著 者:とうご小児科 院長 藤後 幸博 監 修:三重大学医学部附属病院長 兼 放射線科 教授 三重大学医学部腫瘍病理学講座 教授 竹田 寛 白石 泰三 す。そ し て,一 番 先 端 の 気 管 支 の さ ら に 先 端 に,小 さ な 小 さ な 直 径 な ん と 0.14∼0.2mm という顕微鏡でしか見えないほどの小さな袋が付いているの です。この小さな袋のことを肺胞といいます。肺は胸の左右にある大きな袋で すが,実はひとつの大きな袋ではなく,左右合わせて 6 億個もあると言われる この肺胞という小さな袋がびっしりとすき間なく集まってできた袋なのです。 鼻や口で吸われた空気は,気管,気管支を通り,最後にこの肺胞に届けられる のです。 桜の花は,桜の木の枝の先端にぶらさがるようにして満開の花を咲かせます。桜 の木は前後左右上下にとまんべんなく枝を伸ばしますから,桜の木全体がどこも かしこも花でいっぱいになります。気管支も,桜の花と同じように前後左右上下 に枝を伸ばし,その先端に片方の肺だけで 3 億個もの肺胞という袋をぶらさげて います。ですから,肺は,満開の桜の木の花と同じように,どこもかしこも肺胞 という袋でびっしりと埋めつくされているのです。桜の木が,満開に咲いた花々 で一見ピンクのかたまりに見えるのと同じ様に,肺も,一見ひとつの大きな袋と 考えられがちですが,実際は,小さな小さな肺胞という袋が集まってできた袋な のです。
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