平成27年5月号 オペレーティングリース

2015 年 5 月 14 日
茨
税
通
信
~税経センターグループ~
株式会社 茨城税経センター
税理士法人 あさひ会計
Vol 63
オペレーティングリース
〒300-2655 つくば市諏訪C15 街区 4-102
℡ 029-839-0298 fax 029-839-0299
オペレーティングリースによる節税
オペレーティングリースとは簡単にいうと以下の利益繰延スキームです。
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匿名組合が法人から出資を募ります。
出資金と金融機関からの借入で、匿名組合は航空機等を購入します。
購入した航空機等を航空会社に貸し出します(リースします)。
リース収入とリース期間終了後の売却益が、匿名組合の収益となります。
航空機等の原価償却費、金融機関への支払利息が、匿名組合の費用(損金)となります。
出資者は、匿名組合の損益の分配を受けます。
資金負担
出資額は、その全額をだいたい 3 年以内に経費にすることができます。
初年度には、6 割近い金額を経費にできます。
リース期間終了時に、機体が売却されて、分配金が入ってきます。
ドルベースでは、投資額を上回る分配金が回収できるように設計されています。
為替が円高にふれると、投資額を全額回収できなく恐れがありますが、円安であれば、その分だ
けさらに収入は増えます。
なぜ、節税になるのか?
匿名組合で購入した航空機や船舶、コンテナ等は、匿名組合で資産計上するため、減価償却は
匿名組合で行います。そして減価償却方法は、定率法を採用しますので、事業共用初年度から数
年は減価償却費が大きく匿名組合側で計上されることとなります。この減価償却費はリース先の
航空会社から受取るリース料収入よりも大きいので匿名組合は一時的に欠損、つまり赤字となる
のです。 出資先の匿名組合が大きく損失を計上すると、この損失を出資持分に応じて出資者側で
取り込むことができ、結果、節税の効果が見込まれることとなります。
【匿名組合の損益(イメージ図)
】
【出資者の損益(イメージ図)】
オペレーティングリースによる節税のメリットとデメリット
【メリット】

1 回だけ支払ったお金(投資額)のほぼ全額を、2年から4年で損金に算入することができる。
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1 回のみの支払いで完了するので、短期間での節税対策向き。
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運用利回りが期待できる。
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最高限度額が、非常に大きな金額で設定できる。
【デメリット】
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運用利回りが期待できる半面、利回りが下がることもある。
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航空機等の売却価格は、市場の動向や為替等によって大きく左右されるため、売却時の損失が生
じる可能性がある。
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市場動向によって、計画通りの時期に償還(現金化・利益化)できない場合がある。
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原則として中途解約できない。
注意点
また、オペレーティングリースに関する税務の取扱いは、とても複雑ですので、投資をする際
には、必ず、ご契約されている税理士にご相談ください