コリメータレンズアセンブリ市場展望:ElectoniCast

特別寄稿
コリメータレンズアセンブリ市場展望
By, Stephen Montgomery, ElectroniCast Consultants
ここでは、商用光通信パッシブおよ
光コリメータは、光アイソレータ、
いる。また、
複数機能を持つアクティブ、
びアクティブ/集積(ハイブリッド)コ
光サーキュレータ、そのほかのパッシ
集積(ハイブリッド)コンポーネント、
ンポーネントのコリメートレンズアセ
ブ/アクティブ光機能とともに用いられ
1つ の パ ッ ケ ー ジ に パ ッ シ ブ と ア ク
ンブリの2009-2014年の展望について
てきた。これらは、発散する光ビーム
ティブを組み合わせたものの中には、
述べる。
を平行光にする必要がある。光コリメー
消費額が大きくなるものもある。コリ
タは、上に見たような様々なアプリケー
メータレンズのほとんどはコリメータ
ションで幅広く用いられている。
レンズアセンブリに用いられる。
コリメータレンズ(およびレンズア
センブリ)は多様な光製品で用いられ
ている。しかし、ここでは微小コリメー
市販のファイバコリメータアレイは、
消費額に関しては、コリメータレン
タレンズアセンブリ、特に光通信コン
一般に分離したレンズを内蔵しており、
ズアセンブリの世界市場は2014年に4
ポーネントで用いられているものが対
これがアレイコストを押し上げている。
億1700万ドルに達すると予測されてい
象になる: 変調器、アッテネータ、送
例えば、市販のコリメータアレイはV-
る(表1)
。多種多様なアクティブコン
信機、励起レーザモジュール、光スイッ
溝アレイ基板を用いており、各V-溝に
ポーネントや集積コンポーネント(複
チ/光クロスコネクト、WSS/ROADM、
はGRINマイクロレンズやファイバが
合機能1パッケージ、パッシブとアク
アイソレータ、サーキュレータ、エク
個別にアライメントされている。これ
ティブの両機能)は、2009年は世界市
スパンドビームコネクタアセンブリ、
らのGRINマイクロレンズは、一般にイ
場 で の 消 費 額 は、12.0 % の シ ェ ア、
光フィルタモジュール/DWDM/チュー
オン交換工程で製造され、強い結合効
2000万ドルだったが、2014年には7700
ナブルフィルタ、光センサ、光信号処理、
率が得られ、レーザビームプリンタ、
万ドルに増加する見込みだ。
集積/ハイブリッドパッケージモジュー
バーコードスキャナ、光アイソレータ、
この予測期間で、帯域拡張需要のた
ル、その他のアクティブ/パッシブコン
光サーキュレータ、DVDプレイヤー、
めに新たなネットワークリンクが必要
ポーネント。
医療/産業用内視鏡用のミニ対物レンズ
に な り、 メ ト ロ/ア ク セ ス、 長 距 離、
としてすでに使われて来た。
WDM、OADMおよび他のシステムベー
光産業は成長トレンドにある。いわ
ゆる「グリーンフィールド」
(新規)
、
平面マイクロレンズアレイ(PMLAs)
スの導入が進む。
WDM利用は継続的にダークファイバ
は、基板上に作成された1Dもしくは2D
このレポートの金額と価格は工場出
の波長増設が続いている。光業界では
レンズアレイで、多様なサイズやパタ
荷レベル、現在のドル表示で、予測期
光部品やコンポーネントの目覚ましい
ンの多くの顕微レンズを含んでいるこ
間(2009-2014年)で年間5%のインフ
需要が立ち上がっている。このため、
とがある。市販のPMLAsは、通常は
レ予測を含む。
コリメータレンズ(およびレンズアセ
GRIN非球面かフレネルレンズになっ
ンブリ)にとっては、力強い環境となっ
ている。
ている。
消費額は、平均販売額に個数を乗じ
たもの。平均販売価格は工場出荷レベ
2010年のコリメータレンズの消費額
ルの光コリメータアセンブリの価格を
は、カプラ、パッシブ光コンポーネン
ベースにしている。市場データは、次
ンスポートやアクセスネットワークの
トに用いられるものである。フィルタ、
の地域別、世界の総額に分けている。
拡張が原動力となっている。私用デー
アイソレータ、サーキュレータ、ある
ア メ リ カ( 北、 中 南 米 )
、EMEA、
タ通信、CATV、特殊および測定器市
種のコネクタ、スイッチ部品およびそ
APAC。
場セグメントも光信号のコリメーティ
の他、ハイブリッドコンポーネント、
ングに使用するレンズ市場を後押しし
これらは1つのパッケージに2個あるい
る、光コリメータレンズアセンブリの
ている。
はそれ以上のコンポーネントが入って
世界消費額は、2009年に1億6600万ド
このトレンドは主に通信で、光トラ
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光通信アプリケーションに用いられ
OPTCOM November 2010
表1 コリメータレンズアセンブリの世界消費額予測。製品機能で分けた商用光通信コンポーネントで用いられるもの(US $、100万)
。
図1 商用光通信コンポーネントで称されるコリメータレンズアセンブリの地域別世界消費額(US $、100万)
。
ルに達した。2014年には、世界消費額
やテストができ、北米やヨーロッパの
ダイオードアレイにアライメントして、
は4億1700万ドルに達すると予測され
ベンダがアセンブリのアウトソースを
マウントされ、ダイオードアレイを保
ている。アメリカ地域は、予測期間を
行っている。
護する封止をして信頼性を高める。曲
通じて相対市場シェアでリードするも
PMLは、独特の2Dレンズアレイで、
率レンズ面はトランシーバ用途で結合
の と 見 ら れ て い る( 図1)
。APACは、
イオン交換技術とフォトリソグラフィ
効 率 向 上 に 用 い ら れ、 フ ラ ッ ト 面
最終的にはわずかに抜きんでて、予測
で作られる。フォトマスクを通じてイ
(F-PML)はVCSELやファイバアレイ
期間は年間23.8%で成長する。
オンをガラス基板に拡散することで、
の簡易コリメーションに需要がある。
パッシブ光コンポーネントの消費は
多くの微小レンズが多様なサイズ、パ
光通信コンポーネント内蔵のスタン
増加トレンドにあるが、通信アプリケー
タンで形成される。光学的曲率が各レ
ドアロン用途に加えて、コリメータレ
ションはより価格の安いレンズ、ある
ンズ上に形成され、必要ならNAを増や
ンズは光コリメートレンズアセンブリ
いは他のソリューションの供給を求め
すことができる。並列光インタコネク
(レンズや光ファイバ接合保持でパッ
ている。この製品需要は、より安価な
ション用途では、S-PML(曲率構造)
ケージに私用されるコリメータレンズ)
労賃の地域に支えられているもので、
が結合効率とデバイスの信頼性を高め
用途でも用いられる。
韓国、台湾、中国および他のAPAC、
る理想的な方法。耐久性のある金属ホ
その他の国々など、高精度アセンブリ
ルダにパッケージされたPMLはレーザ
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