第13号 - 栗原市立一迫小学校

至誠
敬愛
勤倹に
心 あ わ せ て
進むとき
栗原市立一迫小学校
校長室だより No.13
平成26年 6月16日
いじめは,絶対に許さない!
先週の水曜日木曜日と会津若松方面に修学旅行に行ってきました。天気はあまりよくなかった
のですが,今年の6年生もとっても立派で明るくて,楽しい修学旅行になりました。
学校を見回っていると廊下に「私たちの本気!いじめ『ゼロ』」というポスターを見かけまし
た。スーツ姿の人たちがずらりと並んでいて,とてもインパクト
があり,まじまじと眺めてしまいました。宮城県PTA連合会が
「いじめ撲滅推進活動」の一貫として創ったポスターでした。
長崎県で1月に起きた,中学3年生がいじめを受けて自殺した
事件が気になっていたので,ことさら目を引かれました。
長崎の事件の不思議なことは,同級生とその保護者が全員,い
じめを知っていたにもかかわらず,学校と被害者の保護者だけが
知らなかったということです。こういうことが実際に起こり得る
んだとニュースを知って呆然としました。どうして教えてくれな
かったんだと,保護者の方はさぞ無念だと思います。学校として
も,知っていれば,何か対策が取れたはずです。でも,言えない
状況ができていて,学校に言うと解決どころか事態が悪化する,
という思いをみんなもっていたのでしょう。なんだか,悲しすぎ
て胸が痛みます。
自殺した松竹君が夏休みの作文にいじめをテーマに書いた文が
あります。一部抜粋して紹介します。
空気
情報社会である現在,毎日膨大な情報が流れてくるが,必ずといっていいほど目にする記
事がある。それがいじめ問題だ。「中学の男子生徒がいじめにより自殺しました」などとい
う事件が起こるのが最近は当たり前と思う人が増えていると思う。
いじめの加害者の気持ちを想像してみた。主な理由は二つほど考えられる。一つ目は,い
じめという行為が楽しい。
「相手の反応がおもしろい」などがよく補足としてつけ足される。
このての加害者はおそらく,自分がその苦痛を知ることでしかやめないだろう。
二つ目は,周りの友達に合わせているからだと考えられる。そう,ほとんどの人が自分が
嫌われないように生活しているのだ。もし,少しでも友達が嫌いな子に優しくすれば,その
ことを責められ,今度は自分がいじめの対象になるのではないかという不安と恐怖にかられ
る。それの連鎖がおこるから,周りの人に合わせるといじめがおこる可能性があると思う。
もっともたちの悪いのは後者の方だ。なぜなら,いじめが完全に終わることがほとんどな
いからだ。対象者は移り変わってもいじめは続く。
では,いじめの原因は何かを伝えよう。それは「空気」だ。これが目に見えないものだか
ら恐ろしい。いじめをしなければ自分がやられてしまうという空気,いじめに参加しないと
いけない空気。いじめの加害者,主犯でさえも空気によって動かされているのだ。
この問題を解決する方法はただ一つ……。みんなが親友になることだ。そう,実はすごく
簡単なはずなのだ。人の笑顔は人を笑顔にし,その笑顔がまた別の人を笑顔にすると思う。
僕の好きな歌にこういう歌詞がある。「空気なんてよまずに笑っとけ,笑顔笑顔,笑うかど
には福来たる」暗い顔をしていてもいいことは起こらない。学校で習う数学の公式や英単語
を忘れても,笑顔の大切さだけは忘れないでください。
「いじめは,絶対に許さない!」この「空気」を学校でつくっていきます。ご家庭でも,是非
この「空気」をつくってください。そして,
「笑顔笑顔笑顔」です。この「空気」と「笑顔」で,
一迫小学校をいじめのない最高の学校にしましょう。
裏面に,宮城県PTA連合会のHPにあった「いじめは,絶対に許さない!」を掲載します。
チェックリストを実施してみてください。「保護者のチェックリスト」も是非。「いじめゼロ宣
言」もじっくり読んで,そのような子供たちを育てていきましょう。