創立120周年記念誌(後半)

Koriyama High School
120t h Anniv e r sa r y
現在の郡山高校
学 校 の 一年 O n e y e a r o f a S c h o o l
4
月
●入学式
●新入生歓迎会
●避難訓練
●生徒総会
4月 入学式
5
月
●校外学習
●修学旅行
●クリーン
キャンペーン
4月 新入生歓迎会
6
7
月
●球技大会
月
●三者面談
●野球応援
●夏期講習(前期)
5月 校外学習
8
月
●夏期講習(後期)
●学校説明会
●郡髙祭
9
月
●キャリア教育講演会
●体育大会
●学校説明会
5月 クリーンキャンペーン
5月 修学旅行
6月 球技大会
54
7月 夏期講習
7月 野球応援
Koriyama High School
120th A nni v ers ary
現在の郡山高校
8月 郡髙祭
8月 郡髙祭後夜祭
10
月
●創立記念日
●芸術鑑賞会
●クリーン
キャンペーン
9月 キャリア教育講演会
11
月
●授業公開
9月 体育大会
12
月
●三者面談
1
月
●かるた会
●大学入試
センター試験
3
月
月
●入学試験
●合格発表
●卒業式
11 月 授業公開
1月 かるた会
2
3月 合格発表
3月 卒業式
55
進路指導部
進路指導部は生徒の「将来の夢」の実現に向けていろいろ
な取り組みを実施してきた。特にリーマンショック以降の
不景気、グローバル化、少子化など社会の大きな変化に対
応できるように確かな学力をつけることと人間力を高める
ためのキャリア教育に力を注いできた。
学力面においては、高校入学時9割以上の生徒が国公立
大学を志望しているという実態に合わせて、その希望をか
なえるべく教科を絞らずに5教科で大学入試センター試験
を受験できるよう、模擬試験、講習を実施してきた。そう
した取り組みもあって平成25年度の大学入試センター試験
の出願者は414名(95%)であった。例年180名近くの生徒が
最終的に国公立大学へ進学しているので国公立への進学と
いう夢は4割の生徒が実現している。
1・2年では国数英の講習を夏休みに、3年では国数英
理地公の講習を4月から放課後、土曜日に実施している。
3年の1・2月には私学対策講座、国公立対策講座を実施
している。平成24年には普通教室に冷暖房機が設置され夏
期講習がより快適に実施できるようになった。また、進路
対策委員会を平成19年度より実施している。教科主任、進
路指導部が中心となり、模擬試験の成績推移・分野成績の
分析を行い、それを受けて教科会議で問題点の把握・対策
等を行い授業・講習に還元している。
大学への関心を高めるためオープンキャンパスへの参加
を1・2年の夏期休業中の課題とし、第3学年の6月には
大学説明会として大阪大学、神戸大学、大阪市立大学、大
阪府立大学、大阪教育大学、奈良女子大学の先生や入試課
の方に来ていただき模擬授業や入試制度の詳しい解説をし
ていただいている。11月末には関関同立大学による説明会
も実施している。
また小論文対策とコンピュータの利用に力を注いでい
る。小論文対策は毎年100名近くが小論文の入試に挑戦す
るため本校では3年の3学期には第3学年の教員全員が小
論文指導に取り組んでいる。そのために全教員が小論文指
導ができるように外部から講師を招いて研修したり資料の
充実を図るようにしている。コンピュータを利用してマー
クカードによる各種調査、模擬試験の受付、自己採点の処
理、センター形式の演習を行い、講堂での学年集会でも積
極的にパワーポイントを利用している。また多くの卒業生
の協力にも恵まれて進路実現発表会・キャリア講演会・キャ
リアサポータなど充実した進路指導を実施している。
生徒指導部
平成16年度~25年度の主な事業
生徒指導部では、 「社会で通用する人物の育成」 の観点か
ら、 生徒の規範意識と社会性の向上を目標に、 全教職員が
足並みを揃え、 外部機関の協力を得ながら様々な事業を継
続的に行っている。
(1)
挨拶励行
平成20年度より、 毎朝、 職員が輪番で正門前(城内学舎)
、
生徒昇降口前(冠山学舎)にて展開、 毎週水曜日の生徒会本
部役員と生活委員会による 「おはよう挨拶運動」 は定着し、
明るい校風づくりに役立っている。
(2)
服装規定の遵守
毎学期の始業式と終業式に生徒指導部が中心となり、 毎
月初旬には各組正副担任で点検を行い、 服装規定の遵守を
図り、 著しい乱れのない状態で推移している。
(3)「毎月の言葉」による生徒の生活意欲の喚起
各HR教室と両学舎計3か所の掲示板に掲出し、 生徒の
日々の生活の指針としている。 26年1月17日の 「3年生セ
ンター試験直前集会指導」 では、 すでに進路先を確定させ
た生徒たちが、 当該年度の「毎月の言葉」をすべて列挙して
翌日にセンター試験に挑戦する仲間にエールを送るなどの
エピソードもあり、 浸透している。
56
(4)
8時20分着席の推進
平成21年度より、 5分前登校を推進し、 不注意遅刻の予
防とともに、 生徒一人ひとりの努力により生まれる朝の時
間の貴重さを実感させ、 クラスの1日がスムーズにスター
トできるように進めている。
(5)「奈良県少年補導に関する条例」と「学警連絡制度」
平成18年7月条例制定、 翌年には生徒指導部長が 「少年補
導員」 に委嘱された。 学校外での問題事案等が連絡される
「学警連絡制度」 が実行に移され、 生徒の安全確保と健全育
成に役立っている。
(6)
外部機関との連携
「奈良県警郡山警察署生活安全課」 には、 「薬物乱用防止
教室」 の実施に協力いただいているほか、 生徒の登下校時
の安全確保に関わり種々のサポートをお願いしている。
「奈良自動車学校」 には交通安全教室の協力をお願いし、
登下校中の自転車事故は激減した。 「市青少年センター」 主
催の会合にて市内小中学校との情報交換を密に行い、 市主
催大型行事の巡視活動に参加し、 校外での生徒の生活実態
把握に努めている。
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生徒会指導部
我が校の生徒会活動は生徒諸君が自主性・自発性を発揮しながら、さまざまな活動を通じて豊かな人間性とたくましい
心身を育むことを目的にしている。
そして、在学中のさまざまな経験から母校 “ 郡髙 ” を愛し、誇りをもちながら我が校伝統の「文武両道」を体現し、健全で
社会に有為な人材に成長することを願っている。
多くの学校行事を毎年運営しているが、主なものを紹介する。
主な行事
4月 対面式・新入生歓迎の集い・部活動紹介
生徒会執行部が中心となり、新入生に伝統的な「文武両道」の校風や年間の学校生活を時にはユーモアを交え、紹介して
いる。最近ではその紹介に大型スクリーンを背景に寸劇を行うなど新しい企画も行っている。また、4月下旬に開催され
る「生徒総会」では、生徒会費の決算予算案等の審議を行うが、そこでもペーパーレス化としてスクリーンで投影して実施
している。こうした行事でも、一昔前とは違い IT 化が進みスマートになってきたようである。
6月 球技大会
球技大会では1年生は城内学舎、2年生は冠山学舎そして3年生は郊外の矢田山にある大和郡山市総合体育館の恵まれ
た施設でそれぞれ体育課
(各学級体育委員)
が実行委員となり熱戦が繰り広げられる。
皆の熱い応援でクラスの結束がいっそう強くなれる行事である。
9月 文化祭
本校の文化祭は在校生だけでなく、冠山会の先輩方や育友会の皆様の協力をいただき開催している。しかも毎年多くの
来校者もあり、この大和郡山の地にあってこそ、広く地域の人たちにも愛されている行事であることが実感できる。冠山
学舎を会場として使い1,
2年生や文化系の部が講堂での舞台発表、教室展示、アミューズメントブース等を発表し、3年
生の各学級は恒例の “ 食品模擬店 ” を実施し、大いに盛り上がる。
この行事のために5月から文化祭実行委員会で話し合いを重ね、テーマやシンボルマークを設定する。その作業を自主
的に行えるのも “ 郡髙 ” の伝統のひとつと言えるであろう。
この10年の文化祭のテーマは次のようなものである。その年々のトレンドが感じられるものになっている。
H16
(2004)
『111
(トリプルワンズ)
の軌跡と新生郡山の奇跡 ~新たなる伝説の幕開け~』
H17
(2005)
『心に残る郡髙祭 モノより思い出 Priceless ☆☆』
H18
(2006)
郡恋歌 ~一番光るおまえがいる~
H19
(2007)
『郡髙祭 1400通りの輝き みんなが主役って
「どんだけぇー」
』
H20
(2008)
『ff
(フォルテシモ)
Fantasy Festival』
H21
(2009)
WE ~ Wonderful Experience
H22
(2010)
『笑顔の夢を刻め! 郡 FES 2010』
H23
(2011)
『いま』
H24
(2012)
『わ。
』
H25
(2013)
『— Line』
その他の行事は文化的な雰囲気を漂わせる「かるた会」
(1月)
、また卒業を目前とした3年生に在校生が感謝し、エール
を送る
「3年生を送る会」
がある。
どの行事も、個性的なものであり、“ 郡髙 ” が生徒自身で確実に歴史を刻んでいることが分る。
57
教務部
教育課程について
(1)
「1時間の授業分数、1日の授業時間数、1週間の授業時間数
(コマ数)
」
について
平成16年に郡山高校と城内高校が統合され、1時間の授業分数は郡山高校の65分で統一された。平成19年度まで65分5限
授業の週25コマの授業時間数であったが、1週間の授業時間数が減る中での教育目標達成は困難であるとの認識の下、平
成20年度より月水金50分6限、火木50分7限の週32コマの授業時間数で行うことになった。
(2)
「類型とコース制」
について
授業時間数と同様に類型とコース制についても平成16年の統合時に、文型には「国際コース」
「人文社会コース」
、理型には
「理工コース」
「生命医学コース」を設置した。しかし、平成20年度入学生より、文型・理型の2類型とし、各類型の中で希望
や適性にあわせて選択科目を幅広く用意することで、シンプルで学びやすく、かつ多様な進路希望に対応できるようにした。
(3)
「学力補充講座」
について
学力補充講座は定期考査において、学習が不充分であった生徒に対して、放課後行われる。その間は部活動にも参加せ
ずに、講座に参加し学習しなければならない。しかし、対象生徒はこの講座を受け、次回の定期考査では成績の向上が見
受けられる。
(4)
「少人数習熟度別授業」
について
本校では、自らの学習目標に応じて授業レベルを選択できるよう、少人数習熟度別授業を行っている。ここ数年は、3
年生の数学Cにおいて実施している。利点として、自分にあった授業内容であることとともに、20~30名前後のクラス編
成となるため、よりきめ細かい指導を受けることができる。
教育相談部
教育相談部は、生徒一人一人が生き生きと学校生活を送れるよう、職員全体で支える体制をつくることをめざして、2009
(平成21)
年度に従前の教育相談係
(人権教育部)
を改組して設けられた。
〈活動内容〉
1.生徒理解のための情報を共有するなど職員間の連携を深め、担任のみの負担が大きくならないよう、職員全体で支え
る体制をつくる。
2.専門機関の情報提供及び連絡調整を行う。
平成22年度から24年度までの3年間、奈良県立教育研究所のスクールカウンセラー派遣事業の派遣校として専門のカ
ウンセラーによる教育相談を実施した。
平成25年度は、本校育友会の経費負担によってスクールカウンセラーによる教育相談活動を実施している。
3.関係図書・資料の収集及び職員への情報提供を行う。
職員や保護者向けの教育相談研修会を実施するとともに、職員向けに毎月「相談室より」を、生徒向けに学期ごとに「相
談室だより」
を発行し、関連情報の提供に努めている。
〈これまでの職員研修〉
平成21年6月 「発達障害の理解と指導」
(県立教育研究所特別支援教育部 中村美和氏)
平成21年10月 「エゴグラムを使っての関係作り」
(大阪市こども相談センター 杉山潤子氏)
平成22年4月 「本校の教育相談~相談室登校の扱いについて~」
(教育相談部)
平成22年10月 「グループエンカウンター勉強会」
(教育相談部)
平成23年6月 「1学年相談会」
(県立教育研究所特別支援教育部 吉崎純子氏)
平成23年7月 「
『思春期危機』
対応でこころがけること」
(臨床心理士 山内久美氏)
平成24年7月 「特別支援教育の視点で生徒を捉える」
(県立教育研究所特別支援教育部 森由香氏)
平成25年11月 「インシデントプロセス法による事例研究会」
(本校スクールカウンセラー 菅徹氏)
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人権教育部
この10年間には、生徒指導部から教育相談係が編入され、そして、平成21年度には独立して教育相談部が設けられた。
この間、職員研修は人権に関わる内容から児童生徒のメンタルヘルスといった内容まで幅広い内容を主催してきた。また、
高人教の夏期研究大会は、平成19年度の第1分科会で「総合学習『L . S . Q .』における福祉領域の取り組みについて」
、平成
21年度の第3分科会で
「本校解放研の取り組みについて」
の研究発表を行った。
生徒対象の講演会(公演会)
では、人道的な視野に立って
世界で活躍できるボランティ
ア精神を培うため、在籍中に
1回を目標に地球のステージ
を開催した。
平成 22 年度 地球のステージ 1
平成 24 年度 1 年生人権教育講演会
講演会・研修会について
(敬称略)
年度
平成18年度
平成19年度
平成20年度
平成21年度
平成22年度
平成23年度
平成24年度
1年生人権教育講演会
田中 君代
中村 美和
田中 君代
上山 準大
西岡 栄
九鬼 立明
藤岡 宏朗
平成25年度
北田 勝美
職員研修会
岡 留美子
川口 泰司
黒田 恵裕
松谷 操
野間 健一
河合 隆次
黒田 恵裕
松村 徳子
風味 良美
人権教育講演会・公演会
地球のステージ1
地球のステージ4
地球のステージ1
寺澤 亮一
地球のステージ3
地球のステージ4
(桑山 紀彦)
現在の活動
基本方針について
①人権尊重の基本精神を基盤とし、職員の研修を深めるなかで、生徒とともに学びながら、全職員が協力して、その使命
と役割を自覚し、人権教育の実践に努める。
②生徒一人一人の持つ悩みや親の願いをくみとり、学力・進路の保障に努める。
③解放研活動を保障していくとともに、解放の力量を持った生徒の育成に努める。
④人権教育ホームルームの時間を充実させ、生徒が人権問題学習を自分とのかかわりで主体的にとらえることができるよ
う努力する。
⑤多文化共生をめざし、あらゆる教育活動の場で人権教育の実践に努め、生徒一人一人を大切にする教育を実現する。
⑥生徒一人一人が生き生きと学校生活を送れるよう、職員全体でいじめを許さない生徒を支える体制づくりに努める。
上記の基本方針をもとに、人権教育HRや学校生活全般を通じて人権教育の充実に努めている。
人権教育HR年間計画について
1学期
2学期
第1学年
なかまづくり
(1)
なかまづくり
(2)
人権教育講演会
人権教育公演会
なかまづくり
(3)
人権作文を書く
障害者差別
(1)
障害者差別
(2)
障害者差別
(3)
3学期
人権作文
(1)
人権作文
(2)
まとめアンケート
第2学年
なかまづくり
偏見のメカニズム
(1)
偏見のメカニズム
(2)
人権教育公演会
第3学年
なかまづくり
近畿統一応募用紙について
(1)
近畿統一応募用紙について
(2)
人権教育公演会
人権作文を書く
差別意識について
(1)
差別意識について
(2)
差別意識について
(3)
差別意識について
(4)
人権作文
(1)
人権作文
(2)
まとめアンケート
人権作文を書く
ジェンダー意識について
(1)
ジェンダー意識について
(2)
人権学習のまとめ
まとめアンケート
59
保健体育部
保健体育部は、
「次代をリードし、国家・社会の発展に貢献できる人間づ
くり」
という本校の学校教育目標を達成するために必要とする、生涯にわたっ
て健康で安全な生活を営む体力と実践的な能力を育てることを目的として
様々な活動に取り組んできた。
体育活動では、毎年1学期にスポーツテストを実施し生徒の運動能力に応
じて、体力や運動技能の向上を図っているほか、集団行動や武道を通じてけ
じめや礼儀を身につけさせている。また、毎年9月には県立橿原公苑陸上競
技場で体育大会を開催し、それぞれの運動能力を発揮し、クラスの団結意識
を高める場となっている。
体育大会
学校保健活動では、保健の授業や個別の相談活動を中心に社会の変化に
伴って現れる様々な健康問題(アレルギー疾患や生活習慣病、感染症等)について理解し主体的に対処できるよう指導して
いる。中でも、平成18年度からは1年生の保健委員が主となって「郡髙保健通信」を毎月発行し、時節に合った話題を掲載
し健康への意識の向上や実践的態度を身につけさせるよう取り組んできた。近年は、心の不調を訴える生徒が増加してい
るため、アサーショントレーニングなどにも取り組んでいる。
定期健康診断は毎年1学期に実施しているが、週休2日制の完全実施によって健康診断にかける時間の確保が難しくなっ
たため、実施計画を見直し学校医の協力を得て、それまでさみだれ式に行っていたものを、平成19年度より両学舎とも1
日で健康診断を終えられるようになった。定期健康診断では疾病の早期発見・早期治療を図るほか、自身の健康について
関心を持つ契機となるよう努めている。
保健室では、生徒の健康課題の深刻化・複雑化に伴い、心身の不調を訴えて来室する生徒が年々増加している。出来る
だけ丁寧に対応し、自ら疾病予防や健康保持ができる能力を養うための指導を行っているほか、教育相談部と連携しなが
ら生徒の支援活動に努めている。
情報調査部
1.情報機器の運用
(1)
情報機器を適切に管理し、効果的な利用を推進する。
(2)
校内のネットワーク管理を適切に行う。
(3)
生徒・保護者への連絡メールの管理・運用を行う。
2.情報発信と広報
(1)
Web ページ等を充実させ、在校生や保護者、中学生、地域住民の方々に積極的に情報を発信する。
学校行事の様子や部活動での活躍、配布文書等についてタイムリーな情報の提供に努める。
学校紹介リーフレット
(2)
本校の特色や生徒の活動を、中学生や保護者など外部の方々に対してわかりやすく紹介する学校説
明資料を作成する。また、生徒会や各部局と連携して、年2回程度
「学校説明会」
を開催する。
(3)
Web ページや学校説明資料等、各種広報活動の素材として活用するため、学校での行事の様子な
どを写真等で記録する。
3.学校評価
(1)
生徒や保護者対象のアンケートを実施して、学校運営の改善に役立てる資料の提供に努める。
①授業アンケート ・・・ 全生徒を対象に、全授業の満足度等について調査し、集約する。データにつ
本校 Web トップページ
いては、集計結果を本校 Web ページに掲載するとともに各担当教員の授業改善に役立てる。
②生徒実態調査 ・・・ 全生徒を対象に、11月に学校での生活や学習の現状、進路に対する意識等を調査し、集計・分析する。
③保護者アンケート ・・・・・ 学校と保護者の相互理解をより深め、本校の教育活動をより充実したものにするために、1
学期末の三者面談時に保護者対象のアンケートを実施、集計する。集計結果は、本校 Web ページに掲載する。
④教員アンケート ・・・・・ 全教員を対象に、11月に学校運営に対する教員の意見を調査し、集約する。具体的方策の達成
度を測るとともに、次年度の課題設定や改善方策にいかす。
(2)
本校教育の様々な分野で、
「課題を明らかにし、目標を定め、成果を分析し、取組の改善を図る」
活動を支援する。
①各分掌、学年の学校評価計画表、中間評価、学校評価総括表をとりまとめる。
②学校評価委員会の運営を行う。
60
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総務部
総務部の主な業務内容
① 学校経営計画・学校要覧の作成
② 生徒名簿の作成
③ 事務用品
(チョーク・黒板消しの補充)
の整備
④ 記録
(学校日誌、職員会議録)
⑤ 着任者オリエンテーションの実施
⑥ 食堂・購買への連絡
⑦ 育友会活動の補佐
⑧ 施設利用の予約管理
⑨ 新入生受け入れ準備
(新入生受け入れ委員会、冊子
「郡髙」
制作、合格者説明会)
⑩ 儀式の諸準備
(しおり、看板、祝電、礼状)
⑪ 対外試合応援
⑫ 同窓会
(冠山会)
活動の補佐
育友会 大学見学会にて
以上のように一年間を通じて数多くの仕事がある。
月別に示していくと
4月 まず年度最初の業務は、着任者研修である。
新しい分掌長、主任を中心に提出してもらった資料
を基に学校経営計画・学校要覧を作成する。
新入生を含めた生徒名簿を作成し配布する。
5月 第2日曜日に冠山会総会が行われる。校内冠山会の
先生方を中心に総会、講演会、懇親会の準備をする。
中間テスト中に育友会総会を行う。総会、講演会の
準備をする。
7月 育友会の社会見学が行われる。
文化祭での育友会バザー寄贈品の受け取りを始め
る。
生徒会、吹奏楽部と共に野球応援に行く計画を立案
し応援を行う。
(1回戦は1年生全員応援)
8月 文化祭
育友会がバザー、冠山会が展示で参加する。
11月 教育講演会を行う。
進路指導部と育友会で大学見学会を開催する。
12月 新入生受け入れ委員会を開き、次年度の新入生への
物品販売・合格者説明会の概要を決める。
1月 新入生物品販売業者説明会を開く。
2月 卒業式、冠山会入会式、50周年招待の準備をする。
3月 卒業式。
合格者説明会を行う。
以上のように総務部単独で行っている事業は少なく、各部
との連携をとりながら行っている。また、育友会や冠山会
のように学校の外部の方の協力も得ながら業務を行ってい
る。
*120周年事業
(育友会・冠山会)
・ライオンキング
(劇団四季)
鑑賞
・人文字・ロゴマーク・標語・記念歌の
立案・実施
・保護者のための郡髙体験講座
・120周年記念誌発刊
卒業式
61
文化図書部
1 図書室の運営
図書室の概要
(冠山学舎の図書室蔵書冊数 平成26年3月末)
分類
冊数
%
総記
2393
7.2
哲学
1274
3.8
歴史
3540
10.6
社会科学
3396
10.2
自然科学
3174
9.6
技術
1033
3.1
産業
317
1.0
芸術
2457
7.4
言語
1427
4.4
文学
9562
28.8
文庫
4625
13.9
合計
33198
100
2 読書指導
・図書室のオリエンテーションを冠山学舎、城内学舎において各2回実施。
・読書HRの年2回実施。
・読書感想文コンクールへの参加。
3 芸術鑑賞会
・演劇・音楽・古典芸能などいろいろなジャンルを鑑賞する。
年1回の実施。
平成20年度 演劇 「Challeng・ed」
遠い水の記憶
平成21年度 音楽 テレマン室内管弦楽団
平成22年度 古典芸能 津軽三味線 VS 和楽器集団
「独楽」
平成23年度 演劇 EDIE
平成24年度 音楽 「マリンバの世界」
松本真理子
※平成25年度は平成26年度
「ライオンキング」
鑑賞の為に保留とした。
4 運営組織
(1)
文化図書部
図書館便り「共慶」
教職員6名
(内1名は学校司書)
で構成されている。
(2)
図書委員会
各クラスより2名~3名ずつ選出された図書委員で構成されている。生徒たちの自主的な活動を目指している。日常の
カウンター当番をはじめとして、学級文庫の管理、図書館便り「共慶」の毎月の発行、掲示、校内放送番組K -Young へ
のアナウンス依頼、蔵書点検などを行っている。
城内学舎図書室
62
冠山学舎図書室
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現在の郡山高校
環境整備部
「文武両道の精神のもと、学習及び部活動の充実をはかる。
」ための土台である学校環境の整備・美化を生徒の自主活動と
して取り組ませ、この恵まれた環境で学べることへの感謝の気持ちを育むことに主眼をおいて活動をしてきた。なお平成
18年に郡山高校と城内高校の完全統合により本校の敷地が冠山学舎と城内学舎の2学舎になり、施設の維持・管理、清掃
活動などにおいて見直しを行ってきた。以下、主な取り組みについてまとめておく。
1 施設・設備の整備と美化
① 毎日の普通清掃のほか、月1回の大掃除(入学式・卒業式の準備、文化祭後の学習環境の整備も含む)
、年1回の全校
除草作業、3年教室のワックス掛けへの協力などを実施している。
② 教室内外の私物の整理を徹底させ、美化委員による定期点検を行っている。
③ 大和郡山市のクリーンキャンペーンに賛同する形で、近鉄郡山駅から両学舎への通学路、城址公園とそのトイレ、桜
花グラウンド周辺のボランティア清掃を5・10月に実施し、地域への関心を高め、ボランティア精神を育てている。
④ 美化委員を中心に、年2回の予定でプランターへの花の植え込み作業を行っている。
2 その他
① 4月に地震を想定した避難訓練を実施して、避難経路の確認と緊急時の対処方法を学ばせている。なお平成19年度か
ら3年間、1年生を対象に奈良市防災センターで防災体験学習を実施した。
(平成21年度は新型インフルエンザ流行
のため中止)
。
② 安全点検を実施し、迅速な対応に心がけている。 ③ 冬期に使用する学級のストーブのコードはストーブ委員の責任のもとに管理している。
④ 美化委員作成のポスター掲示により、
「節電・節水」
「教室の整理・整頓」
「ゴミの分別」などの呼びかけを行い、習慣
化を図っている。
花の植え込み
通学路清掃
63
部活動
C l u b
A c t i v i t i e s
新聞局
この数年の局員は、他部との兼部というかたちで活
動する者が多く、少人数での活動ではあるが、平均し
て年に2回は、校内新聞である「啓明新聞」を発行して
いる。発行時期は年によって違いはあるが、だいたい
1回目が夏期休業の前後、2回目は卒業式前である。
年に2回程度の発行なので、内容的には自然と記事の
内容は決まってくるが、できるだけその年その年の出
来事などを盛り込んだものにしようと工夫している。
そのような活動を行う局員であるが、顧問から見て、
新聞局員として利点がいくつか考えられると思う。ま
ず、原稿依頼などの際に先生方や生徒など様々な方々
と交流できるという点だ。新しく着任された先生方に
郡山高校の印象を聞いてみたり、3年生担当の先生方
に卒業していく生徒へのメッセージをいただいたりす
る時にも、快く引き受けてくださったりすると喜びを
感じることができるし、受けてくださる時に、その件
以外の話でも先生方と盛り上がることができたりする。
また、生徒たちともそうである。例えば、部活動で近
畿大会や全国大会に出場した前後に、その抱負や成績
結果や感想などをインタビューすることがあるが、そ
のたびに、語らいの中で郡髙生一人ひとりの良さを感
じることができるのだ。次に、原稿の割り付けなどの
編集作業中に、多くの皆さんからいただいた原稿を読
んで確認していると、先生方や生徒たちのあたたかい
気持ちや頑張りなどを再認識し、改めて郡山高校のす
ばらしさに気づかされるということがしばしばあると
いう点である。
このように、活動に意義深さを感じる新聞局である
から、もっと局員を増やし、活気づけていきたいと考
えている。局員が増えれば、発行回数も増やせるであ
ろう。そうすれば、郡髙のよさをもっと多くの人々に
伝えていくことができるにちがいない。
放送局
放送局は平成になってから25年間連続でNHK杯全
国放送コンテストに出場してきた。また、軌跡では一
部記録が抜けているが、全国高等学校総合文化祭、近
畿高等学校総合文化祭にも多くの出場者を出し、奈良
県高等学校文化連盟放送部門の文化祭等の行事に貢献
している。さらに、近年は奈良県教育委員会のテレビ
番組「なら教育リポート『まなびだより』
」のリポーター、
奈良県吹奏楽連盟の吹奏楽コンクール司会などを担当
し、更なる技術力向上に努めている。
平成16年度
第51回N H K杯全国高校放送コンテスト県大会 朗読部門 優秀賞・優良賞2名 創
作ラジオドラマ部門 優良賞 平成17年度
第52回N H K杯全国高校放送コンテスト県大会 朗読部門 優秀賞・優良賞 創作ラ
ジオドラマ部門 優良賞
平成18年度
第53回N H K杯全国高校放送コンテスト県大会 朗読部門 優秀賞 創作ラジオドラ
マ部門 優良賞
平成19年度
第54回N H K杯全国高校放送コンテスト県大会 朗読部門 優秀賞 創作ラジオドラ
マ部門 優良賞
平成20年度
第55回N H K杯全国高校放送コンテスト県大会 朗読部門 優良賞2名
平成21年度
第56回N H K杯全国高校放送コンテスト県大会 朗読部門 優秀賞3名 優良賞2名
第56回N H K杯全国高校放送コンテスト全国大会 朗読部門1名準決勝進出
64
平成22年度
第57回N H K杯全国高校放送コンテスト県大会 アナウンス部門 優秀賞2名 朗読
部門 優良賞 第34回全国高等学校総合文化祭宮崎大会放送部門 アナウンス部門 第30回近畿高等学校総合文化祭奈良大会放送部門 アナウンス部門 優秀賞
平成23年度
第58回N H K杯全国高校放送コンテスト県大会 アナウンス部門 優秀賞2名 優良
賞1名 朗読部門 優秀賞1名 優良賞1名 第35回全国高等学校総合文化祭福島大
会放送部門 アナウンス部門1名 朗読部門1名 第31回近畿高等学校総合文化祭滋
賀大会放送部門 アナウンス部門2名 朗読部門1名
平成24年度
第59回N H K杯全国高校放送コンテスト県大会 アナウンス部門 優秀賞1名 朗読
部門 優良賞1名 ラジオドキュメント部門 優良賞 第36回全国高等学校総合文化
祭富山大会放送部門 アナウンス部門1名 朗読部門1名
平成25年度
第60回N H K杯全国高校放送コンテスト県大会 アナウンス部門 優良賞1名 朗読
部門 優良賞1名 第37回全国高等学校総合文化祭長崎大会放送部門 朗読部門1名
第32回近畿高等学校総合文化祭三重大会放送部門 アナウンス部門1名 朗読部門
1名
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部活動
応援局
応援局は夏の全国高校野球選手権大会奈良大会で甲
子園を目指す野球部のチアリーディングをしている。
17名のメンバーとマネージャーで構成されており、生
徒会・吹奏楽部・野球部と協力・連携して野球応援を
リードする役割を果たしている。また奈良県開催となっ
た2007(平成19)年秋季近畿地区高校野球大会に本校
野球部が出場した折には、応援局も橿原公苑野球場(現
佐藤薬品スタジアム)
へ応援にかけつけた。
他のクラブと兼部している部員が多いので、練習は
限られた時間を有効に使い、前年の経験者が後輩を指
導する形で生徒が主体的に活動している。
合い言葉は次の四つ。
1 みんな仲良く
2 笑顔で元気に美しく
3 礼儀正しく
4 甲子園アルプススタンド目指してがんばろう!
吹奏楽部
吹奏楽部はコンクールとマーチング、そして定期演
奏会の三つを大きな柱に、一年中ほぼ休みなく活動し
ている。入学式や卒業式での演奏、学校説明会や文化
祭ステージ、野球応援はもちろん県高等学校総合文化
祭、お城まつり市民パレードの依頼演奏など行事も目
白押しである。勉学との両立に悩みつつ忙殺される日々
ではあるが、部員たちは人生におけるこの時期にしか
得られないものを得ているに違いない、と思う。やら
されているのではなく、一人ひとりが考え活動するク
ラブを目指すこと、これは吹奏楽部OBでありかつ顧
問でもあった奥村実英先生の遺志であり、後輩たちは
それを今、立派に引き継いでくれている。
○最近10年のあゆみ
ここ10年ほどは部員数も100~150人程度で推移し
ている。コンクールでは3年生を主とした A 組(全国大
会まで、人数制限あり)と、それ以外の J
組(県大会独自、平成19年以前の B 組に該
当)に参加し A 組・J 組ともに金賞を受賞、
平成16年度は山瀬真美教諭、平成17年度
は奥村実英教諭、そして平成24年度には中
藪辰直教諭の指揮にて県代表として関西吹
奏楽コンクールへの出場を果たした。マー
チングは10年連続して関西大会に駒を進
めており、当面の目標は関西大会での金賞
である。アンサンブルコンテストでは平成
17年にサックス四重奏、平成22年に金管
八重奏、平成24年に金管八重奏がそれぞれ県代表とし
て関西大会に出場している。
○定期演奏会
やまと郡山城ホールにて開催。クラシックステージ、
ポップスステージ、マーチングステージの3部構成の
演奏会は2日間で3回公演を実施、多くの観客の皆さ
んにご来場いただいている。演奏会毎にテーマを掲げ、
心に響く演奏をめざし、部員一丸となって取り組んで
いる。
~ 演奏会テーマ ~
第30回 BEAT 第31回 STEP 第32回 COLOR
第33回
(創部50周年記念演奏会)
MAGIC
第34回 SHOT
第35回 CATCH 第36回 GIFT 第37回 WISH
第38回 SPARK 第39回 DEAR
65
箏曲部
箏曲部は、月・水・木の週3回、校友会館2階で活
動している。部員たちは、周囲の支援に感謝しながら、
演奏技術の向上に努めている。この10年の間、地域や
学校関係の方々のおかげで演奏の機会も増えた。また、
箏の講師としてご指導いただいている河﨑令穂先生、
箏のメンテナンスをしてくださる尺八奏者の中村箏山
先生は、ともに本校卒業生である。お二人の献身的な
支えにより、少しずつではあるが、音と心を合わせる
力がついてきたと感じている。
平成22年度
第34回全国高等学校総合文化祭日本音楽部門 出場
第30回近畿高等学校総合文化祭日本音楽部門 出場
平成23年度
第26回奈良県高等学校総合文化祭日本音楽部門 優秀賞
第31回近畿高等学校総合文化祭日本音楽部門 出場
平成24年度
第36回全国高等学校総合文化祭日本音楽部門 出場
第27回奈良県高等学校総合文化祭日本音楽部門 優秀賞
平成25年度
第33回近畿高等学校総合文化祭日本音楽部門 出場
第28回奈良県高等学校総合文化祭日本音楽部門 優秀賞
平成16年度
第19回奈良県高等学校総合文化祭日本音楽部門 出場
平成17年度
第25回近畿高等学校総合文化祭日本音楽部門 出場
第20回奈良県高等学校総合文化祭日本音楽部門 出場
平成18年度
第21回奈良県高等学校総合文化祭日本音楽部門 優秀賞
平成19年度
第31回全国高等学校総合文化祭日本音楽部門 出場
第22回奈良県高等学校総合文化祭日本音楽部門 優秀賞
平成20年度
第23回奈良県高等学校総合文化祭日本音楽部門 優秀賞
平成21年度
第33回全国高等学校総合文化祭日本音楽部門 出場
第24回奈良県高等学校総合文化祭日本音楽部門 優秀賞
茶道部
茶道部は、現在部員数女子19名(平成25年度末現在)
で活動している。講師として本校卒業生の方に来てい
ただき、現在は荒木宗喜先生にご指導していただいて
いる。
活動は火曜日の自主練習と金曜日のお稽古の週二回、
校友会館二階で行っている。流派は裏千家。千利休の
66
教えである「和敬清寂」を様々な場面で思い出し、考え
て行えるように心がけている。
また、
「夏は涼しく、冬は暖かに」と千利休が言って
いるように、茶の湯は季節感を大切にしている。本校
茶道部でも季節ごとに活動内容を変え、日々精進して
いる。
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部活動
科学部
【電気班】
【化学班】
化学に興味があるという生徒が、自ら題材を探し、 アニメなどのコンピュータグラフィックや電子音楽
制作、ゲームソフトの制作などパソコンを使って様々
創意工夫を凝らしながら実験に取り組んでいる。特に
なことに取り組んでいる。最近では基盤やダイオード
生活に密着した事柄について探求をしながら化学を楽
など電子パーツを購入して簡単な電子工作に取り組ん
しんでいる。たとえば、カルメ焼き・花火作り・ガラ
でいる。主として文化祭での展示、CD販売などで取
ス作りなど失敗を繰り返しながら、根気強く挑戦して
り組みの成果を発表しているが、機会をとらえて様々
いる。昨年度の卒業記念実験として行ったガラス作り
なコンテスト等に参加する計画もある。今後プログラ
は、材料をるつぼで加熱し、融解させたのち、ステン
レス皿に流し込んで完成させるというものであるが、 ミング言語の習得を通して電子部品の制御を目標にす
る予定であるが、従来のソフト路線も維持していくつ
どうしてもガラスが割れてしまうという事態が起こっ
もりである。部員は10名前後で推移している。
た。皿を温めたり、雑巾を敷いたりしながら試行錯誤
してなんとか完成にこぎつけた。これからも新しいこ
とに挑戦したいと考えている。
【天文班】
週末や天気の良い日を選び理化館屋上にて
天体観測を行っている。近年では2012年の
金環日食、金星の太陽面通過などの観測にも
成功した。また、
五條市大塔村
「コスミックパー
ク星のくに」にて毎年夏合宿を行い星雲や星座
の写真を撮影している。星座にまつわる神話、
天体写真、宇宙論など様々な分野に関心を持っ
た生徒が集まり楽しく活動している。
生物部
生物部は、毎週金曜日に実験活動を、その他の日は
熱帯魚や金魚、
各種植物の世話等を行っている。普段は、
身近な生き物の観察、解剖実験など興味を持った事柄
について研究を行っているが、機会を見つけて、科学
館などを訪れたり、夏休みに、和歌山方面へ臨海実習
に行ったりし、普段目にできない生物に触れる機会も
持ち、各自の知的好奇心を満たす活動をしている。そ
して活動の内容を、文化祭で発表している。
平成25年に、奈良高校の SSH 地域連携校となり、
他校の研究発表会を聞きに行ったり、実験観察会に参
加したりと他校との交流も行い、刺激を受けている。
平成25年の夏休みには、十津川の河川調査、和歌山の
京都大学臨海実験所の実験観察、横浜の高エネルギー
加速器研究機構・理化学研究所の見学会などに参加し
た。
これからも、日々自然と向き合い、生き物の持つ不
思議・魅力について研究していきたいと思う。
67
解放研
解放研は、身近に残るさまざまな差別があればそれ
を見抜き、広く人権意識の啓発に対して興味関心をも
ち、活動する生徒を支援してきた。
平成20、21年度は、解放研所属生徒が、奈良県高等
学校人権教育研究会発行の広報誌「Freedom」の
編集委員として活躍し、各種の全国大会に参加し呼び
かけや啓発を行うなど、積極的に活動した。
この10年間では2年間を除いて所属部員のいない状
況が続いているが、生徒会、家庭クラブと連携・協力
し、郡山親子まつり、視覚障がい者運転者協会の催し等、
各種ボランティア活動への生徒参加の橋渡しを務めて
いる。
また、夏期休業中には、県内地場産業の視察などの
現地研修を行い、その成果を文化祭で発表してきた。
解放研の文化祭発表といえばチヂミの即売もおなじみ
であり、職員手作りの焼きたてチヂミに舌鼓をうつ見
学者の方も多かった。
近年は、人権教育公演会として行われてきた特定非
営利活動法人「地球のステージ」の桑山紀彦さんの公演
と連携し、文化祭解放研展示としてガザや東ティモー
ルなどの紛争地で活躍する日本人医師たちの姿を紹介
している。平成24年度からは東日本大震災関連のパネ
ル展も併せて行い、被災地に向けて募った募金は1万
円を越えた。平成25年度には、
震災から2年半を経て
「自
分たちに何ができるか」をコンセプトに各クラスごとに
被災地へメッセージの寄せ書きを行い、
「忘れていない」
という思いを文化祭で展示したうえで現地へ送付した。
今後とも、すべての人々が人権を保障され尊重され
て生きていける社会の実現を目標に、広く学習やボラ
ンティア活動などに取り組む生徒の育成に努めていく。
華道部
華道部は、冠山学舎校友会館において甲州流家元指
導の下、毎週水曜日に活動している。基本の生け方を
土台に、各自の感覚を生かすことを心掛けてお稽古に
励み、お稽古での花は冠山学舎玄関や校長室に飾らせ
てもらっている。
主な活動は、文化祭とかんざん園訪問で、本校文化
祭においては全員の作品を展示。市内の老人福祉施設
68
であるかんざん園へは、箏曲部とともに訪問し、箏曲
部が演奏中に花を生けて紹介、
展示を行っている。また、
平成24年10月には奈良県芸術祭「奈良県華道展覧会」に
3名が出品した。
外部への発表の機会は少ないが、個人の感性が感じ
られる作品を作れるよう努力していきたい。
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部活動
合唱部
現在男子5名、女子9名で混声合唱を楽しんでいる。
定期演奏会の開催をはじめ、各種コンクールへの出場、
全国・近畿・奈良県高等学校総合文化祭への出場、敬
老会や介護施設での歌唱、合唱フェスティバルへの参
加などいろいろな活動をしている。
平成18年5月より合唱部定期演奏会を講堂で再開し
た。その3年後より「やまと郡山城ホール」での開催が
実現した。また平成23年度より本校箏曲部と合同でこ
の演奏会を開催している。同じ音楽であるが、部員た
ちにとって邦楽と洋楽の共有には難しい点が多々あっ
た。両部の部員たちが話し合いを重ね協力し合いその
壁を乗り越え、部員たちの力によって企画運営し毎年
開催している。
書道部
書道部は月、水、金と週に3回、城内学舎の書道教室
を中心に活動している。各種公募展への出品が主な活動
であり、県の行事である奈良県高等学校書道展や、宿
泊を伴う夏期錬成会、
総合文化祭書道部門への参加など、
年間を通じて積極的に活動している。漢字・仮名の2部
門で出品しているが、作品制作では
大形の画仙紙を使用することが多く、
個人の錬度に応じて様々な書体書風
に挑戦している。書き下ろしの作品
を出品することもあるが、全部員が
一致団結して表具作業を行うことも
あり、幅広く様々なことを経験する
ことができるのが書道部の特徴であ
る。女子生徒が多く、和気あいあい
とした雰囲気で活動しているが、制
作においては鑑賞の目に耐える作品
作りをモットーとし、限られた時間
の中で集中して取り組んでいる。
69
写真部
祭が実施される。
12月には「高校生の見た奈良大和路」撮影会があり、
1月にその写真展を前半〈入江泰吉記念奈良市写真美術
館〉
、後半
〈かしはらナビプラザ〉
で実施される。
成績としては、2010年度全国高等学校総合文化祭宮
崎大会に出品(
「クルマ・くるま・車」
)
、2012年度近畿
高等学校総合文化祭和歌山大会において「談笑」が入賞
した。
写真部は奈良県写真部会の実施する行事に、できる
限り参加し、生徒の意識や技術の向上を目指している。
その行事の主なるものは、4月末の新入生歓迎の意
味を込めた天王寺動物園の撮影会、6月にはビジュア
ルアーツ専門学校において暗室・技術研修会、7月末
には、2012年から始まった洞川での合宿と8月初旬に
かけての全国高等学校総合文化祭がある。
8月~10月にかけて3回の撮影会があり、11月に
は奈良県高等学校総合文化祭、近畿高等学校総合文化
2010 年度全国高等学校総合文化祭宮崎大会
出品作品「クルマ・くるま・車」
2012 年度近畿高等学校総合文化祭和歌山大会
入賞作品「談笑」
美術部
美術部では、油絵を中心にアクリル画、デザイン、
立体等を中心に取り組んでいる。普段は月曜日~金曜
日の放課後とコンクール前は土日も制作している。本
校文化祭やジュニア県展・奈良県高等学校総合文化祭・
アートグランプリ等のコンクールに向け、一人ひとり
が高い目標を持ち大作に取り組む。作品は数ヶ月かけ
て、こつこつと制作し完成させている。
夏休みには、2泊3日で合宿を行い、現地の風景を
70
キャンバスに描く。合宿を通して部員同士が切磋琢磨
しあい創作意欲を高めあっている。
また、天王寺動物園や奈良公園で写生を行い、観察
力を養ったり、美術館に出かけ様々な表現の作品を鑑
賞したりして、創造力を高めている。
これからも過去の先輩方が残していってくださった
独創的な作品に負けないよう日々努力していきたいと
思っている。
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部活動
E.S.C 部
週に2回、月曜日と水曜日の放課後に文化部室で活
動している。ALT の先生と一緒に英語の歌を聞いたり、
映画を見たり、ゲームをしたり楽しく活動している。
日ごろの活動以外に、次のような様々なイベントを行っ
ている。
・イングリッシュ フェスティバルに参加
(奈良県英語教育研究会主催)
・ユース イングリッシュ フェスタに参加
(大阪ユネスコ協会主催)
・イギリスの高校生と手紙の交換
・クッキング
・奈良公園で外国人観光客にインタビュー
・USJ で外国人観光客にインタビュー
・天王寺動物園で現地研修
・Halloween Party
・Christmas Party
・Easter Party
・文化祭で舞台発表
(英語の歌)
このようなイベントは ALT の先生を中心に行い、す
べて英語で活動している。他校の ESS 部と合同で行う
ものも多数あり、交流の輪は広がっている。
文芸部
文芸部では、小説・詩・イラストなどを中心に創作
活動をしている。現在は年に4回部誌を発行し、文化
祭などの機会に配布し、皆さんに読んでいただいてい
る。春と夏に
『リタレリーアーツ』
・秋に3年生を送る
『春
隣のしゃおん』
・冬には『若竹』と多くの発表の機会を与
えていただいていることに感謝しつつ、より良い作品
を作ることを全員の目標として、
頑張っている。特に
『若
竹』は、平成25年度の発行で第78号となる歴史ある伝
統の冊子であり、郡髙の文芸精神が受けつがれた大切
なものである。部室の棚から取り出し多くの先輩がた
の手による作品を読み返しては、勉強をさせてもらい、
自分たちの作品もまた、後輩たちの参考になるものを
残せるようにと励みにしている。部員数は年により変
動が大きいが、ここ2,
3年は男子の入部もあり、イラ
スト担当希望者も増え文芸部としては大変賑わってい
る。
71
演劇部
演劇部は、近畿大会出場を果たした平成7年、平成
15年を黄金期とし、その後一時部員不足の年もあった
が、卒業した先輩たちのサポートで郡髙演劇=郡劇を
継続することが出来た。平成23年、24年、25年と続
けて奈良県高等学校総合文化祭演劇部門地区大会を勝
ち上がり、3年連続県大会に出場し、25年には優秀賞
を受賞するなど再び黄金期を迎えようという勢いを示
している。
活動は活発で、連日放課後、文化部室棟のあちこち
や廊下で発声練習、身体訓練、大道具の制作等の活動
に励んでいる。一年間の発表機会は、春・夏の研修会
と秋のコンクール、さらには文化祭、新入生歓迎公演、
自主公演の計6回で、4本前後の作品を演じている。
部室入り口、頭上の壁には郡劇の拠り所である「心で演
じる」というメッセージが掲げられ、これからも日々
この精神をもって演劇の奥深さを追求していきたいと
思っている。次に上演した演目を記しておく。
平成16年度 月下氷人 オセロ 無欲の星
平成17年度 リブラブライブラリ ふたりに青空
森は生きている
平成18年度 めんせつ
(with 郡劇団)
平成19年度 RUNAWAY
平成20年度 交換部品 内と外の病
ジュリアの恋夢物語~姫と怪物と変態王子~
平成21年度 Inevitable Accident ~偶然という名の必然
444号室
君と僕。/ With me GILD!
平成22年度 大切なモノ 蜂はそれを知らない 桜井家の掟
平成23年度 蜂はそれを知らない 例えば移る季節のように
アイドル降臨 一村法師
平成24年度 「セイ」
に始まり… あすさくたね
metele 塩。
平成25年度 真夏のサンタクロース 桜井家の掟
(H25.12.20現在)
歴史部
少人数で細々としたものであるが、歴史に関心を持
つ生徒が集まって活動している。
この10年の主な活動をあげると、平成20年には、部
員の話し合いにより、興味があった坂本龍馬について
調べた。その際、夏期休業期間を利用して京都市伏見
区の寺田屋で現地学習し、文化祭では龍
馬に関する展示(寺田屋の提灯を作成、龍
馬に関するクイズ等)を実施した。また、
翌平成21年(2009)には春期休業期間を
利用して、地元の歴史を調べることとし、
法隆寺等を訪問して学習した。
そして、平成23年(2011)には、改め
て足下の歴史を確認しようとの考えから、
郡山城や郡山城下町について調べた。夏
期休業期間を利用して郡山城下町を外堀
72
に沿って歩き、写真を撮影して内堀・外堀などに囲ま
れた城下町の地図を作成し、コメント等を付けて文化
祭で展示した。また、そのほかにも、柳沢文庫を訪問
して学習するなどの活動を実施している。
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部活動
軽音楽同好会
毎日放課後と月に約2回土曜日、城内学舎の東館に
て活動している。3つの教室を使用し、2つの教室で
は各パートの自主練習、残り1つの教室ではバンド単
位での練習を行っている。
また、年に数回行われる東館でのライブ―「新入生
歓迎ライブ」
「1年デビューライブ」
「ポッキーライブ」
「クリスマスライブ」
など―を通じて、お互いを高めあっ
ている。
そして、晴れの舞台とも言える大きな
イベントが2つある。ひとつは毎年の文
化祭での講堂ライブ、もうひとつは3月
に郡山城ホールで行われる単独ライブで
ある。ともに同好会内のオーディション
を行い、それをクリアしたバンドしか演
奏することはできない。生徒たちはこの
2つの舞台に立つことを目標にして日々切磋琢磨して
いる。
その他、8月には大和郡山市の全国金魚すくい選手
権の審判をさせていただいたり、3月にはお城まつり
の時代行列に仮装して参加するなど、地域に根ざした
ボランティア活動も行っている。
お城まつりの時代行列に参加
囲碁将棋同好会
現在の囲碁将棋同好会は、多くの部員が他の部活動
と兼部しながら、年4回の県大会を目途に活動してい
る。活動場所は、冠山学舎南館2F生物実験室である。
活動は将棋部門が中心だが、この10年間には囲碁部門
でも全国大会団体戦出場(平成21年度、22年度)等の実
績を残した。
平成25年度 第33回近畿高等学校総合文化祭将棋部門 男子個人戦 出場
平成23年度 第35回全国高等学校総合文化祭将棋部門 男子個人戦 出場
平成22年度 第34回全国高等学校総合文化祭将棋部門 男子団体戦 出場
第34回全国高等学校総合文化祭囲碁部門 男子団体戦 出場
第30回近畿高等学校総合文化祭将棋部門 男子個人戦・女子個人戦 出場
平成21年度 第33回全国高等学校総合文化祭将棋部門 男子個人戦 出場
第33回全国高等学校総合文化祭囲碁部門 男子団体戦 出場
(奈良県選抜)
第29回近畿高等学校総合文化祭将棋部門 男子個人戦 6位 9位
第29回近畿高等学校総合文化祭囲碁部門 男子団体戦 6位
男子選手権戦 準優勝
第24回奈良県高等学校総合文化祭将棋部門 男子個人戦 優勝 準優勝
第18回全国高等学校文化連盟将棋新人大会 男子個人戦 出場
平成19年度 第31回全国高等学校総合文化祭将棋部門 個人戦 5位
第27回近畿高等学校総合文化祭将棋部門 個人戦 出場 平成18年度 第15回全国高等学校文化連盟将棋新人大会 個人の部 出場
平成17年度 第25回近畿高等学校総合文化祭将棋部門 個人の部 出場
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陸上競技部
本校の中でも大所帯のクラブである。基本的に日曜
日は休みで、放課後6時過ぎまで桜花グランドで練習
している。
2013年度は、男子39名、女子21名、マネージャー
6名で活動している。
伝統あるクラブで、過去には多くの先輩方が、全国
高校総体や国民体育大会において、優勝、もしくは入
賞している。そして、OBの支援や学校・近隣住民の
協力により、この10年間においても、全国大会での入
賞、あるいは出場を果たしている。また、近畿大会には、
毎年多くの選手が出場し、平成25年度は、全国インター
ハイ近畿予選会19名、近畿ユース26名
(優勝1種目、入
賞4種目)
が出場した。
練習環境は、専用トラックは無く、野球のバックネッ
トの裏などを一部使用、直線は80m4レーンという環
境であるが、積極的に練習を行っている。
クラブの雰囲気は、和気藹々としており、みんな明
るく仲が良く、お互いに刺激し合ってより高い目標達
成のため、日々活動している。
このような中で、多くの人達への感謝の気持ちを忘
れず、競技力向上とともに人間的にも成長することを
目標に、毎日取り組んでいる。
平成16年 第57回全国高校総体島根大会 女子走幅跳 (森山 美和子)
準決勝進出
平成18年
第59回全国高校総体大阪大会 男子100m (坂本 兼玲)
8位
第61回国民体育大会兵庫大会 少年男子100m (坂本 兼玲)
9位
平成21年
第64回国民体育大会新潟大会 少女共通円盤投 (筒居 麻奈美)17位
第3回日本ユース選手権山梨大会 女子円盤投 (筒居 麻奈美)17位
平成23年
第64回全国高校総体岩手大会 女子円盤投 (山本 実果)
26位
第5回日本ユース選手権愛知大会 女子円盤投 (山本 実果)
9位
平成24年
第65回全国高校総体新潟大会 女子円盤投 (山本 実果)
10位
第28回日本ジュニア選手権愛知大会 女子円盤投 (山本 実果)
5位
平成25年
第7回日本ユース選手権愛知大会 男子400m H (大西 翔太)
4位
*近畿高校駅伝競走大会
男子 過去4大会出場
(平成25年度も出場)
女子 過去10年間連続出場
野球部
最近10年の戦績は右記のとおりだが、この10年で特
筆すべき出来事は、やはりなんといっても現森本名誉
監督が、21年夏を最後に監督をご勇退されたことであ
る。その47年間にわたる監督生活において11回の甲
子園出場を果たされ、文字通り公立の雄としての確固
たる地位を築き上げてこられました。その文武両道の
伝統を守るべく現在の選手たちも
日々、学習に練習に精一杯取り組
んでいる。甲子園に郡山の名を轟
かせることを目指しながら、野球
を通じて人格形成をはかる郡山高
校野球部の伝統は、今も脈々と受
け継がれている。
74
平成16年~25年の戦績
平成16年 (春)
1回戦 (夏)
ベスト4 (秋)
2回戦
17年 (春)
ベスト4
(夏)
ベスト8 (秋)
3回戦
18年 (春)
ベスト8
(夏)
3回戦 (秋)
優勝
(近畿)
1回戦
19年 (春)
3位(近畿)
1回戦 (夏)
3回戦 (秋)
3位
(近畿)
ベスト8
20年 (春)
ベスト4
(夏)
ベスト4 (秋)
ベスト8
21年 (春)
準優勝 (夏)
準優勝 (秋)
準優勝
(近畿)
1回戦
22年 (春)
ベスト8
(夏)
1回戦 (秋)
ベスト4
23年 (春)
準優勝 (夏)
2回戦 (秋)
2回戦
24年 (春)
2回戦 (夏)
ベスト8 (秋)
1回戦
25年 (春)
ベスト8
(夏)
2回戦 (秋)
2回戦
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部活動
ソフトテニス部
本校ソフトテニス部は、平成18年の郡山高校と城内
高校の統合・再編により、従来の郡山高校テニスコー
ト2面(桜花グラウンド)に加えて城内高校テニスコー
ト3面を使用できることになった。このきわめて恵ま
れた環境のなかで、平成25年度1・2年生男子25名
(女
子マネージャー2名を含む)
、1・2年生女子17名
(女
子マネージャー2名を含む)の部員たちが毎日厳しい練
習に取り組んでいる。戦績も、奈良県各大会の上位に
必ず進出し、近畿大会へも毎年駒を進めている。
[近年の近畿大会出場の軌跡]
平成21年度
男子団体 今西和哉・上野哲生・堀田裕史・植本祥行・酒井悠佑・和田祐樹・松平圭祐・
塩谷篤史
女子団体 玉井美郷・大久保舞・渡部友梨奈・池之茜・中本朝子・山口美華・椎名美喜・
平田菜見
平成22年度
女子団体 渡部友梨奈・池之茜・山口美華・城之木千晶・細井美帆・市橋穂香・民辻万佑子・
近藤ひなた
(またこの年の1月には、近畿インドア大会に男子個人で下城世那・山根木公也ペアが、
女子個人で城之木千晶・市橋穂香ペアが、それぞれ出場を果たしている。
)
平成23年度
男子個人 下城世那・山根木公也
女子団体 城之木千晶・細井美帆・市橋穂香・民辻万佑子・村上梨子・辻咲世・山本穂香・
中西菜恵
(またこの年の11月に行われた県新人大会団体戦で男子チームが見事に決勝戦に進
出、強豪高田商業高校に惜しくも敗れたものの準優勝を果たし、1月の近畿インド
ア大会に団体で駒を進めるという快挙を成し遂げた。メンバーは、下城世那・田和
拓朗・朝田直樹・吉田直樹・富塚将・東浦公哉・山本朋哉・上久保郁也。
)
平成24年度
男子団体 下城世那・田和拓朗・吉田直樹・松井大樹・富塚将・上久保郁也・東浦公哉・
山本朋哉
女子団体 市橋穂香・民辻万佑子・村上梨子・近藤ひなた・辻咲世・森口夏美・山本穂香・
北西瑞穂
平成25年度
男子個人 光山善史・岸本信人
男子団体 上久保郁也・東浦公哉・山本朋哉・生井達也・谷口誠・東尾光一・光山善史・
岸本信人
(また光山善史・岸本信人ペアは、この年の1月の近畿インドア大会にも男子個人で
出場を果たしている。
)
バスケットボール部
バスケットボール部は平成25年度、男子49名(内マ
ネージャー6名)
・女子13名
(内マネージャー3名)
の部
員数である。過去にはインターハイ出場の好成績があ
るが、近年では平成18年度に女子が全国高校総体県予
選でベスト4に入った。男女ともに、先輩方の輝かし
い戦績に追いつくため日々練習に励んでいる。
平成17年 県高校総体 女子ブロック2位
平成18年 県高校総体 女子ブロック1位
全国高校選抜優勝大会県予選 女子ベスト4
近畿高校新人大会県予選 女子ベスト8
平成22年 県高校総体 男子ブロック準優勝
女子ブロック3位
平成23年 県高校総体 男子ブロック3位 女子3位
近畿高校新人大会県予選 男子ベスト8
平成25年 近畿高校新人大会県予選 男子ベスト8
女子ベスト8
75
バレーボール部
【男子バレーボール部】
ここ2、 3年はベスト8を維持する状況であった。最近
の公式戦では、シード権を奪取することを目標にして
いる。昨年のOB会では寄贈された男子バレー部のク
ラブの旗を披露させて頂いた。郡髙の校訓である
「剛毅」
という言葉を入れた。公式戦で使用するのが楽しみで
ある。卒業生が、指導のために来校して頂くので助かっ
ている。感謝申し上げる。
【女子バレーボール部】
現在、女子バレーボール部は2年生9名、1年生5名、
マネージャー2名の計16名で活動している。練習は主
に城内学舎の体育館で行っており、土日には他校を迎
えて練習試合なども行っている。
バドミントン部
バドミントン部は、平成25年度までの10年間で平成
22年度を除く全ての年度で近畿高等学校バドミントン
選手権大会への出場を果たしている。平成15年度には
全国高校総体県予選で男女共に団体3位に入賞してい
る。また、平成24年度県高校新人大会では男子複3位、
平成25年度全国高校総体県予選では、男女共に複3位
に入賞を果たすなど、奈良県内の強豪校の一角を担う
勢いである。今後は、全国高校総体へ出場し、全国で
勝つことを最大の目標に掲げて日々の練習に精進する
と共に、社会に出てから評価される人間力の育成にも
全力で取り組んでいきたい。この10年間、郡髙バドミ
ントン部を支えていただいた方々に対し、感謝の心を
忘れることなく更なる飛躍を目指して努力していきた
い。
76
以前にはベスト4の常連校だった時代もあったよう
だが、ここ最近では平成22年度から平成24年度にかけ
て、幸運にもベスト8あるいは全国高校総体県予選ブ
ロック優勝という戦績を残すことができた。
今後もベスト8入りを目指し、日々練習に励んでい
きたいと思っている。
【男子】
平成24年度新人大会決勝トーナメント1月26日
1回戦郡山2-0山辺・奈良朱雀
(ベスト8に入る)
平成22年度 奈良県高等学校総合体育大会 9月 Bゾーン 第1位優勝
一回戦 郡山2-1天理
二回戦 郡山2-0桜井
三回戦 郡山2-0平城
【女子】
※平成16年度 県総体 ブロック優勝
※平成20年度 新人大会 ベスト8
※平成22年度 インハイ予選 ベスト8
※平成23年度 県総体 ブロック優勝
※平成24年度 県総体 ブロック優勝
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部活動
ソフトボール部
私たちソフトボール部は、平日・土日ともに本校小
グラウンドで活動している。土日には、他校との練習
試合や合同練習にも取り組んでいる。
平成25年度では、三県大会奈良県予選でブロック優
勝し、和歌山県海南市で開催された本大会に出場する
ことができた。今後も周りの方々に対する感謝の気持
ちを常に持ち、日々努力していきたい。
平成17年度 10月 近畿公立高等学校 女子ソフトボール選抜大会奈良県予選 優勝
8月 奈良・滋賀・和歌山三県対抗高等学校女子ソフトボール選手権大会 出場
平成16年度 8月 奈良・滋賀・和歌山三県対抗高等学校女子ソフトボール選手権大会 出場
平成25年 8月 奈良・滋賀・和歌山三県対抗高等学校女子ソフトボール選手権大会 出場
7月 奈良・滋賀・和歌山三県対抗高等学校女子ソフトボール選手権大会 奈良県予選
A ブロック優勝
平成23年度 11月 奈良県高等学校ソフトボール新人大会 3位
平成20年度 6月 全国高等学校総合体育大会ソフトボール競技大会奈良県予選 3位
5月 近畿高等学校ソフトボール選手権大会 出場
平成19年度 3月 府県対抗ソフトボール大会 3位
平成18年度 8月 奈良・滋賀・和歌山三県対抗高等学校女子ソフトボール選手権大会 出場
近畿公立高等学校 女子ソフトボール選抜大会奈良県予選 準優勝
卓球部
この10年間で高校再編統合前の城内高校の主顧問は
藤井敬三教諭、中尾芳克教諭が、
(旧)
郡山高校の主顧問
は土川幸雄教諭が務めていた。斉藤了元教諭は
(新)
郡山
高校2年目に赴任し、土川幸雄教諭が引退後主顧問を務
めている。城内高校最後の2年間は女子選手が1名し
かおらず、
(旧)
郡山高校と合同チームを組み試合に参加
していた。部員数が非常に多い時期(平成9年度は男子
36名、女子14名)もあったが平均して20数名で活動し
ている。
戦績を簡単にあげておく。平成16年度のインターハ
イ予選で城内高校男子が優勝し島根県でおこなわれた
インターハイに出場した。またこの年度の全国選抜卓球
大会は奈良県での開催であったが、男子シングルスに奈
良県代表として
(旧)
郡山高校の高林周平が出場した。平
成17年度のインターハイ予選では城内高校の中畑匡人
がシングルスで優勝、中畑匡人・林将樹がダブルスで優
勝し、あわせてシングルス3位の山方亮二も千葉県成
田市で行われたインターハイに出場した。さらに平成
18年度のインターハイ予選では男子ダブルスで高林周
平・浅田祐輔が優勝し大阪市中央体育館で行われたイン
ターハイに出場した。また、
平成21年度
(平成22年3月)
には福島県郡山市で行われた全国選抜大会に女子シン
グルスで高井真菜が出場し、予選リーグを突破し、決勝
トーナメントで準々決勝まで進みベスト8に入賞した。
この10年間では、夏期休業中に開催される近畿高校
選手権大会に男子は6回、女子は9回出場し、冬期休
業中に開催される近畿新人大会には男子は9回、女子は
10回連続出場している。この10年間は近畿大会の常連
校として活躍できている。特に平成16年度城内高校は
近畿選手権大会・近畿新人大会ともベスト16、郡山高
校(男子)は平成17年度と19年度の近畿新人大会で、郡
山高校(女子)は平成24年度に近畿大会で2回戦を突破
しベスト16まで進んでいる。
個人として、インターハイの県予選でベスト8に残
り惜しくも後一歩でインターハイには出場できなかっ
た選手として、平成16年度城内高校の深見淳一、平成
17年度城内高校の南勝太、平成18年度の高林周平、平
成21年度の塩山昌志、平成22年度の松田すみれ、平成
24年度の森本実優、平成25年度の久保田善之がいる。
このように優れた人材が毎年現れている。
普段の練習は城内学舎の体育館を使わせてもらった
時もあったが、現在は冠山学舎の体育教室で主に活動を
している。卓球部専用の体育館のようになっており非常
にありがたいが、大正時代に建てられたものであるよう
で老朽化が進んでいるのが難点である。生徒達の意欲的
な活動で、優れた成績を残しているが、今後団体戦での
インターハイ出場を是非勝ち取ってもらいたいもので
ある。
77
体操部
数年間入部者なしが続き休部状態だったが、2008
(平成20)年に2年生4名が2学期から入部し活動が再
開した。110周年記念誌記載内容によると、2000(平
成12)
年、2001
(平成13)
年と全国高校総体≪インター
ハイ≫体操競技に奈良県代表で出場した輝かしい実績
を残してきた伝統ある部であった。その後部員数の減
少、指導教員の転勤等により活動中止状態となる。休
部中に活動場所が消滅していたが、生徒会の尽力によ
り、城内学舎の文武館を使用出来るように対応してい
ただいた。しかし練習器具は一切なく、途方に暮れて
いたところ、廃棄処分寸前のよれよれのマット2本を
ハンドボール部
ハンドボール部では主に郡山高校小グラウンドにて
日々練習に励んでおり、生徒自身が練習メニューを考
え、メンバーや試合を組み立てていくなど自主性を重
んじた活動を行っている。
近年では、平成22年度に男子が第53回近畿高等学校
ハンドボール選手権大会出場、平成24年度に男子が奈
良県ハンドボール春期選手権大会で準優勝、女子は第
55回近畿高等学校ハンドボール選手権大会にてベスト
16の成績を収めた。
日々の活動を通し、部活動を支えてくれている家族
やコーチ、アドバイスをくれる卒業した先輩たちに感
謝をしながらこれからも頑張っていきたい。そして何
より、ハンドボールを通して苦楽を共にする仲間、マ
ネージャーとの何気ない毎日を大切にしていきたい。
78
発見し活動再開に漕ぎつけた。新たな入部者は全員初
心者であり、これからは体操競技ではなく、いわゆる
体操という領域での活動が母体とならざるを得ない状
況であった。練習内容は基礎体力つくり、
柔軟性の向上、
基本的な技の習得等、自分たちで考えうる限りの工夫
を凝らして自主的に練習計画を立て、限られた練習環
境の中、
安全面を最優先に日々練習に励んでいた。また、
過去2年間入部者がなく現在3年生3名が引退し、今
後の活動が心配されるが、来年以降体操「愛」に満ち溢
れた新入生の入部を期待したい。
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部活動
サッカー部
文武両道の目標のもと、勉強にもサッカーにも秀で
た人物になれるよう日々努力している。自分たちが中
心となって新たな郡山高校のサッカー部の「文化」をつ
くろうとサッカーに取り組んでいる。また、奈良県の
高校サッカーのレヴェルを向上させチーム自身も全国
で戦えるようになるため、数多くのチームと練習試合
を行い、しっかりしたコンセプトとチャレンジ精神を
持って練習している。
周囲では、保護者をはじめ学校の先生方のバックアッ
プのおかげで、日々充実した学校生活を送らせていた
だいている。日々の学習に対するご指導や、サッカー
の試合の際の応援、差し入れなど物心両面で支えてい
ただいている。
クラブ活動を通して、社会の一員として世の中の役
に立てるよう自分自身の生き方を模索している。サッ
カーをできる喜びや感謝の気持ちを忘れず、社会に出
たときに、社会に対して何ができるかと言うもっとも
大事な視点を養っていきたいと考えている。
サッカーは、基本的な技術の完全習得を目指し、高
度な個人戦術を身につけ個人がグループやチームにう
まく関わって全体を作り上げていく、個の育成を目標
としている。育成年代でもっとも必要な要素を育てて
いきたいと考えている。すべてにおいて質の高いプレー
を目指し、アイデアと技術を武器に戦い、ワクワクす
るようなサッカーができるようがんばりたい。是非機
会があれば観に来ていただきたい。
水泳競技部
水泳競技部は、平成25年度現在、競泳部門が1年男
子7名・女子5名、2年男子3名・女子2名、3年男子12
名・女子3名(7月で引退)
、マネージャー10名で活動
している。
5~9月は城内学舎プールで競泳練習、夏期休業中に
は2泊3日の城内学舎セミナーハウスに宿泊しての強化
合宿、
10~4月は筋力トレーニングを行っている。また、
オフシーズンには月2回、添上高校で合同練習、高体連
水泳専門部が企画する強化練習会にも積極的に参加し、
他校とも切磋琢磨している。泳力・技術力向上のため
日々取り組み、歴代主将を中心に厳しい中にも、楽し
く活動している。その成果として多くの生徒が県内大
会では好記録をマークし、近畿大会にも毎年出場して
いる。飛び込み部門は平成22年度入学の男子1名が天
理プールで活動を続け、近畿大会にも出場したがその
生徒の卒業以降活動はなされていない。
平成19年度
・近畿予選 男子50m 自由形
(難波)
・県総体 2・3年女子100m 自由形
(浦川)
平成23年度
・県総体 1年男子総合優勝
1年男子100m 自由形
(中川)
1年男子100m 平泳ぎ
(加藤)
1年男子200m 個人メドレー
(堀川)
1年女子200m 個人メドレー
(巽)
平成24年度 ・県総体 2・3年男子100m 平泳ぎ
(加藤)
平成25年度
・近畿予選 男子1500m 自由形
(岩井)
・県選手権 男子1500m 自由形
(岩井)
・県総体 1年男子200m 個人メドレー
(吉川)
1年女子100m 平泳ぎ
(上田)
奈良県水泳連盟優秀選手賞
平成16年度
(福本彩)
平成16年度
・近畿予選 女子100m バタフライ
(福本)
女子200m バタフライ
(福本)
・県選手権 男子200m 自由形
(中山)
女子200m バタフライ
(福本)
・県総体 1年女子100m バタフライ
(福本)
平成18年度
・県選手権 女子50m バタフライ
(藤永)
・県総体 2・3年男子50m, 自由形
(難波)
1年女子100m 自由形
(浦川)
1年女子200m 自由形
(村上)
79
柔道部
本校柔道部はかつて大所帯(団体戦奈良県2位などの
功績)であったが、年々部員は減少し、平成16年度卒
業生を最後にしばらく部員がいない状態が続いていた。
平成20年度に新入部員が入部してから平成25年度まで
は、コンスタントに毎年1~2名の新入部員が入部し
た(1~3年までの全体人数の最大値は4名)
。その中
でも、平成24~25年度は精鋭がそろい、特に平成25
年度は、男子団体戦ではインターハ
イ奈良県予選で初戦突破、男子個人
戦ではインターハイ奈良県予選や
近畿高等学校柔道新人大会奈良県
予選、全国高等学校柔道選手権奈良
県予選では、いずれも81kg級で
ベスト4を記録した(うち、近畿高
等学校柔道新人大会は近畿大会本戦出場)
。近畿高等学
校柔道新人大会本戦では、ゴールデンスコアーの末に
残念ながら初戦敗退したが、新入部員として久々に女
子が入部するなど、郡山高校柔道部は再び新たな道を
歩み始めている。また、武道場も約15年前に柔道や剣
道の先輩方の働きかけにより新築され、立派なものに
なっている。
剣道部
監督に濱中誠教諭が就任し、女子団体は平成16年島
根インターハイに9年ぶりに出場を果たした。その後、
木村喜美男教諭が指導に加わり、平成21年に大阪イン
ターハイ(5年ぶり)
、平成23年に青森インターハイに
出場した。平成21年には全国選抜大会に奈良大学附属
高校を破り、初出場を果たした。その後、全国選抜大
会へは3年連続で出場している。
(平成23年は東北大震
災のためで開催されず)
平成22年の全国選抜大会では予
選リーグを突破しベスト16まで勝ち進んでいる。この
23年度はインターハイ予選、県総体、新人戦、選抜予
選と県内の全てのタイトルを保持した。女子団体は十
年間はすべて決勝戦に進出し、奈良大学附属高校と優
80
勝を分け合っている。また、平成22年に牧野望教諭が
濱中教諭の転出後着任して、男子を指導し、平成23年
全国選抜大会県予選で3位に入賞し、初めて近畿高等学
校剣道選抜大会に出場させた。男子も、常に3位、ベ
スト8を確保し、近畿大会へ連続出場している。卒業
生の多くは大学入学後も剣道を続け、全国大会に出場
する選手も多くなっている。また女子の内田祐衣は滋
賀県代表として全日本剣道女子剣道選手権大会に出場
を果たしている。
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部活動
弓道部
近年、高校弓道での奈良県勢の活躍は目を見張るも
のがある。近畿大会などで奈良県が入賞しないことは
ほとんどない。強豪ひしめく奈良県大会において郡山
高校は苦戦を強いられることが増えていった。部員が
多く、矢数がかけられない(矢を射る本数が少ない)こ
とが、悩みの種であった。
体育館の耐震工事に伴い弓道場を講堂東側に移設す
ることになった。間口11mの立派な弓道場である。公
立高校でも有数の広さをもつ弓道場となる。平成24年
10月28日に完成、
「弓道場開き」をさせていただいた。
弓道場開きが粛々と進んで行く中で、3年の部員のお
礼の言葉が印象的であった。
「今までは、狭い弓道場で
練習を重ねてきたが、このような大きな弓道場で練習
できる後輩の諸君は、絶対に感謝の気持ちを忘れない
でほしい」という言葉である。前弓道場で苦労して練習
してきた部員の思いであろう。練習は思う存分にでき
るようになり、郡山高校で弓道に関わっている者の願
いを叶えていただいたことに深く感謝をしている。こ
の10年を振り返れば近畿大会や全国大会出場はあるも
のの、
「新弓道場完成」が最も弓道部にとって大きなこ
とであったのは間違いない。
平成17年
第24回全国選抜弓道大会 男子
(団)
平成18年
第61回近畿弓道大会 女子団体3位
第16回近畿弓道選抜大会 女子団3位
平成19年
第28回全国選抜弓道大会 男子
(個)
平成20年
第29回全国選抜弓道大会 女子
(個)
平成21年
第56回全国総体弓道大会 男子
(個)
平成22年
第57回全国総体弓道大会 男子
(個)
第31回全国選抜弓道大会 女子
(個団)
平成23年
第66回近畿弓道大会 女子団体3位
山岳部
「山を楽しむ」をモットーに、年間30日以上の山行を
目標に活動を続けている。
1 クラブ山行…
休業期間中の宿泊山行・週末の日帰り山行
[宿泊山行]大峰・台高・曾爾・鈴鹿・高島トレイルなど
近畿の山から槍ヶ岳・立山・水晶岳・薬師岳・鳳凰山・
木曽駒ヶ岳などの日本アルプス・大山・蒜山・北八ヶ岳・
氷ノ山・荒島岳などにも出かけている。
[日帰り山行]金剛・葛城、音羽・竜門、六甲、比良など
近くの山が中心だが、伊吹山や伯母子岳など少し遠くの
山にも。3月には卒業生を送る登山として、果無山脈や
四国笹ヶ峰・東赤石山などにも登っている。
なお「郡髙から踏み跡を和歌山・加太海岸までつなげ
よう」と矢田丘陵から生駒・金剛山地、和泉山脈と踏み
跡をのばし、2011年3月25日に達成した。
2 インターハイ・近畿大会出場に向けて、
登山知識の学習およびトレーニング
2006年のインターハイ山岳競技会場が奈良県になり、
それに向けて強化が始まった。2004年県2位で島根大
会C隊(男子縦走)に出場、以降2005年から県予選1位
を9年連続で続け、インターハイに10年連続出場してい
る。特筆すべき記録は2006年地元奈良大会でのA隊(男
子団体)
3位入賞である。
近畿大会にも連続出場し、2009年和歌山大会と
2012年滋賀大会では3位入賞、2013年地元奈良大会
では2位入賞を果た
した。
最後に…大きな事
故も無くこのよう
な活動ができている
ことに感謝をしてい
る。
ホッケー部
平成16年4月、城内高校と郡山高校が統合される際、
旧城内高校ホッケー部と新郡山高校ホッケー部が合同
で活動を開始し、現在、郡山高校ホッケー部として活
動を続けている。
通常は城内学舎第二グランドにて日々練習を重ねて
おり、主将が中心となって練習メニューやメンバー、
ポジションを決めるなど、生徒が主体となって活動を
行っている。近畿圏内にホッケー部のある高校が少な
く、遠方の高校や近畿圏内の大学と練習試合を数多く
行っている。中日本ユース代表選考会に個人として参
加する選手や奈良県選抜選手として韓国遠征に参加し
た選手もいる。
県内の大会では幾度となく第2位を獲得するも、未
だ優勝の経験はない。目標は男女揃っての近畿大会出
場、県大会優勝、全国高校総体出場である。
【近年の活動】
滋賀合宿、高知合宿、岡山合宿
西日本ホッケー選手権大会
京都高校ホッケーフェスティバル
中国四国九州新人ホッケー大会
等に参加
81
家庭クラブ
家庭クラブは、家庭科の授業で学習した内容や地域の特色を活かし、
高校生が取り組むことのできる社会参加活動をすすめている。
この10年間の主たる活動は以下のとおりである。
●
『感謝の気持ち』
活動:郡山駅や警察署、交番、消防署を訪問し、手作りのお菓子等を渡す。
●大和郡山市敬老会参加:受付担当や手作り小物製作講習会を行い、高齢者の方と交流を図る。
●交通安全啓発運動:1年生全員が巾着袋を製作し、郡山城ホール前でドライバーに配布する。
●奈良県安全運転フェスティバル参加:障がい者の方の運転競技会の運営補助を行う。
『感謝の気持ち』活動
●早朝清掃活動:登校時に校門周辺を清掃する。
●大和郡山市
「親子まつり」
オレンジリボン啓発運動:リボンを製作し、児童虐待防止を呼びかける。
●
『親子たんとん郡髙広場』
参加:毎週水曜日昼休みに地域の子どもと交流を図る。
(18年度より)
●地域住民交流会:郡山駅前団地の方に本校生が考案した金魚の箸袋
『Kin ぴょん』
制作講習会を開き、
交流を図る。
●保育園訪問:郡山西保育園を訪問、手作りの巾着袋をプレゼントし、園児と交流を図る。
●エコキャップリサイクル運動:生徒会と協力して回収し、世界の子どもにワクチンが届く運動を行う。
また、県高校連盟や全国連盟での活動にも積極的に参加している。
大和郡山市敬老会
主な実績
●全国高校研究発表大会
「親子ではぐくもう食育~地域との交流を通して~」
研究発表
(19年度)
●県高校連盟会長校
(22年度)
、ホームプロジェクト発表
(23年度)
●全国高校研究発表大会奈良大会実行委員校
(24年度)
今後も様々な形で、高校生と地域との絆を深める取組を継続し、
地域に愛される本校家庭クラブを目指していきたいと考えている。
交通安全啓発運動
親子たんとん郡髙広場
地域住民交流会
金魚の箸袋『Kin ぴょん』
保育園訪問
生徒会
私たち生徒会執行部は全校1278名で構成されてい
る生徒が、より楽しく充実した高校生活を送れるよう
に25名のメンバーで活動している。その主な活動は文
化祭、体育大会や球技大会などの学校行事での運営や
部活動の応援を行っている。またそれらの活動に加え、
地域への様々なボランティア活動も行っている。その
ボランティア活動で多くの方々と交流させていただく
中、次のようなことを感じずにはいられない。それは
地域の方々からの私たち郡髙生・郡髙への温かい眼差
しと高い期待感である。私たち生徒一人ひとりが、そ
のような期待感に応え、地域に根ざした郡髙・郡髙生
になるように、さらに努力をしていかなければならな
いと考えさせられる。
一世紀以上もの間、本校の良き伝統を残してくださっ
82
た先輩方の想いを引き継ぎ、本校の文武両道の校風を
胸に、それらの期待をさらに高め、またその想いを後
輩へ引き継いでいくような生徒会活動に発展させてい
きたい。
冠山会
K A N Z A I K A I
120年の歴史に
心をよせて
冠山会幹事長
Koriyama High School
120th A nni v ers ary
現在の郡山高校
現在の郡山高
毎年5月の第2日曜日には、忘れないようにとあえ
て母の日に総会を開催しております。各会でご活躍の
同窓会員の講演や現役の郡高生の演奏や合唱などがあ
日髙 容子
り、その後は楽しい懇親の場もあり、学年同窓会の場
ひときわ輝きを放つ“冠山会”という名前に心をとき
また年5回程度「歴史愛好会」を前会長の竹村隆先生
めかせ、誇りを持って今、幹事長という身に余る大役
がご案内くださり、春は新緑、秋は紅葉と、四季折々
を仰せつかり、この場にいることのできるご縁に感謝
の景色と共に日本史を優しく教えていただき、古の時
し、幸せを感じております。
代にタイムスリップする機会にも出会えております。
120年という想像をはるかに超えた、長い長い歴史の
また、卒業50周年を記念して招待を受け、半世紀を
重みを今更ながら痛感し、一言ことばを贈らせていた
経て母校に戻れる機会をいただけるきっかけとなった
だきます。
旧制中学や学区制の狭間で起こった問題のことを、先
昭和23年4月、学制改革により奈良県立郡山高等学
輩の方々から聞かせていただくこともあります。まさ
校が発足し、翌5月には郡山中学校校友会を「郡山高等
に歴史に翻弄された時代の方々に違いありません。揺
学校冠山会」と改称し誕生しました。そして時を経て、
れ動く気持ちを抱えつつ、わが郡山高校に、わが冠山
郡山農業学校から普通科の県立城内高等学校と改称さ
会に改めて誇りを持ち、今こそ心を一つにして邁進し
れていた学校の同窓会「麒麟会」と郡山高等学校の同窓
ようではありませんか。
会
「冠山会」
がひとつになり生まれ変わりました。
年1回発行している「冠山会だより」を毎年楽しみに
としても活用いただいております。
冠山会総会
卒業 50 周年記念卒業式
83
待っておられる方々、卒業50周年には笑顔で母校にお
戻りになられる方々、秋の文化祭では思わず見とれて、
感嘆の声を上げてしまう程の素晴らしい作品を惜しげ
もなく、でも遠慮がちに提出してくださる方々や、12
月の樹木の剪定には、講堂の横の松の木に、時を忘れ
枝切りバサミで刈り込んでくださる庭師になられてい
る先輩もいます。幾度となく開かれる会議や当番の折
に手土産持参の先輩方、みんなみんな郡山高校大好き
な人たちばかりです。校舎に一歩足を踏み入れるだけ
で、18才に戻れる不思議を味わいに来てください。郡
髙愛、冠山会愛とでも申しましょうか、ひしひしと伝
わる母校への思いが、また新たな歴史の一ページを紡
いでいくことでしょう。
育友会の方々とも心を通わせ、文化祭ではバザーに
も協力させていただいております。何よりも生徒たち
のためならどんな苦労も厭いません。文武両道をたゆ
まぬ努力でつき進んでいく後輩たちにエールを送りな
がら冠山会の活動を行っております。
文化祭
樹木剪定
歴史愛好会
84
Koriyama High School
120t h Anniv e r sa r y
特 集
座談会 T a l k a b o u t O u r S c h o o l
郡 山 高校を語る
郡髙創立120周年を祝うために母校に深い愛着と思い出
を持った5人の卒業生が戻ってきてくれました。現在は
各分野で活躍している卒業生達の代表として、郡髙での
学校生活、思い出を語っていただきました。
平成26年2月22日13:00~ 小会議室 (敬称略・順序不同)
参加者: 平成18年度卒業生
小池 恭平(奈良県庁勤務)
信江 一輝(三菱電機勤務)
宮崎 智博(京都大学大学院修士課程在籍)
泉 早織(天理市児童福祉課健康福祉部嘉幡保育所 保育士)
松田 依子(会社員)
枝 剛司(郡山高校教諭)
司会:
木村喜美夫(郡山高校教諭 本校昭和49年度卒業)
教頭: みなさん、こんにちは。教頭の筒井と申します。
宮崎: 京都大学で大学院生をしている宮崎智博です。こ
本日は、創立120周年記念事業の一つである座談会
の3月で院を修了して4月から千葉の方で就職し
に大変お忙しい中、集まっていただきありがとう
て海外で石油を掘ったりする工場を作るプラント
ございます。私は、以前は本校の教壇に立ってお
エンジニアリングという業界で働きます。本社は
りまして11年間お世話になりました。この1月4
千葉なんですが、多分勤務のほとんどが海外に行
日に同窓会に招かれたのですが、そのときつくづ
くことになるので、あまりこれから日本にいられ
く感じたことは、郡髙というのは、やはり卒業生
ないかもしれないというのが近況です。今日はよ
ろしくお願いします。
が「宝」だなということです。それぞれの年代で、
ああ郡髙生だなと思うことも、少しずつ違う風景
小池: 小池恭平です。近況としては、23年から奈良県庁
なのですが、そのそれぞれが、伝統になっていく
の方で働いていまして、今3年目ですので、この
のだと思います。本日は、統合の年に入学された、
3月が恐らく異動かというところなんですが、どっ
平成18年度卒業生の皆さん方の郡髙時代を語って
ちみち県内なのでずっと奈良には住むことになる
いただきますが、今後郡髙がどうあるべきなのか、
と思います。よろしくお願いします。
そのお考えなども教えていただけたらありがたい
と思っています。
私は高校を卒業して、京都女子大学に行っていた
んですけれども、1年間でやめまして、京都女子
司会: 本日司会を務めます木村と申します。郡山高校を
の短期大学部の初等教育学科を卒業して、その後
昭和49年度に卒業し、英語の教師となり、現在は
いろんな経験をしながら保育士として働いていま
母校に勤務をし、冠山会の係をしています。よろ
して、去年の4月から天理市の児童福祉課健康福
しくお願いします。では、まず、みなさんの自己
祉部の嘉幡保育所というところで正規職員として
紹介からお願いします。
保育士をさせていただいています。泉早織です。
去年の4月から郡山高校に働くことになりまして、
私も天理市に勤めていますし、実家はこの近く10
今1年生の担任をしております。バスケットボール
分ぐらいなんですが、ずっと奈良にいると思うの
枝:
部の顧問をして、自分がしていたサッカーと違うと
ころにいるんですが、楽しく毎日を過ごしています。
86
泉:
で、よろしくお願いします。
松田: 松田依子と申します。私は高校を卒業してから武
Koriyama High School
120th A nni v ers ary
座談会
庫川女子大学に行っていまして、その後大学院
松田: 遅刻の指導が厳しかったことがやたら思い出され
に進みまして、去年の4月からマンションのリ
フォームの会社で働いています。もともと建築業
ます。
泉:
服装のチェックも厳しかったです。スカートも郡
界に興味があったので、やりたい仕事に近づけた
髙のスカートは丈が長かったです。他校は短い方
かというふうには思っています。よろしくお願い
に向かっているのに、なぜか郡髙生は長いのが好
します。
みでした。
信江: 信江一輝と申します。高校を卒業してから同志社
授業の印象
大学に進学しまして、高校からずっと陸上をやっ
ていたので大学でも4年間陸上をしました。23年
から三菱電機で営業を務めておりまして、今大阪
司会: では、授業で印象深かったことを挙げてみてくだ
さい。
の堂島の方でゼネコンさんに対して営業しており
ます。よろしくお願いします。
学校の雰囲気
司会: 久しぶりに訪れた母校の雰囲気はいかがですか?
枝:
やはり65分授業が印象的ですね。
信江: 時間割に A 週と B 週があり、よく間違えました。
枝:
高校に入ってすぐの頃は授業がやたら長かったです。
小池: 一日休んだら驚くくらい進んでいました。
宮崎: 物理の授業でとても面白そうに実験をたくさんさ
松田: 雰囲気は変わっていませんでしたが、弓道場の設
れる先生がおられました。おかげで物理にとても
興味をもつことができました。
備が整っており驚きました。
泉:
教室に扇風機とエアコンがありましたね。いつ付
松田: けっこう個性の強い先生が多くおられました。
きましたか?私たちの頃はどちらもなくて授業中
泉:
小池: 僕らの時にクーラーがあった
あと英語の先生の
「レットイットビー」
を聞き LP ガ
スの歌だと思ってしまい、それが恥ずかしくてそ
ら、もうちょっとは勉強した
こから英語を勉強し始めた話が印象的でした。
かもしれません。進学率も上
がっていたでしょう。
(笑)
泉:
自分の恋愛話をよく聞かせてくれた古典の先生の
ことをよく覚えています。
めちゃくちゃ暑かったのを覚えています。
枝:
郡髙では、たくさんの個性的な先生方との出会い
あのころは図書室と進路室に
がありました。そのことが僕の現在につながって
しかクーラーがついてなく
いることは間違いないでしょう。
て。進路室は怖くていけませ
んでしたし。先生方にどこを受けるか聞かれるの
が嫌で赤本を見に行くくらいでした。
学校行事
司会: では、学校行事の思い出などを聞かせてください。
文化祭にはどのような思い出がありますか。
そのころの流行
司会: その当時はどのようなことが流行していましたか。
泉:
私たちの時に初めてカキ氷をしました。
松田: 最初は火を通さないものは禁止といわれていまし
小池: 坊主頭がはやっていました。サッカー部など試合
前に坊主になりました。
信江: 高1のときは『世界の中心で愛を叫ぶ』という映画
がはやり、デートで見に行きました。
宮崎: 橿原にダイヤモンドシティができて、盛り上がっ
ていました。
朝の指導
司会: 学校生活全般で何か特に印象に残っていることは
ありますか。
たが、生徒会が、頑張って交渉してくれたのです
ることができました。
小池: 僕たちはシューアイスを作りました。利益率がと
てもよかったんです。
宮崎: 僕のクラスはフライドチキンが爆発的に売れました。
小池: 2年のときは、本当は認められていないお化け屋
敷を迷路だと言い張ってやりました。迷路なのに
叫び声が聞こえてきて冷や汗ものでしたが。子供
さんを連れてこられた先生が、その偽りの迷路に
来てくれて、子供さんが泣いてしまって大変だっ
たことも。そのとき、僕は、掃除用具のロッカー
87
部活動
に身を潜めていました。
松田: 私は、生徒会企画の「運命の人」に参加しました。
相手が見つかりお菓子をもらったような気がしま
司会: 郡髙といえば、
「文武両道」で部活動の加入率が高
いことも特徴のひとつかと思います。今日座談会
す。教育実習に来たときまだ、同じ企画をやって
にご参加いただいた皆さんも全員部活動をされて
いたので懐かしく参加しました。
枝:
いましたが、きっといろいろな思い出が湯水のよ
やはり文化祭の花形は3年生の模擬店ですね。今
うにあふれでるのではと期待し、話題を部活動に
は、衣装も手作りで各クラス趣向を凝らし、年々
移しましょう。
パワーアップしていますよ。
司会: 文化祭の次に盛り上がるのは、体育大会ですかね。
泉:
には絶対入るというのがあ
り、何かに入ろうとは思って
信江: 橿原陸上競技場で開催できたのでとても思い出に
いたものの部活の種類がたく
残っています。陸上部が唯一活躍できる場でした。
さんありすぎて最初はすごく
いろいろな思い出の中で一番印象に残っているの
悩みました。先輩方が頑張っ
は、リレーのアンカーを務めたときのことで、自
ている姿を見て、あこがれる
分にバトンがまわってくるまでにすでに大差がつ
ようになり、ハンドボール部に入ることを決めま
いていたのに、格好つけて、さも自分の頑張りで
優勝したかのようなガッツポーズでゴールインし
てしまい、みんなに大顰蹙をかったことです。
した。
宮崎: 部活動というと信江君は、とても良い成績だった
んですよ。いつも壇上に上がり、表彰されていま
宮崎: 郡髙生はそういうところが厳しい。ブーイングが
したね。確か三段跳び。インターハイにも出たん
すごかったのに驚きました。
司会: では、高校生活のメインイベントとでもいうべき
修学旅行については、どのような思い出が飛び出
してくるでしょうか。
宮崎: 僕たちの学年は、北海道に3泊4日で行きました。
札幌・小樽・函館とまわりました。小樽の海鮮丼
のおいしかったこと。ジンギスカンも。市場の
イクラ試食がおいしくてそれでお腹がいっぱいに
なってしまいました。
信江: 5月の連休前後に行ったので、あれでクラスがぐっ
と仲良くなった気がします。
小池: みんなけっこう手探り状態でしたね。距離感をつ
かめないまま。北キツネを見てテンションが上が
りそこからクラスがいい感じになっていたような。
信江: 帰ったらすぐインターハイがあるので、向こうで
も朝練を頑張りました。
ホテルにゴルフコースやメリーゴーランドがあり、
今から思うとよくあんな豪華なホテルに泊まれた
なぁと思います。
松田: 修学旅行があまりに楽しかったから、大学の時に
高校の同級生と一緒に北海道に行って同じホテル
に泊まったくらいです。
そうです。郡髙に来たら部活
じゃないですか。
信江: それが結局は怪我で出られなかったんです。最終
的には近畿で3番の成績でした。
泉:
すごい。輝かしすぎる。一度体育館で見たけれど、
ものすごく跳んでました。どれくらいですか?
信江: 14メートル。
陸上は男女一緒に練習をする珍しい部で結構和気
藹藹としていました。生徒たちで自分たちをいか
に追い込めるかという練習メニューを考えていま
した。考えるうちにみんなの苦しむ顔を見てみた
いと思うようになっていきました。
松田: 怖いですねぇ。
小池: 僕は足が速かったので、サッカー部に入りました。
足が速すぎてオフサイドによくかかりました。
宮崎: その頃サッカー部は何人くらいでしたか。
小池: 3年10人。2年が20人で1年も20人くらいでした。
松田: 私はそのサッカー部のマネージャーをしていたの
でバレンタインが大変でした。部員全員にチョコ
レートを配る伝統があったので。その分見返りも
大きかったです。
小池: お返しを買いに行くのが、僕の役目でした。
司会: サッカー部のマネージャーは苦労が多かったです
か。
松田: 私の時は、マネージャーは学年に2人ずつと決まっ
ていたけれど、下の学年がおらず、同学年の子も辞
めてしまい、最終的に一人になってしまいました。
88
Koriyama High School
120th A nni v ers ary
座談会
司会: 思い出に残っている試合はありますか。
がかなった状態です。発達科学部は文系からも理
小池: 枝君が大活躍した試合です。たしか育英戦でした。
系からも受けることができる学部で、僕はもとも
とは理型クラスでしたが、物理が苦手で大学2年
1対1で PK 戦。7対5で彼が見事とめました。 の時社会科の教員になるコースを選びました。
枝君はキーパー歴2年半での大活躍でした。
その時の試合は新聞にも載り、なんと相手のキー
信江: 僕はアンチ塾派で、塾に行っ
パーは今 J リーグの選手です。僕がJリーグに勝っ
たことがありません。大学
たということになりますよね。
生の時にバイトで塾の講師を
泉:
そう考えるとすごいね。
しました。親が電気メーカー
枝:
今のサッカー部には、J2のキーパーだった古田
の技術屋でしたので、そちら
先生がおられます。僕は独学だったので今の生徒
の分野にも興味がありました
がうらやましいですね。
が、ひとつの分野のことを深
枝:
く絞り込むことよりも、広範囲なマネージメント
進路
の仕事をしたいと考え、経済学部を志望しました。
模試の成績がほとんどクラス最下位の状態から発
司会: 今日集まってくれたのは、たまたまサッカー部が
奮して、成績を上げたので、その経験を卒業後在
多いですが、他のクラブの活躍も今の郡髙の輝か
校生の前で話す機会を与えてもらいありがたかっ
しい伝統を作り上げてくれました。輝かしい伝統
たです。教室に残り、勉強し、学校の講習をすべ
といえば進路実績ですね。みなさんは、どんな
風に自分の進路について考え、どんな風に頑張っ
て今の自分に至ったのか、話していただけます
て受け入試に臨みました。非常によかったです。
松田: 私の場合は小学校の時、家を新築し、そのときに
建築に興味を持ちました。その方面の仕事に就き
か?
宮崎: 現役の京大実戦模試では、最悪の結果で、これは
やばいと思いそこから勉強しました。
たかったので、大学院まで進みました。今は、リ
フォームの仕事を主にしています。
宮崎: 後輩たちにはなんとなく進路を選ぶのではなく、
よく考えて選んでほしいです。何をしたいか具体
司会: なぜ宮崎君は京大をめざしましたか。京大で何を
的な答えは見つからなくても考えたこと自体に意
やりたかったのですか?
宮崎: 担任の先生に
「君ならいける」
と言われ、調子に乗っ
て勉強しました。先生はいくら模試で結果が出な
くても行けるといい続けてくれました。やりたかっ
たのは、環境に関することです。
泉:
味があります。
泉:
がいいかなと思います。
小池: 特にクラブ活動をしていると本当に今日か明日の
ことしか考えられなかったんです。今は、
「キャ
私は、高校に入ったことで満足してしまい、勉強
リア通信」とかが発行され、卒業後のこともとて
のピークは中学3年でした。後輩たちには、高校
もよく考えるようになっていると聞きうらやまし
に入ってそれがゴールのように思ってしまっては
く思いました。僕らの時代にもあったら良かった
いけないと教えてあげたいです。ここからなんで
す。私は子供が好きで子供とかかわる仕事に就き
たくて保育士になりました。
小池: 僕は大学でしばらく奈良を離れていたので、卒業
なと。
松田: 先輩の声を聞くのが一番いいんじゃないですかね。
枝:
聞いて育ってきている子が多いので、目標を立て
願かない今は県庁で宅建の免許の担当として働い
るときに現実的に考えて自分は、今このぐらいの
ています。
成績だからこの大学にというふうに決めてしまっ
僕は進学先を決めるときに教
ている気がします。行けそうかなぐらいのところ
師になりたかったので、先ず
で決めてしまっている。自分もそうでした。それ
教員免許がとれる大学を捜し
が心残りの部分としてあります。もっとやればで
ました。それで神戸大学の発
達科学部に入学し、今に至っ
ています。郡山高校の先生に
あこがれていたので、今は夢
教師として生徒に伝えたいことは、郡髙生は、ま
じめで、親から言われたことをけっこうしっかり
後は奈良に戻りたいと思うようになりました。念
枝:
やりたいことをいくつかイメージしておいたほう
きたんじゃないかと。
宮崎: 自分のことを過小評価しすぎる傾向がありますね。
枝:
もっと飛躍を、高いところをめざしてほしいん
です。
89
郡髙への思い
司会: では、最後に郡髙への思い、郡髙生に伝えたいこ
今後の郡髙
司会: 今後の郡髙や郡髙生に望むことをこの座談会のし
とをお願いします。
泉:
めくくりにお話ください。
大学に行き、出身が郡髙だとわかると「すごい」と
宮崎: 望むべくはやはり国際化で
いわれました。自分は少しもすごくないので、高
しょう。先生方にはたとえば
校の話題は嫌な時期がありました。
ただ英語を教えるのではなく
宮崎: 接客業のアルバイトをしていたときのことですが、
て、こんな世界が広がってい
たまに年配の方で郡山高校の出身の方がいたりす
るよと示してあげてほしいん
ると、すごくよくしてもらえたことがありました。
です。社会人として英語が必
「君も郡髙か」
みたいな感じです。
泉:
要だから勉強をしておいたほ
私も同じ経験があります。天理市の保育所で働い
ているんですが、よくしてくれるなと思ったら郡
うが絶対良いです。
松田: 私たちの頃は、国際コースがあって、留学生も何
髙の先輩だったりします。市長も郡髙出身で、声
人かいました。ニュージーランドにも行きました。
をかけていただきました。郡髙のつながりってす
そういうことが今は行われていないのですね。
ごいなと思いました。
信江: あれはあって良かったです。僕が入った企業もそ
信江: 在学中は、郡髙の歴史とか、誇りを胸にとかいろ
うですが、国内の文化だけでずっと成長してきて
いろ聞かされ、それがすごく嫌でしたが、卒業し
いるような国は日本だけですね。会社では、海外
てからは、後輩たちがかわいく思えるし、先輩た
のいろんな文化に触れているのが当たり前という
ちからも大事にしてもらえる経験をすると、誇り
意識で働いています。高校時代から国際化への意
とか歴史が、今はとてもありがたく思えるんです。
識付けは絶対したほうが良いです。
宮崎: 電車内でよく見られている感はありました。それ
枝:
郡髙ブランドであり続けてほしいですね。
「郡髙は
だけ世間から注目されているということでしょう
すごいね」と言われるのは照れくさいですが、誇り
か。逆に今はこちらが郡高生のことが気になって
でもあります。それは、今の郡髙がすごいからそ
見てしまいます。
の郡髙を出ている僕らもすごいと思ってもらえて
信江: 電車の英単語帳を見ているのも郡髙生が一番多い
ます。教員・生徒・卒業生みなで郡髙ブランドを
ような気がします。
小池: 街で見かける姿も郡髙生はとにかくまじめです。
守り作り続けていけたらと思います。
泉:
僕たちのときもそうでしたが、ふざけるやつがい
ても場に応じて一定の線引きはできています。皆
私も卒業してからのほうがそのブランド力に気づ
きました。
信江: 営業の時も郡髙出身で助かることがしばしばあり
でモラルは守っていたように思います。
ます。
松田: 高校時代は悩み事もたくさん
小池: 過去の先輩たちが何十年もかけて社会で活躍され
ありましたが、今はもうその
そのイメージを作ってくださり、それを僕たちが
ころ何で悩んでいたのか忘れ
守り、次の世代に受け継がれていく。これはすご
てしまっています。悩んだ時
いことですね。
間がいつのまにか糧となって
いるのですね。
信江: 高校時代の友達とは、今も仲
が良くて、卒業して7年経ちますが、月に1度く
泉:
とにかく高校時代を思い切り楽しんでください。 大いに楽しみ大いに悩むことが大切です。
小池: できればもっとのびのびと。
「いい子ちゃんでいなく
ていいんだよ。
」
って大きな声で呼びかけたいです。
らいの割合で会っています。卒業してから付き合
いが深まった人もいます。
枝:
この横のつながりはとても大切にしたいですね。
小池: なぜかはわからないけれど、高校時代の仲間とい
司会: 高校時代の思い出を皮切りに、郡髙の変わらない
伝統の姿と飛躍し変わりゆく新しい姿、後輩たち
への熱い思いなどいろいろ語っていただきました。
ると居心地が良いのです。波長が合って。腹を割っ
伝統を大切に、変わりゆくことを恐れずに、今後
て話せます。
も大いなる飛躍を続けたいですね。本日はお忙し
い中本当にありがとうございました。
90
私 の 好 きな郡髙 L o v e K o r i y a m a
Koriyama High School
120th A nni v ers ary
私の好きな郡高
私の好きな郡髙
平成22〜平成25年度 本校勤務
谷原 義永 前教頭(現 畝傍高等学校教頭)
平成22年4月、
「郡髙」に着任した私は、日本桜名所百選の一
続く。その奥には山辺の稜線が連なり、その山の端から、春分
つである郡山城跡の爛漫の桜花の下、緊張とともに正門から本
の頃には午前7時頃に太陽が姿を現す。その時季はまだ肌寒い
館を仰いだ。ルネッサンス様式と言われる重厚な校舎である。
が、冷たい空気の中で、昇る朝日を見るのは気持ちの良いもの
2年後、教頭を務めさせていただくことになり、学舎を見回る
である。朝の清々しい空気を胸一杯に吸い、時には、ラジオ体
ことが日課になった。敷地が広く、本館、南館をはじめとして、
操もどきをして1日の心と体の準備をしたこともあった。
理化館や校友会館など建物がいくつもあり、一巡するのに優に
遠く南には大峰の山々がそびえ、冬は頂に白く雪を被る時
30分はかかる。校内各所に120年の伝統が受け継がれ、それぞ
もある。右手の方向には、金剛・葛城の両山がどっしりと座っ
れに魅力がある。落ち着いた雰囲気の講堂。その名も美しい
「桜
ている。その北には、二上山が見えるはずであるが、郡山か
花グラウンド」
。また、優しいいたずらから、雨の日には傘を
らは、見る角度の関係から、峰が重なって一つに見える。田
持たされることもある女性ブロンズ像が立つ中庭では、春には
原本あたりまでは、
「二上」山であるので、都が藤原京から奈
可憐な枝垂れ桜が目を楽しませてくれる。
良に移された後は、もはやそれほど人々の関心を引くもので
中でも私の一番のお気に入りは、屋上からの眺めであった。
はなかったかも知れない。さらに校舎の真西を見ると、手前
それは南館からの方が良い、と思う。周囲の大王松などのため、
には矢田丘陵が、奥には校歌の冒頭に唱われる生駒の峰が私
本館からの視界は少し狭くなるが、南館からは奈良盆地がほぼ
たちを見下ろしている。
一望できる。郡山という地名の元になったと聞く冠山(かむり
郡山城跡の見事な桜を眼下に愛でる春。夏祭りの花火を見上
やま)は、小高くなっている。豊臣秀長が百万石を領して郡山
げる夏。風に舞う木の葉を眺める秋。そして冬には、時に大和
城に入った時には、視界を遮るものもなく、さぞかし素晴らし
盆地を白一色に染める雪に感嘆する。
「屋上」は、一年を通じて
い景色であっただろうことは想像に難くない。
心動かされる景色が楽しめる一等地である。まさに、校歌にあ
北を望むと、遠くには薄く霞んだ京都南部の山地、少し近く
る「国の最中とめぐらせる」素晴らしい場所に郡山高校は建って
には目の前に鎮座する郡山城の守護である柳澤神社を隔てて、
いる。この歴史ある地で伸びやかに育つ若者たちには、各々が
今は解体修理のため覆屋に隠れている薬師寺東塔が見える。少
文武両道の精神を受け継ぐとともに、創立120年の伝統をしっ
し東に目を遣ると、若草山を背景に東大寺や興福寺の五重塔が
かりと未来へと繋ぎ、世界に羽ばたく「郡髙の光」となってくれ
遠望できる。
るよう願うものである。
南へ目を滑らせると、天理から桜井へとなだらかな山並みが
91
私の好きな郡髙
昭和50年度卒業 平成19〜平成23年度 本校勤務
中野貴世子 (現 磯城野高等学校司書)
芸草(うんそう)という植物をご存知の方はごく少ないと思い
ちの手によって株分けされ、開館したばかりの国立国会図書館
ますが、学校の中庭・共慶園の石碑横にひっそり植わっていて
の関西館や奈良県立図書情報館などへ、その輪は広がっていき
毎年5月にかわいい黄色の花をたくさんつけます。
ました。平成19
(2007)
年、学校司書として母校に赴任した私は、
芸草については、
『国史大事典』
の
「芸亭
(うんてい)
」
の項に
「古
威風堂々と存在していた図書館(共慶館)がなくなって中庭に変
来、これを書籍にはさんで防虫の効ありとされ、また書籍の
わっていることを知り、時の流れを痛感するとともに一抹の寂
別名ともなっている」と記されています。奈良時代末、石上宅
しさを覚えました。そこで、広く知識を求めたすべての人に自
嗣(いそのかみのやかつぐ)が開いた日本最古の公開図書館とさ
由に開かれた「芸亭」のこころそのままに、永く務めを果たして
れる「芸亭」の名はこの芸草に因んだとも言われています。『続
くれた共慶館跡にも芸草を、と思い立ち、許可を得て数株植え
日本紀』には、石上宅嗣が自宅に阿閦寺(あしゅくじ)を建立し、
ました。芸草は新しい環境に順応してすくすく育ち、可憐な花
その一隅に外典(げてん)を納めた書庫を設けて、学問好きの人
を咲かせて楽しませてくれました。当時、3年生の担任だった
に自由に閲覧を許したとされています。また、
「芸亭」の位置に
ある先生が、
「運が添う」との語呂あわせから芸草を押し葉にし
ついては、
『世界大百科事典』
(平凡社)に「阿閦寺は、平城京の
て、受験直前、クラスの生徒全員にプレゼントされたことが印
左京二条、奈良市法華寺の南東にあったらしい」とあり、
『芸亭
象深い出来事として今も心に残っています。
院 日本最初の公開図書館』には平城京左京二条三坊のあたり、
中庭を散策される機会がありましたら、青春の日々を追想し
今の奈良市法華寺町にあったのではないかと書かれています。
ながら、防虫の効ありと記されるほど芳香?を放つ芸草を愛で
『指輪物語』
(J.R.R.トールキン著)の翻訳などで知られ
てやっていただけると幸いです。さらに、古の志をそのまま受
る瀬田貞二氏は生前、国立国会図書館の東京本館から芸草を譲
け継ぐ現在の図書室を利用される方々が、そこでさまざまなこ
り受けられ、邸内の庭で育てられていました。奈良と芸亭との
とを吸収し、しっかりとした根っこを張り、たくさんの花を咲
関わりから、夫人がその芸草を株分けして旧奈良県立奈良図書
かせ、実を結ばせることができるよう願っています。
館に送ってくださったのは十数年前のことです。以来、司書た
92
Koriyama High School
120th A nni v ers ary
私の好きな郡高
私の好きな郡髙
平成13〜平成23年度 本校勤務
中村 邦子 (現 生駒高等学校教諭)
好きだった場所は、たくさんあります。あえて選ぶなら大き
梅の木の未来などに思いを巡らし、時の流れを感じることがで
な古い樹と生物室です。
きました。
古い樹があるということは、その場所が長い間、樹の生育に
大きな樹を見上げると、心が伸び伸び広がります。夏の樹の
適していたということであり、また、その間、競争に勝ち続け、
下のひんやりしたしめった空気は、気持ちの良いものです。冬
風水害や動物や人からの危機を回避できたということでもあり
のやわらかな日差しを受けてきらきら光る葉や均整のとれた幹
ます。つまり、
「古い樹=運の良かった樹」
といえます。
や枝の形を見るときりっとした気持ちになれます。在校生の皆
私は2001年4月から2012年3月までお世話になりました。毎
さんは、校内にたくさんある「運の良かった樹」の落ち葉掃き、
朝の通勤は、近鉄郡山駅から南門に入り、鷺池のほとりの太い
これからもがんばってくださいね。
エノキの下を通り、校友会館のクスノキのこんもりした姿をな
もう一つ好きだった場所は冠山学舎南館片隅の生物室です。
がめ、正門のダイオウマツのマツカサを見上げながら玄関に到
生物部、山岳部、将棋同好会の3つのクラブが1つの部屋で活
着といった具合です。2年間は城内学舎に出勤しました。鷺池
動していました。当然、別々に無関係に活動していましたが、
沿いの道は、冬には100匹以上のカモをみることができました。
今考えると不思議な空間でした。3つの部のうち2つを兼部
西門の太いエノキの横から西公園に入り、カシの下をとおり、
していた部員は、私の知るところでは ( 山岳・生物 ) 3人、( 将
プールの高いキリを見上げ、ギンナンが落ちるイチョウの間を
棋・山岳 ) 2人、( 将棋・生物 ) 1人でした。人は言葉をかわさ
ぬけ、トイレ横のクスノキの太い枝の下を通り、小さな梅の
なくても同じ空間で過ごすことによって互いに影響しあう、の
木のわきを通り道路に出ると外国産のマツ(名前は自信がない
でしょう。
ので)が迎えてくれます。朝の樹めぐりコースです。通勤の時、
通信技術が進歩し、どこでも講義が聴ける時代になっても、
頭の中にあったことは、たいていはクラスの事や1限目の授業
若者にとって学校という入れ物は必要だ。そんなことを確信し
の事でした。が、時々、この樹はどんな時代の風景を見てきた
た11年間でした。
のだろうかとか、大きな樹の過去の運の良さや西公園の小さな
93
私の好きな郡髙
平成18〜24年度 本校勤務
(現 登美ヶ丘高校教諭)
森川 晶子
私は縁あって城内高校と郡山高校に合わせて11年間勤務させ
ていただきました。平成18年に最後の卒業生と共に過ごした城
内学舎で郡山の生徒が学んでいる姿を見て、戸惑いと共に不思
議な感覚を覚えました。当初、私にとっては2つの学校はそれ
ぞれ歴史と校風を備えた、異なる学校だったからです。田舎育
ちの私は城内学舎の緑豊かな環境が好きでした。校舎は古いな
がらも、清掃が行き届いており、時には堀を飛び出した亀が悠
然と廊下を歩いていました。また東館の前に草花の温室がいく
つもあり、花壇には季節の花がたくさん植えられていました。
週末になると輪番制の水やり作業にいそしみ、生徒とよもやま
話をしました。
「草花」という学校特設の科目があり、生徒はセ
ミナーハウス横の畑できゅうりと白菜を栽培していました。そ
れは農業体験の少ない彼らにとっては新鮮な授業で、収穫時の
重量測定の時には喜々としてその成果を競い合っていました。
そして授業の仕上げは収穫物を食材にした、調理実習と食事会
です。まさに命を育て、感謝していただくという食育が行われ
ていたのです。残念ながら温室や畑はなくなりましたが、額に
汗して生命を育て、命の大切さを学ぶという、人間にとって一
番の土台となる学習はどんな時代にあっても大切ではないで
しょうか。郡山高校に生まれ変わって9年、今ではすっかり1
年生の生活の場となっています。みんな仲良くのびのびと城内
で過ごす1年を経て、冠山学舎に移り今度は切磋琢磨して高い
目標に向かって緊張感のある2年間を送るというのが郡髙生の
生活スタイルとして定着しているようですが、今でも城内学舎
の前を通ると、城内で過ごした日々を思い出させてくれるのが
校門前の校歌碑と桜です。たしか平成16年度の卒業生が残して
くれたもので、校名がなくなるからこそ、校歌を形に残し、桜
の季節に訪ねてきた卒業生に元気を出してもらおうとの発案で
した。素材の石も温かみのある、明るい色を選び、完成時には
ささやかながら、学年全体で除幕式をしました。学校は生徒の
元気な声が聞こえ、生き生きと活動することで命の与えられる
場であります。どんな経緯があって、校名がどう変わろうと、
城内学舎で青春の一時期
を過ごせる生徒は幸せだ
と思います。できること
なら大切に使い続けてい
ただくことを願っていま
す。郡山高校の今後の益々
の発展をお祈りします。
94
我が青春の桜花グラウンド
平成2年度卒業
平成11〜24年度 本校勤務
(現 法隆寺国際高校教諭)
西岡 嘉定
私が初めて、郡山高校桜花グラウンドを訪れたのは中学3年の夏
休みでした。中学最後の野球部県大会に敗れ気持ちの切り替えがで
きないまま、
受験勉強に取り組み始めた8月の上旬。受験勉強といっ
ても、夏の甲子園大会をテレビで観戦しながらのだらだらした受験
勉強でした。志望校も決まらず、ただ漠然と「高校でも野球を続け
たい」という気持ちで机に向かっていました。そんなとき中学の野
球部監督から郡山高校野球部を見学に行かないかというお話をいた
だきました。私の家は、大宇陀(現宇陀市)で郡山はすごく遠く感じ
ていました。実際、通学にはバスと電車を乗り継いで1時間20分く
らいかかっていました。また当時、私の学力的にも非常に「遠い」存
在でした。小学校以来の同級生たちが近くの学校で一緒に野球を続
けようという話もあり、心が揺れていたときでした。
そんなとき桜花グラウンドを訪れました。そこでその後の人生の
師となる森本達幸野球部監督に初めてお会いしました。
「一に勉強、
二にマナー、三に野球。その三番目の野球で甲子園を目指すことに
誇りを持っている。君もしっかり勉強頑張れよ。待っているよ。
」と
熱く、優しい言葉をかけていただきました。現役野球部の先輩から
は勉強の方法、野球部のすばらしさを教えていただきました。私に
とって、15歳の桜花グラウンドでのこの一日が後の人生を決める非
常に大切な時であったと今40歳をこえて実感しています。
その日の夜から、森本監督から頂いた「郡山高校」と書かれた硬式
ボールを勉強机の前に置き深夜まで勉強に励んだのを覚えていま
す。
「ボールは生きとるんや。君が12時くらいに寝たらボールは泣
きよるぞ。しかし、2時くらいまでがんばったらボールはにこっと
笑いよるはずや。
」
という森本監督の言葉に何度も励まされました。
翌年3月私は晴れて、郡山高校野球部員として桜花グラウンドの
土を踏むことができました。それからの3年間は本当に厳しかった
ですが、楽しくもあり、大変貴重な時間でした。血と汗と涙のしみ
こんだ桜花グラウンドで、人生の師と一生の友を得ることができま
した。
そして教員になってからは、幸運にも平成11年から14年間もの長
きにわたり母校に勤務させていただきました。桜花グラウンドで、
すばらしい後輩たちと共にうれし涙・悔し涙、汗を流した日々は今
も私の宝物です。時代が変わっても、生徒たちの目の輝きを見てい
ると、
「最近の若者は…」なんていう言葉は桜花グラウンドにはあて
はまらないと思いました。
高校時代と教員時代、あわせて17年間の青春時代を過ごさせてい
ただいた桜花グラ
ウンドに今も感謝
しています。
私の大好きな郡
髙の場所、桜花グ
ラウンド。
Koriyama High School
120th A nni v ers ary
私の好きな郡高
私の好きな郡髙
私の好きな郡髙
平成23年度卒業
平成20年度卒業
水野 佳穂
卒業して早いものでもう2年が経った。進学先のこともあ
り、奈良を離れた私にとって郡山高校での3年間は随分前のこ
とのように感じられる。授業のことなど正直ほとんど覚えてい
ない。覚えているのは、桜花グラウンドで過ごした部活動の時
間である。
放課後、桜花グラウンドに向かう。途中、多くの野球部部員
に追い越されながら、
「今日はボール飛んでくるなよ。
」と願う。
桜花グラウンドは野球部と兼用である。飛距離のある球が多い
のは喜ばしいことではあるが、毎日ビクビクしながら走ってい
たことを覚えている。春夏秋冬、3年間私は桜花グラウンドを
走った。桜が咲いていたことも、梅雨でグラウンドが水没した
ことも、蚊と戦いながら走ったことも、落ち葉をガッサガッサ
踏んで走ったことも、つらい寒さに耐えながら駅伝にむけて朝
練に励んだことも不思議と確かに記憶しているのだ。
私の家は郡髙から近い。桜花グラウンドの野球部の声は家ま
で届き、中学校への行き帰りはいつも陸上部と野球部の練習を
眺めていた。自然と希望進学先は郡山高校になっていた。
郡山高校での3年間、苦しかったことの方が多かったかも知
れない。勉強もついていくので精一杯。陸上競技のタイムも伸
びず、女子キャプテンとしての責務も果たせない。特に三年次
は進学について悩んでいたため学校へ行くのも憂うつであっ
た。その中で支えになったのは部活動であり、陸上部の先輩、
同輩、後輩である。桜花グラウンドへは、一度郡髙内から出る。
そこで何とか気持ちをリセットし、毎日を過ごしていた。私達
中距離を支えるマネージャーや夜遅くまで同じグラウンドで練
習する野球部を見て、我を奮い立たせたのも事実である。
私は今、毎日が嵐のように過ぎ去る環境の中で生きている。
一分一秒を争う中、今の自分の根幹となっているのは多かれ少
なかれ郡山高校での3年間であり、陸上部部員であった3年間
である。今でも帰省した際には必ず郡髙を訪れ、桜花グラウン
ドへ行く。今の陸上部部員や野球部部員にも、桜花グラウンド
がまさしく青春を謳歌する場所であって欲しいと願っている。
仲本 雄太
卒業して数年が経ち、改めて思い起こしてみると、私が郡山高校に入学
した2006年は、奈良県では特色選抜が、郡山高校では城内学舎での授業が
始まり、
「郡髙」にとっていわばひとつの契機となるような年だったと言え
るかもしれません。また、付け加えるならば、この年の新入生から1学年
480名となり、まさにマンモス校と呼ばれるにふさわしい規模になり始めた
年でもありました。
このような初めての多い年に入学した私自身の3年間はと言えば、勉強
や他のものには目もくれず、吹奏楽部の活動に日々打ち込むばかりで、文
武両道とは程遠いものでした。ただただ前のめりに走っていたこの高校生
活を思う度、先生方にどれだけ迷惑をかけたことかと恐縮するばかりです。
さて、そんな部活狂であった私の専らの練習場所となっていたのが、桜
花グラウンドへと続く道の端、小さな裏門の前でした。その場所は生徒の
ほとんどが体育の授業のためだけに通る道で、一見何もないように思われ
るところでしたが、実際そこは、春になると対岸の桜が望め、夏には木々
が涼しげな陰を落とし、秋から冬にかけては渡り鳥が水面を揺らしにやっ
てくる、そんな四季の変化を具に感じさせてくれる場所でした。また、郡
山城の南御門跡でもあるその場所は、豊かな水を湛えた鷺池とひっそりと
佇む石垣とに囲まれ、郡山城の歴史について静かに教えてくれるところで
もありました。そして、公道に続くその道は、我々の練習する音に地域の
方が足を止め、時には一緒に話をし、交流をする場でもありました。
このような具合に、日々発見や出会いがある場所が私の練習場所となっ
ていたわけです。しかしながら、もしかするとこの場所に、良き学び舎で
ある郡山高校の姿を透かして見ることができるのかもしれない、とふと振
り返って思う時があります。豊かな自然に囲まれ、厚みのある歴史を礎に、
地域と共に伝統を育んできた郡山高校の軌跡が、正門や本館とはまた別の
形でその場所にもあるのかもしれません。
恥ずかしながら、ひたすらつんのめり気味で走っていた私の歩みが、そ
の軌跡と歩を同じくできていたかどうか、自信はありません。ですが、立
ち止まって足元を見てみれば、諸先輩方が踏み固めてくださったその軌跡
が、今も歩を進める自身の足の一部になっていることに気付かされます。
120年もの郡山高校の軌跡が、知らぬ間に空疎になり荒れ果ててしまったも
のではなく、豊かでしっかりと踏み固められたものだからこそ、私がこれ
ほどまでに大きな糧を得ることができたのだろうと強く感じています。
最後になりましたが、郡山高校から巣立った一人として、郡山高校の良
き姿を映すこの軌跡がこの先いつまでも後輩の皆さんにとって実り多きも
のとしてあることを願っております。また、それにとどまらず、後輩の皆
さんが黙々と自身の歩みを進め、時には立
ち止まって振り返りながら、その軌跡から
新たな「道」を切り開いてくださることを、
楽しみにしております。
創立120周年を迎えられたこと、誠にお
めでとうございます。
95
私の好きな郡髙
教頭
筒井 康行
そこに入ると雑然とした雰囲気が漂っている。決して無神経
に散らかされているわけではない。ここにあるすべてを整然と
整理するには、この場所は狭すぎるのだろう。それだけたくさ
んの
「もの」
がここにはある。壁に掛けられたたくさんの表彰状、
ショーケースに収められた楯やトロフィーはいくつあるのだろ
う。反対側には後ろに吹奏楽コンテスト出場の記念写真、よく
見ると見知った顔がこちらを見て微笑んでいる。
緑色の校旗が立てられ、瓦で形作られた校章に挟まれて「誠
実 快活 強健」の文字。ショーケースの奥には校歌が飾られ
ている。
そう、この場所で、この校舎で、貴重な青春の一時期を歩ん
だ生徒達がいる。楽しみ、苦しみ、悩み、そして輝いた空間が
ある。百年の伝統を誇る城内高校の確かな足跡がここにはある。
「もの」だけでなく、その生徒達と生徒に寄り添ってご指導いた
奈良新聞掲載
だいた先生方の想いが漂っている。何年たっても、何十年たっ
ても消えない想いが・・・。
城内高校は平成16年に郡山高校と再編統合され、新郡山高校
として新しい歴史を歩むこととなり、その校舎は郡山高校城内
学舎として新郡山高校の1年生が学んでいる。ここにも本校の
歴史がある。語り継がれるべき想いがある。この場所でいつも
「その気持ちを忘れてはいけない」と少し緊張する。
「少し肩に
力が入ってますよ」ふと誰かの声が聞こえたような・・・。振
り返るとショーケースの中の見知った顔が微笑んでいた。
「春日の社と生駒嶺の
つらなるところ松柏の 古城の麒麟 高台に
わが学舎は聳えたり 強健の意気
天を衝く 城内高に栄えあれ」
毎日新聞掲載
96
Koriyama High School
120t h Anniv e r sa r y
120周年記念事業
記念式典
城跡の紅葉が深まる秋を感じさせる十月の終わり、郡山高校120周年記念式典が、県教育委員会より浅田重義教育
次長、殿村孝平学校教育課係長また奈良北部の県立高等学校長、冠山会、育友会より多くの来賓の方々のご臨席を賜
り執り行われた。創立110周年以降、120周年を迎えた今日に至るまで本校の発展にご尽力いただいた歴代校長先生方
と共に120周年という輝かしい伝統を厳粛に祝うことができた。荒木校長は、生徒たちに「飲水思源」という中国の故
事より、
「決して枯れることのない歴史と伝統という水が湧き出る井戸を掘り続けた先輩方の思いを未来へ受け継ぐ
ことの意義」を、教職員には、
「不易流行を見極めた創造的で意欲的な郡髙生の育成」という役割を語り、新しい時代
に向けての飛躍の誓いを述べた。生徒を代表し、生徒会長の中谷仁が「誠実・剛毅・雄大の校訓を精神的支柱として
未来を切り開く」
意欲を力強く示した。その後は生徒全員による記念歌の合唱が、
講堂に響き渡り式典の幕を下ろした。
式次第
開式の辞
国歌斉唱
校長挨拶
祝辞
来賓紹介
生徒代表挨拶
スライド上映(「郡高 120 年」)
記念歌紹介
生徒表彰
祝電披露
校歌斉唱
閉式の辞
奈良新聞 11月1日掲載
98
Koriyama High School
120th A nni v ers ary
120周年記念事業
記念行事 文化鑑賞会
本校創立120周年の栄えある伝統を劇団四季「ライオンキング」を鑑賞
し、郡髙生全員で祝った。すばらしい舞台芸術に触れ、心豊かな時間
を共有できたことは、大きな喜びである。育友会ほか多くの皆さんの
ご支援により、この記念鑑賞会ができたことを深く
感謝し、この感動が新たな歴史を築く
第一歩につながることを期待するもので
ある。
劇団四季
「ライオンキング」
鑑賞
と き:
平成26年7月8日
(3年生)
10月1日
(1.
2年生)
ところ:
大阪梅田四季劇場
99
ロゴマーク
3年
谷 彩香
120年という長い年月の中で、先輩方が作り上げてきた伝統と
歴史を、後輩が受け継ぎ未来に繋げてきました。その歴史の中
の一場面は、映画の一シーンのようであり、途絶える事なく一
続きの物語として郡山高校に刻まれています。郡山高校の伝統
を校章にたとえ、それを中心に映画のフィルムにたとえた創立
から今までの歴史で巻きました。
これからの未来で、どのような後輩が、どのような歴史を作
り上げるのかは決まっていません。フィルムの先は一つ一つの
パーツが組み立てられていない、という意味でバラバラになっ
ています。
120年の文字は、大和郡山市のシンボルでもある金魚をイメー
ジした赤色にしました。
これからも郡山高校に新たな歴史の一場面が残されるよう願
い、このマークを書きました。
標 語
受け継がれる 120年の想い 未来へ
平成25年度卒業
森 瑠花
創立120周年おめでとうございます。郡山高校は、奈良県内の公立高校のなかでも屈指の古い歴史を持つ伝統校で、
『誠
実・剛毅・雄大』の校訓のもと、文武両道の精神も古くから受け継がれ、勉強以外にも部活動など様々な活動に勤しんでい
る生徒がたくさんいます。そんな郡髙生に私は中学生の頃から憧れ、努力して入学したのを今でも覚えていますし、入学
してからも文武両道の精神に反しないように日々過ごしていました。私の他にもそのような生徒はたくさんいると思いま
す。だから私は、私たちの先輩によって長い間受け継がれてきた校訓や文武両道の精神を忘れず、120周年を迎えた今でも
未来へ受け継いでいってほしいと思い、この標語を作成しました。これからも伝統ある郡髙への誇りを持って日々精進す
る郡髙生を応援しています。
100
Koriyama High School
120th A nni v ers ary
120周年記念事業
記念歌
桜の学舎
(まなびや)
~120の軌跡~
さくらの花咲く 並木を歩き 希望と誇りを胸に郡髙生になった
春夏秋冬季節は巡り
あこがれたまなびやは、輝きにあふれてる
楽しいこともつらいことも仲間とともに分かち合う
すばらしい友 先生 そしてすばらしき伝統がここにある
受け継がれるおもい 未来につなぐ
わが郡髙 大空に羽ばたけ
120の軌跡 未来へつなごう
桜の学舎 永遠に輝け
3年
猪山 裕加
私と伝統ある郡山高校との出逢いは、小学5年生の春、美しい桜並木の中にあるこの学校に強い憧れを抱
いたことから始まりました。
入学して、憧れた学び舎での毎日は楽しいことも大変なこともたくさんありました。でもどんな時も先生
方や友達、いつも誰かが支えてくれ、共に喜び共に苦しみを分かち合ってくれました。これから先の人生で
も郡山高校で学んだこと、たくさんの思い出を胸に希望と誇りを持って歩んでいきたいという思いを込めて
この曲を作りました。
101
人文字
皆さんの心には これからもずっと
「郡髙」
があります・・・
そして
折にふれ 皆さんを励ましてくれるはずです
「光あり」のことばで
「ほこりあり」のことばで
「ほまれあり」のことばで
「夢」を思い出してください
「勇気」を思い出してください
「ときめき」を思い出してください
郡髙が130年 140年・・・の節目を迎えたときにも
この桜の学舎を
是非 訪ねてきてください 学校長 荒木 保幸
平成25年9月25日 3年生による 小グラウンドにて
102
Koriyama High School
120th A nni v ers ary
120周年記念事業
平成26年6月14日 全校生による 桜花グラウンドにて
人文字デザイン
西川 和紗
3年 「桜」は、郡山高等学校ととても関係が深い花です。創立以来のシンボルであり、校章・校歌にも用いられ、
郡髙生の心の美しさと能力の開花、自己表現を表しています。また、郡山城趾一帯は春になれば、活気にあふ
れた桜の名所となります。幾多の年月を重ね、本校は創立120周年という節目の年を迎えました。この長い長
い歴史と伝統を受け継ぐのは、私たち郡髙生の一人ひとりです。己の持つ能力を最大限に発揮できるよう精進
し、郡山城趾に咲き誇る桜の花のような、大輪の花をみんなで咲かせましょう。そして、私たちの大好きな郡
山高等学校が、
「未来」
へと向かってさらなる躍進と発展をとげられるように心の底からお祈りします。
103
編集後記
本校創立 120 周年記念事業の一つとして、記念誌の発刊が決定したのが、平成 24 年
11 月のことでした。本来ならば、創立 120 年にあたる昨年に発刊されるべきものでし
たが、式典会場となる講堂の耐震工事のため、式典が1年延期となることがわかり、
式典の記事を掲載する必要から記念誌の発刊も創立 121 年目にあたる平成 26 年末とな
りました。そのため、本誌に記されたもろもろの記事や資料の記録はすべて平成 25 年
度までものとし、平成 26 年度の出来事のうち、記念式典・記念事業以外のものの記録
すべては、次回の記念誌への掲載とする旨を職員会議で了承いただいての編集作業と
なりました。
120 周年の標語となりました「受け継がれる 120 の想い、未来へ」の言葉どおり、
100 周年記念誌、110 周年記念誌と丁寧に記され紡がれた伝統の重みを伝承する役割に
係一同身も引き締まる思いで臨んだこの記念誌です。そして何よりこの 10 年の間には、
城内高校と郡山高校との統合という非常に大きな出来事がありました。その統合に関
することをきちんと収めることが、この記念誌の役割の一つだと心して進めてまいり
ました。本誌には当時統合に関わられた方々のそれぞれの立場での様々な思いが点在
しております。そして、二つの川が一つになって新しい川の流れとなった今、それら
の思いがすべて溶け合い、倍の力強さとなり、未来に向かい郡山の地を流れている、
そのようなことを頁の端々から感じていただけたら幸いです。
最後になりましたが、本誌を編纂するに際し、玉稿を頂戴いたしました皆様、貴重
な資料や写真をご提供くださいました皆様、冠山会、育友会、城内高校郡山高校旧職
員の皆様方に心より御礼申し上げます。
平成 26 年 12 月吉日
『奈良県立郡山高等学校創立 120 周年記念誌』編纂係一同
記念誌編纂係(五十音順)
真粉由佳里 竹原なおみ 辻村美佐子 廣田 清雄 藤森 昭彦
守屋 恵 山本 明司 吉田 靖子 吉村 雅子
創立120周年記念誌
発行日
平成26年12月20日
発 行
奈良県立郡山高等学校
〒639−1011
奈良県大和郡山市城内町1−26
TEL(0743)52−0001
FAX(0743)52−8344
編 集
創立120周年記念誌編集委員会
制 作
出版樹々/記念誌制作室
〒569−0844
大阪府高槻市柱本3丁目12番3号
TEL(072)677−5171
印 刷
株式会社 日東印刷
奈良県立
郡山高等学校
創立 120 周年記念誌