2013. 2.17 説教メモ 山口道征 ヨハネの黙示録21章9~21節 「新しいエルサレム」 ●前回は新天新地の到来について、すなわち、新しいエルサレムが、「天から下って来るのを見 た。」(21:2)と天地創造の初めから、天上に存在したエルサレムが降下する様子を見たと著者は 述べておりますが、その新しきエルサレムは、「もはや、呪われるものは何一つない。----神の僕 たちは神を礼拝し、(神の)御顔を仰ぎ見る。彼らの額には、神の名が記されている。」(22:3~ 4)そのような所なのです。そして、そこに属することのできる者たちは、その名が命の書に 記されている者たちで、本日の箇所は、その新しいエルサレムが美しく描写されているところと 言えるでしょう。 ●9「さて、最後の七つの災いの満ちた七つの鉢を持つ七人の天使がいたが、」とありますが、 この七人の天使たちは、15:1に登場する「わたしはまた、天にもう一つの大きな驚くべきし るしを見た。七人の天使が最後の七つの災いを携えていた。これらの災いで、神の怒りがそ の極みに達するのである。」とある天使たちです。彼らの役目は、大淫婦ローマ帝国に対する神 の裁きを実施するものでした。ですから17:1では、「さて、七つの鉢を持つ七人の天使の一 人が来て、わたしに語りかけた。「ここへ来なさい。多くの水の上に座っている大淫婦に対 する裁きを見せよう。」と記されております。 ●さて、本日の箇所では、9「その中の一人が来て、わたしに語りかけてこう言った。」のです。 9 「ここへ来なさい。小羊の妻である花嫁を見せてあげよう。」大淫婦に対する裁きを見せよ うと言った天使がここでは、小羊の妻である花嫁を見せてあげようと言うのです。キリストの 花嫁たる新しいエルサレムの到来です。大淫婦を見せる場所として、その天使は「"霊"に満たさ れたわたし(著者)を荒れ野に連れて行った。」(17:3)とありますが、ここでは、10「"霊"に満 たされたわたしを大きな高い山に連れて行き、」ました。そして、10「聖なる都エルサレムが神のも とを離れて、天から下って来るのを見せた。」のです。新しいエルサレムの天からの降下を見せる のに最もふさわしい場所に天使は著者を案内したということなのでしょう。 ●新しいエルサレムは神の領域に属するものなのです。ですから、 11 「都は神の栄光に輝いてい た。その輝きは、最高の宝石のようであり、透き通った碧玉のようであった。」のです。「最高 の宝石」を「値の付けようがない宝石」との訳がございます。 ● 12~14「都には、高い大きな城壁と十二の門があり、それらの門には十二人の天使がいて、名 が刻みつけてあった。イスラエルの子らの十二部族の名であった。東に三つの門、北に三つの門、 南に三つの門、西に三つの門があった。都の城壁には十二の土台があって、それには小羊の 十二使徒の十二の名が刻みつけてあった。」新しいエルサレムには高い大きな城壁と十二の門が あって、それらの門の上には、十二人の天使が警護についており、また、十二部族の名前が刻 まれていました。そして、新しいエルサレムの基礎は使徒たちであるというのです。 ●都の形態が描写されております。15~17「わたしに語りかけた天使は、都とその門と城壁とを 測るために、金の物差しを持っていた。この都は四角い形で、長さと幅が同じであった。天使 が物差しで都を測ると、一万二千スタディオンあった。長さも幅も高さも同じである。また、城壁 を測ると、百四十四ペキスであった。これは人間の物差しによって測ったもので、天使が用い たものもこれである。」都は方形すなわち、完全な形をしており、一万二千スタディオン、約2220km の正立方体、完全立方体でした。城壁の厚さでしょうか、百四十四ペキス、約65mとのことです。 ●さて、都を構成する材料についての描写がなされております。18~21「都の城壁は碧玉で築か れ、都は透き通ったガラスのような純金であった。都の城壁の土台石は、あらゆる宝石で飾ら れていた。第一の土台石は碧玉、第二はサファイア、第三はめのう、第四はエメラルド、第五は赤縞めの う、第六は赤めのう、第七はかんらん石、第八は緑柱石、第九は黄玉、第十はひすい、第十一は 青玉、第十二は紫水晶であった。また、十二の門は十二の真珠であって、どの門もそれぞれ一 個の真珠でできていた。都の大通りは、透き通ったガラスのような純金であった。」光り輝く新 -1- しいエルサレムです。大淫婦の都、ローマは「不幸だ、不幸だ大いなる都、麻の布、また、紫の布や赤い 布をまとい、金と宝石と真珠の飾りを着けた都。」(18:16)と描写されておりますので、新し い都は、この世の輝きを超えた神の輝きを発する所であることが見て取ることが出来るの です。 ●新たなるエルサレムはキリストの教会の姿を示していると言えるでしょう。「もはや、夜はなく、と もし火の光も太陽の光も要らない。神である主が僕たちを照らし、彼らは世々限りなく統治 するからである。」(22:5) ●お祈りいたします。 以上 -2-
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