15 避難生活と避難所の評価 住民が避難を躊躇する要因の一つに、避難生活に対する不安が考えられる。そこで本章では、避難 生活や避難所に対する住民の主観的な評価について把握する。評価については、安全性や快適性に関 する幾つかの具体的な項目を挙げ、それらの項目に対する回答者の意識を、回答者が避難所に避難し た場合と自宅に残った場合との相対評価として抽出する。 また、東海豪雨災害では住民避難が深夜に行われたことや避難経路の冠水箇所が多数発生したこと などを踏まえ、本章では、住民の避難行動中の危険に対する認識についても併せて把握する。 15.1 避難時の携帯品 Point ・避難時に預金通帳などの書類や保険証、着替えを携帯した人の割合は 70%前 後と多くを占めているが、食料を携帯した回答者の割合は低く、過半数に満 たない。 図 15-1-1 は、避難時における携帯品の状況を、地域別に示したものである。 ・約 70%の住民が避難に際して貯金通帳や健康保険証を携帯している。また、着替えを携帯した住民 の割合も高く、およそ 70%前後となっている。 ・衣類と比較して食料や飲料水を携帯した人の割合は低く、全体としては 50%未満である。特に名古 屋市天白区が他の地域と比較して顕著に低く、食料を携帯した回答者はわずか 10%である。 15-1 0 20 40 60 80 70.4 29.6 預金通帳などの重要書類 43.4 56.6 食料や飲料水 66.3 33.7 着替え 67.7 32.3 健康保険証 33.2 66.8 携帯ラジオや携帯テレビ 医薬品 26.5 73.5 88.6 乳幼児の用品(ほ乳瓶、おむつ等)11.4 97.3 お年寄りの介護用品 90.4 位牌 9.6 83.1 ペット 16.9 その他 18.6 81.4 100(%) 0 20 40 60 80 100(%) (188) 67.0 33.0 預金通帳などの重要書類 48.1 51.9 (187) 食料や飲料水 74.3 25.7 (187) 着替え (188) 健康保険証 62.8 37.2 (187) 携帯ラジオや携帯テレビ 34.2 65.8 医薬品 (182) 25.8 74.2 乳幼児の用品(ほ乳瓶、おむつ等) 11.8 (144) 88.2 お年寄りの介護用品 (149) 97.3 位牌 7.7 92.3 (156) ペット 9.6 (135) 90.4 その他 20.3 (69) 79.7 (1890) (1870) (1884) (1885) (1876) (1856) (1892) (1601) (1675) (1495) (773) 【 名古屋市西区】 【 全体】 0 20 40 60 80 預金通帳などの重要書類 71.8 28.2 食料や飲料水 44.2 55.8 着替え 63.4 36.6 健康保険証 69.1 30.9 携帯ラジオや携帯テレビ 33.8 66.2 医薬品 27.3 72.7 乳幼児の用品(ほ乳瓶、おむつ等)11.3 88.7 お年寄りの介護用品 97.5 位牌 9.7 90.3 82.4 ペット 17.6 79.2 その他 20.8 0 100(%) 預金通帳などの重要書類 食料や飲料水 11.2 着替え 健康保険証 携帯ラジオや携帯テレビ 16.5 医薬品 22.0 乳幼児の用品(ほ乳瓶、おむつ等) 13.1 お年寄りの介護用品 位牌 14.9 ペット 16.2 その他 16.3 (1280) (1268) (1277) (1277) (1271) (1261) (1081) (1089) (1141) (1019) (520) 0 20 40 60 80 100(%) 31.6 60 80 100(%) 35.9 (92) (89) 88.8 65.2 64.1 34.8 35.9 (92) (92) (91) 83.5 78.0 (91) 86.9 98.8 (84) 85.1 (87) 83.8 (74) 83.7 (43) 48.8 22.7 34.8 61.2 70.7 92.2 95.0 90.5 81.7 90.3 0 20 40 60 預金通帳などの重要書類 68.6 食料や飲料水 36.8 63.2 67.5 着替え 健康保険証 66.9 携帯ラジオや携帯テレビ 28.0 72.0 医薬品 17.9 82.1 乳幼児の用品(ほ乳瓶、おむつ等) 17.5 82.5 お年寄りの介護用品 98.0 位牌 6.9 93.1 ペット 18.5 81.5 その他 12.5 87.5 (212) (209) (211) (210) (209) (205) (180) (181) (190) (175) (93) 【 新川町】 持っていった 40 64.1 (82) 【 名古屋市天白区】 【 西枇杷島町】 預金通帳などの重要書類 68.4 食料や飲料水 51.2 着替え 77.3 健康保険証 65.2 携帯ラジオや携帯テレビ 38.8 医薬品 29.3 乳幼児の用品(ほ乳瓶、おむつ等)7.8 お年寄りの介護用品 位牌 9.5 ペット 18.3 その他 9.7 20 持っていった 避難時における携帯品 15-2 100(%) (118) (117) 32.5 (117) 33.1 (118) 【 名古屋市北区】 持っていかなかった 図 15-1-1 80 31.4 持っていかなかった (118) (117) (103) (100) (101) (92) (48) 15.2 避難所に対する評価 Point ・回答者の 50%以上が、自宅にいる方が安全であると思っている。 ・住民は、避難所は総じて情報や励ましは得られるものの快適ではない場所で あるという評価をしている。 ・避難所では自宅よりも食料が得られるものと思っている住民は全体では約半 数を占めている。これを地域別に比較してみると、西枇杷島町や新川町では、 名古屋市3地域よりもこのような回答は少ない。 (1)調査対象地域全体で見る避難所に対する評価 図 15-2-1 は、避難所に対する評価についての回答を示したものである。ここでは、図中に示すとお り、自宅に残った場合と避難所に避難した場合との対比のもとでの、住民の避難所に対する考え方を 把握している。 ・避難所までの安全性に関しては、半数以上が自宅にいる方が安全であるとしている。特に浸水した 道を移動して避難することよりは自宅にいる方が安全と考えている。 ・情報や励ましの取得に関しては、50%以上の住民が避難所の方が得られると思っている。 ・避難所で食料や生活物資を得られると思っている回答者は、50%を下回っている。 ・快適性では、回答者の 70%以上が自宅の方が快適であると思っている。 ・自宅と避難所との距離について、70%以上の回答者が不満に思っている。 ・ 「避難所での生活の方が精神的に楽だ」との回答者はおよそ 11%にすぎない。このことから、避難所 生活はプライバシーなどの問題が被災者にとって精神的に多くの苦痛を与えるものであることがわ かる。 0 20 40 60 80 52.9 自宅にいる方が安全 100(%) 47.1 (3540) 74.9 浸水した道で避難所へ行くよりも自宅にいる方が 安全である 避難所の方が様々な情報が得られる 25.1 55.8 54.9 58.0 避難所の方が避難者同士で励ましあうことができる (3558) 44.2 45.1 避難所の方が食料や生活物資が得られる (3557) (3561) 42.0 (3542) 避難所よりも自宅の方が快適 72.3 27.7 (3514) 遠い避難所へ行くよりも自宅にいる方がよい 71.1 28.9 (3526) 避難所での生活の方が精神的に楽だ 11.1 88.9 そう思う そう思わない 図 15-2-1 避難所に対する評価(調査対象地域全体) 15-3 (3551) (2)各地域別に見る避難所の評価 図 15-2-2 は、避難所に対する評価を地域別に見たものである。 ・どの地域においても(1)と同様の傾向が見られ、各地域の傾向は類似していることがわかる。 ・以上のことから、地域に関わりなく、住民は避難所に対して快適性や移動距離などに関して多くの 不満を感じており、今後避難所を設定する際には、避難経路や避難生活の環境を十分に配慮するこ とが重要であると思われる。 0 自宅にいる方が安全である 浸水した道で避難所へ行くよりも自宅にいる方が安全である 避難所の方が様々な情報が得られる 避難所の方が食料や生活物資が得られる 避難所の方が避難者同士で励ましあうことができる 避難所よりも自宅の方が快適である 遠い避難所へ行くよりも自宅にいる方がよい 避難所での生活の方が精神的に楽だ 11.3 【 西枇杷島町】 【 新川町】 自宅にいる方が安全である 浸水した道で避難所へ行くよりも自宅にいる方が安全である 避難所の方が様々な情報が得られる 避難所の方が食料や生活物資が得られる 避難所の方が避難者同士で励ましあうことができる 避難所よりも自宅の方が快適である 遠い避難所へ行くよりも自宅にいる方がよい 避難所での生活の方が精神的に楽だ 10.3 【 名古屋市西区】 自宅にいる方が安全である 浸水した道で避難所へ行くよりも自宅にいる方が安全である 避難所の方が様々な情報が得られる 避難所の方が食料や生活物資が得られる 避難所の方が避難者同士で励ましあうことができる 避難所よりも自宅の方が快適である 遠い避難所へ行くよりも自宅にいる方がよい 避難所での生活の方が精神的に楽だ 12.7 【 名古屋市天白区】 自宅にいる方が安全である 浸水した道で避難所へ行くよりも自宅にいる方が安全である 避難所の方が様々な情報が得られる 避難所の方が食料や生活物資が得られる 避難所の方が避難者同士で励ましあうことができる 避難所よりも自宅の方が快適である 遠い避難所へ行くよりも自宅にいる方がよい 避難所での生活の方が精神的に楽だ 10.8 【 名古屋市北区】 自宅にいる方が安全である 浸水した道で避難所へ行くよりも自宅にいる方が安全である 避難所の方が様々な情報が得られる 避難所の方が食料や生活物資が得られる 避難所の方が避難者同士で励ましあうことができる 避難所よりも自宅の方が快適である 遠い避難所へ行くよりも自宅にいる方がよい 避難所での生活の方が精神的に楽だ 9.7 20 49.6 40 60 80 50.4 27.5 42.3 72.5 57.7 58.2 41.8 41.1 28.3 31.1 58.9 71.7 68.9 88.7 43.5 56.5 25.5 74.5 50.5 56.1 46.7 49.5 43.9 53.3 25.7 28.4 74.3 71.6 89.7 44.2 55.8 21.5 78.5 45.7 54.0 39.1 25.2 24.4 54.3 46.0 60.9 74.8 75.6 87.3 38.0 62.0 18.4 81.6 39.7 38.1 39.4 30.3 25.3 60.3 61.9 60.6 69.7 74.7 89.2 44.3 55.7 20.3 79.7 48.5 49.3 45.7 51.5 50.7 54.3 27.2 25.0 72.8 75.0 90.3 そう思う そう思わない 図 15-2-2 各地域における避難所の評価 15-4 100(%) (2014) (2022) (2024) (2032) (2022) (1996) (2004) (2026) (497) (499) (501) (499) (495) (495) (497) (494) (362) (363) (363) (361) (361) (361) (361) (363) (292) (294) (295) (294) (292) (287) (292) (295) (375) (379) (375) (375) (372) (375) (372) (373) 15.3 避難行動中に感じた危険 Point ・回答者全体では、約 50%ほどの人が避難行動中に危険を感じたと回答してい る。 ・避難行動中に感じる危険要因としては、障害物が見えないことに危険を感じ る割合が高い。 ここでは、東海豪雨災害で避難を行った人を対象に、避難行動中に感じた危険について把握する。 図 15-3-1 は、住民が避難行動中において感じた危険の度合いを示したものであり、図 15-3-2 は、それ を回答者の生年との関係で見たものである。 ・図 15-3-1 をみると、全体の半数の回答者が何らかの身の危険を感じている。また、地域別に見ると、 西枇杷島町や新川町よりも名古屋市内の各地域において危険を感じている人の割合が高い。 ・図 15-3-2 をみると、若年層や高齢者層において身の危険を感じている人の割合が高いことがわかる。 0 20 全体 40 23.1 60 25.9 80 26.6 100(%) (1175) 24.5 【 地域別】 西枇杷島町 18.5 新川町 22.5 30.0 26.2 36.4 32.4 名古屋市西区 15.0 32.4 名古屋市天白区 41.9 名古屋市北区 41.5 (799) 28.9 22.4 22.7 32.3 12.9 28.3 18.9 12.4 (185) 12.9 (31) 11.3 (53) 身の危険を感じた どちらかというと身の危険を感じた どちらかというと身の危険は感じなかった 身の危険は感じなかった 図 15-3-1 0 避難行動中での危機意識 20 40 32.4 大正以前 22.5 昭和元年∼ 昭和10年代 昭和20年代 17.7 昭和30年代 16.5 昭和40年代 昭和50年代 23.9 21.3 26.8 60 18.3 27.0 21.0 30.1 100(%) 25.4 29.2 30.1 23.7 28.4 26.5 80 22.1 28.6 32.0 29.5 38.5 22.9 30.8 (71) (178) (272) (266) 23.2 (194) 21.1 (166) 23.1 7.7 (26) 身の危険を感じた どちらかというと身の危険を感じた どちらかというと身の危険は感じなかった 身の危険は感じなかった 図 15-3-2 生年別にみる避難行動中での危機意識 15-5 (107) 図 15-3-3 は、避難行動中に危険を感じる要因について地域別に示したものである。 ・避難勧告が深夜から未明にかけてであったこともあり、暗い中での避難や冠水した道路を移動する ことに危険を感じた、との回答が過半数を占めている。 ・浸水の深さに対し危険を感じた人の割合は高く、特に名古屋市天白区において 82%と顕著である。 これは、4 章 1 節∼5 節で示した避難開始時の浸水深では、天白区が最も深いことに起因していると 考えられる。 ・避難経路の浸水に対する危険の要因では、流れに対する危険よりも障害物が見えないことに危険を 感じる割合が高い。 0 20 40 【西枇杷島町】 暗い中での避難に危険を感じた 浸水があまりに深く危険を感じた 流されてきた水中に沈んでいる物に危険を感じた 水面を流れてくる大きな物に危険を感じた マンホールや側溝の位置が分からず危険を感じた 道路の縁石や段差の位置が分からず危険を感じた 所々深いところがあり危険を感じた 水の流れが速く、足を取られそうになるなどの危険を感じた その他 60 53.0(183) 49.0(169) 30.1(104) 26.1(90) 41.4(143) 48.1(166) 42.9(148) 31.6(109) 13.9(76) 【新川町】 暗い中での避難に危険を感じた 浸水があまりに深く危険を感じた 流されてきた水中に沈んでいる物に危険を感じた 水面を流れてくる大きな物に危険を感じた マンホールや側溝の位置が分からず危険を感じた 道路の縁石や段差の位置が分からず危険を感じた 所々深いところがあり危険を感じた 水の流れが速く、足を取られそうになるなどの危険を感じた その他 56.0(42) 66.7(50) 56.0(42) 28.0(21) 6.7(5) 《N=75》 57.1(72) 57.9(73) 38.9(49) 27.8(35) 54.8(69) 65.1(82) 50.8(64) 26.2(33) 11.9(15) 《N=126》 40.9(9) 81.8(18) 31.8(7) 27.3(6) 59.1(13) 54.5(12) 27.3(6) 40.9(9) 13.6(3) 《N=22》 【名古屋市北区】 暗い中での避難に危険を感じた 浸水があまりに深く危険を感じた 流されてきた水中に沈んでいる物に危険を感じた 水面を流れてくる大きな物に危険を感じた マンホールや側溝の位置が分からず危険を感じた 道路の縁石や段差の位置が分からず危険を感じた 所々深いところがあり危険を感じた 水の流れが速く、足を取られそうになるなどの危険を感じた その他 図 15-3-3 59.0(23) 48.7(19) 33.3(13) 30.8(12) 56.4(22) 56.4(22) 46.2(18) 35.9(14) 12.8(5) 避難行動中に感じる危険要因 15-6 《N=345》 28.0(21) 14.7(11) 【名古屋市天白区】 暗い中での避難に危険を感じた 浸水があまりに深く危険を感じた 流されてきた水中に沈んでいる物に危険を感じた 水面を流れてくる大きな物に危険を感じた マンホールや側溝の位置が分からず危険を感じた 道路の縁石や段差の位置が分からず危険を感じた 所々深いところがあり危険を感じた 水の流れが速く、足を取られそうになるなどの危険を感じた その他 100(%) 54.7(41) 62.7(47) 【名古屋市西区】 暗い中での避難に危険を感じた 浸水があまりに深く危険を感じた 流されてきた水中に沈んでいる物に危険を感じた 水面を流れてくる大きな物に危険を感じた マンホールや側溝の位置が分からず危険を感じた 道路の縁石や段差の位置が分からず危険を感じた 所々深いところがあり危険を感じた 水の流れが速く、足を取られそうになるなどの危険を感じた その他 80 《N=39》 15.4 避難所での不足物資 Point ・避難所で食料が不足したと回答している人が全体のおよそ 9 割に及ぶ。 図 15-4-1 は、体育館などの避難所に避難した住民にとって、避難生活を送る上で不足した物につい ての回答を示したものである。 ・避難所において、食料が不足したとの回答が圧倒的に多く、全体では回答者のおよそ 9 割に及んで いる。なお、15.1 で述べたように、全体の 66%の回答者が衣類を携帯したのに対し、食料を携帯し た回答者は 44%に留まっていた。避難所における食料の備蓄が不十分であったことに加え、このよ うな被災者の多くが食料を携帯してこなかったことが、避難所生活における食料の不足の要因とな っていたものと考えられる。 ・次いで、毛布などの寝具が不足したとの回答が多く見られる。 0 【 全体】 食料類 衣類 生活雑貨類 医薬品 毛布などの寝具 その他 20 40 60 80 23.8(203) 22.7(194) 14.0(119) 50.5(431) 18.5(158) 《N=853》 【 西枇杷島町】 食料類 衣類 生活雑貨類 医薬品 毛布などの寝具 その他 【 新川町】 食料類 衣類 生活雑貨類 医薬品 毛布などの寝具 その他 93.5(608) 20.9(136) 23.1(150) 13.8(90) 50.8(330) 18.5(120) 《N=650》 62.5(35) 21.4(12) 19.6(11) 12.5(7) 44.6(25) 26.8(15) 《N=56》 【 名古屋市西区】 食料類 衣類 生活雑貨類 医薬品 毛布などの寝具 その他 84.0(84) 36.0(36) 22.0(22) 16.0(16) 56.0(56) 16.0(16) 《N=100》 【 名古屋市天白区】 食料類 衣類 生活雑貨類 医薬品 毛布などの寝具 その他 54.5(6) 54.5(6) 18.2(2) 9.1(1) 36.4(4) 18.2(2) 《N=11》 【 名古屋市北区】 食料類 衣類 生活雑貨類 医薬品 毛布などの寝具 その他 図 15-4-1 100(%) 88.9(758) 69.4(25) 36.1(13) 25.0(9) 13.9(5) 44.4(16) 13.9(5) 地域別に見る避難所での不足物資 15-7 《N=36》 被災者の声 ・水害の情報、行政が具体的にどのような対策をしてくれているのか、何も知らされず自宅 がどのようになっているのかも、テレビも設置(その時は電気はまだついていた)されて いなかった。避難場所である以上、電気が切れても明かりはつくようにしてほしい。真っ 暗の中にいた。恐かった。 (西枇杷島町:52 才女性) ・毛布、非常食の配り方に問題あり。とりあい状態で 1 人でいくつもとりこむ。電気が止ま り、トイレの水がでなくなってながせなくなった。後に水害のため、その水を使用してな がした。ペットをつれてくる人が多く、自分たちの食料もろくにないのにカンパンなどを 食べさせていた。又、排泄物などもろうかでさせたりひどい人は教室内でさせていた。我 が子はアレルギーでたいへんめいわくであった。 (西枇杷島町:42 才女性) ・トイレがすごく汚くて、困った。水をいちいちしたまで行ってくんできて流さなくては行 けなかったし、大変だった。水がないのが一番つらかった。 (西枇杷島町:36 才女性) ・情報が一切なく、報道関係の人が無神経に聞きにくる。何かヘリコプターで救援隊の報告 などして欲しかった。 (西枇杷島町:41 才女性) ・お年寄りや乳児も多い避難所で、小学生くらいの子供たちがさわぎまくり、うるさかった。 (名古屋市北区:30 才女性) ・知らない人と寝起きを共にするのは苦痛に感じる。夜ほとんどねむれなかった (名古屋市西区:46 才男性) ・避難所へ行きたくても行けない人達に、何の支援もなかった。 (新川町:54 才男性) ・中学校の体育館での生活は床が冷たくて、毛布上下 1 枚ずつだけではとても冷え込んで眠 れません。特に年寄りの方にとっても不便で大変な生活だと思います。それと持病を持っ ている方は大変だと思います。 (名古屋市天白区:62 才男性) ・水、食料の配給が遅く、僅かに自宅から持参したものを他の人の前で食べることができな かった。又、他人に分けるほどの糧をもって避難しなかった。 (西枇杷島町:67 才男性) ・避難所へ行けば食料は確保されていると思っていた。 (西枇杷島町:66 才女性) 15-8
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