ゲームカード・ジョイコホールディングス (6249・JASDAQ スタンダード)2015 年 7 月 3 日 利益「V 字」回復には差別化商品や業界活性化が不可欠 アップデートレポート 今期営業赤字へ、厳しい事業環境のなか研究開発費増が響く 16/3 期連結営業損益の QBR 予想は 1.5 億円の赤字。前期の 8.2 億円 の黒字から大幅悪化を見込んだ。消費増税やパチスロ規制(第 1 弾) (株)QBR 永田 和子 がホールの経営を圧迫した前期に続き、今冬の新たなパチンコ・パチ スロ規制が与える影響も未知数で、ホールの閉鎖・廃業に歯止めがか からない見通し。こうした厳しい事業環境を背景に、16/3 期も加盟店 主 要 指 標 2015/7/1 現 在 の減少が続くほか、競合各社による価格競争も熾烈さを増そう。4 月に 株 価 1,634 円 発売した新商品「G∞WIN’Z」をテコに機器売上高は増加に転じる見込 1,839 円 (03/26) 1,541 円 (01/13) みだが、カード収入高、システム使用料収入の落ち込みによる粗利益 発行済株式数 14,263,000 株 字転落へ。ただし、原価、その他販管費(研究開発費以外の販管費) 売 買 単 位 100 株 時 価 総 額 23,306 百万円 予 想 配 当 60.00 円 年初来高値 年初来安値 の減少をカバーできない見通し。研究開発費が膨らむ(前期 31 億円→ 36 億円)こともあり、日本ゲームカード時代を含め上場来初の営業赤 の会社想定は若干保守的と判断。会社計画(5.3 億円の赤字)ほど赤字 は膨らまない見込み。なお、配当余力は十分であり、会社側は年間配 ( 会 予 想 社 ) E P S 来期は黒字転換見込むが、回復ピッチは鈍い 研究開発ではプリペイドカードシステム事業の再構築を目指し、次 -14.02 円 ( ア ナ リ ス ト ) 実 績 当 60 円/株を継続する予定。 P B R 0.56 倍 世代の新商品・新サービスの開発や新規事業領域の創出を推進中。電 子マネーの活用等が盛り込まれた次世代ユニットや大型液晶を介した 情報配信サービスなどが予定されている。QBR は次世代商品投入を想定 直前のレポート発行日 し、17/3 期の連結営業損益を 0.5 億円の黒字と予想。ただ、詳細が不 ベーシック 2015/01/06 明の次世代商品に対し過度な期待はできないうえ、加盟店の減少、研 アップデート - 究開発費の続伸も見込まれるため、利益回復ピッチは鈍い。かつての 利益水準(統合初年度 12/3 期の連結営業利益は 45 億円)への「V 字」 回復を目指すには、他社商品とは一線を画した次世代商品の投入に加 え、遊技業界全体の活性化が不可欠だろう。 業 績 動 売上高 百万円 向 前期比 % 績 25,741 -24.7 想 25,400 2016/3 通 期 新・アナリスト予想 旧・アナリスト予想 営業利益 百万円 前期比 % 経常利益 百万円 前期比 % 当期純利益 百万円 前期比 % 816 -53.7 836 -54.7 293 -1.3 -530 --- -530 --- -570 --- -39.96 25,700 -0.2 -150 --- -150 --- -200 --- -14.02 (2015 年 1 月発表) 29,700 (6.1) 2017/3 通 期 新・アナリスト予想 29,700 15.6 2015/3 通 期 実 会 社 予 (2015 年 05 月発表) 1,200 (20.0) 50 1,250 (19.0) --- 50 --- -67.5 EPS 円 700 (27.3) 50 --- 20.54 49.08 3.51 (注)16/3 期・旧アナリスト予想の前期比は 15/3 期・旧アナリスト予想との比較 アナリストレポート・プラットフォーム 1 業 績 ・事 業 環 境 16/3 期は上場来 会社概要 初の営業赤字に転 落へ 16/3 期業績予想①(総括) 前身の日本ゲームカード時代を含め、上場来初となる営業赤字転落を見込 んだ会社計画を受け、QBR も 16/3 期の営業損益予想を 1.5 億円の赤字(前 回 QBR 予想 12 億円の黒字、会社計画 5.3 億円の赤字)に大幅下方修正(図 1 右側) 。ここにきて、遊技(パチンコ・パチスロ)業界を取り巻く事業環 境の不透明感が一段と強まっているうえ、15/3 期でピークアウトするとみ ていた研究開発費について、会社側は 16/3 期も積み増す計画であること(図 1 左側)などを勘案した。 図1 粗利益、販管費、営業利益の推移 億円 105 90 75 60 45 30 15 0 -15 -30 粗利益(左軸) その他販管費(左軸) 研究開発費(左軸) 21 億円 18 15 営業利益(右軸) 12 9 6 3 0 -3 -6 13 (14) (14) 14 (15) (15) (15) (16) 13 (14) (14) 14 (15) (15) (15) (16) 年度 会社 QBR 会社 QBR QBR QBR 会社 QBR 会社 QBR QBR QBR 期初 前回 期初 前回 今回 今回 期初 前回 期初 前回 今回 今回 (出所)会社資料よりQBR作成、( )内は予想 図2 部門別の売上高と粗利益の推移 億円 350 売 上 高 (左軸) 機器売上高 カード収入高 システム使用料収入 その他 粗 利 益 (右軸) 300 140 億円 120 250 100 200 80 150 60 100 40 50 20 0 0 13 (14) (14) 14 (15) (15) (15) (16) 13 (14) (14) 14 (15) (15) (15) (16) 年度 会社 QBR 会社 QBR QBR QBR 会社 QBR 会社 QBR QBR QBR 期初 前回 期初 前回 今回 今回 期初 前回 期初 前回 今回 今回 (出所)会社資料よりQBR作成、( )内は予想 アナリストレポート・プラットフォーム 2 業 績 ・事 業 環 境 後述する厳しい事業環境を背景に、16/3 期も同社プリペイドカードシス 加盟店の減少傾向 に加え、研究開発 会社概要 費の増大も響く テム加盟店の減少傾向に歯止めがかからないとみて、図 3 の通り、期末の加 盟店舗数を前期末比 300 店減と想定(15 年 4・5 月の 2 カ月間で 49 店減)。 競合各社による価格競争も熾烈さを増す見通し。つれて、利益率の高いカー ド収入高、システム使用料収入が落ち込むと予想した(図 2 左側) 。4 月に 発売した新商品「G∞WIN’Z(ジーウインズ)」をテコに機器売上高は増加に 転じる見込みだが、カード収入高、システム使用料収入の落ち込みによる粗 利益の減少をカバーできない見込み(図 2 右側) 。17/3 期以降に投入する次 世代新商品・新サービスの開発が進み、研究開発費が前期の 31 億円から 36 億円に増大する(図 1 左側)ため、赤字転落は避けられないとみている。た だし、原価、その他販管費(研究開発費以外の販管費)の会社想定は若干保 守的と判断。営業赤字幅は会社計画ほど膨らまないと予想した(図 1 右側)。 図3 プリペイドカードシステム加盟店舗数の推移 店 5000 4900 4800 4700 4600 4500 4400 4300 4200 4100 4000 3900 期末加盟店舗数(左軸) 新規獲得店舗数(右軸) 解約店舗数(右軸) 11 12 13 (14) 前回 14 (15) 前回 (15) 今回 600 500 店 400 300 200 100 0 -100 -200 -300 -400 -500 (16) 年度 今回 (出所)会社資料よりQBR作成、( )内はQBR予想 連結純損益予想は 2.0 億円の赤字(会社計画 5.7 億円の赤字) 。会社側は最 年 60 円/株の配 終赤字見通しにもかかわらず、16/3 期も年間配当 60 円/株(上期末、期末 当を継続する予定 とも 30 円/株)の継続を予定。年間配当総額は 8.6 億円となるが、前期末で 自己資本比率 70%、現金及び現金同等物残高 150 億円、無借金と、財務基 盤は頑強であり、配当余力は十分ある。 14 年度は消費増 税・パチスロ規制が ホール経営を圧迫 1/3 まで拡大 事業環境①(ホール経営) パチンコホールは近年、若者のパチンコ・パチスロ離れや低玉貸し営業(「1 円パチンコ」など、通常は 1 玉 4 円)の定着などを背景に厳しい経営環境に 直面してきたが、昨年 4 月の消費増税以降、大半のホールが増税分をユーザ ーに転嫁できず、一段と収益が圧迫されている。さらに、底堅い稼働状況に あったパチスロにおいて、昨年 9 月に実施された規制・第 1 弾により新機種 の発売が滞ったことなども、ホール経営への打撃となった。経済産業省の「特 アナリストレポート・プラットフォーム 3 業 績 ・事 業 環 境 定サービス産業動態統計調査」によれば、パチンコホール業界の売上高は 12 年度の前年比 2.2%増、13 年度の同 0.3%減に対し、14 年度は同 6.6%減 会社概要 となり、月次ベースでは 15 年 4 月まで 13 カ月連続のマイナスだ。 15 年度に入ってからも、遊技産業健全化推進機構(※1)が警察庁の要請 パチンコ・パチスロ 規制(今冬予定)の 影響は未知数 1/3 まで拡大 を受け 6 月から新たな立入検査を始めたのに続き、今冬にはパチンコの人気 タイプに対する新たな規制およびパチスロ規制・第 2 弾も予定されており、 これらが業界に与える影響については未知数と言っていい。このため、パチ ンコホールの閉鎖・廃業に歯止めがかからず、新規出店も引き続き抑えられ る見通し。全日遊連(最大規模のパチンコホール団体)の調べでは昨年 1 年間で 253 店のホールが減少(出店 173 店、廃業 426 店)。今年は 4 月まで の 4 カ月間で 124 店減(各 50 店、174 店)と、減少ペースが加速している。 営業を継続するホールにおいても、集客に結びつかない周辺機器への投資(プ リペイドカードシステムの更新)には慎重姿勢が継続しよう。 (※1)遊技機の不正改造抑止を目的にホールへの立入検査を行っている。 15/3 期業績解説 前期は玉数調整方 式対応で出遅れ、 会社期初計画 4.0 億円、図 1 右側)だった。パチンコホールの一部ではパチ 営業 5 割減益に スロを中心に消費増税分を「玉(メダル)数調整方式」(※2)でユーザーに 15/3 期の連結営業利益は前期比 54%減の 8.2 億円 (前回 QBR 予想 10 億円、 転嫁する動きが出ており、出店・改装時には将来を見越して「玉(メダル) 数調整方式」に対応する機器が選ばれる傾向にある。同社は「玉(メダル) 数調整方式」への対応で出遅れたため、出店・改装時の需要を取り込めなか った。12 年に新規参入したダイコク電機(6430)の攻勢もあり、加盟店舗 数は 1 年間で 329 店減少(図 4 左側) 。同社シェアは 14/3 期末の 50.6%か ら 48.3%へ低下した(図 4 右側) 。機器を中心に売上高が大きく落ち込んだ (図 2 左側)ため、連結営業利益も大幅減に。 図4 加盟店舗数とシェアの推移 同社加盟店舗数の推移 棒グラフは左軸、線グラフは右軸 300 店 200 期末加盟店舗数 0 新 規 獲 得 -100 解 約 100 4900 プリペイドカードシステム加盟店舗数シェア (右軸) % 50 同社 52.1 51.5 50.6 48.3 40 4800 グローリーグループ 4700 4600 4500 ユニバーサルエンターテインメント -300 4400 30 20 マースエンジニアリング -200 12/3 13/3 14/3 15/3 期 上期下期上期下期上期下期上期下期 (出所)会社資料よりQBR作成 アナリストレポート・プラットフォーム 店 5000 ダイコク電機 10 0 12/3 13/3 14/3 15/3 期 上期下期 上期下期 上期下期 上期下期 4 業 績 ・事 業 環 境 なお、会社期初計画と比べると、その他販管費の削減(図 1 左側)に加え、 システム使用料原価の低減も進んだため、連結営業利益は計画を超過(図 1 会社概要 右側) 。一方、連結営業利益が前回 QBR 予想を下回ったのは、機器売上高の 落ち込みが QBR の想定以上だったため(図 2 左側) 。 (※2)「外税方式」の一つであり、消費税分の玉(メダル)数を調整(減数)して払 い出す方式。同社では「カード精算方式」 (プリペイドカードから消費税分を差し引いて 玉(メダル)を払い出しする方式)に対応した機器の投入を先行させたが、1 円単位の 精算が生じる「カード精算方式」は一部ユーザーから敬遠され、普及は進んでいない。 16/3 期業績予想②(新商品) 15 年 4 月に発売した新商品「G∞WIN’Z」 (図 5)では、 「カード精算方式」 16/3 期の機器売 上高回復は限定的 だけでなく「玉(メダル)数調整方式」にも対応しており、16/3 期は機器 売上高が増加に転じる見通し(図 2 左側) 。 「G∞WIN’Z」に搭載した 5 イン チ大型液晶に遊技機のプロモーションムービーや遊技ガイドを表示させるな ど、他社商品との差別化を進める点も、機器売上高の反転に一役買おう。だ が、不透明な事業環境を考慮すると、当面、「外税方式」への移行が本格化 →「外税方式」対応機器への入れ替え需要が顕在化するとは考えにくく、前 期に続き出店・改装時の予備需要にとどまる見込み。このため、16/3 期に おいて機器売上高の回復は限定的とみている。 図5 「G∞WIN'Z」 (出所)同社ホームページ 「外税方式」対応 機器への潜在需要 は大きい 事業環境②(消費再増税を見据えて) 消費増税から 1 年以上経過した現時点でも、 「外税方式」を採用したパチ ンコホールは全体の 1 割強にすぎず(殆どがパチスロのみで採用)、 「外税方 式」対応機器への潜在需要は大きいと推測される。17 年 4 月に予定されて いる消費再増税(税率 8%→10%)時には増税分をユーザーに転嫁する動き が本格化する可能性もあるだけに、入れ替え需要を狙った同業他社との競争 で優位に立つための新商品・新サービスの開発を急ぐ必要があるだろう。 アナリストレポート・プラットフォーム 5 業 績 ・事 業 環 境 業界活性化につな 会社概要 がる ECO 遊技機構 想に引き続き注目 事業環境③(業界活性化への取り組み) 遊技業界が再び活性化するには、ヘビーユーザー依存からの脱却、若年層 の取り込みなどが不可欠と考えられている。それを実現するための取り組み として有望視されているのが、ECO 遊技機構想。ECO 遊技機は遊技球を盤面 内部で循環させる封入式構造によりコストダウンやセキュリティ強化を図る とともに、射幸性を抑えた遊べる遊技機の開発にもつながるとされている。 ECO 遊技機には専用のカードユニットが必要となるため、実現すれば、プリ ペイドカードシステム業界にとっても新規需要につながる可能性が高い。さ らに、ライトユーザーや若者の回帰による市場拡大期待も高まる見通し。 ECO 遊技機構想は遊技機メーカー団体である日工組を軸に進められてきた が、ホール側にとっては初期投資負担が重くなる可能性があるため、今のと ころ、ホール団体からの全面的な支持は得られていない。ただ、事業環境を 考えると、のんびり構えてもいられないため、日工組が近い将来、規則改正 に向け行政へ働きかけるのではないかとの見方も出ている。同社の長期的な 業績を見通すうえで、今後も ECO 遊技機構想の行方を注目したい。 研究開発動向 図6 営業利益、研究開発費の推移 億円 120 100 その他販管費 80 研究開発費 60 27 40 20 49 30 31 45 27 18 0 08/3 09/3 10/3 11/3 12/3 (注)11/3期までは日本ゲームカードのみの業績 (出所)会社資料 11/3 期には研究 開発の成果から、 利益「V 字」回復 営業利益 上記3項目の 合計が粗利益 18 13/3 14/3 8 15/3 期 図 6 に過去の研究開発費、連結営業利益の推移を示した。日本ゲームカー ド時代を例にとると、10/3 期に研究開発費が膨らみ大幅な営業減益となっ たが、その成果として、各台計数システム(※3)への拡張性を有した「B∞ LEX」シリーズが投入され、11/3 期の粗利益が拡大。研究開発費の減少もあ り、11/3 期の連結営業利益は「V 字」回復を遂げた。 アナリストレポート・プラットフォーム 6 業 績 ・事 業 環 境 (※3)パチンコで大当たり時に獲得した出玉の個数を、各パチンコ台の下に設置された 計数機やカードユニットを用いて計数し、その計数情報がプリペイドカードを通し て確認できるシステム。従来は出玉が入った玉箱を通路に積み重ね、従業員が計数 会社概要 機まで持ち運んで計数するのが主流だったため、玉箱運びに手間と人手を要し、ホ ール経営にとって大きなコスト負担となっていた。各台計数システムの導入により 人件費の削減や離職率の低下、防災対策の強化といったメリットがあるほか、低玉 貸しコーナーからの持ち込み防止にも役立つ。 研究開発費は年々 増加し、12/3 期を ピークに利益激減 同社は 12/3 期(統合初年度)から再び研究開発を強化。研究開発費は年々、 増加している(図 6)ものの、今のところ、事業環境の悪化を補完するほど の成果はあがっておらず、連結営業利益は 12/3 期の 45 億円をピークに激減 中(日本ゲームカード時代を含む過去最高益は 08/3 期の 49 億円)。 さらに、前述した通り、16/3 期の研究開発費は 36 億円へとさらに膨らむ 次世代新商品・新 サービスの開発、 新規事業領域の創 出に注力 見込み(図 1 左側) 。 「G∞WIN’Z」の機能拡張(持玉相互乗り入れ機能、の めり込み防止機能、試打モード機能等)に向けた開発を行っているほか、プ リペイドカードシステム事業の再構築を目指し、 (1)次世代の新商品・新サービスの開発 (2)新規事業領域の創出 を進めている。本年 3 月に開催されたホール関連の総合展示会「パチンコ・ パチスロイノベーションフェア 2015」では、電子マネー「e-mon」の活用な どが盛り込まれた次世代ユニットが参考出品されており、17/3 期にも発売 される可能性が高いだろう。また、同社システムに搭載された大型液晶を介 してユーザーに情報を配信するサービスでは、広告媒体としてパチンコ業界 以外との取り組みも視野に入れている模様。 17/3 期は黒字転 換見込むが、「V 字」回復には差別 化新商品や業界活 性化が不可欠 17/3 期業績予想 QBR は 17/3 期に次世代商品が発売されると想定し、連結営業損益は 0.5 億円の黒字に転換すると見込んだ(図 1 右側)。ただし、次世代商品の詳細 が判明していない現時点で過度な期待はできないうえ、ホールの閉鎖・廃業 を背景に前期、16/3 期ほどではないにせよ、加盟店の減少は避けられない 見通し(図 3) 。研究開発費も続伸する(前期比 4%増を想定、図 1 左側)と 見込まれるため、利益回復ピッチは鈍い。かつての利益水準(図 6)への「V 字」 回復を目指すには、他社商品とは一線を画した次世代商品の投入に加え、 遊技業界全体の活性化が不可欠だろう。 アナリストレポート・プラットフォーム 7 (出所)㈱QUICK 上記チャート図の一部又は全部を、方法の如何を問わず、また、有償・無償に関わらず第三者に配布してはいけません。 上記チャート図に過誤等がある場合でも㈱QUICK 社及び東京証券取引所は一切責任を負いません。 上記チャート図の複製、改変、第三者への再配布を一切行ってはいけません。 2013/03 株 価 推 移 2014/03 2016/03 予 (アナリスト) 2015/03 株価(年間高値) 円 1,678 1,747 1,839 - 株価(年間安値) 円 1,097 1,400 1,406 - 月間平均出来高 百株 1,323 1,558 739 - 高 百万円 39,545 34,192 25,741 25,700 売 上 営 業 利 益 百万円 2,668 1,764 816 -150 経 常 利 益 百万円 2,692 1,849 836 -150 百万円 1,598 900 293 -200 業 績 推 移 当 期 純 利 益 E P S 円 112.08 63.16 20.54 -14.02 R O E % 3.9 2.2 0.7 -0.5 流動資産合計 百万円 51,567 56,522 45,284 - 固定資産合計 百万円 13,942 8,133 13,796 - 資 百万円 65,510 64,655 59,081 - 産 合 計 貸借対照表 流動負債合計 百万円 13,183 13,448 10,107 - 主 要 項 目 固定負債合計 百万円 10,528 9,370 7,702 - 負 百万円 23,712 22,819 17,809 - 株主資本合計 百万円 41,721 41,766 41,204 - 純 資 産 合 計 百万円 41,798 41,835 41,272 - 営業活動による CF 百万円 5,109 4,631 3,844 - 投資活動による CF 百万円 1,133 -1,146 -5,046 - 財務活動による CF 百万円 -2,360 -2,194 -1,799 - 現金及び現金同等 物の期末残高 百万円 16,732 18,022 15,020 - キャッシュフ ロー計算書 主 要 項 目 債 合 計 アナリストレポート・プラットフォーム 8 リ ス ク 分 業 界 関 会社概要 す る リ 析 に ス ク 業界に関するリスク 同社はパチンコ業界で事業を展開しているため、パチンコ遊技人口の落ち 込みや市場規模の縮小、 パチンコホール数の減少、行政による規制強化など、 パチンコ業界の事業環境が大きく変化した場合、同社の経営成績、財政状況 等に影響を及ぼす可能性がある。 事 関 業 す る に リ ス ク 事業に関するリスク (1)同業他社との競合激化、(2)急激な技術革新による同社商品の陳腐化、 (3)巨額の研究開発費を投じた新商品の不発、 (4)プリペイドカードの偽変造、 不正使用問題、(5)加盟店の倒産等による損失発生、などのリスクに注意す る必要がある。 アナリストレポート・プラットフォーム 9 デ ィ ス ク レ ー マ ー 1.本レポートは、株式会社東京証券取引所(以下「東証」といいます。 )が実施する「アナリストレポー ト・プラットフォーム」を利用して作成されたものであり、東証が作成したものではありません。 会社概要 2.本レポートは、本レポートの対象となる企業が、その作成費用を支払うことを約束することにより作 成されたものであり、その作成費用は、当該企業が東証に支払った金額すべてが、東証から株式会社Q BR(以下「レポート作成会社」といいます。)に支払われています。 3.本レポートは、東証によるレビューや承認を受けておりません(ただし、東証が文面上から明らかに 誤りがある場合や適当でない場合にレポート作成会社に対して指摘を行うことを妨げるものではありま せん) 。 4.レポート作成会社及び担当アナリストには、この資料に記載された企業との間に本レポートに表示さ れる重大な利益相反以外の重大な利益相反の関係はありません。 5.本レポートは、投資判断の参考となる情報の提供を唯一の目的として作成されたもので、有価証券の 取引及びその他の取引の勧誘又は誘引を目的とするものではありません。有価証券の取引には、相場変 動その他の要因により、損失が生じるおそれがあります。また、本レポートの対象となる企業は、投資 の知識・経験、財産の状況及び投資目的が異なるすべての投資者の方々に、投資対象として、一律に適 合するとは限りません。銘柄の選択、投資判断の最終決定は、投資者ご自身の判断でなされるようにお 願いいたします。 6.本レポート作成にあたり、レポート作成会社は本レポートの対象となる企業との面会等を通じて、当 該企業より情報提供を受けておりますが、本レポートに含まれる仮説や結論は当該企業によるものでは なく、レポート作成会社の分析及び評価によるものです。また、本レポートの内容はすべて作成時点の ものであり、今後予告なく変更されることがあります。 7.本レポートは、レポート作成会社が信頼できると判断した情報に基づき記載されていますが、東証及 びレポート作成会社は、本レポートの記載内容が真実かつ正確であり、そのうちに重要な事項の記載が 欠けていないことやこの資料に記載された企業の発行する有価証券の価値を保証又は承認するものでは ありません。本レポート及び本レポートに含まれる情報は、いかなる目的で使用される場合におきまし ても、投資者の判断と責任において使用されるべきものであり、本レポート及び本レポートに含まれる 情報の使用による結果について、東証及びレポート作成会社は何ら責任を負うものではありません。 8.本レポートの著作権は、レポート作成会社に帰属しますが、レポート作成会社は、本レポートの著作 権を東証に独占的に利用許諾しております。そのため本レポートの情報について、東証の承諾を得ずに 複製、販売、使用、公表及び配布を行うことは法律で禁じられています。 <指標の説明について> 本レポートに記載の指標に関する説明は、東京証券取引所ウェブサイトに掲載されております。 参照 URL ⇒ http://www.jpx.co.jp/listing/reports/analyst-report/03.html アナリストレポート・プラットフォーム 10
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