På VÄG ユーザー・インタビュー 安全・安心を未来へ運ぶ 韮崎本町運送株式会社 韮崎本町運送株式会社は、 1996 年に最初のボルボ・トラックを導入して以来 2001年までに13 台を購入。しかしその後、 2009 年になるまで導入をひかえていた。 同社はなぜ 8 年間ボルボ・トラックを採用しなかったのか? そしてなぜ、再びボルボ・トラックを導入するようになったのか? 3 words YASUHIRO NODA photography JUN TAKAGI 左・中:「キャビンやベッドも広くて快適」とボルボ・トラックはドライバーたちから好評だ。右: 両サイドがアコーディオンカーテンの ように開く特殊トレーラー。ウイング車などに比べて軽量で積載量が多く、リサイクルがしやすい構造なので環境にもよいという。 今のⅠ-シフトは入ってもらいたいギアにスムーズに 入る。だから運転がとても楽で、 ストレスが少ない。 韮崎本町運送株式会社 山寺法和社長 「小さな日本一をいっぱい集める会 社にしていきたい」と語る山寺社長。 山梨県韮崎市に本社・営業所を構え、北杜市白州町に白州営業 安全対策の徹底は装備やシステムに限らない。3 年前から月例 所を置く韮崎本町運送株式会社。約 40 台の大型車両を保有し、 安全会議を実施し、ドライバーの安全意識の向上を図っている。 主に食品や飲料を輸送している。 「当社の安全会議の特徴は、 ドライバー主体の会議だということ。 同社が経営上もっとも力を入れているのが安全管理だ。 「 安全・ 管理者が一方的に話をするのではなく、ドライバーが会話する時間 安心を未来へ運び、共に繁栄します」という経営理念のもと、安全 が長い会議を目指しています。ドライブレコーダーで『ヒヤリ、ハット』 を 「最重要商品」と位置づけ、全社一丸となって取り組んできた。 の事例を見て、どんな事故になりうるか、どうしたらそれを防止でき 「当社では、デジタルタコグラフやドライブレコーダー、アルコール るかなどを話し合っていますが、管理者がこうしなさいと言うより、 チェッカーをいち早く導入し、平成 16 年には本社営業所と白州営 ドライバーが自分たちで考え、アイデアを出し合い、話し合うほうが 業所で安全性優良事業所(G マーク)の認定を受けました。また、 はるかに事故防止の効果が高いと思うからです」 関東運輸 局内で 2 番目に「IT 点呼」システムを導入し、点呼の徹 底と効率化も 推し進めています」と山寺法和社長は語る。 4 安全対策の一環として、安全性の高いトラックを使うということも 当然重要になる。韮崎本町運送ではそういった意味もあり、ボルボ・ 「IT点呼」とは、営業所に設置した Webカメラとアルコールチェッ トラックの導入時期は早かった。 1996 年 5月に最初のボルボ・トラッ カーを活用して1人の運行管理者が遠隔で複数の営業所のドライ クを導入、2001年までに13 台に増やした。その後しばらく購入を バーの疾病、疲労、飲酒などの状況を確認して点呼を行うことがで ひかえたが、2009 年に1台、2010 年に 2台を導入。現在は旧型を合 きるシステム。G マーク認定事業者のみに導入が認められている。 わせ計 5台のボルボ・トラックが活躍している。ところでなぜ、同社は 夜間・早朝、複 数の営業 所で仕事へ向かうドライバーがいても、 8 年間ボルボ・トラックを購入しなかったのか? またなぜ、そのブラン 1人の運行管理者がいれば点呼が可能なため、管理者の業務負荷 や人件費の削減にもつながるという。 クを経て再び導入することになったのか? 山寺社長はこう説明する。 「外国車は国産車に比べて部品代が高い。老朽化してくるとどう 環境にやさしい事業運営を目指す韮崎本町運送。 グリーン経営認証を取得したほか、5S 活動も積極的に行っている。 しても修理代がかさみ、コスト高になってしまいます。そこで一時期 セスナ、船 舶、大型車両の免許を取得するなど、 「いろんなこと 外国車の購入をひかえていました。 そんな中、ボルボ・ トラックの営業 に挑戦するのが好きだ」という山寺社長。大学時 代のアメリカ留 の方が来られたのですが、最初は何度来られてもお断りしていたん 学で 培ったチャレンジ精神は、経営者となった今も生きている。日 ですよ (笑) 。昔のボルボ・トラックのイメージがあったから。でも、今 本に数台しかない、両サイド・天井がアコーディオンカーテンのよ のトラックは違うと新型車両の良さを熱心に説明してくれたので、 そ うに開く特別仕様のトレーラーを保有しているのもその一例だ。 こまで言うなら試しに1台入れてみようかということになったんです」 「こういう他社にない車両を保有するとか、国内で最初にこうい 導 入してみると、確かに以 前のボルボとは違っていたという。 うことに挑戦したとか、他社がやっていない特徴あるサービスをお 「ドライバーから、ギアがものすごく良くなっていると聞いています。 客様に提供するとか。そういう小さな日本一をいっぱい積み重ねら 以前のギアトロニックは、自分の思ったギアになかなか入らなかった ようですが、今のⅠ-シフトは入ってもらいたいギアにスムーズに入る。 だから運転がとても楽で、 ストレスが少ない。その上、 キャビンやベッ れるような会社でありたいと思っているんです」 韮崎本町運送とボルボ・トラックが再びタッグを組んで 1年。安全 性の追求をはじめとした両社のチャレンジは、これからも続く。n ドも広くて快適だと。ドライバーの満足度は相当高いと思いますよ」 燃費の良さも実証済みだ。片道 600km の距離を同じ荷物を積ん でボルボ・トラックと他の車両で走ったところ、ボルボのほうが約 20 リッター燃費が良かったという。 「今のトラックが古くなったときにどんな不具合、コストが発生する かはまだ分かりません。しかし、3 年後、5 年後に結果が良ければ、 今後もボルボ・トラックを積極的に導入していこうと思っています」 韮崎本町運送株式会社 〒 407-0024 山梨県韮崎市本町四丁目 4-23 TEL 0551-22-2355 FAX 0551-22-7999 5
© Copyright 2024 Paperzz