STEP HOUSE Housing Report 株式会社 掛谷建設 住む人のライフスタイルを重視した プールバーのある家 中庭に面してリビングとダイニングの窓を大きくとってい るので光や風は十分に入ってきます。白い塀がしっかりと 目隠しをしてくれるため、カーテンやブラインドがなくて も外からの視線はシャットアウトできます 左半分の住居と右半分のプールバーをはっきりと分けたNさま邸。その間をつなぐのがダイニングキッチンと中庭です。公道に面した開口部 は少ないものの、中庭があるために十分な採光が確保されています 間 見 え る よ う で す る ぎ な い 共 通 の ラ イ フ ス タ イ ル が 垣 寝 室 も 至 っ て シ ン プ ル ︒ ご 夫 婦 の ゆ Nさんご夫婦がマイホームに望んだのがこのプールバー。入口は正面の小さなドアのみ。まさに「隠れ家」的な空間です。ドアよりもはるかに大きなビリヤード台は分解して搬入し、専門家に組み立ててもらっ たとか 「プールバーを作ることは最初から決め ていました。 」そう話すのは倉敷市郊外に お住まいのNさん。黒いガルバリウム張り 18 を持たせた世界に一つだけの家ができま そこから掘りごたつ式のダイニングテー した。 ブルを経て、キッチンでは再び床を下げ 真ん中にビリヤード台を据えたプール るという凝った作り。バリアフリー住宅 のシャープな外観が目を引くNさま邸は、 バーは約21畳と広く、天井が高いので圧 とはまさに対極にありますが、リビング、 住む人のライフスタイルがみごとに体現さ 迫感もありません。オーディオ設備はも 和室、キッチンのどこにいても中庭が見 れたオリジナリティーあふれる住宅です。 ちろん、片隅にはネットオークションで えるよう工夫されています。しかも、そ もともとデザイン志向が高いNさん。リ 入手したダーツもあり、とても個人の家 れぞれの空間は建具で仕切られることな ビングの壁時計はスイスの鉄道駅舎で使 とは思えない本格的なものになっていま く、ゆったりとつながりを持った一つの われているものだったり、キッチンにはデ す。ビリヤードはご夫婦共通の趣味。夫 大きな空間となっているのが特徴です。 ザイン家電で知られる amadana(アマダ 婦水入らずで楽しんだり、親しい友人を ナ)の製品がさり気なく置かれていたり、 呼んで遊んだり、まさにNさんが思い描 お風呂・洗面・トイレといったプライベ とにかくインテリアもスタイリッシュ。そ いていたライフスタイルに欠かせない空 ートな生活空間はすべて2階に設けられ んなNさんだけに家づくりに対しても明確 間が実現しました。 ています。頻繁にお客様をお招きするN 琉球畳を敷いた和室には一見しただけでは分からない楽しい仕掛けが たくさんあります。正面は半間が床の間、残りの半間がご主人のミニ 書斎になっていて、間仕切りをスライドさせて出入りします。また、床 下一面は収納庫になっていて、季節外のものがたっぷり納められます す ︒ お 子 さ ん も 一 緒 に プ レ イ す る 日 も 遠 く な さ そ う で す また、Nさま邸では寝室、子ども部屋、 な希望やこだわりを持っていて、相談した プールバーの入口はキッチンにありま さんならではの「見せるところ」と「隠 ハウスメーカーではなかなか思い通りのプ す。お客様にドリンクや食べ物を出すの すところ」をしっかりと分けた空間づく ランができなくて困っていたそうです。あ に便利なためで、トイレも入口の脇に設 りになっているのです。 るとき友人の紹介で(株)掛谷建設の設計 置。お客様への配慮を優先した間取りは Nさんご夫婦には、この夏、二人目のお 部長である大原宏一氏と出会い、大原氏 Nさんの提案だそうです。 子さんが生まれる予定。 「まだ手つかずの の手がけた住宅を見て、 「この人なら」と Nさま邸は玄関脇のまっ白な塀とリビン 外構工事もそろそろ本気で考えないと…。 設計を依頼。日常生活の場である住宅と グ、ダイニング、キッチンに囲まれた中 お兄ちゃんが庭で遊んでも心配ないよう 非日常的な時間を過ごせるプールバーを、 庭を持つコートハウスでもあります。リ に門と塀を作りたいですね」 。奥様の幸せ 互いに独立させつつ、ゆるやかなつながり そうな笑顔が印象的でした。 ビングから一段高いところに和室を設け、 ピンクがかったベージュ色の床と白い壁が明るい印象のリビング。巧みにデザインされた深いブラウンの造作家具がアクセントを 添えます。大型テレビの上の時計はスイスで鉄道駅舎に使われているものをセレクト で も あ る ビ リ ヤ ー ド は 家 族 を 結 ぶ 絆 の 一 つ で も あ り ま 仲 む つ ま じ い N さ ん 一 家 ︒ ご 夫 婦 の 出 会 い の き っ か け 取材協力 株式会社 掛谷建設 和室からダイニング、キッチンへの空間にあえて設けた段差がNさま邸に個性と新鮮さを与えています。ダイニングテーブルは左 側だけが掘りごたつ式に。中庭に面した窓は小さいものの、キッチンに立てばちょうど目線に合うよう絶妙に計算されています 玉野市八浜町八浜160-4 TEL.0863-51-3112 http://www.kaketani.co.jp 19
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