一太郎 2012 承により作成した EPUB 文書を DAISY 再生ソフト 及び

一太郎 2012 承により作成した EPUB 文書を DAISY 再生ソフト
及び EPUB ビューアーで再生する
2012 年4月 25 日
国立障害者リハビリテーションセンター研究所
村島完治、北村弥生
一太郎 21012 承では、EPUB3 形式での保存ができる。そこで、一太郎で作成したファイルを
EPUB 保存して、合成音声で読み上げ、ハイライト表示もつけることができる。ここでは、い
くつかの EPUB 再生ソフトで、日本語に特有の縦書きやルビが再現できるかを確認した結果を
紹介する。
1)EasyReader6.02 (Dolphon 社、日本版取り扱い NPO 支援技術開発機構 ATDO, 7000 円)
横書きであれば、文字、ルビ、写真共に正常に表示された。フレーズごとにハイライトされ、
パソコンに内蔵した合成音声で読み上げる。ただし、縦書きは、縦書きのレイアウトで、文字
がルビ付きで横向きに表示された。写真だけは正しい向きで表示された。
<EasyReader での再生の特徴:再生されるときのことを意識して、一太郎の原文を作るとよい
>
・上付き文字は、そのまま読み上げるので、注であれば、番号だけでなく、注1と書くほうが
よい。脚注はページの下ではなく、文書ファイルの最後に付属する。
・空行で再生がとまってしまうので、進行アイコンを押す必要がある。画像の縦幅は文字行と
しては空行なので、画像があると進行アイコンを多数押す必要がある。
・合成音声で読むには、元の文章に読点が多いほうがアクセントの調整ができる。
・ハイライト表示の初期設定は、文章全体が黄色、文節ごとにオレンジで、比較的細かい。
・( は「かっこ」と読むが、)は「かっことじ」とは読まない。
2)Digital Editions(Adobe、フリーソフト)
従来から EPUB2 のリーダーとして使われてきたが、Ver.1.8 にアップされ、日本語の縦書
き・ルビ付きの EPUB3フォーマットの図書が表示出来るようになった。
一太郎で EPUB3 保存したデータは縦書き・ルビ付きで正しく表示された。文字サイズを変更
するとレイアウトも変化したが、画像のサイズは変化しなかった。従来通りならば、フリーソ
フトとして使える見込み。音声読みあげはしない。
http://labs.adobe.com/downloads/digitaleditions1-8.html
3)ビューアーEspur(イースト社、ベータ版フリー)
縦書き・ルビ付きで正しく表示された。同ソフトは現在β版で無料ダウンロードできるが、
いずれ製品化されるようである。35MB ほどのサイズで、インストール後は、EPUB ファイルを
クリックすると再生される。対応 OS は VISTA/Windows7 とされているが、XP でも動作すると
いうツイッターの書き込みもある。音声読みあげはしない。
http://www.forest.impress.co.jp/docs/news/20110706_458607.html
4)AMIS では EPUB ファイルの再生はできません。
5)電子書籍管理ソフト「Calibre」(フリーソフト)
電子図書の管理ソフトだが、EPUB 図書の閲覧が可能です。
Adobe Digital Editions に近い機能。音声読み上げはしない。
http://calibre-ebook.com/
以上