JCIA 国際活動 1. ニュースレター(2015 年上半期 4 月-9 月) 国際会議・セミナー 2015 年 5 月 5 日 「ASEAN コスメチック・リーダーズ・フォーラム」への出席と ASEAN 化粧品工業会(ACA)とのバイ会議開催 ASEAN で課題となっている事項や規制動向に関する情報を得るととも に、ACA とのバイ会議にてアジア地域の協力関係について意見交換を 行った。 【ASEAN コスメチック・リーダーズ・フォーラム】 開催地: ジャカルタ/インドネシア 主催: ACA 主な講演: ・ASEAN における化粧品法規の枠組みと中小企業への行政サポート ・ASEAN 化粧品市場のトレンド ・ASEAN 共同体発足と化粧品ビジネス など 参加者: 行政関係者、各国化粧品工業会、化粧品企業、OEM 会社、調査会社など 【ACA とのバイ会議】 開催日時: 2015 年 5 月 6 日 参加者:・ACA Nuning Barwa 会長、Alan Khaiat 副会長, Dewi Sari 副会長, ・タイ化粧品工業会 Ketmanee Lertkitcha 会長、Preecha Suvanaphen 副会長他 ・JCIA 田部 WG 長、吉野(資生堂タイランド)、志賀(ロート・インドネシア)、神戸(事務局) 主なトピック ・ASEAN Cosmetic Conference (日中韓 ASEAN)開催時期と進め方について ・アジアの枠組みの中での中長期の協力関係の構築について ・各国間の情報共有について 他 2015 年 6 月 2 日-5 日 台湾化粧品工業会来日、技術交流会議を開催 CITE JAPAN 視察のため来日した台湾化粧品工業会と JCIA と の交流会議を開催した。 台湾政府は Post-Marketing 制度への大きな法改正を検討しており、 合理的な制度が導入されるよう台湾化粧品工業会と JCIA とで意見 交換するとともに、今後も協力して台湾政府へ働き開けていくこと で合意した。 また、アジア WG メンバー企業の協力を得て実施した日本企業の 工場や資料館の視察は、日本の化粧品への理解促進と良好な関係 構築に貢献した。 【台湾工業会との技術交流会議】 開催地: 参加者: 日本化粧品工業連合会会議室 臺灣化粧品工業同業公會: 林理事長、柯副理事長ほか幹部 7 名 台北市化粧品商業同業公會:曹総幹事ほか幹部 6 名 JCIA:山本専務理事、アジア WG、事務局 1 合計 24 名 議題: 「今後の工業会間の交流について」 「化粧品衛生管理条例修正草案について」 ・色素関係 ・GMP ・PIF ・含薬化粧品(定義と Sunscreen 等の対象品目) ・動物実験(有効成分申請時の代替試験法) 【日系企業視察】 参加者: 台湾工業会総勢 45 名 訪問企業: 花王墨田事業所・花王ミュージアム 資生堂企業資料館 FANCL 滋賀工場 2015 年 6 月 4 日-5 日 中国化粧品工業会来日、「第 3 回中日化粧品薬事法規検討会」を開催 CITE JAPAN 視察のため来日した中国化粧品工業会に合わせて、 「第 3 回中日化粧品薬事法規検討会」 を開催した。日中双方から活発な意見、質問がなされ有意義なものとなった。また JCIA メンバーの協力 を得て企業訪問を実施し日本への理解を深めてもらうよい機会となった。 【第 3 回中日化粧品薬事法規検討会】 開催地: 参加者: パシフィコ横浜 アネックスホール 中国香料香精化粧品工業会(CAFFCI)陳理事長、董技術総監 CAFFCI 現地企業メンバー 、中国専門家(石教授)、 中国化粧品連絡会メンバー JCIA: 山本専務理事、安全性部会、化粧品原料部会、中国 WG、事務局 合計 48 名 中国からの講演: 「化粧品植物原料の分類基準、背景、具体的な申請手続き、管理について」石教授 「中国化粧品管理の動向について」CAFFCI 技術総監董先生 日本からの講演: 「日本における化粧品と医薬部外品制度について」安全性部会増永委員 「日本における化粧品の安全性評価について」安全性部会坂口委員 【日系企業視察】 参加者: CAFFCI メンバーほか総勢 13 名 訪問企業: 日光ケミカルズ(栃木) 花王墨田事業所・花王ミュージアム POLA 美術館 2 2015 年 6 月 15 日-18 日 コスメティックス・ヨーロッパ(CE)年次総会および ICCR, IAC 会議への参画 開催地: ブリュッセル/ベルギー 主催: コスメティック・ヨーロッパ 【CE 年次総会】 参加者:行政関係者、各国化粧品工業会、化粧品企業、OEM 会社、調査会社な ど約 250 名 JCIA からの参加者:笠井国際委員長(花王)、高橋(資生堂)、三谷(紀伊産業)、田中(ポーラ化成) 山本専務理事、神戸(事務局) 主な講演: ・科学とリスク評価のトレンドと取組み ・化粧品成分のトレンドと取組み ・パネルディスカッション テーマ 「リスク評価」・ 「化粧品防腐」 ・ 「中国化粧品登録制度」 ・ 「化粧品暴露」 【ICCR 会議】 参加工業会:ICCR メンバー工業会(欧・米・加・日・ブラジル) JCIA からの参加者:上に同じ 議題: アレルゲン、ファクトシート作成など、各 WG 進捗報告とディスカッション 【IAC 会議】 参加工業会:欧州、独、仏、英、伊、カナダ、ブラジル、オーストラリア、日本 など JCIA からの参加者:上に同じ 議題: ・適正な訴求・広告表現に対する化粧品業界共通のポジション ・“コスメトビジランス“に対する業界の取り組み ・マイクロビーズに対する業界の取り組み ・IAC プロジェクト進捗報告 など 2015 年 6 月 22 日-26 日 ISO 中間会議への参画 パリで開催された ISO 中間会議に参画し、日本の利益確保の観点や技術・ 科学的知見を基に積極的に発言し、議論の深化にも大きく貢献した。 開催地: パリ/フランス 参加国: 日、仏、米、独、ブラジル、南アフリカ、韓国、タイ、シンガポール など 概要 WG1(微生物試験法) : 大河微生物専門部会長(資生堂)、都島(花王) 、千田(花王) ・「ISO スタンダードガイドライン」に関する議論 (11 個の ISO をどう使えばいいかを示すガイドライン(テクニカル・レポート)の作成) ・「微生物学的低リスク評価ガイドライン」に関する議論 WG3(分析法) 笠井化粧品原料部会長(花王)、渡辺(P&G 電話参加)、神戸(JCIA) ・ 中国提案の「GC/MS による DEA 分析法」に関する議論 ・ アルゼンチン提案の「安定性試験法」に関する議論 3 ・欧州規格協会(CEN)とのジョイント会議 「JRC(ジョイント・リサーチ・センター)のバリデーションガイダンスを含むリングテスト」 に関する議論 ・CEN/TC392 会議へのリエゾン参加 「重金属を ICP-MS 或いは ICP-AES で測定する方法」に関する議論 「ハイドロキノンの分析法(フランス提案) 」に関する議論 2015.10 目標 「懸念物質(ニッケル、ヒ素、水銀、カドミニウム、アンチモン等)の分析方法」の検討 「有機紫外線防止剤 10 物質を HPLC で同時分析する方法」に関する議論(スペイン提案) WG4(ナチュラル・オーガニック) 高橋オーガニック化粧品等部会長(資生堂)、小池(花王)、細谷(カネボウ化粧品)、 神戸(JCIA) ・「ナチュラル/オーガニック原料の定義」に関する議論 ・「ナチュラル指数、ナチュラル由来指数、オーガニック指数、オーガニック由来指数」に関する 議論 WG7(紫外線防御試験法) 畑尾紫外線専門部会長(資生堂)、佐藤(資生堂)、松江(カネボウ化粧品) ・「Sun protection test methods - Water resistance」に関する議論 ・「Sun protection test methods ‐Determination of percentage of water resistance」に関す る議論 ・「in vitro SPF 測定法」に関する議論 2015 年 7 月 2 日-3 日 台湾・紫外線測定法セミナーを PITDC と共催 TFDA および PITDC との協議会を開催 JCIA では中国・アジア地域で日本の PA++++表示への理解と採用を促進する活動を継続している。 今回、台湾 PITDC(医薬工業技術発展中心)の要請を受け、紫外線専門部会の協力を得て JCIA から講師を派 遣し紫外線測定に携わる技術者を対象にしたセミナーを共催した。セミナーでは紫外線の肌への影響や測定法 にはじまり、日本の PA++++表示のメリットや UVA 照射機を用いた実習やなど幅広い内容について講義し、 出席者からも好評を博した。 PITDC は TFDA(台湾行政)の委託を受け、法規やガイドライン作成のための試験や、効能性・安全性・ 毒理試験の実施を担っており TFDA と繋がりが強い。JCIA ではこの機会を活用し TFDA や PITDC と 法規の懸念事項や今後の協力について協議した。 【紫外線測定法セミナー】 開催地: 台北 主催:PITDC , 共催:JCIA 講師:畑尾正人(資生堂・紫外線専門部会長) 対象者:台湾の法規担当、日焼け止め効果認定 センター担当者など 【TFDA との協議会】 場所: TFDA 会議室 出席者; 日本: 田部 WG 長、入江(コーセー)、梶谷(資生堂)、 松野(ホーユー)、神戸国際部長、千葉(JCIA) 台湾: 葉 科長、林 簡任技正、銭 技士、史 副研究員(TFDA)、鄭 副所長(PITDC) 概略 ① 2015 年秋開催予定の JCIA-TFDA との交流会・セミナーの概要確認 TFDA は厚労省・専門家による実運用などの具体的な内容を要望 4 ② 交流会・セミナーに関連する GMP、美白・紫外線防御・抗シワ等に関する質疑応答 【PITDC との協議会】 場所;PITDC 会議室 出席者; 日本:上に同じ 台湾 PITDC:羅 総経理、鄭 副所長、技官 1 名(PITDC) 概略 ① PITDC の概要説明 ② 日本の GMP や医薬部外品、今後のセミナー等に関する質疑応答 ③ PITDC ラボ見学 2015 年 7 月 31 日 中国・2015 化粧品皮膚科学研究会にて UVA 試験法と PA++++表示について講演 中国の規制策定にかかわる専門家も出席する「2015 化粧品 皮膚科学研究会」にて、JCIA(畑尾紫外線専門部会長)から粧工連自主基準 となっている UVA 試験法と PA++++表示について講演をおこない、 PA++++についての理解促進を図った。また、S2 サンプルを用いた UVA 防止効果測定に関する JCIA と上海市皮膚病王学民先生との共同研究結果 の発表があった(報告は代理者)。 場所: 黒龍江省撫遠県 参加者: 標準委員会委員および紫外線専門家 約 30 名、 各社代表 約 20 名 講演者: 畑尾正人(紫外線専門部会長・資生堂) 2015 年 9 月 15 日-16 日 中国・CAFFCI(中国香料香精化粧品工業会) 年次総会出席 中国中央、地方政府の要人、海外関係団体が多数招待され、祝賀行事が催された。山本専務理事が JCIA 代表として挨拶を述べるとともに、最近の薬事法改正の動きを紹介しつつ、粧工連の役割、業界発展のた めの取組みとその実績等について発言した。 開催日時: 場所: 上海(無錫)参加者: 参加者 CAFFCI 陳理事長、董総監、張秘書長、劉主任他 各国工業会(KCA、PCPC,IOFI, IFRA など) 中国化粧品企業 など JCIA(山本専務理事、神戸国際部長、千葉中国担当) その他 国際関連会議・電話会議など 国際委員会(5 月、8 月) アジア WG(4 月、7 月) 中国 WG(4 月、5 月、7 月、8 月(2 回?)、9 月) ICCR WG 運営委員会(電話会議):進捗確認や業界の立場を議論。 笠井、及川(花王)、高橋(資生堂)、田部(コーセー)、三谷(紀伊産業)、 5 桑原(カネボウ化粧品)、山本専務、高野、神戸(JCIA) ・行政-業界ジョイント会議 (6 月、9 月) ・業界会議 (4 月、5 月、7 月、6 月、9 月(2 回)) ICCR-9 アレルゲン WG:笠井(花王)、神戸(JCIA) ・電話会議(4 月、5 月、7 月、8 月、9 月) ICCR-9 製品防腐 WG:大河(資生堂)、神戸(JCIA) ・電話会議(4 月、5 月、6 月(2 回)、7 月(3 回)、8 月、9 月(2 回)) IAC 優先懸案原料の安全性情報整備プロジェクト(ファクトシート作成): 瀬戸(P&G)、藤井(花王)、サポート大河(資生堂) 「ナノマテリアル」、「化粧品の防腐剤」についてファクトシートを作成。 草案に対して安全性部会、微生物専門部会のレビュー、メールベースでの JCIA からの提言を行い、 その多くが採用された。 2. 行政当局等への働きかけ 中国・化粧品ラベル管理弁法への対応 14 年 11 月 15 日に「化粧品ラベル管理条例」改定の意見募集稿が発布され、12 月 12 日中国政府は WTO へ正式に通告した。今回の改定では特に輸出品について大きな影響が生じる(①中文レーベル 貼付は認められず、中国専用の外装をつくること、②医薬品的な表現は外国語での記載も認めないこ と、③有効性保証データ取得義務付けと CFDA が指定する HP での公表など)。猶予期間も 1 年と短 いため、国内外の企業が猛反発している。JCIA からも意見書を発出するとともに日本政府に対して も政府間交渉を働きかけた。 3 月17 日~19 日に WTO/TBT 会議が開催された以降、各国からの抗議が続いている。日本からは 4 月 24 日に開催された経済産業省と中国商務部(CFDA ではない)との次官級定期協議においても日 本側から本件を懸案事項の 1 つとして提起していた。 意見募集稿では 3 月公布、7 月施行との記載であったが、現時点いまだ公布されておらず、施行が遅 延しているなかで本弁法の上位法規である「化粧品管理監督条例」の意見募集稿が発布された。本条 例にはラベル管理弁法に関わる内容が含まれているため、条例への対応を通じて JCIA としての意見 を引き続き当局へ伝えていく。 化粧品管理監督条例(意見募集稿)発布 中国における化粧品の最上位法規である「化粧品管理監督条例」 (衛生監督条例改訂版)の意見募集稿 が 7 月 20 日に公布された。 条例では化粧品企業が品質・安全の責任を負うべきであるという原則を明確にしており、一般化粧品 やリスクが低い新原料に関する行政手続きを現在の許可制ではなく届出制に変更するなど、全般的に 円滑な企業活動を促す内容となっている。 ラベル管理弁法で最大の問題点であった中文貼りレーベルに関しては、これを認めることが明記され ており、日米欧をはじめとする各国からの働きかけの成果があったと考えられる。一方で、 「オリジナ ルの外国語で記載されている内容が中国法規を遵守していなければならない」と解釈できる記述があ る。また、前回の意見募集稿でも反対していた「製品の効能を立証する情報やデータを CFDA の Website で公開する」という点について変更がないままであり、当初からの懸念点は解消されていな い。 8 月 4 日および7日に臨時中国 WG を開催するとともに、Cosmetics Europe や PCPC と連携をとりつ 6 つ、JCIA としての意見書を作成し中国国務院法制弁公室に提出した。WTO 通告された際には粧工連 だけでなく日本政府からのコメント提出を働きかける。 【意見書概要】 ① 化粧品管理の最上位法規であるため、手続き等の細かい点について別途細則等で規制し、広く意見 募集すること ② 用語の定義を明確にすること ③ 十分な猶予期間を設定すること ④ 安全性に関わらない事項の情報公開については、事前に企業の同意を求めること ⑤ WTO/TBT への通報を実施すること 中国・化粧品安全技術規範(意見募集稿)発布 化粧品の成分規制や各種の試験法などをまとめた「化粧品安全技術規範」 (2007 年版衛生規範改訂 版)の意見募集稿が CFDA から 8 月 12 日に公布された。 従来の衛生規範と同様にEU規制の影響を強く受けているが、その他アメリカや韓国などの規制も取 り入れた内容となっている。 8 月 24 日に臨時中国 WG を開催し、ISO など国際的に認められている試験法も認めてもらいたいな どの要望を JCIA としての意見書としてまとめ CFDA へ提出した。 9 月 21 日、中国政府は WTO へ正式通告したことから、日本政府に対しても意見書の提出を働きかけ た。 【意見書概要】 ① 国際的に認められている ISO 特定微生物試験法、紫外線測定法のような ISO 規定関連試験法及び同 等以上の精度の試験法を認めること ② 理化試験法等の詳細な試験条件に関し、標品によって試験条件設定の自由度を与えること ③ 関連法規との整合性を図ること ④ 十分な猶予期間を設定すること 韓国・原産地表示規制への対応 2015 年 1 月 30 日に原産地制度運営に関する公示が関税庁より発出され、" 「対外貿易管理規定」第 76 号第 2 項により、輸入物品の原産地表記の文字サイズは 8 ポイント以上とし、品物の形やサイズを考慮 して伸縮的に適用することが出来る。 ”と規定された。 それに伴い、2015 年 5 月 14 日付けで原産地表示文字サイズガイドライン(案)が示されたが、アジア WG で検討した結果、以下の問題点が確認された。 - 韓国において最大断面積 50 ㎤以上の製品は原産地表示しなければならい - 原産地表示は「8 ポイント以上で行う」 「通関時に表示できていること」等が求められる。 PCPC、CE 等とも連携し化粧品の除外等を求める意見書を提出した。 <進捗> 2015 年 10 月 21 日、化粧品を含む工業製品については文字サイズ規定を「8ポイント以上」から「判 読が容易な文字体」に修正したガイドライン案が関税庁から示された。 http://www.customs.go.kr/kcshome/cop/bbs/selectBoard.do;jsessionid=Q4GWWtNQPxK03Nq7ZnsyptTn XPb8fpy1hgbr7YRgYV3DbLvQF9LX!247200583?bbsId=BBSMSTR_1022&nttId=574&layoutMenuNo= 299 7 韓国・キシレン規制への対応 2015 年 4 月 3 日、 「化粧品の安全基準等に関する規定」一部改正案が行政予告された。 「ウエットティッシュ」の分類が従来の「工産品」から「化粧品」に変更となるのに伴い、「工産品」 で使用が禁止されていたキシレン、蛍光増白剤が化粧品全体の禁止原料に追加される。 キシレンの残留溶媒としての検出上限が 20ppm と非常に厳しい内容であったため、JCIA からウエッ トティッシュの製品基準自体を化粧品に適用する科学的根拠を問う意見書を提出した。 <進捗> 意見提出内容が反映されないまま、2015 年 7 月 10 日に「化粧品の安全基準等に関する規定」が改正さ れたが、2015 年 9 月 18 日、再度、 「化粧品の安全基準等に関する規定」の一部改正案が行政予告され、 爪用の調製品(ネイルエナメル、エナメルリムーバー等)についてはキシレンの検出上限を 100ppm と する動きがある。 EU・酸化亜鉛規制案が WTO 通告される 欧州では、化粧品は Regulation (EC) No 1223/2009 of the European Parliament and of the Council on cosmetic products にて規制されており、UV filter は当該規則の AnnexⅥに収載された成分しか使 用できない(いわゆるポジティブリスト)。UV Filter としての酸化亜鉛は 2015 年 8 月現在、Annex Ⅵに未収載であるが、欧州委員会の科学諮問機関である SCCS が業界から提出した安全性ドシエを評 価後に公表したオピニオンに基づいて、非ナノタイプの酸化亜鉛とナノタイプの酸化亜鉛をそれぞれ AnnexⅥに収載する規制案が作成され、2015 年 7 月 28 日付で欧州委員会より WTO に通知された。 当該規制のような、非ナノタイプとナノタイプが区別されている点は、従来には見られなかった規制 である。更には、ナノタイプの酸化亜鉛の規制案では純度、粒子サイズクラスターの物理的外観、表 面コーティング剤等に特定の制限条項が付与されており、結果として一部の特定銘柄のみが使用を認 められる内容となっている。これらの制限により、特定銘柄以外を用いている企業や域外各国に著し い不利益をもたらす可能性があることから、JCIA として WTO に意見書を提出することが国際委員会 において合意され、プロジェクトチームにて意見書を作成し欧州委員会へ提出した。また、日本政府 へも働きかけ、政府からの意見書提出を実現した。 ISO 2015 年度上期(4 月-9 月)提案文書の審議と投票実績 関連 WG で提案文書を審議しコメントと共に投票を行った。 Type Reference No NP N 375 DTR 19838 CIB 16128-1 CIB AWI TR 内容 WG 開始 終了 Water resistance 水 WG7 2015-02-18 ISO スタンダード ガイドライン ナチュラル/オーガ ニック原料の定義 WG1 安定性試験ガイドラ 賛成・反対・棄権 日本 2015-04-18 19 2 17 賛成 2015-03-11 2015-05-11 19 11 8 賛成 WG4 2015-04-12 2015-05-12 29 0 9 賛成 WG3 2015-04-12 2015-05-12 27 1 11 賛成 浴の方法 8 CIB 18811 イン Liaison SBS SBS のリエゾン参加 全体 2015-04-29 2015-05-29 21 6 10 反対 全体 2015-05-19 2015-06-19 20 7 11 反対 を認めるか CIB Liaison IFOMA のリエゾン IFOAM メ参加を認めるか FDIS 18416 (Ed 2 カンジタ確認試験法 WG1 2015-06-25 2015-08-25 28 2 3 賛成 FDIS 21150 (Ed 2) 大腸菌確認試験法 WG1 2015-06-25 2015-08-25 29 1 13 賛成 FDIS 22717 (Ed 2) 緑膿菌確認試験法 WG1 2015-06-25 2015-08-25 29 1 13 賛成 FDIS 22718 (Ed 2) 黄色ブドウ球菌確認 WG1 2015-06-25 2015-08-25 29 1 13 賛成 WG3 2015-09-08 2015-10-08 26 0 14 賛成 WG4 2015-09-07 2015-11-07 未了 WG4 2015-08-28 2015-11-28 未了 WG1 2015-09-09 2015-12-09 未了 試験法 CIB AWI 18818 GC/MS による DEA 分析法 FDIS 16128-1.2 DIS 16128-2 ナチュラル/オーガ ニック原料の定義 ナチュラル指数、 オーガニック指数 等 NP N 391 不織布製品や化粧用 具の微生物制御 3. 刊行物 「紫外線防止用化粧品と紫外線防止効果 -SPF と PA 表示」 【英語版】 Sunscreen Products and Their Efficacies- Measurement and Labelling of SPF and PA【中国語版】 紫外线防护化妆品与紫外线防护效果 -SPF 与 PA 标识- 以上 9
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