東京女子医科大学女性医師再教育センタ−から報告

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東京女子医科大学女性医師再教育センタ−から報告
東京女子医科大学女性医師再教育センター長
川上
順子
東京女子医科大学女性医師再教育センタ−は、2007 年 12 月にスタートし、翌年1月には、第一号の
研修を引き受けました。4月には、日本赤十字社、恩賜財団済生会が趣旨に賛同し、仲介役であった
株式会社メディカル・プリンシプル社と四者が協力する、
「女性医師再教育—復職プロジェクト」が始
まりました。コンセプトは、①就職と研修を離して行なう。センタ−が行なうのは研修の部分であり、
就職はご自身で探す、②それぞれの環境、経験に合わせて研修内容を設定する、オーダーメイド型研
修とする、③本学卒業生だけでなく、広く女性医師であれば、参加出来るようにする。というもので
した。2013 年 1 月の状況は、図のようになり、67 名が何らかの研修を受けておられます。
2009 年に文部科学省の委託事業を得て、グラクソ・スミスクライン株式会社と共同で、復職女性医
師向けの e-learning「教育・学習支援プログラム」をスタートさせました。この特徴は①一つのコン
テンツが 20 分と見やすい、②中断ができ、そこから見る事ができる、③ニーズに合わせてキャリア、
basic、advance のコースが選択できる、となっています。現在、登録者は 4000 名を越えました。
出来るだけ、登録された女性医師の希望に合わせて、研修を計画するのですが、希望される科や研
修地域が限定されているとお断りしなければならないこともあります。特に地方からのご要望は、そ
の地域(あるいは通える範囲)に研修可能な病院が無いという場合もあり、苦労するところです。
センタ−では、昨年から新しいプロジェクトの立ち上げを行なっています。一般内科での研修を希望
される方が多くなり、一般内科とは何かという事をセンタ−で討議しました。私達は、「地域の中小有
床病院で、内科の初診外来が安心してできる力を持った内科医」とこれを定義しました。そして、そ
れらの病院の初診外来で、実際どのような症状の患者さんが来院されるのか、東京周辺の6病院、診
療所と協力し、アンケート調査し、データーベースを構築しました。今後は、このデーターを基に、
一般内科研修カリキュラムを作って行く予定です。
<NPO 法人イージェイネット メールマガジン 第 38 号より転載>
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