹かれたからです。そこで、今日は、
「ものづ
皆さんへの激励にしたいと思います。
「若い者はだめだという定義をひっ
くり」に対する姿勢について、私が大切にしていることを、二つお話し
くり返してもらいたい。それがみんなの生きがいになり、
プライドになる。」
して、皆さんへの激励の言葉としたいと思います。
一つ目は、
「現場の大切さ」、もう一つは、
「人とのつながり」です。
Hondaには「三現主義 」という考え方があります。現場、現物、現
実を大切にすると言う事です。課題に対して、現場に行き、現物を見て、
現実としてとらえ判断する仕事の進め方です。
私は皆さんと同じ技術者ですが、もし、技術者がお客様のいる現場
を忘れて、また、たくさんの仲間が働く製造現場を無視してクルマを開
発したらどうなるか。そのクルマにどれだけ先進的な技術があっても、そ
れを使う人、それを創る人には何の喜びもないはずです。
「わざわざ現
場に行かなくても、現場を見なくても…」
という考えもありますが 。しかし、
それは、知識が万能であると考えてしまうからだと思います。
我々 Hondaの創業者の一人、本田宗一郎はこんな言葉で、経営
者を戒めています。
「聞いて知っていると言うならば、これはただのオウ
ムにすぎない。これでは経営はできない 」
皆さんが、この大学で身に着ける学問は、将来、何らかの形で必ず
社会に役立つはずです。そして、大学というのは、
「聞いて知っている」
だけではなく、さらに深く考え、自ら学ぶ場です。皆さんが、将来、活
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想いを、そこに集まる人たちが共有しているかどうかです。それさえあれ
ば、議論がどんなにヒートアップしても、喧嘩にはなりません。
「アイツも、
TCU QUARTERLY No.200 2016.7
ご入学おめでとうございます。皆さんの、将来に大いに期待してい
ます。
平 成 2 7年度 学位記授与
平成27年度の大学院・学部学位記授与式が、3月19日
(土)
午前10時30分より、大学院修了者、学部卒業者、来賓、教職
員、保護者の出席のもと、世田谷キャンパスにおいて挙行されました。
式では、博士後期課程修了者、修士課程及び博士前期課程修了者、工学部、知識工学部、環境情報学部、都市生活学部、
人間科学部卒業者に学位記が授与され、
引き続き、学術優秀賞ならびに理事長賞等が授与されました。
その後、三木千壽学長から式辞、学校法人五島育英会 安達功理事長から挨拶があり、来賓から祝辞を賜りました。
学位授与式式辞
学長
三木 千壽
社会人を経験してから大学や大学院に入学しているということです。や
はり継続的に学び、自分を高めていくことが大切です。時々お話をして
いるように、
「今日の即戦力は明日の戦力外 」です。常に自分へ力を付
おはようございます。
本日、校友会の吉田会長様はじめ多くのご来賓の皆様、保護者の
け続けることが大切です。
都市大では今年から社会人の方の大学院入学を応援するために、
皆様のご出席いただき、学位授与式を持てること、東京都市大学学長
博士課程については授業料の90%を、修士課程については50%を減
として、大変な喜びであります。心より、
お礼申し上げます。今週に入っ
免することとしました。これはより多くの方に大学院で高度な専門を学ん
てからの暖かい気候により、ひょっとして桜が開花してくれるのでは、と
でいただきたい、出来れば博士を取得していただきたいと考えての措置
期待していたのですが、少しほころび始めたようです。
です。ぜひ、自分を高めるために、何年か先にはこのキャンパスに戻っ
今年度、学部と大学院の合同で学位授与式を開催することといたし
てきてください。
ました。従来は、学部は卒業式、大学院は学位授与式、と呼んでいま
保護者の皆様、今日はさぞかしご安心のことと推察いたします。まさ
したが、10 年ほど前から、正式に学士が学位となりましたので、学位授
に大事業の一区切りがついたと言えます。心からお喜び申し上げます。
与式、と呼ぶことがふさわしいと思います。
私事で恐縮ですが、15 年ほど前、2 人の子供の教育が終ったときの気
会場が少し窮屈であり、また、多くの保護者の皆様には少し離れたと
ころでモニターを見ていただくような形になってしまったこと、申し訳ござ
いません。しかし、学部と大学院を一緒に挙行することで、大学全体の
雰囲気や動きを感じていただけると思っています。
さて、本日、大学院では博士後期課程工学研究科 2 名、環境情報
持ちは忘れられません。卒業生の皆さんも今日があるのは、ご両親や保
護者の皆様のおかげであることをしっかりと胸に刻み付けてください。
さて、皆さんは1995 年頃の生まれですね。その頃のことを、少し調
べてみました。皆さんのゼネレーションを社会では、バブル経済の後の、
失われた20 年に生まれた世代と呼ぶことがあります。ところが、皆さんは、
学研究科 1 名、計 3 名が課程を修了して博士の学位を取得しています。
バブル経済、バブル崩壊、失われた20 年と言ってもそれは何のことで
修士の学位取得者につきましては工学研究科で264 名、環境情報学
すか、と言った反応でしょう。確かにそうでしょう。バブル経済が 1980
研究科で7 名です。学士につきましては工学部 697 名、知識工学部
年代、バブルの崩壊が 1991 年ですから、知る由もありません。
241 名、環境情報部 419 名、都市生活学部 153 名、人間科学部
109 名の学生が東京都市大学を卒業いたします。
改めて、皆さん、おめでとうございます。皆さんにとっては、小学校か
皆さんが生まれたころの大卒の初任給は19 万 4 千円、今が 20 万
4 千円、20 年で1 万円しか上がっていない。私が大学を卒業した頃
1970 年の初任給は3 万 4 千円、その10 年後の1980 年には11 万
ら始まった、16 年間あるいはそれ以上の長かった学ぶ世界から、いよい
5 千円、1990 年には17 万円と、まさに右肩上がりの社会が築かれて
よ自分で切り開きながら進む世界への船出です。まずは社会人としての
いきました。また現在、ドルと円の換算も1ドル100 円くらいで変動なし
自覚を持ち、責任のある行動をすることです。大いに自分の力を発揮し
です。1970 年には1ドルは360 円、1980 年には250 円でした。これ
て、ご活躍ください。
らは驚くべき事実です。まさに安定した成熟社会のように見えます。
学士として社会に出る皆さんには、何年かのちにぜひ大学院に戻って
しかし、この間にも大きな変化がありました。それは急激なグローバル
くることを勧めます。常に自分を高めていただきたい。学部と大学院合
化です。グローバル化とは、これまで存在した国家、地域などタテ割り
同の学位授与式としたのには、大学院を修了する博士や修士がいかに
の境界を超え、地球が 1つの単位になる変動の趨勢や過程を呼びます。
素敵かを見ていただきたかったことも理由の一つです。
グローバル化とは情報通信技術の進展、交通手段の発達による移動
大学および大学院への進学について、日本は先進国の中では極め
の容易化、市場の国際的な開放等により、人、物材、情報の国際的
て特殊な国となっています。日本では52%の人が大学へ進学し、その
移動が活性化して、様々な分野で「国境 」の意義があいまいになるとと
平均年齢は18 歳です。大学院への進学は、学部卒業後直接がほと
もに、各国が相互に依存し、他国や国際社会の動向を無視できなくなっ
んどです。それに対して、米国での大学への進学率は74%で、平均年
ている現象ととらえることができます。グローバル社会とは、時間と距離
齢は27 歳です。また、米国で大学院へ入学する人の平均年齢は32
を超えて、世界が一つの社会になることです。
歳であり、一度、職業についた人の割合は87%です。多くの学生が
例えば、スーパーマーケットの野菜や果物で国産はどれくらいあります
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学事通信
か。日本ブランドの車の国内生産の割合も驚きです。ホンダ19 . 2%、
います。
日産 19 . 6% 、トヨタ35 . 2%です。シャープが台湾の会社に買い取ら
この日を待ちわびておられたご家族の皆様のお慶びも、さぞかしの事
れるなども象徴的です。さらには、インターネットで世界の出来事がリア
と存じあげます。心よりお祝い申し上げますとともに、これまでのご理解
ルタイムで見えます。時間と空間が驚くほど短縮されてしまいました。超
・ご支援に対し、深く感謝いたします。
時空間化ともいえます。今世界で起きている、貧困、戦争、テロなどの
問題がまるで隣町の出来事のようになりました。また、そのようなことと
は縁を切って、われわれの世界を作ることなど出来ません。もはや、鎖
そして、三木学長はじめ、肌理細やかに教育指導に当たられた大学
教職員の方々に、心から敬意を表する次第であります。
皆さんは本学で勉学に励み、様々の経験を積み上げて見事学位を取
得されました。
国など成立しないのです。
このようなグローバル化は、これからも加速度的に進みます。圧倒的
これはもちろん皆さん自身の弛まぬ努力の賜物でありますが、同時に多
な人口を有するアジア、アフリカ、現在発展途上国と呼ばれる国が途
くの方々の、様々のご支援があったことを忘れてはなりません。是非支え
上国ではなくなる日は近いでしょう。その時には現在とはまったく異なる
てくださった方々に直接、卒業の報告と感謝の気持ちを伝えてください。
世界が出現するでしょう。これが、皆さんが出て行こうとしている社会です。
皆さんがこれから果たすべき役割は、このようなグローバル社会でどの
皆さんには、豊かな教養とともに、それぞれの学問領域において、広
く、そして深い専門性を身につけ、課題の探求と解決に必要な能力を
ように、世界中の人たちに貢献できるかです。今、われわれは世界的
修得されたことの証として学位が授与されたのです。本学で学び、体得
に見て極めて安全で安心な国に住んでいます。電車が分単位で運行
した様々な学問、知識の集大成を遺憾なく発揮され、目を広く世界に向
され、停電もなく、夜中に一人で歩いても怖くない、水道の水も飲める、
け、文化の進展・社会の発展に寄与するよう努力していただきたいと思
これらは当たり前と思うかもしれませんが、当たり前ではありません。我
います。
が国がこのような社会を継続するためにはどうすればよいのか、そしてこ
現在、地球環境のみならず、政治・経済・社会構造において大きな
のような社会を世界中の人たちと共有するためには、われわれは何をす
地殻変動が生じており、特に科学技術システムの進展は、まさに驚異
ればよいのでしょうか、何をすべきなのでしょうか。考えてみてください。
的であります。ICT・IOT・ビックデータ・AI…何でも出来る、何でも知る
昨年、電車の窓上広告へ「実践力を有する専門性を持つ国際人に
なりたければ都市大に」
とのメッセージを書きましたが、都市大として輩出
ことが出来る、人間の能力を超越したその無限の可能性に、一種の恐
ろしさをも感じます。
したい人材像は、世界で活躍できる実践的な専門力を持つ人材、国際
最近、人工知能とプロ棋士との対戦があり、A
Iが完璧に3連勝で勝
的なプロフェッショナルです。皆さんは今日、大学を出て社会へ飛び込
越したとの報道があり、世の中に衝撃を与えました。チェス・将棋はと
みます。これから国際的なプロフェッショナルになるためにはどのようにす
もかく、囲碁はその複雑さゆえ、AIが勝利するのは、まだまだ先、多分、
ればよいのでしょうか。私はきちんとした専門力に加えて、歴史観、世
10年後位と想われていました。しかし第4戦、AIは意外な弱点を露呈、
界観、大局観を身に着けることだと思います。そのためには、まずは自
迷走し敗北、第5戦は大接戦となり、A
Iが勝ち、
4勝1敗の結果となりま
分の仕事にプライドとパッションを持つこと、そして、若いうちから世界に
した。識者は「最新技術であるディープ・ラーニングを使い、膨大なコン
飛び出し、一流の人とふれあい、多くの人と交じり合って仕事をすること
ピューターパワーを駆使することで、当初の予想を超えたスピードで強く
が一番だと思います。世界に出て富士山よりも高い山がたくさんあるこ
なった」と論評しています。
とを知ることです。その中から、自分はどのような山を目指すのか、富士
いずれにせよ、未だ経験したことのないスピードで様々のことが変化し
山もいいが八ヶ岳もいいモンブランもエベレストもいい、自分の価値観に
ており、将来を予見することが極めて困難な時代となっています。このよ
したがって目標を決めることだと思います。
うな状況の中、皆さんの多くは、社会人として新しいスタートラインに立
学位記のフォルダーに「一心 」と書かせていただきました。私の好き
な言葉です。すべてのことは心が原動力、自分の心を一つにして物事
つことになります。
皆さんには、是非とも更に自分を高める努力を継続していただきたい
に立ち向かえば、必ずや相手を動かすことができる、といった意味です。
と思います。そのためには、今日の学位の取得で勉学を終わるのではな
よく、心技体と言いますが、心が最初です。
く、巾広い分野に興味を持ち、これからも常に学び、研鑽し挑戦するこ
最後に、都市大学園歌は「夢に翼を」です。夢を持たなければ何も
始まらない。みなさんは本日、夢に翼をつけて飛び立とうとしています。
とが大切です。
我が国の最大の資源は人材です。日本人の勤勉さ・探究心・協調の
世界が皆さんの行動を待っています。そして、この先に困ったこと、迷う
精神いずれも世界に誇れる資質です。是非ともこれらの強みを継承・強
ことがあれば、東京都市大学を思い出してください。いつでも皆さんの
化して一歩一歩着実に前へ進んでください。
世の中、なかなかうまく行くものでもありませんが、一喜一憂せず、常
力になりますし、頼りにしていただくことを待っています。
皆さんの人生が、幸多いものであることを祈念して本日の式辞とさせ
に高い志をかざし、夢の実現に向かってチャレンジし、社会に貢献する
人物であってほしいと期待しています。
ていただきます。
さて、話題は変わりますが、昨今、一流企業の不祥事が続発していま
す。なかでも驚いたのは、世界でも冠たる超一流の伝統ある、消費者と
理事長挨拶
五島育英会理事長
安達 功
直結しているドイツの自動車メーカーと日本の電機メーカーの事件です。
前社は製品機能の虚偽、後者は粉飾決算、両社共、まさに許されざ
本日ここに学位の称号を得られた皆さん、ご卒業誠におめでとうござ
20
TCU QUARTERLY No.200 2016.7
る行為です。人間とは本来的には愚かで、誤りをする生物ですが、これ
は単なるヒューマン・エラーではなく、企業人として越えてはならぬ一線を
私は、前回の東京オリンピックが開催された1964年に武蔵工業大
学建築学科に入学し、メキシコオリンピックの1968年に卒業しました。
踏み越えた、意図的・作為的行為です。
何よりも不可解なのは、どうやって事態を収拾出来るかの視点が全く
当時の仲間とは、今でもオリンピックの年毎に同窓会で集まっています。
欠落している事です。由緒ある企業の、優秀であろう人間がどうしてこ
二度目の東京オリンピックが開かれようという今頃になって、これまで
の様な結論になるのか全くもって理解できません。世の中、時々信じら
の自分の人生を振り返り、皆さんに言えることは、まず一つ、大学で同
れないような事件が起こります。後になって、冷静に考えれば起こすは
じ時間や空間を過ごした友達は、一生ものだと言うことです。
ずのない事件が起こるのです。個人だけでなく、組織が暴走する事件
そしてもう一つ 元気に働けることの喜びです。
が数多く発生することも事実です。是非とも皆さんには、付和雷同・軽
私は20代の後半に体調を崩し、高熱で2ヶ月ほど仕事ができない期
挙妄動することなく、常に自分自身で情報収集し、判断して納得して行
間がありました。体のしんどさよりも、思うように働けない辛さのほうが記
動されることを望みます。
憶に残っています。健康で忙しい最中には気付かないものですが、仕
事ができなくなってみると、仕事ほど面白いものは無いと気付きます。
最後に、五島慶太翁からのメッセージを贈ります。
世界の列強に肩を並べ、大戦・敗戦・復興・成長の激動の時代、私
自分がこの歳まで仕事をしてきますと、同期には比較的若くして亡く
鉄経営・M&A・倒産の危機・冤罪事件・公職追放と様々の修羅場をく
なったり、病気で仕事をすることができなくなった仲間がいます。彼らも、
ぐってきた、東急グループ・五島育英会を作り上げてきた大人物の言葉
もっともっと仕事をしたかっただろうなと思わずにはいられません。どうぞ
みなさん、あの時にこうしておけば良かった、もっと努力しておけば良かっ
ですので、大変重みがあり、若人を力づけてくれます。
たといったことの無いように、目の前にある現実をしっかりと受け止めて、
人の成功と失敗のわかれ目は第一に健康である。
自分のやるべき仕事に精一杯打ち込み、よい人生を歩んでください。
次には、熱と誠である。
卒業を機に、東京近郊を離れる方も多くいらっしゃると思いますが、校
体力があって熱と誠とがあるならば、必ず成功する。
友会には全国に地方支部が43、職場支部が27、海外支部が2つあり、
いつ如何なるときでも、自ら主となるように努めなければならぬ。
総会、懇親会や講演会などの活動を通し、会員同士の交流を図ってい
第一人者となるのには、それだけの確信が持てるように他人よ
ます。全国各地にある支部を是非、より所としてください。
りも余計に勉強しなければならない。
私は校友会本部役員として、今まで多くの支部の会に出席していま
それには、滅私奉公的の熱誠、あるいは誠実が無ければ出来
すが、出席者の方々は「大学 」「東京都市大学 」の現状に対し、大変
ない。
関心が高いことを感じます。
この体力と熱誠さえあれば、不可能な事はないということを、私
は自らの経験上確信している。
世代や時代が変わっても、大学で個人が過ごしてきた時間と、授業
やクラブ活動の思い出や、校歌、校舎やキャンパス、周りの環境、共
通の変わらないものがあることで、同窓生はつながりあえると思います。
さて、本日、新たな門出を迎えた皆さん、
ご自身が思い描く夢に向かっ
て、志高く、目標を明確に定め、前進してください。新しい時代は、若
い皆さんのものであり、皆さんが創り上げ、生きていく時代です。
そこで大いに交流を深めてください。
最後に、明治の詩人 山村暮鳥の「友におくる詩 」を皆さんに贈り
ます。
是非ともより良い未来の創造のために活躍して、世の中に役立つ人
何も言ふことはありません
物になって頂きたいと強く願います。
本日、本学を卒業される皆さんの歩まれる人生が、実り多きものであ
よく生きなさい
つよく
ることを心から祈念しまして、お祝いの挨拶とします。
本日は誠におめでとうございます。健康で存分に躍動されることを期
つよく
そして働くことです
待しています。
石工が石を割るやうに
左官が壁をぬるやうに
それでいい
来賓祝辞
東京都市大学校友会会長
吉田 勝
手や足をうごかしなさい
しっかりと働きなさい
卒業生の皆様、並びに保護者の
それが人間の美しさです
皆様、関係各位に対しまして、心か
仕事はあなたにあなたの欲する
ら祝福とお慶びを申し上げます。同
一切(すべて)のものを与へませう
窓会を代表してご挨拶させていただき
ます。
卒業生の皆さん、東京都市大学
みなさんの今後の健闘を祈り、同窓会を代表しての祝辞といたします。
ご卒業おめでとうございます。
同窓会・校友会への入会を心より歓
迎いたします。
TCU QUARTERLY No.200 2016.7
21
学事通信
卒業者数・修了者数 ( )内は女子内数
平成27年度 受賞者一覧
■大学院
■学部卒業者数 [平成28年3月19日付]
工学部
賞 名
機械工学科
113(6)
機械システム工学科
104(3)
原子力安全工学科
38(3)
生体医工学科
51(10)
電気電子工学科
101(6)
建築学科
105(24)
都市工学科
104(10)
エネルギー化学科/環境エネルギー工学科
修士課程修了
学術研究賞
(各専攻代表)
81(9)
合 計
697(71)
学部・研究科
学科・専攻
機械工学専攻
機械システム工学専攻
電気電子工学専攻
生体医工学専攻
情報工学専攻
工学研究科
建築学専攻
都市工学専攻
システム情報工学専攻
エネルギー化学専攻
共同原子力専攻
環境情報学専攻
環境情報学研究科
都市生活学専攻
氏 名
有松 英輝
椿 真貴
野口 俊介
矢内 紫織
野口 直希
藤村 直輝
上村健太郎
草野 有希
齋 藤 か おり
三浦 涼介
永井 倫人
呉 佳盈
知識工学部
情報科学科
96(8)
情報ネットワーク工学科
52(2)
経営システム工学科/応用情報工学科
57(10)
自然科学科
36(11)
合 計
■学部
賞 名
学部・研究科
241(31)
工学部
環境情報学部
環境情報学科
193(47)
情報メディア学科
226(62)
合 計
419(109)
学術優秀賞
知識工学部
都市生活学部
都市生活学科
153(81)
環境情報学部
合 計
153(81)
都市生活学部
人間科学部
人間科学部
児童学科
109(87)
合 計
109(87)
■大学院修了者数 [平成28年3月19日付]
工学研究科
理事長賞
知識工学部
博士後期課程
機械工学専攻
20(0)
0(0)
機械システム工学専攻
29(2)
1(0)
環境情報学部
電気電子工学専攻
29(0)
0(0)
生体医工学専攻
21(5)
0(0)
都市生活学部
人間科学部
情報工学専攻
51(2)
1(0)
建築学専攻
36(7)
0(0)
都市工学専攻
17(0)
0(0)
システム情報工学専攻
16(3)
0(0)
エネルギー化学専攻
21(4)
0(0)
共同原子力専攻
24(1)
0(0)
264(24)
2(0)
合 計
環境情報学研究科
22
修士課程
(博士前期課程)
工学部
修士課程
(博士前期課程)
山田奨学基金賞
知識工学部
博士後期課程
環境情報学専攻
3(0)
1(0)
都市生活学専攻
4(2)
0(0)
合 計
7(2)
1(0)
TCU QUARTERLY No.200 2016.7
工学部
環境情報学部
都市生活学部
人間科学部
校友会賞
工学部
学科・専攻
氏 名
機械工学科
機械システム工学科
原子力安全工学科
生体医工学科
電気電子工学科
エネルギー化学科
建築学科
都市工学科
情報科学科
情報ネットワーク工学科
経営システム工学科
自然科学科
環境情報学科
情報メディア学科
都市生活学科
児童学科
機械工学科
機械システム工学科
原子力安全工学科
生体医工学科
電気電子工学科
エネルギー化学科
建築学科
都市工学科
情報科学科
情報ネットワーク工学科
経営システム工学科
自然科学科
環境情報学科
情報メディア学科
都市生活学科
児童学科
機械工学科
機械システム工学科
原子力安全工学科
生体医工学科
電気電子工学科
エネルギー化学科
建築学科
都市工学科
情報科学科
情報ネットワーク工学科
経営システム工学科
自然科学科
環境情報学科
情報メディア学科
都市生活学科
児童学科
機械工学科
機械システム工学科
山縣 森
西尾 祐紀
内田 紗耶
山崎 清香
小田原 寛
荒 井 由自
関 根 明日香
森近 翔伍
門倉 巧
古屋 翔蕗
峯田 誠也
宮内 和輝
岡村 和季
坂井 友美
石田 賀愛
山岸 愛美
新妻 基
池内 岳仁
小出 純平
尾高 歩実
村上 渉
武田真理子
佐竹 高祐
永井 孝宏
樋園 勇人
西村 拓
佐藤 豊浩
木下 絵美
藤井 大介
芦川 真菜
滝澤 輝也
西野 彰
岡本 大輔
阿部 港
中村 陸
笈川 祥平
真栄田義史
伊藤 美希
桑原 健
太田 勝也
市村 歩
中村 啓太
大森 渉
鈴木 結花
丸田 隆之
長塚 真輝
久保田友子
依田浩一郎
野口 侑登
山本 健太
賞 名
学部・研究科
工学部
校友会賞
知識工学部
環境情報学部
都市生活学部
人間科学部
工学部
後援会長賞
知識工学部
環境情報学部
都市生活学部
人間科学部
学科・専攻
氏 名
原子力安全工学科
生体医工学科
電気電子工学科
エネルギー化学科
建築学科
都市工学科
情報科学科
情報ネットワーク工学科
経営システム工学科
自然科学科
環境情報学科
情報メディア学科
都市生活学科
児童学科
機械工学科
機械システム工学科
機械システム工学科
原子力安全工学科
生体医工学科
電気電子工学科
エネルギー化学科
建築学科
建築学科
都市工学科
情報科学科
情報ネットワーク工学科
経営システム工学科
自然科学科
環境情報学科
環境情報学科
環境情報学科
情報メディア学科
情報メディア学科
情報メディア学科
都市生活学科
都市生活学科
児童学科
當房 拓朗
清水 友香
小林 尚暉
南部 裕樹
綿引 裕菜
小澤 孝弘
西川 泰史
鄭 斌
岡田 拓巳
宮崎 裕太
矢部 和美
吉田 孟弘
大西 智樹
齊藤 加奈
片山 潤三
森 元気
森田 航
池田 光聖
磯野 大介
清水 哲郎
本田 薫
久保 玲奈
古庄 哲也
青山 嵩
飯田 茉於
島田 洋輔
小泉 勇人
鈴木 結花
髙野 流行
中澤航太郎
保屋野大樹
小畑 遼平
古俣 侑希
水島 直人
森山 仁太
是枝 広樹
水野 一平
■専攻独自の賞
賞 名
学部・研究科
学科・専攻
機械工学専攻
機親会賞
工学研究科
機械システム工学専攻
日本設計工学会武藤栄次賞 工学研究科
機械システム工学専攻
機械工学専攻
日本機械学会三浦賞
工学研究科
機械システム工学専攻
自動車技術会大学院研究奨励賞 工学研究科
機械システム工学専攻
都市工学専攻
緑土会賞優秀発表賞
工学研究科
都市工学専攻
都市工学専攻
システム情報工学専攻
高木賞
工学研究科
環境情報学研究科 環境情報学専攻
楷の木賞
賞 名
学部・研究科
原子力友の会
優秀発表賞
工学部
石島賞
工学部
Oak Prize
工学部
電友会賞
工学部
電気学会東京支部
電気学術奨励賞
電気学会東京支部電気学術女性活動奨励賞
閃光賞
蔵田奨学基金賞
空気調和・衛生工学会振興賞・学生賞
如学会賞
工学部
工学部
工学部
工学部
工学部
緑土会賞
工学部
情智会賞
知識工学部
荒川賞
知識工学部
通友会賞
知識工学部
とうきゅう留学生奨学財団賞
JIMA優秀学生賞
桐淵賞
三最賞
さきがけ賞
知識工学部
知識工学部
知識工学部
知識工学部
知識工学部
楷の木賞
環境情報学部
工学部
氏 名
片山 大輔
那須 敬義
熊岡 賢祐
有松 英輝
萩 森 夕紀
水上 聖隆
上村健太郎
石垣 拓也
丸林 修
田沼 紀樹
金田 響
とうきゅう留学生奨学財団賞 環境情報学部
都市生活学部
卒業研究優秀賞
都市生活学部
■学科独自の賞
賞 名
学部・研究科
日本機械学会畠山賞
工学部
機親会賞
工学部
日本設計工学会武藤栄次賞 工学部
原子力友の会
優秀発表賞
工学部
学科・専攻
機械工学科
機械工学科
機械システム工学科
機械工学科
機械システム工学科
機械システム工学科
原子力安全工学科
原子力安全工学科
原子力安全工学科
氏 名
関口 智美
中村 悠利
伊藤 大樹
丹羽 慧祐
山下 恭平
山口広太郎
今村 康平
内田 紗耶
瓜谷 宥紀
社団法人全国保育士養成協議会会長賞 人間科学部
学科・専攻
氏 名
原子力安全工学科
原子力安全工学科
原子力安全工学科
生体医工学科
生体医工学科
生体医工学科
電気電子工学科
電気電子工学科
電気電子工学科
電気電子工学科
電気電子工学科
電気電子工学科
電気電子工学科
エネルギー化学科
建築学科
建築学科
建築学科
都市工学科
都市工学科
都市工学科
情報科学科
情報ネットワーク工学科
情報ネットワーク工学科
情報ネットワーク工学科
情報ネットワーク工学科
情報ネットワーク工学科
情報ネットワーク工学科
情報ネットワーク工学科
情報ネットワーク工学科
情報ネットワーク工学科
経営システム工学科
経営システム工学科
経営システム工学科
自然科学科
環境情報学科
環境情報学科
環境情報学科
環境情報学科
環境情報学科
環境情報学科
環境情報学科
環境情報学科
環境情報学科
環境情報学科
情報メディア学科
環境情報学科
都市生活学科
都市生活学科
都市生活学科
都市生活学科
都市生活学科
都市生活学科
都市生活学科
都市生活学科
都市生活学科
都市生活学科
都市生活学科
都市生活学科
都市生活学科
都市生活学科
都市生活学科
都市生活学科
児童学科
大川 佳祐
小出 純平
佐藤 瞬
吉田 千尋
栗城 潤也
沖 佑花
藤ノ木 俊 宏
青野 海豊
上村 隼斗
小林 尚暉
小野 世瑞
髙橋 亮輔
高橋 有沙
飯塚 康
宮本 凱土
立川 義隆
関 根 明日香
鈴木 健吾
野坂 翔
滝浦 駿介
細山 博史
土屋 宏之
和田 章俊
陳 広謙
小口 浩司
和田 章俊
小田中 啓
中村 啓太
中村 哲也
鄭 斌
吉澤 美紅
相澤 秀紀
水澤 晴輝
渡邉 康介
天野 拓朗
濱崎 里那
澁谷 祥平
鈴木 康大
多々良 優
廣田 瑠璃
星野 翔太
松村 卓哉
矢野 沙季
金丸 太一
小畑 遼平
杜 金皓
浅野 太樹
井瀬 裕大
五十嵐拓哉
大島 大樹
稲福 友佑
大沼美朝子
奥村真寿美
高田 汐理
滝澤 輝也
竹内 祥子
中嶋 志帆
宮崎 翔子
日川 正 恵
森貞 美穂
山口 拓朗
大西 智樹
山岸 愛美
TCU QUARTERLY No.200 2016.7
23
再生可能エネルギーと電気自動車で次世代の電力システムを創造する
工学部 電気電子工学科 准教授
太田 豊
スマートグリッドという言葉をご存じでしょうか 。電力
を蓄え、必要な時にそれを供給するシステムが求めら
の流れを、送り手と受け手双方から制御しながら最適な
れます。その際、プラグインハイブリッド車も含めると
電力システムを構築することです。工学部の太田豊准
2015 年 3 月時点でおよそ 11 万台存在するEVのバッ
教授は、これまでにない独創的なアプローチでスマート
テリーを、電力貯蔵庫として活用できないだろうかと考
グリッドの実現をめざしています。
えました 」
再生可能エネルギーと
電気自動車とを融合する
次世代電力システムを研究室で実現する
“Power Systems Design Simulator”
太田先生が着目したのは、太陽光や風力、水力などの
太田先生によれば標準的な家庭1世帯の電力消費量
「再生可能エネルギー」と、現在自動車メーカー各社が
のおよそ 2 日弱もの電気エネルギー量をEV1台で蓄
開発にしのぎを削る「電気自動車( EV )」との融合 。太
電できるそう。
「 EVを効率的に活用し、これを再生可
能エネルギーと組み合わせることで、電力の需給ギャッ
田先生はこう説明します。
「たとえば太陽光発電では、快晴の時と曇天とで発電
プを最小限に抑えつつ、環境にもきわめてやさしいス
量が格段に異なります。電力需要にあわせて安定的に
マートグリッドが創造できると期待しています」と太田先
エネルギー供給をするには、発電量が多いときに電力
生 。現在、世田谷キャンパス1 号館屋上に設置された
PROFILE
太陽光発電のデータやスマートグリッド実証データを、
1998年名古屋工業大学工学部卒業。2003
実験室に置かれた電力システムシミュレータ、EVバッテ
年同大学院工学研究科博士課程後期課程修
了(工学博士)。同助教を経て、2009年東京
電 気自動 車の
バッテリー(写
真奥)と電力シ
ステムのシミュ
レーターとを結
合した研究室オ
リジ ナ ル の 実
験装置。
大学大学院工学系研究科電気系工学専攻特
任助教に。電気自動車と再生可能エネルギー
とを融合したスマートな電力・エネルギーシス
テムの研究を推進。2015年4月東京都市大
学工学部電気電子工学科准教授に就任。現
在に至る。
紹介
研究
R e s e a r c h
リー実験装置と組み合わせることで、次世代電力シス
テムを研究室で再現する“Power Systems Design
Simulator”の構築を進めています。
「今後はEVの実車
をキャンパス内に配置して、より実践的な実験を進めて
いきたい 」。そう話す太田先生の眼差しはエネルギー問
題という世界的課題の解決のために注がれています。
I n t r o d u c t i o n
画像処理研究の成果を生かし国際人育成教育も促進
巷に溢れる画像や音声 。それらをよりクリアに再現
技術開発にも着手 。高い認証精度を維持しながら、必
することは、私たちの生活を豊かにするばかりでなく、
要な計算量を格段に減らすことに成功しています。こう
たとえば防犯カメラの画像を鮮明化して犯罪抑止につ
した長年にわたる非線形画像信号処理に関する先駆的
なげるなど、安全・安心な暮らしにも役立ちます 。知
な研究活動が高い評価を受け、田口先生は、2014 年、
識工学部の田口亮教授は、ディジタル信号処理技術を
電子情報通信学会のフェローという権威ある称号も戴
駆使して、この領域の課題を探求し続けています 。
いています 。
非線形画像処理技術で
画像や音声をクリアに
研究活動に加えて
国際人育成にも注力
複雑な状態を解析するのに有効な「非線形画像処理」
という手法に早くから取り組み、ディジタル信号処理の
最近では、非線形画像処理の成果を礎としながら、
人間の視覚・感覚に即したカラー画像処理の研究も進
田口 亮
新しい地平を切り拓いてきた田口先生 。この方法論に
めています 。
「デジタルカメラなど既存の画像処理で
基づき、監視カメラによる不審者の自動検出法や、携
は、赤、緑、青の3原色からさまざまな色を再現します
帯電話の雑音低減などを研究してきました 。また、同
が、実は人の視覚は色味や明るさ、鮮やかさといった
PROFILE
じ技術を用いて、生体認証の一つである、虹彩認証の
もっと直感的な要素で色そのものを捉えています 。私
1989年慶應義塾大学大学院理工学研究科
はこのように人の感性に合致した、より鮮明なカラー画
博士課程修了(工学博士)。1989年武蔵工
像処理方法の確立を目指しています 」。2015 年 4 月
から知識工学部長という重責も担うことになった田口
先生は、
「学生とともに国際学会へ参加したり、海外の
大学と協力して研究を行うなど、国際的な視野とリサー
Before
After
人間の感性に合致したカラー処理の手法を駆使し、画像を強調、
鮮明化。
24
知識工学部 情報科学科 教授
TCU QUARTERLY No.200 2016.7
チマインドをしっかり若い世代に継承していきたい 。そ
れが本学の推進するグローバル人材の育成にも貢献す
るはずです 」と力強く語ってくれました 。
業大学(現:東京都市大学)工学部電気電子
工学科助手。同講師、助教授を経て2001
年より教授。現在は知識工学部情報科学科
教授。
『ディジタル信号処理の基礎』、
『基本
からわかる信号処理講義ノート』など著書多
数。電子情報通信学会やIEEE(米国電気電
子学会)など国内外の学会で多くの役職を兼
任。神奈川県立市ケ尾高等学校の学校評議
会評議員も務めている。
PERSON
# 044
人間科学部児童学科の山藤仁准教授は、国内外の展
覧会を舞台に現代美術の新たな可能性を提案し続け、
すぐ れ た 化 学 反 応 が 創 造 力と表 現 力 を 鍛 える
人間科学部 児童学科 准教授 割を果たしたいと思っています 」
こう強い決意をにじませる山藤先生は、高校卒業後、
国際的な美術展での受賞歴もあるアーティストです 。東
東京藝術大学油画専攻に進学して、創作活動に専心 。
急不動産が世田谷で進める分譲マンションとシニア住宅
卒業時には、優れた絵画作品に贈られる大橋賞(現:O
の複合開発『中町プロジェクト 』に幼児教育や美術の観
氏記念奨学金 )を受賞しています 。大学院修士課程で
点から協力したり、新百合ヶ丘駅周辺で開催されている
は壁画を研究 。博士課程在学中は、東京大学の考古学
芸術と食の祭典『しんゆりマルシェ』で子ども向けワーク
研究室でリサーチアシスタントとしてポンペイなどの遺
ショップを行うなど、大学・学部の枠を超越する独創的
跡を分析する仕事にも従事しています。それらすべてが
な活動も展開しています 。
確かな表現を構築していくための過程 。先生にとっては
「専門の異なる人と交流することで、良い化学反応を
起こし、新しい何かを生み出したい 。それがひいては学
生たちの成長にもつながるはずです 」と山藤先生は強調
します 。
あらゆる行為が自身から芸術の力を引き出すことへとつ
ながっているようです 。
幼稚園や保育園の外に出ても活躍できる人材を
博士号取得後は、作家としての活動に加えて、慶應
学生の才能を見抜き、進むべき道を示す教員に
義塾大学、鎌倉女子大学、東海大学などで保育士や幼
大阪万博が開かれた 1970 年、生物が専門で都立高
の校長を務めた父親と、国語の教員で短歌を愛する母
稚園教諭を目指す学生たちに、芸術の力を幼児教育に
生かす術を伝えてきました 。
「まだ語彙が少ない幼児にとっては、絵や造
親との間に山藤先生は生まれました 。
「父からは生き物や自然を観察すること、母からはも
形のような非言語的な表現がとても重要 。表
のや思いを言葉に換える表現力の大切さを教わりまし
現力を高めることが健やかな成長の確かな礎
た 。また父は絵を描くことが好きで、いつでも油絵の具
になっていきます 」と微笑みます 。
作家として教育者として
自分自身も磨いていく!
の香りが漂っているような家でした 」と述懐する先生で
山藤先生が本学に着任したのは、2013 年4月。
「幼
すが、自身は中学、高校を通じてサッカーに熱中するス
稚園教諭や保育士の免許を取ることだけを目標にする
ポーツ少年で、将来美術の世界に身を投じるとは思いも
のではなく、多彩な知識と教養を備えて、幼児教育や保
よらなかったそう。そんな先生に転機が訪れたのは高
育の現場を離れても活躍できる人材を育てていきたい 」
校2年の時 。授業の時
とのこと。中町や新百合ヶ丘のプロジェクトなどでも、
に描いた絵を見た美術
学生たちに主体的な参加を求め、大学で学んだ専門ス
教師が芸術性の高さに
キルを社会に生かすための実体験を重ねてもらうのだと
「しんゆりマルシェ」
では、子どもたちが透明な
ビニール傘に絵を描くワークショップを実施
北京での展覧会のために現地制作した
山藤先生の作品「画布空間」
驚嘆し、強く美大進学
いいます 。さらに他学部の教員と共同で授業を行うな
を奨 めた の です 。
「大
ど、異なるもの同士が触れ合って生まれる“化学反応”を
学で教鞭を執るように
促す努力も怠りません 。
なって、他者の才能を
《世田谷》
これからも作家活動と教育活動とをさらに充実させて
見抜くことの難しさを
いきたいと語る山藤先生 。両者が互いに響き合うこと
実感しています 。しか
で、芸術の力は一層磨かれ、学生に対する教育の進化
し、教育者には、学生
にもつながっていくはずです、と、一語一語噛みしめる
の 資 質を掘り起こし、
ように話します 。みなさんも一度、山藤先生の展覧会を
伸ばしていく責務があ
訪れてみませんか 。そこに人間教育の新しい視座を見
り、私もその困難な役
出すことができるかもしれません 。
BOOKS
先生の著書紹介
野原 勉 名誉教授
矢作 由美 講師
(共通教育部 自然科学系)
理系のための
数学リテラシー
野原勉、矢作由美 共著/
日新出版 2015.2/
1,188円(税込)
山藤 仁
PROFILE
1970年東京都生まれ。1995年東京藝術大学美
術学部絵画科油画専攻卒業。卒業制作で大橋賞
を受賞。2002年東京藝術大学大学院後期課程博
士課程修了(美術博士)。2005年駐日フランス大
使館文化部・フランス外務省芸術家選奨フランス
芸術文化活動協会の招聘により約1年間パリで活
動。2006年釜山ビエンナーレ(韓国)でwinner
of Sea Art Festival Competition受賞。東京
藝術大学、慶應義塾大学、東海大学で非常勤講
師。鎌倉女子大学で准教授を務めた後、2013年4
月東京都市大学人間科学部児童学科准教授に。こ
れまでに世界各国で約30件の展覧会に出品。
ここで紹介された著作物は《 》内に表示されたキャンパスの図書館に所蔵
されています。閲覧を希望される方は、各図書館で配架場所をお尋ねください。
《横 浜》
小池 星多
《等々力》
教授
(メディア情報学部 社会メディア学科)
おしゃべりロボット
「マグボット」
ラズパイとArduinoで電子工作
小池星多 著/
リックテレコム 2016.5/
3,240円(税込)
山藤 仁
准教授
(人間科学部 児童学科)
Living furniture/
Public furniture:2006
BUSAN BIENNALE 2006
山藤仁 他著/
Artbooks Publishing corp
2006.10/20,000ウォン
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25
NEWS ラウンジ
オーストラリアで
「Japan Festival」を開催(TAP)
フィジー共和国の首都にある
南太平洋大学と交流協定を締結
2 月3 日(水 )に出発したTAP第 1 陣は、6 月10 日(金 )無事
6月2日
(木 )、
イギリス連邦に加盟するオセアニアの国家、
フィ
に帰国しました 。1 stクォーターの終わる4 月6 日(水 )、
「日本
ジー共和国の首都スパにある南太平洋大学と本学とが交流協定
の四季&日本の今昔 」をテーマに掲げ、Japan Festivalを盛大
を締結、その調印式が南太平洋大学ラウカラキャンパスで行わ
に開催しました 。これは、TAP参加学生達が留学前から自主的
れました 。本学と南太平洋大学とは、知識工学部自然科学科の
に企画準備したものです 。書道、けん玉、あやとり、羽子板な
萩谷宏准教授が 2003 年より実施してきたフィールドスタディ、
どの体験ブースが出展され、また、おにぎり、豚汁、ちらし寿し
「フィジー共和国における自然体験学習 」を通じて密な交流を
やお好み焼きなどの日本食の無料配布も行なわれました。更に、
開始 。毎年 20 名程度の学部生が、この体験学習で南太平洋大
大型半紙に描く書道パフォーマンスや剣道のデモンストレーショ
学のスタッフにサポートをしていただきました 。また、2009 年
ンなども行われ、参加学生の多彩な才能が披露されました 。中
からは同じく自然科学科の吉田真史教授が同大学のPrasad教
庭では、ECUの学生達がモデルを務め、浴衣や学生服などを身
授と共同研究をスタートさせ、その成果を多くの国際的なジャー
にまとったファッションショーが開催されました 。Festivalには、
ナルや国際会議で披露しています 。
ECUの学生教職員や近隣住民をはじめ多くの方々が訪れ様々
調印式の当日は、南太平洋大学から学長のRajesh Chandra
な催しを体験しました 。在パース総領事館には準備段階から多
教授が、本学からは三木学長の代理として知識工学部長の田口
大なるご協力をいただきましたが、当日は嬉しいことに吉井在
亮教授が出席し、固い握手を交わしました 。今後は教育、研究
パース総領事が応援に駆けつけてくれました 。開催に合わせて
面で強い連携が図られることとなっており、すでに10 名の南太
学校法人五島育英会の安達理事長及び鈴木理事、本学三木学
平洋大学生を本学へ招聘する企画が進行中です 。
長も応援に駆けつけました 。安達理事長及び三木学長は、現地
に溶け込み活躍する学生達の姿を見て、TAP(本学独自の国際
人育成プログラム )の確かな手応えを感じたと感想を述べてい
ます 。Japan Festivalをやり遂げたTAP参加学生達は、書道
パフォーマンスで描いた文字のとおり、ECU学生教職員や地域
の方との絆が深まったと実感しています 。
南太平洋大学のProf. Rajesh Chandra学長(右 )と
本学 田口 亮 知識工学部長(左 )
等々力キャンパスで高校生ための
授業公開型進路発見プログラム
「WEEKDAY CAMPUS VISIT」を実施
高校生に進路発見の一助としてもらうため、本学の普段の授
TAP参加学生(右端 )による書道パフォーマンス。
写真左から、好井 在パース総領事、Ridings ECU副学長、Oliver ECU副学
長、三木学長、安達五島育英会理事長、鈴木理事が駆けつけ、フェスティバ
ルを盛り上げました 。
業に参加してもらう、大学生1日体験「 WEEKDAY CAMPUS
VISIT( WCV )」を等々力キャンパスで実施しました 。WCVは、
まず大学の特色や授業受講のポイントなどを事前に理解しても
らう「ガイダンス」からスタートし、その後午前の講義、学食で
のランチ、午後の講義と続き、最後に講義の内容やその日気が
ついたことなどを情報共有する「振り返りワーク」までのプログ
ラムです 。4 月29 日(金・祝 )に都市生活学部と人間科学部両
あやとりなど昔ながらの日本の遊
びを披露 。
学部、5 月5 日(木・祝 )には人間科学部が開催しました 。参加
TAP参加学生と交流を深めるChapman ECU学長(右)。
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TCU QUARTERLY No.200 2016.7
者からは「大学生の自分がイメージできた 」「オープンキャンパ
スよりもたくさんの魅力に気がつけた 」などの多くの発見があ
り、4 月参加の 27 名のうち、24 名が「大変満足 」、残りの 3 名
も「満足 」と回答するなど高校生にとって充実した 1 日でした 。
今後、都市生活学部では 7 月18 日(月・祝 )、10 月10 日(月・
祝 )、人間科学部は 10 月10 日(月・祝 )、11 月23 日(水・祝 )
Futakotamagawa YUME Campus
キャン通信
2016 年 6 月1 日、開設 1 周年を迎えた「二子玉川夢キャンパス」。
新たな知の拠点として、さまざまなイベントを企画してきました 。
にも開催を予定しています 。
これまでに開催されたイベントの一部をここにご紹介します 。
2016 年 1 月23 日(土 )
コンクリートマグネットをつくろう!
本学工学部都市工学科の栗原哲彦准教
授と現役学生たちが講師となってコンク
リートマグネットをつくるイベントを開催
4 月29 日都市生活学部でのWCV 。
振り返りワークでそれぞれの思いを共
有します 。
しました 。石灰石と砂を配合したセメン
こちらは人間科学部の 3 限目「幼児の生活
と自然環境 」の講義を熱心に受講 。
都市大等々力中学校・高等学校に
「東横学園記念碑」を設置
5 月28 日(土 )、東京都市大学等々力中学校・高等学校に東
横学園記念碑を設置し、本学三木千壽学長、等々力中高の原田
豊校長らが列席のもと、除幕式が執り行われました 。東横学園
は、東急グループの創設者で、五島育英会の初代理事長である
トに水を注いでかき混ぜるとみるみるう
ちに固まります 。それを好みの型に入れ
てマグネットを埋め込めば完成です 。身
近にあるコンクリートがどんな原理でで
きあがるのか、栗原先生のレクチャーも
交え、楽しい学びとなりました 。
2016 年 2 月14(日 )
多摩川子どもシンポジウム in 世田谷
NPO法人せたがや水辺デザインネット
故五島慶太翁が、同所に創立した東横商業女学校に端を発する
ワークが主催となり、多摩川流域で活動
学府 。その後、東横学園女子短期大学として永く女子教育の伸
する団体や学校が行った自然環境保全活
展に寄与し、2009 年、武蔵工業大学との発展的統合により東
京都市大学と改称し、すべての学校群を東京都市大学の名の下
に統一して東京都市大学グループが誕生しています 。今回お披
露目された記念碑は、東横学園創立の往時を偲んで建立された
もの 。等々力キャンパスにお出掛けの際は、ぜひその碑文をご
覧ください 。
動や、多摩川を利用・活用した内容につ
いて発表するシンポジウムが開催されま
した 。今年は 11 団体の参加に加え、本
学都市工学科などの学生や生物多様性
アカデミー代表理事で本学特別教授で
もある小堀洋美先生(写真下 )も登壇し、
200 人を超える参加者の中、意欲的な
活動報告がなされました 。
2016 年 2 月21 日(日 )
森のにおいに包まれて遊び、学ぼう。
本学共通教育部の杉本裕代講師を中心
に、株式会社Tree to Green共催の日本
の森や文化を体験するワークショップが産
学連携として実現しました 。森の香りが
夢キャンパスいっぱいに広がる中、
「木と
触れ合う」をテーマに、カンナで木材を削
TCU QUARTERLY/都市大だより No.200
り、木のサシェを作ったり、木端から箸を
平成28年7月29日発行
(季刊)
道など日本文化に触れる様々なブースが
編集・発行:東京都市大学 広報委員会
連 絡 先:東京都市大学 企画室
〒158-8557 東京都世田谷区玉堤1-28-1
TEL:03-5707-0104 FAX: 03-5707-2222
E-mail:[email protected]
つくるなどのものづくり体験や漆塗りや茶
設置され大盛況でした 。本学共通教育部
の岡山理香准教授と参加アーティストとの
トークセッションも行われました 。
TCU QUARTERLY No.200 2016.7
27
I n f o r m a t i o n
145 名名増!
!
東京都市大学 2017 年度入学定員
知識工学部
─都市大だより─
2017年度入学試験では、工学部・知識工学部・
都市生活学部の3学部で、募集人員が増えます!
!※
工学部
都市生活学部
詳しくはオープンキャンパス「個別相談コーナー」で!
!
※学科によって増員数が異なります。詳細は本学ホームページおよび各入試要項にてご確認ください 。
2016.JUL.
No.200
科学の不思議やおもしろさを実験・工作・観察などを通して学習
できる
「科学体験教室」を開催いたします。さあ、サイエンスを体
感して新しい発見・感動を見つけよう!
![協力]日本科学未来館 [後援]世田谷区教育委員会
場所
東京都市大学
世田谷キャンパス
《ご注意 》定員に達しましたので参加申込の受付は終了いたしました 。
〜中・高校生による手作り電気自動車コンテスト〜
2016
未 来 へ 続くス マ ートドライブ
規定のバッテリーをエネルギー源とした手作
り電気自動車で、
ドライブテクニックと規定
コースの走行タイムを競うイベントです。
見 学自由
開会式:11:45
〜
土
競 技:12:15
〜
8/27
●問い合わせ先:科学体験教室実行グループ担当
●E-mail:[email protected]
場 所:東急自動車学校(東京都多摩市) 対 象:中学生・高校生
《ご注意 》出場エントリーの受付は終了いたしました 。
(当日の見学は自由です)
●問い合わせ先:都市大エコ1チャレンジカップ実行委員会 事務局 ●E-mail:eco1@tcu.ac.jp
OPEN CAMPUS 2016《日程》
日 程
8/6
7
8/28
9/25
10/29
30
11/20
対象学部
開催キャンパス/時間
土
3キャンパス同時開催
日
《シャトルバス運行》3キャンパスと二子玉川夢キャンパスを見学できます
日
◎環境学部
◎メディア情報学部
全 学 部 対 象 10:00∼16:00
主な内容
・学科紹介 ・キャンパスツアー
・個別相談 ・資料配布コーナー ・各種説明会
・推薦入試解説および集団討論体験コーナー(世田谷、工学部のみ)
・オープンセミナー(世田谷、知識工学部のみ)
・予備校講師による入学問題[数学]解説(世田谷)
・模擬講義(世田谷・横浜)・体験授業(等々力)・学生発表(等々力)
横 浜 12:00∼16:00
・研究室展示 ・模擬講義
・個別相談 ・各種説明会 ・資料配付
日
◎環境学部
◎メディア情報学部
横 浜 12:00∼16:00
・模擬講義 ・キャンパスツアー
・個別相談 ・各種説明会 ・資料配付
土
◎工学部
◎知識工学部
世田谷 10:00∼16:00
・個別相談 ・資料配付
日
◎都市生活学部
◎人間科学部
等々力 10:00∼16:00
・入試問題解説 ・研究室展示
・個別相談 ・資料配付
日
◎環境学部
◎メディア情報学部
横 浜 12:00∼16:00
・入試問題解説 ・キャンパスツアー
・個別相談 ・各種説明会 ・資料配付
保護者向け説明会も開催
学園祭
世田谷祭
等々力祭
同日開催
10/23(日・13:00〜16:00)二子玉川夢キャンパスにて、保護者の方を対象に、工学部・知識工学部の説明会を行います。
※オープンキャンパスの日時と内容は、変更させていただく場合があります。変更する場合は、本学ホームページにてお知らせいたします。
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