シビルサポートネットワークニュース 2013年3月号

シビルサポートネットワークニュース 2013年3月号
本 号 の内 容
1
試行事業中間報告
(仮称)建設系 NPO 連絡協議会
2
人材派遣会社から受託
試行事業 FS 中間報告会開催される
3
CSN 役員懇談会
4
CSN 総会のお知らせ
5
紙面衣がえのお知らせ
6
マイホビー:合気道
7
CSN3月の動き
すでに本誌で何度も報告していますが、土木学会では、建設系 NPO
の活性化のため中間支援組織立ち上げを推進中です。
この準備にあたるため設置された建設系NPO連絡協議会では、中間
支援組織が果たすべき機能を検証する目的で、NPO から公募した4プロ
ジェクトを試行事業としてとりあげ、もっかその作業がすすんでいます。
その試行事業のフィジビリティースタディー(FS)の中間報告会が、平成 25 年 3 月 11 日(月)
13 時から土木学会講堂で開催されました。
今回、報告されたのは ①橋の長寿命化促進事業支援プロジェクト(CSN 担当) ②古都の無電柱化
推進事業 ③がれき処理「Green Hill 構想」を適用したCapacity
Building施策展
開の 3 テーマです。
当 CSN からは「橋の長寿命化促進事業支援プロジェクト」について、WGリーダーの和久昭正氏か
ら発表がされました。主な発表内容は以下の(1)~(3)に要約されます。
(1)橋の長寿命化修繕計画(以下、計画)の策定支援
計画策定には、豊富な経験と高度な知識が必要となる。しかし、中小の自治体では、土木系職員
が不足しているため対応が難しい。この対策として専門知識と豊富な経験を有するNPOが計画策
定の支援を行うことが可能であり、その支援の仕組みを検討する。
(2)財政的課題対策支援
長寿命化修繕事業を実施するためには、多額の資金が必要となる。しかし、財政が逼迫している
自治体では資金の確保が難しい。この対策として、PFI((Private Finance Initiative)を導入す
ることにより解決をはかる方策を、具体的な市町村をモデルに検討する。
(3)現状の課題と要望
フィジビリティスタディ(以下、FS という)を実施するためのビジネスモデル構築に取り組ん
でいるが、進捗が遅れている。その主な理由は、自治体の協力が得られないことにある。協議会は、
自治体の協力を得るための支援をしてほしい。
また、聴講者との間で下記のような質疑応答がなされました。
Q1.計画策定を無償で行うとのことであったが、経費的に続かないのではないか。
A1.初期は無償で試行事業で最初の手がかりを付けることにある。その後、もし詳細な計画立案業
務や、財政的課題対策支援等の事業展開に発展する場合は、ソーシャルビジネスとしての事業に
結びつけたいと考えている。
シビルサポートネットワークニュース 2013年3月号
Q2.自治体に接触した感触はいかがか。
A2.PPP導入に関し、道路課とか橋梁課はあまり積極的ではなかった。一方、政策室などの首長
に近い部署は関心を示してくれた。
Q3.自治体にとって「メリットは何か」を示すべきではないか。
A3.もちろんメリットは示して説明した。メリットとしては、行政側の歳出削減に繋がる点が上げ
られる。最終目的は、シティマネージャー制度のように大幅な歳出削減ができる制度改革に繋が
ればよいと考えている。
Q4.設計施工一括管理によるコストダウンが考えられるが。
A4.PFI導入条件の検討項目の一つとして着目している。
Q5.橋長15m以下の橋が約50万橋あり、日本全体の 3/4 を占めている。しかし、長寿命化計
画策定に関する補助金対象は橋長15m以上に限られている。その理由は何か?
A5.国交省でも15m未満と15m以上に分けて、統計をまとめている。その理由は、15m 未満
の橋梁の詳細データを把握しきっていないためのようである。
中間報告会の発表内容は、3月13日付の建設通信新聞と日刊建設工業新聞に取り上げられました。
とくに「橋の長寿命化プロジェクト」については、建設通信新聞がその内容および課題について詳述さ
れました。
シビルサポートネットワークニュース 2013年3月号
CSN は、先般、人材派遣業大手のエイジェックグループと、BCP 策定支援事業業務委託契約を締結
しました。これは、同グループが派遣先企業の事業継続計画(BCP)の策定を支援する事業に乗り出す
にあたり、
CSN はその BCP 研修部分を受けもつものです。
さらに、このほどエイジェックグループ自体が BCP に取
り組むことを決定、あらためて CSN に策定支援の要請があ
り、前後 4 か月間で各4回の個別指導と集中講義をおこなう
こととなりました。
3月 27 日に、新宿センタービルの同社で第 1 回講座が開
催されました。
CSN は、すでに約 20 社の策定支援の
実績がありますが、人材派遣業を対象とす
るのは今回がはじめてです。全国的にみて
も、この業種の取り組み事例はほとんどな
いと思われます。
同社は、創業して 12 年。受講者の大半
は役員クラスですが、写真でもわかるよう
に、若さみなぎる気鋭ぞろいでした。
この業種・この若手の活動から、どのよ
うな BCP が出来あがっていくのか、とて
も期待がもてます。
第 2 回 CSN 役員懇談会
つ ぎ の 10 年 を 語 る
正副代表・理事・監事による役員懇談会が、さる 2 月 15 日のシニア・アドバイザー・ミーティング
に先立って開催されました。
新年度からの会務として、①会員集合行事は、CSNサロン(7 月、10 月、1 月)として集約する。
②活動報告は、年 4 回の季刊発行(4 月、7 月、10 月、1 月)とする。等を確認しました。
さらに、設立 10 周年をむかえるにあたって、活動をさらに事業型に舵を切ることなどについて討議
しました。
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NPO 法人シビルサポートネットワーク平成 25 年度総会のご案内
日時 : 平成 25 年4月 19 日(金)
18:30~19:30
会場 : オリンピック記念青少年総合センター
センター棟1階 104 会議室(小田急線
参宮橋駅下車徒歩 5 分)
議事次第
(1) 平成 24 年度事業報告
(2) 平成 24 年度決算報告
(3) 監査報告
(4) 平成 25 年度事業計画
NPO 法人
(5) 平成 25 年度予算計画
(6) その他
* 出欠通知は、4月 12 日(金)までに、FAX またはメールでご返信くださ
い。
* 平成 25 年度会費(1 万円)を当日お持ちください。
ご欠席の方は、
(三菱東京 UFJ 銀行 越谷駅前支店
普通№1391086
シビルサポートネットワーク)に 4 月末までにお振込みください。
シビルサポートネットワークニュース(活動報告)
衣 がえのお知 らせ
本紙は、おかげさまで本年1月号をもって通巻 100 号をむかえることがで
きました。
新年度から第 2 世代へ入ってまいりますが、これを契機に、紙面をリフレ
ッシュします。
・発行を、月刊から季刊(4 月、7 月、10 月、1 月)にします。
・紙面構成を、巻頭言、行事報告、事業報告、コラム、その他とします。
・紙面デザインを一新します。
ひきつづき、みなさまのご愛読とご協力をお願い申しあげます。
シビルサポートネットワークニュース 2013年3月号
合気道
マイホビー紹介⑤
出崎
太郎
「其レ合氣トハ氣ヲ合ハスノ義ナリ」
。
これは、大東流合気柔術皆伝書の冒頭に出てくる言葉です。大東流合気柔術は会津藩に伝わる武術で、
私が趣味とする合気道の開祖故植芝盛平が武田惣角から伝授され、開祖が修行した複数の古流武術にあ
って現在の合気道に大きな影響を与えた武術といわれています。開祖は、その出生地和歌山県田辺市か
ら、開拓民として北海道白滝村へ入植時に会津出身の武道家武田惣角と出会いました。この柔術はその
子孫により継承され、しばらく網走市教育委員会の指定武術となっていたと聞いたことがあります。
私が所属する公益財団法人合気会は、国内はもとより世界 95 カ国に裾野を広げ、道主は世襲制で継
承されていて、現在が三代目です。本部道場にはプロの師範がいて、全世界を周って指導しています。
合気道を名乗る組織は他にもありますが、そのほとんどが大東流合気柔術または開祖から分派したもの
です。
冒頭の言葉は、気を合わす対象は相手ではなく、宇宙の気に合わすと続きます。気は宇宙に充満して
この世を構成している生命エネルギー。体内にみなぎっていれば元気になり、気が病めば病気になりま
す。内にこもれば内気となり、その持ちようが良ければ気分がよく、強気にも弱気にも変化します。気
を相手に合わすとなれば十人十色の相手に迎合することとなり自分を失う。宇宙の摂理に従って自分の
立ち位置を決めれば、どんな相手が来ても自分のベストコンデションで対応できるということです。
武においても宇宙の法則に則って動くことができれば、自分の持つ能力を最大限に発揮できる、その
ために日々鍛錬を行う。そして最終目的は戦わずして勝つ、武道を通じて世界平和の実現に貢献するこ
とであります。ロシアのプーチン大統領は柔道で有名ですが、エリツィン時代の首相キリエンコは合気
道を稽古していました。開祖は、大本教の教祖出口王仁三郎に就いて蒙古まで渡った信仰の人でもあり
ましたが、現在は世界普及のためもあって宗教性は強調されておりません。
私が最初に始めたのは札幌市中央体育館です。大学受験に失敗し、目的を達成するために人より余計
に時間を費やすことに納得できず、何か別なことを身に着けてやろうと思い、体育館で合気道の練習が
行われていることを知って参加しました。合気道については、少年雑誌の漫画で読んだことがあり武道
のひとつとして漠然と興味を持っていたのですが、どんなことをするのかは深いところまでは分かって
いませんでした。ただ、がむしゃらに稽古に取り組む柔道や空手と違って、女性や子どもでもできると
いう柔軟性と精神性につながる神秘性も魅力でした。
体育館での合気道の練習は、合気会札幌支部が運営していて、練習時間は勤め人でも参加できるよう
に週 3 回夕方に行われていました。体育館を利用しているということで月謝は集められておらず、運営
会費として月 300 円だったので気軽に飛び込むことができました。4 月末に参加した練習初日は衝撃的
な日でもありました。開祖が亡くなったという話で持ち切りだったのです。
稽古が行われていた体育館の武道場は、同じフロアーの板の間で空手が行われ、畳の間では合気会の
ほか武田流と八光流柔術の稽古が同時に行なわれていました。公的施設として、最も多人数の団体であ
っても、稽古時間をひとつの流派で占用することは、許されなかったのです。
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指導は、札幌大学の哲学教授
神尾庄治師範が体育館まで出向いて行っていました。東京在住時には
二代目道主の家庭教師をしたことがあると言っていました。体術としての合理性だけでなく思想的な背
景についても造詣の深い方で、スタート時に良き指導者に出会えたのがその後の継続を決定付けた気が
します。
大学入学後も迷わず合気道部に入部し、4 年間を過ごしました。指導者は合気会本部から派遣されて
いた遠藤征四郎師範、2 年先輩に合気会本部でご活躍の関昭二師範がおり、今年 11 月に創部 60 周年
の記念行事を予定しています。部員は 40 人ほどでしたが年の功で主将を務めました。当 NPO の中根健
一氏は同期 1 日先輩です。
会社へ勤めてからも続けました。1 年間だけ新入社員として合気道を控えたのですが、業務への影響
を考えて会社から最も近い渋谷の横山道場を選び、故横山茂師範の指導を受けました。師範は高齢なが
ら毎週末に富士登山に出かけ、体を鍛えることを厭いませんでした。自分で自動車工場を経営しながら
の指導でしたので、会社勤めを続けながら稽古を続ける自分にとってはひとつの手本でもありました。
師範にお供して、仲間とともに台湾での演武会に参加したのも良い思い出です。この道場は師範が亡く
なり、建物も会社が移転して建て変わったので今はありません。しかしその時の仲間は、他の道場で今
でも稽古を続けています。
平成 6 年に転勤で札幌に赴き、21 年ぶりに再び札幌支部で稽古をすることになりました。支部では
指導層も大きく様変わりしていて、指導者も本部指導部の藤田昌武師範になっていました。ここでは指
導部の一員に加わり指導にもあたりました。組織的にも北海道合気道連盟の創設に関わり、理事長に就
任しました。平成 12 年には 6 段位を允可されております。
その後千葉支店に転勤になってからは、仕事の不安定さもあり道場に所属することなく現在に至って
います。
合気道では試合をしません。稽古着は柔道と同じですが、初段からは黒帯となり袴を着用します。稽
古は通常二人で行い、技をかける側(取り)とかけられる側(受け)が決まっています。相手は老若男
女誰でもが務めます。受けが手を取る・突くなどの攻撃を仕掛け、取りが捌いて技をかけ、受けは無理
に抵抗せずに自然に受身を取ります。相手との間合いで、取りが自然に動けたときには無理なく相手を
捌くことができる、を理想とします。
稽古で練習する技は、立ち技と座技に分けられます。立ち技での構えは、半身(ハンミ)が基本です。片
足を前に出して構えます。右足を前に出すと右半身(ミギハンミ)、逆の場合が左半身です。合気道を特
徴付ける体の捌きの主なものに、入り身と転換の技法があります。相手から攻撃を受けた時に直線的に
下がってはいけません。攻撃のラインをぎりぎりにはずして前に出ます。できれば相手の背中側に身体
を進めます。相撲でよく言われる、引き技を使うと相手につけ込まれて押し込まれるのは、まっすぐ下
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がるからです。入り身をしたら次には転換し、自分の身体を中心に相手を丸く捌いて相手の攻撃力をそ
ぎ、崩します。相手が崩れたところで技をかけます。技をかけたら相手が動けないように押さえます。
柔道の固め技は相手を仰向けにしますが、合気道ではうつぶせにして押さえ、動けないようにします。
次にパワーの出し方。合気道では呼吸力という力の出し方を練習します。瞬発力は息を吐く時に出ま
す。できるだけ吐き出すことで新鮮な空気を肺に呼び込むことができます。呼吸を吐きながらパワーを
出すことを覚えます。
札幌で合気道を始めて間もなくのことです。大通公園を歩いていたらひとりの若い人が近づいてきて
小指をつかみ、言いがかりをつけて横道へ引っ張り込もうとしました。私は小指をつかまれたままそれ
を拒否し、自分の進む方向へそのまま歩き続けました。相手はあきらめて手を離して去って行きました。
横道に仲間がいたのかもしれません。合気道を始めたばかりなのに妙に落ち着いていて、理不尽な要求
を跳ね除けることができたのです。今考えると技の裏づけもなくよくそんな境地になれたなと不思議な
気がします。
横山道場のとき一人の女性が、これから海外旅行に行くので護身術として合気道を習いたいと言って
きました。護身術として使えなくはありませんが、一朝一夕に身につくものではありません。何か勘違
いしているようです。女子プロレスの練習生がやってきて稽古をしていたのですが、勝ち負けがなくて
楽しいですか、と言って辞めました。合気道は強い弱いを競うものではありません。日々鍛錬を続けて
自分自身の向上を図るものです。他人と比べるものではありません。
合気道は試合を行いませんが、演武大会という形で鍛錬の成果を人前にさらします。一番大きいのが
毎年 5 月に日本武道館で行われる合気会主催の全日本合気道演武大会があり、組織ごとに定期的に演武
大会を開催しているのが普通です。それぞれ出演者が演目を決めて出し物を準備し、演武大会全体で合
気道全体が表現できるように構成します。人前にさらすことで稽古に身が入り、その技が得意技になる
ことがよくあります。
このような武道ですので、学校教育に最適な武道でもあります。ほとんどの大学には合気道部があり、
連盟がつくられています。高校にもありますが、それはまだあまり多くはありません。体育の武道授業
に取り入れてもらうことも検討されているようですが、指導員の確保が課題となって実現できていない
ようです。
趣味についての持論があります。私は人生を送る上で、生活の糧を得るプロの職業、安定した家庭生
活、玄人はだしの趣味が大きな 3 本柱と考えています。趣味はたくさんあっても良いのでしょうが、数
が増えるほど細くなってしまいます。長く続けている趣味は、生活のほかの場面で落ち込むことがあっ
ても、同好の志が集まる場で他人から尊敬を受け、自分の存在感を実感できることがあります。ストレ
ス解消になります。
合気道を趣味としたことで、巷の小暴力に屈しないこと、対面において臆することがなく自分を主張
できること、相手に合わすことなく自分のスタンスで仕事ができることなど日常的な面にもよい影響を
感じています。もちろんそれには日々の鍛錬と人一倍の準備がその背景に必要ですが。
シビルサポートネットワークニュース 2013年3月号
実は、現在の仕事に入る前に JICA のシビルボランティアでエジプトからの合気道指導者派遣要請に
応募し、合気会への根回しも終えていた(派遣者の選定は合気会に任せられている)のですが、血糖値
が高くて健康診断で落とされてしまいました。それが実現できていたら全然違った人生になっていたは
ずです。
現在膝を痛めているので稽古をしていませんが、この先稽古や指導を再開することを楽しみにしてい
ます。合気道は、無理のない稽古やその呼吸法も含め、健康維持に最適な運動でもあります。今年も、5
月 25 日(土)に武道館で全日本合気道演武大会が行われます。入場無料ですので興味のある方はぜひお出
かけください。
CSN 3月の動き
〔4日〕
事務局定例会
(辻田、宇佐、高橋)
〔8日〕
シニアアドバイザー打ち合わせ (村田、奥田、谷澤、辻田、高橋)
〔11 日〕 試行事業中間報告会および運営幹事会(辻田)
〔27 日〕 BCP 指導講座(辻田、高橋)
〔29 日〕 活動報告 3 月号発行
〔30 日〕 よしかわ NPO 連絡会(辻田)
【編集後記】
・
この形式での活動報告は、いよいよ本号が最後となる。毎月、原稿集めや原稿作りにおわ
れて、残念ながら読みやすい紙面にするため工夫をこらすような時間までは持てなかった。
第 2 世代たる次号からは、
「読んで楽しい内容とデザインを」という命題をかかえている
が、いままでのように時間が無いことを理由にもできず、どうしたものか悩ましい。
編集ソフトを導入すれば見場はよくなるが、貧乏 NPO にはすぎたる買い物になりそうで、
ちと手がでない。かくなるうえは、みなさまと力をあわせて作るしかないと、倍旧のご支援
をお願いする次第である。
・出崎さんの「合気道」を興味深く読ませていただいた。小生も学生時代は柔道をやっていた
が、これを読んで、同じ武道ながら知らないことが多いのに気づき、機会があれば氏から教
えを受けたいと思った。はやく膝を治され、道場でその勇姿を見せていただきたい。
・拙宅のそばに、アンズ並木がある。
例年、コブシが咲いて、つぎにサクラが咲
くまでのちょっとの間をぬうようにして
アンズが花をひらく。
ことしは、サクラの開花がばかに早かった
ので、みんないっしょに咲いてしまった。
こずえを見上げると、淡紅のクロスが青空
に浮いていた。
(事務局:高橋 肇)