社会パフォーマンス報告 - ダイキン工業株式会社

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コーポレートガバナンス
企業倫理の徹底
お客様とのかかわり
従業員とのかかわり
お取引先様とのかかわり
株主・投資家の皆様とのかかわり
地域・社会とのかかわり
社会パフォーマンス報告
知ってもらうこと。そして対話を続けること。
ダイキンは経営方針・企業風土・活動の状況などを積極的に外部に発信します。
そして、広く社会との双方向のコミュニケーションを行っていきます。
お客様
従業員
コンタクトセンター
アンケートなど
労使協議会
社内報・イントラなど
お取引先
株主・投資家
株主総会
IR活動など
品質会議など
工場見学
地域懇談会など
地域・社会
17
ダイキングループ CSR報告書
社会パフォーマンス報告
コーポレートガバナンス
社会パフォーマンス報告
ダイキングループでは、コーポレートガバナンスを、グループの経営課題と取り巻く環境変化に対し、
「半歩、一歩先行く意思決定と実行のスピードアップ」
と
「透明性・健全性の絶えざる高度化」の両面を推進することで、
企業価値の向上をめざすことと捉えています。
コーポレートガバナンス
スピード経営の高度化、
連結統治の強化、
健全性・透明性の一層の確保を図っています
取締役が連帯して経営責任と業務執行責任の両面を担
う「一体型運営」に磨きをかけ、その中で、スピード経営の
高度化、連結統治の強化、健全性・透明性の一層の確保を
図っています。今後とも企業価値の向上をめざす上で、絶
えず最適なコーポレートガバナンスの有り様の検討と見
直しを図り、当社グループにとってのベストプラクティス
をグループレベルで多面的に追求、
推進していきます。
■ コーポレートガバナンス 体制図
株主総会
選任、解任
取締役会
取締役9名
(うち社外取締役2名)
監
査
監査役会
監査役4名
(うち社外監査役4名)
選任、監督
会計監査人
監査役室
会長兼CEO
社長兼COO
グループ監査役会
経営諮問委員
①幅と深みを増す経営諸課題やグループ重要課題に対
人事・報酬諮問委員会
し、取締役が連帯しての経営責任と業務執行責任の両面
最高経営会議
を担う「一体型運営」の中で、グループを含めた経営全般
執行役員会
の、主として意思決定に責任を担うCEOと、主として業
グループ経営会議
執行役員
(※2006年3月末現在)
(以下省略)
務執行責任を担うCOOとを設け、意思決定と執行の両
方を意識しながら、その両面のスピードアップを図って
また、
「グループ経営会議」
では、
グループ重要経営方針・
います。
基本戦略の共有徹底と、グループ会社の課題解決の促
②それぞれの事業・地域・機能において、自律的な判断・決
断による執行のスピードアップを狙いとした「執行役
進・支援の強化を図ることで、グループとしての意思統
一された企業行動をめざしています。
員制」を導入しています。同時にその中で、取締役は、グ
「グループ監査役会」
では、
海外子会社を含めたグループ
ループ全体のスピーディーで戦略的な意思決定、健全な
ベースでの監査・監督機能の強化を狙いとし、その運営
監督を担い、取締役数は健全な議論が可能な員数で構成
しています(9名。うち社外取締役は2名、社内取締役7
名は執行役員を兼務)
③グループのマネジメントシステム上の最高の審議機関
の充実をめざしています。
④社外取締役を委員長とする
「人事・報酬諮問委員会」
によ
り、役員人事・処遇に関わる運営の透明性の一層の高度
化をめざしています。
として「最高経営会議」を設け、重要な経営方針・経営戦
⑤さらに、
「経営諮問委員制度」を導入し、当社グループの
略について、素早くタイムリーに方向づけし、課題解決
抱える様々な経営課題について、
独立した立場からアド
のスピードアップを図っています。
バイス、
ご意見を頂いています。
CSRの推進
グループでのCSR推進体制を構築しました
グループ全体でのCSRの推進のため、2004年に
「CSR
担当役員」を任命、2005年には社長を委員長とする
「CSR委員会」
と
「CSR室」
を設置しました。そして、
グルー
組み全体の方向付けと執行状況の監視・監督を行います。
「CSR担当役員」は、グループ全体のCSRの推進責任者と
しての役割を担います。
プがベクトルを合わせて取り組んでいくため、グループ経
「CSR室」は、CSR担当役員のスタッフとして、CSR戦
営理念をもとに「ダイキングループのCSRの考え方」を改
略・方針の立案、
教育・啓発、CSRに関する情報収集などの
めて制定し、
社内外に公表しました。
任に当たります。
「CSR委員会」
は、
グループのCSR活動全般について、
取り
ダイキングループ CSR報告書
18
社会パフォーマンス報告
企業倫理の徹底
ダイキンは企業倫理を
「その時々の社会情勢の中で、社会からの期待に応えうる健全な企業活動を行っていくために
遵守すべきことを徹底すること」であると捉え、法令遵守は当然として、安全操業、品質の確保、地球環境の保全、
適時・適切な情報開示など、幅広く取り組んでいます。
企業倫理
企業倫理委員会を核に企業倫理を徹底
グループ全体での企業倫理の推進のため、2003年に、
2005年度は、
特に個人情報保護法の遵守、
サービス品
社長が委員長を務める
「企業倫理委員会」
を設置、
企業倫理
質の向上、経費処理・管理の充実に取り組み、企業倫理の
担当役員を任命するとともに、
そのスタッフとして企業倫
徹底を図りました。
理室を設置、さらに各部門長・グループ会社社長を企業倫
今後は、グループ横断的な総合リスクマネジメントに
理責任者に任命するなど、
推進体制を整えました。
も取り組んでいきます。
法令遵守
企業倫理の大前提として、
法令遵守を徹底
2003年に、各部門と主要グループ会社にコンプライ
検」について、部門長自らの関与度合いを高めるなど、
アンスリーダーを任命、またコンプライアンスリーダー
チェック機能のいっそうの充実を図りました。またコン
会議を設置するなど、法令遵守の推進体制を整えました。
プライアンスリーダーの法的知識の向上と法令遵守意識
また「グループ企業倫理ハンドブック」の中で「法令遵守
の高揚を狙いとして、コンプライアンスリーダーを対象
指針」を定め、この指針の遵守徹底のため、各部門・国内グ
とした教育を毎月実施しました。
ループ会社において
「日々のトリプルチェック」
と
「自己点
海外グループ会社では主要8社で企業倫理室や法務・
検」
を実施しています。このほかに、
第三者の目による遵守
知的財産部と情報を共有しながら企業倫理・法令遵守の
状況のチェックとして、
「法令監査」
「内部監査」
を実施し、
徹底に取り組んでいます。今後は8社以外の海外グルー
法令遵守の徹底を図っています。
プ会社への展開が課題であり、2007年度中には8社と
2005年度は、
「日々のトリプルチェック」と「自己点
同レベルの企業倫理・法令遵守の確立をめざします。
■ 法令遵守推進体制
法令遵守のチェックシステム
CEO
①日々のトリプルチェック
最新の法令情報を日々収集、
各種法令が社内規程に的確に反映さ
COO
れているか、
社内規程が守られているかについて、
毎月チェック
企業倫理委員会
②自己点検
担当役員
法務担当役員
「グループ企業倫理ハンドブック」で定めている法令遵守指針を
遵守しているか、
年1回全員参加でチェック
部門長
(企業倫理責任者)
法務・知的財産部
③法令監査
(企業倫理責任者)
グループ会社社長
(企業倫理責任者)
CL(コンプライアンス
リーダー)会議
CL
CL
ダイキングループ CSR報告書
守状況について、
対象部門・項目を決めてチェック
④内部監査
各部門・グループ会社の法令遵守状況について、監査対象テーマ
職 場
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法務・知的財産部と企業倫理室が、
各部門・グループ会社の法令遵
職 場
を決めて、
内部監査室の目でチェック
社会パフォーマンス報告
お客様とのかかわり
社会パフォーマンス報告
「次の欲しい」を先取りした、お客様に驚きを与える商品・サービスを提供することはもちろんのこと、
お客様の視点に立って、商品の安全性と品質を確保することが、
私たちメーカーの使命である、とダイキンは考えています。
空調商品の品質・安全性の向上
デザインレビューを強化し
「三現主義」
を徹底
ダイキングループは、
「我々は製品に
『品質』
を付加して
の日」と定め、部門ごとに小グループでディスカッション
いる。お客様にはその
『品質』
を購入していただいている」
を重ね、
品質向上への意識高揚と行動の変革を進めていま
という考えのもと、常に品質確保・向上を最優先していま
す。また、
ここで出た意見や浮上した問題と対策について、
す。一昨年、
ルームエアコン室外機の発煙・発火事故を起こ
経営陣や関係部署に報告、
品質の改善につなげています。
し、
社告を出し、
製品の無償修理を実施させていただきまし
2005年度は特に、
新製品開発プロセスでのデザインレ
たが、
二度とこのようなことを起こさないよう、
「商品の安
ビュー※の運用強化や品質情報の受発信のスピードアッ
全性と品質の確保」
について重点的に取り組んでいます。
プ(→p12特集①参照)、
「三現(現場・現物・現実)主義」に基づ
各事業部では、ISO9001に則った品質保証システムを
いて問題発生時には現場
(クレームの現場・生産の現場・サ
構築しており、
毎年、
品質重点施策と目標を策定し、
設計、
原
プライヤーの現場)
に出向いて確認することを徹底しまし
料・部品調達、
製造などの各段階で品質確保・向上プログラ
た。その結果、
問題発生から処置決定までの時間が短縮で
ムを実行しています。また、製品完成後の検査工程での測
き、
新製品の市場不良率も大きく低減できました。
定・分析結果や、
出荷後に収集した製品情報などを新製品開
今後もこの取り組みに磨きをかけ、万全の「商品の安全
発や製品改善、
製造工程の見直しなどに活かしています。
性と品質の確保」
を実現していきます。
空調部門では、2004年のエアコン発煙・発火事故を契
※デザインレビュー : 開発する製品の設計品質や、それを具現化するため
機に、改めて「品質不良は一件たりとも発生させない」こ
とを全社員に徹底。毎月19日を「いいQ(Quality=品質)
の各プロセスの品質について客観的に評価、改善点を提案し、次段階に
進むことができる状態にあることを確認する組織的活動の体系。
販売店・施工店様向けに据付け上の注意を追加
ダイキン工業は、
空調機器業界で定めた
「表示ガイドラ
今後も、
各種評価をもとに新しい基準の発行に向けて取
イン」をもとに表示基準を作成し、安全使用のための適切
り組みます。
な情報を製品に表示しています。
※海外子会社での生産品を含みます。
2005年度は漏電遮断機の取付けの重要性と、
室外機へ
の小動物侵入による火災事故防止に関する据付け上の注
意を国内向け全機種の製品表示に追記し、
その内容を販売
店・施工店様に周知徹底しました。
また、
国内向けと同様の安全基準を海外向け製品※にも
適用していますが、2005年度は海外向け製品の安全表示
の適切性を再評価しました。
住宅用エアコンの発煙・発火事故への対応について
一昨年発生しました住宅用エアコン室外機の発煙・発火事
が起こらないよう、
万全の対策を講じています。
故につきましては、
社告以降、
特別プロジェクトを組み、
当社
が持っている納入先リスト、
あるいは販売店様からの情報提
供とお客様からの連絡に基づき、無償点検・修理を継続実施
しています。
現在販売しています商品につきましては、発煙・発火事故
本件に関するお問い合わせ先:
ホームページ http://www.daikin.co.jp
専用フリーダイヤル 0120-330-696
ダイキングループ CSR報告書
20
社会パフォーマンス報告
お客様とのかかわり
化学事業部の品質改善・安全対策
お客様の品質要求に確実に応えることを徹底
フッ素化学素材を製造・販売している化学事業部では、
との保証、
などに関するご要望は年々高まっています。こ
空調部門と同じく、ISO9001に基づく品質管理システム
れらのご要望を製品の足元課題と認識して、一つひとつ
を構築しています。
対策を見つけ出し、営業・研究・製造部門が一丸となって、
お客様(企業)からの品質要求に応えることができなけ
品質の改善に取り組んでいます。
れば、当社製品を採用してもらえませんし、また、お客様
2005年度は、製造設備や現場作業の改善をすすめ、
の要求品質に応えることを通じて、当社の技術力向上に
65項目の足元課題を解決することができました。
もつながることから、個々のお客様のニーズへの対応を
また、当社の製品は、サプライヤーから調達する原料の
最重視しています。
純度・クリーン度によっても品質が左右されるため、サプ
フッ素化学素材の多くは、自動車、半導体、電機などの
ライヤー各位とのコミュニケーションを通じて、
技術指導
メーカーで原料として使われているため、品質安定性は
を実施し、品質意識の向上を図ってきました。その結果、
もちろん、お客様先での、製品品質を決定するクリーン
納入品の品質が改善され、
問題発生件数も低下しました。
性、製造コストを決定する取り扱い性、環境負荷がないこ
お客様がフッ素化学素材を取り扱う時の安全性を確保
化学事業部で生産されるフッ素化学素材のうち、
「フッ
を行っています。
酸の取り扱い」と「フッ素樹脂の加工・成形」には、安全上
なお、
フッ酸については、
お客様向けに年1∼2回、
取り
十分な注意が必要です。
扱いに関する講習会を開催しています。また、
万が一フッ
化学事業部の製品にはMSDS※や納入仕様書、商品ラ
酸に触れたり、吸入した場合には、当社製造部門が現地に
ベルなどに、安全上の注意事項など必要項目を記載して
急行し適切に処置する体制を整えています。
います。さらに新規のお取引時には、直接現場を訪問し、
※MSDS:化学物質や製品をお客様に出荷する時に提示する、安全な使
用・取扱いをするための情報を記載したシート。 適切な設備や加工方法などについてテクニカルサービス
物流プロセスでの顧客満足度の向上
協力会社と19年間、
QCによる業務改善を継続
ダイキングループでは空調商品の配送業務を全て外部
チームにQC活動成果を発表していただくことで、
全体の
の協力会社に委託しています。物流でお客様に満足して
レベルアップを図っています。
いただくためには、各物流協力会社の理解と各社との緊
当社と協力会社は、
この取り組みを19年間地道に継続
密な連携が欠かせません。当社グループでは、
協力会社と
してきました。その結果、業務改善が確実に進み、配送ク
一体となってQCサークル活動に取り組んでいます。
レームや、物損事故が減少して「お客様アンケート」でも、
業種ごとに会社の垣根を越えてQCサークルを編成し、
高い評価をいただいています。
チームの活動テーマは
「お客様アンケート」
から明らかに
今後もこの取り組みを継続し、協力会社と切磋琢磨の
なった課題や当社の重点方針から選定していただいてい
関係を築きながら、
ます。たとえば、
配送における課題は
「いかに効率よく、
お
いっそうのCS向上
客様と約束したとおりお届けするか」
。これを実現するた
へと研鑽を続けて
めに、
作業の生産性向上や荷積み・荷下ろしの時間短縮な
いきます。
ど、梱包・荷役・保管・配送等、物流の各段階で改善に取り
組んでいます。
また、
年に一度、
協力会社幹部や作業員が一堂に会する
「全国物流サービス向上研修会」を開催。各事業所選抜の
21
ダイキングループ CSR報告書
全国物流サービス向上研修会
社会パフォーマンス報告
グローバルな顧客サポート
サービス体制の構築とサービス品質の向上が急務
ダイキングループでは今、世界各国にサービス拠点を
たとえば中国では、現在、北京・上海・広州の3カ所に
設け、
修理のご要望や商品に関する疑問・質問などに応え
サービス会社を設け、日本と同様のサービス体制を整え
る体制を強化しています。
ています。今後、サービス水準を日本と同レベルにまで
国内では、
すでに、
コンタクトセンターを核とした
「24
引上げることを目標とし、サービスエンジニアの技術・マ
時間365日」
のサービス体制を整えていますが、
いっそう
ナー指導に力を入れるとともに、
現在26拠点のサービス
お客様に満足していただけるよう、
サービスエンジニアの
ステーションを5年後には中国全土にいきわたる53拠
技術力向上とサービスマナーの向上に力を注いでいます。
点に拡大する予定です。海外の他地域でも、
国ごとの事情
海外では、
近年のグローバル展開の拡大に伴い、
各国に
に合わせた最適な体制を築き、サービス体制の拡充を急
おけるサービス体制の強化が急務になっています。
ぎます。
■ グローバルサービス体制図
■ コンタクトセンター
ベルギー
(オステンド、
ワヴル)
イギリス
(ロンドン)
フランス
(パリ)
イタリア
(ミラノ、ジェノバ)
ドイツ
(ミュンヘン)
ポーランド
(ワルシャワ)
オーストリア
(ウィーン)
■
ポルトガル
(リスボン)
スペイン
(マドリッド)
日本
(52拠点)
U.S.A.
(ニューヨーク、
テキサス、
フロリダ、
ロスアンジェルス)
中国(北京、上海、広州)
サウジアラビア
(ジェッダ)
タイ
(バンコク)
インド
(ニューデリー)
マレーシア
(クアラルンプール)
南アフリカ
(ケープタウン)
■
■ ■
台湾(台北)
中国(香港)
フィリピン
(マニラ)
シンガポール
インドネシア
(ジャカルタ)
アルゼンチン
(ブエノスアイレス)
オーストラリア
(シドニー)
エアネットサービス
お客様に「安心」と「省エネ」をお届けしています
ダイキングループでは、遠隔監視を活用した業務用空
調機のメンテナンスシステム「エアネットサービス」に
よって、
お客様に安心・快適・省エネをご提供しています。
業界初の空調機故障予知機能に加えて、2003年からは
「空調機の運用状況」と「お客様のビル周辺の気象予測」
に基づく無駄を省いた遠隔からのデマンド制御、さらに
■ エアネットシステムイメージ
全国850地点の
局地気象予測
エアネット
コントロールセンター
気象予測データ
最適な運転
を分析
2006年度商品からは、お客様個々の空調機設置状況に
運転データ
合わせた省エネ制御など快適性と省エネ性を両立した
新機能を次々搭載。また、空調機以外の設備も含めたビ
ル全体のマネジメントサービスも充実させます。
お客様からは「24時間体制で任せて安心」、
「電気
代が大きく削減できた」など、多くの声が寄せられて
います。
●故障を未然に防止
●異常時には24時間体制で
エンジニアが出動
●省エネルギー・省コスト
サービスの提供
ダイキングループ CSR報告書
22
社会パフォーマンス報告
お客様とのかかわり
お客様情報の保護
グループ全員で適正な情報管理に努めています
ダイキングループでは、
修理依頼や商品に関するご相談
を防ぐためにも、情報漏洩防止対策やパソコンの社外持
をいただいた時など、
さまざまな機会にお客様から個人情
ち出しルールの一層の徹底を図りました。
報をお預かりします。それらを適切に保護することは重
※対象範囲:日本国内の連結対象子会社および個人情報の取り扱いに関す
る主要な外注先である一部の非連結子会社
大な社会的責務ととらえ、2005年に
「個人情報保護規程」
を定め、適用対象会社※の各部門に情報管理者を配置し、
個人情報の適切な管理や漏洩防止に努めています。
情報管理ルール徹底のために、
全従業員
(派遣、
パート、
個人情報のお問い合わせについて
お客様から、
ご自身の個人情報の開示・訂正・追加・削除・利用の
停止・消去のお申し出を受け付けています。
請負を含む)
に対する社内教育を実施し、
また法令監査の
当社ホームページに手続きを掲載するとともに、
問合せ窓口を
中で個人情報保護法対応や情報漏洩防止のセキュリティ
開設しています。2005年度の開示、
訂正、
利用停止請求は0件で、
対策が着実に実行されていることを確認しています。
苦情に相当するお問い合わせはありませんでした。
2005年7月に起きたパソコン盗難事故のような事態
パソコン盗難事故のご報告
2005年7月、九州・沖縄8県の9,780人分の顧客情報(住
これまでも、お客様情報が入っているパソコンについて
所、
氏名、
電話番号、
空調機器の機種)
が入ったパソコン3台が、
は、パスワード管理でのアクセス制限、不要データの消去徹
福岡県の運送会社で盗難に遭いました。いずれも暗証番号を
底、廃棄パソコンのハードディスク内のデータ消去、社外持
入力しないと情報が引き出せないように防御措置を施したパ
ち出しパソコンの暗号化、などの施策を講じてきましたが、
ソコンでしたが、この9,780人のお客様には事情を記した謝
いっそうの取り組み強化の必要性を感じています。今後も
罪文をお送りしました。本件のお問い合わせ専用のフリーダ
繰り返し、教育の機会の提供と、情報漏洩防止の追加対策に
イヤルには多数の入電があり、お叱りや激励を頂戴しました。
努めます。
お客様とのコミュニケーション
お客様ご相談窓口
迅速かつ的確な応対に努めています
■ サービスの中核・ダイキンコンタクトセンター
お客様からの修理依頼・改善依頼・購入情報などすべてのご
お客様、お取引先様
相談は、
「ダイキンコンタクトセンター」を統合窓口として、
24時間
365日
ご相談受付
24時間365日体制で受け付けています。そのさい、
オペレー
タは、過去の対応履歴データベースから類似例を参照するな
アドバイス
ご提案
どして迅速で的確な対応を追求しています。修理依頼に対し
ダイキン
コンタクトセンター
ては、
全国のサービス拠点のネットワークを通じて休日・夜間
も応じられる体制を整えています。
お客様からのご相談は販売数に伴って年々増加しており、
2005年度の受付相談は約167万件で、前年比8.5%の増加
でした。技術相談、情報分析の陣容を強化し、お問い合わせ内
0120 - 88 -1081
修理・
サービス
対応
最適提案
サービス出動
指示
容の定量分析による問題の析出と解決に努めています。
また、
お客様からのご意見・ご要望などを素早く事業活動に
反映させるため、コンタクトセンターに寄せられたお客様の
サービス部門
改善要望・
ニーズ
開発部門
声はデータベースに集約・整理して、
各関連部門に毎朝メール
で配信しています。さらに、各部門では随時、過去のお客様の
声を検索し、
業務改善に役立てています。
23
ダイキングループ CSR報告書
商品の改善・新商品開発
購入情報
営業部門
社会パフォーマンス報告
従業員とのかかわり
社会パフォーマンス報告
ダイキングループでは企業の競争力の源泉は人だと考えています。
この考えに基づいて長年培ってきた
「人を基軸においた経営」に磨きをかけ、従業員一人ひとりが主体的・能動的に、
その能力を最大限に発揮できる環境づくりに努めています。
「機会の平等」
「結果の公平」の処遇
一人ひとりの能力が最大限発揮できる環境づくり
ダイキングループでは、
企業の競争力の源泉は
「人」
であ
人事・処遇制度においては、当社の理念に共感し、成長
り、
当社グループで働く従業員の一人ひとりの成長の総和
しようとし続ける人に能力発揮のチャンスを与え、その
が企業の発展の基盤であるという考え方のもとに、
「人を
チャンスを活かし成果をあげた人には成果に応じて厚く
基軸においた経営」
を貫いてきました。
報いていくという
「機会の平等」
「結果の公平」
を追求して
企業と従業員は互いに選択し合った関係であると考え
います。2000年度からは、
年令給・勤続給といった一律的
ており、
「ダイキンで働き続けたい」
「この職場が好き」
「こ
な賃金項目や
「定期昇給+ベースアップ」
方式を廃止し、
熟・
の会社で何かやってみたい」
などというような意識を、
と
壮・青を問わず、その時々の能力発揮・成果に応じて、より
もに働く一人でも多くの仲間に持ってもらえる会社であ
貢献する人により報いていく成果主義の考え方を大きく
りたいと考えています。
取り入れた処遇制度へと転換しています。
組織運営では、
「フラット&スピードの経営」
という当社
その評価については、
能力の成長を重視する
「能力評価」
独自の経営スタイルを標榜しています。この考え方のもと
に、
「結果」
「挑戦」
「成長」
の3つの観点からの
「成果評価」
を
に、
年齢・性別・国籍・役職に関係なく、
その時々の業務課題
付加しています。評価にあたっては直属の上司だけでな
の解決に向けて一番ふさわしい意欲と能力を持った人を
く、複数の基幹職が協議して決定する方式をとっており、
コアマンとし、
それ以外の人がその人を支援するという、
より公平な評価に努めています。
「コアマン・サポーターの運営」
を行っています。
雇用の拡大と勤労形態の多様化
柔軟な雇用形態で人材を活用
ダイキングループは現在、
急速にグローバル化していま
■ 人員構成(ダイキン工業の値、2006年3月末現在)
す。事業の発展に必要な競争力を確保するために、
多様な
従業員数
(人)
人材を糾合し、
柔軟な形態での雇用を進めています。たと
えば、
高い専門性を有したスペシャリスト契約社員、65歳
以上でも豊富な経験とノウハウを持つシニアスキルスペ
シャリスト(→ベテラン層の活用については、p13特集②を参照)など
平均勤続年数 基幹職人数
(年)
(人)
役員人数
(人)
60歳以上
再雇用者人数
(人)
459
男性
6,039
19
949
34
女性
635
12
10
1
6
計
6,674
18
959
35
465
社内外を問わずあらゆる人材を活用しています。
また、
新卒者の定期採用を積極的に行っており、2005
年度は採用者数を前年度比3.6倍の209名
(2006年度は
288名)
に増やしました。
■ 定期採用者数の推移
■ 大学卒 ■ 高専・短大卒 ■ 高校卒
(人)
���名
���
��
人材育成にも力を入れています。OJTを通じた成長を
���
基本とし、補完的なものとして、対象別の能力開発プログ
���
ラムを充実させています。特に、
グローバルに活躍できる
���
人材の計画的育成については、毎年10名が、海外拠点で
���
��名
�
��
の実務体験を含む、
「海外拠点実践研修制度」に参加して
��
��
��
��
����
����
����
います。
��名
�
��
���名
��
��
��
���
���
��名
����
���� (年度)
ダイキングループ CSR報告書
24
社会パフォーマンス報告
従業員とのかかわり
多様な勤労観の尊重
個人の主体的・創造的な能力発揮をめざす
ダイキン工業では、
従業員の労働時間については可能な
の業務に対する「企画業務型裁量労働」を積極的に導入し
限り柔軟な対応をとるよう労使で取り組んでいます。
ています。
「働く時間の長さ」
の管理から脱皮し、
個人が自
1991年から、1ヵ月単位・1年以内の単位で労働時間
らの責任において求められる役割を果たし、より主体的・
管理する「変形労働時間制」や、1日の就業時間帯を設定
創造的に能力を発揮できる環境づくりをめざしています。
しない「フレックスタイム制」を導入し、従業員の多様な
ま た 、個 人 別 有 給 休 暇 取 得 制 度( 5 連 休 )の 活 用 な
勤労観に対応できるようにしてきました。
どによって、有給休暇の取得率は、2005年度は平均
法改正を契機として、1990年から、新商品・新技術の
93.9%(20.0日取得)と世の中(46.6%:厚労省調査)を
研究開発などの業務に対する
「専門業務型裁量労働」
を導
大きく上回っています。
入。また、2001年から、事業運営の企画・立案・調査など
知的財産権の創造促進
技術者の創造意欲の向上を図る制度を導入
研究・開発力の強化はもちろん、
知的財産を積極的に活用
し業績向上につなげることは、
メーカーとして必須の経営
課題です。ダイキン工業では従業員の創造意欲の向上を図
■ 特許出願件数推移
■ 国内出願 ■ 外国出願
(件数)
�����
���
���
���
���
���
���
るために、
知的財産に関する二つの制度を設けています。
���
一つめは2002年に導入した「有効特許報奨制度」です。
���
���
����
既に商品に用いられ、
大きな実績をあげているものに加え、
����
����
���
���
���
���
���
����(暦年)
����
将来、当社への業績貢献が期待される「有効特許」を創造し
向上させる仕掛けづくり」
などが今後の課題です。
た発明者に対して、
適切な報奨を行うことで、
知的創造活動
二つめは、従来から採用している「職務発明制度」。こ
の活性化を狙っています。2005年度の報奨実績は91件で
れは、従業員の職務に属する発明に対して、出願補償金や
した。この制度の導入によって特許や報奨に対する関心が
実績補償金を支払い、発明意欲の助長をめざすものです。
高まり、これを励みとした動きが活発化しています。
「有効
2005年度の実績は、
出願補償約960件、
実績補償約350
特許の質・量」
の向上や、
「幅広い分野の技術者が発明意欲を
件でした
(いずれも意匠を含む)
。
障がい者の雇用拡大
生産活動を通して障がい者自らが成長
ダイキングループは、障がい者が働きがいを感じられ
る職場づくりをすすめてきました。生産活動を通して障
がい者自らが成長し、社会に貢献できるようにとの方針
■ 障がい者雇用人数の推移
(人)
���
のもと、ダイキン工業と大阪府、摂津市が共同出資して
���
設立した特例子会社
「
(株)
ダイキンサンライズ摂津」
では
���
障がい者が主体となり、自らの努力と相互協力で事業を
����
����
���
���
���
雇用率※2
����
����
���
���
(%)
����
����
����
����
����
����
����
���� (年度)
※1 法定により重度障がい者1人につき、
2人として計上
※2 雇用率=障がい者雇用数÷常用雇用労働者数
行っています。また、設立当初から障がい者雇用事業所
25
■ 障がい者雇用人数※1
����
であっても利益をあげることを目標に掲げ、障がい者の
していきます。
ハンディに合わせた職場改善や生産性向上の努力を続け
なお、
同社以外でもグループ全体で93名の障がい者が
ることで、1995年度以降、黒字経営を維持しています。
働いています。また、
中国の現地法人
(上海大金など)
にお
現在、同社の従業員は49名であり、今後100名へと増や
いても、
障がい者雇用の拡大を進めています。
ダイキングループ CSR報告書
社会パフォーマンス報告
女性の能力活用
女性の基幹職登用を計画的に進めています
ダイキン工業は、男女の別なく従業員一人ひとりが持
の占める割合は2006年3月現在9.5%であり、
製造業平
てる能力を最大限に発揮できる企業をめざしています。
均12.3%と比較すると低いのが現状です。今後も引き続
2001年には総合職と一般職の区分をなくし、男女が同
き女性の採用を積極的に行います。
一の条件で活躍できる環境を整えました。
女性の基幹職(世間でいう管理職)への登用も計画的
また、
女性の採用を積極的に進め、
新卒の女性採用比率
に進めています。ダイキン工業の女性基幹職数は2001
は、2001年度の32.7%から2005年度の42.1%へと
年度の2名から2005年度は10名となり、徐々に増えて
増加しました。しかし、
在籍する従業員全体で見ると女性
います。
T
O
P
I
C
S
企業の枠を超え、女性が語り合うフォーラムを開催
ダイキンなど4社が共催する「第2回関西
ルを学び、
また先輩女性を囲んで自らのステッ
ウーマンズネットワーキングフォーラム」が
プアップについて意見を交わしました。
2005年9月に開催されました。関西主要企業
2006年2月には東京でも開催され、ダイ
24社から270名の参加があり、ダイキン工業
キン工業からは19名が参加しました。
からは53名が参加し、ステップアップのスキ
育児・介護などへの配慮
支援制度を
「利用しやすい」
環境づくり
従業員が仕事と育児のバランスを取りながら働き続け
ションをサポートするなど、
利用を促す施策を実施するこ
られる環境づくりをめざして、
ダイキン工業では1992年
ととしました。
に育児休暇制度、
育児勤務制度
(時差・フレックス・短時間勤
務)
を導入するなどの施策を実施してきました。2006年3
月末現在、
子供をもつ女性従業員は全女性従業員の32.0%
(203名)
で、
その数は年々増加しています。また、
女性の平
均勤続年数も、
育児休業法が施行された1992年度の4.9
年から2005年度の12.2年と約7年伸びています。
2005年度は、次世代育成支援対策法に基づく行動計
画を策定しました。当社は、制度については先述のよう
に十分整備してきましたが、職場復帰後の仕事の与えら
れ方などの問題もあり、制
■ 数字で見る
度を利用しやすい環境づ 「仕事と家庭の両立」
くりが課題です。そこで
(ダイキン工業の値)
象者と上司に対する制度
説明の場を設けたり、対象
者や育児休暇中の従業員
と上司とのコミュニケー
(歳)
��
����
��
����
■ 女性の勤続年数の推移
����
(勤続年数)
��
����
����
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����
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��
���
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��
�
����
����
����
����(年度)
����
����
����
����(年度)
次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画
●2005年度中に実施した施策
育児休暇対象者とその上司に対する制度説明・対話の場の設定
・
行動計画では、運用面での
改善に留意し、育児休暇対
■ 女性平均年齢の推移
女性
従業員数
635人
子どもあり
32%
育児休暇中の社員と上司とのコミュニケーションを支援する
・
ためのメールシステムの導入
「仕事と子育て両立支援サイト」における上司へのマネジメン
・
ト指針・アドバイスコーナーの充実
●2006年度中の実施目標
2005年度
育児休暇取得者
28人
男性社員の育児休暇取得率0.5%以上
(現状0.2%)
・
小学校3年生まで育児勤務を取得できる「勤務時間の柔軟性」の確保
・
ダイキングループ CSR報告書
26
社会パフォーマンス報告
従業員とのかかわり
ベテラン層の活用
年齢を問わず活躍できるシニアスキルスペシャリスト
ダイキン工業では、65歳までの再雇用制度を確立し、
「シニアスキルスペシャリスト」として、年齢にかかわら
定年後もキャリアを活かす場を提供しています。さらに、
ず雇用しています。2006年3月末時点でのシニアスキ
65歳を越えても、
営業や生産の面で、
豊富な知識・経験を
ルスペシャリストは23名となっています。
持つ社員、多面的な助言・ノウハウを提供できる社員を、
I N T E R V I E W
シニアスキルスペシャリストとして海外事業をサポート
定年後は郷里に戻るプランを描いていたた
す。現在は、
現地へ赴き経営全般に関わるアドバ
め、フルタイムの再雇用ではなく、田舎暮しを
イスをしています。仕事があって、
それに応えら
しながら、年数回、内部監査の仕事をすること
れる体力・能力があることは幸運なことです。
にしました。
私も郷里では、まだまだ若手。いずれ田舎暮
その後、65歳になって、シニアスキルスペ
しに専念する予定ですが、私の経験が活かせる
シャリストとして海外関係会社の経営をサポー
うちは、どんどん使ってもらいたいと考えてい
トする仕事の打診を受け、
喜んで応じた次第で
ます。
グローバル戦略本部
松田 敏一
「卓越技能者」による技能伝承
「マイスター」
「エキスパート」
が後進を育成
ダイキン工業では、2001年に、
「卓越技能伝承制度」
年度末で、ろう付け、旋盤加工、板金加工、アーク溶接、金
を創設し、モノづくりのベースとなる、熟練技能を次
型製作に関する「マイスター」12名を認定しています。
世代に伝承していく
これらのマイスターは、国内外の拠点で、その卓越した技
取り組みを進めてい
能を伝承し、技能者・指導者の育成に当たっています。
ます。 化学部門でも、2006年度から、
「エキスパート」
として
機械部門について
認定した卓越技能者が、熟練技能の伝承を担っています。
は、卓越技能者を「マ
現在は、
TFEプラントオペレーションの1名が認定されて
イスター」
として認定
います。
していますが、2005
マイスター(金型製作)
空調生産本部 生産技術部 岡田 努(写真右)
労働安全衛生の向上
災害ゼロの職場づくり
27
ダイキングループでは、
従業員が安全に、
心身ともに健
たうえで、安全行動をとるよう徹底しました。また、小グ
康な状態で働ける職場環境の維持をめざしています。
ループでのヒヤリハット活動を強化するとともに、人の
たとえば、
淀川製作所では2005年度は
「一人ひとりに
作業ミスによる事故防止の視点からの安全総点検も行
視点をあて、縦ラインでのルールの徹底と危険要因排除
い、
「挟まれ」
「巻き込まれ」リスクのあった設備などにつ
で災害ゼロへ」
をスローガンとして掲げ、
幹部から業務請
いて、
安全対策を実施しました。
負業者まで従業員全員が「災害ゼロ」に取り組みました。
化学事業部については、2004年に、
鹿島製作所の化学
表面的な取り組みにとどまらないよう、一人ひとりが、
プラントで爆発事故が発生し、
「二度とこのような事故を
一つひとつのルールの背景にある意味を理解し、納得し
起こしてはならない」
との決意のもと、
経営トップも参画
ダイキングループ CSR報告書
社会パフォーマンス報告
精力的に取り組ん
を最重点課題として、
「災害ゼロ」
して、
できました。2005年度は、設備の安全審査、安全確保の
ための緊急投資、作業手順書の見直し、作業者一人ひとり
に焦点を当てた教育などを徹底的に実施しました。
工場
従業員の安全はもとより、
グループを挙げて、
今後も、
気を緩めることな
周辺の皆様にも安心してもらえるよう、
愚直に実行し続けていきます。
の取り組みを、
「災害ゼロ」
く、
防災訓練(淀川製作所)
ベテランによる化学プラントの
安全チェック
心身両面からの健康づくり
心身の健康づくりをめざし、これまで事業所ごとに
を実施しました。
行っていたメンタルヘルスの取り組みについて、全社的
また、体力測定やご家族も気軽に楽しく参加できる健
な活動としてスタートさせました。2005年度は基幹職
康イベントも実施しており、健康人口アップの継続的な
セル
従業員に対しては、
向けのセミナーを開催したほか、
取り組みが評価されて、淀川製作所が文部科学大臣賞を
フケア(自主的ストレス対策)のセミナー、啓発活動など
受賞しました。
従業員とのコミュニケーション
労働組合との協議の徹底
活発な労使の協議を通じて信頼関係を構築
ダイキン工業は、
経営施策の展開には従業員のより多くの納
労使協議においては、
「本音で話し合う」、
「筋・けじめを大
得を得ることが不可欠であり、
「良好な労使関係は経営の基本」
切にする」、
「できることとできないことをはっきりさせる」
と考えています。そのため、
労使対等の立場、
労使相互の信頼関
を常に意識しながら、現実を直視し真正面から課題解決に向
係を大切にしながら、
労働組合との協議を密にしています。
けた話し合いを行っています。
そこで重要な経営方針・施策については、
会社が労使協議会
会社と組合の協議は活発に行っており、本社と組合本部の
で組合に説明し、労働組合の理解を得るよう努めています。
労使協議会は年間24回(2005年度実績)開催。各職場でも
また、組合を通じて集約された職場の課題や労働条件に関す
労働組合役員と基幹職の間で協議が頻繁に行われ、双方納得
る問題点などについての提言に対しても真摯に受けとめ対応
のいくまで議論しています。
に努めています。
従業員の情報共有
「Daikin Times」
「D‐Times」
の発行
ダイキン工業では、
社内報
「Daikin Times」
を発行していま
す
(原則年4回)
。社内のコミュニケーションツールのひとつと
して、
グループの旬の話題や、
「女性の活躍」
など時事テーマの
特集などを掲載しています。
また、イントラネット社内報「D‐Times」も発行しており、
経営トップのメッセージや最新ニュースなどを掲載し、ダイ
社内報
「Daikin Times」
キングループにおける情報共有化を進めています。
ダイキングループ CSR報告書
28
社会パフォーマンス報告
お取引先様とのかかわり
ダイキングループは、すべての取引先様と緊張感をもって切磋琢磨する関係、すなわち強い信頼関係の中で相互に刺激し
合いながら、それぞれの立場で互いの期待に応え続け、ともに成長発展する関係を築いていきたいと考えています。
その前提として、優越的な地位を濫用することなく、公正な取引を徹底しています。
公平な購買プロセス
取引先評価基準により、
オープンに購入先を選定
ダイキングループでは、購入先の選定にあたって、国内
に取引先を選定しています。今後、
評価基準・項目について、
外を問わず広く門戸を開放しています。事前に品質・コス
時代の変化にあわせて見直していきたいと考えています。
ト目標、納期を開示するとともに、複数企業から見積りを
取るなどして、
取引機会の均等を図っています。
新規に取引を始めるにあたっては、
当社の購買管理規定
で定めた
「取引先評価基準シート」
をもとに、
経営・品質・価
購買理念 :「主体性の尊重」
と
「協調と競争」
購買方針 :
●オープン・ドア・ポリシーに基づく公正な取引
国籍・企業規模・取引実績を問わずオープンで公正・公平な参入
格・納期・環境対応の5つの観点から、
購買部門が関係部署
機会を提供します。
と協議しながら評価しています。原則として、当社基準を
●相互信頼に基づく相互発展
満たせば、
制限を設けず、
取引対象としています。評価基準
の中では、
特に品質と環境対応を重要視しています。
また、年1回「継続取引評価制度」をもとに再評価を行
い、
継続取引の可否を決定しています。
このような購買管理システムで、
オープンかつ公正、
適切
取引条件をオープンにし、
自由競争を尊重します。
●よきパートナーの探求
国際調達の中で、
共通の利益をわかちあい社会に有用な製品を
提供してくるパートナーを求めています。
●法の遵守・機密保持
取引に関する法令を遵守し、
その精神を尊重します。
下請法対象取引先との関係
下請法遵守を社内各部門に徹底
ダイキン工業の購入先のうち、
下請法の対象となる企業
制を通じて、各部門に支払い遅延などがないよう徹底し
は約2,000社あります。これらの企業との取引にあたっ
ています。
ては、
下請法を遵守することは当然のこと、
現金取引
(月末
このような取り組みの結果、下請法は徹底遵守されて
締め、
翌月末支払い)
としています。
いますが、気を緩めることなく、教育などの取り組みを続
下請法遵守のために、ダイキン工業では、
「下請法遵守
けていきます。
ガイドライン」を制定し、社内のコンプライアンス推進体
お取引先様との連携
情報を共有し、
製品の品質向上に努めています
信頼性の高い商品をお客様に提供するためには、何よ
化学事業部で生産するフッ素化学素材は、お客様から
りも購入先様の協力が欠かせません。購入先様と密接に
高いクリーン性、耐久性が求められています。購入先様
連携して、
品質の向上に努めていきます。
には、当社が主催する「品質フォーラム」へ参加いただき、
空調生産部門では、品質向上の取り組みを進めるにあ
お客様の要求事項を正確に伝えるとともに、成功・失敗
たって、2005年度から
「サプライヤ品質会議」
を開始しま
事例を発表し、購入先様の品質意識の向上と品質のレベ
した。この中で、毎月の納入部品の品質を評価・分析し、品
ルアップを図っています。2005年度は、
「品質フォーラ
質に問題がある購入先様に対しては、生産現場を訪問し、
ム」の開催(62社参加)のほか、改善が必要と思われる購
改善指導を行っています。納入品の不良率ゼロをめざし
入先様40社を訪問し、品質監査を実施、品質向上に向け
て、購入先様にも品質改善に協力いただいた結果、2005
た指導を行いました。
年度の納入品の不良率は前年に比べ半減しました。
29
ダイキングループ CSR報告書
社会パフォーマンス報告
お取引先様と連携して、
安全の徹底
製作所には多くの納品車両が出入りするため、
安全走行
法を記載した書類を常時携行させ、万一の時は消防や警
などを徹底する必要があります。
察に提示できるよう指導しています。
たとえば化学プラントが稼動する淀川製作所、鹿島製
また製作所内では、多くの業務請負企業の方々が働い
作所の構内では、小さな事故も大災害につながりかねま
ていることから、
工場の安全操業のためには、
ダイキンの
せん。そこで納品車両のドライバーを対象に
「安全講習会」
従業員だけではなく、業務請負企業の従業員の安全意識
を実施し、構内速度規制などの安全ルールを守ることと、
高揚が必要です。そこで業務
周辺地域では住民に配慮して静かに走行することなどを
請負企業に対しても、
製作所
徹底しています。
の安全体系の中で、
安全に関
特に、
取扱いに注意が必要なフッ酸を運ぶドライバーに
する情報提供や指導、
構内パ
対しては、
「安全講習会」を年2回開催して、安全に十分注
トロールなどの安全活動を
意するよう徹底するとともに、
輸送事故が起きた時の対処
徹底しています。
物流安全講習会
購入先様の環境ISO取得を支援
ダイキン製品には国内外の多くの購入先様から納入さ
解いただいたうえで取得を要請しています。
れた部品・素材を使用しています。製品の環境対応のため
単独で取得が困難な購入先様に対しては、
数社単位での
には、当社グループだけではなく、購入先様を含めた環境
グループ認証を奨励するとともに、
対象購入先様を集めて
保全活動が必要と考えています。
のコンサルティングなどの支援を行ない、
すべての購入先
2005年度から、
「グリーン調達ガイドライン」
で定める
(→詳細
様に認証取得していただくことをめざしています。
取引要件に、ISO14001認証取得を加えました。同認証未
は、
p49
「グリーン調達」
参照)
取得企業には、説明会を実施し、環境対応の必要性をご理
お取引先様とのコミュニケーション
お取引先様との対話
あらゆる機会を通じ交流を活発に
品質向上や環境対応などさまざまな要請をしている購入先
期的に面談することで、お互いが情報を共有し、課題の解決に
様とダイキンとは、
今まで以上に互いに理解しあい、
信頼しあ
向けて密接に連携をとっています。さらに「品質フォーラム」
う関係でなければなりません。あらゆる機会を捉えて、考え
の場や、品質監査などについても、ダイキンと取引先様がお互
方を共有し、コミュニケーションを深めていくことが必要と
いを知る機会であると捉え、
活用していただいています。
考えています。
空調生産部門では、品質強化や不良ゼロの取り組みについ
て説明し、理解と協力をいただく場として「取引先説明会」を
設けています。2005年度は5回実施し、購入先様約110社
に参加いただきました。また、購買担当者が購入先企業を訪
問し、
経営者にダイキンの方針を理解していただいたうえで、
従業員全員への意識づけと協力をお願いしています。
化学事業部でも、
「主原料・副原料」
「包装資材」
「設備」
「外注」
「一般購買」の5分野の取引先それぞれに担当窓口を設け、定
年1回、全部門の取引先様
を集めた「お取引先様感
謝会」を開催。品質面や技
術開発、環境改善に貢献
した取引先様に感謝状を
贈呈しています。
ダイキングループ CSR報告書
30
社会パフォーマンス報告
株主・投資家の皆様とのかかわり
ダイキングループは、資本効率が高く強靭な収益力・財務体質の実現を図り、企業価値の最大化をめざします。
企業価値の向上は、株価の上昇や安定的な配当を通じて株主・投資家の皆様からの期待に応えるとともに、
さらなる成長発展の基盤になると考えています。
時価総額重視の経営
株価は10年で約3.7倍に
ダイキングループは、業績を上げ、企業価値を高めるこ
13期連続の連結増益を達成し、企業価値の一層の向上を
とが、株主・投資家の皆様をはじめすべてのステークホル
図りたいと考えています。
ダーの期待に応えることになる、
との考えから、
「時価総額
重視の経営」
を進めています。
■ 期末株価推移
(円)
この10年間で、事業の柱となる商品群の市場シェアは
�����
順調に拡大し、業績も12期連続連結増益となり、株価も
�����
10年で約3.7倍に上昇、2006年3月末の時価総額は1兆
�����
円を超えています。
�����
2006年度は次期戦略経営計画
「FUSION10」
のスター
�����
��
���
���
�����
���
����
����
����
����
���� (年度末)
■ 株主構成比グラフ(2005年度末)
(%)
�
�����
�����
�����
����
トの年であり、事業規模の拡大と収益構造の革新を進め、
■ 売上高営業利益率
�����
���
���
個人・その他
����
���
外国人
�����
�
金融機関
�����
�
�
����
����
����
����
■ 株主資本比率
■ 株主数の推移グラフ
(%)
��
証券会社
����
その他国内法人
�����
����(年度)
����
����
����
����
(人)
����
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������
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������
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O
����
P
I
C
����
����
����(年度末)
����
����
����
S
SRIファンドに組み入れられています
ダイキン工業は、経済・環境・社会の各方面にお
複数のSRI(社会的責任投資)ファンドに組み込ま
いて一定以上の水準で活動する世界の企業約300
れています。
社を投資対象とする、ダウジョーンズ社の「サス
SRIファンドとは、財務面の優良性だけではな
ティナビリティ・インデックス」に4年連続で選定
く、環境保全や、社会的課題への対応なども考慮に
されています。このほか、モーニングスター社など
入れて企業を選別して組むファンドのことです。
の社会的責任投資株式指数にも選定されており、
31
ダイキングループ CSR報告書
����
����(年度末)
社会パフォーマンス報告
利益に応じた配当
DOE2.0%を当面の目標として安定的に配当
ダイキン工業は、株主配当については、連結株主資本配
当率(DOE)2.0%を当面の目標として、安定的に実施する
こととしています。
2006年3月期は、12期連続連結増益を達成し、前年比
■ 配当額の推移
��
��
4円増額し、年間22円の配当(DOEは1.9%)を予定して
います。
また、
内部留保金については、
経営体質の一層の強化を図
��(予定)
(円)
��
��
��
��
����
����
��
�
るとともに、
グローバル事業展開の加速、IT武装化の推進な
ど、
事業拡大・競争力強化のための戦略的投資に充当します。
����
����
���� (年度)
株主様の議決権行使の尊重
議決権行使にインターネットを採用
ダイキン工業は、より多くの株主様に議決権を行使してい
なお郵送の場合は、株主様の住所・氏名・持ち株数、議決権
ただくために、2003年度から、
従来の郵送方式に加えて、
イン
の行使内容などの情報が輸送中に漏洩するのを防ぐため、
ターネットによる議決権行使をできるようにしています。こ
個人情報保護シールを採用しています。
れによって、
株主総会当日に出席できない株主様が議決権を行
使しやすくなりました。インターネットによる議決権行使数
は、2004年3月期の531個
(株主数107名)
から、2005年3
月期は4,335個
(同385名)
と大幅に増加しました。
ま た 、全 体 で の 議 決 権 の 行 使 率 は 2 0 0 4 年 3 月 期 の
77.4%から2005年3月期は78.6%へと増加しました。
株主・投資家の皆様とのコミュニケーション
活発なIR活動
■ 議決権行使率の推移
議決権行使率(%)
2004年
2005年
77.4
78.6
531
107
4,335
385
インターネットによる
議決権行使株数(個)
議決権行使株主数(名)
アニュアルレポート 2005
事業報告書
積極的な情報開示に努めています
ダイキン工業では、さまざまな機会にIR活動(株主・投資家
の皆様とのコミュニケーション)
を実施しています。
国内で年2回、海外で年2回(欧州1回、米国1回)の決算説明
会をはじめ、
国内外において、
投資家向け説明会など年間200
回以上のミーティングを実施しています。
会の資料、ニュースリリースなどの発表資料を即座に開示し、
常時、電話・ホームページなどによる受付窓口を設け、株主・
求める情報がすぐに得られるよう、内容の充実をはかってい
投資家様からのお問い合わせに応えています。
ます。なお、このホームページが高く評価され、大和インベス
また、事業報告書やアニュアルレポート(和・英)など経営実
ター・リレーションズによる「2005年インターネットIR・業
態を伝える各種コミュニケーションツールを作成し、正確な
種別ベスト企業」
に、2004年に引続き選定されました。 今後
情報開示に取り組んでいます。
も公平でタイムリーに情報を開示し、経営の透明性の向上を
なかでもホームページは、公平でタイムリーな情報開示が
図るとともに、ダイキンの事業活動へのご理解を深めていた
できることから、有価証券報告書など法定の書類、決算説明
だけるよう、
IR活動の充実に努めます。
ダイキングループ CSR報告書
32
社会パフォーマンス報告
地域・社会とのかかわり
ダイキングループは、
「それぞれの地域の役に立つこと」を高い感受性で捉え、
「地域に対して、私たちにしかできない貢献」を世界各地で積極的に実践し、
地域の皆様に、より愛され、親しまれるグループをめざしています。
芸術・文化・スポーツ振興
ダイキングループは「より多くの人に、芸術・文化・スポー
ツの感動に出会える場を提供したい。創造力に触れる機
会を提供したい」という想いから、芸術や文化、スポーツ
の振興に力を注いでいます。
(財)
ダイキン工業現代美術振興財団が創立
10周年を迎えました
沖縄との交流の輪を広げています
毎年春に沖縄で開催される日本女子プロゴルフトーナ
メント開幕戦「ダイキンオーキッドレディスゴルフトー
ナメント」を主催しています。この大会は、ゴルフを通し
て沖縄と本土の交流の輪を広げたいという思いを込め、
基本理念に「Ever Onward with OKINAWA」を掲げて
います。
国立国際美術館が行う展覧会、講演会、学術研究、出版
本大会開催前に行われる前夜祭やプロアマ大会は、本
事業などの活動を支援する「(財)ダイキン工業現代美術
土と沖縄の経済人が相互理解を深める場としても定着し
振興財団」
が、2006年3月に、
創立10周年を迎えて、
記念
ています。
式典と記念コンサートを開催しました。
今年も、沖縄の文化・スポーツの振興を願って、主催者
当日は、200名の来賓と、
「美術館友の会」の方々150
からの寄付金とプロアマ大会参加者の浄財による「オー
名を招待し、開催中の「プーシキン展」を鑑賞、学芸員によ
キッドバウンティ」か
るレクチャー、ピアノ
ら、沖縄県の10団体・
演奏を聞いていただ
個人に620万円を贈
き、美術・学術・音楽に
呈しました。
親しんでいただく一
日となりました。
2006年3月に開催された「ダイキンオーキッ
ドレディスゴルフトーナメント」
10周年記念コンサート
寄付活動
文化事業や教育活動を支援しています
ダイキングループは、
社会貢献の一環として、
芸術、
文化、
3年間、
毎年3,000万円の寄付を行うことにしました。ま
教育、
スポーツなどのさまざまな活動に対して寄付活動を
た、2005年9月に米国を襲ったハリケーン・カトリーナに
行っています。2005年度は学校法人国際大学の25周年記
よる被災地の復興支援のために、
ダイキン工業と、
ダイキン
念事業
(奨学金の充実による国内外私費学生支援制度等)
へ
アメリカ社
(DAI)
で6万ドルの資金援助を行いました。
T
O
P
I
C
S
「北京CSR宣言」に参加
中国最大の外資系企業の集まりのひとつである中国外商
す。大金中国も起草段階から参画し、参加企業とさまざまな
投資企業協会・投資性公司作業委員会は2006年3月、
「北京
意見交換を行いながら、
宣言、
マニュアル、
行動計画の策定に
CSR宣言」を発表しました。同協会の会員企業105社のう
取り組みました。
ち、
大金中国を含む66社が宣言に参加しています。
2006年の行動計画では、白内障患者の手術支援、研究開
これは発展の続く中国において、企業が法律遵守、納税、
発による新技術の創出、グローバルな技術提携、環境保護教
知的財産保護、就業機会の拡大、環境保護、社会貢献など12
育やボランティア活動などを実施することとしています。
項目について、その厳守と積極的な実行を宣言するもので
33
ダイキングループ CSR報告書
社会パフォーマンス報告
地域・社会とのコミュニケーション
工場と地域社会の相互理解を深めるために
地域に開かれた、
安全な工場をめざして
地域社会との交流の輪の拡大
ダイキングループは国内外の拠点周辺住民の方々に、安心
地域社会に開かれた工場をめざし、各製作所ではさまざま
して暮らしていただくとともに、円滑なコミュニケーション
な機会に、
草の根コミュニケーションを実践しています。
を図るために、
さまざまな活動に取り組んでいます。
たとえば、
近隣の自治会長や一般市民、
小学生を招いての工
たとえば、淀川製作所は住宅地のなかに立地する化学工場
場見学会や、各種スポーツ大会などのイベントを構内で開催
であることから、
地域の皆様にご迷惑をかけないよう、
安全に
しています。淀川製作所では、有心館剣道場でちびっこ剣道
ついては、
二重、
三重に徹底した対策を講じています。
場を30年以上続けており、
堺製作所でもグラウンドとコーチ
特に、
近隣の自治会とは普段から交流を深めており、
製作所
を提供して、
少年ラグビースクールを実施するなど、
地域の青
構内で年3回実施する防災訓練では、地域とも連携し、状況を
少年育成にも積極的に取り組んでいます。
自治会長に逐次伝達、緊急時の連絡体制の確立を図っていま
また、毎年、国内各地の拠点で開催されている盆踊り大会
す。また、自治会の方に工場内を見学していただき、見学後の
は、地元の皆様を含め、多くの人々に集まっていただき、夏の
懇談会でも率直な感想・意見をいただくなど対話を続けてい
風物詩として定着しています。これらの活動の輪は海外拠点
ます。
にも広がり、ダイキンアメリカでは恒例イベントとなってい
今後も地域住民の方々との対話や連携を深めていく一方、
ます。昨年には、
中国の上海でも開催し、4,500人の来場者の
これからダイキンが地域に対してどんな貢献ができるかを考
方々に楽しい時間を過ごしていただきました。
えていきます。たとえば、地震への不安が高まるなか、行政と
ともに防災体制について協議し、地元に貢献できる方策を検
討していきます。
ちびっこ剣道場
上海での盆踊り大会
地域社会からのご意見
淀川製作所に地域の方々から寄せられたご意見・ご要望を紹介します
地域の皆様から
ダイキンから
「地域では、昼間、年寄りや子どもばかり
私たちは24時間体制で勤務しています。昼夜問わずお手伝
になります。万一、地震などが起こった
いできることはないか、すぐにでも検討したいと思います。
場合、ダイキンさんに助けてもらいたい
阪神大震災の経験を活かして、備蓄品を置くなど対応を一緒
のですが̶」
に考えたいと思います。
毒物表示しているトラックのドライバーに対しては、製作所内
「毒物表示のトラックが出入りしていま
すが大丈夫ですか。」
「周辺道路でのトラックのスピードが速
いと思うが̶」 で年3回「安全講習」を実施するなど、
とくに「安全第一」を徹
底しています。
「構内事故は絶対に起こさない」
「地域の方はもちろん、絶対
に人を傷つけない」ために、構内での車両のスピードは時速
10kmに制限し、ルール違反・事故を起こしたドライバーは、1
年間出入りを禁止としています。工場周辺でのスピードにつ
いても、
「安全第一」を改めて徹底します。
ダイキングループ CSR報告書
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