市民公開 記念講演とシンポジウム 市民公開 映画上映

1 日目◆9 月 14 日
市民公開
記念講演とシンポジウム
会場:寒梅館ハーディーホール
時間 10:00~12:30
伝統の京都で百年後の暮らしを考える
~家族~
記念講演Ⅰ「障老病異と暮らす社会を」
立岩
真也(立命館大学大学院・教授)
記念講演Ⅱ「家族介護が一番よいか?」
上野千鶴子(東京大学大学院・教授)
記念シンポジウム「介護保険制度と家族」
宮島
俊彦(厚生労働省老健局長)
黒岩 卓夫(在宅ケアを支える診療所・市民全国ネットワーク)
立岩
真也(立命館大学大学院・教授)
上野千鶴子(東京大学大学院・教授)
司会:永原
宏道(大会長)
将来を構想するとき考えておかなければならないことは数々ありますが、私は介護保険
制度成立前夜に問題となりながら、議論を尽くさずスタートした感のある「家族」につい
て、来年の制度改定を控えた今、改めて考えてみたいと思いました。
記念講演にまず立岩真也教授から「障老病異と暮らす社会を」と題して、上野千鶴子教授
から「家族介護がいちばんよいか?」と題してご講演をしていただき、次いで宮島俊彦厚
労省老健局長と黒岩卓夫全国ネット会長を交えて、記念シンポジウム「介護保険制度と家
族」で来るべき社会を「家族」をキーワードに、会場の皆様と一緒に考えてみたいと思ってい
ます。
市民公開
映画上映
会場:寒梅館ハーディーホール
時間:14:30~17:00
「終わりよければすべてよし」
羽田澄子監督作品
~安心して老いるために!安らかな死を迎えるために!~
すべての人にとって、絶対に避けられないのが死です。しかし自分がどのような死を迎え
るかは誰にもわかりません。現在、殆んどの人が病院で死を迎えています。自宅での安ら
かな死を望んでも、往診してくれる医師も少なく、難しい状態です。この映画は日本での
先進的な在宅医療、さらにオーストラリア、スウェーデンの状況も取材し、終末期医療が
緊急課題であると問いかけています。
教育セミナー
会場:至誠館 S4教室
時間:10:00~12:30
「セラピューティックレクレーション
~新しい米国流認知症軽減のアプローチ~」
デビット.W.トーマス(東ミシガン大学・教授)
司会:野瀬
真孝(グループホームいろり庵)
セラピューティックレクリエーション(TR)をご存知でしょうか?TR は米国にて理学療
法、作業療法、言語聴覚療法と並びその効果が大きく認められている治療法です。日本で
は治療的レクリエーションと呼ばれレクリエーションを通して患者の様々な問題を解決す
ることを目的としています。学問、療法としての歴史はまだ浅いですが、その分今後進歩
と発展を目覚ましく迎える治療法と言えます。
今回、Certified Therapeutic Recreation Specialist(CTRS)として活躍する一方、アメリ
カ合衆国ミシガン州東ミシガン大学教授として教鞭を執られているデビット・W・トーマス
教授に TR についてご講演いただきます。
昨今の介護業界において、レクリエーションが漫然と行われる傾向が認められる中、その
方法論、効果等を検証することが求められています。今後日本でも重要な学問として認知
される可能性も高い TR を現役の大学教授から聞けるまたとない機会です。皆様ぜひご参加
ください。
教育セミナー
会場:至誠館 S 地2教室
「音楽療法の紹介
奈倉
時間:10:00~12:30
~個人主体の音楽療法の原則と実際~」
民子(滋賀県音楽療法研究所)
司会:並河
茂(京都府理学療法士会)
§Ⅰ.音楽療法を見る観点
§2.音楽療法の効果が発揮しやすい形
§3.音楽療法のねらい(目標)
§4.音楽を使用する際の鉄則
§5.「音楽」のとらえ方
§6.在宅リハビリにおける音楽適用の可能性
§7.精神的ニーズへの対応
教育セミナー+シンポジウム
会場:至誠館 S2教室
時間:10:00~12:30
「地域連携の中での口腔管理・口腔ケア
徳地
正純(徳地歯科医院)
松下
恵子(康生会武田病院看護部)
吉田
容子(ケアネットよしだ)
~食べることの重性を求めて~」
伊藤知江子(京都府歯科衛生士会)
水野
昭彦(水野歯科医院)
急性期・回復期から維持期において口腔管理・口腔ケアの重要性が医療・介護の連携のも
と認識されてきている。口からの食事は生きる力を支える。病院から在宅に移行する時の
病院の NST チームの栄養管理・口腔機能の情報は重要で在宅チームには欠かせない。病院
での「NSTチーム」
「嚥下チーム」
、在宅での「維持期のケア」
「誰もがなる障害への対応」
が新しい医療モデルの実現の「場」も示しているように思える。「連携」の中で、このよう
な問題も考えてみたい。
教育セミナー
会場:至誠館 S21教室
時間:10:00~12:30
「認知症医療ケアの新時代」
①認知症の病期に応じた医療とリハ・ケア
山口
晴保(群馬大学・教授)
アルツハイマー病を中心とする認知症の病態に基づく医療とリハ・ケアを、発症前期~終
末期まで病期に分けて解説する。
②BPSD(いわゆる周辺症状)の治療とケア
大澤
誠(大井戸診療所)
「誰のために治療をするのか」「ケアや治療のゴールはどこにあるのか」を考えつつ、①非
薬物的アプローチと薬物によるアプローチ ②疾患別のケアと治療のあり方 ③訪問・通
所・外来という治療やケアの場の違いという3つの視点から、BPSDの治療とケアのあ
り方についてお話してみたい。
教育セミナー
会場:至誠館 S23教室
時間:10:00~12:30
「しっておきたい褥創予防と実際
~スキンケケアと体圧分散寝具の選択について~」
中川ひろみ(日本看護協会看護研修学校・教員)
司会:宇都宮宏子(京都大学医学部附属病院)
褥瘡発生予防の観点から皮膚の機能を正常に保つ予防的スキンケアと褥瘡を予防する体圧
分散について説明する。
ランチョンセミナー
会場:至誠館 S22教室
時間:13:00~13:45
「アルツハイマー病の発生のメカニズムとその予防」
井原
康夫(同志社大学生命医科学部・教授)
座長:大澤
誠
アルツハイマー病は、病理学的には大脳皮質内の多数の老人斑および神経原線維変化を特
徴とします。大多数のヒトでは、年をとりますと、海馬、嗅内皮質に神経原線維変化が出
現します。しかし、アルツハイマー病ではこれらの変化が新皮質にも及びます。
アルツハイマー病の治療は、できるだけ早く老人斑を蓄積する時期を見つけ、認知機能の
正常な時期に早期に治療を開始することが重要です。
ランチョンセミナー
会場:至誠館 S 地2教室
時間:13:00~13:45
「脳卒中急性期治療の現状と回復期の課題」
山本
康正(京都第二赤十字病院脳神経内科・部長)
座長:上原
春男
脳卒中急性期治療は静注 tPA の導入により劇的に変化してきたといえる。
急性期の治療は病態をよく考慮したリハビリが必要で,回復期への移行時期にも,脳梗塞
再発などがないように,血圧,抗血栓療法を入念に適切に行いながら,食事摂取,嚥下訓
練,運動リハビリ,言語訓練などを行なう.脳卒中の増悪や再発は一定の法則もあり,個々
の患者でどのような点の留意が重要であるかを考慮しながら回復期を乗り切ることが重要
である。
ランチョンセミナー
会場:至誠館 S2教室
時間:13:00~13:45
「地域で支える在宅胃ろう管理
岡田
~在宅医ネットよこはまでの取り組み~」
孝弘(オカダ外科医院・院長)
座長:中野
一司
地域の在宅医が協力し在宅医達を支援する「在宅医ネットよこはま」を平成 15 年に立ち上
げました。医師を支援することで、地域の在宅患者達を支えようと活動しています。
ランチョンセミナー
会場:至誠館 S21教室
時間:13:00~13:45
「地域の緩和ケアを広げるための病診連携」
本家
好文(県立広島病院緩和ケア支援センター長)
座長:畑
恒土
2008 年度からの 5 年間に、かかりつけ医も含めた「すべてのがん診療に携わる医師に対す
る緩和ケア研修」が始まる。こうした国策としての緩和ケアへの取り組みとともに、これ
まで広島県が行政と協力しながら運用してきた「広島県緩和ケア支援センター」の役割り
についても述べる。
ランチョンセミナー
会場:至誠館 S 地3教室
時間:13:00~13:45
「神経難病患者の在宅治療へ向けて」
木村
文治(大阪医科大学付属病院神経内科診療科長)
座長:中嶋
啓子
神経内科の専門医の立場から、神経難病(特に筋萎縮性側索硬化症=ALS)を中心に呼
吸器にまつわる包括的な問題点を取り上げたいと思う。
ランチョンセミナー
会場:至誠館 S23教室
時間:13:00~13:45
「ケアする立場で知っておくべき介護費用保険について」
河村
隆昭(損害保険ジャパン関西サービスセンター部)
座長:渡辺
康介
介護費用保険の概要:日本国内外を問わず、被保険者が寝たきりまたは痴呆により介護が
必要な状態であるとの医師の診断を受け、その日から継続して 180 日を超えた場合に介護
に要する費用を担保する保険です。
詳しい説明をお聴きいただけます。
ランチョンセミナー
会場:至誠館 S24教室
時間:13:00~13:45
「在宅人工呼吸器療法における災害対策
井上
~自助活動のための事前準備のすすめ~」
勝哉(京都ルネス病院臨床工学科)
座長:宮城
信行
私の勤務する病院は京都府北部に位置しており、2004 年の台風 23 号の直撃を受け甚大な
被害を受けた地域である。その災害の際に在宅で人工呼吸器を使用して生活しておられる
患者宅において様々な問題が発生していた。その経験をもとに個別の対策を立案し提案し
ていく重要性、「自助」を行う必要性とその実際を、また、準備品の管理方法や選定などに
ついても時間の許す限りお話をしたいと考えている。
ランチョンセミナー
会場:至誠館 S33教室
時間:13:00~13:45
「玩具療法の効果
~高齢化率の高い台東区での実践から~」
小林るつ子(日本玩具福祉学会理事長)
座長:苛原
実
『玩具療法』は先駆的な療法 で、この研究で期待できる決果は大きく生活の質の向上にも
繫がる。玩具は安価で、個人でも入手し易く、導入もそれほど難しくないので、多くの認
知症を抱える施設の方々や在宅の人も、実践をして欲しいと願う。高齢化率の高い台東区
の実践を報告する。
実践交流会・ポスター&討論会
会場:至誠館各教室
時間:14:00~17:00
今回は、6カテゴリーを12の会場に分けて、口演とポスター&討論会の2つの形式で行
います。現場で日々頑張っている多職種の仲間たちの貴重な実践報告がお聴きいただけま
す。
2 日目◆9 月 15 日
市民公開
シンポジウム
会場:寒梅館ハーディーホール
時間:9:30~11:00
浅野ゼミ共催「後期高齢者医療を通じて日本の報道のあり方を考える」
浅野
健一(同志社大学・教授)
梶本
章
稲葉
康生(毎日新聞社・論説委員)
真鍋
俊永(関西テレビ報道部)
司会:浅川
新田
(元朝日新聞社・論説委員)
澄一(日本経済新聞社・編集委員)
國夫(新田クリニック)
後期高齢者医療制度報道は、開始する2週間前より突然バッシングの様に始まっている。
医療現場の私達と報道機関のズレを感じた人は多いと思う。
後期高齢者医療制度の問題は単に医療現場とし、報道をアプリオリに対置する事は無意味
である。
マスコミを含めて医療・介護の事業者団体、政党、市民団体、研究者、いわゆる識者、
それに高齢者などがどのように意思表示したのかを検証しながら議論をすすめたい。
その中での重要な課題は「かかりつけ医(登録医)とフリーアクセス」
「自然死と延命治療」
「死に場所、死に方」「介護保険制度との比較」が重要な議題になっていくのかと思われま
す。
ともすれば報道に振り回されて見失いがちな、議論すべき本質的議題を改めて明らかにし
たいと思います。
市民公開
フォーラム
会場:寒梅館ハーディーホール
時間:12:30~14:00
「新しい介護」
三好
春樹(生活とリハビリ研究所)
司会:出野
平恵(NPO 法人京都府グルーホーム協議会)
「介護の時代」と呼ばれるのに相応しい世の中になっているかというと、大いに疑問あり、
と言わざるをえない。
高齢社会になって、寝たきりや認知症の老人が増えたため、介護予算を増やし制度を整
え、マンパワーを確保することが課題になっている――介護の時代をそうとだけ捉えてい
る人が大半である。
もちろんそうした捉え方は間違ってはいなくて、介護保険制度も未だに不十分なままだ
から、そうした課題にこれからも取り組んでいかねばならないことは言うまでもない。
しかし「介護の時代」の意味はそれだけに留まるものではない。それは、介護の当事者
の問題に限らず、現代の私たちの生き方、社会のあり方を問うているものだ、と私は考え
ている。
記念シンポジウムⅡ
会場:至誠館 S22教室
時間:9:30~11:00
「在宅支援診療所と多職種協働」
野田
広
(国立長寿医療センター)
北川
靖
(京都府医師会)
畑
恒土
和田
忠志(あおぞら診療所)
司会:太田
(あいち診療所)
秀樹(在宅ケアを支える診療所・市民全国ネットワーク)
患者・家族の求めに応じて、気楽に往診する開業医が激減した。地域医療の概念のなかに
は、当たり前に往診医療が含まれているはずだが、あえて、「在宅医療」と、新たな枠組み
のなかでかたり、あえて積極的に推進しなくてならないのは、なぜであろうか。
このシンポジウムでは、在宅医療に造詣の深い、そして、さまざまなお立場での在宅医療
の実践者にご登壇いただき、在宅医療推進の足かせは何か、現場からの忌憚ない意見を伺
いたい。そして、在宅医療に参入する開業医を増やすための教育プログラムなどにも言及
いただきながら、在宅療養支援診療所が期待される役割をまっとうするには、どうしたら
よいのかなど、在宅医療推進への具体的方策への議論をしたいと考えている。
講演+シンポジウム
会場:至誠館 S22教室
時間:12:30~14:00
「地域での連携のためのシステム構築
上原
春男(京都府医師会)
出口
雅浩(長崎在宅Dr.ネット)
市田
哲郎(左京医師会)
~在宅と病院の協働を考える~」
宇都宮宏子(京都大学医学部附属病院)
井上
基
(京都市岩倉地域包括支援センター)
在宅医療推進には、病院と在宅の連携が不可欠であり、病院スタッフと在宅スタッフが、
情報を共有し協働するシステム構築が求められている。
先進地区である長崎市、地域連
携・退院調整システム構築に積極的に取り組んでいる京都大学付属病院、医療・介護連携
を基盤とし在宅医療・ケアを地域で展開している京都市左京区の状況を報告し、在宅と病
院の協働のあり方について提言する。
講演+シンポジウム
会場:至誠館 S 地2教室
「退院前から在宅へ
時間:9:30~11:00
~継続したリハビリを行うためには~」
垣田
清人(京都大原記念病院)
高橋
聰志(京都大原記念病院訪問リハ)
小室
雅紀(丹波笠次病院)
豊田
園子(居宅介護支援事業所吉祥院病院)
司会:並河
茂(京都府理学療法士会)
垣田清人先生に「クリニカルパスの利用と連携、今後の課題」と言うテ-マで、リハビリ
の急性期から回復期、維持期への地域連携(病病・病診連携)の現状と今後の課題に関して
ご講演していただきます。その後のシンポジウムでは、主に維持期リハの地域連携に関し
て、その制度面や訪問リハの現状と課題に関して、今後の方策を各シンポジストの方に一
言述べていただくとともに、維持期リハの中でも特に訪問リハに関して討論をしていただ
く予定です。
シンポジウム
会場:至誠館 S 地2教室
「退院前から在宅へ
時間:12:30~14:00
~継続したリハビリを行うためには~」
布川雄二郎(京都府理学療法士会)
松本
健史(丹後福祉応援団)
横山
陽子(訪問看護ステーションらくよう)
堀内
健
(堀内工務店)
シンポジストに各専門職種からみた維持期リハについての現状と課題に関して報告してい
ただきます。今後の方策を一言述べていただくとともに訪問リハ以外での維持期リハに関
する取組をしている中で急性期・回復期リハとの連携や訪問リハとの連携の必要性に関し
て、討論していきたいと考えています。
シンポジウム
会場:至誠館 S2教室
時間:9:30~11:00
「在宅での緩和ケア ~医療・介護制度の下でできること、そして連携~」
神野
君夫(神野医院)
福富登貴子(ケアプランセンターみなつき)
秋山
正子(白十字訪問看護 ST)
病院で受ける緩和ケア、そして患者自らが選んだ在宅での緩和ケア。私たち医療・介護
従事者は、めぐり会った患者と家族が望む居心地の良い場所でその方らしく残された時間
を過していただくために医療と介護の職域を越えた連携が必要不可欠である。
今現在、現場で活躍されている医師・訪問看護・訪問介護・ケアマネジャーから、現在
の医療制度・介護保険制度の可能性と限界を踏まえて、実際どのように連携をとり在宅で
の緩和ケアを支えているか、また今感じている課題などを語っていただき皆さんと一緒に
考えていきたいと思います。
講演+質疑応答
会場:至誠館 S2教室
時間:12:30~14:00
「在宅緩和ケアにおける心のケア
~ご本人と、支えるご家族・医療介護スタッフへの癒
し~」
川村
治雄(川村クリニック)
沼野 尚美(六甲病院緩和病棟・チャプレン・カウンセラー)
天野可奈子(滋賀県立成人病センター・臨床心理士)
このセッションでは、緩和ケアにおいてこころのケアの専門家である先生方に講演をお願
いしています。日々、緩和ケアに携わっておられる御家族やスタッフのみなさんがほっと
できる癒しの時間となり、ケアする側の癒し、つまり「ケアする側のケア」になればと考
えています。
講演+シンポジウム
会場:至誠館 S21教室
時間:9:30~11:00
「認知症の医療と連携
~在宅でほっこりした生活を支えるために私達に必要なことは
~」
渡辺
康介(渡辺西賀茂診療所)
内海久美子(市立砂川病院精神神経科)
関
透
田中
涼子(高齢者福祉総合施設ももやま)
山岡
英樹(グループホームほっこり庵)
司会:鈴木
(下京西部医師会)
匡(京都府薬剤師会)
①めずらしい病気ではなくなった「認知症」の診断や取り扱いの課題。
専門医とホームドクターとの連携の必要性。
②地域全体で支えなければならない今後の「認知症」ケアの在宅や施設・病院などとのネ
ットーワークの構築と運用をどのように進めるか。
特にこの点に力点をおいて、進んだ取り組みをされている先生方と、会場の方からの現場
の声も受けながら、問題を浮き彫りにし、今後の認知症ケアへの一助としたい。
実践内容発表+シンポジウム
会場:至誠館 S21教室
時間:12:30~14:00
「在宅での服薬支援の実情と課題
金井
秀樹(なのはな調剤薬局)
玉井
典子(㈱友愛メディカル)
鈴木
智之(マリーン調剤薬局)
石川
桂一(京都府薬剤師会)
司会:鈴木
~薬剤師の在宅支援に期待すること~」
匡(京都府薬剤師会)
薬剤師による在宅支援活動発表と、発表者4名をパネリストに、会場にこられた医療・介
護の多職種の皆様の活動について質疑応答を行う。
薬剤師にしてもらいたい支援、薬剤師にどこまで支援が可能か、実際の現場で困っている
ことに薬剤師が役立てるか、など現場からのご意見や質問を受けながら、それにパネリス
トが応答する形で今後薬剤師が在宅医療の現場にどうやって本格的に参画していくのか議
論していきたい。薬剤師の活動が、他職種の方達に少しでも具体的に認識いただけるよう
なシンポジウムを目指す。
講演
会場:至誠館 S 地3教室
時間:9:30~11:00
「最期まで安心できる暮しを支える心構え
~その人にとって「居心地のいい」とは・・・?」
が誰にでも理解できる~
川島 孝一郎仙台往診クリニック
司会:土井
正樹(土井医院)
医療や介護が開始されるためには生活者の要求が「分かる」ことから始まる。要求が分
かるということは、本人の意思が分かるということである。「分かる」ということはどのよ
うなことなのだろう。人間関係が絡む作業はすべて、本人の意思が分かるということから
解析が行われなければならない。本論は、
①
本人の意思が分かるということに焦点をあて、「分かることとは何か」に迫ることを第
一目的とする。
② そして、在宅医療や介護は分かることに最も近い分野であることを述べる。そして、
③ 生活の中で育まれる担当者-生活者関係の特殊性を挙げ、在宅医療や介護を「人間関係
性の作業」と目し、そのあるべき姿について述べる。
シンポジウム
会場:至誠館 S 地3教室
時間:12:30~14:00
「最期まで安心できる暮らしを支える心構え
~安心できる暮らしの心構えと実際~
川島 孝一郎(仙台往診クリニック)
土井
正樹(土井医院)
黒川
俊子(京都府済生会訪問看護 ST)
前田三千代(小規模多機能居宅介護「かいで」
)
在宅医療を進めていく上で、最も難しいと思われることは、夫々のケースにより選ぶべき
選択肢が異なるという点である。本人の思い、家族の思い、医療者の思いが乖離する事が
多々あり、それに加えて、生活環境、家族との関係、介護状況、経済状況、制度の変遷な
ど様々な要因が絡み合って動いていく。しかもそれは、刻々と変化していく。
最近、当方で経験した具体例をいくつか発表する。
シンポジウム+フロア発言
会場:至誠館 S23教室
時間 9:30~11:00
「患者さんやその家族・医療関係者・福祉関係者そして子供たち、それぞれの思いは? ~
みんなで一緒に考えましょう!~」
上原
春男(京都府医師会)
荒綱
清和(認知症の人と家族の会)
患者さん
医療関係者
福祉関係者
子供たち
患者さんやその家族、医療関係者・福祉関係者そして子供たち、それぞれの代表者から思
いを語っていただき、どうすればお互いを理解でき、思いやることができるのか?支え合
っていけるのか?そんなことをみんなで話すことができればいいな。と思います。
シンポジウム+フロア発言
会場:至誠館 S23教室
時間:12:30~14:00
「ケアする人のケアを考える
福富
~ケアする人にとっての癒しとは~」
昌城(花園大学・教授)
通常、ケアをする側の人は「癒す」側、ケアを受ける人は「癒される」側と考えます。し
かし、ケアする側の人も、ケアの関係の中で「癒される」体験をしているのではないでし
ょうか。午後は、午前中に話し合ったことをもとにしながら、「ケアする人の癒し」につい
て話し合ってみましょう。
講演+シンポジウム
会場:至誠館 S32教室
「当事者主権
時間:9:30~11:00
~障害者差別禁止法を考える~」
川口有美子(日本 ALS 協会)
甲谷
匡賛(在独居で暮らす ALS の人)
志賀
玲子(その友人のサポーター)
伊東
泰弘(日本アビリテーズ協会)
堀川
優
阿部
公輝(NPO 海から海へ)
(あおぞら工房)
非障害者も障害者も、決して目をそらしてはいけない差別の現実を、しっかり見据えたう
えで、そんな日本社会の有り様を変革するものとして障害者差別禁止法を考えてみる。障
害者差別禁止法は基本的人権のコアをなす思想「当事者主権」を本質的に孕んでいる。障
害者差別禁止法を制定しようとすることは現実を変え、来るべき社会の骨格を造るという
ことだ。このシンポジウムをさらなる運動の起点にすることができたらと思っている。
シンポジュウム
会場:至誠館 S24
時間:12:30~14:00
「高齢者の援助拒否、孤立問題
~閉じこもりと地域見守りのありかたに焦点をあてて~」
小川
栄ニ(立命館大学・教授)
新井
康友(中部学院大学・助教授)
三浦ふたば(京都市御池地域包括支援センター)
近年、高齢者の「閉じこもり」が問題となっているが、それもまた「生活後退」が深刻だ
が「援助を拒み」「閉じこもっている」人々である。
本セッションでは、こうした高齢者についての 2004 年に行った京都市での民生委員調査、
2006 年に行った介護支援専門員対象の全国調査を報告し、
「接近困難」人々の状態について
の調査方法を紹介する。
講演+フォーラム
会場:至誠館 S4教室
時間:9:30~11:00
「QOL を高める共生ケア ~役割・仕事づくりから自立・幸福支援~」
苛原
実
(いらはら診療所)
中島
孝
(新潟病院)
水野
博達(大阪市ケアのあり方研究会)
溝口 弘 (共生舎なんてん・街かどケア滋賀ネット)
多湖
光宗(ウエルネス医療クリニック)
介護や医療は命や生活を支える上で重要であるが、専門家による一方的な医療やケアだけ
では生命の質は向上しない。QOL研究班の班長の中島孝先生にQOLの概念を講演いた
だく。障がいや病気を持つ当事者(認知症、精神・知的障がい者・児など)が役割を持つ
ことでケアの相互性が発揮され、それぞれが必要な社会資源として生かされる現場を紹介
する。ノーマライゼーションという理念だけでなく、その人らしさを発揮できる環境づく
りの秘訣を QOL・共生という視点で実践と理論を結びつけ、自立支援・幸福支援を考える。
講演+フォーラム
会場:至誠館 S4教室
時間:12:00~14:00
「暮らしの中での生き死ぬことを考える
西嶋
公子(西島医院)
岡本
祐三(国際高齢者医療研究所)
髙口
光子(介護老人保健施設鶴舞乃城)
~住み慣れた地域での看取りのあり方~」
平原佐斗司(東京ふれあい医療生協)
尾崎
雄
(医療福祉ジヤーナリスト)
中村
浩子(介護者)
このシンポジウムでは、一人一人の人生の連続性、継続性の中で、その人らしく生きて死
ぬことはどうすれば可能なのか「地域での看取り」の本来の意義はどこにあるのかを、様々
な立場のパネリストと共に考えていきたい。