オペラドキュメンタリー（88分）ナレーション倍賞千恵子プッチーニの傑作「蝶々夫人」では日本が間違って紹介されている！岡村喬生はそう憤る。「蝶々夫人」の舞台は明治時代の日本。岡村は、＜南無妙法蓮華経＞と下から上に書かれた鳥居を持ち、ちょんまげで登場する僧侶をヨーロッパで演じさせられた。その屈辱を晴らし、真の日欧理解を進めようと、独自な台本と演出を引っ提げ、多くの日本人スタッフ・キャストを連れてイタリアに乗り込んだが、オペラ宗主国の壁は厚かった・・・。「プッチーニに挑む∼岡村喬生のオペラ人生」は、オペラへの深い愛を背景に、日本文化の誇りを取り戻そうと挑戦する一人の国際的アーティストの感動の記録である。岡村喬生おかむらたかお 1931年東京生まれ声が大きいのを見込まれ、早大の学生時代にグリークラブに誘われたことをきっかけに歌の道に。1959年、イタリア政府給費留学生としてローマに。1960年ヴィオッティ（イタリア）国際音楽コンクール声楽部門金賞、トゥールーズ（フランス）国際声楽コンクール第一位に輝く。1966年リンツ州立歌劇場と専属契約。ケルン、キールの歌劇場をはじめ、ヨーロッパ各地で20年間活躍。1979年に帰国後は、オペラやクラシックはもとより、ミュージカルなどにも出演。一方で＜NPOみんなのオペラ＞を主宰しオペラの大衆化に努め、山本周五郎原作によるオリジナルオペラも創出。近年はプッチーニの『蝶々夫人』中の日本理解をただすことに力を注いでいる。その格闘の記録『蝶々夫人は悲劇ではない∼オペラ歌手岡村喬生80歳イタリアへの挑戦』が2011年秋、ＮＨＫで放映され話題となった。また、日伊音楽協会会長などを務め、日本とヨーロッパとの交流にも尽力。2011年伊・プッチーニフェスティヴァル財団よりウディ・アーレンに次いで演出家としてプッチーニ賞を受賞。飯塚俊男いいづかとしお 1947年群馬県前橋市生れ。東北大学法学部在学中の1969年から、成田空港に反対する農民を描いた小川プロダクションに所属して、ドキュメンタリー映画の道に入る。2006年「サッちゃん作曲家大中恩の世界」の製作をきっかけに岡村喬生と出会い、音楽の西欧中心主義と格闘する岡村の生き方に共鳴。代表作に「小さな羽音」（92年文化庁優秀映画作品賞）、縄文映画「木と土の王国」（94年科学技術庁長官賞）、「菅江真澄の旅」（2002年文部科学大臣賞）など。オペラ「蝶々夫人」群馬公演で歌う蝶々さん、すずき、芸者も出演！ 2015年NPOみんなのオペラと群馬県、群馬交響楽団が共催してオペラ「蝶々夫人」が上演されます。桐生公演：2015年9月19日（土）桐生市民文化会館・シルクホール前橋公演：2015年9月23日（水・祝）ベイシア文化ホール・大ホールこれに先立って、2014年9月東京と高崎でオペラ出演者のオーディションが行われました。その結果、群馬県在住の鈴木麻里子さんが蝶々さん、諸田広美さんがすずき、永井美加さんと佐藤貴子さんが芸者に選ばれました。これを記念して、このたびのコンサート「岡村喬生、世界を巡る歌の旅」では、四人をゲストに招き、本公演で歌うアリアの一部などを歌っていただきます。鈴木麻里子すずきまりこ県立高崎女子高等学校卒業。東京音楽大学卒業。同大学大学院修了。二期会オペラ研修所終了。（終了時、優秀賞受賞）ソレイユ音楽コンクール第２位優秀賞。コンセール・マロニエ２１声楽部門入選。日伊声楽コンコルソ入選。日生劇場主催「魔笛」 “夜の女王”役、沼尻竜典＆TMP「ドン・ジョヴァンニ」 “ドンナ・アンナ”役、二期会「パルジファル」 “花の乙女”役等のオペラに出演。企業メセナ群馬より芸術文化奨励賞・財政支援金受賞。二期会、日伊音楽協会、群馬音楽協会、各会員。諸田広美もろたひろみメゾソプラノ群馬大学卒業。東京芸術大学大学院修了。ミラノ・ヴェルディ音楽院卒業。二期会研修所修了（奨励賞・優秀賞）。これまで５年間伊留学し、ロータリー・群馬県・伊政府・安田生命・文化庁より助成を得る。2 0 0 5 年二期会デビュー。 2006年ミラノ・ロゼトゥム劇場デビュー。昨年ロサンゼルスにて演奏。上毛芸術文化賞・企業メセナ群馬＜芸術文化奨励賞＞受賞。二期会会員。チラシ裏