平成 27 年度 札幌市立あやめ野中学校 「学校いじめ防止基本方針」 Ⅰ 平成 28 年 2 月 いじめの防止に関する基本的な方針 いじめは、いじめを受けた生徒の教育を受ける権利を著しく侵害し、その心身の健全な成長及び人格の形成 に重大な影響を与えるのみならず、その生命または身体に重大な危険を生じさせるおそれがあるものである。 このことをしっかりと受けとめ、本校では「明るいあいさつ あったか あやめ野」をスローガンに、すべ ての生徒がいじめを行わず、他の生徒に対して行われるいじめを認識しながらこれを放置することがないよう に、いじめの問題に関する生徒の理解を深めるとともに、生徒がお互いの違いを認め合い、支え合いながら、 健やかに成長できる環境をつくることを旨とし、いじめの防止等のための対策を行う。 *いじめとは 一定の人間関係(同じ学校・学級や部活動など生徒がかかわっている仲間や集団のなどの関係)にある他の生徒が行 う心理的または物理的な影響を与える行為(インターネット等を通じて行われるものも含む)で、その行為を受けた生 徒が心身の苦痛を感じているものをいう。 *学校及び教職員の責務 いじめが行われず、すべての生徒が安心して学習その他の活動に取り組むことができるように、保護者・地域及び関 係者・関係機関との連携を図りながら、学校全体でいじめの未然防止と早期発見に取り組む。いじめを受けていると思 われるときは、その生徒を徹底して守り通し、適切かつ迅速にこれに対処し、さらにその再発防止に努める。 Ⅱ 本校の実態 ○ あいさつ、身だしなみ、時間や規則を守ることなど、規範意識の高い生徒が多い。 ○ 学校生活においてあいさつや活動を通して、心の通い合う人間関係を築く素地は育っている。「自分にはよいと ころがある」と思うことができない生徒が半数近くおり、自己肯定感、自己有用感の育成に課題がある。 ○ 主体的に参加、活動できるような集団づくりを推進し、認め・励まし・伸ばす指導を通し、生徒が共に認め合い、 支え合い、高め合える風土をつくるために努力している。 Ⅲ 生徒会「いじめ撲滅宣言」~子どもの主体的な活動 1.気づきます ~仲間の良いところに気づく。また、クラスや学年の変化に気づく。 2.みんなの良いところを見つけます 3.話します ~困ったことがあったら友達や先生に何でも話す。 4.お互いを認め合います 5.笑顔を増やします Ⅳ いじめ防止に取り組む保護者のスローガン ~保護者の責務 ○ 子どものありのままを受けとめます ○ 子どもたちとのコミュニケーションを大切にします ○ 子どもをほめたり、認めたりすることにより、相手を尊重し、思いやる心を育てます ○ いじめがないか、日頃から注意深く見守って行きます ○ いじめから子どもを守り通します ○ いじめが行われていると思われたときは、学校へ通報するなど学校との連携に努め、いじめ防止に努力します 1 Ⅴ「いじめ防止対策委員会」の設置 いじめ防止対策の推進といじめ事案の対応と解決のために、「いじめ防止対策委員会」を設置する。 (1)構成員 校長、教頭、生徒指導主事、各学年生活係、当該学級担任、養護教諭 *事案内容に応じて、命に関わる場合は、拡大メンバーで対応する ・PTA 会長、スクールカウンセラー、(各関係機関担当者) 、(相談支援パートナー等) (2)開催 ①校務部会後に、定例で行う。 ②いじめの報告、相談があった場合に行う。 *いじめ事案発生時は、事案内容に応じて拡大メンバーを含めた緊急開催とする。 (3)取組、活動 ①いじめの未然防止、早期発見に関すること ②いじめ事案の対応に関すること。 Ⅵ いじめ防止および発生時の具体的な取組内容 (1)「いじめの未然防止」のための取組 ①いじめを根絶させるべく、弱い者いじめや卑怯なふるまいをしない、見過ごさないことに組織的に取り組 む。 ・・・予防的な生徒指導 ②生徒の豊かな情操と道徳心を培い、心の通う対人交流能力の素地を養うため、すべての教育活動を通じた 道徳教育及び体験活動等の充実を図る。・・・年間指導計画 ③いじめ防止に資する生徒が自主的に行う生徒会活動に対する支援を行う。 ・・・「いじめ撲滅宣言」 ④いじめ防止の重要性に関する理解を深めるために必要な措置として、全校道徳、人権作文等を実施する。 ⑤インターネット、携帯サイト等を通じて行われるいじめを防止し、効果的に対処できるように教師及び生 徒、保護者を対象とした情報モラル研修会等を行う。 ⑥地域や家庭との連携により、規範意識や他人を思いやる心などを養う。 (2)「いじめの早期発見」のための取組 ①いじめ、悩み調査 ・いじめアンケート〔本校独自〕 年2回…7月、2月 *札幌市教育委員会によるアンケート11月 ・教育相談を通じた学級担任による聞き取り調査 年2回 3年生…①4月~5月、②9~10月 / 1・2年生…①5月~6月、②9~10月 ・学習記録ノート(生活・学習メモ欄、今週の反省欄)を通した情報収集 ②相談体制の整備 ・年2回の教育相談日(全員の生徒と行う) ・スクールカウンセラー、相談支援パートナーの活用・・・カウンセラーだより ・各学級の教室に「教育相談申込用紙」を常備 ・ 「いじめ相談窓口」の設置(担任、生徒指導主事、教頭) *生徒・保護者からの相談は、担任を基本としますが、必要に応じて生徒指導主事・教頭も窓口と します。 2 ③いじめ防止等のための対策に携わる人材の確保及び資質の向上 いじめ防止対策に関する研修を年間計画に位置づけて実施し、いじめの防止等に関する職員の資質向上 を図る。 ・・・校内研修会 ④日常的な生徒観察と情報の共有 ・教職員 様子を見守り、気づいたら声をかける ・保護者 子どもを見守り、情報を伝える ・地域 商業施設や公園、登下校の様子を見守り、伝える (3)いじめの措置~「早期対応」「再発防止」 ①いじめに係る相談を受けた場合は、速やかに事実の有無の確認を行う。 ・いじめ行為はその場で指導 ・周囲の生徒を含めた関係生徒からの聞き取り ・情報の記録→報告 ②いじめの事実が確認された場合は、いじめをやめさせ、速やかに組織的に対応する。 ・「いじめ対策防止委員会」の招集→指導、支援の方針を決定 ・全職員でいじめの事実の共通理解を図る。 ・保護者には、その日のうちに事実関係を伝える。対応策について丁寧に説明し、了承を得る。 ③いじめを受けた生徒、いじめを知らせてくれた生徒が安心して教育を受けられる環境を整える。 ・心のケアに努める。 ・安全確保のため、見守りを行う。 ④再発を防止するため、いじめを受けた生徒・保護者に対する支援といじめを行った生徒への指導及びその 保護者への助言を継続的に行う。 ・いじめの背景を共有し、再発防止への協力を要請する。 ・いじめが解決したと思われる後も、子どもの様子を観察し、保護者との情報交換を行いながら、再発 等がないか注意深く対応する。 Ⅶ 重大事案への対処 犯罪行為として取り扱われるべきいじめ、生命・心身または財産に重大な被害が生じた疑いや相当の期間 学校を欠席することを余儀なくされている疑いがある場合は、次の処置を行う。 ①「いじめ防止対策拡大委員会」を速やかに開催し、解決までの対応にあたる。 ②重大事態が発生した旨を札幌市教育委員会に速やかに報告する。 ③前記組織を中心として、事実関係を明確にするための調査を実施する。 ④前記調査結果については、いじめを受けた生徒・保護者に対し、事実関係、及びその他の必要な情報 を適切に提供する。 ⑤解決に向けた適切な組織的対応を推進する。教育委員会をはじめとした関係機関と連携する。 Ⅷ 家庭、地域との連携協力、参画体制の構築 (1)「学校いじめ防止基本方針」を公開し、いじめ防止の取組について理解を得る。 (2)家庭における保護者の責務(=いじめを行うことのないよう、規範意識や他人を思いやる心を養うな ど・・・Ⅳ いじめ防止に取り組む保護者のスローガン 参照)について確認し、連携した取り組み を推進する。 (3)保護者・地域での子どもの見守り、声かけなどを依頼し、いじめ防止についての参画を求める。 (4)PTA や地域の行事、会議などを通して、子どもの情報を交流する。 (5)いじめの疑いがある場面を見かけた際の学校への通報等について確認する。 3 いじめ発生時の対応の流れ ≪いじめの情報把握≫ *いじめの相談を受けた場合は、真摯に傾聴 ※いじめ相談窓口 ・本人または保護者方の訴え ・いじめアンケートによる把握 ・地域、関係機関等からの通報 ・周囲の生徒からの情報 ・教職員の観察による発見 ・その他(ネット書き込みなど) ≪いじめの報告≫ 担任 または学校 (生徒指導主事・教頭)へ ≪初期対応≫ ・発見者(情報把握者)*いじめ行為はその場で指導 →(学年代表、学級担任【報告】) ↓【報告】 生徒指導主事 ・ → 学年代表、学級担任【調査の指示】 *速やかに、同時刻に、個別の聞き取り・・・記録化 ↓【報告】↑【指示】 ・教 頭 校 長 いじめ防止対策委員会の招集 ≪いじめ防止対策委員会の招集≫ ・事実関係の解明 ・対応チームの編成 ・全職員によるいじめの事実の共通理解の形成 ・指導、支援方針の確認 ・役割分担の協議 ・教育委員会、関係機関との連携 ≪いじめへの対処≫ ・いじめを受けた生徒への対応 ・いじめを行った生徒への対応 ・周囲の生徒への対応 ・保護者への対応 ・関係機関への相談(SC など) ・教育委員会への報告(指導助言等) いじめを受けた生徒 校 内 保 いじめを行った生徒 周囲の生徒 ・徹底して守り通す。 ・いじめは、人格を傷つける行為であ ・傍観したりせず、誰かに知らせる ・心のケアに努める。 ることを理解させる。 ことの大切さに気付かせる。 ・安全確保のために、見守りを実施 ・いじめは、人間として絶対に許され ・みんなの力でいじめをなくし、互 する。 ない行為であることを自覚させる。 いに認め合い、よりよい生活をつく ・いじめに向かわせない力を育む。 ることの大切さを自覚させる。 ・その日のうちに、直接会って、事 ・保護者に会って、事実経過の説明を ・個人情報の内容や保護者の意向を 実関係を伝える。 して、家庭における指導や支援、再発 確認のうえ、教育的配慮のもと、必 護 ・いじめ発生に対する謝罪とともに、 防止への協力を要請する。 要に応じて、事実経過について説明 者 する。 今後の指導や支援の方針および具体 ・いじめを受けた生徒及び保護者への 的な手立てについて説明する。 謝罪に立ち会い、仲介する。 ≪再発防止に向けた取り組み≫ *いじめ防止対策委員会にて検討 1.原因の詳細な分析 ・事実の整理、指導支援方針の再確認 ・専門家による助言 2.学校体制の改善 ・生徒指導体制の点検・改善 ・教育相談活動の強化(SC 等との連携) ・校内研修の充実(生徒理解、事例) 3.教育活動の改善・充実 ・学年、学級経営の見直し(心の居場所づくり、人間関係づくりなど) ・豊かな心を育てる、自己有用感を高める指導の充実(学級活動、道徳の時間、集団活動、体験活動等) ・授業改善( 「わかる、できる、楽しい」→認め、励まし、伸ばす指導) 4.家庭・地域との連携強化 ・積極的な情報発信(学校公開日、ホームページ、各種たより) ・PTA 活動や地域行事への積極的な参加 4 ・学校評価
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