資料4-4 - 一般社団法人 電気通信事業者協会

NGN事業者間連絡会資料
資料4−4
ISPから見たNGNの在り方
1.NGNへの取り組みについて
2.NGNに期待する世界−1
3.NGNに期待する世界−2
4.NGNの定義(サービス・システム・事業構造)から見た、NGNと現状のインターネットとの関係
5.インターネット(ISP)から見たNGNへの期待と課題
6.NGNとインターネット(ISP)との基本接続モデル
7.NGNとインターネット(ISP)の接続モデル−図 A
8.NGNとインターネット(ISP)の接続モデル−図 B
9.NGNで提供されるサービス役務と現状役務との関係明確化
10.IPアドレス(IPv4、IPv6)の付与管理の在り方
2006年5月30日
(社)日本インターネットプロバイダ協会
1.NGNへの取り組みについて
□(社)日本インターネットプロバイダ協会(JAIPA)は、インターネットプロバイダーを業とする者の立場から、オ
ールIP化時代のサービス・システム・事業構造の全体を捉え、NGNとインターネットとの関係の在り方(接続
モデル)を提案させていただきます。
また、インターネット本来の自立・分散・協調と言う考え方を大切にし、NGN機能の活用により、インターネット
をより便利で安心・安全な社会基盤とし、多様なサービスの創出によるインターネットの発展・拡大に貢献し行
きたいと考えています。
□その為の基本要件として
①インターネットでのNGN機能の活用を含めたサービス・システム・事業構造についての共通理解
②NGNで提供されるサービス・機能の明確化(現行の電気通信役務との関係も含む)
③オールIP化時代のサービス市場の発展・拡大のための事業者間連携によるNGN(IP網)の活用
④サービス市場の自由な発展と公正競争市場の確保のための NGNレイヤ機能のオープン化
⑤NGNで提供される サービス制御機能のインターネットでの活用
⑥今後の 各NGN提供事業者間で統一されたユーザ・ネットワークインタフェース(UNI)、ネットワーク・
ネットワークインタフェース(NNI)、アプリケーション・ネットワークインタフェース(ANI)の各インタフェー
ス機能の提供
が極めて重要であり、等しく各NGN提供事業者の対応をお願いするものであります。
JAIPA会長 渡邊 武経
2.NGNに期待する世界−1
NGN
「電話」と「インターネット」の長所を併せ持つ「新たなネットワーク」として捉える
端末
電話
+
電話機
(ダム端末)
端末
インターネット
(現状)
+
PC等
(高機能端末)
ネットワーク
番号、呼制御、通信品質、課金情報等
<集中統制管理型 NW>
ネットワーク
+
IPルーティング関連機能を担う
<自立・分散・協調型 IP NW>
サービスプラットフォーム
認証、課金、決済、顧客管理等
<ISPサービス管理基盤>
+
アプリケーション
多様なアプリケーションプロトコル
によるサービス
インターネットサービス(※1)
NGN
端末
PC等
(高機能端末)
+
ネットワーク
セッション制御・セキュリティ・QoS等
サービス制御機能を有する
<Managed IP NW (IP網)>
アプリケーション
NGNとしての高度なセキュリティQoS等を活用したサービス
+
アプリケーション
サービスプラットフォーム
認証、課金、決済、顧客管理等
多様なアプリケーションプロトコル
+
<ISPと同等のサービス管理基盤>
によるサービス
インターネットサービス(※2)
ISP
NGN機能の活用により
インターネットをより便利で安心・安全な社会基盤として発展・拡大させて行く役割を担う
(※1) 多様なアプリケーションサービスを 端末・APL間のEnd2End機能で実現
(※2) 多様なアプリケーションサービスを 端末・APL間のEnd2End機能 と NGNのセッション制御機能等 を連動させて実現
3.NGNに期待する世界−2
クローズドアプリケーションサービス
家電
メンテ
スーパー
マーケット
在宅
医療
セキュリティ
自治体
サービス
企業 ・・・
イントラ
IP放送
事業者
オープンアプリケーションサービス
情報
検索
IP放送
映像
(VOD)
ゲーム
本
ショッピング・・・
オークション
携帯網
固定電話網
FMC
インターネット
ISP
放送網
IP電話網
IP網
無線LAN
FMC
家庭
HGW
白物情報家電
(ユビキタス機器)
TV
TV電話
PC
電話
PDA
★NGN(IP網)は、それぞれ特徴ある色々なサービスの発展を許容するオールIP化時代の社会インフラ★
4.NGNの定義(サービス・システム・事業構造)から見た、NGNと現状のインターネットとの関係
NGNのアーキテクチャ・レイヤ機能の定義
現状のサービス・システム・事業構造
モバイルIP
コンテンツ/アプリケーションサービス
EDI、CRM、Eマーケットプレース ・・・ ASP
映像、音楽、 ・・・
サービス
ショップ、ポータル、オークション ・・・
アプリケーション
レイヤ
The Internet
サービスプラットフォーム
ISP
メール、IP電話・・・
サービス
認証、課金、決済、顧客管理、セキュリティ ・・・
インターネット・イントラネット・データセンター、NW運用
プラットフォーム
レイヤ
アプリケーション
ASP
ISP
ANI
NNI
UNI
中継系
(長距離系)
サービスストラタム
IP電話網
回線交換網
トランスポートストラタム
コアネットワーク
回線
交換網
NW
レイヤ
他網
エンドユーザ機能
IPバックボーンネットワーク
(ISPはキャリアから調達等)
ドライカッパ
光ファイバ
PSTN
直収電話
アクセスネットワーク
地域IP網
ITSP
アクセス系
(地域系)
加入電話
ADSL
ブロードバンド
環境
CATV
FTTH
FWA
電話機/FAX
携帯電話
インターネット家電、STB、AV、TV、etc
携帯
無線
LAN
移動通信 (無線)
固定通信 (有線、無線)
端末
PHS
PC
ゲーム機
PDA
カーナビ
NGNの発展拡大、および、NGNを活用したインターネットサービス・ビジネス展開のための基本要件
①「NGNのインターネットでの活用を含めたサービス・システム・事業構造」について 共通の理解・認識の共有
②オールIP化時代のサービス市場の発展・拡大のため 事業者間の連携によるNGN(IP網)の活用
③サービス市場の自由な発展と公正競争市場の確保のため NGNレイヤ機能のオープン化
④NGNで実現されるユビキタスサービス、Managed NW Serviceに欠かせない サービス制御機能の活用
⑤NTTg、KDDI、ソフトバンク 各NGN提供事業者による統一されたUNI、NNI、ANIインタフェース機能の提供
ICタグ
ユビキタス
環境
5.インターネット(ISP)から見たNGNへの期待と課題
期待
インターネット「諸課題」の解決
多様なサービスの提供・事業機会拡大
□ 急増するトラヒックへの対処
□ セキュリティ課題への対処
□ アプリケーションが求めるQoS提供
□ レイヤー毎の役割に特化した事業者の登場
□ 異なるレイヤーの機能を調達してエンドユーザ
にワンストップサービスを提供する事業者の登場
課題
NGN機能インタフェースのオープン化
①ISPへのアクセス回線+バックボーン機能の提供
(ISPがNGNのサービスを利用してバックボーンを構築)
②ISPへのサービス制御情報の提供
(ISP契約ユーザのサービス属性等の情報提供)
□従来型
トンネリング機能を利用
□マネージドサービス型
次世代ネットワーク機能をフル利用
6.NGNとインターネット(ISP)との接続基本モデル
NGN
インターネット
マネージメント
アプリケーション
コンテンツ・アプリケーションサービス
テレビ
電話
利用者
管理
コンテンツ・アプリケーションサービス
テレビ
電話
コンテンツ
配信
サービス管理
認証
課金
利用者
管理
決済
②
アプリケーションサービスプラットフォーム
コンテンツ
配信
サービス管理
認証
課金
サービスプラットフォーム
ANI
ストラタム
サービス
利用者
管理
回線認証
プレゼンス
管理
The
Internet
ANI
ネットワークサービスプラットフォーム(サービス制御)
セッション
管理
ストラタム
トランスポート
NNI
コア網
①
バックボーン(既存)
Edge node
アクセス網
xDSL
xDSL
optical
optical
access
access
wireless
wireless
LAN
LAN
other
other
access
access
アクセス網(既存)
端末
<接続条件>
①:ISPへのアクセス網+コア網の提供
(ISPがNGNのサービスを利用してバックボーンを構築)
決済
図A
図B
②:ISPへのサービス制御情報の提供 (ISP契約ユーザのサービス属性等の情報提供)
7.NGNとインターネット(ISP)の接続モデル−図 A
★
: アプリケーシションサービス・コンテンツ
NGN
アプリケーションサービス
インターネット
アプリケーションサービス
アプリケーション
マネージメント
アプリケーションサービスプラットフォーム
(ISPのサービスプラットフォームと同等)
★
サービスプラットフォーム
The
Internet
サービス
ストラタム
ネットワークサービスプラットフォーム
(サービス制御)
コアネットワーク
トランスポート
ストラタム
アクセスネットワーク
バックボーンネットワーク
アクセス回線
公正競争条件
ISP
NGN
インタフェース
(NGN契約者)
既存
インタフェース
NGN利用の
ISP契約者
(ISP契約者)
NTT
KDDI
ソフトバンク
共通
8.NGNとインターネット(ISP)の接続モデル−図 B
★
: アプリケーシションサービス・コンテンツ
インターネット
NGN
アプリケーションサービス
アプリケーションサービス
★The
Internet
アプリケーション
マネージメント
サービス提供事業者
アプリケーションサービスプラットフォーム
(ISPのサービスプラットフォームと同等)
サービス
ストラタム
サービスプラットフォーム
ネットワークサービスプラットフォーム
(サービス制御)
サービス提供事業者の
共通インフラ
コアネットワーク
トランスポート
ストラタム
公正競争条件
アクセスネットワーク
ISP
閉域サービス
NGN
インタフェース
(NGN契約者)
(ISP契約者)
NTT
KDDI
ソフトバンク
共通
9.NGNで提供されるサービス役務と現状役務との関係明確化
役務規定の現状
■役務対象サービス
1.加入電話
2.総合ディジタル通信サービス
3.中継電話
4.国際電話等
5.公衆電話
6.携帯電話
7.PHS
8.IP電話
9.インターネット接続サービス
10.FTTHアクセスサービス一
11.DSLアクセスサービス
12.FWAアクセスサービス
13.CATVサービス
14.携帯電話・PHSインターネット接続サービス
15.携帯電話・PHSパケット通信アクセスサービス
16.フレームリレーサービス
17.ATM交換サービス
18.公衆無線LANアクセスサービス
19.IP−VPNサービス
20.広域イーサネットサービス
21.専用役務
22.1〜21を利用した付加価値サービス
23.インターネット関連サービス
24.電報
25.その他の電気通信役務
■該当役務につき「単純再販の役務」のみか「卸電気通信役務のみの提供」かの違いの申告を行う。
10.IPアドレス(IPv4、IPv6)の付与管理の在り方
②
インターネット
利用
ISP
アクセス
回線事業者
閉域利用
IPv6
IPv4
IPv6
The
Internet
ISP
IPv6
アクセス
回線事業者
ASP
(危惧)
NTT
KDDI
ソフトバンク
共通
ASP
ISP
中抜き
アクセス
回線事業者
IPv6
・地域IP網が、概念的には全国広域LANに拡大
・現行フレッツ・ドットネットと同じくアクセス回線事業者
がIPv6アドレスを付与
・且つ、閉域サービスに留まらずオープンなインター
ネットサービスも行なう
<IPアドレス問題への提言>に対する総務省の認識
総務省 「次世代IPインフラ研究会 第三次報告書」
JAIPAの提言・IPv6付与の在り方・検討につき言及
(8月11日 報道発表資料 )を添付
IPv4
L2TP
注 トンネル・認証方式
V4:L2TP ・PPP
①
閉域
サービス
閉域
サービス
ASP
IPv4
閉域利用
利用
IPv6
トンネル
インターネット
利用
The
Internet
IPv6
IPv6
IPsec
注 トンネル・認証方式
V4:PPP (V4 over V6)
V6:PD (Prefix Delegation)
①
③
ASP
インターネット
トンネル
IPv4
&
IPv6
The
Internet
ASP
ASP
IPv6
閉域
サービス
IPv6化の展開(展望)
② ・・・ v4、v6共存/各レイヤ事業者共存の市場拡構造
③ ・・・アクセス回線事業者によるISP中抜きの独占構造