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「ラジオの復権」 - 株式会社アールリサーチ

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Bomb Marketing
アール・リサーチ News Letter
089 号
文責
柳本信一
110615
「ラジオの復権」
拝復。
3.11 からもう 3 ヶ月が過ぎました。地震・津波の被災地では復旧への道が開き始めた
ように思います。あくまで復旧です、復興ではない。この点において政治の世界が政争に現(う
つつ)を抜かしていることは許しがたい。総理が無能であるならば、議員立法で対案を出せばよ
い。そもそも議会は三権のうち「立法の府」であるはずです。本質である仕事をせずに、また復
興への道筋も議論をすることなしに時間だけが空回りしている事態は重篤を通り越して、この国
が瀕死に向かっているように感じます。こんなことばかり書くのは本当に気が重い。
話を変えましょう。今回のお題は、先日ブログでも取り上げた「ラジオの復権」
。
最
近、ラジオを聴く機会が増えているのです。これまでもクルマに乗っているときは、J-WAVE を
流しっぱなしにして新しい音楽などに触れる機会を楽しんできました。しかし、今は違う。ふと、
手 を 休 め た い と き ・ 息 抜 き を し た い 時 に ラ ジ オ の ス イ ッ チ 、 も と い 、 PC で radiko を
クリックしています。ご存知の方も多いと思いますが、今ラジオは
ネットを通じて聞くことが出来ます。今のところは自分の居住地で聞けるラジオ局しか聞くこと
は出来ませんが、何しろネットなので高音質。特にAMはこれまでに聞いたことがないスムース
な放送を聞く事が出来ます。もっとも、AMは野球放送しか聞きませんが^^;。
ラジオは4大メディア(死語)の一つであり、テレビなどよりずっと早く生活の中心メディア
でした。先の大戦の終結を告げる昭和天皇の声は直接に国民の耳に届きました。いずれにしても
1920 年代から始まったラジオ放送は 1960 年代にテレビにその地位を奪われるまでは情報収集の
道具であり、娯楽であり、国民を洗脳するメディアであったわけです。
私にとってラジオは友達でした。1970 年代、受験を控え、ともすれば折れそうになる心を癒し
てくれる存在でした。0:00 から「ジェット・ストリーム」
で勉強を片付け、深夜
放送である「オールナイト・ニッポン」を楽しみにしていました。当時テレビはお茶の間に一台
ですから「11PM」などを見たいと思っても叶わず、鶴光さんの下ネタが大好きでした。忘れられ
ない思い出としては萩本欽一さんの番組で駄洒落投稿番組があったのですが、そこで私の葉書の
1
ネタが取り上げられたのです。当時絶頂の人気を誇った欽ちゃんが「私のネタを読んでくれた!」
大事件でした(笑)
。翌日は学校のヒーローでした。
しかし、大学に入学すると自然とラジオからは距離を置くようになりました。家を出たことで
テレビを自由に見ることが出来るようになったからです。それまで見たくてたまらなかった深夜
のお色気番組
を自由に見ることが出来た^^;。AMは野球のテレビ放送が終わってし
まった後の追っかけで聞くだけになりました。また、音楽を趣味としていた私にはFMのエアチ
ェック(死語)は貧乏学生のお友達でした。が、番組を聴くというより音楽を録音していた、と
言うほうが正しい。レコードがそんなに気軽に買える時代ではなかったのでNHK・FMはあり
がたい存在でした。
社会人になってからは仕事一辺倒になったと言うこともありましたが、ラジオは生活の中から
消えていきました。業界全体でも業績は長期低迷期に入り 1999 年の 2500 億円をピークに長期
低迷を続け 2009 年度には 1544 億円と 6 割にまで落ち込みました。これが現状です。ネットの
出現による 4 大メディアの低迷はテレビだけではなかったのです。多くのラジオ局で赤字決算が
続出し、中には実質的な廃業(M&A)をした局もありました。この間、AM放送のステレオ
化やデジタル化によって業界全体を変えようとする試みがなされましたが、いずれも失敗して
います。典型的な衰退メディアであったラジオ。これが今、見直されていると感じます。
きっかけはネットを使った再送信である radiko でした。例によって下らないお役所の権益のす
ったもんだはあったのですが、首都圏と関西圏で始まり、現在は全国に広がっています。ただ、
元々の局があった場所の放送しか聞けない。著作権をクリアできないのです。パソコンのIPア
ドレスを読み取ってそのパソコンがあると思われる局しか聞く事が出来ません。au のリスモは
全国のラジオ局を聞く事が出来ますが、これは有料サービスとすることで著作権問題をクリアし
たようです。故郷の懐かしい番組を聴けたら楽しいと思いませんか?私のような回顧派はもちろ
ん、これまでラジオなど全く聞かなかった若い人が新たな聴取者として現れたのです。
私がラジオの復権の兆しになったと考える出来事が起こりました。3.11 です。途方もない大
惨事。テレビ・新聞は全力でその被害の様子や悲惨さを一日 24 時間流し続けました。私もそのあ
まりに凄惨な姿に言葉を失い、三日間はテレビを見続けました。しかし、不遜な表現をお許しく
ださい。新しい情報が次第に少なくなっているうちに「疲れ」てしまったのです。そのときにふ
とつけたラジオにとても「ほっと」したのです。ラジオも震災情報はやっていましたが、基本的
に普段の番組構成のなかでした。ラジオの番組はほとんど「生放送」です。テレビがほとんど「録
画番組」であるのと対照的でした。それゆえテレビは全番組を止めて報道番組とした。ラジオは
元々生放送でしたので構成を変える必要がなかったのです。DJ達はニュースを伝えながら音
2
楽をかけ続けました。これが人々の「癒し」となり「娯楽」になったのです。
その中心的な存在になったDJがいました。ピストン西沢さんです
。ご存じない方
のほうが多いでしょう。J-WAVEで月曜~木曜日に「グルーヴラインZ」
(16:30~20:00)
と言う番組を担当しています。シモネタ満載、アシスタントの女性に対してはセクハラ発言しま
くり、とにかく全部アドリブ(だと思う)。PTAの抗議をくぐり抜けよく番組が続いているも
のです(2000 年放送開始)。そのピスちゃん(私はよく聞いています)が先日、テレビ・ラジオ
界で最も権威があるギャラクシー賞を受賞したのです。耳を疑いました。何で?あれを認めちゃ
うの?何しろ同時に受賞したのはテレビ部門「福山雅治
竜馬伝」ですよ。福山さんとピスち
ゃんが同列?????意味がわかりませんでした。
わかりました。私は直接聞いていなかったのですが、震災後の放送が人々の絶賛を浴びていた
のです。震災後の「グルーヴラインZ」は伝説の番組なりそうです。
・ リスナーが不安になっている時にいつもと同様のハイテンションで
・ 必要とされる情報を的確に発信し、パニックになるなと呼びかけた
・ 横並びのマスコミが選ぶ音楽とは全く違う元気が出る曲をかけ続けた
・ 初期の段階から支援は経済活動だといい続けた
・ ガソリン不足がいつ解消するかを実際に自分で取材し放送した
・ そして、いつもの楽しい放送を続けていたのです。
もう一つの奇跡が起きていました。Radiko が全国どこからでも聞けるように上述の規制が経産
省によって一時的に撤廃されたのです。これによって被災者の東北にもピスちゃんの明るい番
組が届いたのです。
この功績に対してギャラクシー賞が送られました。ちなみにこれはテレビ部門一名、ラジオ部
門一名にしか与えられない賞です。福山雅治と「ピスちゃん」(笑)
。
「グルーヴラインZ」。3 時間半ハイテンション喋り捲り。以前からリクエストはケータイメー
ル。最近ではツイッターを使って、リスナーとコラボっています。現在、J-WAVE ではほとんど
の番組でツイッターアカウントを取得し、放送で取り上げたりする仕組みを作っています。私の
時代は葉書でしたね。リクエストで名前を呼ばれる喜び。ラジオはテレビに比べてずっと身近な
のです。さらにUストリームを使い放送の様子や突撃レポーターからの映像を流す。
3
知人のお子さんが今ラジオにはまっているそうです。ラジオのよさを聞いたところ、
「テレ
ビは疲れることがある」なのだそうです。確かにテレビは細切れカットに「一瞬たりとも
逃さないぞ」的なハイテンションが見えます。そうしないと attention が稼げない。ラジオは
「やさしいメディア」なのかもしれません。視覚情報がないために頭をフル回転して真剣に聞
くことも出来ますし、流して気楽に聞くことも出来る(仕事や勉強の傍らに)。そしてテレビや
新聞と違って「パーソナルメディア」なのかもしれません。自分の投稿が取り上げられた
り、投票に参加できたり、音楽をリクエストできる。今ではそれがツイッターや番組ホームペ
ージ、ブログに書き込むことで瞬時に番組に参加することも出来る。ネットとラジオは実
は親和性が高いのではないかと思っています。それはラジオの番組がほとんど生放送だから
です。視覚情報なしにコミュニケーションをはかる、DJ
たちの技量は
日々磨かれ、レベルに達しない人は容赦なく切られます。毎日が真剣勝負です。ラジオには長
寿番組が多い。オールナイトニッポン(43 年)、小沢昭一の小沢昭一的こころ(38 年)、ジェ
ットストリーム(43 年)、全国子供相談室(46 年)など、生活の一部になっています。
もう一つラジオの特徴を挙げると、ラジオの場合「局の個性」がある、と言うことです。ピス
ちゃんは異端ですが(笑)
、J-wave では洋楽・バイリンガルと言う特徴があります。私
はこの局しか聞きません。話で聞いただけですが、首都圏の高校生は「79.5 ナック・ファイブ」
に夢中。以前このメルマガでも取り上げた大阪の「FM802」なんぞ個性の塊で
す。
http://r-research.co.jp/pdf/nl79.pdf ←このメルマガ評判が良かったです^^;。
ネットとの融合で光が見えてきたラジオ。本格的な復権はこれからでしょう。それまでラジオ
局の経営が持つのか。ギリギリです。
3.11 後かなりヒマにしております。コンペでも結構です、と前回書いたらリクルートの先輩が
ゴルフコンペに誘ってくださいました(笑)。いつの世も先輩とはありがたいものです。改めま
してお仕事のコンペも大歓迎です^^。
次回は 7 月上旬。梅雨は明けて灼熱の夏が始まっているのか。今年は冷夏を祈りたい。
ブログも毎日更新しています!(週休二日で)
(笑)。http://rresearch.blog103.fc2.com/
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