2009年8月20日 - 大阪大学 大学院薬学研究科・薬学部

2009年(平成21年)8月20日 第12号
薬友会会長ご挨拶
昨年来の世界的経済大変動は相当長引きそうで気になる
ところですが、
日本人の先輩方が明治維新や第2次世界大
戦後の復興などで見せた実力を考えますとある意味では、
日
本人にとって経済面だけではなく色々な場面で伸びていける
薬友会会長
萬年 成泰(9期)
チャンスのような気もいたします。
このような中、皆様にはそれ
ぞれの場でお力を発揮しておられることと拝察いたします。
今年は、
4年に1回の薬友会総会の開催年でありますが同時に、阪大薬学部の創設60周年でもありま
す。
このため、薬学部の祝賀行事と併せて10月31日に開催する予定で準備を進めております。
その一つと
して、製薬業界へ進まれた方が多い学部ですので、業界で活躍しておられる先輩、後輩の方々にお話をし
ていただくこととし、
厚生労働省薬務局審議官の岸田さん、
新薬では、
日本それも阪大発の最初の遺伝子組
換え薬を発明者の岸本元総長と事業化された中外製薬の大杉さん、
発展目覚しいジェネリック業界からは、
日本ジェネリック製薬協会会長で沢井製薬会長の澤井さん、
OTC医薬品業界からは、
第一三共ヘルスケア
副社長の大江さんにお願いし、
ご快諾を得ております。別途ご案内いたしますので、
是非ご参加くださいます
ようお願いいたします。
昨年お約束しました薬友会名簿は、
個人情報保護法の影響もあり大変遅れておりますが、
本誌より前にお
手元に届くよう関係の同窓生諸氏が努力してくださっていますので、
ご容赦のほどお願いいたします。
今年は、
別に記載されていますように、
関東支部会が一昨年のほぼ倍の出席者を得て盛況裏に行われま
した。皆様も、
期ごと教室ごとなど様々な同窓会を催しておられることと存じます。
同窓生諸氏の活躍振りを是
非本誌にもご紹介下さいますようお願いいたします。
これからも薬友会を育ててくださいますよう、
よろしくお願いいたします。
皆様の参加をお待ちいたします。
1
研究科長ご挨拶
薬友会会員の皆様におかれま
予算による先端機器類が設置される等、
薬学研究科における最先
しては、
ますますご清祥のことと存
端研究を推進するための環境整備が順調に進められております。
じます。大阪大学薬学部は平成
また昨年の8月には、
定年退職されました北
18年度に、高度な薬剤師の養成
成化学分野)
の後任教授に准教授の藤岡弘道先生が、
また今西
を目指した6年制学科(薬学科:定
武先生(生物有機化学分野)
の後任教授に准教授の小比賀聡先
員25名)
と、薬学研究者、薬学・環
生がそれぞれ選考されておられます。
境衛生技術者の養成を目指した
別紙にあります様に、
10月31日
(土)
に薬学部創設60周年を記念
4年制学科(薬科学科:定員55名)
の2学科制に再編成されました
する薬学部と薬友会の合同による記念式典と記念講演会ならびに
が、
第1期の薬学科学生が4年生になりました。5年生での5ヶ月間に
祝賀会を開催することになりました。同窓生の皆様とご一緒に薬学
わたる長期実務実習
(病院実習、
薬局実習)
の準備段階として、
薬
部創設60周年をお祝い致したいと存じます。皆様お誘い合わせの
学部での事前学習を行なうための新しい実習棟の建設が実現しま
上、
できるだけ多くの同窓生の皆様にご参集いただきたくご案内申
した。
また、
本館1階の動物舎の大改修工事が行なわれ、
大型補正
し上げます。
薬学研究科長・薬学部長
小林 資正(22期)
阪大ホームカミングデイについて
阪大の創立記念日
(5月1日)
に合わせて、
新入生歓迎と地域交流のため
山元 弘(18期)
ました。
お話の中で特に印象に残ったところは、
ドラマで「ここだけは作者の
の施設公開を目的として「いちょう祭」が開催されていますが、
最近これを機
意向を残してほしい」
といって築山さんがお願いされたことについてでした。
会に卒業生が集まる
「ホームカミングデイ」が開催されています。
それは小説の中で、古くからの大阪の伝統を受け継いできた仲間が「大阪
今年はその第四回目を迎え、
5月2日に懐かしいイ号館講堂で講演会が、
には主(あるじ)
はいない」
と話すセリフだそうです。京には帝が、
江戸には将
またそのあと図書館下の食堂で懇親会が開催されました。今年はまず鷲田
軍がおられるが、大阪は町人・庶民の町。大阪は庶民が発展させてきた街
総長が最近の阪大の動向についてお話をされ、特に阪大の教育・研究・社
であることを訴えたかったんだそうです。そのことは阪大の精神的源流が
会貢献・国際交流などの基本方針をまとめた阪大グラウンドプランの紹介が
「壊徳堂」
と
「適塾」であること、
さらに大阪帝国大学が大阪の財界の強力
ありました。
この内容は阪大のウェブサイトからも読めますので一度ご覧に
なあと押しのもとに創設に至ったことに通じるものがあり、参加者一同、改め
なってください。
また2011年に予定されている創立80周年事業に向けた準
て阪大の歴史的な存在意義を想いなおす貴重な時間を過ごすことができ
備状況、
さらに新たに設置された大阪大学未来基金(大学)
の創設につい
ました。
てのご紹介がありました。
今後も毎年「ホームカミングデイ」は開催されます。薬友会の皆様におか
次に熊谷信昭元総長が、
阪大同窓会連合会についてお話しされました。
れましては、是非とも各期ごとによびかけていただいて、懐かしいキャンパス
今年から同窓会連合会には旧外大同窓会、
旧浪高同窓会、
旧大高同窓会
や今の学生たちの様子をご覧になり、
時と空間を超えた同窓の交わりのひと
が参加するといううれしい紹介もありました。阪大には旧教養部の基礎と
時を過ごしていただけましたら幸いです。
なった旧制高校に浪速高校と大阪高校があります。特に運動部にいらっ
しゃった方は、大高寮歌を口ずさんだ思い出もあろうかと思います。旧大高
の跡地は再開発されいまや住宅地となっており、
その面影は残されていませ
ん。
しかし旧浪高はまさにわれわれが教養部時代に学んだ豊中キャンパス
であり、
その本館が「イ号館」
として残されています。
2つの旧制高校の貴重
な遺産が、寮歌としてまたイ号館として残されていることを熊谷先生独特の
語り口で紹介され、
参加者一同阪大の伝統の一端に触れました。
最後に作家、
築山 桂さん
(阪大文学部卒、
文学研究科修了)
のご講演
がありました。築山さんはNHK土曜時代劇『浪花の華∼緒方洪庵事件帳
∼』
(今年1月10日から3月7日まで放送)
の原作者でもあります。築山さんは江
戸時代の大阪を背景にした歴史小説を多数執筆されていますが、
そのうち
の「緒方洪庵・浪華の事件帳シリーズ」がこのドラマになりました。築山さんは
学生時代のことや、
ドラマの制作に立ち会ったときのエピソードをお話になり
2
泰行先生(分子合
関東支部会だより
第一三共ヘルスケア株式会社 取締役
大江方二(16期)
山元学長補佐から大阪大学同窓会連合会の紹介、
引き続いて新
任教授(藤岡教授ー23期、小比賀教授ー38期、堤教授ー39期、
水口教授ー39期)
の自己紹介、懇談・懇親の後、
3名の方からの近
況報告(西川帝人ファーマ社長ー21期、安田厚労省医薬食品局
大阪大学薬友会関東支部総会が、
09年3月4日
(水)午後6時か
課長補佐ー39期、
中西さん大正製薬ー51期)
を頂きました。
また林
ら港区元赤坂の明治記念館で開催されました。
前薬友会長(1期)から特別発言、
中締めの挨拶を奥田前支部長
鶴田支部長(16期)
の挨拶から始まり、小林薬学研究科長(22
から頂き懇親会を終了しました。
期)から薬学部の現状報告、特別スピーチとして厚生労働省岸田
今回の出席者は70名と、
前回
(07年11月20日)
より大幅に増え、
大臣官房審議官(院20期)
と中外製薬大杉部長(15期)
からお話
しかも1期生から54期まで幅広く参加を頂き世代を超えた話題に花
を頂きました。
が咲き、
また旧交をあたためる場となり非常に盛り上がった支部総
その後、
懇親会に移りましたが、
最初に萬年薬友会長(9期)
から
会になりました。
挨拶と乾杯の発声を頂き懇親会がスタートしました。懇親会の中で
同窓会だより
16期クラス会
原田 昌弘
昨年10月18日土曜日恒例のクラス会を開きました。皆さんすでに定年を
過ぎたにもかかわらず今なお元気に仕事に励んでおられる方が多いのが
特筆されるかと思います。
今年は本年の10月第3土曜日17日を予定しています。
この会報が配布さ
れるころだと思います。
参加者は
写真は 八田
(栄)
、
岡本、
山中、
辻(植岡)
後列 小野、
西條、
相坂、
真野、
相坂、
山田
(前田)
岩田
(向井)
、
三宅、
山中
(中山)
、
米虫
(藤田)
、
中澤
と、殆どが娘の相手探し。
これでは見合いになりまへんがな・
・
・ということでこ
19期還暦同窓会
の話は自然消滅。
あっという間に時間が過ぎ、
最後は栗本氏のマジックショー。
60の手習い
田中 徹明
にしては立派なもの。
ついで記念撮影後お開き。
2次会へ・
・。
ここで以前、
マ
5年毎に開催していた同窓会だが、今回は「還暦同窓会」
と銘打って特
ウスを緑色に光らせた岡部氏が出張帰りに合流。折しも、
お椀クラゲ遺伝子
別開催(2008年11月29日
(土)
ホテルグランヴィア大阪。幹事:上田、坦ケ、
中
研究のノーベル賞が話題になっていた。惜しかったな、
岡部さん。
村、
藤原各氏)。実年齢は1∼3年の開きがあるが細かいことは言わない。
こ
次回は、
3年後に開催予定。
の学年、
薬学科の入学生が始めて全員女性ということで話題になった学年
であったが、
以前からその薬学科の方がしっかりした住所録を作っているの
には驚かされたものである。
企業人は、
ほぼ全員定年になっているが、
その後も活発に活動している
のは頼もしい限りである。遠方からの参加者あり、
また車いすでの参加者も
ありで、約半数近くの36名が集まったのは立派。近況報告を聞けば、親の
介護に奮闘中あるいはやっと解放されたとか苦労話が多かったが、
今一番
苦労しているのが子供の結婚相手探しだとか。
ならば、
いっそのこと同窓会
を子供同士の見合い会にしてはどうかという話になったが、
よく聞いてみる
3
同窓会だより
22期生同窓会
宮脇(旧姓 真鍋)典子
行バスで世界遺産比叡山へ行き、延暦寺、
ガーデンミュージアムを観光し
た。早朝降っていた雨もホテルを出発するころには止み、
山頂では琵琶湖、
大津、
京都を見晴らすことができた。久しぶりに日常を忘れ、
青春を共にした
友と学生時代にタイムスリップした時間を満喫した2日間であった。
私達22期生は今から10年前に第一回同窓会を持ち、
その後五年毎に
開催し今年が3回目になる。今年は5月30日(土)琵琶湖畔雄琴温泉に女性
ばかり20名が一泊した。又、大阪から日帰りできるということで、
どうしても宿
泊困難な(笑)5名(内3名は男性)は宴会に参加されたのち、
後ろ髪を引かれ
ながらも帰っていかれた。宴会は近況報告を交えてなごやかに過ぎ、
飲み放
題で飲める人は帰らなくても良いとの安心感からか結構飲んでおられた。(と
は言え女性ばかり、
損をしたかも) 新型インフルエンザと幹事さんのご努力の
お陰でお部屋がランクアップされ、眺めは抜群で各室露天風呂が付いてい
た。翌日は14名が幹事さんの立てて下さった計画に参加し、
ホテルからの直
薬学部薬学科39期の同窓会(三九同窓会)
幹事 東海林(旧姓 唐本)佳代子
鈴木信孝(文責)
大阪大学薬学部薬学科39期生の同窓会を2008年8月9日
(土)午後5時
からJR新大阪駅から徒歩数分の居酒屋で行いました。大学卒業から17年
ぶりで、
アラフォーと呼ばれる世代となり、
同級生の悪友 堤康央くんが、母
校の教授(毒性学)
に2008年4月から、
なんと30代(といっても39歳)
で就任
されました。
これがきっかけで、薬学科約40名の仲間の半数もの、男女問わ
ずたくさんの方に集まっていただけました。
(残念ながら、
この写真には私達
幹事を含め途中で退席した同窓生は含まれていません)。写真前列中央
で、相変わらずいたずら好きそうなのが堤くんです。後列左から2番目の水
口裕之くんもこの同窓会の時点で、母校の教授(分子生物学)
に内定して
おり、
あの悪ガキ
(色ガキ?)がとびっくりしました。後列一番右の野球好き少
年の田熊一敞くんも複合薬物動態学の准教授として活躍されています。
当
日は、
タイムスリップした様に学生時代に戻って旧友と酒を酌み交わし、
昔話
4
で盛り上がり、
また近況を報告し合いつつ、旧交を大いに温めました。
そし
て、
当日は、
母校遺伝情報解析学の准教授 山口進康くん、
宇都宮大学の
准教授 前田勇くんは所用で欠席され、残念でしたが、
同窓生の頼もしい
姿に自分自身も頑張らなければと本当に良い刺激をいただけました。毎年も
しくは数年には一度、
皆で集まりたいと思っています。
近 況 報 告
卒業生の方々の近況をご紹介させていただきます。
摂南大学 薬学部 環境保健学研究室教授
太田 壮一 院30期(工学)
いるところです。昔のように、
教員と学生との「阿吽の呼吸」で成績
を評価していた時代が、
妙に懐かしく感じる今日この頃です。
また、
本学部では6年制教育を採用しているため、来年度には5年次生
阪大で学位を頂いてから、
米NIHに留
全員が長期実務実習に行くことから、
その準備や巡回教員の負
学後、昭和63年から摂南大学に勤務し
担等で、
今後、
益々忙しくなると共に、
教育と研究をどのように両立
ています。現在、前田定秋(薬理;24期)
させていくかが、
我々私大教員の大きな課題となっています。
学部長より、学部教育評価委員長に任命され、第3者評価に向け
以上、
「しんどい話」ばかりに終始しましたが、本当のところは
ての「自己評価21」のためのエビデンス作りに奔走しています。私
ファイトのある若い女子学生に、毎日背中を押してもらって、楽しい
立大学では、
学生数だけでなく、
教員数も非常に多いため、
エビデ
教員生活を送っております。
ンス資料作成の教員への周知やその保管等の対応に苦慮して
日本たばこ産業株式会社
迫田 健司 39期(生化)
が。)薬学関係者が集まるところは同様の学会などであるせいか,
大学時
代の知人は卒業後も思った以上にお付き合いがあることを実感しているこ
の頃です。皆さんに「変わらない」
と言われますが,
確かに大きな進歩は見
平成8年に博士課程後期を修了後、
日本た
られておりません。変化といえば「(iPS細胞の)山中教授に似ている」
と言
ばこ産業株式会社に入社しました。現在は、
われるようになったこと位で,
自身の内容とは関係のない変化といえるでしょ
大阪府高槻市に在ります、医薬総合研究所
う。
自身の進歩にはまだまだ勉強することが多いと思いますので,
今後も学
研究企画部に所属しております。仕事の性格上,
情報収集や勉強のため
会等に参加していることと思います。お見かけになりましたらどうぞお声を
に様々な学会に参加する機会があるのですが,
大学時代の懐かしい顔に
お掛け下さい。
出会うことも多く,
楽しみにしております。
(またかと言われることも有ります
日東電工株式会社
田中 康進 41期(衛生)
え、新規医薬品の研究開発を行っています。大学内に職場を置く利点は
大胆なチャレンジができる自由な雰囲気があることだと思いますが、
最近は
マネジメント業務の割合が増えたために自ら実験する時間を取りにくくなっ
私は衛生化学講座にて博士後期課程を
ております。
とはいうものの、様々なバックグラウンドを持った研究員や共同
1998年に修了し、
日東電工株式会社に入社し
研究先の諸先生から学ぶことは多く、
刺激の多い日々です。
ました。そして2003年より約4年半、米国San
また2008年末には我が家に長女が生まれました。
ようやく首の据わった
Diegoの弊社研究所に出向し、高分子材料を用いたDDSを研究して参り
道産子を連れて、
広々とした札幌の街や自然の中を散策するのが、
休日の
ました。帰国後、2008年4月から北海道大学内に産学連携の研究室を構
楽しみです。
新家福薬局(台湾)
鄭 憲鴻 院42(薬剤)
営なども参考にさせて頂き、事業を順調に進めることが出来ました。
お陰さ
まで今では4店舗を開設するに至っております。現在は、
さらに事業を拡大
すべく、
薬品の輸入、
輸出をも企画しているところです。薬剤市場に新たな
私は、
1996年に大阪大学大学
転機を期待し、
更なる発展を望んでおります。
院薬学研究科の修士課程(薬剤学
この様に順調に進んでこれたのも、
大阪大学の先生方や先輩方のご指
分野)
を修了した鄭 憲鴻です。卒
導のお陰であり、
皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。
業後、
台湾の林口長庚病院(医学センター)
にて薬剤師として勤めました。
台湾にお越しの際、是非ご一報ください。連絡先は下記の通りです。
二年間、現場にて薬剤師経験をつんだ後、
自ら薬局を経営しました。
それ
メールは日本語が使えます。
お会いできることを楽しみにしています。
からの十年間、
日本での留学生活で得た経験をもとに、
また日本の薬局経
鄭 憲鴻([email protected])
5
近 況 報 告
「サイエンス」。学生時代にサイエンスの基礎をしっかりと教えていただいた
坂根 直樹 46期(微生)
先生方には、
今でも心から感謝しています。
2003年に博士後期課程を修了
と何とかコミュニケーションをとろうとする姿に脱帽します。
ここサンフランシ
し、
卒業後はJTの医薬探索研究所
スコは夏涼しく冬暖かいマイルドな気候ですが、
春には桜が咲き、
秋には銀
に所属しています。
そこでは創薬活
杏が散ります。
こういった気候でも四季があることに自然の面白さを実感し
動における基礎研究、新たな薬の
ています。数年はこちらで暮らす予定ですので、
こちらにお越しの際はぜひ
ターゲットを見つけるための仕事をしています。2008年からはJTとアメリカ
の大学の研究所との共同研究の関係でサンフランシスコに来ています。世
界中から研究者が集まるこの研究所での共通言語はもちろん「英語」
と
大塚製薬株式会社
坂本 やよい 47期(複合)
最近は娘も少しずつ英語が出てくるようになり、
公園などで周りの人たち
声をかけてください。
(写真はWBC日本戦の観戦のためにドジャーススタジアムに家族で行った
時のものです。)
う唯一にして最大の共通点があります。大学院で得た知識と臨床現場で
の経験を存分に活かしながら、
現在の学術業務を行っています。
また、
「人
に効かなければ薬ではないしマウスのデータがなければ薬には成り得な
複合薬物動態学分野創設10周年、
おめで
い」
ということを常に頭に置きながら日々過ごしています。
とうございます。複合1期生として、
マウスと戯
精神疾患に対する偏見はまだ根強く残っています。最新の治療を提供
れ行動薬理の実験をしていたあの頃からもう
すると共に、社会に対して啓蒙を行うという点においても、企業としての役
10年…。修士卒業後は精神科病院で3年半の薬剤師経験、
そして現在は
割は大きいと感じています。
これからも勉強を重ね、
微力ながらも精神科医
大塚製薬で学術としてMRの後方支援をしています。基礎→臨床→営
療の発展に貢献したいと思います。
業。信念もなくフラフラと彷徨っているようですが、
ここには「精神疾患」
とい
武田薬品工業株式会社・医薬研究本部
松田 貴久 48期(薬効)
活を送ることができました。
昨年、3年間の留学を終え、武田薬品に入社し、現在は生活習慣病・循
私は2005年3月に学位(臨床薬学)
を取得
環器疾患を対象とした創薬研究に従事しております。今後、世界に通じる
した後、米国ニュージャージー医科歯科大学・
新薬開発を行うことで、病気に悩む多くの患者様の一助につながるよう貢
心臓血管研究所に留学し、
その時の研究成
献したいと考えています。大阪大学薬学部・大学院薬学研究科、4年時在
果はPNAS (Proceedings of the National Academy of Sciences)に
籍しておりました薬剤学分野そして、
大学院よりお世話になりました臨床薬
Publishできました。留学先のニュージャージー州はNY州と隣接し、
マン
効解析学分野OBとして、
更に精進して参りますので、
今後ともご指導ご鞭
ハッタンには路線バスにて30分程度で行くことができます。週末にはブロー
撻を頂ければ幸いです。
ファイザー株式会社
6
ドウェイミュージカルやオペラ鑑賞に出向く等、公私ともに充実した留学生
域の2つの薬剤の開発に必要なデータを治験実施医療機関から回収致し
田上 雅之 49期(蛋白)
ました。両薬剤は医療現場や患者さんから早期の承認を待ち望まれて求
私が蛋白情報解析学分野にて博士前期課程
のを覚えています。
その後、
新薬の開発過程の全体像を見てみたいという
を修了してから、
はや6年になります。既に大阪大
思いから薬事部門に異動させて頂き、
新薬開発の薬事戦略に関わる仕事
学で過ごしたよりも長く、
社会人としての時間を過
をしております。
められておりましたので、承認に至ったときには同僚と感動を分かち合った
ごしたことになります。
私が所属する臨床開発部門では開発するか否かの意思決定をするの
私は2003年4月にファイザー株式会社に入社し、
臨床開発部門に配属と
に、
重要な役割を持ちます。
いつか自分が開発する必要があると判断した
なりました。入社後、約5年間CRA(モニター)として感染症領域、抗癌剤領
薬を市場に送り出せることを目標に頑張って参ります。
近 況 報 告
兵庫医療大学薬学部医療薬学科助教
塚本 効司 50期(製造)
が日々成長する様に喜びを感じております。
その一方で、将来医療現場を
中心とした社会に送り出さなければならない学生たちを、社会のニーズに
適合した人材に育て上げなければならない難しさも感じており、
より良い教
一昨年の3月に大阪大学薬学研究科博士
育方法を模索する毎日です。
後期課程を修了し、
その年の4月に新設の兵
研究に関して、私は生体分析化学分野の研究室に所属しており、生体
庫医療大学に赴任してから早2年数か月が経
内で重要な役割を担う分子や金属を可視化する蛍光プローブの開発に
ちました。本学薬学部では第1期生が3年生になり、学生数が本来の人数
取り組んでおります。一から立ち上げた研究室には未だ学生が配属され
の半分まで増えてまいりました。建設中であった体育館も先日竣工し、
物静
ておりませんが、
研究環境の充実に伴い、
研究成果があがるようになってま
かであったキャンパスが徐々に活気づいてきております。
いりました。今後は学生が配属されると共に、研究室が発展してゆくものと
私は主に実習やゼミ等で学生の教育に携わっておりますが、学生たち
期待しております。
萬有製薬株式会社
越智 雪乃 53期(薬情)
トチーム全員で共有した一体感・達成感は、
本当に良い経験でした。
またあ
の経験が出来れば、
と思いながら仕事に励んでいます。研究室で身につけ
たPCスキルやデータ解析は、現在の仕事に役立っています。現在も役立
53期の越智雪乃と申します。今回、近況報
つことを教えて頂いた研究室の皆様には感謝しています。
さて仕事以外で
告の機会を与えて頂き、
感謝申し上げます。私
は、
ヨガや海外旅行など自分のしたいことを楽しみ、仕事ばかりでなく自分
は今、萬有製薬で医薬品の開発職として、主
の時間を作ること、趣味をもつことも心がけています。最後になりましたが、
に医薬品医療機器総合機構へ提出する承認申請書類の作成をしていま
薬学研究科の今後ますますのご発展を祈りつつ、近況報告とさせて頂き
す。医薬品開発はなかなかうまくいきませんが、運良く入社一年目に新医
ます。
薬品の申請に関わることができました。
申請という目標を達成し、
プロジェク
沢井製薬株式会社
香田(旧姓:佐藤)真衣子
52期(複合)
『人々の笑顔に貢献する新薬の開発、
それ
を世界の舞台で実現するのが私の夢です。』
…就職活動中、一通の履歴書に、私はこんな
ことを書きました。修士課程修了後、
ファイザーに入社、
中央研究所で鎮痛
突然、
研究所閉鎖が発表されます…でも気持ちは前向きでした。以前から
尊敬できる研究者に出会うたび、逆に自分の活躍の場を異なる世界に求
めることが多くなり、
「3∼4年で寿退社、子育てを終えたら薬剤師として社
会復帰…」そんな人生計画を立てていました。
そこで研究とは別の道を選
ぶことを決意、現在は沢井製薬で医薬品の添付文書を扱う仕事をしてい
ます。研究職とは違い、
大きな夢を描くのは難しい仕事です。
でも1つ1つの
作業が直接明日の患者さんの笑顔に結びつく…それがやりがいです。余
談ですが、
この春結婚しました。仕事は今も続けています。
この先ずっと、
い
薬の探索研究に携わりました。冒頭の恥ずかしいくらいに大きな夢も現実
つかママになっても続けてみようかな…夫の了解は得ていませんが、密か
になりそうな、恵まれた研究環境でした。
しかし入社からわずか10ヶ月後、
にそんな風に考えています。
2008年3月卒業
辻本 景英 54期(分析)
私は去年の春に大学院を卒業し、
製
薬企業の研究所で研究者として働き
始めて早1年が経ちました。入社以来、
医薬品の薬物動態研究に携わってきましたが、私の所属するグループは
請に必要な非臨床薬物動態試験の実施が主な仕事内容です。入社当初
は動物を扱った経験もなく、薬物動態や臨床試験に関する知識について
もゼロからのスタートでした.
まだまだわからない事も多く、
焦ることもあります
が、
なんとか締切と闘いながら日々楽しんで仕事をしています。実験が試行
錯誤の末うまくいった時はもちろん楽しいですが、
周囲のさまざまな研究員
とこまめにディスカッションをすることでさまざまな考え方を知ることができる
のも楽しみの一つです。一日でも早く良い薬を世に出すことが私だけでなく
製薬企業の目標で、
その目標を達成するために自分に何が出来るかを常
創薬研究の流れの中でも比較的下流に位置しており、
in vivo、
in vitroの
に考え,
着実に頑張っていこうと思います。
自らの携わった化合物が日の目
検討結果から臨床試験実施に向けたヒトでの薬物動態予測及び承認申
を見て、
世の中の多くの人々の健康に貢献できたら最高ですね。
7
新任教授紹介
昨年8月16日付で、分子合成化学分野
合成化学教室の職員に採用され、
田村先生退任後は後を引き継いだ北 の教授に昇任致しました。
この場をお借り
泰行教授の下で准教授となり、
このたび教授を拝命いたしました。合成研
し、薬友会の皆様に一言ご挨拶申し上げ
究室の職員になってからは、
一貫して新規反応の開発とその応用研究とし
ます。
私は本薬学部23期卒でそのまま修士、
博士課程へと進学し、
博士号を取得しまし
大阪大学大学院薬学研究科
(分子合成化学分野)
藤岡 弘道(院23期)
た。その間、生薬学教室(現天然物化学
分野)
で北川 勲教授(現名誉教授)
のご
指導を受けました。
その後、米国ハーバー
ド大学の岸 義人教授の研究室で博士
ての生物活性化合物の合成研究を行っています。
必ずしも出来の良い学生ではなかった私が、
現在も研究を続けているの
は、
ひとえに多くの先生方、
先輩、
同僚、
さらには後輩の皆さんにも教えられ、
導かれてきたためと考えています。微力ではありますが、
今度は私が若い人
達の将来の発展のための礎(いしずえ)形成に少しでも寄与できればと考
えています。
また教育、研究を通じて、大阪大学薬学部・大学院薬学研究
科の更なる発展に貢献したいと考えています。
「天然に無いものを創って天然を超える」
という合成化学の大目標を胸
研究員として勤めました。
に、更に精進したいと思います。今後とも、皆様のご指導、
ご鞭撻をお願い
帰国後、故田村恭光教授主催の本分子合成化学分野の前身である薬品
申し上げ、
ご挨拶にかえさせていただきます。
昨年8月16日付けをもちまして、本学名
命現象の分子メカニズムを活用した生体関連人工分子の開発研究を行っ
誉教授 今西 武先生(15期)
の後任として
て参りました。平成14年には、
米国カリフォルニア大学化学科(T. C. Bruice
生物有機化学分野の教授を拝命いたしま
教授)へ留学する機会を頂き、
また平成16年より3年半ほど、科学技術振
した小比賀 聡でございます。着任に際し
興機構(JST)
さきがけ研究員
(兼務)
として貴重な経験を積ませて頂きまし
まして、
この場をお借りし、
薬友会の皆様方
た。最近では、
次世代の遺伝子治療薬・診断薬を目指した新しい人工核酸
に一言ご挨拶を述べさせていただきます。
の創成研究を一つの柱として研究を進めております。着任して一年弱、母
私は、昭和61年に大阪大学薬学部製
校で研究室を主宰させていただく重責をひしひしと感じつつも、良きスタッ
薬化学科に入学後、引き続き大学院に進
フ、
大学院生、
学生に恵まれ、
毎日充実した日々を送らせていただいておりま
学し、平成4年、博士前期課程修了ととも
す。
これからは、生物有機化学分野(旧薬化学講座)
の素晴らしい伝統を
に、助手として本学における教育・研究に
継承しつつ、
新たなテーマにも積極的にチャレンジし、
微力ながら大阪大学
携わる機会を頂戴いたしました。
この間、今西 武先生、上杉晴一先生(前
薬学研究科の発展に貢献できればと願っております。
まだまだ弱輩の身で
横浜国立大学教授)
、
土井健史先生(現 蛋白情報解析学分野教授)
、
宮下
ございますので、薬友会の皆様方におかれましては、
引き続き温かいご指
和之先生(現 大阪大谷大学教授)
を始めとする諸先生方、
諸先輩方より一方
導・ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。末筆になりましたが、皆様方
ならぬご指導を賜りました。専門は生物有機化学・核酸化学であり、大学院在
のご健勝・ご活躍をお祈り申し上げ、
ご挨拶とさせて頂きます。
大阪大学大学院薬学研究科
(生物有機化学分野)
小比賀 聡(38期)
籍中、
そして助手・准教授時代と一貫して、今西 武先生のご指導のもと、生
H20年10月1日付けで、前田正知先生
デノウイルスベクターの改良研究と、ベクター技術を駆使した分子生物学
(現岩手医科大学薬学部教授)
の後任と
研究を展開しております。留学後は、
早川堯夫先生(前国立医薬品食品衛
して分子生物学分野を担当することになり
生研究所副所長、
現近畿大学薬学総合研究所長、
医薬品医療機器総合
ました。12年ぶりの母校で、
新しく研究室配
機構顧問(院13期))
のご指導のもと、
国立医薬品食品衛生研究所におい
属された学生達と共に、
楽しく、
夢と希望に
て、
バイオ医薬品や遺伝子治療等の薬学領域における生化学、
分子生物
満ちあふれて研究室の立ち上げを行って
学研究発の医薬品(候補)
に関連する基礎研究を行いました。平成17年
おります。
からは独立行政法人医薬基盤研究所において研究室を主宰する機会に
大阪大学大学院薬学研究科
(分子生物学分野)
私は、
本学薬剤学分野(本学名誉教授・
恵まれ、新規遺伝子導入技術をはじめとする創薬基盤技術の開発を行っ
神戸学院大学教授・真弓忠範先生(12
ています。今後は、我々が開発した遺伝子導入技術を駆使して、新しい観
水口 裕之(39期)
期))
で学部・大学院時代のご指導を受け、
点からの独自の分子生物学研究を開拓・展開し、大阪大学薬学研究科の
センダイウイルスを用いた膜融合リポソーム
より一層の発展に貢献していきたいと思っております。薬友会の皆様におか
の開発に関する研究を行いました。
ウイルスを材料にする研究に魅せられ、
そ
れましては、
今後ともご指導・ご鞭撻を賜りますよう、
どうか宜しく御願いいた
の後、
米国ワシントン大学(シアトル)
で既存のベクター
(遺伝子導入法)
の中で
します。
最も効率に優れたアデノウイルスベクターの開発研究に従事しました。以後、
ア
8
東 純一教授 定年退任記念講演・記念祝賀会の開催
東純一教授定年退任事業会事務局
藤尾 慈
平成21年3月31日をもって本学を定年退任されました、東 祝宴を始めさせていただきました。会の半ばには、
バイオリン演
純一先生の定年退任記念講演・記念祝賀会が、
平成21年4月5
奏に引き続き、加藤隆一慶応大学名誉教授、螺良英郎結核予
日、
リッツカールトン大阪にて開催されました。本会は、
当初3月6日
防会大阪支部顧問、馬場明道大阪大学教授、大正製薬取締
に予定されておりましたが、東先生が体調を崩され日程を変更
役北村一泰様からお祝いのお言葉を頂戴しました。祝賀会は
し、
また、最終講義と記念講演とを兼ねて開催させていただきま
終始和やかに進み、
二時間半が瞬く間に過ぎました。伊藤忠雄
した。
鳥取大学名誉教授から東先生に記念品を贈呈いただいた後、
記念講演では、
「ヒトとクスリとの間をフラフラと三十有余年」
と
東先生から御挨拶がございました。御挨拶では、会が延期に
題し、東先生が昭和46年に大阪大学医学部を卒業されてから
なったことをお詫びになるとともに、万感の思いをこめて多くの
今日に至るまでの研究成果を、
その過程での懐かしい思い出、
方々への感謝のお気持ちを述べられました。最後に、閉会にあ
さまざまな人々との出逢い、30年以上に及び外来通院下さった
たり、岩田宙造大阪大学名誉教授に結びの言葉をお願いし、
患者さんへの感謝の念とともにお話くださいました。東先生は、
タ
祝賀会は盛会のうちにお開きとなりました。
ウリン研究とファーマコゲノミクス研究とを両輪に、
世界の第一人
お忙しい中御臨席いただきました薬友会の皆様には、
この場
者としてご活躍されて来られましたが、
「退任後も、
もう一輪の凛
をお借りしてお礼申し上げます。
とした花を咲かせたい。」
とのお言葉で御講演を締めくくられま
した。
引き続き同ホテルで開催されました記念祝賀会には、300名
余の方々に御臨席いただきました。小林資正研究科長の開会
の言葉に引き続き、
ご来賓の岸本忠三元大阪大学総長、近藤
雅臣大阪大学名誉教授、松田 暉兵庫医療大学学長、真弓忠
範神戸学院大学教授から御祝辞を頂きました。東先生のお父
様のご友人で東先生ご夫妻のお仲人でいらっしゃいます、
中馬
一郎大阪大学名誉教授に乾杯の御発声を頂戴し、華やかに
テニュアトラック准教授として2名が採用される
土井健史(27期)
昨年、科学技術振興調整費「若手研究者の自立的研究環
した。平成20年からの5年間、研究費を含め日本学術振興機
境整備促進事業」に対して、大阪大学から
「生命科学研究独
構からのサポートを受けることになります。
立アプレンティスプログラム」
という題目での申請を行ったところ
今後の両名の活躍を大いに期待したいと思います。
採択されました。
このプログラムは、薬学研究科を含む6つの部
局
(医学系研究科、
薬学研究科、
歯学研究科、
理学研究科、
生
命機能研究科、
蛋白質研究所)
が共同で申請したプログラムで
あります。
この「若手研究者の自立的研究環境整備促進事業」
は、
テニュアトラック制の導入を促す支援プログラムであり、今回
採択されたプログラムにおいても、
5年間の試験期間を経て、
テ
ニュアポジションへの移行が判定されるものです。
薬学研究科では、多数の応募者の中から教授会において2
名を選考し、
両名には、
テニュアトラック准教授として有機化学を
基盤とした生命科学研究・教育に活躍していただくこととなりま
張功幸准教授(45期)
(左)
と前川智弘准教授(院46期)
(右)
9
受 賞の喜び
「平成20年度日本薬学会薬学研究ビジョン部会賞」を受賞して
独立行政法人医薬基盤研究所
創薬プロテオミクスプロジェクト
サブプロジェクトリーダー
角田 慎一 (42期)
私は、薬剤学分野(当時 真弓忠範教授)
で学び、
細胞膜を透過することができません。
そこで私は、
PTDと
現在は茨木市彩都に設立された(独)医薬基盤研究
呼ばれる細胞内移行性ペプチド、
および独自に創製した
所・創薬プロテオミクスプロジェクト
(堤 康央リーダー)
に
PTD改変体等の機能性ペプチドを薬物担体として利
て、
プロテオミクス技術を駆使したバイオ医薬品開発に
用することを考案し、細胞内標的蛋白質に対する阻害
関する研究を行っています。
このたび、
「癌治療最適化
ペプチドを細胞外から細胞質内に、
さらには核内に送達
のための細胞内薬物ターゲティング技術の研究」につき
し、効率よく治療効果(抗腫瘍効果)
を発揮させることに
まして、
日本薬学会薬学研究ビジョン部会賞を受賞する
成功しました。
こととなりましたので、
報告させていただきます。
本研究は、薬剤学分野教授・中川晋作先生、および
近年、
プロテオーム解析等によって細胞内の疾患関
医薬基盤研究所・創薬プロテオミクスプロジェクトの皆様
連蛋白質が数多く見出されてきているのに伴い、
蛋白質
の協力を得て成されたものであり、
この場を借りて御礼
/ペプチド医薬品を細胞内で機能させることに期待が
申し上げます。
寄せられています。
しかし、
これら高分子物質は、通常、
「平成21年度日本薬学会奨励賞」の受賞にあったて
大阪大学産業科学研究所 准教授
滝澤 忍(院43期)
酵素は、活性中心にある金属やアミノ酸由来の官能
した。誠に光栄なことであり、
これを励みに、環境低負荷
基による協調的な基質の活性化と配向の制御により反
型かつ高活性な不斉触媒を創出し医薬品を中心とする
応を促進する天然の触媒です。私は、二重活性化に
機能性材料の開発に貢献できるよう一層精進する所存
よって反応を促進する酵素のような機能を人工の不斉
であります。
触媒に取り入れ、
世界で初めてのラジカル反応に有効な
本研究の遂行に際しては、大阪大学産業科学研究
不斉二核バナジウム触媒や、金属を含有しない不斉有
所・笹井宏明先生に終始ご指導を賜りました。
ここに改
機分子触媒の創製に成功しました。今回、
これらの成果
めて感謝申し上げます。
また、
学生時代に有機化学の基
が評価され、
「二重活性化能を有する不斉二核バナジ
礎をたたき込んで頂いた恩師、
大阪大学大学院薬学研
ウム触媒と酸−塩基型不斉有機分子触媒の創製」の研
究科・北泰行先生にこの場をお借りしまして深く感謝致
究により、
平成21年度日本薬学会奨励賞を拝受いたしま
します。
「平成21年度日本薬学会奨励賞」を受賞して
立命館大学薬学部 助教
土肥 寿文(院48期)
10
「レアメタル代替を目的とする新規ヨウ素反応剤を用
大での任期を昨年に終え、新設の立命館大学薬学部
いる合成法の開発」に関する研究で、
この度 平成21年
の助教として学生の教育・指導に奮闘しております。
これ
度の日本薬学会奨励賞を受賞いたしました。
この賞は
までに得た知識や経験を直接母校へと還元することは
研究者個人に与えられるものですが、若くしての受賞の
叶いませんが、阪大薬学部で培った研究マインドを広く
背景には、
北 泰行阪大名誉教授の的確なご指導があ
社会に伝えることが使命であると受け止め、今後はより
り、
また研究室の方々の日々の努力が大きな礎となってお
研究に励むと同時に、将来に残せる基盤となるものを築
ります。研究室全体で勝ち得た大きな成果として、薬友
きあげたいと思います。
会だよりでご報告できることをたいへん嬉しく感じます。
薬友会員の皆様の益々のご健康とご多幸をお祈り
受賞研究内容の詳細はさておき、現在私自身は、阪
し、
末筆とさせていただきます。
受 賞の喜び
「第58回日本薬学会近畿支部大会・奨励賞」を受賞して
独立行政法人医薬基盤研究所
創薬プロテオミクスプロジェクト
プロジェクト研究員
阿部 康弘 (52期)
私は、本学名誉教授の眞弓忠範先生(11期)、薬剤
示法を駆使することで、TNFの2種類のレセプターのう
学分野教授の中川晋作先生のもと、薬剤学分野で学
ち、感染防御に重要なTNFR2の作用は阻害しない、
び、
この度、
「アンタゴニスト活性を有したTNFR1指向性
TNFR1選択的アンタゴニストを創製致しました。
変異体の新規自己免疫疾患治療薬としての有用性評
本研究は、大阪大学大学院薬学研究科教授、独立
価」に関する研究で、
日本薬学会近畿支部奨励賞を頂
行政法人医薬基盤研究所プロジェクトリーダー:堤 康央
きました。
先生(39期)、
同サブリーダー:角田慎一先生(42期)、
同
現在、関節リウマチの特効薬として腫瘍壊死因子
主任研究員:鎌田春彦先生(43期)
のご指導のもと成し
(TNF)に対する阻害薬が臨床に供され、
著しい治療効
得たものであり、
この場をお借りして厚く御礼申し上げ
果を発揮しているものの、易感染性が重大な副作用と
ます。
なっています。本観点から我々は、
独自のファージ表面提
Asian CORE Program Lectureship Award 2009を受賞して
このたび、
3rd
International
Conference
on
本会議において、
このような賞を頂きましたことはこの上
Cutting-Edge Organic Chemistry in Asia under
ない喜びであります。
また、
本賞により、
今年タイ国内の大
Asian Core Program (ICCEOA-3) において、
「New
学ならびに研究機関において講演を行い、
自身の見識
free-radical-based method for the synthesis of
を広げるためのまたとない機会を頂けることになりまし
bioactive molecules: direct transformation of
た。益々複雑化する生物活性分子を対象とする薬学研
sp C-H bond adjacent to nitrogen or oxygen
究において、物質科学の中核をなす有機合成化学は、
atom」
と題する生物活性物質の合成に関する研究成
目的物質供給の精密かつ高度な要求に応えるべき試
果が評価され、
ACP Lectureship Award 2009を受賞
練の時を迎えていますが、
本領域の発展に寄与するより
いたしました。ICCEOA(アジア最先端有機化学国際会
優れた研究成果を挙げるべく今後一層の努力を重ねて
議)
は、
アジアにおける世界的水準の有機化学研究の
いきたいと思います。受賞対象となった研究は、本研究
発展を目的とする多国間学術拠点形成事業の一環とし
科田中徹明先生のご指導と多くの学生諸子の協力に
て開催されており、
日本、中国、韓国、
タイ、台湾、
シンガ
よって成し得たものであり、
この場をお借りして皆様に厚
ポール各6ヶ国の著名な有機化学者によって構成される
く御礼申し上げます。
3
大阪大学薬学研究科
准教授
好光 健彦
11
受賞者紹介
他の受賞について紹介させていただきます。
医薬基盤研究所 研究員
大阪大学産業科学研究所 准教授
萱室 裕之(院53期)
滝澤 忍(院43期)
学 会 名: 日本薬学会
課 題 名: 二重活性化能を有する不斉二核バナジウム触媒と
酸−塩基型不斉有機分子触媒の創製
賞の名前: 平成21年度日本薬学会奨励賞
受 賞 日: 平成21年3月25日
学 会 名: ファーマバイオフォーラム2008
課 題 名: 活性増強型TNF変異体の粘膜ワクチンアジュバントへの
応用
賞の名前: 優秀発表賞
受 賞 日: 2008年12月
大阪大学大学院薬学研究科 博士後期課程3年
野村 鉄也(53期)
大阪大学大学院薬学研究科 特任准教授
前川 智弘(院46期)
学 会 名: 有機合成化学協会 東海支部
課 題 名: 白金族触媒を用いた水素同位体標識化法の応用と
芳香環水素化反応の開発
賞の名前: 奨励賞
受 賞 日: 2008年7月
摂南大学薬学部 助教
学 会 名: 第24回日本DDS学会学術集会
課 題 名: アンタゴニスト活性を有するI型受容体指向性TNF変異体の評価
関節リウマチモデルに対する治療効果および安全性の評価
賞の名前: ベストポスター賞
受 賞 日: 2008年5月
学 会 名: ファーマバイオフォーラム2008
課 題 名: 新規自己免疫疾患治療薬の開発を目指したTNFR1指向性
アンタゴニストの創出
賞の名前: 優秀発表者賞
受 賞 日: 2008年11月
桜井 晴奈(院51期)
学 会 名: 日本薬剤学会 第33回製剤セミナー
課 題 名: 遺伝子治療用ベクターにより惹起される自然免疫応答の
メカニズム解明とその克服
賞の名前: Postdoctoral Presentation Award
受 賞 日: 2008年8月
大阪大学大学院薬学研究科 博士後期課程2年
渡邉 光(54期)
学 会 名: 第8回日本蛋白質科学会年会
課 題 名: ファージ表面提示法を用いた活性増強型リンフォトキシンα
の創製とその特性評価
賞の名前: ポスター賞
受 賞 日: 2008年6月
大阪大谷大学薬学部 助教
迫谷 有希子(院51期)
学 会 名:
第24回日本微生物生態学会
課 題 名:
細菌の増殖活性評価指標としてのgyrB遺伝子
賞の名前: ポスター賞
受 賞 日: 2008年11月
塩野義製薬株式会社
吉永 知世(55期)
学 会 名: ファーマバイオフォーラム2008
課 題 名: 癌免疫療法の最適化を目指したγ-PGAナノ粒子の
免疫誘導メカニズム解析
賞の名前: 優秀発表者賞
受 賞 日: 2008年11月
アステラス製薬株式会社
金川 尚子(52期)
学 会 名:
課 題 名:
遺伝子・デリバリー研究会第8回シンポジウム
遺伝子工学的手法を用いた高機能化細胞
傷害性T細胞の創製とその癌養子免疫療法への応用
賞の名前: 奨励賞
受 賞 日: 2008年5月
小野薬品工業
伊野 達徳(55期)
学 会 名:
第28回有機合成若手セミナー
課 題 名:
(-)-Agelastatin A の全合成
賞の名前:
優秀研究発表賞
受 賞 日: 2008年11月
医薬基盤研究所 プロジェクト研究員
阿部 康弘(52期)
学 会 名: 第58回日本薬学会近畿支部大会
課 題 名: アンタゴニスト活性を有したTNFR1指向性変異体の
新規自己免疫疾患治療薬としての有用性評価
賞の名前: 奨励賞
受 賞 日: 2008年10月
12
大阪大学大学院薬学研究科 博士前期課程2年
沖 友博(56期)
学 会 名:
第28回有機合成若手セミナー
課 題 名:
光学活性スピロケタール類構築法の開発研究
賞の名前:
優秀研究発表賞
受 賞 日: 2008年11月
大阪大学大学院薬学研究科創立50周年記念国際交流事業
大学院生海外派遣・招聘
創立50周年記念国際交流事業の援助により国際学会に参加した大学院生(学年は参加時の学年)
博士前期課程 1年 稗田
はつき
目 的: 第108回米国微生物学会総会に参加し、研究発表を
行うため
会議期間: 2008.6.1∼6.5
派 遣 先: アメリカ合衆国
博士後期課程 2年 小池
和央
博士後期課程 1年 渡辺
目 的:
光
Organizing Committee of the 4th Congress of the Federation of
Immunology Societies of Asia-Oceania
(FIMSA2008)
において発
表及び情報収集を行うため
会議期間: 2008.10.17∼2008.10.20
派 遣 先: 台湾
博士後期課程 2年 野村
鉄也
目 的: Experimental Biology2008に参加し発表するため
会議期間: 2008.4.5∼2008.4.9 派 遣 先: アメリカ合衆国
目 的:
博士後期課程 3年 田代
会議期間: 2008.10.12∼2008.10.16
派 遣 先: カナダ
克久
目 的: American Society of Gene therapy, 11th Annual
Meeting 2008に参加し、
発表するため
会議期間: 2008.5.28∼2008.6.1
派 遣 先: アメリカ合衆国
博士前期課程 2年 石井
裕美子
「The 35th Annual Meeting and Exposition of the
目 的: Controlled Release Society」に参加し、学会発表を行うとともに
情報収集を行うため
会議期間: 2008.7.12∼2008.7.16
派 遣 先: アメリカ合衆国
博士前期課程 2年 山本
梓早
目 的: 第21回ラマン分光学国際会議に参加し、
ポスター発表を
行うため
会議期間: 2008.8.17∼2008.8.22
派 遣 先: イギリス
レイラ
目 的: 第21回ラマン分光学国際会議に参加し、
ポスター発表
を行うため
会議期間: 2008.8.17∼2008.8.22
派 遣 先: イギリス
博士前期課程 2年 井上
尚子
目 的: 第12回国際微生物生態学シンポジウムに参加し、
研究発表を行うため
会議期間: 2008.8.17∼2008.8.22
派 遣 先: オーストラリア
博士後期課程 2年 森重
目 的:
裕之
7th Joint Conference of the International Society for Interferon
and Cytokine Research and International Cytokine Society
Montreal(Canada), October 12 to 16, 2008において発表を行うため
会議期間: 2008.10.12∼2008.10.16
派 遣 先: カナダ
達哉
日東電工
第38回北米神経科学大会
目 的: (the 38th annual meeting of the Society for Neuroscience)に
おいてポスター発表を行うため
明子
博士後期課程 2年 ハフシ
博士後期課程 2年 萱室
博士後期課程 3年 北尾
目 的: 世界臨床薬理学会において、
研究成果を発表するため
会議期間: 2008.7.27.∼2008.8.1
派 遣 先: カナダ
博士前期課程 2年 能瀬
7th Joint Conference of the International Society for Interferon
and Cytokine Research and International Cytokine Society
Montreal(Canada), October 12 to 16, 2008において発表を行うため
智弘
Organizing Committee of the 4th Congress of the Federation of
目 的: Immunology Societies of Asia-Oceania(FIMSA2008)に
おいて発表及び情報収集を行うため
会議期間: 2008.10.17∼2008.10.20
派 遣 先: 台湾
会議期間: 2008.11.15∼2008.11.19
派 遣 先: アメリカ
博士後期課程 3年 土田
理恵
第38回北米神経科学大会
目 的: (the 38th annual meeting of the Society for Neuroscience)に
おいてポスター発表を行うため
会議期間: 2008.11.15∼2008.11.19
派 遣 先: アメリカ
博士後期課程 2年 長野
目 的:
一也
7th Joint Conference of the International Society for Interferon
and Cytokine Research and International Cytokine Society
Montreal(Canada), October 12 to 16, 2008において発表を行うため
会議期間: 2008.10.12∼2008.10.16
派 遣 先: カナダ
博士後期課程 2年 畑中
道賢
目 的: 日韓薬理学会合同セミナーにおいて口頭発表を行うため
会議期間: 2008.11.7∼2008.11.8
派 遣 先: 大韓民国
博士後期課程 1年 池田
和哉
目 的: the 19th Korea-Japan Joint Seminar on
Pharmacologyにおいてポスター発表を行うため
会議期間: 2008.11.7∼2008.11.8
派 遣 先: 大韓民国
創立50周年記念国際交流事業の援助により海外から招聘した大学院生
Rahman S.M.Abdur
国 籍: バングラデッシュ
所属機関名: Clinical Pharmacy amd Pharmacology,
Faculty of Pharmacy, Dhaka University
現 職 名: Associate Professor
招 聘 期 間: 2008.9.6∼2008.9.18
所 属 分 野: 生物有機化学分野
l
ua
t
i
on of RNAi activity of
共同研究課題: Eva
2',4' BNANC,a novel bridged nucleic acid
13
大阪大学薬学部創立60周年記念行事のご案内
大阪大学薬学部は本年創 立 6 0 周 年を迎えました。
これを記 念して、
式典、官庁や産業界で御活躍の卒業生の皆様による講演会ならびに
祝賀会を開催致します。多くの卒業生の皆様のご参加をお待ちして
おります。
記念祝賀会は事前登録制となっております。
ご参加いただけます方は
恐れ入りますが同封の振込用紙にて参加の申し込みをしていただきます
ようお願いいたします。
日 時:平成21年10月31日
(土)午後2時より
場 所:ホテル阪急エキスポパーク オービットホールおよび星雲の間
(大阪モノレールで「万博記念公園駅」下車 徒歩3分)
祝賀会会費:5000円
大阪大学薬友会総会のご案内
創立60周年記念行事に先立ち、薬友会総会を開催いたします。記念行事にご参加の
皆様には総会よりご出席いただきますようお願いいたします。総会におきましては、
薬友会
の運営活動状況についての忌憚のないご意見をお願いいたします。
日 時:平成21年10月31日
(土)午後1時より
場 所:ホテル阪急エキスポパーク オービットホール
会員の皆様方には是非、
総会と記念行事の双方にご出席いただきますようお願い申し上げます。
平 成21年 度 大 阪大学薬学部卒後研修会の
平成2
ご 案 内
2006年度から薬学部6年制教育がスタートし、
薬学部出身者に寄せられる期待は益々大きくなってきております。本研修会では薬学関係者と
して各方面で活躍しておられる卒業生に、
最先端の医薬・医療情報を提供することを目的としております。
日常生活や仕事の面で本研修会が
皆様のお役に立てば幸いです。多数のご参加をお待ちしております。
回
日 時
1
6月27日(土) 午後2:30∼4:30
2
7月25日(土) 午後2:30∼4:30
3
8月29日(土) 午後2:30∼4:30
4
9月26日(土) 午後2:30∼4:30
5
12月26日(土) 午後2:30∼4:30
6
1月30日(土) 午後2:30∼4:30
7
2月27日(土) 午後2:30∼4:30
演 題
講 師
岡本 禎晃
がん緩和医療 ー在宅への道ー
丸山 徹
酸化ストレス疾患と育薬
藤尾 慈
循環器疾患の薬物治療I
(大阪大学大学院薬学研究科・講師)
(熊本大学大学院薬学研究科・教授)
(大阪大学大学院薬学研究科・准教授)
有吉 範高
(千葉大学医学部附属病院薬剤部・副薬剤部長・准教授)
藤尾 慈
(大阪大学大学院薬学研究科・准教授)
池田 光穂
(大阪大学コミュニケーションデザインセンター・教授)
山口 進康
(大阪大学大学院薬学研究科・准教授)
大学病院における患者遺伝子情報を利用した
個別化医療の試み
循環器疾患の薬物治療II
新しい保健教育:臨床コミュニケーション教育の
現場から
生活環境の改変と感染症の発生
会場:大阪大学中之島センター7階セミナー室(http://www.onc.osaka-u.ac.jp/)
参加費:無料(直接会場へお越し下さい)
*日本薬剤師研修センター認定集合研修(1単位)
*大阪府薬剤師会薬剤師生涯教育認定研修(認定ご希望の場合は新薬剤師章をご持参下さい)
世話人:木村 以都美([email protected])
北澤 恵子([email protected])
照井 篤子([email protected])
宇野 公之(大阪大学薬学研究科[email protected])
藤岡 弘道(大阪大学薬学研究科[email protected])
詳しくは大阪大学薬友会ホームページ
(http://www.phs.osaka-u.ac.jp/homepage/yaku/)
をご覧下さい。
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平成21年度大阪大学大学院薬学研究科 公開講座「くすりと医療」のご案内
目 的
2006年度から薬学部6年制が導入され、
薬剤師、
薬学研究者の専門的かつ幅広い知識が益々必要とされている。本講座では、
「くすり
と医療」をテーマに、
基礎から臨床までの最新の知見をもとに、
現在の課題と将来への展望について、
それぞれ最先端の分野で活躍する
研究者が講述する。
日 時
平成21年11月7日
(土)
、
11月21日
(土)
場 所
大阪大学大学院薬学研究科2号館特別講義室
○11月7日(土)
・13:00∼14:30
『抗腫瘍活性希少天然物の機能を拓く精密合成化学』 大阪大学大学院薬学研究科・准教授 好光 健彦
・14:40∼16:10
『必須栄養素と骨代謝の新たな接点』 大阪大学大学院薬学研究科・講師 伊藤 徳夫
演 題
及び
講 師
・16:20∼17:50
『神経ペプチドPACAPの脳での機能ー精神疾患との関連』 大阪大学大学院薬学研究科・准教授 橋本 均
○11月21日(土)
・13:00∼14:30
『タンパク質の溶液構造にもとずく阻害剤探索』 大阪大学大学院薬学研究科・准教授 大久保 忠恭
・14:40∼16:10
『がんの分子標的治療創薬への期待』 大阪大学大学院薬学研究科・准教授 辻川 和丈
・16:20∼17:50
『PET分子イメージングの展開』 大阪大学大学院医学系研究科・教授 井上 修
申し込み方法等
詳しくは、
大阪大学大学院薬学研究科ホームページhttp://www.phs.osaka-u.ac.jp/welcome.htmlをご覧下さい。
大 阪大学大学院 薬 学 研 究 科 主 催
薬剤師
キャリアアップレクチャー2009
開講のお知らせ
年 月 日
大阪大学大学院薬学研究科主催で様々な専門領域のキャリアアップのための、講義と
実習を組み合わせたレクチャーを7月11日より開講致します。
レクチャーの目的:先進医療
を支えるゲノム薬理学、
臨床医学工学などの基礎から応用までを、
少人数制の講義と実
習で学ぶことにより、
臨床現場で活用できる薬剤師を養成することを目的としています。
参加可能人数:若干名 参加費・テキスト代:無料
時間:各日とも午後2時開始、
午後6時終了予定です。
会場:大阪大学薬学部
(詳細は薬剤師キャリアアップレクチャーホームページにて、
ご確認下さい)
レクチャー の 内 容
講 師
2009年 7月11日
(土)
統計学の基礎
高木 達也
2009年 7月18日
(土)
薬剤師のための反応速度論
宇野 公之
2009年 8月 8日
(土)
移植医療薬学特論
2009年 8月15日
(土)
特別講演
2009年 9月 5日
(土)
2009年 9月12日
(土)
臨床ゲノム薬理学特論
2009年 9月19日
(土)
最新機器分析科学特論
2009年10月10日
(土)
リスクマネジメント特論
2009年10月17日
(土)
2009年10月31日
(土)
臨床医薬工学特論
2009年11月 1日
(土)
移植医療における臨床薬学
上島 悦子
これからの臨床薬学
緒方 園子
循環器疾患の臨床薬理学①
藤尾 滋
循環器疾患の臨床薬理学②
藤尾 滋
宇野 公之
医療現場における情報管理学の基礎
上島 悦子
臨床医薬工学の薬学的基礎①
中川 晋作
臨床医薬工学の薬学的基礎②
中川 晋作
臨床医薬工学の薬学的基礎③
中川 晋作
2009年11月14日
(土)
特別講演
未定
2009年11月28日
(土)
免疫調節薬
嶋 良仁
2009年12月12日
(土)
医療統計学
2009年12月19日
(土)
製剤学特論
製剤における薬学的基礎
相本太刀夫
2010年 1月 9日
(土)
再生医療科学特論
再生医療の薬学的基礎①
八木 清仁
2010年 1月23日
(土)
再生医療科学特論
再生医療の薬学的基礎②
2010年 2月 6日
(土)
レギュラトリーサイエンス特論
2010年 2月20日
(土)
特別講演
高木 達也
薬学におけるレギュラトリーサイエンス
八木 清仁
平田 收正・伊藤 徳夫
未定
・日本薬剤師研修センターの認定が受けられます。
なお、
日程は若干変更となることがありますので、
ご了承下さい。
申し込み方法:薬剤師キャリアアップレクチャーホームページにて、
お申し込み下さい。
なるべく継続してご参加下さい。 薬剤師キャリアアップレクチャーホームページ http://carrierup.academy.ne.jp/
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寄付および終身会費納入者一覧
薬友会では48期生以降については終身会費制をとっていますが、
それ以前の卒業生には、
会費に代わってご寄付をいただくことにしております。下記の一覧は2008
年8月1日より2009年5月31日の間に終身会費とご寄付をいただいた方です。
ご寄付いただいた会員諸兄姉にお礼申し上げますと共に、
引続き広くご協力をお願いい
たします。
なお寄付は1口5,000円とし、
同封の振込用紙でお送り下さいますようお願いいたします。
また、
終身会費をこれまで支払われていない方は、
この機会に是非
お納め下さい。
終身会費納入者
天 野 翔 子(57)
藤 田 英 里 香(57)
増 田 博 樹(57)
國 津 侑 貴(61)
井 上 直 紀(61)
山 本 達 郎(61)
和 田 郁 人(61)
徳 本 北 都(57)
苦 瓜 能 宏(57)
清 原 丈 嗣(57)
真 鍋 詩 織(61)
田 中 康 太(61)
小 川 純 明(61)
角 明 里 香(61)
村 岡 未 彩(57)
SONG YANA(57)
田 尻 美 奈 子(57)
五 十 嵐 裕 美(61)
中 村 隆 志(61)
西 嶌 伸 郎(61)
鈴 岡 万 季(61)
白 垣 桃 子(57)
水 野 成 裕(57)
高 市 信 弘(57)
中 島 淳 起(61)
北 村 優 太(61)
辻 啓 樹(61)
森 和 也(61)
松 井 一 樹(57)
米 倉 正 哲(57)
有 森 亮 裕(57)
安 西 由 佳(61)
古 谷 知 佳(61)
土 山 大 介(61)
鎌 田 博 之(61)
村 山 ひと み(57)
井 上 藍(57)
本 保 洋 介(57)
松 本 浩 太 朗(61)
澤 田 健 太 郎(61)
岩 原 有 希(61)
今 川 裕 貴(61)
伊 藤 浩 介(57)
中 西 亮 介(56)
北 尾 達 哉(52)
河 合 佑 美(61)
宇 根 琢(61)
川 上 竜 司(61)
松 原 由 実(61)
吉 本 祐 子(57)
三 好 啓 太(57)
小 澤 辰 哉(61)
香 川 朋 美(61)
福 原 勇 太(61)
花 井 舜 平(61)
森 本 薫(57)
田 中 一 成(55)
松 島 和 樹(61)
間 庭 佑 典(61)
榊 原 康 介(61)
柿 原 亜 衣(61)
井 澤 彰 宏(57)
又 賀 幸 雄(54)
邊 見 昌 久(61)
竹 内 雄 一(61)
山 本 奈 那(61)
沖 大 也(61)
成 瀬 啓 樹(57)
小 川 瑛 士(57)
片 山 由 貴(61)
上 田 智 弘(61)
服 部 祥 子(61)
古 本 祐 太(61)
寄 付 納 入 者
溝 口 正(院6)
黒 田 ( 竹 内 ) 賢 二( 9 )
稲 津 邦 平( 2 )
酒井(船引)博子(12)
西 田 陽 子( 9 )
畠 山 光 弘 (院28)
増 井 武 彦 (院13)
内 藤 猛 章(14)
小寺澤(三木)文子( 6 )
井 上 俊 光 (院19)
豊澤(三村)伊代子(14)
和 田 雅 (院22)
佐々木美智子( 6 )
田 中 蔦 子( 7 )
三 枝 禮 子( 3 )
山田(前田)富恵(16)
中根(大久保)令子( 7 )
福 井 寿 一 (院14)
竹田(宮本)節子(20)
本田(高井)明子( 7 )
松 本 純 一(院9)
藤 山 朗( 4 )
原 田 信 子(22)
塚 本 晴 之(53)
今 西 一 郎(25)
谷 口 博(20)
小 亀 里 香 子(39)
柴田(粟野)圭子(14)
藤田(黒井)日出子(16)
飯 田 恭 子(18)
柴山(井上)朋子(32)
坂 上 章 子(18)
石井(谷田)育子(32)
西島(七里)真森( 7 )
森(佐藤)久美子(20)
山 内 和 子( 5 )
西野(石橋)加奈子(51)
川口(藤原)早苗(35)
野田(赤松)弘子 (院14)
森内(桜井)和子( 9 )
西村(室賀)豊子( 9 )
小 亀 里 香 子(39)
岩満(松原)さ江子(22)
西尾(生尾)佳子(27)
小林(荒川)広美( 9 )
椿 井 ( 乾 ) 容 子(18)
小 村 典 子( 3 )
北澤(井上)恵子(17)
大 野 雅 子 (院44)
坂 東 佐 知 子(16)
清水(蒲田)祥江(16)
繁 田 実( 5 )
三 浦 貞 彦(17)
坂 本 正 徳 (院10)
鶴 田 康 則(16)
中 原 豊(14)
国 友 勝 (院13)
森 本 和 滋 (院18)
岡上(谷口)伊都子(16)
岸本(浦上)知英子(24)
谷 野 勝 則(14)
原 田 昌 弘(16)
仲 西 功(31)
中 村 ( 藤 原 ) 敬 子(27)
宇 治 昭( 1 )
竹 田 イ サ 子( 4 )
田 熊 一 敞(39)
伊 藤 允 好(12)
荻野(北川)晴代(27)
眞 弓 ( 宮 崎 ) 邦 子(12)
重 内 利 明(19)
磯
正(13)
成 戸 俊 介( 9 )
園田(吉村)香代子( 2 )
陳 蘭 玉(17)
眞 弓 忠 範(12)
櫻 井 純(14)
久保(加納)英子(19)
山本(田中)和子( 6 )
後藤(太田)のりこ(24)
奥 野 俊 行(10)
山 路 昭(14)
田 口 貞 夫( 3 )
兼岩(本持)紀子(20)
伴 與 一 郎( 5 )
金丸(湯川)志津子(11)
垣 内 信 子(22)
植 木 明 廣(17)
櫻井(細谷)正子(14)
伊 藤 誉 志 男(院10)
宇 田 弘 三( 6 )
須 本 國 弘(19)
竹 本 靖 子(35)
平成21年度薬学部および
薬学研究科学生在籍数(平成21年4月1日現在)
薬
1年生
学
部
薬友会役員名簿
薬 学 研 究 科
会 長
副 会 長
修士課程(博士前期) 博士課程
(博士後期)
理 事
2年生 3年生 4年生 1年次 2年次 1年次 2年次 3年次
85
91
( )
薬科学科 60
薬 学 科 25
91
82
105
98
29
28
29
幹 事 長
幹 事
平成20年度卒業者の進路
卒業者総数
進学
企業
病院
官公庁
その他
学部学生
89
60
11
1
1
16
博士前期
105
21
74
0
0
10
博士後期
22
−
−
14
0
0
8
監 事
名誉会長
最高顧問
顧 問
名誉理事
萬年成泰
(9)
真弓忠範(12) 鶴田康則(16) 大江方二(16) 馬場明道(17)
重内利明(19)
今西 武(15) 鍋島俊隆(16) 植木明広(17) 北澤恵子(17)
鈴木桂子(17) 掛樋一晃(18) 佐伯とも子(18) 向井睦子(18)
岡部 勝(19) 山村倫子(20) 米田真理子(20) 那須正夫(21)
西川 修(21) 小林資正(22) 上島悦子(25) 土井健史(27)
池渕佐知子(27) 水口裕之(38) 研究科長・学部長(小林資正(22))
大阪大学薬学研究科・薬学部全専任教授
庶務担当:八木清仁(24)
、
会計担当:山元 弘(18 )
名簿担当:高木達也(27)
、
広報誌担当:土井健史(27)
田中慶一(13) 山下治夫(13)
林 信一
(1)
近藤雅臣
(2)
新田進治
(2)
浜 堯夫
( 2 ) 抱 忠男
( 2 ) 藤井正美( 2 ) 松本光夫( 2 )
岩田宙造
( 6 ) 奥田順三
( 9 ) 西原 力
(12) (
)
( )
内の数字は期数
16