お部屋をおしゃれに見せるライティングをご紹介します。

上手な家具の選び方(照明)
01
お部屋をおしゃれに見せるライティングをご紹介します。
「レストランやホテルみたいなカッコいい照明にしたいんだけど、
なんだか難しそう・・
・」
いえいえ、
ライティングに難しいルールはありません。
ちょっとしたコツを押さえれば、
あとは自由に光を楽しむ感覚でOK。
ここでは、
そんなライティングのポイントをご紹介。
お部屋をおしゃれに演出する照明の基礎知識をお教えします。
照明のプロに聞きました。
フレイムス 和田 秀樹 社長
STEP
1
タルジェッティ ジャパン 荒谷 真司 氏
明るすぎる備え付けの天井照明だけが照明ではありません。
まぶしさのない、
やわらかな光が理想。
照明はデザインだけでなく、
影と対話するようなライティングを楽しんでほしいですね。
どの向きに光が届くのかも大切に選んでください。
種類のこと
おしゃれな照明の基本は
「光の組合わせ」
にあるのです。
照明は
「ひと部屋にひとつ」
と思っていませんか? おしゃれなライティングの基本は
「一室多灯」
にあるのです。
さて、
あなたは今お部屋でどんな照明
をお使いですか? 「天井に大きめの照明をひとつ」
という方がほとんどではないでしょうか。
確かに日本の住宅では、
「照明はひと部屋にひとつ」
と
いうのが一般的。
けれどショップやホテルなどのライティングでは、
もっとたくさんの照明が使われている気がしませんか? そう、
おしゃれなライティン
グの基本は、
複数の照明を使った
「光の組み合わせ」
にあるのです。
下のイラストが示す通り、
実は照明にはたくさんの種類があります。
大きく分け
ると
「全般照明」
と
「部分照明」
のふたつ。
そしてこのふたつの照明を組み合わせることが、
上手なライティングの基本中の基本なのです。
ブランケット
壁面に取り付ける
照 明で主に部 分
照明として使いま
す。壁にアクセント
を与え、奥 行き感
が生まれます。
部
工
ダウンライト
天井に埋め込んで使
用する照 明 。目立た
ず、天井がすっきり見
えるのが特徴です。一
般的には床面や壁面
などを部分的に演出
する際に使われます。
全
部
工
ペンダント
天井からコード
やチェーンで吊
り下げる照明。
一般的にはダイ
ニングテーブル
の上などによく
使われます。
全
部
シーリングライト
天 井 面に直 付けする照
明。主に全般照明として
使われ、天井から部屋全
体を照らす役割がありま
す。天井に用意されてい
る電 源(引掛けシーリン
グ)
を利用して取り付ける
ものが一般的です。
シャンデリア
天 井 からコード や
チェーンで吊り下げ
る、多灯型の照明で
す。照明の効果に加
え、空間に華やかさ
を演出したいときに、
よく使われます。
全
工
全
フットライト
テーブルスタンド
フロアスタンド
スポットライト
足元を照らすための照明。
一般的には歩行時の安全
確保のために、廊下や階段
などに使用されます。
テーブルに置くタイプの照
明。
コンセントさえあれば、
ど
こへでも移動できるので、
部分照明として使いやす
い明かりです。
床に置いて使用するタイプ
の照明。
テーブルスタンド同
様、移動が簡単で、部屋の
コーナーや壁面の演出によ
く使われます。
天 井 や 壁 に 取り付
け、額などの対象物を
強い光で演出したい
ときに使います。
部
工
部
部
部
工
全
全般照明として
使用できる照明器具。
部
部分照明として
使用できる照明器具。
工
設置に際して工事が
ともなう照明器具。
02
上手な家具の選び方(照明)
STEP
2
配置のこと
均質に明るくしすぎない。
あくまで
「影」
と
「光」
の対比を楽しむ。
般照明と部分照明を組み合わせたライティングがなぜおしゃれに見えるのかというと、
それは空間に
「明るいところ」
と
「暗いところ」
が生まれるため。空間の暗いところ、
つまり
「影」
の部分がお部屋に奥行きを持たせ、立体的な空間
を演出するからです。
だからこそお部屋全体を照らす全般照明は、影を残すよう少し暗めにするのがコツ。
そしてそ
の部屋でどう過ごすのかを考えながら、影になった壁や天井、
コーナーなどの数カ所に明かりを置いていきます。
ま
ず真っ暗な部屋を想像し、
ひとつずつ明かりを足していくと考えやすいかもしれません。
お部屋の隅々まで均質に照
らすのではなく、必要に応じて明かりを置き、光と影のリズミカルなグラデーションを楽しむこと。
それがおしゃれなライ
ティングの最大のポイントなのです。
STEP
3
デザインのこと
昼の顔だけでは不十分。夜の顔もチェックしてください。
実際に照明を選ぶとき、
いちばん気になるの
がやはりデザイン。
インテリアとしての昼の顔
はもちろん、照明器具としての夜の顔も要
チェックです。
というのも照明はシェードの形
や向き、
スリットの入り具合といったデザイン
によって、照らすことのできる光の範囲が変
わるからです。つまり、
デザインによって使用
場所の向き不向きが決まるというわけ。照明
を選ぶときはまずどこで使うのかを考え、光の
範囲をしっかり確認することが大切です。
STEP
4
照 明の上 方から下 方にかけ
て、
まんべんなく光が広がるタ
イプ。高めに配置して、
ダイニン
グやリビングなど、広範囲をや
わらかく照らしたいときに。
下向きの光を中心に、柔らかな
光が広がるタイプ。
ダイニング
テーブルの上などを明るく照ら
したいときに。
シェードの材質が光を透過しな
いもので、光が下方にだけ照
射されるタイプ。読書灯など手
元だけを明るくしたいときや、
ス
ポットライトとして特定の場所
へ光を集めたいときに。
ランプのこと
温かみのある色、
クールな色。
ランプの色でお部屋の印象が変ります。
黄色味のある暖色系は白熱ランプ、青白い寒色系の色なら蛍光ランプ。照明のデザインだけでなく、
ランプの種類によってもお部屋の印象は
変わるものです。光の色は、私たちの心に直接働きかけるもの。
たとえば白熱ランプのオレンジ色は心を落ち着かせ、蛍光ランプのホワイト色は
活動的な気持ちにさせると言われています。
リラックスしたい寝室には白熱ランプ、多目的に使われるリビングでは白熱ランプと蛍光ランプを備
えて切り替えてみる…。色の心理効果も上手に活用してみてください。
ご注意:照明器具の種類によって、
ランプが変更できない機種があります。購入時にご確認ください。
白熱ランプ
黄色味のある暖色系の光。穏やかな安らぎイメージ。
くつろ
ぎ空間向き。蛍光ランプよりも安価。
白熱ランプには影を強
く出すクリア電球と、影を弱めるフロスト
(ホワイト)
ランプが
あります。
蛍光ランプ
青白い寒色系のタイプは、活動的でいきいきしたイメージ。
視作業の場所向き。蛍光ランプには白っぽい色の白色や
昼白色、
白熱ランプに近い色の電球色などの種類がありま
す。
白熱ランプに比べ長寿命。
上手な家具の選び方(照明)
Q&A 照明のこと
案ずるより産むが易し! やってみると案外カンタンです。
アクタスのショップスタッフに寄せられるご質問のなかから、特に多かったお問い合わせをご紹
介。
みなさんが思うよりもずっと、
ライティングは手軽に楽しめるものなのです。
Q
ペンダントの位置は、
テーブルから何センチくらい離すのがよいですか?
テーブル面から60∼80センチ上が目安ですが、厳密に守る必要はありません。テーブル全体
が明るくなり、座ったときにまぶしくない位置であればOKです。
Q
賃貸なので工事はできません。
ライティングは変えられますか?
工事不要のフロアスタンドやテーブルスタンドがおすすめです。全般照明を消すか、明るさを少し落として使えば、
お部屋のイメージ
もずいぶん変わります。
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