協議会会議録 審議会の 審議会の名称 第6回山口市バリアフリー基本構想推進協議会 開催日時 平成27年2月10日(火) 14時~16時 開催場所 山口市役所 第10・11会議室 (3階) 公開・ 公開・部分公開の 部分公開の 公開 区分 出席者 田村委員、志村委員、西野委員(代理)、竹田委員、吉仲委員、萩原委員、岡委員(代理)、助田 委員、牧委員、宮竹委員、藤村委員、高木委員、岡山委員、藤井委員、清水委員、木村委員、宗像 委員、吉田委員、今谷委員、浜口委員、大田委員、松冨委員 欠席者 橋本委員、中野委員 事務局 山口市都市整備部都市計画課 1.開会 <事務局> それでは、定刻となりましたので、会議を始めさせていただきます。本日は、大変お忙しい中、 ご出席いただきまして誠にありがとうございます。ただいまから、「第6回山口市バリアフリー基 本構想推進協議会」を開催いたします。 まず、資料の確認をさせていただきたいと存じます。 先日お配りしております資料としまして、 ○第6回山口市バリアフリー基本構想推進協議会 次第 ○資料1 新山口駅周辺地区の特定事業進捗状況について ○資料2 今後のバリアフリーの推進について ○参考資料1 山口市バリアフリー基本構想について ○参考資料2 山口駅周辺のバリアフリーに関する現状の整理 以上のものがございますか、ご確認ください。 それでは始めに、山口市長渡辺純忠に代わりまして、山口市副市長吉田正治がご挨拶を申し上げ ます。 2.挨拶 <副市長> 皆さんこんにちは。ご紹介にあずかりました副市長の吉田でございます。本来なら渡辺市長がまい りましてご挨拶を申し上げるところでございますが、あいにく他の用と重なり、出席がかないませ ん。私から一言ご挨拶を申し上げます。 第6回山口市バリアフリー基本構想推進協議会の開催にあたりまして、一言ご挨拶を申し上げま す。委員の方におかれましては、大変ご多用の中ご出席いただきまして、まことにありがとうござ いました。また平素から市政に関わりまして、格別なるご支援、ご協力を賜っていることに対しま して、この席を借りましてあつく感謝を申し上げます。 ご案内のとおり本市は、平成21年6月にバリアフリー基本構想が策定いたしまして、市内全域のバ リアフリー化を進めますとともに、新山口駅周辺を重点整備地区に指定いたしまして、バリアフリ -1- ー化の推進に鋭意務めているところでございます。 本日ご協議いただきますのは、新山口駅周辺の特定事業の進捗状況について、及び今後のバリアフ リーの推進について、2つの議事についてでございます。後ほど担当より説明いたしますが、新山 口周辺につきましては、50の特定事業を定めたうち、現在44の事業が着手済みで、そのうち42の事 業が完了済みとなっているところでございまして、当該地区のバリアフリー化は順調に進んでいる ものと考えております。 また、二つ目の議事につきましては、新山口周辺地区のバリアフリー化に一定のめどがたちました ことから、新たな重点整備地区でのバリアフリーの推進について、ご協議をいただくものでござい ます。 バリアフリーの推進は、人口減少、超高齢化の進展など、社会基本情勢の変化への対応の一翼をに なうものでございまして、なにとぞ十分なご協議をいただきますようお願い申し上げまして、挨拶 とさせていただきます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。 3.委員紹介 <事務局> 続きまして委員のご紹介をいたします。 前回の協議会より5年以上の期間が経過しており、新しい委員さんも多数おられますことから、 全ての委員さんの紹介を名簿順でさせていただきます。 国土交通省中国地方整備局山口河川国道事務所長 西野 賢治(にしの けんじ)様 本日は所 要のためご欠席されていらっしゃいまして、代理で交通対策課長の 丹後 浩一(たんご こういち)様にご出席を頂いております。 山口県防府土木建築事務所長 竹田 逸雄(たけだ いつお)様 山口県警察本部交通部交通規制課長 吉仲 淳二(よしなか じゅんじ)様 山口県山口警察署交通課長 橋本 和志(はしもと かずし)様 本日は所要によりご欠席でご ざいます。 山口県山口南警察署交通課長 萩原 靖(はぎはら やすし)様 西日本旅客鉄道株式会社広島支社企画課長 岡 久資(おか ひさもと)様 本日は所要のため ご欠席でございます。代理で 田阪 祐二(たさか ゆうじ)様にご出席をいただいております。 中国ジェイアールバス株式会社運輸部運輸課長 助田 秀規(すけだ ひでき)様 防長交通株式会社取締役営業部長 牧 洋史(まき ひろふみ)様 山口地区タクシー協会会長 中野 和人(なかの かずと)様 本日は所要によりご欠席でござ います。 国立大学法人山口大学工学部特命教授 田村 洋一(たむら よういち)様 公立大学法人山口県立大学社会福祉学部教授 志村 哲郎(しむら てつろう)様 1級福祉住環境コーディネーター 宮竹 美絵子(みやたけ みえこ)様 山口市老人クラブ連合会会長 藤村 勉(ふじむら つとむ)様 山口市障害者団体連合会会長 高木 和文(たかぎ かずふみ)様 -2- 山口市手をつなぐ育成会山口支部会長 岡山 久代(おかやま ひさよ)様 特定非営利活動法人あっと理事 藤井 智佳子(ふじい ちかこ) 山口市自治会連合会副会長 清水 力(しみず つとむ)様 山口市社会福祉協議会常務理事 木村 義明(きむら よしあき)様 山口商工会議所建設部会長 宗像 常明(むなかた つねあき)様 公募市民 吉田 倫太郎(よしだ りんたろう)様 国土交通省中国運輸局山口運輸支局長 今谷 三明(いまたに みあき)様 山口県商工労働部交通政策課長 浜口 和彦(はまぐち かずひこ)様 山口市健康福祉部長 大田 正之(おおた まさゆき) 最後に 都市整備部長 松冨 博之(まつどみ ひろゆき)でございます。 それでは次に、本協議会の会長の選出について、お諮りいたします。山口市バリアフリー基本構 想推進協議会設置要綱第5条2項の規定により、会長は委員の選挙により選出することとなってお ります。選挙につきましては、推薦や投票の方法がございますが、委員の皆様に異議がなければ、 どなたかを指名推薦いただければと考えております。 4.会長選出 <委員> 前会長であり、こういった場でのご経験が豊富な田村さんにお願いしたらいかがでしょうか。 <事務局> ただいま、田村委員にお願いをしたらどうかというご意見がございましたが、いかがでしょう か。 <委員> 異議なし <事務局> それでは、田村委員に会長をお願いいたします。 田村会長、会長席へお願いいたします。 ここで、副市長は所用のため、退席させていただきます。 それでは、協議会設置要綱第5条3項の規定によりまして、会長が会務を統括することになって おりますので、田村会長に議事進行をお願いいたします。 5.副会長指名 <会長> それでは、本協議会の会長を務めさせていただきます。 まず始めに、協議会設置要綱第5条第4項の規定により、会長が副会長を指名することとなって おります。 志村委員にお願いしたいと思いますがよろしいでしょうか。 <委員> 異議なし 6.議事録公開 <会長> -3- それでは、これより本日の議事を進行いたしますので、皆様のご協力をよろしくお願いします。 協議会設置要綱第8条の規定により「協議会の運営に関し必要な事項は、会長が協議会に諮って定 める。」となっておりますので、本協議会の会議録の公開について、皆様にお諮りしたいと思いま す。 このことについて、事務局からの説明をお願いします。 <事務局> では、ただいま会長からお話のありました、会議録の公開についてご説明いたします。 本協議会の会議録の公開につきまして“山口市審議会等の設置に関する指針”に従いまして、以 下のとおりご提案申し上げます。 まず、会議録の公開方法につきましては、山口市のホームページに掲載するとともに、市政情報コ ーナーで閲覧に供したいと考えております。 次に、会議録の内容につきましては、市民の方に、より正確に協議内容をお伝えするため、議事の 全ての内容について、公開させていただきたいと考えております。 また、会議の中の発言者の氏名につきましては、皆さまに忌憚のない積極的なご発言をいただき たいので、個人名では掲載せずに“委員Aさん”等とさせていただきたいと考えておりますが、皆 さまのご意向に沿った形で公開させていただきたいと考えております。 また、公表する議事録の事前確認については、会長と2名の委員さんにお願いしたいと考えてお ります。事務局の提案としては、2名の委員さんはお手元の次第の2枚目に添付しております協議 会の名簿にあるところの、第3条第2号に定める方、第3条第3号に定める方からそれぞれ名簿順 に1名ずつお願いしたいと考えております。従いまして、第6回目の協議会では、国土交通省山口 河川国道事務所長の西野委員、山口県立大学社会福祉学部教授の志村委員にお願いしたいと考えて おりますがいかがでしょうか。 <会長> ただいま説明がありましたが、ご意見はございませんでしょうか。 本協議会の会議録の公開について、ご了承いただいたということとしてよろしいでしょうか。 <委員> はい <会長> 異議がないものと認められますので、本協議会の会議録については、公開することといたします。 また、本日の議事録の確認は、私と、名簿順で西野委員と志村委員の3名で行なうこととします。 それでは、議事1について、事務局の説明を求めます。 7.議事1 議事1 <事務局> それでは議事1新山口駅周辺地区の特定事業の進捗状況について説明いたします。資料1をご覧く ださい。 資料1は新山口駅周辺地区の特定事業進捗状況についてまとめたものでございます。 -4- 2ページをご覧いただきまして、まず、山口市バリアフリー基本構想の概要について説明いたしま す。本市が平成21年に策定した山口市バリアフリー基本構想では、「誰もが安全に安心して快適 に暮らし、互いに支えあうまち」を基本理念とし、施設や交通機関等のバリアフリー整備ととも に、市民一人ひとりの支えあいによって、高齢者、障がい者をはじめとした誰もが、地域でいきい きと活動し、安心して生活できるまちづくりを目指しており、市民、行政、事業者の協働のもと、 市全体のバリアフリー化のほか、重点整備地区におけるバリアフリー化を推進しているところでご ざいます。 3ページにまいりまして、この、重点整備地区としては、市バリアフリー基本構想策定と同時に、 新山口駅周辺地区を指定し、今後の整備計画等を定めているところでございます。このうち、バリ アフリー化を促進するために実施する特定事業として50の事業を定めたところでございまして平 成26年3月末時点では特定事業の着手率は88%であり、実施率につきましては84%となって おります。 4ページにうつりまして、4ページから5ページでは特定事業の概要とその着手及び実施について 示しているところです。 現在未着手の事業につきましても、今年度又は来年度事業着手予定となっておりますことから、事 業が順調に進行しているものと考えております。 6ページにつきましては、新山口駅周辺で実施した事業の整備状況を掲載しております。参考にし ていただけたらと思います。 以上で議事1新山口駅周辺地区の特定事業進捗状況についての説明を終わります。 <会長> ただいま新山口駅周辺地区の特定事業、その現況、整備状況についてご説明がありました。皆 様、ご意見、ご質問、いずれでも結構ですけれども、ございませんでしょうか。 <委員A> 特にトイレについてお尋ねしたいんですが、多目的に利用できるトイレは、どことどこが改修さ れたのか、わかれば教えていただきたいんですけれども。 <事務局> 新山口駅舎のことでよろしいですか。 <委員A> 新山口駅です。 <事務局> ご報告いたします。新山口駅のほうは、新幹線口のほうが特定事業計画に限られておりまして、新 幹線口の改札をくぐっていただいて、正面のメインのトイレから左手のほうに新しい多目的トイレ が設置されたと伺っております。現場のほうも確認しています。 <委員A> 在来線側の出口から総合支所までの間に多目的なトイレがないんですね。それはどうされたか。あ -5- のときにテーマとして出てきていましたね。それがどうなっているかということです。現在あるの は、多目的で使えるのは図書館だけですね。総合支所も使えませんし、交流センターはボロボロで すし。そういう点でわかれば教えていただきたいし、今後の計画に乗るなら乗せていただきたいと 思います。 <事務局> 特定事業のほうには、今言われたトイレはあがっておりませんけれども、今後そういったご意見を 踏まえまして、取り組みを検討してまいりたいと考えております。 <会長> 今の説明でよろしいでしょうか。 <委員A> まあやってもらえるというならいいです。 <会長> 今回の対象は山口駅周辺になりますので、この協議会の中で直接協議することには多分ならないと 思います。ただ新山口駅のほうもまだすべて終わったわけではなくて、またこれからいろいろ対応 していただけるんじゃないかと思います。それで事務局よろしいでしょうか。 <事務局> はい。 <会長> ではよろしくお願いいたします。そのほかにご意見、ご質問等ございませんでしょうか。 今すぐ特にないようでしたら、次の議事2に入りたいと思います。ただ、その以後議事1について もご質問等ございましたら、後ほどでも受け付けますのでよろしくお願いいたします。それでは議 事2について事務局のご説明をお願いいたします。 7.議事2 議事2 <事務局> それでは議事 2 今後のバリアフリーの推進について説明いたします。 資料2をご覧ください。 2ページにより、今後のバリアフリーの推進についてご説明します。市バリアフリー基本構想で は、全市的なバリアフリーの取り組みのほか、市役所・総合支所及び一定規模以上の鉄道駅を中心 に、新山口駅周辺地区を含みます6つの地区を重点整備候補地区として位置づけており、順次、整 備の必要性や優先度等を検討しつつ継続的にバリアフリー化を進めることとしております。このた び、議事1でもご案内のとおり、新山口駅周辺地区のバリアフリー化事業に一定の目途が立ったこ とから、新たな重点整備地区の基本構想の策定を検討する時期にあると考えております。 なお、このスライドの図は平成21年の市バリアフリー策定時における資料の図を用いておりまし て、現段階では、阿東地域は重点整備候補地区としての位置づけはございませんが、阿東地域の拠 点でもある総合支所周辺は、今後の調査により重点整備地区の候補として市バリアフリー基本構想 に盛り込んでいきたいと考えているところです。 -6- 3ページに参りましてバリアフリー重点整備候補地区について説明いたします。市バリアフリー基 本構想では、表のとおり、新山口駅周辺地区を含みます6つの地区を重点整備候補地区として位置 づけております。基本構想策定の後、平成23年に国の基本方針が一部改正され、より高い水準の 新たなバリアフリー化の目標が設定されました。その中でも、旅客施設の整備対象規模が一日利用 者数5,000人から3,000人引き下げられた事などにより、JR西日本さんにより、平成2 5年3月には山口駅のホームにエレベーターが設置されました。また、平成26年3月には中心商 店街の活性化やまちなか居住の促進等の為、第2期の山口市中心市街地活性化基本計画が策定され たところでございます。これらの状況変化や、中心市街地内に位置する山口駅が、市バリアフリー 基本構想では、新山口駅に次ぐ候補地区として位置づけがあったものであることから、今後、山口 駅周辺地区を重点整備地区として指定し、基本構想の策定を検討していきたいと考えております。 4ページに参りまして山口駅周辺の概況について説明いたします。 山口駅前周辺は「山口・小郡都市核づくりマスタープラン」において山口都市核の一部として位置 づけられており“まちの近づきやすさや回遊性を高める”ことを取り組みの一つとして掲げていま す。具体的には、“交通アクセス・ネットワークの強化や、まち全体のユニバーサルデザイン化を 進めるとともに、心理的な近づきやすさや回遊のしやすさを高めていく”ことを目標とする地域で ございます。また、過去には、大殿地区が国の“歩いて暮らせる街づくり”モデル地区にも選定さ れました。大まかに地区を説明いたしますと、中心商店街が形成される中心市街地ゾーンや、行政 機関、文化施設等が立地する亀山周辺ゾーン、文化と歴史が香る大内文化ゾーンなどがございま す。 5ページに参りまして、山口駅周辺に立地する施設についてまとめております。スライドに示して おりますように学校、病院、百貨店、行政機関、ホテル、文化施設、銀行など多数の生活関連施設 が立地しており、山口駅周辺は人々の生活に関わる都市的サービスを広域的に提供する都市機能等 が集積した地区であることから、誰もが安心安全に生活でき、高齢者や障がい者など、あらゆる人 達が社会活動に参加できるバリアフリーのまちづくりを目指すことが求められる地域です。なお、 赤色のアンダーラインが引かれた施設に関しては、施設の個別調査を実施し、参考資料2により山 口駅周辺のバリアフリーに関する現状の整理を行なっておりますので、ご参考として下さい。 6ページに参りまして、こういったことなどから、バリアフリーの視点から見た移動経路や施設の 問題点を探し出すことを目的として、昨年12月16日に山口駅周辺のバリアフリー点検ワークシ ョップを山口市在住の高齢者や障がい者の方々などの参加により、開催したところでございます。 ワークショップの概要につきましては、スライドに示しておりますとおりですが、中心商店街、駅 通り、市役所及び市民館、山口駅及び駅前広場を4班にて点検を行っております。 7ページにまいりまして、ワークショップの流れについて説明します。 ワークショップはまず、班分け及びルートの説明を行いまして、先ほど説明しましたルートを点検 し、意見を出していただき、最後に班ごとに発表を行ってもらっております。 8ページよりワークショップの結果についてとりまとめをしております。 -7- 中心商店街を点検した班から出た意見につきまして主だった点について説明いたしますと、・アー ケードの石畳やタイルに段差がある、雨の日に滑りやすい、・放置自転車や通行する自転車が多く 通行の支障になる、・トイレや休憩スペースが少ない、・交差点に音声案内が欲しい 等の意見が ございました。 9ページに参りまして、駅通りを点検した班から出た意見としましては、・早間田交差点の地下道 の勾配が急すぎる、・歩道上に商品が陳列されており歩道の幅員が狭くなっている、・歩道がマウ ントアップ形式、狭い、でこぼこである、・夜間暗いため、バス停の時刻表が見づらい 等の意見 がございました。 10ページに参りまして、市役所及び市民館を点検した班の意見としましては、・多機能トイレの 入り口に段差がある、・視覚障がい者誘導ブロックの設置が不十分、・スロープの角度が急、・市 民館の車椅子エリアからは催し物が見えにくい、等の意見がありました。 11ページに参りまして、山口駅を点検した班の意見としましてはトイレの改修やエレベーターの 設置により、「改良されてよくなった」、「使いやすい」などの意見を多数頂いておりますが、 ・エレベーターまでの経路は複雑、・車いすでは切符が購入しにくい、・構内トイレの男性用の便 器は和式しかない、・ホームと列車の段差が高い、等の意見があり、今後の取組みへの期待の声が ございました。駅前広場については、・舗装が悪く、段差や勾配が急な箇所が多い、・バス停乗り 場にイスがない、等の意見がございました。 12ページに参りまして、ここでは、これまでの現況把握の結果と今後の検討方針についてまとめ ております。ワークショップ等による現況の総括としては、山口駅周辺は一定水準のバリアフリー 化は図られていることがわかりましたが、現時点では「点」や「線」で構成されているため、山口 市バリアフリー基本構想で掲げる、「誰もが安全に安心して快適に暮らし、互いに支えあうまち」 を基本理念とし、高齢者や障がい者、妊婦、けが人等の社会参加等へのさらなる対応に向け、 「点」や「線」から「面」へと広げていくことが必要であると考えられます。また、重点整備地区 の設定にあたっては山口駅周辺地区の地形特性や市民の生活、観光客の利用の視点に立ち、“まち の近づきやすさや回遊性を高める“ことでまちの魅力を向上させるとともに、公共交通機関へのシ フトや、歩いて暮らせるまちづくりを促す観点も必要です。あと、これは当該地区に限った問題で はありませんが、ハード整備後施設の機能を活用し効果を最大限発揮させるためには、市民一人ひ とりがバリアフリーに対する意識を持つことが何よりも大切であるため、人材育成、意識啓発など の心のバリアフリーの促進についても併せて検討していく必要があります。こういったことを踏ま えまして、今後山口駅周辺地区の基本構想策定に向けて、検討してまいりたいと考えております。 13ページに参りまして、最後のスライドになりますが、基本構想の策定までのスケジュールを示 しております。平成26年度は本日2月10日に推進協議会を開催いたしまして、来年度には、本 協議会および庁内検討委員会を3回開催し、重点整備地区の基本方針の設定のほか、地区の範囲、 生活関連施設・経路の設定、特定事業、基本構想の素案についてご協議をお願いしたいと考えてお ります。 -8- 作成した素案につきましては、パブリックコメントにより市民の皆様の意見を広く頂戴し、基本構 想に反映させたのち、平成28年度に開催する協議会で皆様にご協議いただきまして、本市全体の 基本構想として策定したいと考えておりますので、委員の皆様には、引き続きご協力のほどよろし くお願いいたします。 以上で説明を終わります。 <会長> ありがとうございました。ただいま事務局から、今回の山口駅周辺区域が重点整備の候補地区に選 定された経緯・内容につきまして、さらに山口駅周辺地区の概況、周辺に立地する施設、点検ワー クショップの内容報告、最後に今後のスケジュール案の説明がありました。平成21年に策定されま した山口市バリアフリー基本構想の中で、6つの地区が重点整備地区の選定候補になっておりまし たが、その最初に1位になったのが新山口駅の周辺地区で、これは先ほどお話がありましたよう に、かなり事業が進んでおります。今回は山口駅周辺地域が選定されたわけですが、これについて 質問あるいはご意見等はございませんでしょうか。 特定旅客施設があって、そこの利用人員の基準が変わったので、その候補に入るということ、いろ いろな関連計画事業があるというようなことで、お手元の資料の3ページに、真ん中辺が隠れてい ますけれども、総合評価としてはB、その他の地区はCということで、優先順位が高いと判断され ております。これについてご質問、ご意見等がありましたら、まずお願いいたします。 特にございませんでしょうか。といいますのは、いくつかの候補地がある中で一つ選んで、これか らはこの地区について議論を進めていくわけですから、これでよろしいかどうかという確認にもな るのですが。 この地区が整備地区候補地として選択され、これから協議の対象になることには問題がないという ことで、よろしいですね。 それでは事務局に私のほうから教えていただきたいのですが、あと4地区については、これからや るこの地区が終わった段階で、再度いろいろ評価・検討されて、次の地区を選ばれる。そういうこ とで続いていくというふうに考えておいてよろしいですね。 <事務局> はい。 <会長> わかりました。よろしくお願いいたします。 その次の4ページになりますが、これは山口駅周辺地区の概況ですので、皆さんよくご存じの内容 だと思います。特徴的なところが整理されておりますが、この部分とそれから山口駅周辺に立地す る施設について、これをリストアップされておりますが、4ページ・5ページ、この辺について、 ご意見、ご質問等ございませんでしょうか。 <委員B> 一番上の4ページの概況の中で、「まちの近づきやすさ」や「回遊性を高める」ことを取り組みと -9- してあげている。このときの近づきやすさ、アクセシビリティーが高くなるというのは、具体的に どういうことなのか、回遊性というのは一体どの辺りを回遊すると述べているのか、その辺の具体 的な考え、案があれば教えてもらいたいです。 <会長> 大変重要な問題ですが、事務局、いかがでしょうか。 <事務局> まず、「近づきやすさ」ということについてのご質問ですが、「まちの近づきやすさ」につきまし ては、もちろんハード的な近づきやすさがまず1点あげられようかと思いますが、もう一つあげる とすれば、景色であるとか、そういったものがあげられると考えております。 回遊性につきましては、「山口・小郡都市核づくりマスタープラン」の中でもいろいろあげてはお るのですが、たとえば駅を中心として、美術館であるとか図書館であるとか、ちょっと離れた大内 文化特定地域、そんなところに行くルートをまちのほうでは考えて、たとえば現在の駅通りがその 一部を担っておったりするというふうに考えております。 <会長> まちの近づきやすさ、よくアクセシビリティーと言われますけれど、それと回遊性、これは多分ハ ードウエアですね。街路系だとか施設の配置あるいは空間的な規模だとか、そういった面と、もう 一つはそのまちで受けられるいろいろなサービス、そういったもっとソフトに近いようなものと、 両方あるはずですね。ハードウエアと、ハードウエアで賄いきれないものと、両方をうまくマッチ ングしていかないと、なかなかアクセシビリティーあるいは回遊性、特に「まちの近づきやすさ」 という表現になってくると、やはり行ってみたいという気持ちと、行ったらそこで非常に気持ちよ く過ごせる、そういう条件も重要になってくると思うのですが、その両面の検討はどんなふうに考 えられているのでしょうか。多分委員Bがおっしゃっていたのもその辺があるんじゃないかと思う のですが。 <事務局> 先ほど説明いたしましたとおり、ハード面はもちろんでございますけど、心のバリアフリーのよう なソフト面につきましても、あわせて考えていきたいと考えております。 <会長> そういったことでよろしいでしょうか。心のバリアフリーというのは意外とわかりにくいんですけ どね。例えば、そのまちに行くと、そこにいる方や、あるいはよそから来た人でも、何か障がいを 持った方に対して受け入れやすいサービスが提供されるというようなこともあるし、あるいは心安 くつきあえるというようなこともあります。 心のバリアフリーというのは広すぎてよくわからないところがあるんですね。ここは商業地区です し、交通が施設の中心でもあるわけですから、そういう意味では商業施設からのいろんなサービス がもっと提供されていいのかもしれませんし、あとで、ワークショップの結果に出てくるやもしれ ませんが、街路系だとか、大きなハードウエアの話だけじゃなくて、きめの細かなハードウエアの - 10 - 整備が、たとえば地元の人たちの手で行われるとか、そういったものも、なかなか分けにくいので すが、ひょっとしたら心のほうの問題なのかなと思うのです。 実際にはなかなか難しいのですけれども、ハードウエアを整備したらそれで条件が満足されてオッ ケーだよという話に全くならないところが、バリアフリーの難しいところなので、それをどうこれ からこの協議会の中で議論し、改善案、あるいは新しい方策を見定めていくかということが、重要 なテーマになると思います。こういったことに関して、委員の方、何かご意見はございませんでし ょうか。 <委員A> 今、先生からお話がありましたような心理的な近づきやすさ、回遊のしやすさについては、非常に 大きな見方をしてもいいし、小さい見方もできますけれども、表現が非常に難しいだろうと思うん です。だから、ハードウエアではなく、こういうソフト面をどういう形でここへ落としこむかとい うことについて、もう少しわかりやすいような言葉でご説明いただけると幸せに思います。ずっと お話があったようなことを含めて、ご説明していただければ。よろしくお願いいたします。 <会長> 今のご意見について、いかがでしょう。 <事務局> すみません、最初によく説明しておけばよかったのですが、この表現、「まちの近づきやすさ」や 「回遊性を高める」というのは、実は山口市の都市核づくりマスタープランの中での山口・小郡都 市核づくりの取り組みの理念というか、そういったものをちょっと表現として出させていただいて おります。田村会長からもありましたように、周辺地域から人々がつどい、たまり、めぐる、絶好 の場所でございますから、そういった近づきやすさ・回遊性をもっと高めていこうということでご ざいます。 もちろんその中には市が整備いたしました、たとえば一の坂川の整備とあわせての面的な市街地の 整備、あるいは道路の新設であったり、道路の美装化であったりといった、まさに一の坂川を中心 とした商店街、そして観光資源を結ぶような、そういった回遊性を高めていきたいと思っていま す。もちろん商業者の方にとっても、たくさんの人に訪れていただいて消費を高めてもらわなけれ ばいけませんので、中心市街地の方々、商店街あるいは住民の方々とも一緒になって、いろんなイ ベント等もされております。そういったイベント等もあわせて、こういった表現で記述させていた だきました。 <会長> ありがとうございました。5ページあるいは6ページにラインが引かれていますように、十文字形 の軸が今考えられていますけれども、これを中心にして、これから面として全体がつながってい く。そのために何が必要なのか。軸になるものと、軸で終わるのではなくて、裏通りだとかその間 の街路をどうするか、その辺りも含めて、多分これから大きな課題になってくるだろうと思いま す。この中で「点と線から面へ」というのもそういう発想だろうと思います。当面はまずこの2つ - 11 - の軸ですね。山口駅から市役所にかけて、もう一つは6ページのほうにありますが、NACから白 石地区の交流線、この大きな軸を中心にして、まずワークショップのほうで見てこられた内容をも とにしながら、今度はこの中でどういうふうに面をつくっていくのか、そういう面づくりをしてい く中で、回遊性をどう高めていく可能性があるのか、あるいはどう高めていかなきゃいけないの か、そういう議論になろうかと思います。 いろいろな議論が出てくると思いますが、少し具体的に見たほうがいいと思いますので、4つの班 に分かれて行われたワークショップの内容についてご説明もありました。それぞれの内容について 議論いただければと思います。 最初に第1班の点検ルート、山口市中心商店街の中から地域交流センターということで、プリント の8ページにあります。先ほどのスライドの説明ではやや簡単だったので、中身がよくわからなか ったかもしれません。8ページをお目通しいただいて、あるいはこのルートをふだんお使いになっ ている経験等から、この内容に加えてこういうことも必要だよというふうなことがあればご意見を 頂ければ。あるいは点検の内容についてご質問があればお願いいたします。 これは商店街が中心になっていますが、舗装について、その中の自転車について、車道について、 デパートの前辺り、米屋町交差点周辺に分けて整理されています。施設について、トイレについて も記されていまして、多岐にわたりますが、どういった内容でもかまいませんので、ご意見等お願 いいたします。 <委員B> 中心商店街のバリアフリーについては、私の大学の社会福祉部の学生の実習で、この何年間にわた って、どんなバリアがあるのかと、学生を車椅子に乗せて商店街の点検だとかやったこともあるの ですが、加えて、たまたまですが、商店街のはずれに「まちのえき」というのがありますが、そこ を中心として中心商店街活性化の調査依頼を受けて、バリアフリーについての調査もしまして、こ こに出ているワークショップの結果と同様のことについては認識してきました。 問題があるというのは、おそらく20年ぐらい前から言われているようなこともたくさんあるのです が、この商店街は、道場門前と米屋町、細かく言うと大市、中市、米屋町と、商店街が小さく分か れていまして、アーケードの中のタイル張りのところ、特に中市とか米屋町の辺の歩道というか、 下のタイルが車椅子にとっては通りにくいという批判が前からあるのですが、道場門前のほうはあ まり段差がなく、車椅子が通りやすいという特徴もあるんです。仮にそういう問題点を今後、たと えば車椅子が通れるように、部分的にそういう段差のない、車椅子用の通路みたいなものを実際に 作れるのかどうか。具体的に問題があるのはある意味わかっているので、じゃあそれをどの程度変 えていけるのか。それを単なる心理的な問題に変えて、みんなが車椅子を押せばいいだとか、商店 街の人がもっと積極的に障がい者に関わればいいとかいう心理的なことではなくて、もうちょっと 物理的な、具体的な、お金のかかることになりますけれども、歩道を新たに作るとかいうようなこ とが可能なのかどうかですね。そういうお考えがあれば、またここでそういう検討をして、そうい うことを具体的な目標として出せるのかどうか、ちょっとお話をお聞きしたいのですが。 - 12 - <事務局> アーケードの中のタイル張りのところですが、ご案内のとおり車の通行時間帯がございまして、そ ういったことも踏まえて、事務局としても当然こういった意見は出るだろうと思って、今水面下で ちょっと考えてはおるところです。ただ、他市の状況で、確か北海道だと思いましたが、どこかの 商店街さんも、今委員さんがおっしゃられたような車椅子用の、道路のところは平坦な舗装とかい うものをやられているという事例も拝見しております。研究してまいりたいと思っております。 <会長> ハードウエアも場所によってずいぶん状況が違っています。老朽化が進んでいるところやそうでな いところや、いろいろあるんですね。そういうものを将来的には逐次改修していくような計画も組 み込んでいけるんでしょうか。それとも、これは具体的にいつということはわからないけれども、 方向性だけを示せばいいということなのでしょうか。 <事務局> まず頂きましたご意見をもとに、各施設管理者さんと当然協議を行わせていただきます。その中で どういった形でのバリアフリー化が図れるのかというのは、施設管理者さんと一緒に考えていきた いと考えておりますので、舗装を変えるとかは何とも言えないのですが、施設管理者と一緒になっ て考えてまいります。 <会長> それと、これ、かなり距離が長いですね。米屋町を中心にしても、全体としても相当長さがありま すが、この中でもちょっと出ていましたが、あまり休憩できる場所がない。ベンチが少ないという か、もう少し休めるところがあってもいいのじゃないか。ちょっとたむろできるような場所です ね。立ち止まって少し休める。商店街を歩いていまして、そういう場所が足りない感じがします。 もう一つは、この事業とは違いますけれども、一の坂川沿いの街路がかなり整備されました。そう するとあの部分とうまくつなぐことで、回遊性あるいはアクセス性、そういったものも改善できる 可能性があります。どこかの段階でそういうことも考えなきゃいけないのじゃないかと思います が、その辺はいかがでしょう。 あるいはそういうことを考えると、今の一の坂川の途中で止まっている部分を、もっと下流側も整 備していく。となると、裏表一体的なルートがうまく作れるような場所でもあります。 <事務局> 重点整備地区の基本構想の中で、高齢者の方・障がい者の方が多く利用される施設、たとえばJR 山口駅、市役所といった生活関連施設、当時は3つぐらいその生活関連施設を位置づけて、その3 カ所を経路で結ぶ生活関連経路というもの、最低この経路と施設のバリアフリー化を進めていこう という構想ではありまして、その周辺の公園とか、そういったものも一緒に考えていきたいのです が、今ご提案のほかの道路、たとえば生活関連施設の経路に当たらないものにおいても、関連事業 としてできるものはやっていきたいと思っております。 <会長> - 13 - これなんか事業は半分ぐらい、実質的には完成していますね。そうすると今の一の坂川のあそこを しっかり活用したほうがいいだろうと思うんです。現実にあの道路ができたことで、人の動きが相 当変わりつつあると思いますので、その辺も少し考慮したほうがいいんじゃないかと思います。 委員Bがおっしゃったように、20年前からわかっていたことなのにいっこうに進まない。それはは がゆいことでもありますが、逆にそういう整備の難しさといいますか、予算の面でも土地の面で も。駅前からずっと来るもう一つの軸のほうの道にしても、もう少し歩道を整備できないかなとい うようなところもあります。米屋町のところはフラットでつながっていますが、マウント式の歩道 になっているところと取付道路辺りだと、むしろ取付道路のほうをハンプ化して、歩道のほうを同 一平面に持っていく、そういうことも最近は可能になるようになったと思いますので、それにあて はまるところがどの程度あるのかまだよくわかりませんが、その程度のことであれば、あまり工費 のかかることでもないですね。バリアフリー上ではかなり効果があるというところもありますの で、将来的にはそういう検討もしていただければありがたいと思います。 すみません、私ばかりしゃべっているとよくないので、皆さん、いろいろ意見を出していただくと ありがたいです。 <委員C> 3つほど質問ですが、1つは早間田のところの地下道です。回遊性云々ということで言うと、構造 的に言えば地下道はどうなのかということは、前から折に触れて話題になるのですが、通行量の調 査を過去にやられたことがあるのでしょうか。一般的な通行量の調査ってあると思うのですが、地 下道の利用はどれくらいされているのかということに関するデータが、もしあるのならば知りたい なということが一つです。 それから西京橋のところの歩道橋が撤去されました。あれは老朽化に伴って撤去されたということ なんでしょうが、積極的にバリアフリー化を進めるという観点で撤去し、もう作らないという決定 がどこかであったのかどうか、これが二つ目の質問です。 三つ目は、一の坂川のところに公園を工事されていますが、あそこにトイレを作る計画はございま すでしょうか。3つお聞きします。 <事務局> まず1点、早間田地下道につきまして、利用者のデータはこちらでは調べておりません。以前にあ ればまたご提示したいと思っております。それと西京橋周辺、あるいは一の坂川周辺の歩道橋の撤 去につきましては、今市のほうで仮称交通交流広場として整備をしております。市場の跡地です ね。そういったものと商店街の回遊性を高めるといったことで、歩道橋の撤去をいたしました。も ちろん歩道橋も老朽化してはおるのですが、回遊性を高めるということから撤去しております。そ の広場におきましては、トイレの設置もする計画でございます。また交通交流広場ということで、 大型バスというか観光バスの停留といった機能も備えておきたいと思っております。 <会長> そのほか、ご意見等ございませんか。 - 14 - <委員A> 私は2班で回ったのですが、今お話があったように、一つは、ここにも書いてありますけれど、街 路樹の根っこが非常に張っているんです。ですから根っこが囲いを越えてタイルを剥がしている、 歩道の舗装も剥がしているという状態ですが、街路樹の取り扱いについてどういうお考えがあるの か。根っこが盛り上がったことによって、車椅子が通れないという点がありますし、歩けないとか いう意見があります。たとえば木を植え替えるとか枡を作り替えるとかいうようなお考えがあるの かどうか。今のままでいくのか。木は依然として成長しているわけですから。根っこだけ依然とし てふくらんでいくという状況にあるわけですから、その点についてお考えがあれば、方針等があれ ば教えてください。 <会長> 今のお話は2班のルートのチェックのお話ですね。1班のほうではないですね。駅前の通りのとこ ろの9ページ。8ページのほうの第1班の点検ルートのところで、まだご意見があるかもしれませ んが、今2班の点検ルートについてご意見がありましたので、時間の関係もありますので、そちら のほうに移させていただきたいと思います。1班のほうでまだご意見がありましたら、最後のほう で言っていただければと思います。 木の根っこと植樹の扱いについては、いかがでしょうか。 <事務局> 事務局の考えとしましては、道路の管理者とお話をさせていただきまして、こういう意見があった ということはお伝えしていきたいと考えております。技術的にも、根が張りにくいとか、いろんな ものがあると聞いておりますので、そういったことも含めてお話をさせていただきたいと考えてお ります。 <会長> それでよろしいでしょうか。 <委員A> もうちょっと自信のあるようなお話が頂けたらいいんですけどね。木は毎日成長していますしね。 日が当たり、雨が降り、成長しているわけで、成長するたびに根っこがふくらんでくるわけですか ら。それの対処は、たとえば何年度に何をやっていきたいというようなハード面とか、それから緑 ですから、ソフト面にもなるわけで、そういう面でお考えがあればということです。現在検討中と 言われればそれでいいですけどね。 <事務局> 当然今おっしゃったとおり、駅前の景観のこともございますので、そういったことと、施設の管理 者さんが行われることでございますので、この場で何年にやるということは申し上げられないんで す。そういった意見がございましたということを管理者さんに申し上げていくということしか申し 上げられないです。 <委員A> - 15 - 今NHKの大河で「花燃ゆ」をやっているわけですから、そういう面で駅は観光資源の一つです ね。ですからその駅の通りにそういうものが残っているというのは、県外から来られた方について 楽しい環境にはならないと思うんです。なんらかの対策が必要だろうと思います。これは年次計画 でしょうから、今すぐにはならんかもわかりませんが、今後いろいろ事業がありますね。そういう ことを含めたときにどういう形の中で、行政として取り組んでいくべきなのか知りたいです。検討 すると言われればそれでいいですけど。 <会長> 多分この協議会の中で具体的に今のご意見の問題に答えを出すのは難しいだろうと思います。た だ、根止めの工法とかにいろいろな新しいものも出ておりますし、整備の段階でうまく組み合わせ て対応していくということも可能かもしれません。ただ、これをやるかどうかというのは、なかな か難しいところがあると思います。というのは、街路樹は、古く大きくなったものを大事にしたい という気持ちをお持ちの方もいらっしゃいますし、邪魔だから木を植え替えろという意見もあるで しょう。人によってかなり評価の違うところも出てきます。多少根が出ているけれどもそれはそれ でという人もいます。ただ、それが交通妨害になっては困る。そうすると交通妨害にならないよう な形で根を押さえられるかどうか。植えるときに最初から根止めの工事をきちんとしておけばいい のかもしれませんが、それだと新しく木を植え替えるという話になると思うし、いろんな対応があ ると思いますので、そういうことも含めて、次回、次々回と、協議会は続いていきますので、また 議論させていただければと思います。 そのほかに何かございませんでしょうか。 <委員B> 早間田の地下道ですが、これは昔から、「この地下道はないほうがいいよな」と思っていたので すが、今回の最初に述べられていた、アクセスビリティーを上げること、回遊性を高めること、そ れを理念だととらえた上で、この地下道は、回遊性を低めるし、アクセスビリティーを下げる典型 的なものだろうと思うんです。早間田の交差点のところから地下道を通って、市役所へ行くなり美 術館に行くなりするんですが、車椅子だとわざわざ下を通らないで今は横断歩道を渡る。横断歩道 は危険だから地下道を通れという考え方もありますけれども、そんなことを言い出したら日本中の 横断歩道が使えなくなるわけで、地下道はアクセスビリティーが高いものではないと思うんです。 僕なんかの突飛な考えとしては、この地下道をつぶしちゃって、上をスクランブルの大きな信号 にして、人がどんどん駅通りから市役所側に渡っていけるというふうにするほうが、アクセスビリ ティーも全体の回遊性も高まっていくだろう。それが証拠に、早間田の交差点のまわりの商店街 は、20年ぐらい前はいくつか店もいっぱいあったんですけど、今は全部なくなってしまって、つい この間までは金融屋さんがいっぱいあって、金融屋さんがいっぱいあるというのは、なるべく人が 見えないのがよかったわけです。そこに今度は塾とかが多くなっています。いずれにせよ、あの早 間田の交差点は、県庁や美術館や市役所と商店街をつなぐ重要なポイントなんですが、地下道があ るために断絶が、あそこで切られてしまっている。ですからああいうものをどうするのかというこ - 16 - とですね。今回の機会に是非考えてもらいたいと思います。 <会長> ありがとうございました。いかがでしょうか、事務局。 <事務局> 早間田の地下道につきましては、できた当時はまだ国道9号がなかったときで、今は県道です が、当時の車の交通量が多い中、交通安全の観点からそういった地下道ができたと認識しておりま す。ただ、時代の変化、情勢の変化により、頂きましたご意見を踏まえて、県道の交通量であった り、地下道の利用者の調査をもとに、今後、県、道路管理者と協議をしていきたいと思っていま す。 <会長> ありがとうございました。今のお話ですが、県道になる以前は広域の重要な幹線道路だったわけ ですね。ただ、新しい9号線ができましたので、幹線機能、あるいは交通動線としての機能がだい ぶ変化してきています。そういったことも考え合わせながら、今の地下道の廃止も含めて議論が必 要だろうと思います。 回遊性ということからいけば、道路というのは運河みたいなものですから、結局道路が回遊性を 切っていくんですね。同一平面にあるものですから、そういう意識がありませんが、道路は地区と 地区を分断します。特に交通量が多いと強く分断されるのですが、交通動線としての機能が低くな れば、むしろつなぎのほうを強化していくことが必要になってきます。この早間田交差点のところ はそういう場所じゃないかと思います。交通量も相当変化しているでしょうし、むしろこれは中心 地、この辺りへのアクセス的な道路に現在は性格が変わってきていると思うのです。 すぐには難しいかもしれませんけれど、先ほど先生がおっしゃったように、ここの交差点をもう ちょっとうまい形に持っていけば、例えば交差点そのものを全体的にハンプ化してしまう。歩道と 同一平面で、むしろ車のほうがそれを乗り越えていかなきゃいけない。そうするとこれはいわゆる 交通抑制、トラフィックカーミングの効果も持ちますから、中心地の街路としてはそういうことを 将来は考えてもいいんじゃないか。車交通を優先する道路であり続けるのか、性格を変えてもいい のか、この辺は将来を考えるときにかなり大切な問題になってくると思います。 これは、駅前から市役所に向かう、あるいはパークロードにかけての道路もそうです。交通動線 としてのウエイトが本当にどうなのかというのも頭の中に入れておかなきゃいけない。そんなふう に思います。多分バリアフリーということで言えば、交差点を持ち上げてハンプ化するというの は、本当にバリアフリー化になるわけですね。そのかわり自動車のほうはちょっと抵抗が出てく る。その辺をどう将来的に考えるのか。これもブレークスルーすべき課題だろうと思います。地下 道のお話が出ましたので、ついでに言わせていただきました。この地区について、ほかにご意見は ございませんでしょうか。 確か駅の横には今度マンションができるんですね。あれはどれくらいの戸数が入るんでしょう。 まだはっきりしないんですかね。 - 17 - <事務局> 90ちょっとです。 <会長> マンションができると大分影響が出てくるでしょうね。90世帯の方があそこでお住みになって、 おそらく車を使われるでしょうから。それは今のところ考慮に入れないというところでしょうか。 今の段階では入れにくいかもしれません。通行はあの周辺で変わってくるかもしれませんね。商業 施設とは違いますけれども。 <事務局> 現段階でそれを計画に入れるというのは非常にしにくいというか、そういう状況にございますけ れども、今後どれだけの歩行者が通られるのかという状況が把握できれば、そういうことについて も当然検討していかなければならないと考えています。 <会長> 実際にはなかなか難しいですね。ああいう施設が駅舎のすぐ隣にあるのであれば、敷地計画のほ うで事前に配慮していただくと、そこでややオープンなスペースが生み出されるかもしれません。 調整が難しいですけれどもね。 そのほかございませんでしょうか。通りについては、この第1班・第2班の点検が主です。第3 班・第4班のルートは建物内になりますが、1班の点検ルート、2班の点検ルート、両方を通じて 何かございましたらお願いします。 特にないようでしたら、次の施設内、施設を中心にした点検の内容に移らせていただきます。 <委員A> 先ほどの2班ですが、雨が降っていたんです。それでちょっと気づいたのですが、排水枡が道路 より高いんです。それについてはここにきちんとのってますからいいんですけれども、そういうと ころまで目配りしてやっていただいたらいいと思うのですが、水がビシャビシャだったんです。 <会長> オーバーフローしていたということですか。場所で言うとどの辺りでしょうか。交差点の、国近 内科前と書いてある、ここのことですね。 <委員A> はい。 <会長> 今のご意見について、どうでしょう。 <事務局> 今頂きましたご意見ですが、構造的にもともとそういう歩道ではなかったのではないかと考えら れますので、そういった状況に変わっているということは、管理者さんには速やかにお伝えさせて いただこうと思います。 <会長> - 18 - さっきオーバーフローと言ってしまいましたが、そうではなくて、流れ込みにくくて溜まるとい うことですね。そういうことでよろしいでしょうか。 <委員A> ちょっと話が遠くへ行くかもわかりませんが、あの枡の中の清掃というのは年に何回ぐらいやっ ておられるんですか。何でそれを聞くかというのは、落ち葉が非常にあの枡へ落ち込むんです。あ そこの中が落ち葉で一杯になって水が逃げないという点はあると思うんです。そういう意味でお聞 きするんです。そういう作業面、清掃関係の面でどういう形で取り組んでおられるかということが わかれば。検討されるというのであればそれでいいです。 <事務局> 管理者さんがやられていることなので、事務局のほうでは何カ月に一回とかいうのは把握してお りません。 <会長> そのほか、1・2班の。どうぞ。 <委員D> 警察の方が来ていらっしゃるのでお聞きしたいのですが、山口駅から自転車でいらっしゃる方が いると思うんですが、確か昔は、昔も今もかもわかりませんが、車と同じ方向で自転車も通らなき ゃいけないんですよね。あれ、ちゃんとなってますかね。今頃はあまり言われてなくて。車と同じ 方向でどんどん行けばいいけど、反対から行くと事故になりますよね。自転車道があまりにもガタ が来てますよね。あまりまっすぐじゃないですよね。自転車道でないのに、自転車で走りますね。 車と同じような方向で走ればいいけれど、その辺は最近はどうなんでしょうかね。きちんとやかま しく言って守られているのかどうか。 <委員E> きょうは山口の交通課長が来ておらないので、わからないのですけれども、自転車の通行方法 は、基本的には車と同じで、車道の左側ですね。その中で歩道にも、「自転車歩道通行可」という 規定がございまして、ここは自転車で通っていいんですけれども、歩行者とかそういう方が通って 危なければ降りて、歩行者に先に譲っていかなければいけないという決まりがあるんです。一般的 に速い自転車とかスポーツタイプは車道を走ってくださいということですけれども、私も平成16年 に山口の交通課長をやったことがあるのですが、高校生の方が2列になったり、反対方向から向い てくるので、時々学校のほうに当然指導もするんですけど、現場のほうで指導もするということ で、今委員さんが言われましたように、具体的にこういうところがあれば、私のほうから山口の交 通課長に言いまして、どこの学校かわかれば、また学校のほうに指導していきたいと思います。 自転車の教室については、当然山口署のほうで中学校とか高校とか、実際学校に行って指導はし ておるんですけど、今言われたようにお行儀の悪いのがたくさんおりますので、その辺は引き続き 根強く指導しつつ、現場のほうでも当然パトカー、またいろんな街頭活動の中で指導していき続け るしかないのかなということでございますので、またそういう具体的なことがございましたら、山 - 19 - 口署に、「こういうところでこういうことがあった」と言っていただければ、指導していくと思い ますので。よろしいでしょうか。 <委員D> たまに車道を同じ車の方向で。だから今不安になったんですけど、車と一緒に、今歩道って私言 いましたよね。車道を走ってる自転車って、私見ないですね。みな歩道を走ってますよね。 <委員E> 基本的には車道が基本でございます。以前、東京なんかで、駅前とか、多分テレビでよくやった と思うんですが、信号無視はする、反対方向から走ってくるということで、もともと自転車は軽車 両になりますので、当然道路の左側を走る。なおかつ、特に70歳以上の高齢者とか子どもさんとか 身体の不自由な方とかいうのは、自転車歩道通行可じゃなくても歩道を走れるんですが、それも歩 行者が優先になります。それが基本の決まりでございますので。いろいろ指導はしておるのです が、なかなか指導が足らないのかもしれません。その辺はまた引き続き指導してまいりたいと思い ますので、よろしくお願いいたします。 <会長> ありがとうございました。よろしいですか。 自転車の問題は、自転車をしっかり使っている国では、自転車専用の道路をきちんと作っていま す。それからいけば、日本の場合は歩道さえ作れないレベルなんですね。交通について言えば。そ れぐらい立ち遅れている。その歩道を作るための用地の確保がまた至難の業で、今のお話でも、歩 道をもう少し広げて、その中で自転車道と歩行者をうまく分けて使えるような、それぐらいのスペ ースが取れればいいんですが、実際にはじゃあその用地をどうやって確保するか。逆に言えば車道 と歩道の力関係をこれからどう考えていけばいいかというのも、本当は真剣に議論しなきゃいけな いと思います。 たとえば駅前の通りでも、2車線を本当に確保する必要があるのかという考え方もあります。一 方通行街路にして、できるだけ車のスピードが出ないような形に変える。そのかわり歩行者と自転 車、そういったものはもっとスムーズに動けるようにしていく。そういう選択だってあるわけで す。そういう議論もこのバリアフリーの中では将来考えていかないと、根本的な解決はなかなか難 しいと思います。 あるいは、自転車もですが、私が前から気になっているのはシニアカーです。電動車椅子、ある いは電動の四輪車といいますか、あれは歩道を通るのが原則なんですね。車道は通れない。それを 使われる方は、運転経験のある方ばかりではなくて、運転経験のない方がお使いになる可能性が高 い。その中で交通規則などを、どの段階でどうやってきちんと伝えていけるのか。そういうものの 安全確保を、例えば駅前辺りで議論しなきゃいけないんですけれども、交差点のすりつけ部分の傾 斜ですね。非常に急だったり、道路側に雨水はき用の溝的な部分で段差があったりします。そうい ったところは、転び易くなってしまいます。そうするとその取付部、これは、車椅子の方、シニア カーの方、あるいは目の不自由な方に大きなバリアになる所で、従来とは違うユーザーもこれから - 20 - ますます増えてくると思います。その結果、歩道はこれから実質的にどんどん狭くなり、容量が低 下する可能性があります。でも、歩道とその幅員の確保は難しい。どのような選択をするかを、 我々自身が迫られる、そういう時代になったのかもしれません。 ありがとうございました。 それではルートの話から施設の中の話に移りたいと思います。3班の点検ルートは、市役所内、 市民会館内ですね。もう一つは駅の構内、駅前の広場、どちらもパブリックなスペースで、その中 でのチェックがなされております。3班の点検ルート、4班の点検ルート、どちらでもいいですけ れども、お気づきになったところ、ご意見、ご質問等頂ければと思います。市役所はこの建物です から、皆さんよくおわかりになっていると思うんですが。 <委員F> 構内だけじゃなくて、ちょっと広がるかもしれないのですが、2点ほど、山口駅構内にあればい いなというところは、たとえば旅行者として駅を利用したときに、インフォメーションで聞きたい ことというと、ここからどれくらい行ったところに多目的に使えるトイレがあるのかということ、 それから車椅子で一の坂川に行きたいとか美術館に行きたいとかいったときに、ここから車椅子の 速度で行って何分ぐらいかかるのかという情報とか、旅行雑誌みたいなものに載っているようなお 店に、車椅子で利用できるように段差がないかとか、トイレのこととか、そういうふうなことを、 駅に降りたときにインフォメーションで聞きたいと思うんです。そういうところが、唯一ソフト面 でできることかなというのがあるので、インフォメーションみたいな立派なものはできないかもし れませんが、駅の方がそういうことを発信できたり、そういう小冊子を準備できたりということ は、できやすいことなのかなと思います。 もう一つはハード面のことになるのですが、すでに行われた新山口駅周辺の実施された事業内容 のところで、多機能トイレをオストメイト対応式に改良したというのがいくつか出てきていました が、それが今非常に問題になっていると私は思っていまして。オストメイトは必要なんですが、そ れが今まであった多目的トイレの中に強引に押し込んで作られているところが非常に多いんです。 そうなると、どういう問題があるかというと、オストメイトの方も、パウチを新しいのに付け替え てお腹を洗って服を着替えてということになると30分から40分ぐらい時間を要するんです。障がい のある車椅子の方にしても、トイレを利用するのに早くても15分から30分ぐらい、それに着替えが 必要であればまたさらに時間がかかる。いずれにしても、機能的に待つということが難しいんで す。 そうなると、これまでは車椅子の方だけが利用していたところに、幅広く、オストメイトの方も 来られるし、ベビーベッドがついてお母さん方も来られるとなると、本当に待ち時間が長くなりす ぎてしまって、待ったがきかないから、数も少ないですし、本当にそれだと使えなくなってしまっ た。 もう一つは、今まであった同じ広さの中に、オストメイトはつくわ、ベビーベッドはつくわ、ど んどんそういうものが増えてきたことによって、これまで車椅子で回転できていたスペースが、回 - 21 - 転すらできなくなって、非常に使いづらくなります。これは、多機能でもない、多目的でもない、 本末転倒で、これがどんどん増えていってるんです。それは非常に大きな問題だと思っていて、オ ストメイトも必要だしベビーベッドも必要だけれども、それは別に考えるべき問題で、別の場所に 作るとか広さを広げるとか、そういうところまで考えないと、全くもって使えない人が増えている というのは本当に大きな問題で、今後トイレの計画もあるというお話もありましたけれども、そこ まで考えて計画をしていただかないと、困ると思うんです。 ベビーベッドをつけるスペースがあるならば、折りたたみのベッド、障がいのある大人の方が使 えるベッドがないと、それこそパッドをされている方とか、ズボンを脱いで着替えるのは車椅子状 態では難しいので、そういう多目的ベッドが必要な人はすごく多いんです。つけるのだったらそれ をつけるほうが利用者数は増えます。だからベビーベッドは一般用のところにつけるなり、ほかの ところでつける。オストメイトはオストメイトの方がちゃんと使えるところを作る。本当にそれは 今後の計画の中ではしっかり考えて作っていただきたいという要望です。 <会長> おっしゃるとおりだと思います。多機能という名前で見掛けの効率をあげているが、実際のサー ビスがうまくできていない。そういうことですね。この辺りは事務局の方はいかがでしょう。 <事務局> 委員さんのおっしゃるとおりだと思っています。委員さんにおかれましては、以前にもそういっ たトイレの改修あるいは建築物の設計においては、障がい者の方も是非設計の段階から参加してい ただくようにと、いろいろご意見がありましたので、検討していくという返事も、私もしておりま した。今後も頭に入れて、計画の段階からそういった視点で見られる方のご意見を踏まえて設計し ていけるように、私らも管理者のほうにそういった意見を取り入れるように言及していきたいと思 います。 <会長> これまで多目的ホールという言い方であちこちにホールが作られまして、「多」がつくと大体ま ともに使えないものになるんですね。どれをとっても、何でもできそうだけど、実はきちんとした ことが何もできない。これは施設設計者あるいは計画者が陥りやすいところなので、今のご指摘は 当然のことだろうと思います。少なくともこれからの施設設計については、多機能で重複させてし まうということではなくて、必要な機能を整理してきちんとつける、対象者別に用意する。必要な スペースが削られるということでは困るんですね。そういうものじゃないということを、よく考え ておかなければいけないと思います。 最初に旅行のときにいろいろな情報をというお話がありましたが、これはJRの方にお聞きしたほ うがいいのかもしれません。何かあればコメントを頂ければ。なかなか難しいとは思うんですけれ ども。 <委員G> 駅のご案内、インフォメーションというお話が出ましたが、貴重なご意見として持ち帰らせてい - 22 - ただきたいと思います。現在も駅のほうでは、ご案内はできる範囲でさせていただいているとは思 いますので、今後ともご利用いただきますようによろしくお願いいたします。 <会長> それに関して一例を言いますと、アメリカなんかに行くと、各空港・駅にトラベラーズエイドと いうボックスがあって、大体地元のおじいちゃん、おばあちゃんがそこに詰めているんです。ボラ ンティアです。半分ダベりながら、遊びながら、我々旅行者がそこに行くと非常に親切に対応して くれます。ホテルはどこが安いとか、そこに行くルートだとか、市内の観光地図だとか、全部揃っ ているんですね。こちらの言葉がたどたどしければ、その方たちがホテルに電話をかけて、こうい う部屋を欲しがっている人が今から行くからよろしくと言ってくれる。全部サービス料はいりませ ん。まさにフリーです。そのかわり土日は閉まっていまして、その方たちの都合が悪いときはいつ 閉めてもいいわけですが、旅行するときには非常に役に立つんです。 さっきおっしゃった地図を準備して、これをそこに置いておけば、よそから来た旅行者は、まず その窓口に行くと、本当に地元のよくご存じの方のサービスが受けられる。前に、「道路公団のサ ービスエリアに窓口があって、そこら辺りに地元の人を置いてそういうサービスをしてくれればい いね」という話をしていて、それは実現しませんでしたけれども、たとえば駅舎の中でそういうス ペースを提供する。スペースだけ提供するということができれば、あとは地元の方の協力を得てそ ういうサービスができる。そのパンフレットは、この山口であれば観光協会などがまちなかの散策 マップなどを作っているわけですから、その中にさっきおっしゃったような必要な情報がきちんと 入ったものを作っていただければ、そう無理なコストをかけずにサービスが提供できると思いま す。JRさんの駅の中でそういうスペースを作るのは難しいですか。 事務室の中じゃなくて、売店の隣ぐらいにちっちゃなボックスがあって。それを地元の方にかな り自由に使ってもらえるような。そのかわりJRさんは責任は別に持たない。 <委員G> 責任を持たないわけにはいきませんので、持ち帰りまして。 <会長> それができると全国どこでもものすごく旅行しやすくなると思うんです。地図だけはいいのを作 っておいて、ちゃんと配布する。地元の方が案内サービスを提供する。 そのほか何かありませんでしょうか。 <委員D> 心のバリアフリーの推進というのですが、なかなか難しいものがあるなと思います。自分の家に は絶対降りかからない、障がいのある人を見て、あの人たちは特別なんだというのは、10年前も20 年前も今も同じだと思います。そういう感じの中で、この間も何かのときにお話ししたのですが、 学校のほうで福祉の実体験ということで、車椅子を押して、車椅子がいかに不便かということ、そ れから目の不自由な方がどんなに不自由しているかというので、目隠しをして歩いてみたりする、 それも大事でしょう。 - 23 - でも、私どもの小鯖の地区に小学校がありますが、4年生に福祉の勉強の時間があるそうです。 私どもの施設に来てそこで交流を持つ、一緒に仕事をするということを、去年、今年とやりまし た。4年生は一番純粋でものもわかりかけたところでなさるので、将来期待が持てるかなと思うぐ らいですが、「障がいを持つ人たちは何にもできない人と思ったら、あんなに仕事をしてるんだ。 僕たちはシールをはがすのがなかなか大変なのに、小さい仕事も黙々とやっていた」とか、「まち に出かけたら、障がい者なんだ、僕たち応援しているよという目で見ていこう」とか、本当にいい 感想文が届きます。 心のバリアフリーというのは、簡単にこうして書いてあったり、いつ見ても福祉になると出てき ますけれど、そこを変えていくというのは。自分にたまたま降りかからなかっただけで、これはパ ーセンテージですから、誰がそれにかかるかわかりません。自分の代でなければ、孫の時代かもし れませんし、曾孫の時代かもわかりません。そういうことを考えて、本当に心のバリアというもの を取り除いてほしいと思います。 この間ハワイに利用者さんが行ったそうです。一番いい席にみんなが座らせてくれて、エレベータ ーに乗ろうとすると、一番先に乗せてくれた。日本に帰ってきたとたん、ダウンの子ですから見た らわかりますね。ジロジロ見て、お母さんはとても辛かったと話していました。心のバリアフリー というものは、思い切らないと進まないのじゃないかなと私は思っています。 <会長> おっしゃるとおりだと思います。それと我々があまりにも知らなすぎるというところがあるんで すね。私自身、マスターコースの講義の中でこの問題を取り上げてきたことがありまして、その中 で学生さんを全員車椅子に乗せてキャンパスの中を動かすわけです。そうするとあの元気な学生た ちが、ちょっと動いただけでゼーゼーハーハー言い出すんです。で、普通に歩けるところが、ちょ っとかまぼこ型になっているだけで、車椅子は右にそれ、左にそれ、大変な労力がかかる。簡単に 見える斜路を登るのにも苦労する。ちょっと経験するだけで、彼らの認識ははがらっと変わりま す。 そういう経験を本当は、義務教育で最初にさせていただきたいと思います。家庭で教えるという のはなかなか難しいですけれども、義務教育の中で、まず基本的にこういうバリアフリーの問題、 さらには交通そのものの問題ですね。人間の生活にとって一番大事なものについて、まともに教育 されてないのが、今の日本の現状です。 そういう意味では、事務局の方に申し上げたんですが、すぐには難しいかもしれませんが、こう いう協議会の中に、学校関係の方にぜひ入っていただきたい。実際、庁内の検討会の中には、教育 委員会関係の方、入っておられるらしいですけれど、こういう場に出てきていただきたいんです ね。教育委員会の方、あるいは小中学校の先生。その中で、先ほどの自転車の話もありました。右 を通るのか左を通るのかよくわかっていない、非常にマナーが悪い。そういうものをというとき に、警察の方が現場でいかに努力されても、その前にすでにおかしくなっているものを、なかなか その場その場で注意していっても難しい。 - 24 - 彼らは本当に必要なことがわかってないわけです。なぜキープレフトでなければいけないのかと いうことがわかっていない。それをわからせるということも、本当は教育機関の仕事のはずなんで す。残念ながら日本の小中学校を通じて、そういう幅の広い交通教育をまともに取り上げられる場 面はきわめて少ないですね。そのへんから変えていかないと、先ほどの心のバリアフリーも、なか なか目標に達するのが遠いような気がします。ここで出てきた情報を、フィードバックしていく、 あるいは直接ここに来ていただいて、意見を聞いて、あるいは自分たちの意見も言っていただく。 そういう場になればありがたいと思います。 あれこれ言っているうちに、大分時間が少なくなってまいりましたが、これだけは言っておきた いということがもしございましたら。 まだこの協議会は続きますので、次回、次々回以降、またご意見をいただく機会は何回もありま すが、とりあえず出発のところでこれだけは言っておきたいというところがございましたら、お願 いいたします。 それでは特にすぐにご意見がないようでございますので、最後にその他として事務局のほうから 何かありますでしょうか。連絡事項等の説明をお願いします。 8.その他 その他 <事務局> 特に連絡事項等はございません。 <会長> 今後のスケジュールなどは確認しておかなくていいんですか。 <事務局> 第2回の協議会につきましては、今日いただいたご意見等を加えまして、内部で調整、協議をい たしまして、また委員の皆様方のほうにご案内させていただきたいと考えております。 9.閉会 <事務局> 今日は長時間ご協議いただきましてありがとうございました。私事務局をやっております都市整 備部次長の西川と申します。きょうは新しい基本構想の策定ということで、最初の協議会というこ とでございましたが、委員の皆様方からたくさんのご意見をいただきましてありがとうございまし た。こうした委員の皆様のご意見を反映いたしながら、策定作業を進めてまいりたいと思います。 スケジュールとしては、今後数回にわたりましてこういった協議会を開催させていただきますが、 引き続き委員の皆さんのご意見、ご助言を賜りますよう、よろしくお願いいたします。 以上をもちまして、第6回山口バリアフリー基本構想推進協議会を終了いたしたいと思います。 本日はまことにありがとうございました。 - 25 - 会議資料 会議資料 資料1 新山口駅周辺地区の特定事業進捗状況について 資料2 今後のバリアフリーの推進について 参考資料1 山口市バリアフリー基本構想について 参考資料2 山口駅周辺のバリアフリーに関する現状の整理 問い合わせ先 都市整備部 都市計画課 まちづくり推進担当 ℡083-934-2831 - 26 -
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