ExtremeWareアップグレード手順について

アライドテレシス株式会社
技術本部
2005/1/31
ExtremeWareアップグレード手順について
1. はじめに
本資料では、 Extremeの主力製品である、non-i-chipおよびi-chipシリーズのファームウェアアップグレード
手順と注意点についてまとめます。
2.アップグレード実施前の注意・確認事項
アップグレード作業を始める前に、以下の注意・確認事項についてご一読をお願いいたします。
(1) ファームウェアバージョンに関する注意
① BootRomのアップグレードについて
アップグレード対象となるファームウェアバージョンと既にインストールされているBootRomのバージョンに依存し、
事前にBootRomのアップグレードが必要となる場合があります。 (詳細は項目3参照)
② 中間バージョンへのアップグレードについて
アップグレード対象となるファームウェアバージョンに依存し、いったん中間のバージョンへのアップグレードが
必要となる場合があります。(詳細は項目4参照)
(2) 設定内容に関する注意・確認事項
① 既存のConfig(設定内容)のバックアップについて
アップグレード作業を行う前に、現状のConfigをバックアップされることを推奨いたします。
TFTP serverをご用意の上、以下のコマンドにてConfigのアップロードが可能です。
〔コマンド〕
upload configure [TFTP server IPアドレス] [設定ファイル名*]
*設定ファイルはASCIIファイルとして保存されます。また、ファイル名は、任意にご指定ください。
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1
② 設定内容の変更について
アップグレード後のファームウェアの仕様により、既存の設定内容が自動的に変更される場合がございます 。
また、アップグレードの前に設定変更が必要となる場合も御座います。
以下に例を記載します。
【例1】 アップグレードにより動作が変更される
6.2.2b134および、7.1.1b14以前のバージョンから、以降のバージョンへアップグレードすると、EAPSのデフォ
ルトFailTimerが切れた際の動作が、「secondary portのオープン」から「アラートをあげる」動作に自動的に変更
されます。EAPSをご使用のお客様のみが関連します。
【例2】 アップグレードがうまくいかない
6.1.9b11以前のバージョンから6.2.1へアップグレードする場合、PIM-SM動作に対するランデブーポイント設定
に、priorityが設定してあると、アップグレードがうまくいかない(6.2.1にアップ後、リブートすると、ログインプロ
ンプトが表示されなくなってしまう)ため、アップグレード前にpriorityを外し(crpを削除する)、アップグレード後に
再設定する必要があります。PIM-SMをご使用のお客様のみが関連します。
以下のコマンドにてCRPを削除します。
config pim crp vlan1 rp-list 50 →
config pim crp vlan1 rp-list none
※最新の情報はExtremeWareのリリースノートおよびフィールドノーティスにてご確認ください。
③ Reserved Keywordsについて
6.2.1b20以降からReserved Keywordが更に強化されます。従って、”ospf””rip”といった、機能名に抵触する
名前を、VLAN名、access-profile名などに使用することはできません。仮に、6.2.1b20以前のバージョンにて
Reserved keywordに抵触するVLAN名を使用していて、6.2.1b20以降にバージョンアップした場合でも、設定
として反映はされますが、それ以降の追加設定、configのダウンロード時にはReserve keywordが適用され、設
定が反映されなくなりますので、事前にお気づきの際は必ず変更をお願い致します。
【Reserved Keywordsに抵触した例】
Alpine3808:6 # create access-profile telnet
can't create access profile
telnet is reserved as a keyword
*アクセスプロファイル名に「telnet」と設定しようとしたところ、「telnet」というキーワードは、Reserved
Keywordsとなっているため、設定が不可。
「Reserved Keywords」の詳細については、別紙の資料をご参照ください。
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2
(3)製品特有の注意・確認事項
①BlackDiamond
・6.1.9〜から、6.2.2b56以降へアップグレードする場合
ファームウェアダウンロード後、「sync」コマンドは実行しないで下さい。ダウンロードしたファームウェア(image)を
「use」コマンドで指定してから、リブートを行ってください。
②Alpine3802
ExtremeWare6.1.5w2.01(Alpine3802専用ファームウェア)を、7.0.0以降のバージョンにアップグレードする
場合の手順については、通常の手順と若干異なります。また、Alpine3802の専用ファームウェアを7.0.0以降
のバージョンにアップグレードする場合、一度既存のConfigを消去する必要があるため、必ず、既存のConfigの
バックアップをお願いいたします。(詳細は項目6参照)
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3. ExtremeWareとBootRom対応表
■non-i-chip/i-chip
*2005年1月31日現在の最新ExtremeWareバージョンは、7.2.0b37です。
ExtremeWare version
BootRom version
過去のExtremeWareとBootRom互換性
4.1.x
1.9
互換性あり(
互換性なし(
ー
ー
)
)
4.1.x (non-i-chip BlackDiamond)
3.7
互換性あり(
互換性なし(
ー
ー
)
)
6.1.x 〜 6.1.4
6.2、6.5
互換性あり(6.0.x まで)
互換性なし( ー )
6.1.5 〜 6.1.8
6.5
互換性あり(6.0.x まで)
互換性なし( ー )
6.1.9
7.2
互換性あり( ー )
互換性なし(6.1.8以前と互換性無し)
6.2.1 〜 6.2.2
7.2、7.6、7.8、8.1、
8.2
互換性あり( ー )
互換性なし(6.1.9以前と互換性無し)
7.0.0 〜 7.1.0
7.8、8.1、8.2
互換性あり(6.2.2以降と互換性有り)
互換性なし(6.2.1以前と互換性無し)
7.1.1 〜 7.2.0
8.1、8.2
互換性あり(6.2.2以降と互換性有り)
互換性なし(6.2.1以前と互換性無し)
7.3.0
8.2
互換性あり(6.2.2以降と互換性有り)
互換性なし(6.2.1以前と互換性無し)
BootRom version
過去のExtremeWareとBootRom互換性
(non-i-chip Summit)
■Alpine 3802
ExtremeWare version
6.1.5w2.01
6.1.8w301b62
互換性あり(
互換性なし(
ー
ー
)
)
6.5
互換性あり(6.1.8w301b62以前と互換性有り)
互換性なし( - )
6.1.8w301b79
6.1.8w301b81
7.7
互換性あり(6.1.8w301b79と互換性有り)
互換性なし(6.1.8w301b62以前と互換性無し)
7.0.0 〜 7.1.0
7.8、8.1、8.2
互換性あり(6.1.8w301b79と互換性有り)
互換性なし(6.1.8w301b62以前と互換性無し)
*7.0.0以降のバージョンより、i-chipと統合され
たため、以降のバージョンについては、i-chipの対
応表をご参照ください
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4. 製品別サポート開始ファームウェアバージョン表
以下は製品とその製品のサポートを開始したファームウェアバージョンの対応表です。
【例】 BlackDiamondG16X3やG24T3などのTriumphモジュールは、ExtremeWare7.0.1からのサポートとなり、
それ以前のファームウェアバージョンではサポートされません(使用不可)。
ExtremeWare
ver./Products
BlackDiamond
6.1.x
Alpine
Summit
GBIC
AC Power Supply
6.1.2
F48Ti
6.1.3
G8Xi, G8Ti
6.1.4
G12SXi
DC Power Supply
6.1.5
WDMi,
DC Power Supply,
110VAC Power Supply,
220VAC Power Supply
GM-4Si, GM-4Xi,
GM-4Ti, FM-32Ti,
FM-24MFi,
DC Power Supply
6.1.7
FM-24Ti, FM-24SFi
6.1.8
F32Fi, F96Ti
GM-WDMi
6.1.9〜
LX100,
UTP
6.2.2b56
BlackDiamond 6804,
BlackDiamond 6808,
BlackDiamond 6816,
MSM64i
*注1
Alpine 3804,
Alpine 3808,
SMMi
7.0.x
10GLRi, MPLS, ARM,
P3cMi, P3cSi,
P12cMi,P12cSi,
A3cMi, A3cSi
Alpine 3802
7.0.1
G16X3, G24T3
GM-16X3, GM16T3,
WM-4T1i, WM4E1i,
WM-1T3i, FM-8Vi
7.1.1
MSM-3
7.2.0b18
10GX3
*注1
Summit1i, Summit5i,
Summit7i,
Summit7i DC Power
Supply,
Summit48i,
Summit48si
*注1
6.2.2〜
ZX,
ZX Rev 03
7.0.1b11〜
SX Mini,
LX Mini,
ZX Mini
Summit48si DC Power
Supply
FM-32Pi
*注1 6.2.2b56以前のバージョンでもサポート可能ですが、新MAC(00:04:96:xx:xx:xx)をもった機器では、サポートされま
せん。
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5
5. アップグレードの順番
■ i-chipのアップグレード
アップグレード手順
経由が必要な
ExtremeWareバージョン
詳細
〜6.1.8 から 6.1.9 へ
アップグレード
なし
1. BootRomを7.2/7.6へアップ
2. 6.1.9へアップ
〜6.1.8 から 6.2.x へ
アップグレード
6.1.9
1.
2.
3.
4.
BootRomを7.2/7.6へアップ
6.1.9へアップ
BootRomを7.6以降へアップ
6.2.xへアップ
〜6.1.8 から 7.x.xへ
アップグレード
1. 6.1.9
2. 6.2.2b56以降のbuild
1.
2.
3.
4.
5.
6.
BootRomを7.2/7.6へアップ
6.1.9へアップ
BootRomを7.6以降へアップ
6.2.2b56 or laterへアップ
BootRomを7.8以降へアップ
7.x.xへアップ
アップグレード手順
経由が必要な
ExtremeWareバージョン
詳細
6.1.5w2.0.1 から 7.1.x〜へ
アップグレード
1. 6.1.8w3.0.1b79
2. 7.0.0b46
1.
2.
3.
4.
■Alpine 3802のアップグレード
Copyright Allied Telesis 2005
BootRomを8.1へアップ
6.1.8w301b79へアップ
7.0.0b46へアップ
7.1.xへアップ
6
6
6. ダウングレードの順番
ダウングレード時の注意
① ダウングレード作業前は、必ず、既存のconfigをtftpでバックアップした後、「unconf sw all」コマンドで
configを消去してから行ってください。また、ファームウェアダウンロード後にrebootする際に、configをsave
するか否かを問われますが、SAVEしないでください。ダウングレードするファームウェアバージョンにより、
次回正常に起動できない場合がございます。
② ダウングレード後にインストールするConfigの作成バージョンは、ダウングレード後のバージョンのものを
選択してください。稼動しているファームウェアのバージョンとダウングレード後にインストールするConfigの
作成バージョンには十分に注意する必要があります。(同じである事が一番望ましい。)
■i-chipのダウングレード
ダウングレード手順
経由が必要な
ExtremeWareバージョン
詳細
7.x.x から 6.1.8へ
ダウングレード
6.2.2
1.
2.
3.
4.
6.2.2へダウン
BootRomを7.8へダウン
6.1.8へダウン
BootRomを6.5へダウン
7.x.x から 6.1.9へ
ダウングレード
6.2.2
1.
2.
3.
4.
6.2.2へダウン
BootRomを7.8へダウン
6.1.9へダウン
BootRomを7.2へダウン
6.2.x から 6.1.8へ
ダウングレード
なし
1. 6.1.8へダウン
2. BootRomを6.5へダウン
6.1.9 から 6.1.8へ
ダウングレード
なし
1. 6.1.8へダウン
2. BootRomを6.5へダウン
6.1.8 から 6.1.xへ
ダウングレード
なし
1. 6.1.xへダウン
ダウングレード手順
経由が必要な
ExtremeWareバージョン
詳細
7.1.x 〜 から 6.1.5w2.0.1へ
ダウングレード
1. 7.0.0b46
2. 6.1.8w301b79
1.
2.
3.
4.
■Alpine3802のダウングレード
Copyright Allied Telesis 2005
7.0.0b46へダウン
6.1.8w301b79へダウン
BootRomを6.5へダウン
6.1.5w2.0.1へダウン
7
7
7. アップグレード手順について
アップグレードは、TFTP(Trivial File Transfer Protocol)Serverより、image(ファームウェアファイル)や
BootRomファイルをスイッチに転送します。
なお、作業前に、本資料の「アップグレード前の注意・確認事項」をご参照いただき、該当する事項をクリアに
しておいてください。
作業実施前には、TFTP Serverとアップグレードを行うExtremeスイッチ間で、IP通信での疎通をご確認ください。
■ご用意いただくもの
・TFTP Serverを搭載したPC
・UTPケーブル
・アップグレードに必要なファームウェアファイル(ExtremeWare)およびBootRomファイル
■作業環境
TFTP Serverには、あらかじ
め、アップグレードに必要な
ファームウェアファイル
(ExtremeWare)とBootRom
ファイルを格納しておく
TFTPserver
0 B A S E -T 1
1
/ 00 0
B A S E -T X
1
2
3
4
9
1 0
1 1
1 2
0 00
1
B A SE X
4 9
4 9 R
5 0
50 R
5 0
50 R
= A C T IV E
5
17
GREE N
1 8
1 9
8
1 3
1 4
1 5
1 6
25
2 6
2 7
28
3 3
3 4
6
3 5
7
36
4 1
4 2
4 3
4 4
29
3 0
3 1
32
3 7
3 8
3 9
40
4 5
4 6
4 7
4 8
2 0
= L I NK OK
F A
L S H IN G
GRE E N= D I S B
A L ED
Pa
9 1 0 11 1 2
6 7 8
4 5
1 61 7 18 1 92 0 2 12 2 23 2 4
1
3
1
2
4
1
3
5
1
5
2
6
2
7
2
2 82 9 30 3 13 2 3 33 4 35 3 6
7
3
8
3
9
3
4 04 1 42 4 34 4 4 54 6 47 4 8
Pb
tm
48
S um m it
4 9
49 R
A MB E R
M
IP通信可能な状態
21
2 2
2 3
2 4
■手順の概要
1.BootRomのダウンロード
2.再起動
3.ファームウェア(ExtremeWare)のダウンロード
4.再起動
BootRomのアップグレードが不要の場合は、手順(4)より作業を実施してください。
(1) BootRomのアップグレード
〔コマンド〕
download Bootrom [TFTP Server IPアドレス] [BootRomファイル名]
■CLI入力例
Summit7iTx:1 # download Bootrom 192.168.1.1 ngboot78.bin
Please be sure that the boot image is correct or the system
WILL NOT BOOT!
Are you sure you want to overwrite the BootRom?
このように、ダウンロードの確認を促すメッセージが表示されますので、y(yes)もしくは、n(no)を入力して下
さい。
Copyright Allied Telesis 2005
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8
(2) 再起動
ダウンロードが完了したら、再起動を実行。
〔コマンド〕
reboot
■CLI入力例
Summit7iTx:2 # reboot
Are you sure you want to reboot the switch (y/n)? y
(3) BootRomのアップグレードの確認
再起動後、ログインし、「show version」コマンドの表示内容にて、正常にBootRomのアップグレードが完了し
ていることを確認してください。以下にてBootRomが正常に7.8へアップグレードされていることが確認できま
す。
〔コマンド〕
show version
■CLI出力例
System Serial Number: 800091-01-02 0112M-00694 CLEI:
QC:
CP:03
CPU ID: 700042-00-16 0050M-00382 CP:03
Daughtercard: 700025-00-09 0110M-01713 CLEI:
QC:
CP:02
Image : Extremeware Version 7.0.1 (Build 11) [non-ssh] by Release̲Master on 06/17/03
14:19:52
BootRom : 7.8
(4) ファームウェア(ExtremeWare)のダウンロード
再起動後、ログインし、ファームウェアのアップグレードを行う
〔コマンド〕
download image [TFTP server IPアドレス] [ファームウェアファイル名] { primary ¦ secondary *}
*は、ファームウェアのダウンロード先を指定してください。
■CLI入力例
Summit7iTx:1 # download image 192.168.1.1 v701b13.xtr primary
Are you sure you want to overwrite the primary image (Y/N)? y
............................................................................
......................................
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(5) 再起動
ダウンロードが完了したら、再起動を実行。
〔コマンド〕
reboot
■CLI入力例
Summit7iTx:2 # reboot
Are you sure you want to reboot the switch (y/n)? y
(6) アップグレードの確認
再起動後、ログインし、「show switch」コマンドの表示内容にて、正常にアップグレードが完了していることを
確認してください。※「show version」コマンドにて現在起動しているバージョンの確認が可能です。
〔コマンド〕
show switch
■CLI表示例
SysName:
SysLocation:
SysContact:
System MAC:
[email protected], +1 888 257 3000
00:01:30:B6:69:E0
License:
System Mode:
Full L3
802.1Q EtherType is 8100 (Hex).
RED Probability:
DLCS:
0
Disabled
SysHealth Check:
Recovery Mode:
System Watchdog:
Reboot Loop Prot:
Enabled. Alarm Level = Log
None
Enabled
Disabled
Current Time:
Timezone:
Boot Time:
Next Reboot:
Timed Upload:
Timed Download:
Fri Jul 11 14:34:17 2003
[Auto DST Enabled] GMT Offset: 0 minutes, name is GMT.
DST of 60 minutes is currently in effect, name is not set.
DST begins every first Sunday April at 2:00
DST ends every last Sunday October at 2:00
Fri Jul 11 13:48:25 2003
None scheduled
None scheduled
None scheduled
Temperature:
Power supply:
Normal. All fans are operational.
PSU-A OK, PSU-B not present
Primary EW Ver:
Secondary EW Ver:
Image Selected:
Image Booted:
7.0.1b13 [non-ssh]
7.0.1b13 [non-ssh]
Primary
Primary
Config Selected:
Config Booted:
Primary Config:
Primary
Primary
Created by EW Version:
7.0.1 Build 13 [27]
4944 bytes saved on Fri Jul 11 14:23:28 2003
Empty
Secondary Config:
Summit48i
Copyright Allied Telesis 2005
Primary EW Ver:
7.0.1b13 [non-ssh]
Secondary EW Ver: 7.0.1b13 [non-ssh]
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8. Alpine3802のアップグレードについて
Alpine3802は、発売当初、専用のファームウェアを使用しておりましたが、7.0.0より、i-chipと同一のファー
ムウェアに統合されました。
そのため、発売当初のファームウェアバージョンからアップグレードする際の手順については、「5.アップグレード
手順について/ 手順の概要」で説明した手順と若干異なります。
以下にて、Alpine3802の専用ファームウェアから、7.0.1以降へのアップグレード手順について説明いたしま
す。なお、 7.0.0からは、通常のi-chip製品と同様のアップグレード手順となります。 また、操作コマンドにつ
いては、 特に説明のない限り、「5.アップグレード手順について/ 手順の概要」をご覧ください。
■Alpine3802のアップグレード手順概要
「5. アップグレード手順ついて」に記載されている「■用意するもの/■作業環境」をあらかじめ準備しておい
てください。
(1) 既存Configの保存
アップグレード作業上、既存のConfigを消去する必要があるため、必ずConfigの保存をお願いいたします。
保存方法については、「2.アップグレード実施前の注意・確認事項/ (3)製品特有の注意・確認事項
/①既存のConfigのバックアップについて」をご覧ください。
(2) BootRomのアップグレード
BootRomを「7.8 」にアップグレードします。
(3) 再起動
BootRomのアップグレードが完了したら、スイッチを再起動します。
(4) 6.1.8w3.0.1b79をPrimaryにダウンロード
6.1.8w3.0.1b79をPrimaryにダウンロードします。
(5) ダウンロードの確認
BootRomの確認を「show version」、ファームウェアの確認を「show switch」にて確認してください。
(6) 既存Configの消去
既存のConfigを以下コマンドにて消去します。消去後、スイッチは、再起動します。
〔コマンド〕
unconf switch all
■CLI入力例
Alpine3802:4 # unconf switch all
Restore all factory defaults and reboot? (yes/no) y
Rebooting...
このように、Configの消去(工場出荷時の状態にもどす)の確認と再起動を促すメッセージが表示されたら、
y(yes)を入力して下さい。
Copyright Allied Telesis 2005
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(7) 7.0.0b46をPrimaryにダウンロード
再起動後、ログインしなおし、7.0.0b46をPrimaryにダウンロードします。
(8) 再起動
(7)のダウンロードが終了したら、スイッチを再起動します。
(9) 7.0.1〜のダウンロード
7.0.1〜のファームウェアをダウンロードします。
(10) 再起動
(9)のダウンロードが終了したら、スイッチを再起動します。
(11) Configのダウンロード
ログイン後、あらかじめ(1)で保存しておいた既存のConfigをダウンロードします。
〔コマンド〕
download config [TFTP Server IPアドレス] [設定ファイル名]
(12)設定の保存
(11) のConfigをダウンロードしたままの状態では、設定が保存されていないため、必ず、SAVEして下さい。
〔コマンド〕
save {config} [primary ¦ secondary]*
*Configの保存先を指定。指定がない場合、primaryに保存されます。
■CLI入力例
* Alpine3802:2 # save
Do you want to save to the primary configuration database? y
>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>!.
Verifying the configuration...
Done!
Saved to primary configuration database.
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9. Xmodemによるダウンロード手順
本項目では、シリアルポートに接続されたPCからXmodemプロトコルを用いてファームウェアをダウンロードロー
ドする方法について説明いたします。(XmodemによるBootRomのダウンロードは不可です。)
互換性のないファームウェアとBootRomを組み合わせてアップ/ダウングレードした場合や、メモリに格納され
ているデータが破壊された場合などには、起動不可となり、スイッチのCLIが使用できなくなってしまうことがあ
ります。 このようにCLIが使用不可になってしまった状態においては、Xmodemで適切なファームウェアをダウ
ンロードし、復旧させることができるかもしれません。 なお、Xmodemを使用した場合、ファームウェアのサイズ
や、ボーレートにもよりますが、ダウンロードに約30分程度(ボーレート38400 の場合)要するため、このような
緊急時以外は、TFTP serverによるダウンロードをご使用ください。
【ご注意!】 ExtremeWare7.xのXmodemダウンロード
全i-chip製品において、Xmodem経由でExtremeWare7.xをダウンロードした場合、失敗して、スイッチが
起動しなくなる可能性があります。
そのため、絶対にExtremeWare7.x をXmodemでダウンロードしないで下さい。
*本現象は、7.xのみ確認されております。
■ご用意いただくもの
・Hyper Terminal(Windows標準通信ソフト)を搭載したPC
(TeraTermでは成功実績無し)
・シリアル(RS232)ケーブル
・ダウンロードに必要なExtremeWareファイル
1
50
T 9
R
O
4
P R T T
O M
P G
M
■作業環境
4 9
Hyper Terminalには、あらかじめ、接
続プロファイルを設定し、スイッチとPC
間のシリアルケーブル接続が可能な
状態にしてください。
3
2
5
4
7
6
9
8
1 1
0
1
1 3
12
1 5
4
1
7
1
16
1 9
1 8
1
2
2 0
2 3
2
2 5
24
2 7
6
2
2 9
28
31
0
3
3
3 2
3 5
34
7
3
3 6
3 9
8
3
1
4
40
43
2
4
45
4 4
47
6
4
4 8
C ON S OL E
5 0
Extreme Netwo k
r s Summit48s
i
シリアルケーブルで接続
また、PCには、作業に先立ち、ダウン
ロード必要なExtremeWareファイルを
格納しておいてください。
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13
■Xmodemダウンロード作業手順
(1) Hyper Terminalの起動
[スタート] -> [プログラム] -> [アクセサリ] -> [ハイパーターミナル]を選択して下さい。以下の画面が
表示されます。(既に接続プロファイルがあると想定)
(2) BootRomメニューの起動
(1)の画面にて、PCの[スペースキー]を押下しながら、スイッチの電源Off/Onを行って下さい。BootRom->
のプロンプトが表示されたら、PCの[H]キーを押下し、メニューを表示させます。
Copyright Allied Telesis 2005
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(3) ボーレートの変更
BootRomメニューの[b]を選択し(キーボードの[B]を押下)、次に「1」を選択します(キーボードの[1]を押下)。
ボーレートの変更により、ダウンロード時間を短縮することが可能です。
このときに、文字化けを起こすかもしれませんが、ボレートが異なるのでそのように表示されているだけです。
Hyper Terminalの[ファイル] -> [プロパティ] ->[モデムの構成]より変更すれば、文字化けは回避できます。
(ボーレート:38400に再設定して下さい。通信切断必要有り)
(4) ファームウェアファイルのダウンロード
ファイルのダウンロードを実施します。ダウンロードの前準備として、[s]を選択します。選択すると、
“Waiting For upload.....$CCCCCCCCC”と表示されますので、表示している間に、手順(5)のファーム
ウェアファイルの送信を行って下さい。
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(5) ファームウェアファイルの送信を行います。[転送] -> [ファイル送信]を選択して下さい。
「ファイル名」にExtremeWareのファイル名、プロトコル名「Xmodem」を設定して、[送信]を選択して下さい。
〔送信〕ボタンを押すと以下の〔ファイル
送信〕画面が表示されます。
ファイル送信画面
正常にダウンロードが終了すると、
[ファイル送信]画面が非表示と
なります。
(6) ブートとボーレートの変更
ファイル送信が終了し、(5)の「ファイル送信」画面が消えたら、以下画面が表示されます。以下画面にて
[g]を選択し、ブートさせてください。
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このとき、ボーレートが、「9600」に自動的に戻るため、以下のように、文字化けがおきます。「手順(3)ボー
レートの変更」の操作と同様に、今度は、ボーレートを[9600] に設定することにより、正常に表示されます。
(7) ダウンロード終了
以上の手順にて、Xmodemでのダウンロードは終了です。
なお、Xmodemでのインストールは、あくまでもスイッチ内のRAMにファームウェアのイメージをダウンロード
してブートている状態であり、フラッシュメモリには、保存されていません。
その為、電源Offなどによりファームウェアのイメージが消去されます。従って、Xmodemにてインストールを
実施した後は、速やかに、TFTPサーバにて、再度ファームウェアのダウンロードを実施して下さい。
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