PDF形式 - 鹿児島市立病院

曽 Aど
(平欠 lll
ん の傘婉 さ
し″
イ
まイ
)
写Jを 実 園イ
久lll潤
牛
',1を
虎 几島市 立 あ虎
救命踪礼 鯉レ咸漑紹介
鹿 児 島市 立 病 院救 命 救 急 セ ン タ ー
セ ン ター 長
吉原
秀明
は じめに】
【
救命救急 セ ンター は生 命 の危機 に瀕 した人の救
命 を 目的 に、24時 間体制 で診療 を行 な う三 次救急
医療施設 で、鹿児 島県 で は、 当院 に 1箇 所設置 さ
れて い ます。紹介や、消 防局救急隊か ら直接依頼
を受 けて、救急車で来院 され る患 者 さんの診療が
中心 にな ります。平成 3年 2月 に、 7階 建 の救命
救急 セ ンター棟 が設立 され ま した。地階は、臨床
検査お よび放射線検査部門 。1階 が救急初療部門 。
2階 が手術室部門 ・3階 が産科救急部門 ・4階 が救
急 ICU 6床 ・脳卒 中ケアユニ ッ ト3床 ・5階 が救
命救急病棟 24床 の救命救急 セ ンター後方ベ ッ ドと
ホ ッ トライ ンを受 ける吉原 センタ ー 長
な ってい ます。救急搬 入 された患者 さんは、 1 階 初療室 で初期対応 した後、検査 。
処置 。
手術 な どを経 て
疾患 や病態 にあわせ てそれぞれ入 院 とな ります。
対象 となる疾患や病態 】
【
救命救急 セ ン ター に搬 入 され る三次 救急患者 は、以 下
の よ うな疾患 や病態 の患 者 さんで、救急 医療 に係 る初期
入 院 の 医療 を重 点 的 に評価 す る もの と して、救急入 院料
算定対象 となってい ます。
1)意 識 障害又 は昏 睡
2)急 性呼吸不全又 は慢性呼吸不全 の急性増悪
3)急 性心不 全 (心筋梗 塞 を含 む)
4)急 性薬物 中毒
5)シ
ヨック
6)重 篤 な代謝障害 (肝不全 、腎不全 、重症糖尿病等 )
7)広 範 囲熱傷
8)大 手術 を必要 とす る もの
9)救 急蘇生後
10)そ の他外傷 、破傷風等 で重 篤 な もの
7階 建ての救命救急セ ンター 棟
-1-
救 急 外 来
鹿児島市立病院は、昭和 1 5 年 4 月 開設以来、県下 の 中核的総合病院 として良質な医療サ ービスを提
供 してい ます。特 に、救急医療 には力 を入れてお り、昭和 3 9 年 の救急病院の指定 を受け、昭和 4 6 年
には頭部外傷救命 セ ンター を設置、昭和 6 0 年 に救命救急 セ ンター を開設 しました。平成 3 年 2 月 には、
新 しく7階 建 ての救命 救急棟 が設
立 され、県下 唯 一 の三 次救急 医療
施設 と して、市 内外 を含 め年 間約
7,000人の患者 を受 け入 れて い ます。
そ の 中 で、 病気 や外傷 が原 因 で
突然心肺 停止 となった患者 さん も
年 間 100∼ 120人 ぐらい 搬 送 され
て きます。鹿児 島市 内で の 119番
通報 か ら救 急車 が現場 に到 着す る
までの 時 間 は、 平均 6分 で、全 国
統計 (総務省)と 同 じです。
1階 救急外来 ホ ー ル
救命救急センターのスタッフ】
【
救命救急 セ ンター には、救急専従医 2名 に加 え、救急兼任医 4名 と研修医数名が配属 されてい ます。
救命救急 セ ンターにお け る救急医療 は、 これ ら救急 セ ンター医師 と院内各診療科 の協力 の下で運営 さ
れてい ます。夜間、休 日で も救命救急 セ ンターには トリアージ医師 1名 、研修医 2名 に加 え、内科、外科、
循環器科、脳神経外科、小児科、産婦人科、麻酔科の医師が常に院内宿直 してお り、さらに、循環器科、
脳神経外科、外科、形成外科、整形外科 は担当医師が 自宅待機 の体制 をとり、迅速に専 門的な救急診
療が可能 となるように配置 されていい ます。
これ らの医師に加 え、チー
ム 医療が重視 され る職場 に
あ って、看護 師 の役割 は欠
かせ ない もの になって い ま
す。看護 師 の配置 は、救急
看護師 15名、検査部門看護
師 8名 で構成 されてい ます。
検査部 門 は、通 常 は心 臓 カ
テ ー テル室 ・透視 室 ・透析
室 の看護業務 を行 い ますが、
夜間 ・
休 日は緊急心臓 カテー
吉原救命救急 センター 長 と救急外来のスタ ッフ
-2-
テル検査 に備 えてい ます。
救急医療 システムと搬入患者数】
【
救命救急 セ ンターで対応可能な診療情報 は、他 の医療機関、消防機関にもわかるように鹿児 島救急
災害医療情報 システム上で明示 されてい ます。 また、救命救急 セ ンターでの運営方針、運営状況上の
問題点 は定期的に院内の救命救急 セ ンター運営委員会で検討 してい ます。 この ような体制 の下、平成
19年 度には救命救急 セ ンターにて年間 6,628症例 を診療 してい ます。 この うち、救急車 による搬送症例
は2,796例と多 くの重症例 に対応 してい ます。救命救急 センターか らの入院症例数は年間 2,857例
で した。
また、鹿児島市民へ の対応 のみ ならず、鹿児島市外か らの受診症例 1,419例にも対応 してい ます。地域
救急医療 の最後 の砦 として、他院では対応困難 な救急症例 に も積極 的に対応 してお り、紹介症例 は年
間 1,732例にもなってい ます。他 に、電話相談、窓口受診患者 さんにも、迅速 に対応 し適切な救急医療、
看護 を提供す るように してい ます。
救急統計】
【
救急患者総数
救急車搬入
入院総数
市外患者数
平成 17年 度
6,443
2,605
2,581
1,363
平成 18年 度
6,810
2,796
2,857
1,419
平成 19年 度
6,632
2,976
2,943
1,732
年
度
救命救急 セ ン ター 診療科 別救 急患 者 数 は平成 1 8 年 度 で 年 間 6 , 8 1 0 人の搬 入患者 が あ り、そ の うち入
院患 者 が 2 , 8 5 7 人で、 搬 入 別 に は救 急 車 に よる ものが 2 , 7 9 6 人で した。入 院患 者 の うち外傷 が 1 9 . 5 % 、
小児 内科疾患 が 2 2 . 7 % 、脳 血 管 障害が 9 . 7 % 、循環器疾患が 8 . 0 % を占めて い ます。
CTス キャン導入】
【
平成 18年 には、 セ ンター内に CTス キャ ンが設置 され、迅速な診断がで きる ようにな り、患者 さん
の適切 な医療 ・看護がお こなえるようにな りました。他 に、血液 ガス分析装置、超音波診断装置 3台 、
心電計、除細動器、X線 装置、患者監視装置 モ ニ ター、体温管理装置用 ヒー ター、高気圧酸素治療装
置等 の医療機器 を備えてお り、臨床検査技術科、放射線技術科、薬剤科 との連携 もスムーズです。
脳卒中ケアユニ ッ トに設置されている
高気圧酸素治療装置
救急外来にある CTス キ ャン
-3-
基幹災害医療センターの役割】
【
大規模 な地震、風水害及び事故等 によ り多数 の傷病者 が発生 し、かつ、基幹災害拠点病院である当
病院が相当数 の傷病者 を受 け入れ、 または医療救護班 の派遣 を要す る事態 に際 して、災害医療体制 を
迅速 に行 えるように救命救急 セ ンター を中心 に、医 師、看護師、事務職員、検査技師、栄養士 ほか各
部署 の職員が集 ま り勉強会 を開いてい ます。
DMAT】
【
日常 の救急診療 で培 った医療技術 と総合病院の持 つ 医療資源 を活 か して災害医療 システムの構築 も
目指 してい ます。平成 7年 には阪神淡路大地震災害医療活動応援隊 を3陣 にわけて派遣 しました。平
成 9年 5月 には県内唯― の基幹災害医療 セ ンターの指定 を受けました。現在、県 の有す る災害医療派
遣 チームである DMAT 3チ
ームの うち、当院 は 1チ ーム を有 してい ます。
救急医療教育】
【
救命救急 セ ンターの大 きな任務 の一つ として救急医療教育 も熱心 に行 ってい ます。平成 19年度では
救命救急士病院実習 (薬剤投与実習)47名 、
学生の救命救急士臨床実習 (東亜大学、
救急救命東京研修所、
公務員 ビジネス専 門学校)8名 、鹿児島大学医学部学生や他県の大学医学部学生 17名 の見学実習受け
入れ教育 を行 い、地域救急医療の高度化、活性化 に貢献 してい ます。
救急 に携 わる看護師 は、セ ンター長 の吉原先生が着任 されて以来、外傷患者の受 け入れが多 くなっ
てい るため、」
PTECや JNTECな どの研修 に参加 し専門性 を深 めてい ます。 また、医師 ・看護師 ・救
急隊合同の外傷 カンファレンスを行 い医療 の連携 も図 ってい ます。
救急看護認定看護師誕生
平 成 20年
6月 に救 急 看 護 認 定 看
護師の資格 を得 る ことができま した。
まだまだ修行の毎 日ですが、臨床実
践能力 を高 め、教育の充実 をはか り、
ス タ ッフ全員、救急看護の質の 向上
を 目指 していきたい と思います。
外傷 カ ンフ ア レンス
おわりに】
【
重症度 も高 く、高度 な知識、技術 が幅広 く求 め られ ます。
救急 医療 は、突発 的 な発症が殆 どで、緊急度 ・
そ して、医療 は もちろん患者 さんお よび家族 に対 す る精神 的配慮 も欠か せ ない要素 で す。
鹿児 島市 立 病 院救命救急 セ ン ターの理念 は、 「心 の こ もった 質 の 高 い救命救急 医療 の提供」 となって
い ます、 これ を念頭 に昼夜 を問 わず全力 を尽 くして い きた い と思 い ます。
-4-
救命救急 センター の実習を終 えて
鹿 児 島市 消 防 局
救急救命士
甲南 救 急 隊
仮屋
気 管 内挿 入 管
浩司
救急救命士 の病院研修 には、救命士合格後、救急隊員 としての就業前研修や救急隊員 になってか ら
年 1回 の再教育研修、薬剤投与研修、気管内挿管実習 などがあ ります。 これ ら研修の 目標 は、医療機
関 と緊密 な連携の確保 と救急知識及 び救急技術 の習熟 と新 たな知識、技術 の習得及 び今後 の救急活動
の向上が 目的です。今回、プレホスピタルケアにおいて、常 日頃か らオ ンライ ンメデイカル コン トロー
ルでお世話 になってい る市立病院にて薬剤投与 の病院実習 を受けさせていただ きま した。当救命 セ ン
ターでの研修 は、救命士合格後 の就業前研修以来 で したが、CPA患 者 ほか多 くの傷病者搬入 で 日頃か
らお世話になってお りまた、セ ンタースタッフとも 「
顔」が見える関係 であったためスムーズ に研修 を
行 うことがで きま した。今 回 は、薬剤投与 の手技 を確実な ものにす るため静脈路確保 を重点的に実施
させて頂 きま した。CPAの 現場 では、 うっ血のない傷病者 の静脈路確保 は、 とて も難 しいですが、研
修医の先生方や ス タッフの指導 によリイメー ジ トレーニ ング及 び反復練習 で研修終了時 には、かな り
習得 で き自信 にな りました。 また、ICUに お いて傷病者 の診療計画 の症夕1カンフ ァレンス及 び回診 に
も参加 させて もらい詳細 に患者 の病態 を管理するシステムや医療 スタッフの患者へ の ICや ナーシング
ケアか ら医療人 としての職業倫理及び心構 えを学 ぶ ことが出来 ま した。今回の研修 は、私 にとって と
て も有意義なものにな りました。
研修期間中は、多忙 中に もかかわ らず懇切丁寧 に ご指導 してい ただいた吉原先生、中島師長 をは じ
め医療 ス タッフの皆様 に感謝 し、今回の研修 で学 んだことを今後 の救急活動 に活 かせ るよ う更 に知識
技術 の向上に努 めてい きたい と思 い ます。本当にあ りが とうござい ました。
鹿 児 島市 消 防 局
救急救命士
甲南 救 急 隊
古 野 伸 一郎
甲南救急隊 は中央駅及 び荒田地区を担当 してお り、鹿児島市立病院へ の距離 も近 く、3次 対応 の重傷
者 のみ ならず、
数多 くの傷病者 を受入れて頂 いてお ります。改めて 日頃の御指導御協力に感謝致 します。
私 は平成 17年 3月 の救急救命士国家試験 で資格取得 し、同年 5月 か ら現在の甲南救急隊で救急救命
士 として勤務 してお ります。 まだまだ救急救命士 としての経験 は浅 いですが、救急隊員 としては既 に
15年近 くなる中堅救急隊員 です。
新人救急隊員時代か ら比べ ます と当市 の救急出場件数 は現在約 2倍 とな り、近年 は年間 2,1000件
超
(2次
を推移 してお ります。その間当市 も救急隊の増隊等対応 して きてお りますが、受入れ医療機関
医療機関以上)の 数 にほ とん ど変化 はな く、鹿児島市立病院を始め とした各医療機関の負担 も増す一
方 ではないか と思 い ます。それに加 えて我 々救急救命士 の病院研修 も数多 く受入れて下 さり、私 も17
年 5月 の救急救命士就業前研修 に続 き昨年 10月 に も再教育でお世話 にな りました。就業前 ではこれか
ら救急救命士 として活動す る為 の基本手技及び初期観察要領等 を御指導頂 き、再教育 では基本手技 の
再確認に加 え、医療機関搬送後 の傷病者 の検査、経過について も詳 しく説明 して頂 きました。
研修 は看護師及 び研修医の先生 方 を始め としたス タッフの皆様 の御指導 のおか げで大変有意義な も
ので、 日々の救急現場 に生か されてい ます し、実は病院研修の一番 の 目的は医療機関 との 「
顔 の見え
る信頼関係作 り」 なのですが、 この点 に関 して もスタッフの皆様 と時を同 じくす ることによ り次第 に
築けて きてい るのではないか と思 い ます。
今後 も鹿児島の救急医療 を支える一員 として貴院 を始め とした各医療機関 と連携 を蜜にし、市民 に頼
りにされ る救急隊であるように私 自身 も日々努力 したい と思 い ます。今後 もよろ しくお願 い致 します。
-5-
救 急 IC∪
救急 I C U は 、救急搬 入患 者専用 の 集 中治療 室 で 6 床 の ベ ッ ドで運用 されて い ます。集 中治療 ので き
る設備 や人員が配置 され、高度 な医療 と看護 を提供 して い ます。
救急 ICUに 入室 される患者は、意識障害、呼吸不全、心筋梗塞、心不全、急性薬物中毒、シ ョック、
重篤な代謝障害、広範 囲熱傷、タト
傷 など対 象 はさまざまです。平成 19年度の年間入室患者数 は 390名、
うち循環器 が 107名で した。その他、脳神経外科、内科、外科、小児科 と様 々な科の入室があ ります。
生体維持監視 システムをは じめ、多 くの輸液 ・輸注 ポ ンプ、呼吸器、透析、補助循環装置な どの機器
が作動 してい ます。平均在室 日数は 57日 、ベ ッ ド稼働率 は 103.5%で、病態や経過 により、救急病棟
や関連一般病棟 などの後方病棟 へ と退室 されます。
人工呼吸器ほか多 くの機器を使用 しての治療
救急 ICUは 、戸 田仁 副 院長
を室 長 と し、各 科 の 医 師、研
修 医 他、 た くさ ん の 医 療 ス
タ ッフの 出入 りが あ り、 チ ー
ム 医療 を とって い ます。 そ し
て、他 病棟 と比 較 して平 均 年
齢 が 若 干 高 め の 21名 の 看 護
師 が 勤 務 して い ます。 緊張 の
連続 に、 胃痛 を訴 える研修 医、
笑顔 の こわばる新 人看護 師 も、
1年 経 つ と多 少 の こ とで は動
じな い 、頼 も しい ス タ ッフヘ
始業ミーティング
と変 貌 します。市 民 か ら信 頼
-6-
され るに足 りる専 門
的知識 (サ イエ ンス )、
技能 (アー ト)を 有 し、
合 わせ て社会 の 変化
に対 応 で き る よ う、
自己研鑽 に努 め、「わ
ずか な変 化 を見逃 さ
ない よ うにJ「′
患者 さ
ん、 家族 の 気持 ち を
大切 に」 と、 そ れぞ
れの想 い を胸 に、 診
療、看護 にあ た って
い ます。
戸 田室 長 を 囲ん で 。ICUス タ ッフ
救急 I C U は 、桜 島側 か ら朝 日や夕 日、 と きには虹 や花 火が 見 えるほか、校庭 で 元気 に駆 け回 る 中学
生 のい る I F 東中学校が 見 え ます。そんな風 景 に癒 されなが ら、緊急時 の対応 が素早 くで きる、継続 的 に
系統 だ った 治療 ・看護 が で きる、必 要 なデ ー タがす ぐ得 られ る、検 査が容 易 にで きる、 とい った 集 中
管理 の 利点 を生 か し、I C U 看 護 を必 要 とす る患 者 をいつ で も受 け入れ、思者 さんに とって最 良 の 医療 ・
看護 を提供 で きる病棟 と して、医療部 門 の ス タ ッフ全 員 で 日々頑張 ってゆ きた い と思 い ます。
・
鳴雛 麟
y
IC∪ か ら見 た風 景
―フー
救 急 病 棟
救急病棟 は、救急 セ ンターお よび救急 I C U の 後方ベ ッ ドとして、重篤 ( 表 1 ) な 患者 さんを受け入
れてい ます。病床数 は、個室 8 床 ・4 人 部屋 4 室 の 2 4 床 で、円滑 な連携体制の もと、入室要請のあっ
た患者すべ てに対応 出来るようベ ッ ドコン トロールを行 ってい ます。 ス タッフは、室長 の平原一穂脳
神経外科部長 をは じめ 2 2 名 の看護師が勤務 してい ます。 また、多 くの医師の出入 りもあ るため、 円滑
な コ ミュニケーシ ョンを図 り、情報交換 しなが ら、患者 さんの治療 ・看護 に当たってい ます。
ナースステー シ ョン
上津原病院長 (脳外科)の 回診
平原救急病棟長 とスタ ッフ
平成 19年 度 の入室患者数 は、救急 セ ン ター か らの直接入 院 995名 ・救急 ICUか らの転入 院 189名 と
なって い ます。疾患 の 内訳 は、脳神経外科 (脳出血、くも膜下 出血、脳梗塞 、硬膜下血腫 )循 環器科 (心
筋梗 塞 、心不全 、狭 心症 )内 科 (肺炎 、COPD急 性増悪 、喘息、DM)整
は じめ多発外傷 、薬物 中毒 な どと多岐 にわたって い ます。
-8-
形外科 (大腿骨頚部骨折 )を
救急看 護 には、 多種 多様 な疾患 や急 速 な状 態
変化 に迅速 に対応 で きる よ うな観 察力 や判 断力 ・
技術 が 求 め られ ます。看 護 師 の 救 急病棟 経験 年
数 は長 い 人で平均 2.5年で す。経験年数 の長 い看
護 師 は、 自分 た ちの強 み を生 か して学 習会 な ど
を行 い 、後輩 の指導 ・
育成 を行 ってい ます。 また、
新 人 の 頃か ら関連す る学術 集会 や研 修会 に積 極
的 に参加 し、救 急看 護 に必 要 な知識 や技術 の 向
上 にむけて 自己研鑽 して い ます。
医師 と一緒 に入室
救急病棟入院患者 の平均在室 日数は平成 19年 度 で 6.3日となってお り、短 い時間の関わ りのなかで、
患者家族 を尊重 し、安心 。安全 ・安楽な看護 の提供」 を目指 して 日々取 り組 んで
病棟理念 で もある 「
い ます。一般病棟 に移 られた方が退院時に元気 な姿で挨拶 にみえた時喜 びを感 じ、それが私たちの励
みになってい ます。反面、回復で きなか った患者 さん も多 い ため、痛み を共有 し、最後 まで家族の気
持ちに添える よう努 めてい ます。
緊張 の連続 である私たちの病棟 は、東倶1からは、朝 日に照 らされた桜 島 を目にす ることが出来、そ
の雄大 な姿 は闘病中の患者 さんや家族 を勇気 づ けて くれ ます。 また一方、西側 のア ミュランの大観覧
車 の七色 の光 は、夜 の不安 な気持 ちに安 らぎを与 えて くれ ます。私達は恵 まれた職場環境 に感謝 しな
が ら、篤姫 に負 けず劣 らず、走 り回 り、泣 い た り、笑 った りの忙 しい毎 日を過 ご してい ますが、救急
看護 は達成感 も大 きいので、頑張 ってゆきたい と思 い ます。
病室か ら見 た桜島
病室か ら見たアミ ュラン
平 成 19年 度救急 病棟 か ら転 院 され た患 者 さん は 38名 で した。 医療 連携 室 開設後 は、 3次 救急 を担
い なが ら早期 の他施設 へ の転 院が可能 となってい ます。今後 も継続 的 な治療 ・看護 が提供 され るため に、
地域 の 医療連携 システムが 円滑 に進 む ように願 ってい ます。
要 と度藤 の トラブル
皮膚科 部 長
三好
逸男
夏本番 を迎 え、皮膚科 には多 くの患者 さんが見 えます。 もともと皮膚科 の受
診患者数が最 も多 い季節 は夏 なのです。その理 由は高温多湿、強 い紫外線 など
により、肌 の トラブルが急増す るためです。そ こで、夏 にみ られる主な肌 の病
気 についてまとめてみ ました。
1 . 日焼 け
紫外線が一年 で最 も強 くなる時期 ですか ら、 日焼 け対策 は全年齢 を通 じて重要 とな ります。外 出
す る際 は、SPF20∼ 30程 度 の 日焼 け止 め (薬局、化粧品店な どで入手 で きます)を 使用 しましょう。
3∼ 4時 間お きに塗 って下 さい。 (海水浴や炎天下でのスポー ツの際 は、SPF50∼ 100程度 の ものを
用 い ましょう。)最 近は 日焼 け止め成分が配合 された、ファンデーシ ョンや リップクリーム もあ りま
す ので使 ってみ ましょう。紫外線の影響 は、 日焼 けだけにとどまらず、繰 り返 し長 い期 間、強 い 日
差 しすなわち紫外線 を浴 び続ける と、歳 を取 つてか ら皮膚癌 を発症する危険が高 くな ります。従 って、
若 い頃か ら、で きれば子 どもの頃か ら紫外線 を過度に浴びない よう対策 を取 る必要があ ります。具
体的 には鹿児島では4月 ∼ 10月 頃までは日焼け止めを用 い るようにすればいい と思 い ます。
2.あ せ も
体 を動かす たびに玉の ような汗 がでて、放 ってお くと皮膚がべ とつ き痒 くなって きます。ふつ う
のあせ もは赤 い点 々で、シャワーを浴 びて涼 しくしていればその うち よ くな りますが、掻 きこわ し
た りして湿疹 になった ものは、ステ ロイ ド軟膏な どによる治療が必要 です。
3 . 虫 刺 され
海や山に出かける ことが多 くな る夏 は、虫 の活動が活発 になる時期 と重 な り虫 さされが多 く見 ら
れるようにな ります。虫刺 され といって も、オ ロナイ ンなど家庭常備薬で対処で きる ものか ら、医
師に よる治療 を必要 とす る もの まで多種多様 です。 ムカデや蜂 による ものは、体 質 によ り重症化 し
シ ョックを起 こす こともあ ります。刺 された傷が どんどん腫れて きた り、気分が悪 くなって きた ら
急 いで医師 の診察 を受 けて下 さい。 ( 急ぎの場合 は皮膚科 だ けでな く、 どの科 の医師で も結構 です。
応急処置 を して もらって ください。) 予 防 としては虫除けスプレー使用や、長袖上着 ・ズ ボ ンの着用
などがあ ります。なお蜂 は黒 っぽい服装 をしてい ると攻撃す るので、 白い色 の服 を着て野山に出か
けるの も一つの方法 です。
-10-
4,と びひ
虫刺 され の あ とを引 っ掻 い て、 ば い 菌 が入 る ととび ひにな ります。 とび
ひの 汁 が付 着 した所 には、新 し くとび ひが で きて きます。大 人 よ りも圧 倒
的 に子 ど もに多 く生 じます。 腎臓 を悪 くす る こ と もあ るので、 早 めの 治療
が必 要 で す。抗 生 物 質 (化膿 止 め )の 飲 み 薬 が必要 で 、塗 る薬 だ け で は通
常 は治 りませ ん。
5 . か ぶれ
身 の 回 りの もの す べ てが か ぶ れ の 原 因 とな りえ ますが、 はぜ の 木 ・菊 な
どの植 物 の 汁 が皮 膚 に つ い て生 じる こ とが 多 い よ うで す。痒 みが激 し く重
症化す る こ ともあ るので、早 めの皮膚科 医 の診察 をお勧 め します。
毛染め によるかぶれ
6.水 虫
最近 テ レビの コマー シャルで ご覧にな られた方 も多 い と思 い ます。
高温多湿 の夏 に多 くなる皮膚病 です。爪にで きると飲み薬 しか効かな
い場合が多 い と思 い ます。特 に糖尿病 をお持 ちの方は、皮膚の抵抗力
が弱 いため、この水虫の傷か らばい菌が入 り、悪化する と足 の指 を切
断する こともあ ります ので、よくよく注意をして下 さい。
爪 自癬 ・重症型
お肌 に注意 し、夏 を楽 しく過 ごしましょう
―
-1]―
夏場の疲れを吹き飛ばそう!
※水分補給に夏野菜を食べ ま しょう
夏野菜 には水分、 カ リウム、 ビタミンがたっぷ りはいってい ます。
野菜 の水分 は水 と違 ってゆっ くり吸収 されます。
にが ご リカロテ ンビタミンC
苦味成分 (モモルデシ ン)食 欲増進作用
お くらカロチ ンビタミンCビ タミンE
ピーマ ン (パプリカ)カ ロテ ンビタミンC
※夏ばて対策には、ビタミンB群 の不足に注意
炭水化物 の代謝にはビタミンBlが 必要です。
豚肉鶏肉に多 く含 まれてい ます。
ヽつ
白米 を召 し上がる方 は、サプ リ米 (新玄 ・ビタミン鉄強化)を 入れましょ
(スーパ ーお米 コーナーにあ り)
※エネルギー も しっか りとりま しょう
暑 さのためにエ ネルギー消費 も多 くな ります。
さつぱ りした ものだけでな く、揚げ物 なども取 りましょう。
《
夏ばて防止おすすめメニュー》
にがうりの肉巻揚げ衣 2種 夏野菜添え
材
黒豚冷 しゃぶサラダパプリカ添え
マンゴーゼリー
料
にが う り 1 0 c m 長 さ : 4 本
豚 ロース 30g:2枚
黒豚 ロース : 6 0 g
サ ラダ菜 。か い われ 。パ プ リカ
塩 ・胡椒 少 々
たれ :胡 麻 ・酢 。しょうゆ
ころ も :小 麦粉 ・黒胡麻
付 け合 せ :オ ク ラ 。レタス ・パ プ リカ
マ ンゴーゼ リー
たれ :ソ ース 10。 ケチ ャップ 10
-12-
マ ンゴー :3g
アガー :2g
水 :100ml
砂糖 :7g
ボ磯工儡軋珀颯蘊とはな
当院の正面玄関や 2 階 外来 ホー ル に、時節 の花 の絵が飾 ってあ ります。非常 に繊細で、一見写真 の
ようですが、絵 に引 き込 まれ気持 ちが和やかにな ります。絵 の作者 は、毛利竹雄先生で、当院に通院
してい らっ しゃる患者 さんです。そ こで、毛利先生 にこの絵 について尋 ねてみました。
毛利先生が、ボタニ カルアー トを始め られたのは、6 8 歳 で会社 をリタイア してか ら、 日本植物画 ク
ラブの先生 に習 い始めたそ うです。若 い とき日本画 を描 い てい たため、約 3 年 で国立博物館 の認定 を
受け現在、教室 を開いてい らっ しゃい ます。
ボタニカルアー トとは】
【
植物学的な絵画」 と訳 される。歴 史は古 く紀元前 1 4 5 0 年頃 よ リヨーロッパ を中心 に発展 し、現在
「
イギ リスのキュー王立植物園には、膨大 な量の植物画や標本が、 コ レクションされている。 日本に入 っ
て きたのは、江戸時代 オラ ンダのシー ボル トが長崎 に派遣 された ときか らである。出島の絵師な どに
の図鑑 は、か けがえの無 い芸術作品である。
描かせた 「日本植物誌 ( フロー ラ、ヤポニ カ) 」の約 1 , 0 0 0 枚
その後、特 に影響 を及 ぼ したのが 、植物研究に全生涯 を捧 げた牧野富太郎博士 で 「
牧野 日本植物図鑑」
は、ボタニ カルアー トを志す人 々のバ イブル として高 く評価 されてい る。1 9 7 0 年に日本 ボタニ カルアー
ト協会が創 立 され、カルチ ャー教室などで普及 して きた。
ボタニカルアー トの描 き方】
【
。原則的には原寸大 に正確 な線画 とし、花 びらや葉な どを誇張 した り、 自分 の感性 で描かない。
・デ ッサ ンと彩色が重要 で、植物 の細部 まで良 く監察 し、輪郭 を美 しく丁寧 に書 く。
・植物 の生態 を忠実 に再現す るため、背景 は自の ままで造形的な彩色 は しない。花 の 白色部分 は、紙
の 白色 を生かす
。透明水彩絵 の具 を使用、鉛筆 の輪郭をはみ出ない よう、むら無 く2 ∼ 3 回 と重ね塗 りす る。
皆さんも、始めてみませんか ?
-13-
軸 ド
口
贈爵 が。_ 1 7 1 1 二
瓢 鮮 指
t t T 1 2 爾 f ちY T l
`可
麟
F報
甕
籠内 [電蕉
点夕
磨壼
「E硫 齋 F欝 医
澪電
鶯
F鼎
驚R繁
驚
'1.鶯
弓 の よ3矢寵ら tl
離百1坑/Dヽ
│夕新病院計画 │
=
2 0 0 8 / 0 6 / 0 6 鹿児 島市立病院 ホー ム ペー ジを リニ ュー アル しま した
2 0 0 8 / 0 6 / 0 6 卒後臨床研修 医募集 の お知 らせ
2 0 0 8 / 0 6 / 0 6 N S T 専門療法士実地修練 受 け入れ の ご案 内
2 0 0 8 / 0 7 / 1 4 平成 2 0 年度後期臨床研修 の 募集要項 について ( お知 らせ)
だ │夕職員募集
‖
N[IWS
﹂
夕
卒後臨床研修│
い
2 0 0 8 / 0 8 / 0 1 小児外科外来の移設 につ いて
2 0 0 8 / 0 8 / 2 5 職 員募集 ( 助産師 ・看護師 ・放射線技師) の お知 らせ
◇サイ トマ ップ
◇個人情報保護方針
│ リンク籐
◇ リンク
◇免責 ・著作権
t カイ トの 欄
肛業
斤嚇
奪華
横
Site
鹿児島市立病院
医療連携室だより No.3
創刊 日 :平成 19年 12月 20日 発刊日 :平成 20年 9月 20日
鹿児島市加治屋町20-17
発行者 :〒 890-0064
鹿児島市立病院 病院長 (事業管理者)上 津原甲―
担
当 :医療連携室
丁EL:099-216…
3631
FAX:099…
216-3632
∪RL:httpi//11vww.kch.kagoshima.kagoshima.jp