1.歴史 32 ビット(x86) 4 ビット 1971 Intel 4004(MCS-4) 1974 Intel 4040 8 ビット 1972 Intel 8008 1974 Intel 8080 1976 Intel 8085 Intel 8086 1982 Intel 80186 Intel 80386(Intel386) 1989 Intel 80486(Intel486) 1993 Pentium [P5] 1995 Pentium Pro [P6] 1997 MMX Pentium [P5] Pentium II [P6] 16 ビット(x86) 1978 1985 Intel 80286 1999 Pentium III [P6] 2000, 01 Pentium 4 [NetBurst] 2003 Pentium M [P6 系] 2005 Pentium D [NetBurst] 2006 Intel Core [P6 系] Intel Core 2 [Core] ※ “ [ ] ” 内はアーキテクチャ さて、ずらっと歴代のインテルの CPU を並べてみたわけですが、このほかにも 実はインテルの CPU は存在します。 これらはあくまで、 x86 互換 CPU の歴史です。 一番目の i4004 は日本のビジコン社向けに作られたものです。その後、i4040 に 進化するのですが、それとは別に i8008 が i4004 を元に、8 ビット CPU として作 られました。これは、その後改良されて、i8086 で 16 ビット化されました。 ちなみに、これが i16XX にならなかったのは、32 ビット CPU を早期に開発する ため、あまり 16 ビット化をアピールしなかったから、みたいです。この i8086 で、 x86 の仕様は基本的に固まりました。結局、別に開発していた 32 ビット CPU は失 1 敗し、i8086 の進化型で、互換性のあるである、i386 で 32 ビットすることになっ たわけです。 尚、i386 は現在も製造されています。用途は・・・兵器用(パトリオットミサイル等) みたいです。他には Celeron M(これは家電用)なども、長期にわたって製造を続け るみたいです。 i486 で今の CPU と同じような構成になりました。 具体的には、 パイプライン化、 浮動小数点演算機能の内蔵などです。 さて、i486 の次のプロセッサは、一般にも良く知られている、Pentium です。 商標登録のために、初めてブランド名が造語になったプロセッサです。スーパース カラ構造(並列処理)の採用などにより、処理能力が大幅に向上しました。Pentium は、第二世代の一部にバグがあったことでも知られています。 さて、Pentium Pro ですが、これはパソコンではほとんど使用されなかったため、 一般にはあまり知られていません。しかし、これに採用された P6 アーキテクチャ は、RISC 技術を CISC 型 CPU に取り入れた構造など、非常に先進的なものとなっ ており、特に 32 ビット環境では非常に優秀な性能が出せたため、Core までの 10 年以上に渡って採用されました。尚、Pentium Pro はワークステーションに限って みれば、32 ビット演算の性能が生かせたため、成功を収めました。 この次には、MMX(マルチメディア用の複数処理機能である SIMD 拡張命令セッ ト)を実装した MMX Pentium が発表されました。この MMX は、P6 系プロセッサ にも搭載され、16 ビット演算機能の向上とあわせて、Pentium II として発表され ました。 この次には、Pentium II に MMX を拡張した SSE を実装した Pentium III が発 表されました。Pen II と Pen III の一部は製造技術の問題及び、コストの抑制のた め、二次キャッシュが外付け(確か東芝製)となっていたため、発熱、スペースの占 有などの問題が発生しました。 さて、この次には、Pentium 4 が発表されました。この CPU ですが、AMD と のクロック競争(1GHz 等)を進める上で、PenIII には限界があったため、急遽製品 2 化された CPU で、発売当初は、クロックの割りに極端に性能が低い、発熱が激し い、など多くの問題点が指摘されていました。結局、最後まで発熱の問題は克服で きず、当初の目標の 10GHz 版の発売はおろか、4GHz 動作の製品も発売できませ んでした。このような問題の対策に、急遽 PenIII を大幅に改良した Pentium M が モバイル向けに発売されるに至りました。この PenM は低クロック、低発熱、低消 費電力で且つ高性能という、非常に高性能な CPU となりました。 ただし、Pen4に途中から搭載された 64 ビット演算機能の非搭載、マルチタスク 性能や、Intel のプライドの問題により、デスクトップ PC への搭載は見送られまし た。また、PenM は日本では大変に人気がありましたが、発熱、消費電力等に無頓 着なアメリカなどでは余り人気が出ませんでした。 さて、2005 年頃からは、シングルスレッド性能の向上よりも、マルチタスク化 による性能向上へと転換されたため、PenD や、Core Duo が発表されました。ただ し、Core Duo は PenM の改良型で、64 ビットには非対応だったため、デスクトッ プ PC への搭載は見送られました。 そしていよいよ最新の Core 2 なわけですが、これはサーバー、ワークステーシ ョン、デスクトップ、ノート、モバイルの全てをカバーするものとなりました。 Core 2 で採用されている Core マイクロアーキテクチャは、Intel は完全に新しいア ーキテクチャとしているように、大変優秀なものです。ただし、実際には、P6 ベ ースの Core(Yonah)に抜本的な改良を加えたもののようです。具体的には、パイプ ラインの改良、64 ビットのサポート、SSE の高速化、消費電力引き下げ技術の改 良などです。 尚、Core 2 は基本的には CPU2 個に相当するデュアルコアの Core 2 Duo が基本 ですが、4 個相当の Core 2 Quad も発売予定です。 Core ブランドの登場で、Pentium ブランドは消えるかに思われましたが、どう やらしぶとく残って現在の Celeron 相当になるようです。因みに、現在 Celeron は Pentium 4、M、Core の下位版ですが、今後は、Core 2 の下位の Pentium E(?) の 更に下位の CPU となる予定です。かなり安くなるみたいです。Quad も、Celeron も期待大です。 3 2.まとめ 2 でいきなりまとめです。手抜きですみません。 Intel の CPU の歴史について、グタグタと書いてみました。因みになぜ Intel だ けかというと、私がまともな状態の Intel 以外の PC をほとんど使ったことがない からです。 AMD 信者の方、すみません。 来年、パ研には Core 2 Duo 搭載の PC を設置したいと思っています。やろうと 思えば多分可能でしょう。予算折衝に期待です。 さて、Core 2、どれほど早いのか、知りたければ電気屋などで使ってみてくださ い。 Mac も含めて、Core 2 搭載製品は数多く発売中、発売予定です。すばらしいとい うことが実感できると思います。 4
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