解禁日ご協力のお願い ニュースのワイヤー送信やウエブサイト掲載をはじめとするメディア使用の解禁日: ルワンダ、キガリ時間 2007 年 6 月 14 日 午前 0:01、米国東部標準時間では 2007 年 6 月 13 日午後 6:01、グリニッジ標準時同日午後 10:01 NEWS RELEASE News Release No. 2007/418/HDN コンタクト キガリ: Phil Hay Global cell (202) 409 2909 [email protected] Rogers Kayihura (250) 085 111 45 [email protected] ワシントン: Katya Svirina (202) 458-1042 [email protected] 東京: 平井智子 電話:03-3597-6650 [email protected] アフリカの HIV/エイズの蔓延に減速の兆し コンドームと薬、草の根運動が奏功 キガリ、2007 年 6 月 14 日 –本日ルワンダの首都キガリで発表された世界銀行の HIV/エイズに関する最 新の報告書によると、社会的に力をつけた草の根運動コミュニティの動員により、コンドームの配布およ び救命治療もあって、HIV/エイズの蔓延が減速し始めている。アフリカ大陸では昨年、HIV/エイズにより、 大人子供合わせて 200 万人以上が命を落とし、2470 万人の発症者が致命的な症状に日々苦しんでい る。 2000-2006 年度アフリカ諸国エイズ・プログラム : 開発危機に対する世界銀行の対応の成果 (The Africa Multi-Country AIDS Program 2000-2006: Results of the World Bank’s Response to a Development Crisis) と題された新報告書によると、HIV/エイズ撲滅運動が最終的に成功するか否かは、効果的予防 措置、介護、治療と共に、アフリカ諸国の「社会的免疫システム」の促進措置の実現いかんであるとし、 HIV/エイズをめぐり人々の考え、認識、また社会的・個人的行動を変革し、最終的には HIV の進行を食 い止め、エイズによる被害を阻むことの重要性を指摘している。 また、ウガンダ、ケニヤ、ジンバブエの各国や、エチオピア、ルワンダ、ブルンジ、マラウィ、ザンビア各国 の都市部で、蔓延に減速の兆しが見られるなど、変革は確かに進行中であるとしている。しかしながら、 南アフリカは空前の感染率を記録しており、依然としてアフリカ大陸で一番深刻な状態にある。最近実施 された世帯別調査によると、ボツワナ第 2 の都市であるフランシスタウンでは、30~34 才の女性および 40~44 才の男性の実に 70% が HIV 感染者であった。東アフリカ諸国は、広がりが風俗産業に偏ってお らず、一般住民の間でもかなりの数の新規感染が見られる。 1 「エイズはまるで闇にまぎれた盗人のようにいつの間にかアフリカに忍び込み、何年も経過した現在、感 染率が減速し始めており、益々多くの人々が治療により救われているように見えるとはいえ、今なおこの 恐ろしい病気に対し警戒を怠らないようにしなければならない」と、前 WHO 副事務局長で1999~2003 年にはボツワナの厚生大臣を務めた世界銀行副総裁ジョイ・フマフィは言う。「2001 年から2005 年にか けて、HIV対策 に対する拠出額は、世界で年間 20 億ドル未満から 80 億ドルへと実に 4 倍強の伸びを 示しており、先進 8カ国による新たな拠出表明と共に、大いに歓迎すべきことではあるものの、残念ながら それでもこれらの国々が必要とする水準にはまだ届いていない。また、世界のドナーと途上国が HIV/エ イズ撲滅のための取り組みをさらに効果的に推進できるよう、開発援助体制を改善しなければならない」 10 億ドル投入の成果 本報告書では、堅実な HIV/エイズ戦略と行動計画を備えた国に対し長期的支援を提供すべく 2000 年 に設立され、10 億ドルが投じられたアフリカ多国間 HIV/エイズ・プログラム (MAP) についてその成果を 評価している。全額補助と無利子融資の組み合わせ 1 により、世銀は、6 年間 (2001~2006 年度) でア フリカのHIV/エイズ対策のために 12 億 8600 万ドルを拠出した。これは、世銀が HIV 対策のために世界 中で実施している投資総額のほぼ 50% に相当する。 MAP の使命は、HIV 予防・介護・治療プログラムへのアクセスを大幅に引き上げるというもので、政府レ ベルでの自助努力とセクターを越えた対応の奨励、母から子への感染を予防するプログラムの拡充、エ イズの影響を受けた子供たちの支援、治療に関するキャパシティ・ビルディング、国境を越えた問題に取 り組む地域プログラムの立ち上げ、知識の共有等を重点項目としている。 プロジェクト評価およびアフリカの MAP対象国の 90% 強からのフィードバックの集計によると、アフリカ多 国間HIV/エイズ・プログラムの支援により、各国で下記のとおり多大な成果が上がっている。 • 新たな感染の予防:23 カ国で 154万6 388 人の女性に母から子への HIV 感染予防のサービス を提供、25 カ国でコンドーム 12億9841万996 個を配布、17カ国で 1512 のカウンセリングおよび テスト施設を新設、25 カ国で 700 万人弱に感染診断テストを実施、23 カ国で 225万8844 人の労 働者に各職場において HIV に対する啓蒙と介護のプログラムを提供。 • エイズの衝撃緩和:MAP 対象国全般で5万のコミュニティ、シビルソサエティ、青年グループ、 HIV感染者の組織などに対し予防・介護努力への資金援助、21 カ国でエイズにより影響を受け た 177万9872 人の孤児など弱い立場にある子供たちに対するケアと支援を提供。 • 治療を提供:20 カ国で 28万7805 人の日和見感染患者を治療、27 カ国で抗レトロウイルス (ART) による治療を受けている 55万4648 人中 2万6699 人分の ART 薬品費用を負担、56万2 366 人にトレーニングを実施、医療制度を強化。こうした取り組みにより、近年の薬剤価格の低下 とドナーの資金援助額の顕著な増大もあり、 ART治療 の広範な普及が促進された。 「エイズがこれまでまったく経験したことのないような、開発面の緊急事態であることが明白となった時点 で、各国には迅速で画期的、かつ柔軟性のある新たな開発融資の枠が必要になるであろうと認識し、ア フリカ多国間エイズ・プログラムを立ち上げた」と 2000 年にアフリカ地域で MAP アプローチを他に先駆 けて実施した世銀の世界 HIV/エイズ・プログラム局長、デブレワーク・ズーディーは言う。「HIV/エイズに 1 MAP の基金は、世界の最貧国を支援する世界銀行の国際開発協会 (IDA) の資金によりまかなわれている。1960 年に 設立された IDA は無利子融資と贈与により、経済成長促進、格差解消、生活環境改善を図ってきた。 www.worldbank.org/ida/impact 2 対する世界の資金拠出が微々たるもので、政府は行動を起こさず、事実を認めようとしない風潮が根強 かった 2000 年当時のひどい状況から、いかに大きな前進があったかには感嘆するばかりだ。MAP は、 高度なリーダーシップを重視し、シビルソサエティの強力な関与を支援、資金面と技術面で過去にないほ どの支援を提供することで、状況を是正するよう考案された。アフリカ諸国に対し結束した (しかし画一的 ではない) 支援を提供することで、MAP は HIV がアフリカ大陸に対する共通の脅威である点を強調し、 各国首脳が沈黙を破りやすいようにした」 MAP のアプローチは、革新的な大規模プログラムを使用して、緊急事態に対し迅速に対処することが可 能であると示したとズーディー局長は言う。 これは後に、2003 年以降に「グローバル基金」と 「PEPFAR (大統領エイズ救済緊急計画)」の拠出金による HIV/エイズ対策用新資金数十億ドルを各国が利用する ための基盤を形成することになった。MAP プログラムはカリブ海地域で策定され、中央アジアでこれに似 たアプローチが続いた。そのスピードと柔軟性が評価され、MAP は世銀の鳥インフルエンザ対策プログ ラムのモデルにもなった。 コミュニティの動員 コミュニティ・ベースのグループや NGO の積極的関与なしに、HIV の広がりを阻止し、病に苦しみ死を 待つ大人の介護や孤児となった子供たちの世話に成功した国は存在しないという事実を踏まえ、世銀の アフリカ MAP では、HIV/エイズのもたらす汚名の解消、危険な行動の修正、患者の介護、影響を受けた 人の世話などの草の根活動を行なう5 万以上のコミュニティ・グループ、NGO、その他の組織に5 億 200 万ドルを拠出した。 コミュニティ・レベルの活動に投入された 5 億ドル超のうち、56% が予防活動に、15% が介護と治療に、 11% が孤児の世話、未亡人やエイズ患者女性へのマイクロクレジットに、18% がローカル・レベルで介護 と支援作業を行う小規模 NGO の訓練と指導に、それぞれ充てられた。 エイズ、結核、マラリア対策世界基金のミッシェル・カザツキン事務局長によると、NGOなどのコミュニテ ィ・グループのエイズ対策活動に資金援助をするという MAP のアプローチは、「グローバル基金」など主 な開発機関が後に続くための道を開くものだった。 「MAP はシビルソサエティの支援という特定の目標を掲げることで先駆けとなった。それは現在、HIV/エ イズ対策の主要なコンポーネントであると認識されている。さらに、世銀は、貧困削減、開発のための取り 組み、開発における健康の増進という戦いの枠組みの中に HIV/エイズとの戦いも含めることができるとい う、特別な立場にある」とカザツキンは言う。「『世界基金』が世銀の提供してきたことを肩代わりするような 状況を予測することは到底考えられない。今後もし世銀が保健分野を軽視したり、HIV/エイズのプログラ ムをおざなりにするようなことがあれば、大いに心配だ」 今後 5-10 年の世銀と HIV/エイズ 今後 5 年間およびその先のアフリカでの HIV/エイズ戦略の更新にあたり、世銀は、HIV/エイズが、予測 可能な近い将来にあっては、サブサハラ・アフリカにとって極めて大きな経済的、社会的、人的な課題で あり続けるとみている。同地域は世界の HIV/エイズの流行の中心地である。アフリカでは 2500 万人以上 が HIV に感染しており、エイズは同大陸での早死の原因のトップとなっている。HIV/エイズは若年層およ び女性層に集中している。若い女性が感染する可能性は、若い男性の3倍も高い。エイズの蔓延により、 18 才未満で片親または両親を失った子供は、推定 1200 万人に上る。各家庭に、また、人的資源、民間 部門、公共部門に打撃となっており、世銀の最重要使命である貧困削減にも影響を及ぼしている。つまり、 HIV/エイズは、同地域の開発目標を、世界の他のどの地域よりも深刻に脅かしている。 3 本報告書は、単一の理想的エイズ・プログラムが存在しないことは明白であるとしている。個々の国が、現地の 確固たるデータを基に、また成功例や失敗例から教訓を得て、各々の流行の要因を理解し、優先順位を定め た国内プログラムを策定する必要がある。さらに本報告書は、対策の歩みが常にスムーズに進められてきたわ けではないこと、今も浮き沈みがあることにも言及し、それでも継続的学習と改善を通して、アフリカ多国間エイ ズ・プログラムが、アフリカ全域の何百万人もの感染者や影響下にある人々を対象に、全国的な予防、治療、 介護、および軽減サービスを支援していると指摘している。 「病気に対し主導権を握り始めているという励みになる事例が各国で見られるようになった。とは言え、こ のような成果をさらに重ねて行くためには、手綱を緩めるわけにはいかない」と世界銀行アフリカ・エイズ・ キャンペーン・チーム、ACTafrica 担当マネージャーのエリザベス・ルールは言う。「今後 5 年先を見通 すとき、過去の経験が計り知れない貴重な教えとなる。それぞれの国の発想で方向付けされた対応は、 現地での流行状況および流行の要因の綿密な分析に基づくもので、それが多様な関係組織 (当事国そ のもの、国際開発コミュニティと援助団体、現地コミュニティ、NGO グループ、エイズ感染者組織、メディ アなど) によって効率よく実施に移され、注意深くモニターされ調整されるという形での活動が、アフリカの 人々がHIV/エイズに打ち勝つのを支援する唯一の持続的な方法だ」 ### 詳細は以下のサイトをご参照ください: http://www.worldbank..org.aids 4
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