UNIT3 △訳例 LESSON 1 百 科 事 典 TRANSLATION 1 野生のウサギは狩猟家のあいだで、食物や毛皮と同様にスポーツとしても人気がある。 カイウサギとヨーロッパウサギのすべての子孫とアナウサギは、肉と皮を使うために育て られる。このうちアナウサギは、なめす前の毛皮として、またフェルトを作る材料として 使われる。さらに、これらのウサギは、生物学や医学の研究のための大切な実験動物であ る。それらは成功し、比較的要求しないペットになる。魅力的な外見と静かな態度が、そ れらを子ども向けの物語作家が好きなキャラクターにした。その一方で、野生のアナウサ ギやノウサギは、特に冬に放牧家畜用の草を激減させたり、若木や果樹にダメージを与え たりして、地域によって有害生物になるかもしれない。この問題は、ウサギ目を捕食する 野生の動物を人間が取り除いてしまった地域で、特に深刻になっている。西ヨーロッパや オーストラリアでは、ウィルス性疾患の粘液腫症を導入することによってアナウサギの個 体数をコントロールするための試みがなされてきている。この病気はワタオウサギ属 Sylvilagus の南米に住むある種には生まれつき備わったものであるが、いくつかの地域では ウサギはこの病気に対する抵抗力が強くなっている。ウサギの数をコントロールするため のこのウィルスの使用は、この病気の苦しい症状のために、いくつかの動物愛護協会に よって争われている。ナキウサギは通常、人間の活動から離れたところに住んでおり、人 間にとって経済的な重要性はほとんど持たない。 ○模範訳例 野生のウサギは狩猟家のあいだで、食物や毛皮を得るためばかりでなく、狩猟の対象と しても人気がある。カイウサギは、ヨーロッパアナウサギ O. cuniculus を家畜化したもの で、肉と皮を使うために飼育される。このうち皮は、毛皮やフェルトの材料になる。さら にカイウサギは、生物学や医学の研究用の実験動物として重要な役割を果たしている。ま た、飼育にあまり手間がかからず、恰好のペットになる。姿がかわいらしくておとなしい ので、童話作家たちが好んで作品に取り上げてきた。その一方で、野生のアナウサギやノ ウサギは、地域によっては害獣になることもある。放牧家畜用の草を食べ尽くしたり、若 木や果樹に損害を与えることは、とりわけ冬に顕著である。この問題が特に深刻化してい るのは、ウサギ目を捕食する野生動物を人間が駆除してしまった地域である。西ヨーロッ パやオーストラリアでは、アナウサギの個体数を抑制するために、ウィルス性の疾患でウ サギにとっては致命的となる粘液腫症を伝染させるという試みがなされてきている。この 病気は、もともとは南米に住むワタオウサギ属 Sylvilagus の一部に見られるものである。 しかし地域によってはウサギがこの病気に対する抵抗力を備えるようになってきている。 ウサギの数を抑制するためにこのウィルスを用いることに対し、この病気の症状が痛まし いものであるとして、反対運動を展開している動物愛護団体もある。ナキウサギは通常、 人間の活動範囲から離れたところに住んでおり、実用面ではほとんど重要でない。 4 5
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